JPH0423471Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、湯沸し用のポツトに関するものであ
る。

〈従来の技術〉 従来、湯沸しポツトは内部中空な台座本体を設
け、この台座本体の上端中央に開口を設け、この
開口と連通する有底筒状の薄い放熱体を設け、放
熱体の上周端を外周に向けて鉤型に折り曲げ、放
熱体内に差し込み自在な耐熱性材料よりなる有底
筒状の一重の容器を設け、放熱体の底部外周壁に
シーズヒータの熱源を張設し、ヒータを下方より
覆つたヒータカバーを設け、このヒータカバーを
放熱体にヒータを当接した状態で放熱体底部外周
壁に固着し、台座本体の開口を形成する周壁を覆
うように放熱体の鉤型部を当接すると共に放熱体
の底部を台座本体内にビス止めし、容器を台座本
体の放熱体内に着脱自在に装着し、放熱体を介し
て容器内の液体を加熱していたが、この種の湯沸
しポツトでは、放熱体にシーズヒータを当接させ
る際、ヒータカバーを放熱体の底部外周壁に対し
直接スポツト溶着又はビス止めしていたために、
薄い放熱体が直ぐに亀裂を起し又は孔をあけてこ
の水の溜りやすい台座本体内で熱源に接続された
電気系統に漏電等の異常が発生し危険性の高いも
のであつた。又、放熱体の周壁に所定の間隔をあ
けて３〜４個所スポツト溶着又はビス止めしてい
たために、組立加工が非常に煩雑となつていた。

〈考案の目的〉 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、安全性に優れしかも極めて容易に組立加工で
きる湯沸しポツトを提供するにある。

〈考案の構成〉 本考案によれば、放熱体の外周端に上方に延び
た環状の突き上り部を設け、この突き上り部に逆
Ｕ字状のシールパツキンを張設し、放熱体と底体
との間にボス部材を設け、放熱体下側のヒータカ
バーの中央にボス部材を挿通する開口を設ける一
方、台座本体のガイド筒内壁下端にシールパツキ
ングを係止する環状リブを突設し、台座本体のガ
イド筒より外側の上壁から台座本体内下方に延び
かつガイド筒の周りに所定の間隔を隔てて複数の
垂下リブを突設し、ヒータカバーの外周端の一部
を垂下リブに下方よりビス止めすると共に放熱体
のシールパツキンをガイド筒の環状リブ上端に当
接して放熱体を上方よりボス部材に螺着し、底体
を下方よりボス部材に螺着する構成だけで目的を
達成しようとしたものである。

〈考案の実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。
湯沸しポツト１は有底の容器２と、この容器の上
端開口を覆う蓋体３と、容器を着脱自在に装着す
る台座本体４と、台座本体内で容器内の液体を加
熱する放熱体５と、放熱体を加熱する熱源のシー
ズヒータ６と、シーズヒータを放熱体に当接する
ヒータカバー７とからなつている。

容器２は耐熱性、強化ガラス材料等により上端
広口の一重の有底筒状に形度されており、底部を
胴体部に比べて小さい径としている。この容器２
の上端前面には外側へ延びた注ぎ口８を設けてい
る。この容器２は後述の台座本体に対し着脱自在
としている。

９はハンドルで、容器２の胴体部に締付部材１
０の締付けにて固定されている。

蓋体３は耐熱性ガラス又は合成樹脂材料にて形
成されており、容器２の上端開口に着脱自在に装
着している。１１はツマミである。

台座本体４は内部中空で上面中央を開口し、こ
の開口を形成する周壁を下方に垂下したガイド筒
１２を設け、台座本体内のガイド筒外方に上壁よ
り下方に垂下した複数の垂下リブ１３，１３を突
設している。このガイド筒１２の内壁には後述の
放熱体５の突き上り部５ｂに張設した環状のシー
ルパツキンを当接する環状リブ１４を設けてい
る。

台座本体４の垂下リブ１３はガイド筒１２の周
り所定の間隔を隔てて複数個配設されており、下
面に耐熱性のパツキン１５を張設している。この
耐熱性のパツキン１５は後述のヒータカバーの外
周端のビス孔の周りを外方よりはさみ込むような
深溝１６を設けている。台座本体４は後部下端に
電源用プラグ受け１７を設けている。台座本体の
底部は底体１８にて覆われており、この底体１８
は後述のボス部材に底止めビス１９の螺着にて台
座本体の底部外周に当接している。

