JP2000233922A - 吸湿性無機質粉体の固結防止方法 - Google Patents

吸湿性無機質粉体の固結防止方法

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JP2000233922A
JP2000233922A JP11036354A JP3635499A JP2000233922A JP 2000233922 A JP2000233922 A JP 2000233922A JP 11036354 A JP11036354 A JP 11036354A JP 3635499 A JP3635499 A JP 3635499A JP 2000233922 A JP2000233922 A JP 2000233922A
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moisture
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Hiroyuki Tou
弘之 党
Kenichi Kagiwada
賢一 鍵和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた効果とその持続性を有し、水に溶解し
た場合にも白濁を生じず、しっとりして流動性に欠ける
こともない、塩を始めとする吸湿性無機質粉体の固結防
止方法を提供すること。 【解決手段】 塩を始めとする吸湿性無機質粉体に固結
防止剤として焼きミョウバンを添加するか、上記吸湿性
無機質粉体を収納する容器中に上記焼きミョウバンを同
封する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食塩などの塩化ナ
トリウムを主成分とする塩を始めとし、さらには硫酸ア
ンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム等の吸湿
性無機質粉体の固結防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩は、保存環境中の温湿度が変化すると
結晶の表面で水分の吸収、放出を繰り返し、水分を吸収
して溶解した塩が水分の放出時に析出し、析出した微結
晶が結晶間を架橋することによって固結することが知ら
れている(D.W.KAUFMANN Edi.(財)
ソルト・サイエンス研究財団監訳;「塩化ナトリウ
ム」、468(1993))。また、その他の吸湿性無
機質粉体、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム
あるいは塩化カリウム等も同様の原理で固結する。そし
て、例えば塩に関して、固結が起こると塩の商品性を損
なうため、これまで種々の固結防止手段が提案されてき
た。
【0003】例えば、(a)フェロシアン塩、クエン酸
鉄アンモニウムの様に塩の結晶成長を阻害し、微細化す
るという媒晶作用を示す物質の添加、(b)塩基性炭酸
マグネシウム、微粒二酸化ケイ素(特開平5−2298
15号公報)の様に接触防止作用のある物質の添加、
(c)塩化マグネシウム、塩化カルシウムの様に調湿作
用のある物質の添加、(d)硫酸マグネシウム(特開昭
63−109755号公報)、シリカゲルおよびリン酸
水素二ナトリウム(益子公男;「粉粒体の固結現象と防
結対策」、132;(株)テクノシステム(199
6))の様に吸湿作用のある物質の添加等が提案され、
一部は実際に用いられている。
【0004】しかし、上記(a)のフェロシアン塩は微
量で大きな効果を示すものの、日本では食品添加物に認
可されておらず、クエン酸鉄アンモニウムは錯塩が不安
定で効果の持続性に問題があるため使用されていない。
上記(b)の塩基性炭酸マグネシウム、微粒二酸化ケイ
素の両者は効果も優れ、塩基性炭酸マグネシウムは市販
の食卓塩等に使用されているが、水不溶性のため溶解時
に白濁する欠点がある。上記(c)の塩化マグネシウ
