JPS5829795Y2 - 空調装置の送風機作動表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空調装置主に自動車用空調装置における送風機
作動表示装置に関する。

従来、自動車用空調装置例えばカークーラーにおいては
、その始動時に冷風送風用の送風機が直ちに作動すると
、充分冷却されていない生暖かい、しかも悪臭を伴なっ
た風が吹き出すので、送風機の始動を遅延回路等により
冷凍サイクルの始動より若干の時間（例えば１程度度）
遅らせる装置が提案されている。

また、カーヒーターにおいては、一般にエンジン冷却水
を熱源として利用しているので、エンジン冷却水の低温
時に送風機が作動すると、ヒータコアで加熱されていな
い冷風が車室内へ吹出すという不具合が生しる。

そのため、エンジン冷却水の温度検出回路を設けて、エ
ンジン冷却水の低温時には送風機スイッチ（ヒータスイ
ッチ）が投入されていても送風機の作動を休止させ、そ
してエンジン冷却水温度が所定温度以上になると始めて
送風機を作動させる装置が提案されている。

しかし、いずれの装置においても、カークーラ、カーヒ
ータの始動時に送風機が休止状態にある場合、その休止
が遅延回路や温度検出回路等による正規の待機状態なの
か故障による停止状態なのかを使用者が判別できないと
いう欠点がある。

そこで、本考案は上記点に鑑み、カークーラ、カーヒー
タ等の空調装置始動時における送風機の正規の搏動状態
と、送風機の作動状態とを１個の表示手段の断続作動と
連続作動とにより区別して表示できる送風機作動表示装
置を提供することを目的とする。

以下本考案を図に示す実施例について説明する。

図面は本考案をカークーラに適用した場合の実施例を示
すもので、１は圧縮機で、電磁クラッチ１ａを介して自
動車エンジンにより駆動される。

２はコンテ゛ンサ、３はその冷却用送風機、４はレシー
バ、５は膨張弁、６は蒸発器、７は冷風送風用の送風機
で、蒸発器６で冷却された冷風を車室内へ吹出させるも
のである。

７ａは送風機７の駆動用モータである。

８は送風機スイッチで、クーラスイッチとしての機能を
兼務するものであり、高速Ｈｉ、中速Ｍｅ、低速Ｌｏ、
停止ＯＦＦの４位置に操作される可動片８ａを有する。

９は送風機変速用の抵抗器、１０は空調装置始動時に送
風機７を遅延作動させる制御回路で、熱線とバイメタル
の組み合せ、あるいはＣＲの定時数回路とトランジスタ
スイッチング回路の組み合せ等からなる公知の遅延回路
１０ ａと、この遅延回路１０ ａにより駆動されるリ
レー１０ ｂとを具備している。

このリレー１０ｂの接点１０ Ｃは送風機７の通電回路
に直列に設けられている。

１１はカークーラの制御パネルに設けられる表示手段を
なす表示ランプ、１２はこの表示ランプ１１を点滅させ
る断続回路で、本例では電流制御形負性抵抗素子（例え
ばＵＪＴ、ＳＣＲ等）１２ａと、コンテ゛ンサ１２ ｂ
と、抵抗１２ Ｃとを用いた発振回路で構成されている
。

なお、１２ ｄ 、１２ ｅはＯＲ回路を構成する逆流
防止用ダイオードである。

１３は自動車エンジンのイグニッションスイッチ、１４
は車載バッテリである。

上記構成において作動を説明する。

いま、送風機スイッチ８を高速Ｈｉ〜低速Ｌｏのいずれ
かの位置に投入すると、電磁クラッチ１ａがこのスイッ
チ８を通して接地されて、電磁クラッチ１ａに通電され
、圧縮機１が作動を開始し、冷凍サイクルが運転される
。

