JPS5836623B2 - 脱酸素剤の製造方法 - Google Patents

脱酸素剤の製造方法

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JPS5836623B2
JPS5836623B2 JP54080995A JP8099579A JPS5836623B2 JP S5836623 B2 JPS5836623 B2 JP S5836623B2 JP 54080995 A JP54080995 A JP 54080995A JP 8099579 A JP8099579 A JP 8099579A JP S5836623 B2 JPS5836623 B2 JP S5836623B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は空気中酸素との反応活性(脱酸素活性)が著し
く高められた脱酸素剤及びその製造方法に関するもので
ある。
従来、金属質微粉末が水分の存在下で空気中酸素と反応
することは知られており、この原理を利用した脱酸素剤
が種々提案されている。
たとえば、特開昭52−104486号公報には、金属
と水と充填剤との混合物からなる脱酸素剤、特開昭52
−104489号公報には金属と水とハロゲン化金属と
充填剤とからなる脱酸素剤、特開昭53−14185号
公報にはハロゲン化金属で被覆した金属粉からなる脱酸
素剤が提案されている。
ところで、このような金属質微粉末を脱酸素活性成分と
する脱酸素剤を工業的に製造する場合、2つの方法が採
用される。
第1の方法は、各成分をあらかじめ混合してマスターバ
ッチを作り、このマスターバッチを充填機を用いて薬包
袋に充填密封する方法であり、第2の方法は、各成分を
充填機を用いてそれぞれ薬包袋に順次充填密封する方法
である。
第1の方法では、各戒分の混合にニーダやインターナル
ミキサーなどの混合機械を用いることができるので、比
較的良好な混合を達成することができ、反応性の高い脱
酸素剤を製造し得るという利点はあるが、この方法の場
合、金属質微粉末は他の成分に比して比重が著しく太き
いため、これを他の成分と完全均一混合することは著し
く困難で、得られる脱酸素剤単位容積当りの金属質微粉
末量にバラツキを生じるという問題を回避することがで
きない。
脱酸素剤の酸素吸収能はこの金属質微粉末の量で決定さ
れることがら、脱酸素剤単位容積当りにおけるこの金属
質微粉末量のバラツキは、製品性能にバラツキを与える
結果となり、使用に際しての製品クレームの原因となる
また、この方法の場合、マスターバッチ製造に際して脱
酸素反応の生起を防止するために不活性ガス中で操作を
行う必要がある。
一方、第2の方法では、金属質微粉末の所定量を確実に
薬包袋に封入することができるので、製品の酸素吸収能
のバラツキの問題はないが、この場合には、各成分を均
一混合することが困難で、実際には、薬包紙内では主に
金属質粉末からなる部分と主に充填剤からなる部分とが
分離し、反応性の高い脱酸素剤を得ることはできない。
金属質粉末は、水分の存在下で反応させると粉末同志が
集結し、塊状化する傾向を示し、そしてこの塊状化はそ
の脱酸素反応の円滑な進行を著しく阻害する。
特開昭54−35189号公報によれば、金属粉末と含
水性物質とを包装前にあらかじめ接触させることなく、
薬包紙に順次充填する方法が示されている。
しかしながら、この方法においても、金属粉と含水物質
との均一混合は達成されていない。
すなわち、この方法の場合、含水物質としては粒度0.