ム、塩化カルシウムの両者は固結防止効果は示すが、水
分量が多いためしっとりして流動性が低い欠点がある。
上記(d)の硫酸マグネシウム、シリカゲル、リン酸水
素二ナトリウムなどの添加物は効果の持続性に問題があ
るため実際には使用されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の状況に鑑み、優れた効果とその持続性を有し、水
に溶解した場合にも白濁を生じず、しっとりして流動性
に欠けることもない、塩を始めとする吸湿性無機質粉体
の固結防止方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、固結防止剤として焼き
ミョウバンを用いることにより上記目的を達成できるこ
と、およびこの焼きミョウバンは吸湿性無機質粉体に添
加、混合しても、あるいは吸湿性無機質粉体を収納した
容器中に同封しても上記目的を達成できることを見出し
て本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、次の吸湿性無機質粉体の固結防止方法を提供す
る。 (1)低水分の吸湿性無機質粉体に焼きミョウバンを添
加することを特徴とする吸湿性無機質粉体の固結防止方
法。 (2)低水分の吸湿性無機質粉体が、塩、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウムおよび塩化カリウムから選ばれ
た少なくとも1種である上記(1)に記載の吸湿性無機
質粉体の固結防止方法。 (3)焼きミョウバンの添加量が、低水分の吸湿性無機
質粉体に対して0.1〜5重量%である上記(1)また
は(2)に記載の吸湿性無機質粉体の固結防止方法。 (4)低水分の吸湿性無機質粉体を収納した容器中に焼
きミョウバンを同封することを特徴とする吸湿性無機質
粉体の固結防止方法。 (5)低水分の吸湿性無機質粉体が、塩、硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウムおよび塩化カリウムから選ばれ
た少なくとも1種である上記(4)に記載の吸湿性無機
質粉体の固結防止方法。 (6)焼きミョウバンの同封量が、低水分の吸湿性無機
質粉体に対して0.4〜5重量%である上記(4)また
は(5)に記載の吸湿性無機質粉体の固結防止方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を適用する吸湿性無機質粉
体としては、食塩などの塩化ナトリウムを主成分とする
塩を始めとし、その他硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、塩化カリウム等が挙げられ、これらの吸湿性無機
質粉体は、単独でまたは適宜混合して使用することがで
きる。また、これらの吸湿性無機質粉体は、水分を含む
と固結が生じてしまう恐れがあるため低水分のものが用
いられ、一般に水分含有量0.1重量%程度のものが適
当である。
【0009】本発明で固結防止剤として用いる焼きミョ
ウバン(AlK(SO4 2 :無水硫酸アルミニウムカ
リウム)は、食品添加物に指定されており、空気中に放
置すると徐々に水分を吸湿し6水、8水、12水塩へと
転移するという性質を有するものであり、市販品を適宜
用いることができる。本発明においては、この焼きミョ
ウバンを塩等の吸湿性無機質粉体に添加、混合しても良
いし、塩等の吸湿性無機質粉体を収納した容器中に同封
しても良い。
【0010】焼きミョウバンを塩等の吸湿性無機質粉体
に添加して保存した場合、添加した焼きミョウバンが空
気等雰囲気中の水分を吸湿して塩等の吸湿性無機質粉体
を常に乾燥状態に保つため、塩等の吸湿性無機質粉体の
水分吸収による溶解が起こらず、その固結が防止され
る。この場合、用いる焼きミョウバンは、粉体とし、そ
の粒度は、必要に応じて適宜設定することができるが、
一般に塩等の吸湿性無機質粉体よりも小さいものである
ことが好ましい。また、焼きミョウバンの添加量は、必
要に応じて適宜設定することができるが、一般に、塩等
