JPS5836731Y2 - プレキヤストコンクリ−ト床版の接合装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は橋梁等の床版を構成するためのプレキャスト
コンクリート床版の接合装置に関するものである。

従来橋梁の床版を合成桁で構成することが屡々ある。

そして一般には鋼桁上にシャーコネクターを突設し、鋼
桁上に現場打ちコンクリートを打設している。

ところで工事の省力化、工期の短縮を目的としてプレハ
ブ化が要求されることが多くなった。

この場合コンクリート床版と桁とは完全に結合されるこ
とが要求され、さらにはプレキャストコンクリート床版
相互が確実に接合され、合成効果を発揮することが要求
される。

そして従来のモルタル、コンクリート等のみによる接合
ではシャーコネクターの側圧力に耐えることができず、
亀裂を生じたり、シャーコネクターの本数をそのため特
に多くしなけれは゛ならない。

またプレキャストコンクリート床版は接合端部まで充分
鉄筋で補強されないため接合部において破断する恐れが
ある。

この考案は前記従来の問題点を解決するためにモルタル
、コンクリートの強度を増大させるスチールファイバー
モルタル類を応用することによってプレキャストコンク
リート床版を接合するように工夫したものである。

そして詳細を図示した実施例によって説明する。

この考案はプレキャストコンクリート床版１゜１、桁２
およびスチールファイバー３を混入したセメントモルタ
ルあるいはコンクリート等（モルタル類４という）より
なる。

プレキャストコンクリート床版１，１は接合端面が凹凸
状に形成されている。

そして接合端部の無筋部分にはスチールファイバー３′
が配合されている。

すなわちプレキャストコンクリート床版１，１には縦横
に補強鉄筋５が配筋されており、プレキャストコンクリ
ート床版のコンクリート打ちに際し、最外側の補強鉄筋
５より外側のコンクリート中にはスチールファイバー３
′を混入して打設する。

桁２は■状断面の型鋼等からなり、上面フランジにはス
タッドボルト等よりなるシャーコネクター６が一定間隙
をもって突設され、かつこのシャーコネクター６はプレ
キャストコンクリート床版の凹状部に位置するように配
置されている。

ところで前記スチールファイバー３，３′は細く短く切
断された繊維状の鉄片で直線状あるいは波状をなす。

そして通常長さが２０〜５０ｍｍ、辺または径が０．２
−０．７ｍｍ程度の方形または円形断面をなす。

そしてモルタルあるいはコンクリートへの混入量は０．
２〜６．０容積％とする。

施工に際してはプレキャストコンクリート床版１，１を
間隙において設置し、床版１，１の間隙にスチールファ
イバー３を混入したモルタル類４を充填し、シャーコネ
クター６はそのモルタル類４によって埋設される。

この考案は以上の構成からなり、プレキャストコンクリ
ート床版にはその接合端面が凹凸が形成され、引張剪断
強度をも期待できるスチールファイバーを混入したモル
タル類によって桁に結合されるので接合部の強度がきわ
めて大となり、合成桁としての十分な耐力をもたらす。

さらにプレキャストコンクリート床版の接合端部の最外
側の補強鉄筋より外側のコンクリート中のみにスチール
ファイバーを混入することによって無筋部分となるプレ
キャストコンクリート床版の接合端部の強度を著しく向
上させることができ、接合間隙にスチールファイバー混
入モルタル類を使用することと相俟ってその接合をより
確実とすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示したもので第１図は縦断面
図、第２図左半分は水平断面図、右半分は平面図である
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接合端面が凹凸状に形成されかつ接合端部の最外側の補
   強鉄筋より外側のコンクリート中にスチールファイバー
   を配合してなるプレキャストコンクリート床版を間隙を
   おいてシャーコネクターを突設した桁上に設置し、前記
   床版間の間隙にスチールファイバーを配合したモルタル
   類を充填してなることを特徴とするプレキャストコンク
   リート床版の接合装置。