5〜10間という粗大な含水粒状物が好ましいものとし
て示されているが、このような粒状物は、金属粉とはそ
の粒度が著しく異なっているため、両者の均一混合物を
得ることは無理で、粒状物から分離した主に金属粉末か
らなる部分が多数形成され、反応性の高められた脱酸素
剤を得ることはできない。
本発明者らは、従来の脱酸素剤製造に伴う前記問題を解
決し、脱酸素活性の高められた脱酸素剤を工業上有利に
製造し得る方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、本
発明を完成するに到った。
すなわち、本発明によれば100メッシュ以下の多孔性
充填剤粉末(b−1)20〜60容量%と粒度100メ
ッシュより犬の多孔性充填剤粗粉末(b−2)80〜4
0容量%とからなり、電解質を含む水溶液により、全混
合物の飽和吸水量に対して20〜90%の範囲でかつ前
記微粉末(b=1)が粗粉末(b−2)の表面を実質的
に被覆しない状態に調湿された混合物Bに対し、脱酸素
活性を持つ粒度100メッシュ以下の金属質微粉末Aを
、成分AとBとの容量比A/Bが1/2〜1/lOにな
るように分散状に自然落下させることにより添加混合さ
せることを特徴とする脱酸素剤の製造方法が提供される
本発明で用いる脱酸素活性を持つ金属質微粉末(以下単
に金属粉又は金属成分ともいう)Aとは、分子状酸素と
結合し得る金属又は金属イオンを含む微粉末状物質の意
味で、このようなものには、たとえば、特開昭52−1
04486号公報や特開昭54−37088号公報に記
載のような、鉄、銅、マンガン、亜鉛、アルミニウム、
ニッケル、クロム、フエ口シリコン、フエ口ニッケル、
フェロマンガン、炭化鉄、硫化鉄、酸化第1鉄、水酸化
第1鉄などの金属、合金及び金属化合物の微粉末力稙用
されるが、経済的見知からは鉄粉の使用が有利である。
これらのものは単独又は混合物の形で適用される。
この金属成分Aにおいてはその主成分(60重量%以上
、好まし<90重量%以上)が粒度100メッシュ(タ
イラーメッシュ)以下、好ましくは粒度120〜350
メッシュの範囲にあるものが用いられる。
また、これらの金属成分Aは種々の方法で製造されたも
のであってよく、たとえば、還元粉、電解粉、噴霧粉、
破砕粉などであることができる。
さらに、本発明においては、これらの金属成分Aは、そ
の表面を活性化処理して用いることができる。
このような表面活性化は、金属微粉末を濃度0.001
〜10重量%、通常、0.05〜5重量%の酸性水溶液
と接触反応させることによって達成される。
この場合、反応温度は加温も採用し得るが常温で充分で
ある。
この表面活性化金属粉を湿気と接触させた場合の水分解
性(水素発生の容易性)は、表面処理に用いた酸性水溶
液の酸濃度の高い方が大きくなる傾向を示す。
したがって、水分解性の抑制された脱酸素剤を得るには
、その酸濃度はある範囲に制御するのがよく、通常の場
合、表面処理に用いる酸性水溶液の酸濃度は1%以下に
するのがよい。
酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの
無機酸やギ酸、酢酸、シュウ酸などのカルボン酸及び有
機スルホン酸などの各種有機酸、あるいは加水分解によ
り酸性を示す化合物、たとえば、塩化アンモニウム、硫
酸アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム
塩や、塩化鉄などの金属塩などの如き強酸と弱塩基の塩
が包含される。
この酸性水溶液のpHは5以下、通常5〜1の範囲であ
る。
金属微粉末と酸性水溶液との接触反応を実施するには、
金属微粉末に適量の酸性水溶液を加え、必要に応じてか
きまぜる。
この場合、添加する酸性水溶液量は、金属粉ioo重量