の吸湿性無機質粉体に対して0.1〜5重量%が適当で
あり、好ましくは0.1〜1重量%である。添加量が
0.1重量%未満では固結防止効果の持続性が低い。添
加量が5重量%を越えると、その分、固結防止効果の持
続性が向上するが、塩等の吸湿性無機質粉体の純度が低
下することとなり、焼きミョウバンの費用もかかること
となるので、塩等の吸湿性無機質粉体の品質、経済性等
を考慮して、添加量を5重量%までとするのが適当であ
る。焼きミョウバンと塩等の吸湿性無機質粉体との混合
は、公知の混合手段を適宜用いて行うことができる。
【0011】また、焼きミョウバンを塩等の吸湿性無機
質粉体を収納した容器中に同封した場合も、同封した焼
きミョウバンが空気等雰囲気中の水分を吸湿して、上記
の焼きミョウバンを塩等の吸湿性無機質粉体に添加した
場合と同様に、塩等の吸湿性無機質粉体の固結が防止さ
れる。この場合、用いる焼きミョウバンは、塩等の吸湿
性無機質粉体と同程度の粒度の粉体でよく、必要に応じ
て任意の形状の成形体とすることができる。焼きミョウ
バンの同封量は、必要に応じて適宜設定することができ
るが、一般に、塩等の吸湿性無機質粉体に対して0.4
〜5重量%が適当であり、好ましくは0.4〜2重量%
である。同封量が0.4重量%未満では固結防止効果の
持続性が低い。同封量が5重量%を越えると、その分、
固結防止効果の持続性が向上するが、焼きミョウバンの
費用がかかることとなるので、経済性等を考慮して、同
封量を5重量%までとするのが適当である。焼きミョウ
バンを塩等の吸湿性無機質粉体を収納した容器中に同封
する方法は、特に制限されるものではないが、一般に、
焼きミョウバンが粉体である場合は、通気性のある袋等
の包装材で包装して塩等の吸湿性無機質粉体と共に容器
中に収納することにより行われ、焼きミョウバンが成形
体である場合は、通気性のある袋等の包装材で包装しま
たは包装せずして塩等の吸湿性無機質粉体と共に容器中
に収納することにより行われる。
【0012】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明をさらに
具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定され
るものではい。
【0013】実施例1 (財)塩事業センターが販売している25kg包装の精
製塩(水分含有量0.01重量%)500gに、焼きミ
ョウバン粉末(食添:和光純薬工業(株)製)を所定量
混合し、通気性のないプラスチック容器に充填し、その
上部に、防湿性(透湿度7g/m2 ・d)を有する樹脂
製フィルムをヒートシールによって密着して蓋をした。
焼きミョウバンの添加量は精製塩に対して0.1重量
%、0.2重量%、0.5重量%、1.0重量%の4水
準とした。これらを35℃、90%RHで2.5日間、
25℃、40%RHで1日間の繰り返しの環境(以下
「強制環境」と略称)に6ケ月間蔵置した。そして、ブ
ロッキング(手で簡単につぶせる程度の塊)率の経時変
化および固結強度(塊を破壊するのに要する力)の経時
変化を測定した。ブロッキング率の測定は、(財)塩事
業センター;「塩試験方法」、145(1997)によ
り、固結強度の測定は、(財)塩事業センター;「塩試
験方法」、141(1997)によった。これらの結果
を表1に示した。さらに、上記結果の内、ブロッキング
率の経時変化をグラフにして図1に示した。
【0014】また、比較のために、焼きミョウバン無添
加の上記精製塩、従来から吸湿作用のある固結防止剤と
して提案されている硫酸マグネシウム(食添:馬居化成
工業(株)製)およびリン酸水素二ナトリウム(特級:
和光純薬工業(株)製)の粉末をそれぞれ混合した上記
精製塩についても、実施例1と同様に試料を調製し、実
施例1と同様の強制環境下に6ケ月間蔵置した。硫酸マ
グネシウムおよびリン酸水素二ナトリウムの添加量はそ
れぞれ精製塩に対して0.1重量%、1.0重量%の2
水準とした。そして、実施例1と同様に、ブロッキング
