JPS6041871Y2 - ジヤ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ジャー、殊に肩金属部内側に肩ヒーターを
設けた器体に飯器を収容し、前記肩金属部に器体着下の
飯器蓋を飯器から浮かせて受載し、前記肩金属部を持っ
た器体内ケースおよび飯器蓋が肩ヒーターからの伝導熱
で飯器周りから保温するようにしたジャーに関し、飯器
にご飯を収容して保温するのに利用される。

従来、この種のジャーでは、例えば、第１図、第２図に
示される如く、断熱材Ａを内蔵した器体Ｂの肩部に肩ヒ
ーターＣを設け、器体Ｂへ収容する飯器りの飯器蓋Ｅを
、器体Ｂの内ケースＦがなす肩部へ圧接し、前記肩ヒー
ターＣからの熱伝導を計って、飯器蓋Ｅ下面への結露を
防止すべくされている。

この形式−ヒからも、飯器りは内ケースＦへ載せて器体
Ａ内に収容される。

従って、外ケースＧと口部でしか連結保持されず吊持状
態にある内ケースＦは、その最も弱い底部に飯器りの荷
重を受けることになり、変形や損傷（特に耐蝕処理皮膜
等が）を生じ易いうえに、底部の変形はヒーターＣと飯
器りとの位置関係を狂わせて、保温性能が悪くなること
がある。

またガラスカバーが施されている前記ＴＲ３の損傷をも
招きかねない。

かかる問題を解消するには、前記内ケースＦの強度向上
を計るが、肩ヒーターＣ等からの熱を速やかに拡散して
飯器り全体を均一に加熱するため、内ケースＦの材質は
熱伝導のよいアルミニウムとするのが望ましく、近時の
材料費高騰にもかかわらず、前記強度向上のために可成
りの肉厚としなければならない。

従って、コストが高くなるし省資源上好ましくない。

それらに増して問題なのは、飯器蓋は器体の肩金属部を
介した肩ヒーターからの熱伝導によって、外気の影響を
受は易いにもかかわらず適度な温度を保って飯器内蒸気
を結露させず、肩ヒーターからの熱伝導を受ける器体内
ケースと共に、飯器周りから飯器内ご飯を適度に加温し
て保温する、ご飯保温上重要な役目を持つが、器体内ケ
ースや飯器は成形上深さや底形状にバラツキがあって、
飯器蓋が飯器に接したり、飯器から大きく離れたりし、
接した場合は飯器にも熱を奪われて結露を起し、ご版表
面に結露水が滴下してベタつかせ白化させる。

また離れ過ぎた場合は飯器内蒸気を放散させ易く、その
分ご飯の特に表面に乾燥、褐変現象を招く。

一方、出願人は、器体内ケースの口縁段部に飯器の口縁
フランジを受載して飯器を一定高さに吊持するものも、
実開昭５４−６３２６８号公報開示の実施例のように既
に開発し、前記問題を一応解消している。

しかしこのものでは、飯器口縁フランジが器体内ケース
の口縁段部と比較的幅広い環状接触帯域を持つために、
肩ヒーターから器体内ケースを介した飯器への熱伝導割
合が高くなって、外気に冷やされ易い飯器蓋への熱伝導
を低下させてしまい結露を生じさせるとか、飯器周りか
らの輻射熱による一様かつ適度な保温を妨げるとか、不
都合もある。

また、内容物のある飯器が少し落し込むようにして嵌め
込まれる等、器体内ケース段部は可成りな下向き外圧を
受は易く、変形や損傷、それらによる飯器との適正な位
置関係の狂いと云った問題もある。

この考案は、それらの問題点を一挙に解消するために、
肩金属部内側に肩ヒーターを設けた器体に飯器を収容し
、前記肩金属部に器体着下の飯器蓋を飯器から浮かせて
受載し、前記肩金属部を持った器体内ケースおよび飯器
蓋が肩ヒーターからの伝導熱で飯器周りから保温するよ
うにしたジャーであって、器体内ケース上部の外周面に
肩ヒーター押え金兼用補強部材を当てがい、内周面適数
箇所に器体へ収容される飯器の口縁を受載する支持突片
を当てがい、それらを内ケースに対し挟着状態に鋲止め
し、該支持突片により飯器を前記飯器蓋との適正近接位
置を保つよう器体内に吊持する。

この構成上、飯器は器体内ケース内周の適数の支持突片
による吊持で、器体内ケースから浮かされると共に、器
体内ケースおよび飯器の成形上の深さや底部形状のバラ
ツキに関係なく所定の口部高さが確保され、飯器蓋との
適正近接位置が保証されるし、器体内ケースから飯器へ
の熱伝導部は前記適数の支持突片部に制限され、肩ヒー
ターから飯器への熱伝導を抑制する。

また各支持突片は、肩ヒーター押え金兼用補強部材との
器体内ケースを挾持した状態での鋲止め上、特別な部材
なしに器体内ケース補強状態で固着され、器体内ケース
一部として飯器を確固に受載、吊持する。

第２図ないし第４図に示される実施例について説明すれ
ば、１は器体、２はその器体蓋、３は器体１に収容され
る飯器、４はその飯器蓋である。

器体１は、内ケース５と外ケース６とを肩部材７により
連結した中空体とされ、断熱材８を内蔵していると共に
、肩部９内に肩ヒーター１０が、内ケース５の底部下面
にＴＲ３等の感熱ヒーター制御要素１１がそれぞれ設け
られている。

