JP2522408Y2 - 鍋蓋の断熱構造 - Google Patents

鍋蓋の断熱構造

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JP2522408Y2
JP2522408Y2 JP1992018200U JP1820092U JP2522408Y2 JP 2522408 Y2 JP2522408 Y2 JP 2522408Y2 JP 1992018200 U JP1992018200 U JP 1992018200U JP 1820092 U JP1820092 U JP 1820092U JP 2522408 Y2 JP2522408 Y2 JP 2522408Y2
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和弘 小柴
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日本ヒーター機器株式会社
白川工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鍋蓋の断熱構造に関す
るものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】おでん鍋等の煮鍋の鍋蓋は、
従来、内面が鍋本体の内部空間に対面し、外面が外部空
間と対面する単層構造を成しているにすぎないため、次
の問題を生じる。材質いかんによっては、鍋本体からの
熱が直接伝わり、つまみ以外の部分に触れると火傷をす
ることがある。また、鍋本体内の調理物から発生した水
蒸気が蓋内面に水滴となって付着し、この水滴が微小な
状態から成長し、上記調理物の具、例えばおでんの半ぺ
んなどに落下して具を味のないふやけたものにしてしま
う。更には、放熱に伴い、保温性に欠けるという問題も
ある。
【0003】本考案は、このような点に鑑み、外表面が
それほど熱くならず、内表面に付着した水滴の成長を極
力防止でき、かつ保温性に優れた、鍋蓋の断熱構造を提
供することを目的とするものである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本考案の特徴は、上記
した目的を達成するために次の構成を具備した点にあ
る。すなわち、先ず、本断熱構造は、深さを有する外蓋
の底部を内蓋によって閉塞し、これら外蓋と内蓋とによ
って密閉された蓋内空間に中間蓋を取り付けることによ
って上記蓋内空間を深さ方向に複数の密閉小空間に区分
けした断熱構造に関するものである。
【0005】そして、この断熱多層構造は、蓋内空間が
2層構造の場合、前記内蓋の上面に外周壁と内周壁とを
起立形成し、前記外蓋の周端には、上記外周壁と内周壁
との間に形成される縦溝に嵌合される立下り壁を形成し
てある。また、外蓋の周端内面には上記立下り壁の内面
上端との間に段差が形成される内向縁を形成してあり、
上記立下り壁を上記縦溝に嵌め込んだときに内周壁の上
端と上記段差とによって中間蓋の周縁部を挟持するよう
にしてある。また、更に縦溝内と、内向縁の段差と内周
壁上端の間隙とには、接着剤が充填される。
【0006】また、3層構造の場合には、外蓋と内蓋と
の間に2枚の中間蓋が取付けられる。具体的には、内蓋
に形成される前記内周壁を第1の内周壁と第2の内周壁
とによって構成し、外側に位置する第1の内周壁の上端
と外蓋の前記内向縁の段差とによって第1の中間蓋の周
縁を挟持し、内側に位置すると共に第1の内周壁よりも
低く形成された第2の内周壁の上端と、これと対向する
位置の上記第1の中間蓋下面に突設された押さえ片とに
よって、第2の中間蓋の周縁を挟持する。
【0007】
【作用】本考案では、外蓋と内蓋との間に中間蓋を設け
てあるので、鍋本体の内部空間と蓋上方の外部空間との
間に、内蓋と中間蓋並びに中間蓋を外蓋によってそれぞ
れ密閉空間が形成される。従って、鍋本体の内部空間の
熱が外蓋の外表面に直接伝わることはなく、また上記密
閉空間内の暖められた空気が鍋本体内部空間の熱を逃が
しにくくする。
【0008】上記密閉空間によって、水蒸気が接触する
内蓋の下面側と、中間蓋の下面と対面する内蓋の上面側
とではその温度差が顕著でなくなるために、内蓋下面に
露点を結ぶ水蒸気は霧状の微小水滴から短時間には大き
な水滴にまで成長することはなく、水滴のボタ落ち現象
が緩和される。また、内蓋の上下面と接する空間の温度
差が緩和されることから、水蒸気自体が付着しにくくな
り、例えば透明な素材によって形成したときには、曇り
にくい蓋を通して鍋本体の臭の状態が視認される。
【0009】また、こうした多層の密閉空間を形成する
多層構造が、内蓋の上面に起立形成した外周壁と内周壁