放熱体５は熱伝導性のよい金属材料にてビス用
の中央透孔を形成した円板状部５ａと、この円板
状部の外周より上方に垂設した環状の突き上り部
５ｂとからなつている。この突き上り部５ｂは逆
Ｕ字状の環状のシールパツキン２０を張設してお
り、容器の底部をガタツキのないようにきつちり
とはめ込む大きさの内径としている。シールパツ
キン２０の外周端を台座本体４のガイド筒１２の
環状リブ１４上に密に当接している。シーズヒー
タ６は略円形状に形成されており、放熱体５の中
央を中心として放熱体の底部外壁に張設され、両
端子は後述のサーモスタツトを介して電源用プラ
グ受け１７へと接続されている。ヒータカバー７
はシーズヒータ６を覆う天板部２１と、天板部の
外周端より垂下した環状の垂下壁２２と、垂下壁
の下端より外方に延びた環状鍔２３とを一体成形
している。このヒータカバー７の天板部２１は中
央を開口２４し、この開口より離れた周面壁にシ
ーズヒータ用の環状溝２５を設けており、この環
状溝２５はシーズヒータ６よりわずかに浅い溝と
している。環状鍔２３は垂下リブ１３，１３に相
当する複数のしかも垂下リブ１３の径よりも小さ
い径のビス孔を穿設している。

２６はヒータカバー７の中央と底体１８の中央
との間に介在したボス部材で、シーズヒータ６を
ON、OFFするサーモレバーによるサーモスタツ
ト２７を中央に設けている。

放熱体５の中央上方より放熱体用ビス２８をこ
のボス部材２６上端に螺着し、底体１８の中央下
方より底止めビス１９をこのボス部材２６下端に
螺着し、この底止めビス１９の螺着によつて台座
本体４の外周下端と底体１８の外周上端とを接合
すると共に台座本体４のガイド筒１２の環状リブ
１４にシールパツキン２０を介して放熱体５の突
き上り部５ｂを当接している。

〈考案の効果〉 本考案に於いては、放熱体の下面にヒータを覆
うヒータカバーを下方より押圧当接させ、放熱体
とヒータカバーとが直接装着されていないため
に、放熱体を全くきづつけることなく安全性の高
いものである。

又、放熱体の下側よりヒータを設け、ヒータの
下側よりヒータカバーを設け、ヒータカバーを台
座本体の内壁にビスにて螺着すると共に放熱体を
底体締上げビスの螺着にて台座本体に当接結合し
ているので、ビスの螺着のみで放熱体、ヒータ、
ヒータカバーだけでなく台座本体、底体ともに容
易に組立加工できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断面図、第２
図は本考案の要部を示す分解斜視図である。 １……湯沸しポツト、２……容器、３……蓋
体、４……台座本体、５……放熱体、５ａ……円
板状部、５ｂ……突き上り部、６……シーズヒー
タ、７……ヒータカバー、１２……ガイド筒、１
３，１３……垂下リブ、１４……環状リブ、１５
……パツキン、１６……深溝、１７……電源用プ
ラグ受け、１８……底体、１９……底止めビス、
２０……シールパツキン、２１……天板部、２２
……垂下壁、２３……環状鍔、２４……開口、２
５……環状溝、２６……ボス部材、２７……サー
モスタツト、２８……放熱体用ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部中空な台座本体を設け、この台座本体の上
   端中央よりガイド筒を垂下し、このガイド筒の下
   端を閉鎖する放熱体を設け、ガイド筒に差し込み
   自在な有底筒状の容器を設け、放熱体の底部外周
   壁にヒータカバーを介してシーズヒータを当接し
   台座本体の底部を覆う底体を設け、容器の底部を
   ガイド筒内の放熱体に当接し、放熱体を介して容
   器内の液体を加熱する湯沸しポツトに於いて、上
   記放熱体の外周端に上方に延びた環状の突き上り
   部を設け、この突き上り部に逆Ｕ字状のシールパ
   ツキンを張設し、放熱体と底体との間にボス部材
   を設け、放熱体下側のヒータカバーの中央にボス
   部材を挿通する開口を設ける一方、台座本体のガ
   イド筒内壁下端にシールパツキンを係止する環状
   リブを突設し、台座本体のガイド筒より外側の上
   壁から台座本体内下方に延びかつガイド筒の周り
   に所定の間隔を隔てて複数の垂下リブを突設し、
   ヒータカバーの外周端の一部を垂下リブに下方よ
   りビス止めすると共に放熱体のシールパツキンを
   ガイド筒の環状リブ上端に当接して放熱体を上方
   よりボス部材に螺着し、底体を下方よりボス部材
   に螺着したことを特徴とする湯沸しポツト。