JPS5833982Y2 - 出入可能な刃体を備えた剃刀 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えば長柄剃刀においてその基板と押え板と
の間に刃体を出入方向への摺動可能に装着した剃刀に関
するものである。

従来次のような剃刀が提案されている。

すなわち、刃体とは別個に刃受は板を基板と押え板との
間に装着し、同刃受は板に案内用の長孔を形成して刃体
への加工を極力な′くすることにより、刃体に汎用性を
持たせて他の構造の剃刀にも使用できるようにしたもの
である。

しかし、前記刃受は板が内装されているため、刃数容部
が非常に厚くなり、皮膚と刃体との角度が大きくなって
皮膚を傷め易い欠陥があった。

又、厚肉形状であるこの剃刀を使用して皮膚と刃体との
角度を一定以上小さくしようとすると、刃体が皮膚から
浮いてしまう欠点があった。

この考案はかかる点を考慮して前記刃受は板をなくす代
わりに、刃体に直接案内孔や保合孔を形成することによ
り、刃数容部の厚さを極力小さくして適切なひげ剃り角
度で使用できる出入可能な刃体を備えた剃刀を提供する
にある。

以下、この考案を具体化した実施例を図面に従って説明
すると、剃刀本体１は柄部１ａとその柄部１ａの先端か
ら続く基板１ｂとからなり、同基板１ｂは第２図に示す
ように柄部１ａの外側面と面をそろえるとともに、内側
面を段状に切欠いて柄部１ａのほぼ半分の肉厚となって
いる。

同基板１ｂ内側面の中央部には上面からＶ状に切欠いて
傾斜面２を形成するとともに、同傾斜面２下端の交叉部
にはほぼ半円状の嵌合面３を形成している。

そして、これら傾斜面２及び嵌合面３で囲まれる切欠面
４には嵌合面３の円弧の中心位置に円形状の支承凹部５
を形成している。

さらに、基板１ｂ内面における切欠面４の両側には案内
突部６を斜状にかつ互いに平行するように突設している
。

基板１ｂ内面の基端側上部は柄部１ａの背部７に覆われ
、その背部７の下方において柄部１ａと基板１ｂとのつ
なぎ部には係合片８を形成し、同保合片８の内面には第
２図に示すように嵌着凹部８ａを形成している。

又、基板１ｂ外面の先端側には第２図に示すように段状
に切欠いて係合凹部９を形威し、同係合凹部９に嵌着凸
部９ａを形成するとともに、基板１ｂの先端には第１図
に示すように同係合凹部９と基板１ｂ内側面を結ぶ切矢
部１０を形成している。

前記切欠面４には操作つまみ１１が組付けられる。

同操作つまみ１１は第２図に示すようにその基端部１１
ａが前記嵌合面３に嵌め込まれるとともに、同基端部
１１ ａに形成した支承突部１２を前記支承凹部５に嵌
入して回動可能に支承される。

そして、その先端部の操作腕１３が第３図に示すように
基板１ｂの上面から突出して前記傾斜面２間の範囲で矢
印Ａの方向に回動操作可能である。

又、同操作つまみ１１の基端部１１ ａにはその回動中
心から偏心位置に係合突部１４を突設している。

刃体１５の中央部には横方向に延びる係合孔１６を形成
し、同係合孔１６には第３図に示すように操作つまみ１
１の係合突部１４が嵌挿される。

又、刃体１５の同係合孔１６両側には前記案内突部６と
同様に傾斜する案内孔１７を形成し、同案内孔１７には
第３図に示すように基板１ｂ内面の案内突部６が摺接す
るように嵌合される。

押え板１８外面の基端側には係合凹部１９を形成し、同
係合凹部１９には第２図に示すように嵌着凸部１９ａを
形成し、同係合凹部１９が基板１ｂ基端の係合片８と合
致して嵌着凹部８ａと嵌着凸部１９ａとが係着される。

又、第２図に示すように押え板１８内面の先端側には保
合片２０を形成し、同係合片２０の内面には嵌着凹部２
０ ａを形成し、同係合片２０が基板１ｂ先端の切欠部
１０を通じて係合凹部９と合致して嵌着凸部９ａと嵌着
凹部２０ａとが係着される。

従って、基板１ｂと同押え板１８との間には刃体１５及
び操作つまみ１１が装着される。

なお２１は押え板１８の先端に形成した透孔であって、
第２図に示すようにここから内部の刃体１５を視認でき
る。

次に、刃体１５の出入操作を第３図に従って説明する。

第３図に示す刃体１５没入状態では、操作つまみ１１は
基端側に位置し、係合突部１４は刃体１５の係合孔１６
に、案内突部６は刃体１５の案内孔１７の下部にそれぞ
れ位置する。

この状態から操作つまみ１１を矢印Ａの右方向に回動さ
せると、係合突部１４も回動して係合孔１６を下方に押
し、刃体１５は案内孔１７に案内されて斜め下方に移動
する。

従って、刃体１５は想像線で示す突出状態となる。

そして操作つまみ１１を戻せば、再び第３図に示す没入
状態となる。

なお、刃体１５の案内孔１７は刃先に対し垂直方向に延
びるように形成してもよく、要は刃体１５に対し係合突
部１４や案内突部６と係合する係合孔１６及び案内孔１
７を直接施すようにすることが必要である。

以上詳述したように、この考案は刃体１５に直接案内孔
１７や保合孔１６を施したことにより、刃収容部が必要
以上に厚くならず、皮膚と刃体との角度が極端に大きく
なることがないので、皮膚を傷めたりすることがなく、
出入可能な刃体を備えた剃刀として新規な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかる剃刀の分解斜視図、第２図は
同じく組付状態の一部断面図、第３図は刃体の出入操作
を示す図である。 基板・・・・・・１ｂ、支承凹部・・・・・・５、案内
突部・・・・・・６、操作つまみ・・・・・・１１．支
承突部・・・・・・１２、係合突部・・・・・・１４、
刃体・・・・・・１５、係合孔・・・・・・１６、案内
孔・・・・・・１７、押え板・・・・・・１８゜

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 基板と押え板との間に刃体を出入方向への摺動可能
   に装着した剃刀において、刃体に直接案内孔を形成し、
   同案内孔に対し基板若しくは押え板の内面に突設した案
   内突部を摺接可能に嵌合するとともに、基板と刃体若し
   くは押え板と刃体との間には同基板若しくは押え板の内
   面に対し外部からの回動操作可能に操作つまみを支承し
   、同じく刃体に直接形成した保合孔に対し同操作つまみ
   の回動中心から偏心位置に形成した係合突部を嵌挿した
   ことを特徴とする出入可能な刃体を備えた剃刀。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項において、基板外面
   の先端部及び押え板外面の基端部に形成した係合凹部に
   対しそれぞれ押え板肉面の先端部及び基板内面の基端部
   に形成した保合片を係着することにより、同基板と押え
   板とを着脱可能にした出入可能な刃体を備えた剃刀。