JPH0323140Y2 - - Google Patents

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JPH0323140Y2
JPH0323140Y2 JP1984113804U JP11380484U JPH0323140Y2 JP H0323140 Y2 JPH0323140 Y2 JP H0323140Y2 JP 1984113804 U JP1984113804 U JP 1984113804U JP 11380484 U JP11380484 U JP 11380484U JP H0323140 Y2 JPH0323140 Y2 JP H0323140Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は内蓋に対する加熱構造及び鍋内部のシ
ール構造を改良した保温釜に関する。
〔考案の技術的背景とその問題点〕
従来より、炊飯後に保温を行なう様にした保温
釜においては、第3図に示す如く、本体1の内ケ
ース2に配設したヒータ3によつて鍋4をその周
囲から加熱して保温する一方、鍋4の開口部を閉
塞する内蓋5を、本体1開閉用の外蓋6に設けた
加熱器7により加熱して、保温時に内蓋5下面に
付着した水滴(露)が御飯に落下することがない
様に水滴を蒸発させる構成としたものが供されて
いる。
ところで近時、構成を簡単化する観点から加熱
器7を廃止することが考えられていて、この場
合、内蓋5の周縁部を、内ケース2に伝熱時に接
触する鍋4の開口部周縁部に直接接触させること
により、ヒータ3の熱を内蓋5に伝達することが
考えられている。
しかしながら、第3図に示す如く、鍋4の開口
部周縁部と内蓋5周縁部との間をシールすると共
に内蓋5と外蓋6との間をシールするシール部材
8を備えて、いわゆる圧力釜風の炊飯をすると共
に、保温時における内部熱漏出を防止して保温性
の向上を図るタイプのものでは、そのシール部材
8によつて鍋4の開口部周縁部から内蓋5への伝
熱が遮断されてしまい、上述の加熱器7廃止案が
実現しない問題があり、かといつてシール部材8
を廃止すれば、鍋4内部の圧力保持及び良好な保
温ができなくなつてしまう不具合が生ずる。
〔考案の目的〕 従つて本考案の目的は、シール部材による圧力
保持及び良好な保温をそのまま維持しつつ、従来
の加熱器を不要ならしめ得て構造の簡単化を図り
得、さらにはシール部材の制作も容易ならしめ得
る保温釜を提供するにある。
〔考案の概要〕
本考案は、内ケースの開口部周縁部に載置され
る鍋のフランドに対し、内蓋の周縁部を当接させ
る構成とすることで、内ケースが有するヒータの
熱を内蓋に伝達させる様にし、又、鍋のフランジ
の外周縁部に立上り部を形成すると共に、内蓋の
周縁部に前記鍋の立上り部の上端と略同一高さの
立上り部を形成し、且つシール部材を、外蓋の内
面周縁部に環状に巡らせて設け、このシール部材
の先端部に上記両立上り部に跨がつて上方から圧
接するシール部を形成することにより、鍋から内
蓋への伝熱を遮断することなく鍋内部の圧力保持
及び良好な保温を図る様にしたところに特徴を有
する。
〔考案の実施例〕
以下本考案の一実施例につき第1図及び第2図
を参照して説明する。まず第2図において、11
は本体であり、これは外ケース12と、内ケース
13と、両ケース12及び13間に配設した断熱
材14と、両ケース12及び13をその上部で連
結する環状枠体15と、外ケース12の下部に取
着された下ケース16とから構成されており、内
ケース13の上面の開口部周縁には第1図に示す
如く環状枠体15の上面にかかるフランジ17が
形成され、又、該内ケース13の周囲部例えばそ
のフランジ17の下方の周囲部には、ヒータ18
が巻装状態に配設されている。そして第2図に示
す19は内ケース13内底部に配設された炊飯用
のヒータである。20は本体11に回動可能に設
けられた外蓋で、該本体11の開口部を覆つてい
る。21は鍋であり、これはその上面の開口部周
縁部に第1図に示す如くフランジ22を有してお
り、そのフランジ22を上記内ケース13のフラ
ンジ17に載置せしめ該内ケース13内に収容さ
れている。そしてこの鍋21のフランジ22の外
周縁部にはその全周にわたつて立上り部23が形
成されている。24は熱良導材製例えばアルミニ
ウム板製の内蓋で、これは外蓋20の内側に設け
られており、この内蓋24の周縁部24aにはそ
の全周にわたつて立上り部25が形成されてい
る。この立上り部25の上端と前記立上り部23