との間の縦溝に前記外蓋周端の立下り壁を嵌合し、外蓋
の周端内面の内向縁の段差と、内蓋の内周壁上端とによ
って中間蓋の周縁部を挟持させることによって達成され
ているので、組立が容易で、しかも水分が密閉空間内部
に浸入することもない。
【0010】
【実施例】以下、本考案を図示した実施例に基づいて詳
説する。図1は本考案の一実施例に係る断熱構造を適用
した鍋の縦断面図、図2はその要部の拡大断面図であ
る。図中符号1は鍋本体で、上端に外方に突出した受け
縁2を有する。
【0011】3は鍋本体1に被せられる蓋で、外蓋4と
この外蓋4の底部に一体化される内蓋5と、外蓋4及び
内蓋5によって形成される内部空間6に固定されて上記
内部空間6を外蓋4の深さ方向に二分する中蓋7とから
成っている。
【0012】外蓋4は平坦な上面につまみ41を有し、
湾曲した周端部42の下端に立下り壁43が一体的に垂
設されている。また、外蓋4の上記周端部42には、そ
の内周面に内向縁44が、外周面に外向縁45がそれぞ
れ突設されている。なお、図中符号46,47は内向縁
44と立下り壁内周との間及び外向縁45と立下り壁外
周との間に形成された段差である。
【0013】内蓋5は、鍋本体1の開口に挿入可能な外
形の底板51と、その周縁に立ち上がり形成した外周壁
52とから成っている。外周壁52の上端には、鍋本体
1の上記受け縁2に支持されるフランジ部53が水平に
張出している。また内蓋5の外周壁52の内方には、外
周壁52よりも若干低く、上端54aが上記外蓋4の内
向縁側の段差46と対向する内周壁54が起立形成され
ており、外周壁52と内周壁54との間は上記外蓋4の
立下り壁43の肉厚とほぼ等しい幅の縦溝55として形
成されている。
【0014】中蓋7は、外蓋4の立下り壁43の内周面
にほぼ密接する外径を有し、内蓋5の内周壁上端54a
と外蓋4の内向縁側の段差46との間に形成される間隙
71とほぼ等しい厚みを備える。48と72は、外蓋4
の上面及び中蓋7の板面のそれぞれ適所に設けられたエ
アー抜き孔である。
【0015】この鍋蓋の組立にあたっては、先ず、外蓋
4をその内面を上向きにして中蓋7を内向縁44の段差
46に支持させるように載置する。次いで、内蓋5の縦
溝内に接着剤8を充填し、この縦溝55に外蓋4の立下
り壁43が嵌まり込むように圧入することによって、内
蓋5の内周壁上端54aと外蓋4の内向縁側段差46と
で中蓋7の外周縁を挟持させつつ、外蓋4と内蓋5と中
蓋7とを一体化するものである。勿論、中蓋7を載置す
る際に、内向縁44の段差46に接着剤8を予め塗布す
るようにしておいても良い。
【0016】このようにして組立てられた本鍋蓋は、内
蓋5と外蓋4との間に2層の空間61、62が形成さ
れ、鍋本体1の内部空間に外蓋4が直接対面することは
ない。鍋蓋内の2層の空間61,62の断熱性によって
外蓋4の外表面に熱が直接伝わることがない反面、鍋本
体1の加熱を停止したときに保温性が保持される。鍋蓋
内の2層の空間内の空気は、鍋の使用時に暖められて膨
張するが、エアー抜き孔48,72を通して外部に放出
されるので、破損や亀裂を生じさせたりすることはな
い。中蓋7の外周縁を接着しない場合には、中蓋7と内
蓋5間の空気は外蓋4の内向縁44と内蓋5の内周壁上
端54aの隙間を通って、内蓋5と外蓋4間の空間に逃
げ、外蓋4上面のエアー抜き孔48から外部に放出され
るので、中蓋7の板面にエアー抜き孔72を設ける必要
はない。
【0017】また、内蓋5は、その下面に、外蓋4及び
内蓋5との嵌合部あるいは接合部を有しない関係上、水
蒸気や鍋本体内の煮汁がこれらの嵌合部等から蓋の内部
空間6(61,62)に浸入することもない。
【0018】図3は本考案の他の実施例に係る鍋蓋13
の断熱構造を示すものである。本実施例では、内蓋15
に2重の内周壁154,156が起立形成されている。
外周壁152に近い外側の第1の内周壁154は、外周
壁152との間に外蓋14の立下り壁143を嵌合する
縦溝155を有し、その上端154aは外蓋14の内向
縁段差146とによって第1の中蓋17の周縁を挟持す
る。第1の中蓋17の周縁下面には押さえ壁171が立
ち下げ形成されている。
【0019】図中符号27は第1の中蓋17と内蓋15
との間に介装される第2の中蓋で、上記した内蓋15の
第1の内周壁154の内面にほぼ当接される外径を有し
ている。この第2の中蓋27は、その周縁上面を前記し
た第1の中蓋17の押さえ壁171の下端によって、ま
たその周縁下面を内蓋15の第2の内周壁上端156a
によって支持されている。
【0020】この実施例では、内面を上向きにした外蓋
14の内向縁段差146に第1の中蓋17を載置し、次
いで第1の中蓋17の押さえ壁171に第2の中蓋27
