JPS5836727Y2 - 固定金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は固定金具に関する。

特に建築に際し、パネル等からなる壁体を固定するのに
有効なものである。

従来、第１図に示すように、壁体を構成するパネル、特
に両側面の少なくとも一方が木質板１よりなる複合パネ
ル２を板体支持具３等に固定するには、平板の一方を略
直角に折曲した固定金具４の一端面５をパネル２の係止
部６に当てがい、ボルト等の止着具７にて板体支持具３
に固定していた。

しかしこの場合、木質板１が水分等を吸って膨張すると
その力によって止着具７のつけ根にパネル２の係止部６
と、固定金具４とを介して曲げモーメントが働き、止着
具７が折損するといった事故が発生していた。

本考案は係る点に鑑み、パネルに膨張などの変形が生じ
ても、パネルを確実強固に固定し得る新規、有用な固定
金具を提供しようとするものである。

以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第２図は、本考案の一実施例としての固定金具を示し、
該金具８は平板を一方が他方より長くなるよう略平行に
折り曲げ、その長片を係止片９、短片を止着片１０とし
、止着片１０に止着具挿通孔１１を設けると共に、係止
片９には、止着具挿通孔１１より大なる孔１２が止着具
挿通孔１１と同軸関係になるよう形成されている。

孔１２は止着具例えばボルト等の締付けを行なう為の工
具が使えるだけの大きさがあれば十分であり、形状は問
わない。

使用にあたっては、第３図に示すように、固定金具８の
係止片９をパネル１３の係止部１４に当てがい、ボルト
等の止着具１５を固定金具８の止着片１０に設けられた
止着具挿通孔１１に差し込み、板体支持具１６等に直接
螺入又は、ナツト等を使って締付は固定する。

その際、係止片９には工具が使用し得る為の孔１２が設
けられているので容易に締付は作業が行なえる。

第４図は本考案の他の実施例を示し、止着具挿通孔及び
締付は作業用の孔が複数のものである。

（この図の場合は２個）本考案の固定金具８によれば、
パネル１３を構成する木質板１７が水分を吸って膨張し
それによって止着具１５に力が加わっても固定金具８は
前述のごとく形成されている為止着具１５を板体支持具
１６にほぼ密着させた状態で固定することができ、その
ため止着具１５のつけ根に加わる曲げモーメントが小さ
くなり、従って、従来のような止着具の折損といったお
それがなくなり壁体を構成する複合パネル等を確実強固
に板体支持具等に固定することができる。

さらに本考案に係る固定金具は折曲によって形成されて
いるので固定金具自体に弾性があり従って常にパネルの
係止部をほぼ一定の力で押圧し続けることができ木質板
に膨張、収縮が生じても安定したパネル保持ができる。

また、工具の使用に便利なように係止片に孔が設けられ
ている為、作業性良く、能率的に締付けが行なえる。

さらに、固定金具自体、折り曲げによって１枚の平板か
ら構成することができるので量産に適し、低コストで製
造することができる利点も併せもつ。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の固定金具の使用状態を示す図、第２図
は本考案に係る固定金具の一実施例を示す斜視図、第３
図は本考案に係る固定金具の使用状態を示す図、第４図
は本考案の他の実施例を示す斜視図である。 ８・・・・・・固定金具、９・・・・・・係止片、１０
・・・・・・止着片、１１・・・・・・止着具挿通孔、
１２・・・・・・孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板を、一方が他方より長くなるよう略平行に折り曲げ
   、その長片を係止片、短片を止着片とし、該止着片に止
   着具挿通孔を設けると共に、前記係止片には前記止着具
   挿通孔より大なる孔を前記止着具挿通孔と同軸関係にな
   るよう設けてなる固定金具。