部に対し、5〜50重量部、殊にlO〜30重量部であ
る。
もちろん、酸性水溶液の添加量は、それ以上、たとえば
100〜200重量部あるいはそれ以上にすることがで
きる。
この場合には、処理後、過剰の水分を除去する。
しかしながら、この金属粉を酸性水溶液と反応させる場
合、廃水処理の問題を考えると、余りにも多量の酸性溶
液の使用は好ましくなく、前記した鉄100重量部に対
し、5〜50重量部程度用いるのがよく、かつその反応
処理は、生成物が中性になるように行うのがよい。
このようにして表面活性化された金属微紛末は、乾燥処
理に付し、その表面に付着する水分を蒸発除去する。
この乾燥処理は、その水分の迅速な除去を行うために、
真空乾燥法を使用するのが有利であるが、不活性ガスを
流通させることもできる。
もちろん、遠心による脱水乾燥法や、加熱法などの他の
方法も採用することができる。
この場合、乾燥温度は40〜120℃程度である。
このようにして得られた表面活性化された乾燥金属微粉
末は、表面活性化されない金属微粉末に比べ高められた
脱酸素活性を有する。
本発明においては、さらに、金属戒分Aは、その表面に
あらかじめ酸化層を形成させた状態で使用することがで
きる。
このような表面に酸化層を有する金属粉末は、水分解性
が抑制され、かつ高められた脱酸素活性を示す。
この表面酸化層を有する金属粉を製造するには、金属粉
を水分の存在下、分子状酸素と反応させる。
水分の量は、金属粉表面が湿潤した状態になる程度であ
ればよく、余りに過剰になると金属表面と分子状酸素と
の接触が悪くなり、反応速度が低下するので好ましくな
い。
一般に、水分は、金属粉100重量部に対し2〜50重
量部、通常5〜20重量部程度である。
この酸化反応は、常温下でも実施し得るが、反応速度を
高めるために50〜90℃程度の加温を採用するのがよ
い。
加温下で行う場合は、水分が蒸散し、水分不足による酸
化反応の遅延が起るが、この場合には、再び水を適量加
えることにより、酸化反応を促進することができる。
この酸化反応処理を実施する場合、金属粉としては、表
面活性化処理を施さないものを用いることはできるが、
このものは酸化反応速度が遅いことから、前記のように
表面活性化処理した金属粉を用いるのが有利である。
したがって、この酸化層を有する金属粉を有利に製造す
るには、第1工程で表面活性化処理を行い、次いで第2
工程で酸化処理工程を行うのがよい。
この場合には、同一反応容器中で反応操作を連続的に行
うことができて有利である。
この酸化反応処理して得られる金属粉は、その表面に酸
化程度に応じた酸化層を有するが、このものの脱酸素活
性及び水分解性はその酸化層の酸化程度に応じて変化し
、酸化程度の進んだもの程高められた脱酸化活性と抑制
された水分解性を有する傾向を示す。
たとえば、鉄粉の場合、酸化処理されると、その表面の
色は酸化の程度に応じ、黒色から暗かつ色ように順次変
化して行くが、暗かつ色のものの方が、黒色のものより
も高められた脱酸素活性を有し、また水分解性も抑制さ
れている傾向を示す。
また、活性化金属粉としては、特開昭54−35883
号公報に示されているような表面を・・ロゲン化金属で
被覆したものも適用される。
本発明で用いる多孔性充填剤微粉末(b−1)及び多孔
性充填剤粗粉末(b−2)としては、たとえば、ゼオラ
イト、セピオライト、黄土、カオリン、ケイソウ土、タ
ルク、ベントナイト、パーライト、白土などの粘土質物
質の他、活性炭、軽焼マグネシア、シリカ、アルミナ、
シリカゲルなどの種々のものが包含される。
本発明で用いる多孔性充填剤微粉末(b−1)において
は、その主成分(60重量%以上、好ましくは90重量
%以上)が粒度100メツシ子以下、好ましくは120
〜350メッシュの範囲にあるものが用いられる。
この多孔性充填剤微粉末(b−1)の粒度は、実際には