一方、制御回路１０では遅延回路１０ａが通電され始動
するが一定時間経過するまではリレー１０ｂの接点１０
Ｃが図示のＡ位置側に投入され、送風機７に通電され
ない。

従って、冷凍サイクル始動直後における生暖かい悪臭の
ある風が車室内に吹出すことはない。

また、このとき断続回路１２に接点１０ Ｃを通して電
圧が印加され、断続回路１２が発振作動を行なうので、
表示ランプ１１にダイオード１２ｄから断続電圧が印加
され、表示ランプ１１が点滅する。

これにより、使用者は送風機７の休止状態が制御回路１
０による正規の待機状態であることを知ることができる
。

そして、空調装置始動後、一定時間（例えば１程度度）
経過すると、制御回路１０の遅延回路１０ ａが出力信
号を出してリレー１０ ｂを駆動し、リレー接点１０
ＣをＢ位置側に投入する。

この結果、送風機７に通電され、送風機７が蒸発器６で
充分冷却された悪臭のない冷風を車室内に送風する。

これと同時に、ダイオード１２ ｅを通して表示ランプ
１１に連続的に通電され、表示ランプ１１が連続的に点
灯する。

この表示ランプ１１の連続点灯により使用者は送風機７
が作動状態になったことを知ることができる。

なお、上述の実施例では制御回路１０として遅延回路１
０ ａを用いたものについて説明したが、遅延回路１０
ａのかわりに蒸発器６の温度を検出する温度検出回路
を用いることもできる。

すなわち、蒸発器６の温度をサーミスタ等で検出し、蒸
発器６の温度が所定温度まで低下すると、リレー１０ｂ
を作動させて、送風機７を遅延作動させるようにしても
よい。

また、リレー１０ｂはトランジスタのような半導体スイ
ッチ素子に置換することもできる。

また、本考案はカークーラに限らず、カーヒータにもも
ちろん適用できる。

カーヒータの場合は、制御回路１０の遅延回路１０ ａ
のかわりに冷却水温度を検出する温度検出回路を用いれ
ばよい。

また、断続回路１２は負性抵抗素子１２ ａを用いたも
のに限らず、非安定マルチバイブレータ等の発振回路も
もちろん使用できる。

また、表示手段としては、表示ランプ１１の他の発光ダ
イオード等ももちろん使用できる。

上述のごとく本考案装置では、空調装置始動時における
送風機７の作動状態を１個の表示手段でもって明確に区
別して表示できるという効果が大である。

しかも、空調装置作動時には表示手段が断続作動または
連続作動のいずれかの状態にあるから、表示手段自体の
断線等の故障時には表示手段が全く作動しないことによ
り、その断熱等の故障を知ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、冷凍サイクルと
電気回路を含む構成図である。 １・・・・・・圧縮機、６・・・・・・蒸発器、７・・
・・・・冷風送風用の送風機、８・・・・・・送風機ス
イッチ、１０・・・・・・制御回路、１０ｂ・・・・・
・スイッチ素子をなすリレー、１１・・・・・・表示手
段をなす表示ランプ、１２・・・・・・断続回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 空調装置の冷温風送風用の送風機と、 この送風機の通電回路に設けられた送風機スイッチと、 この送風機スイッチおよび前記送風機と直列に位置され
   、前記送風機の通電回路を閉じる第１の接点状態と、前
   記送風機の通電回路を開く第２の接点状態とを切り換え
   るスイッチ素子と、空調装置の始動時に前記送風機を遅
   延作動させる出力信号を発生して前記スイッチ素子を作
   動させ、所定の時間中前記スイッチ素子を第１の接点状
   態とする制御回路と、 通電により前記送風機の作動を表示する表示手段と、 前記スイッチ素子が第２の接点状態にあるときに作動す
   る発振回路、及びこの発振回路と前記スイッチ素子の第
   １の接点状態とより前記表示手段に通電する２つの逆流
   防止用ダイオードを備えた断続回路と、 を具備してなる空調装置の送風機作動表示装置。