の上端とは同一高さに位置する。そしてこの内蓋
24は、外蓋20の閉方向への回動により周縁部
24aを鍋21のフランジ22に当接させた状態
で該鍋21の開口部を閉塞し、開放方向への回動
により鍋21の開口部を開放する様になつてい
る。26はシリコンゴム等の弾性変形可能な材料
から形成されたシール部材であり、これは、基部
27に上面にて開放するスリツト状の嵌合溝27
aを形成していると共に、先端部に嵌合溝27と
連通する内空部28aを有するシール部28を形
成しており、このシール部28は基部27よりも
若干薄肉であつて、豊かな柔軟性を保有する。而
してこのシール部材26は、外蓋20の内面外周
部に下向きに突設されたリブ29に嵌着固定さ
れ、且つリブ29先端部に形成された幅広な抜止
部29aにより抜止めされ、以て外蓋20内面外
周部に環状に巡らせて設けられている。そしてシ
ール部28は、外蓋20及び内蓋24の閉塞状態
で該シール部28の中央部28bが前記内蓋24
の立上り部25と鍋21の立上り部23との中間
に位置してこれら両立上り部25及び23に上方
から圧接する様になつている。この結果、シール
部28は、両立上り部23及び25に略均等の圧
接力で接触し、その両立上り部23及び25の一
方に強く片当りすることはない。
上記構成にあつて、炊飯後には、ヒータ18が
通電発熱されて鍋21を加熱し、以てその内部の
御飯を保温するものであり、この場合、ヒータ1
8の熱は内ケース13の開口部周縁部従つてフラ
ンジ17、このフランジ17に載置された鍋21
のフランジ22を介し、このフランジ22に当接
した内蓋24に伝達され、従つて内蓋24が加熱
される。これによつて、内蓋24に付着した水滴
(露)が蒸発される。ここでシール部材26は、
鍋21の立上り部23及び内蓋24の立上り部2
5と外蓋20内面との間に位置しているから、上
述の鍋21から内蓋24への伝熱を何ら遮断する
ことはなく、内蓋24に対するヒータ18の伝熱
による加熱が良好に行なわれる。そして、該シー
ル部材26のシール部28が鍋21と内蓋24と
の間をシールし、該シール部材26自体で内蓋2
4と外蓋20との間を遮断しているので、炊飯時
における鍋21内部の圧力保持を図り得ると共
に、保湿時における熱漏出を防止し得て保温性の
向上を図り得る。
斯様な本実施例によれば、内ケース13のフラ
ンジ17に鍋21のフランジ22を直かに載置す
ると共にこのフランジ22に内蓋24の周縁部2
4aを直かに当接せしめ、且つシール部材26
は、鍋21のフランジ22と内蓋24の周縁部2
4aとの間に介在させるのではなく鍋21及び内
蓋24に夫々形成した立上り部23及び25と外
蓋20との間に介在させる構成としたので、ヒー
タ18の熱をシール部材26によつて遮断される
ことなく内蓋24に確実に伝達させ得、よつて従
来の加熱器を用いずに内蓋24における水滴落下
を防止でき、この結果、構成の簡単化を図り得、
又、加熱器を要しないので、外蓋20への電気配
線も不要ならしめ得、総じてコストの低廉化を図
り得る。
さらに本実施例によれば、シール部材26を外
蓋20に環状に巡らせて取付け、このシール部材
26に形成したシール部28により鍋21の立上
り部23と内蓋24の立上り部25との間をシー
ルし且つこれら両立上り部23及び25と外蓋2
0との間もシールする構成としたので、シール部
材26にあつて柔軟性を必要とする部分はシール
部28一つで済み、よつてシール部材26の製作
も容易ならしめ得る。
しかも本実施例によれば、各両立上り部23,
25の上端が略同一高さとなるように構成してい
るから、両立上り部23,25間に上下方向に段
差がなく、この結果、シール部材26を両立上り
部23,25に跨がつて上方から圧接させるにつ
いて、シール部材26がその両立上り部23,2
5にほぼ均等の圧接力にて接触するようになり、
従つてシール部材28が両立上り部23及び25
の一方に強く片当りする不具合もなくし得、よつ
て、片当りする場合では、その片当り部分の変形
度合も激しくして早期のうちに弾性劣化を来す問
題があるが、本実施例ではシール部28の弾性劣
化を抑え得る。この結果、シール部材26の使用
寿命の延長も図り得る。
なお、仮に両立上り部23,25の高さが異な
るとした場合、シール部材26の片当たりを防止
しようとすれば、シール部材26をその高さのず
れに合わせるべく例えば異なる段差の二股形状と
いつた複雑形状とする必要があるが、上述したよ
うに本実施例では両立上り部23,25の高さが