、適用する金属質微粉末Aとほぼ同程度の粒度で用いる
のがよい。
多孔性充填剤粗粉末(b−2)は、その上戒分(60重
量%以上、好ましくは90重量%以上)が粒度100メ
ッシュ以上、好ましくは、粒度50〜10メッシュのも
のが用いられる。
もちろん、場合によっては、粒径2〜5朋あるいはそれ
以上のものも適用可能であるが、このようなものは、前
記した金属質微粉末及び多孔性充填剤微粉末との混合分
散性が悪いので余り好ましいものではない。
本発明により脱酸素剤を製造するには、前記した多孔性
充填剤微粉末(t+−1)と多孔性充填剤粗粉末(b−
2)とを用意し、その粗粉末には脱酸素剤の反応に必要
な水を添加した後、両成分(b−i)と(b−2)とを
混合し、脱酸素反応制御成分Bを形成する。
この場合、微粉末成分(b−1)と粗粉末成分(b−2
)は、同一原料から製造されたものの使用が好ましいが
、異なつた原料から製造されたものであってもよく、た
とえば、微粉末成分(b−1)としてゼオライト、及び
粗粉末成分(b−2)として活性炭を用いることができ
るし、またその逆であってもよい。
粗粉末成分(b−2)に対する水の添加量は、微粉末成
分(b−1)と粗粉末成分(b−2)との混合物Bを基
準として全水分量がその飽和吸水量以下、通常、飽和吸
水量の20〜90%、好まし《は3o〜60%になるよ
うな量である。
混合物A中の全水分量が増大するとそれに応じて混合物
の流動性が悪くなり、その結果、充填機に対する適合性
が悪化する。
また水分量が飽和吸水量付近になると、粉末表面に濡れ
が生じ、粉末同志の付着を生じさせることはもちろんで
あるが、金属成分Aとともに薬包紙に封入した場合、金
属成分Aの表面を凝縮水で濡らすことになり、その結果
、金属或分の脱酸素活性を著しく阻害する。
一方、この水分量が余りにも少なすぎると、脱酸素反応
に必要な湿気が得られなくなり、金属成分Aと空気中酸
素との反応性が著しく損なわれる。
このようなことから、混合物B中の全水分量は、充填機
に対する適合性及び金属成分Aの脱酸素反応に対する触
媒作用を考慮して、その飽和吸水量の20〜90%、好
ましくは30〜60%の範囲にするのがよい。
一般的に、微粉末成分(b−1)及び粗粉末成分として
、ゼオライトやカオリンなどの粘土質物質(その飽和吸
水量は約50重量%程度)を用いる場合、混合物B中の
全水分量は、その重量に対し10〜40重量%、好まし
くは15〜30重量%にするのがよい。
また、この水分含量は脱酸素剤の水分解性とも関係し、
水分解性の著しく抑制された脱酸素剤を得るにはできる
だけ制限された水含量、すなわち、全混合物B中の飽和
吸水量の60%以下、殊に30〜50%にするのがよい
また、本発明においては、添加する水は多孔性充填剤の
粗粉末或分(b−2)の方に添加することが必要で、微
粉末成分(b−1)の方に直接添加することは実用的で
はない。
すなわち、微粉末(b−1)成分に直接水を添加した場
合、水と接触した部分の微粉末粒子が結粒して大小さま
ざまな粗粒体を形成して混合分散性の悪いものとなり、
微粉末の有利性が損われる。
たとえば、この微粉末粒子は、15%以上程度の水分を
含むと粘結性がでて、充填容器や計量容器の器壁に付着
する傾向を示す。
微粉末成分(b−1)と粗粉末成分(b−2)との混合
割合は、微粉末成分(b−1 )20〜60容量%、好
ましくは30〜50容量%及び粗粉末成分(b−2)8
0〜40容量%、好ましくは70〜50容量%である。
混合物B中、微粉末成分(b−1)の割合が増大すると
、金属質微粉末との緊密な混合を得ることができ、反応
性の高い脱酸素剤を得ることができるが、他方、余りに
も多くなると、このものは粗大粉末成分(b−2)に比
して流動性の悪いものであるため、混合物Bの充填機械