率の経時変化および固結強度の経時変化を測定した。こ
れら結果を表1に合わせ示した。また、これらの結果の
内、焼きミョウバン無添加の精製塩のブロッキング率の
経時変化については、グラフにして図1に併せて示し
た。また、これらの結果の内、硫酸マグネシウムおよび
リン酸水素二ナトリウムをそれぞれ混合した精製塩のブ
ロッキング率の経時変化については、実施例1における
焼きミョウバンの添加量が0.1重量%および1.0重
量%の場合のブロッキング率の経時変化と共に、グラフ
にして図2に示した。
【0015】
【表1】
【0016】*1:精製塩に対する比率である。 *2:上段がブロッキング率(%)であり、下段の()
内が固結強度(kg/cm2 )である。 なお、表中(−)は、塊が柔らかすぎて固結強度が測定
不能であった状態を表す。(以下の表中においても同様
である。)
【0017】上記結果から明らかなように、焼きミョウ
バン無添加の場合は、1ケ月経過の時点で全量が固結し
てブロッキング率100%であり、その時の固結強度が
1.92kg/cm2 であったのに対し、焼きミョウバ
ンを添加した場合は、その添加量が0.1重量%のとき
は3ケ月間、その添加量が0.2重量%以上のときは6
ケ月間低いブロッキング率に抑えることができた。ま
た、焼きミョウバンを添加した場合を、硫酸マグネシウ
ムあるいはリン酸水素二ナトリウムを添加した場合と比
較すると、その添加量が0.1重量%のときでは、硫酸
マグネシウムあるいはリン酸水素二ナトリウムを添加し
た場合よりも優れた効果を示し、その添加量が1.0重
量%のときでは、硫酸マグネシウムを添加した場合より
は優れ、リン酸水素二ナトリウムを添加した場合と同等
の効果を示した。
【0018】実施例2 実施例1で用いたものと同様の精製塩500gを通気性
のないプラスチック容器に充填し、該充填した精製塩の
上にピンホールで孔をあけて通気性を与えたビニル袋
(厚さ0.04mmのビニルフィルムの袋)に入れた所
定重量の焼きミョウバンの粉末および加工成型品をそれ
ぞれ置いて、その上部に、防湿性(透湿度7g/m2
d)を有する樹脂製フィルムをヒートシールによって密
着して蓋をした。焼きミョウバンの粉末および加圧成型
品の同封量は、2g(精製塩に対して0.4重量%)、
5g(精製塩に対して1.0重量%)、10g(精製塩
に対して2.0重量%)、20g(精製塩に対して4.
0重量%)の4水準とした。これらを、実施例1と同様
の強制環境下に6ケ月間蔵置した。そして、実施例1と
同様に、ブロッキング率の経時変化および固結強度の経
時変化を測定した。これらの結果の内、焼きミョウバン
の粉末を用いた場合の結果を表2に示した。焼きミョウ
バンの加圧成形品を用いた場合も、粉末状の焼きミョウ
バンを用いた場合と同様の結果であった。
【0019】また、比較のために、上記精製塩に粒状シ
リカゲル(2mmφ、和光純薬工業(株)製)10g
(精製塩に対して2.0重量%)を上記と同様にしてそ
れぞれ同封した試料を調製し、これらを、上記と同様の
強制環境下に6ケ月間蔵置した。そして、上記と同様
に、ブロッキング率の経時変化および固結強度の経時変
化を測定した。これらの結果の内、粒状シリカゲルを用
いた場合の結果を表2に合わせ示した。また、表2に
は、参照の便のために、焼きミョウバンの添加も同封も
しない上記精製塩のブロッキング率の経時変化および固
結強度の経時変化の測定結果も合わせ示した。
【0020】
【表2】
【0021】*1:精製塩に対する比率である。 *2:上段がブロッキング率(%)であり、下段の()
内が固結強度(kg/cm2 )である。
【0022】上記表2に示した結果から明らかなよう
に、焼きミョウバンの添加も同封もしなかった場合は、
1ケ月経過の時点で全量が固結してブロッキング率10
0%であり、その時の固結強度が1.92kg/cm2
であったのに対し、焼きミョウバンを同封した場合は、
その同封量が2g(精製塩に対して0.4重量%)のと
きは3ケ月間、その同封量が5g(精製塩に対して1.
