JPS5836343Y2 - 炊飯ジヤ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、炊飯と保温とを兼用する炊飯ジャーに係り、
更に詳しくは、炊飯ジャーにおいて飯器蓋への霜付を防
止するために蓋体に取付けられるヒータの改良に関する
ものである。

この種炊飯ジャーにおいては、飯器蓋への霜付の防止と
全面保温とのために蓋体にヒータを設けている。

このヒータの取付方法としては、蓋体下面に取付けられ
たアルミ等の金属板にヒータを設けて、これにより飯器
蓋を間接的に加熱するものあるいは蓋体中央にヒータを
設け、これと飯器蓋とが密着するように取付けて飯器蓋
を加熱するもの等が知られている。

しかしながら、前者の場合には、金属板の面積が大きい
ために放熱面積が大きくなってヒータ消費電力が多くな
ると共に、調圧口まわりの構造が複雑となり且つ電装部
のシール困難と相俟ってコストアップを招くという問題
がある。

又、後者の場合には、ヒータが蓋体中央だけにあるため
、飯器蓋に温度分布が生じ、炊き上がった御飯の中央部
は褐変し周縁部は白ぼけになるなど性能面での問題が生
じ、又、ヒータが蓋体開閉に伴って可動する構造なので
、電装部へのシール性にも問題があり、更には、調圧口
を蓋体中央部以外に設ける場合に、該調圧目部分が冷え
易く、霜付が生じ且つ保温性にも劣るという問題がある
。

本考案は、アルミ等の軽合金材からなるパイプ内にコー
ドヒータ等を配設してなるパイプヒータを蓋体底部に対
して露出する如く取付け、しかもその取付位置を調圧口
まわりを含む外周近傍として、前記パイプヒータによっ
て飯器蓋を加熱するようにすることによって、上記問題
点を一挙に解消せんとすることを目的とするものである
。

以下添付の図面を参照して本考案の実施例にがかる炊飯
ジャーを説明する。

第１図において、符号１は外装ケース２と内容器３とか
らなる容器本体、４は外装ケース２と内容器３とをそれ
らの上端部で連結する層部材、５は外装ケース２と内容
器３との間に充填される断熱材、６は容器本体１に対し
て蝶番ピン７で開閉自在に枢着された蓋体、８は容器本
体１内に着脱自在に収納される飯器、９は蓋体６下面に
弾発的に支持される飯器蓋、１０は飯器蓋９に取付けら
れた調圧筒、１１は調圧筒１０を嵌挿するために蓋体６
に形成された調圧口、１２は内容器３底部に配設された
炊飯ヒータ、１３は内容器３の肩部に配設された保温ヒ
ータを示している。

前記蓋体６の底板１５には、後述するパイプヒータ１４
が露出する如く取付けられるが、その取付構造を第２図
を参照して説明する。

蓋体底板１５下面には、その外周近傍に略Ｃ字状の凹溝
１６が形成されている。

該凹溝１６は、調圧口１１まわりにおいては、これを囲
繞する如く外方に突出せしめられている。

更に凹溝１６の端部１６ａ。１６ ａには第３図図示の
如く通孔１７，１７が形成されている。

そして、この凹溝１６内には、アルミ等の軽合金材から
なるパイプ１８内にコードヒータ１９等を配設してなる
パイプヒータ１４が配設され、且つ該パイプヒータ１４
の両端１４ ａ 、１４ ａは前記通孔１７゜１７より
蓋体６内に突出せしめられている。

なお符号２１はパイプヒータ１４の脱落を防止するとと
もに、通孔１７とパイプヒータ端部１４ａとの間のシー
ル作用をするためのシール兼用固定具、２２はリード線
である。

このようにすると、蓋体底板１５を合成樹脂の一体成形
とすることが可能となり、調圧口１１まわりの構造を著
しく簡略化することができる。

又、蓋体６下面に露出したパイプヒータ１４によって、
飯器蓋９外周部を直接加熱し、しかも、調圧口１１まわ
りを囲繞する如くパイプヒータ１４を配設して調圧筒１
０部分の温度低下を防止するようにしたので、飯器蓋９
の温度分布をほぼ均一とすることができる。

第４図は本考案の他の実施例を示しており、この場合、
パイプヒータ１４は、連続凹凸を有する花形環状に形成
された凹溝１６内に配設されており、前記同様に調圧口
１１はパイプヒータ１４によって囲繞されている。

続いて本考案の炊飯ジャーの効果を以下に列記する。

即ち、本考案によれば、 （１）蓋体底板１５における調圧口１１のまわりを含む
外周近傍に、アルミ等の軽合金材からなるパイプ１８内
にコードヒータ１９等を配設してなるパイプヒータ１４
を露出する如くに取付けて、該パイプヒータ１４によっ
て飯器蓋９を加熱するようにしたので、比較的温度低下
しやすい調圧筒１０部分の温度低下が防止され、飯器蓋
９全体の温度分布をほぼ均一化することができ、霜付防
止および全体保温を効果的に行なうことができる、 （２）パイプヒータ１４を蓋体６下面に露出する如くし
て取付けたので、金属放熱板を使用した従来例に比べて
、ヒータ消費電力を少なくすることができる、 （３）蓋体底板１５にパイプヒータ１４を取付けるよう
にすることによって、底板１５を合成樹脂の一体成形品
とすることが可能となり、且つ調圧口１１まわりの構造
を著しく簡略化することができるので、パイプヒータ１
４の低順さと相俟って製品コストの低廉化を計ることが
できる、 （４）パイプヒータ１４は容易に任意の形状に変形でき
るので、任意の位置に、任意の形状で取付は可能となり
、組立加工が簡単となる、 （５）パイプヒータタ１４を使用することによってシー
ル個所はパイプヒータ１４の両端部のみとなり、シール
加工がしやすくしかもシール効果も向上する、 等の実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかる炊飯ジャーの上部縦断
側面図、第２図は第１図における蓋体の下面図、第３図
は第１図におけるＡ部拡大図、第４図は本考案の他の実
施例にかかる炊飯ジャーの蓋体の下面図である。 １・・・・・・容器本体、６・・・・・・蓋体、８・・
・・・・飯器、９・・・・・・飯器蓋、１０・・・・・
・調圧筒、１１・・・・・・調圧口、１４・・・・・・
パイプヒータ、１５・・・・・・蓋体底板、１８・・・
・・・パイプ、１９・・・・・・コードヒータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 飯器８を着脱自在に収納する容器本体１に対して蓋体６
   を開閉自在に枢着し、該蓋体６には、その下面に弾発的
   に支持された飯器蓋９に設けた調圧筒１０を嵌挿するた
   めの調圧口１１を形成するとともに、前記蓋体６の底板
   １５には、前記調圧口１１のまわりを含む外周近傍に、
   アルミ等の軽合金材からなるパイプ１８内にコードヒー
   タ１９等を配設してなるパイプヒータ１４を露出する如
   くに取付けて、該パイプヒータ１４によって前記飯器蓋
   ９を加熱するようにしたことを特徴とする炊飯ジャー