JPS58319B2 - 新抗生物質sf−1917物質とその製造法 - Google Patents

新抗生物質sf−1917物質とその製造法

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JPS58319B2
JPS58319B2 JP51112431A JP11243176A JPS58319B2 JP S58319 B2 JPS58319 B2 JP S58319B2 JP 51112431 A JP51112431 A JP 51112431A JP 11243176 A JP11243176 A JP 11243176A JP S58319 B2 JPS58319 B2 JP S58319B2
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近藤泰光
庄村喬
鶴岡崇士
渡辺浩
渡辺哲郎
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新抗生物質5F−1917物質及びその製造法
に関するものであり、更に詳しく述べると、ミクロモノ
スポラ属に属する5F−1917物質生産菌を培地に培
養し、得られた培養物から採取した新抗生物質5F−1
917物質及びその製造法に関するものである。
本発明者らはミクロモノスポラ属に属する成る菌株の培
養物中に糸状菌類に対して抗菌力を示す物質が生産され
ていることを見出し、その有効物質を培養物質から純粋
に単離し、その性状を調べた結果、既知の物質とは異な
る新抗生物質であることを確かめ、この有効物質を5F
−1917物質と命名して本発明を完成した。
すなわち、第1の本発明は、ミクロモノスポラ属に属す
る5F−1917物質生産菌を培養し、その培養物中に
5F−1917物質を生成せしめこれを採取することを
特徴とする抗生物質5F−1917物質の製造法を要旨
とするものである。
本発明の方法で使用されるミクロモノスポラ属の5F−
1917物質生産菌の1例としては、本発明者らによっ
て和歌山県那智勝浦の土壌から新たに分離されたミクロ
モノスポラ・エスピー・5F−1917株がある。
この菌株は微生物工業技術研究所に寄託されている(微
工研 微生物受託番号第3559号)。
ミクロモノスポラ・エスピー・5F−1917株(Mi
cromonospora Sp、 5F−1917)
の菌学的性質は次の通りである。
■、形態 5F−1917株は一般に使用されている各種の寒天培
地上で気菌糸を着生しない。
スターチ寒天、イースト麦芽寒天等の寒天表面を顕微鏡
で観察すると、長く伸長した基中菌糸の各所に胞子が1
個づつ着生しているのが見られる。
電子顕微鏡で観察すると胞子はほぼ球型で直径は0.6
〜0.7ミクロンであり、胞子表面は平滑である。
■、各種培地上の生育状態 各種培地上における5F−1917株の生育状態を第1
表に要約して示す。
第1表における色調コードはカラー・ハーモニー・マニ
ュアル(コンテイナー・コーポレイション・オブ・アメ
リカ社製)による色の分類にしたがったものである。
■、生理的性質 (1)至適性前温度 :26〜38℃ (2)至適性前pH:6.8〜8.4 (3)ゼラチンの液化:陽性(室温、25日)(4)澱
粉の加水分解:陽性 (5)脱脂乳に対する作用:37℃ではペプトン化も凝
固も陽性だが28℃ではいずれも陰性(6)メラニン様
色素の生成:陰性 ■、炭素源の利用性(培地:酵母エキス0.5%、炭酸
カルシウム0.1%、寒天1.5%)D−グルコース、
D−フラクトース、D−キシロース、L−アラビノース
、シュクロース及びメリビオースを利用するが、D−マ
ンニトール、■−イノシトール、ラムノース、ラフィノ
ース及びセルロースを利用しない。
5F−1917株は寒天培地において気菌糸を形成せず
、基中菌糸に胞子を単一着生する中温菌であり、ホール
セル(Whole cell)の分析によりメン・ディ
アミノピメリン酸(Meso−DAP)を有することか
らミクロモノスポラ属に属する菌株である。
以上より、5F−1917株をミクロモノスポラ・エス
ピー・SF−1917(Micro−monospor
a Sp、 5F−1917)と称することにした。
5F−1917株は他のミクロモノスポラ属の菌株の場
合にみられるように、その性状が変化しやすく、例えば
、紫外線、エックス線、高周波、放射線、薬品等を用い
る人工的変異手段で変異しうるものであり、このような