に対する適合性が損われ、充填時における計量性及び充
填機から薬包紙内への落下性が悪くなる。
したがって、混合物Bの流動性(機械適合性)及び得ら
れる脱酸素剤の反応性を考えると、微粉末成分(b−i
)の割合は、20〜60容量%、好ましくは30〜50
容量%に保持するのがよい。
本発明において、微粉末(b−i)と粗粉末(b−2)
とは、充填に際し、その場合で混合使用することも可能
であるが、あらかじめ両者の混合物を形成して一定時間
そのままプラスチックフイルム袋などの気密性の袋ある
いは密閉空間内に保持しておき、その間に粗粉末成分(
b−2)中の水分の実質量を微粉末成分(b−1)へ移
動させるのがよい。
すなわち、水分含量の高い粗粉末成分(b−2)と水分
含量の低い微粉末成分(b1)との混合物を密閉空間に
おくと、両者の間には水分含量に大きな差かあ,ること
がら、水分含量の大きい粗粉末成分(b−2)の水分が
蒸発し、この水分は水分含量の小さな微粉末成分(b−
1)に吸着され、最終的には、両者の水含量は、その温
度条件によって決まるある平衡値に達する。
このようにして微粉末成分(b−1)に水分を与えると
、微粉末に直接水を添加した場合に見られるような粉末
粒子の結粒あるいは塊状化などの不都合は生じない。
また、水分を10〜30重量%含む微粉末は、機械充填
に際し、粉塵を飛散させるようなこともない。
微粉末成分(b−1)と水を添加した粗粉末成分(b−
2)とを混合後、直ちに、あるいは短時間内に薬包紙に
充填した場合、この水分の移動は薬包紙内において生じ
る。
本発明において前記粗粉末(b−2)に水を添加する場
合、この水中に電解質を溶解させ、粗粉末(b−2)に
は水とともに電解質を担持させるのが有利である。
この電解質の添加によって、著しく高められた脱酸素活
性を持つ脱酸素剤を得ることが可能である。
この場合、添加する電解質としては、NaCl,KC1
,NaBr,KBr,などのアルカリ金属ハロゲン化物
、Mgcl2、cacl2CaBr2、MgBr2、B
aBr2 などのアルカリ土類金属のハロゲン化物の他
、AgCl2、ZnCl2、AICl3、SnC 12
、MnC 12. FeC 12、FeCl3、C
o C l 2 , N I C l 2、CuCl,
ZnBr2、SnBr2、FeBr2 、CuBr
などの各種金属ハロゲン化物、さらにNa2SO4、K
2SO,、CaSO,、MgSO4,Al2( SO4
)s、NiSO4、FeSO4などの各種硫酸塩、NH
,CI,NH4Br、(NH,) 2SO4などの各種
アンモニウム塩が挙げられる。
いずれにしても、金属塩やアンモニウム塩などの電解質
であれば任意であり、これらの電解質は、金属成分と接
触し、局部電池を形成するなどの作用により、その酸化
を促進させるものと考えられる。
これらの電解質の添加量は、特に制約されないが、一般
には、粗粉末(b−2)iooClf1に対し、0.0
1〜502、通常0.5〜52という少量で充分である
本発明で用いる前記粗粉末(b−2)には、さラニ、ア
ルコールを添加することもできる。
このアルコールは製品中から蒸散し、嫌気性菌や好気性
菌に対して殺菌力を有する。
この場合、アルコールとしては、人体に対する安全性及
びその殺菌性からエチルアルコールの使用が有利である
また脱酸素剤が0℃以下でも使用し得るように、エチレ
ングリコールやプロピレングリコールなどの不凍液を加
えることもできる。
本発明においては、前記した水分含量が混合物の飽和吸
水量以下、一般には、20〜90%に保持された混合物
(脱酸素反応制御成分)Bに前記金属質微粉末(脱酸素
成分)Aを添加混合する。
この場合混合方法としては、特別の混合機を用いる必要
はなく、薬包紙に対し、先ず充填剤混合物Bを充填し、
次に金属質微粉末Aを落下充填させるか、あるいは円筒