略同一であるから、シール部材26のシール部2
8の形状は平坦に近い円弧形状または平坦形状と
いつた単純形状ですみ、これによつても製作の容
易化を図ることができる。
〔考案の効果〕
本考案は以上の記述にて明らかな様に、内ケー
スを有すると共に該内ケースの周囲部にヒータを
装備した本体と、上面の開口部にフランジを有す
ると共に該フランジの外周縁部に立上り部を有し
前記内ケースの開口部周縁部に該フランジを載置
させて該内ケースに収容された鍋と、周縁部に前
記鍋の立上り部の上端と略同一高さの立上り部を
有し該周縁部を前記鍋のフランジに当接させて該
鍋の開口部を塞ぐ内蓋と、前記本体に設けられ該
本体の開口部を覆う外蓋と、この外蓋の内面外周
部に環状に巡らせて設けられ先端部に前記内蓋の
立上り部と前記鍋の立上り部とに跨がつて上方か
ら圧接するシール部を有するシール部材とを具備
して成るものであり、これにて、シール部材によ
る圧力保持及び良好な保温をそのまま維持しつ
つ、内蓋からの露落下防止を従来の加熱器を用い
ない構成で図り得、よつて構成の簡単化を図り得
ると共に、コストの低廉化も図り得、さらには、
シール部材の製作も容易ならしめ得、しかも、シ
ール部材が両立上り部の一方に強く片当たりする
ようなこともなくてシール部材の弾性劣化を抑え
得、しかもその片当たり防止効果を、シール部材
形状を複雑化することなく得ることができる等、
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案の一実施例を示し、
第1図は要部の縦断面図、第2図は全体の一部破
断側面図である。そして第3図は従来例を示す第
1図相当図である。 図中、11は本体、13は内ケース、18はヒ
ータ、20は外蓋、21は鍋、22はフランジ、
23は立上り部、24は内蓋、25は立上り部、
26はシール部材、28はシール部である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 内ケースを有すると共に該内ケースの周囲部
    にヒータを装備した本体と、上面の開口部にフ
    ランジを有すると共に該フランジの外周縁部に
    立上り部を有し前記内ケースの開口部周縁部に
    該フランジを載置させて該内ケースに収容され
    た鍋と、周縁部に前記鍋の立上り部の上端と略
    同一高さの立上り部を有し該周縁部を前記鍋の
    フランジに当接させて該鍋の開口部を塞ぐ内鍋
    と、前記本体に設けられて該本体の開口部を覆
    う外蓋と、この外蓋の内面外周部に環状に巡ら
    せて設けられ先端部に前記内蓋の立上り部と前
    記鍋の立上り部とに跨がつて上方から圧接する
    シール部を有するシール部材とを具備して成る
    保温釜。 2 内蓋及び鍋の各立上り部はその上端が同一高
    さに位置する様に定められ、且つシール部材は
    そのシール部の中間部を両立上り部の中間に位
    置させた構成であることを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項に記載の保温釜。
JP11380484U 1984-07-25 1984-07-25 保温釜 Granted JPS6130415U (ja)

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JP11380484U JPS6130415U (ja) 1984-07-25 1984-07-25 保温釜

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JP11380484U JPS6130415U (ja) 1984-07-25 1984-07-25 保温釜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02291814A (ja) * 1989-05-02 1990-12-03 Tiger Vacuum Bottle Co Ltd 電気炊飯ジャー

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5120848U (ja) * 1974-07-31 1976-02-16
JPS5878619A (ja) * 1981-11-05 1983-05-12 三洋電機株式会社 保温式炊飯器

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