変異株であっても5F−1917物質の生産能を有する
ミクロモノスポラ属の菌はすべて本発明の方法に使用す
ることが出来る。
本発明の方法では前記菌株を通常の微生物が利用しうる
栄養物を含有する培地で培養する。
栄養源としては、従来、放線菌の培養に利用されている
公知のものが使用できる。
例えば、炭素源としてグルコース、シュクロース、澱粉
、グリセリン、水あめ、糖みつ、大豆油等を使用しうる
また窒素源として大豆粉、小麦胚芽、肉エキス、ペプト
ン、乾燥酵母、コーンステイープリカー、硫酸アンモニ
ウム、硝酸ナトリウム等を使用しうる。
その他、必要に応じて炭酸カルシウム、食塩、塩化カリ
、燐酸塩等の無機塩類を添加するほか菌の発育を助け、
5F−1917物質の生産を促進するごとき有機及び無
機物を適当に添加することが出来る。
培養法としては、一般抗生物質生産の方法と同じく、液
体培養法、特に深部培養法が最も適している。
培養は好気的条件下で行われ、培養に適当な温度は25
〜35℃であるが、多くの場合28℃付近で培養する。
5F−1917物質の生産は振盪培養、タンク培養共に
2〜8日で最高に達する。
以上述べた培養条件は使用される生産菌株の特性に応じ
てそれぞれの最適条件を選択して適用することができる
5F−1917物質は後記するような理化学性状を有す
るので、5F−1917物質の採取に当っては、その性
状を利用して抽出、精製することができる。
即ち、培養液中に蓄積された5F−1917物質は水と
混らない有機溶剤、例えばn−ブタノールで抽出すれば
5F−1917物質は有機溶剤層に抽出される。
又、活性炭及びアンバーライトXAD−2(ローム・ア
ンド・バース社)、ダイヤイオンHP−10,HP−2
0,(三菱化成)等の非イオン性の交叉結合したポリス
チレン重合体の吸着樹脂に吸着され、水とアセトン、ア
ルコール類などの有機溶剤との混液で容易に溶出するこ
とができる。
5F−1917物質はその水溶液から陽イオン交換樹脂
、陰イオン交換樹脂などのイオン交換樹脂には実質的に
吸着されにくいので、夾雑物の除去のためにこれらイオ
ン交換樹脂を組合せ処理を適宜性なうことができる。
5F−1917物質をさらに精製するにはシリカゲル、
アルミナ等の吸着剤やセファデックスG−10などを用
いるクロマトグラフィー法が有効で、5F−1917物
質はメタノール・水から針状結晶として純粋に単離する
ことができる。
5F−1917物質の理化学性質は以下の通りである。
1、性 状 :無色針状結晶の中性物質 2、融 点 :213〜214℃で湿潤しながら褐変す
る。
4、紫外部吸収スペクトル:水溶液中の紫外部吸収スペ
クトルを第1図に示す。
nm及び261 nmに肩を有する。
0.1N塩酸238nm及び252nmに肩を有する。
0.1N水酸化ナトリウム溶液中では、228大を示し
、267nmに肩を有する。
5、光外部吸収スペクトル:臭化カリ錠剤法による光外
部吸収スペクトルを第2図に示す。
6、核磁気共鳴スペクトル:重水中の100MHz核磁
気共鳴スペクトルを第3図に示す。
7、元素分析値:炭素45.85、水素6.48、窒素
13.03、酸素30.33% 8、分子量:530(蒸気圧法) 9、溶解度:ピリジン、酢酸に易溶、水、メタノール、
エタノール、に可溶、n−ブタノール、イソプロパツー
ルに難溶、酢酸エチル、クロロホルム、エチルエーテル
に不溶。
10、呈色反応:塩化鉄、硫酸、グレイグーレアバック
(Greig−Leaback)反応、過マンガン酸カ
リ反応は陽性。
ニンヒドリン、硝酸銀反応は陰性。
11.安定性: pH5〜8の間で安定。
12、シリカゲル薄層クロマトグラフィーにおけるRf
値 5F−1917物質の検定に当っては、次の方法が用い
られる。
検定培地としてポテト・グルコース寒天を用いる。
検定菌としてはペリクラリア・ササキを用いる。
5F−1917物質はこれを用いた検定に於て、200
0mcg/ml〜250mcg/mlに於て菌糸の伸長
を他の部分より遅らせ菌核が出来ない褐色のゾーンを示
し、それぞれ61.3mm〜22.7mmのゾーンを与
える(ペーパーディスク平板法)。
5F−1917物質の各種糸状菌に対する抗菌スペクト
ルは次表に示す通りである。
上表から明らかなように5F−1917物質は糸状菌に
のみ特異的に抗菌力を有する特性を有している。
5F−1917物質を50mg/kgマウスに静脈注射
すると金側生存した。
以上のような理化学的、生物学的性状を有するものは他