や角筒状の受器にいったん充填剤混合物B及び金属質微
粉末Aを順次充填収容させた後、この愛器からその内容
物を薬包紙に落下充填させる。
このようにして充填剤混合物B及び金属質微粉末Aを薬
包紙に落下充填させる時には、金属質微粉末Aは、その
比重が充填剤混合物Bより大きいことから、その自重及
び充填に際しての衝撃力により充填剤B中に混合分散す
る。
殊に本発明の場合、混合物B中には金属質微粉末Aと同
様の微粉末(b−1)が存在することから、金属質粉末
部分が充填粉末部分から分離して存在するようなことは
ない。
金属成分Aと充填剤Bとの混合をさらに均一化するため
に、本発明においては、金属成分Aは金網などにいった
ん衝突させ、分散させた状態で充填剤B上に落下させる
金属質微粉末Aと充填剤混合物Bとの使用割合は、前者
と後者との容量比A/BfJ′−l72〜l/lO、好
ましくは1/4〜1/8の範囲になるようにするのがよ
い。
この容量比A/Bが小さすぎると、金属成分Aを混合物
B中に落下充填した場合に、混合物B量が少ないことか
ら、金属或分Aの落下充填の際の衝撃力のみによって金
属成分Aを充填剤混合物B中に均一に分散させることは
できない。
充填剤混合物B量が金属成分Aの2容量倍程度になると
比較的良好な両戒分A,Bの混合を達成することができ
、殊に4倍以上になると充填剤混合物中に金属成分Aが
ほぼ均一に分散した混合物を得ることができる。
充填剤混合物Bの量が金属成分Aの10容量倍以上にな
っても格別の技術的効果はな《、製造コストの上からは
不利である。
混合物Bとしてその水含量が飽和吸水量の60%以下の
ものを用いる場合、脱酸素活性の高い製品を得るには容
量比A/Bは1/3以下にするのがよい。
本発明において、反応性の高められた脱酸素剤を得るに
は、金属成分Aの粒度はできる限り微細なもの程好まし
いが、100メッシュ以下の粒度があれば実用上格別の
問題はない。
以上述べたように、本発明によれば、特別の混合操作を
要することな《、単に機械的充填操作のみで金属成分A
が充填剤混合物B中にほぼ均一に分散した脱酸素活性の
著しく高められた脱酸素剤を得ることができ、しかもこ
の場合、各成分の粒度及び使用割合、さらに充填剤の水
分含量などを特定範囲に調整したことから、充填操作に
も格別の支障はなく、高速生産が可能であり、本発明は
産業上極めて有意義なものということができる。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例 1 (1)脱酸素成分(A) 脱酸素或分としては、次の粒度分布を有する見掛比重3
.0?/一還元鉄粉(A)をそのまま使用した。
メッシュ 100〜140 140〜200 200〜250 250〜325 325〜 重量% O 2.9 8,4 25,4 63.3 (2)脱酸素反応制御成分CB,1 脱酸素制御成分としては次のような粉末ゼオライト(含
水率約8重量%)を原料として用いた。
(b−1〕 真比重:2.3 嵩比重:0.5 粒度分布:100メッシュ通過90重量%以上 300
メッシュ通過65重量 % 〔b〜2〕 真比重:2.3 嵩比重:0.7 粒度分布:30〜15メッシュ93重量%前記ゼオライ
ト粗粉末(b−2)に、濃度6重量%の食塩水溶液を適
当量添加した後、ゼオライト微粉末(b−1,1を添加
混合して、両者の容量比( b −1 ,l/( b
−2 ,lが4/6の脱酸素反応制御成分CB)を得た
なお、この場合、ゼオライト粗粉末(b−2)に添加す
る水分量を調整して全混合物の平均水分含量は20重量
%〔飽和吸水量(48重量%)の42%〕にした。
この混合物は、非通気性のポリ袋に入れて密封し、室温
で1週間保持してCb−2〕成分から〔b−i)成分へ
の水分移動を行わせた後、試験に供した。