器体蓋２は、断熱材１２を内蔵した中空体とされると共
に、その−側部で器体１の肩部９一側へ軸１３により開
閉自在に枢着され、他側部に器体１の係止部１４へ係合
して器体蓋２を閉じ状態にロックするロックレバ−１５
が設けられている。

１６は器体蓋２の上面へ直径線上に設けられた把手であ
る。

前記内ケース５はアルミニウム製であって、同ケース５
の器体肩部９をなす上端フランジ面５ａへ前記飯器Ｍ４
を着座させると共に、飯器蓋４は器体蓋２の下面に対し
吊持ピン１７により着脱自在に保持した状態で、吊持ピ
ン１７基部側へ装着されたバッキング１８によって前記
フランジ面５ａへ押し付け、肩ヒーター１０の熱が内ケ
ース５を介し飯器蓋４へ伝導され、飯器蓋４に蒸気が結
露しないようにしである。

このため、飯器蓋４もアルミニウム製として、前記熱の
伝導を受は易くしである。

前記内ケース５の内周面に、前記飯器３の口縁外フラン
ジ３ａにより形成された外周下向き段部３ｂを受載する
支持突片１９を等配位置へ複数設け、該支持突片１９に
より飯器３を内ケース５底部から浮かせて同底部との間
に一定の空間２０ができるよう支持し、前記支持突片１
９は、内ケース５に対し同ケース５の補強部材２１と共
に鋲２２等で止着する。

支持突片１９はカギ形断面形状のものであって、アルミ
ニウム等の熱伝導性のよい材料で作られ、肩ヒーター１
０の熱を内ケース５を介し飯器３へ伝導すべくし、飯器
３をその熱伝導を受は易くかつ拡散し易いようアルミニ
ウム製とされる。

もつとも、支持突片１９を合成樹脂等の断熱材料性とし
、内ケース５と飯器蓋４とで形成される閉鎖空間内にお
いて、対流と輻射によってのみ、全体がさらに均一に加
熱されるようにすることもできる。

前記補強部材２１は、内ケース５の支持突片１９取付部
の外周面に当てかわれた金属板であって、支持突片１９
との間に内ケース５を挾んだ状態で前記鋲２２を共用し
て取付けられ、内ケース５が、支持突片１９上へ飯器３
を受載したときの負荷によって変形したり、損傷したり
するのを防止する。

また補強部材２１は、その上端が延長されて肩ヒーター
１０を器体肩体部９裏面へ押し付けて保持するヒーター
押え部２１ａとされ、肩ヒーター１０に対する押え金具
を兼用している。

この考案では、殊に、器体内ケース内周に適数設けられ
る支持突片が、肩ヒーター押え全兼用補強部材との器体
内ケースを挾持した状態で取付けられて、器体内ケース
補強のもと飯器を確固に吊持し、飯器の落し込み等にも
器体内ケースと共によく耐えるので、飯器は、器体内ケ
ースから浮かされると共に、器体内ケースおよび飯器の
成形上の深さや底部形状のバラツキに関係なく所定の口
部高さが常時確保されるし、器体内ケースから飯器への
熱伝導も支持突片による部分的支持部に限られて抑制さ
れ、飯器蓋が飯器に接触して熱を奪われたり、肩ヒータ
ーから飯器への熱伝導のために飯器蓋の充分な昇温か妨
げられたりして飯器蓋に結露することや、飯器と離れ過
ぎて蒸気を放散させ易くすることがなく、また、飯器の
周りからの輻射熱による均一保温も保証される。

これによってベタツキや乾燥、温度むらの弊害なくご飯
を最適な状態に保温し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一部断面図、第２図はこの考案の一実
施例を示す縦断面図、第３図は要部の拡大断面図、第４
図は同正面図である。 １・・・・・・器体、３・・・・・・飯器、３ａ・・・
・・・口縁外フランジ、３ｂ・・・・・・下向き段部、
５・・・・・・内ケース、６・・・・・・外ケース、９
・・・・・・肩部、１０・・・・・・肩ヒーター、１９
・・・・・・支持突片、２１・・・・・・補強部材、２
１ａ・・・・・・ヒーター押え部、２２・・・・・・鋲
。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）肩金属部内側に肩ヒーターを設けた器体に飯器を
   収容し、前記肩金属部に器体着下の飯器蓋を飯器から浮
   かせて受載し、前記肩金属部を持った器体内ケースおよ
   び飯器蓋が肩ヒーターからの伝導熱で飯器周りから保温
   するようにしたジャーであって、 器体内ケース上部の外周面に肩ヒーター押え全兼用補強
   部材を当てがい、内周面適数箇所に器体へ収容される飯
   器の口縁を受載する支持突片を当てがい、それらを内ケ
   ースに対し挟着状態に鋲止めし、 該支持突片により飯器を前記飯器蓋との適正近接位置を
   保つよう器体内に吊持した ことを特徴とするジャー。
2. （２）前記内ケースは、アルミニウム製である実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のジャー。
3. （３）前記受載される口縁は、飯器の口縁外フランジと
   されている実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   に記載のジャー。