の既知抗生物質に該当するものがないので新抗生物質と
認められる。
それ故、第2の本発明は前記の通り新規で有用な抗生物
質として5F−1917物質を要旨とするものである。
次に実施例を示すが、本発明において、ここに例示しな
い多くの変形成いは修飾手段を用いることは勿論である
実施例 1 ミクロモノスポラ・エスピー・5F−1917株(微工
研菌寄第3559号)の胞子を含む菌体をグルコース2
.0%、ポリペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、
大豆粉0.2%、牛肉エキス0.2%、炭酸カルシウム
0.1%(pH7,0)の液体培地60ml(100m
l容三角フラスコ3本)に接種し、28℃で48時間振
盪培養し、その培養物50m1を上記培地21(500
ml容三角フラスコ、20本)に接種し、同じく、28
℃、48時間培養したものを種母とする。
水あめ4.0%、大豆油0.3係、大豆粉2.0%、フ
ァーマメディア1.0%、サングレイン(ウィスキー蒸
留かす)0.5%、炭酸カルシウム0.2%、硫酸第1
鉄0.001%、塩化コバルト0.0001%、塩化ニ
ッケル0.0001%(pH7,5)の組成からなる液
体培地351(501ジャーファーメンタ−)に前記の
種母を約5.5%接種し28℃で5日間通気攪拌培養し
た。
培養液(pH7,6)を濾過助剤(ハイフロス−パーセ
ル)を加えて濾過し、得られた培養濾液141をダイヤ
イオンHP−10(三菱化成)のカラム(樹脂量1.5
1)を通過せしめると、5F−1917物質は樹脂に吸
着される。
7.51の水で洗浄後、60%アセトン水51で溶出し
、活性溶出区分を減圧濃縮すると21の水溶液が得られ
、回収率は80%であった。
5F−1917物質を含む水溶液21をn−ブタノール
(41)で抽出すると70%の5F−1917物質が抽
出されn−ブタノール肩を21の水で水洗後n−ブクノ
ール層を濃縮乾固し3.5gの褐色粉末を得た。
5F−1917物質の粗粉末2.0gをシリカゲルにま
ぶし、シリカゲル(Mallinckrodt・Che
mical−Works社製USA)のカラム(21、
クロロホルムにて充填)の上にのせ、クロロホルム・メ
タノール(20:1)及び(10:1)各21で展開後
、クロロホルム・メタノール(5:1)21で展開する
と、5F−1917物質の活性区分(450ml)が得
られ、減圧下で濃縮乾固すると淡黄色粉末221mg(
純度90%)を得た。
これを少量の水・メタノールに溶かし、室温で一昼夜放
置すると5F−1917物質の針状結晶83mgを得た
【図面の簡単な説明】
第1図は5F−1917物質の紫外部吸収スペクトル図
であり、第2図は5F−1917物質の赤外部吸収スペ
クトル図(KBr錠剤法)であり、第3図は重水中での
5F−1917物質の100MHzで測定した核磁気共
鳴スペクトル図である。 (6) (7) (8)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ミクロモノスポラ属に属する5F−1917物質生
    産菌を培養し、その培養物から5F−1917物質を採
    取することからなる、抗生物質5F−1917物質の製
    造法。 2 無色針状結晶の抗生物質であり、比旋光度が〔α)
    20D+117°(co、5、メタノール)、平均元素
    組成が重量比で炭素45.85、水素6.48、窒素1
    303、酸素30.33であり、添付図面の第1図に示
    す紫外部吸収スペクトルを有し、第2図に示す光外部吸
    収スペクトル(臭化カリ錠剤法)を有し、第3図に示す
    プロトン核磁気共鳴吸収スペクトル(重水中)を有し、
    ピリジン、酢酸に易溶、水、メタノール、エタノールに
    可溶、n−ブタノール、イソプロパツールに難溶、酢酸
    エチル、クロロホルム、エチルエーテルに不溶であり、
    塩化鉄、過マンガン酸カリ、硫酸、グレイグーレアバッ
    ク反応が陽性で、ニンヒドリン、硝酸銀反応が陰性であ
    ることを特徴とする新抗生物質、5F−1917物質。
JP51112431A 1976-09-21 1976-09-21 新抗生物質sf−1917物質とその製造法 Expired JPS58319B2 (ja)

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