(3)或分(A)及びCB)の充填 上部端が開口した袋状の通気性薬包紙に対し、その開口
部から先ず成分CB,lを充填し、次いでその上方約3
0(mの距離から成分〔A〕を金あみにいったん衝突さ
せることにより分散させて落下充填し、その開口部を密
封した。
この場合、成分(A)の充填量は一定量(0.5CI1
1.)とし、成分〔B〕の量を種々変化させた。
(4)脱酸素反応試験 前記のようにして得た種々の脱酸素剤包装体を内容積約
1000CCK保持したナイロン製のポリ袋に入れ密封
した。
次に、このようにして脱酸素剤包装体を封入したポリ袋
内の酸素濃度を所定の時間間隔で測定し、脱酸素剤の脱
酸素量を調べた。
(5)ゼオライト混合粉末CB)の流動性試験容量比(
b −1 ,l/( b −2 ,l]の種々異るゼオ
ライト混合粉末CB,lを、ステンレス製の計量容器(
直径18.1mm、深さ10.0mmの円筒容器)に加
圧充填したのち、その容器を傾斜させて、内容物の計量
容器からの流出状況を観察した。
この場合、計量容器の器壁に付着することなく、流動性
よく流出したものを「良」及び器壁に一部付着し、流出
しにくかったものを「不良」とした。
第1表に脱酸素反応試験の結果を示す。
この第1表の試験結果からわかるようにA/Bの比率が
小さくなるに従って脱酸素活性は低くなっていくことが
わかる。
この脱酸素活性の低下は、金属或分(A)と充填剤成分
CB,lとの接触面積が小さくなることによる他、金属
成分(A,]に対する水分割合が低下することにもよる
ものと考えられる。
次に、充填剤CB)における微粉末成分〔b−1〕と粗
粒成分〔b−2.1との容量比を考えて、充填剤〔B〕
の流動性を前記した試験法によって調べたところ、〔b
〜1〕/Cb−2,1が大きくなるに従って、即ち、微
粉末成分〔b一1〕量が増大するに従って充填剤[’B
,lの流動性の悪くなることが確認され、(b−1)/
(b−2)が7/3〜8/2以上の場合には、微粉末成
分(b−1)の一部が容器壁に付着し、その流動性は不
良と判断された。
実施例 2 実施例1において、充填剤の種類を変えて脱酸素剤を製
造し、実施例1で示したのと同様にしてその脱酸素反応
試験を行った。
その結果を第2表に示す。
なお、表中で示した鉄粉及びゼオライトは実施例1で用
いたのと同様であり、粗大活性炭は寸法0. 4 mm
X 0. 6mmの円柱状のものであり、微粉活性炭は
粒度約300〜350メッシュのものである。
4*また充填剤CB,lの平均水分量は25重量%〔飽
和吸水量(48重量%)の52%〕であった。
表中に示した符号は次の意味を有する。
Z−1:微粉末ゼオライト z−2:粗粒状ゼオライト C−1:微粉末活性炭 C−2:粗粒状活性炭 Z−C〜1:微粉末ゼオライトと微粉末活性炭の等量混
合物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 粒度100メッシュ以下の多孔性充填剤微粉末(b
    −1)20〜60容量%と粒度100メッシュより犬の
    多孔性充填剤粗粉末(b−2)80〜40容量%とから
    なり、電解質を含む水溶液により、前記微粉末(b−1
    )および前記粗粉末(b−2)の混合物の飽和吸水量に
    対して20〜90%の範囲でかつ前記微粉末(b−1)
    が粗粉末( b −2 )の表面を実質的に被覆しない
    状態に調湿された混合物Bに対し、脱酸素活性を持つ粒
    度100メッシュ以下の金属質微粉末Aを、成分AとB
    との容量比A/Bが1/2〜1/10になるように分散
    状に自然落下させることにより添加混合させることを特
    徴とする脱酸素剤の製造方法。
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