0重量%)を越えて多量のときは6ケ月間完全に固結を
防止することができた。一方、シリカゲルを同封した場
合は、その同封量が10g(精製塩に対して2.0重量
%)のとき、3ケ月間しか固結を防止することができな
かった。
【0023】実施例3 和光純薬工業(株)製の特級試薬の硫酸アンモニウム
(水分含有量0.01重量%)、塩化アンモニウム(水
分含有量0.01重量%)および塩化カリウム(水分含
有量0.01重量%)の各吸湿性無機質粉体350gの
それぞれに、焼きミョウバン粉末を所定量混合し、通気
性のないプラスチック容器に充填し、ヒートシールによ
って防湿性を有する(透湿度7g/m2 ・d)中蓋をし
た。焼きミョウバンの添加量は、上記吸湿性無機質粉体
に対して1.0重量%の1水準とした。これらを、実施
例1と同様の強制環境下に3ケ月間蔵置した。そして、
実施例1と同様に、ブロッキング率の経時変化および固
結強度の経時変化を測定した。これらの結果を表3に示
した。
【0024】また、比較のために、焼きミョウバン無添
加の上記各吸湿性無機質粉体についても、上記と同様に
試料を調製し、上記と同様の強制環境下に3ケ月間蔵置
した。そして、上記と同様に、ブロッキング率の経時変
化および固結強度の経時変化を測定した。これらの結果
を表3に合わせ示した。
【0025】
【表3】
【0026】*1:吸湿性無機質粉体に対する比率であ
る。 *2:上段がブロッキング率(%)であり、下段の()
内が固結強度(kg/cm2 )である。
【0027】上記表3に示した結果から明らかなよう
に、焼きミョウバン無添加の場合は、上記各吸湿性無機
質粉体共1ケ月経過の時点で全量が強く固結したのに対
し、焼きミョウバンを添加した場合は、3ケ月経過して
も低いブロッキング率に押さえることができ、またブロ
ックが発生した場合でも、固結強度の測定ができない非
常に弱い固結に抑えることができた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、優れた効果とその持続
性を示し、水に溶解した場合にも白濁を生じず、しっと
りして流動性に欠けることもない、塩をはじめとする吸
湿性無機質粉体の固結防止方法が提供される。
【0029】本発明の固結防止方法を塩に適用した場
合、実施例1に示したように、強制環境下でも焼きミョ
ウバン0.1重量%以上の添加で3ケ月間固結を防止す
ることができ、これは通常の保存環境下では更に長い期
間固結防止効果を示すことは明らかである。また、本発
明で用いる焼きミョウバンは、従来吸湿作用のある固結
防止剤として提案されている硫酸マグネシウム、リン酸
水素二ナトリウム等と比較して、低濃度において優れた
固結防止効果を示すものである。
【0030】また、本発明の吸湿性無機質粉体を収納し
た容器中に焼きミョウバンを同封する方法によれば、実
施例2に示したように、焼きミョウバン0.4重量%の
同封で3ケ月間完全に固結を防止することができ、また
この方法は、塩等の吸湿性無機質粉体の純度を落とすこ
となく固結防止効果を現すので、高純度の商品に対して
特に有効である。また、本発明で用いる焼きミョウバン
は、乾燥剤として最も一般的に用いられているシリカゲ
ルよりも優れた固結防止効果を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1およびその比較実験の一部におけるブ
ロッキング率の経時変化を示すグラフである。
【図2】実施例1の一部およびその比較実験の他一部に
おけるブロッキング率の経時変化を示すグラフである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低水分の吸湿性無機質粉体に焼きミョウ
    バンを添加することを特徴とする吸湿性無機質粉体の固
    結防止方法。
  2. 【請求項2】 低水分の吸湿性無機質粉体が、塩、硫酸
    アンモニウム、塩化アンモニウムおよび塩化カリウムか
    ら選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の吸湿
    性無機質粉体の固結防止方法。
  3. 【請求項3】 焼きミョウバンの添加量が、低水分の吸
    湿性無機質粉体に対して0.1〜5重量%である請求項
    1または請求項2に記載の吸湿性無機質粉体の固結防止
    方法。
  4. 【請求項4】 低水分の吸湿性無機質粉体を収納した容
    器中に焼きミョウバンを同封することを特徴とする吸湿
    性無機質粉体の固結防止方法。
  5. 【請求項5】 低水分の吸湿性無機質粉体が、塩、硫酸
    アンモニウム、塩化アンモニウムおよび塩化カリウムか
    ら選ばれた少なくとも1種である請求項4に記載の吸湿
    性無機質粉体の固結防止方法。
  6. 【請求項6】 焼きミョウバンの同封量が、低水分の吸
    湿性無機質粉体に対して0.4〜5重量%である請求項
    4または請求項5に記載の吸湿性無機質粉体の固結防止
    方法。
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