を同様にして載置した後、内蓋15をその縦溝内に外蓋
14の立下り壁143が嵌まり込むようにして圧入する
ことにより、第1の中蓋17を外蓋14の内向縁段差1
46と内蓋15の第1の内周壁上端154aとによっ
て、また第2の中蓋27を第1の中蓋17の押さえ壁1
71の下端と第2の内周壁上端156aとによって挟持
しつつ、内蓋15と2枚の中蓋17,27と外蓋14と
を一体化するものである。組立てられた蓋は、内蓋15
と外蓋14との間の空間16が2枚の中蓋17,27に
よって三層に仕切られるので、更に保温性と断熱性に富
む構造となる。
【0021】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、外
蓋と内蓋とによって密閉された蓋内空間に中間蓋を取り
付けることによって、蓋内空間を深さ方向に複数の密閉
小空間に区分けしたので、鍋本体内の熱が外蓋に直接伝
わることがなくなると共に保温性も向上させることがで
きる。
【0022】内蓋と中間蓋間の密閉空間内の空気が適度
に暖められる結果、内蓋の上下面間の温度差が顕著でな
くなり、内蓋下面に露点を結ぶ水蒸気は短時間で大きな
水滴にはならず、鍋本体内への水滴のボタ落ち現象を緩
和させることができる。
【0023】また、蓋内空間の多層構造は、内蓋の外周
壁と内周壁との間の縦溝に外蓋周端の立下り壁を嵌め込
み、中間蓋の周縁部を外蓋の周端内面の内向縁の段差と
内蓋の内周壁上端とによって挟持させ、接着剤を間隙等
に充填することで組立られるので、組立が容易で、蓋内
に密閉空間を確実に形成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る断熱構造を適用した煮
鍋の縦断面図である。
【図2】図1の鍋蓋の要部の拡大断面図である。
【図3】本考案の他の実施例に係る断熱構造を適用した
煮鍋の要部の拡大断面図である。 1・・・鍋本体、 3・・・蓋、 4,14・・・外蓋、 43,143・・・立下り壁、 44,144・・・内向縁、 46,146・・・内向縁段差、 5,15・・・内蓋、 52,152・・・外周壁、 53・・・フランジ部、 54・・・内周壁、 154・・・第1の内周壁、 156・・・第2の内周壁、 55,155・・・縦溝、 6(61,62),16・・・内部空間、 7・・・中蓋、 17・・・第1の中蓋、 27・・・第2の中蓋、 8・・・接着剤

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】深さを有する外蓋の底部を内蓋によって閉
    塞し、これら外蓋と内蓋とによって密閉された蓋内空間
    に中間蓋を取り付けることによって上記蓋内空間を深さ
    方向に複数の密閉小空間に区分けした、鍋蓋の断熱構造
    において、 上記内蓋の上面に外周壁と内周壁とを起立形成し、 上記外蓋の周端に、上記外周壁と内周壁との間に形成さ
    れる縦溝に嵌合される立下り壁を形成し、 また、外蓋の周端内面に上記立下り壁の上部内面との間
    に段差が形成される内向縁を形成し、 上記立下り壁を上記縦溝に嵌め込んだときに内周壁の上
    端と上記段差とによって中間蓋の周縁部を挟持し、 上記縦溝内と、内向縁の段差と内周壁上端の間隙とに、
    接着剤を充填したことを特徴とする鍋蓋の断熱構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の鍋蓋の断熱構造におい
    て、 前記内蓋は、鍋本体に嵌まり込む外周壁を有し、この外
    周壁の上端に鍋本体の受け縁部に支持されるフランジ部
    が一体的に張り出し形成されていることを特徴とする、
    鍋蓋の断熱構造。
  3. 【請求項3】請求項1もしくは請求項2に記載の鍋蓋の
    断熱構造において、 前記外蓋は、その周端外面に、内蓋の外周壁上端に係止
    される外方縁部が突出形成されていることを特徴とす
    る、鍋蓋の断熱構造。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の鍋蓋の断熱構造におい
    て、 内蓋に形成される前記内周壁は、第1の内周壁と第2の
    内周壁とより成り、 外側に位置する第1の内周壁はその上端が外蓋の前記内
    向縁の段差と共働して第1の中間蓋の周縁を挟持し、 内側に位置する第2の内周壁は、第1の内周壁よりも低
    く形成され、その上端がこれと対向する位置の上記第1
    の中間蓋下面に突設された押さえ壁と共働して第2の中
    間蓋の周縁を挟持するものであることを特徴とする、鍋
    蓋の断熱構造。
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