JPS5828112Y2 - 自動車用操作ハンドル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の多系統の操作系を選択的に操作できる
ハンドル装置に関する。

自動車の各所には、フードロック、トランクロック、フ
ューエル供給ロカバーロック等多系統の操作系が存する
。

従来、これらの多系統の操作系のハンドル装置は、たと
えばフードロックであれば車体前方にトランクロックで
あれば車体後方になど、適宜配設してあり、必要により
ハンドルを選択して操作していた。

しかし、各ハンドルは同一の場所に設置してないから操
作の都度ハンドルの在る場所に手を伸ばさねばならず、
場合によっては、一旦、車外へ出なければならないとい
う操作上の不便さがあった。

そこでハンドルを一個所に設置すればこの不便は解消す
るのであるが、複数のハンドルを一個所に集めれば場所
を占有し有効空間を滅じてしまう欠点を生じる。

本考案はかかる要求に応え、−個のハンドル装置で多系
統の操作系を任意に操作でき、しがも、装置自体は極め
てコンパクトなものを提供するものである。

以下、図面に示した実施例により本考案を説明する。

第１図の実施例では本考案のハンドル装置１は運転席槽
に設置され、フードロックＡ、トランクロットＢ、フュ
ーエル供給ロカバーロックＣと、フレキシブルワイヤＤ
、Ｅで連結されている。

第２図乃至第５図に示すように、基板２にピン２１が枢
着軸として突設され、ピン２１に第１作用板３．第２作
用板４が枢着され、さらに選択板５が回動かつ摺動可能
に取り付けられている。

第１作用板３にはピン２１を中心とした放射方向長穴と
円周方向長穴を組み合わせた逆子字形穴３１が穿設して
あり、先端にワイヤ固定手段３２を備えフレキシブルワ
イヤＤを連結している。

第２作用板４には、第１作用板３の円周方向長穴より小
径円周上の円周方向長穴を有し、同様に放射方向長穴と
組み合わせた丁字形穴４１が穿設してあり、先端にワイ
ヤ固定手段４２を備えフレキシブルワイヤＥを連結して
いる。

第１作用板３と第２作用板４とは、夫々の放射方向長穴
が相互に重なり合うようにバネ２２で調心付勢されてお
り、ハンドル装置１の非操作時には相互に重なり合って
中立位置に保持されている。

選択板５には、その先端部に第１作用板３の逆子字形穴
３１と第２作用板４の丁字形穴４１の両方に挿通する選
択ピン５１を突設している。

さらに、本実施例では選択板５の摺動用長穴５２にまゆ
形バネ５３を埋設し、ピン２１と選択板５とが摺動した
場合に、上下の位置で節度を持つようになっており、さ
らに上方に保合長穴５４と操作用取手５５を備え、ピン
２１に枢着した操作レバー６の係合爪６１と長穴５４と
が選択板５の上下いずれの選択位置でも係合して操作レ
バー６により傾動操作できるようになっている。

上記装置を操作するには、第２図に示すように選択板５
が上位置に在る場合、選択ピン５１は第１作用板３では
逆子字形穴３１の放射方向長穴に第２作用板４では丁字
形穴４１０円周方向長穴に係合しているから、操作レバ
ー６を第４図に示すように時計方向に回転した場合、第
２作用板４は空振りとなり第１作用板３のみが傾動する
。

この場合においてワイヤＤはフードロックＡに連結して
おりロック解除される。

選択レバー５を直立させ下に押せば選択ピン５１は第１
作用板３の逆子字形穴３１の放射方向長穴、第２作用板
４の丁字形穴４１の放射方向長穴の相互に重なっている
位置で摺動し、下位置になる。

第５図に示すように、二点鎖線で示すいずれかの方向に
操作レバー６を回転させれば、今度は第２作用板４のみ
が傾動する。

この場合において、ワイヤＥはトランクロックＢおよび
フューエル供給ロカバーロツクＣに連結している。

フューエル供給ロカバーロツクＣとの連結を慣用手段に
より、ワイヤＥのブツシュ時のみ伝達するようにすれば
、操作レバー６を反時計方向に操作した際のプル時には
トランクロックＢが解除され時計方向に操作した際のブ
ツシュ時にはフューエル供給ロカバーロツクＣが解除さ
れるのである。

第６図および第７図は本考案の他の実施例であり、選択
板７と操作レバー８の関係を前の実施例を異ならしめた
ものである。

すなわち、操作レバー８は選択板７と平行でありバネ８
１により選択板７を上方に付勢している。

したがって、そのまま操作すれば第１作用板３のみが作
動し、選択板７の頂部を押しつつ操作すれば、第２作用
板のみが動作するのである。

本実施例によれば常時は選択板７が上位置に在るから、
操作時にまちがうことがないのである。

本考案によれば１個所で、多系統の操作系を任意に操作
することができ、しかも装置自体はコンパクトであるか
ら、設置場所をとらず至極便利である。

ブツシュ時のみ、あるいはプル時のみ伝達する慣用手段
をワイヤの途中に設ければ最大４系統まで操作できるか
ら、自動車の操作の容易性を向上し、その商品性の向上
に寄与すること大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は本考案装置
を使用した自動車の斜視図、第２図は正面図、第３図は
第２図のＩ−Ｉ断面図、第４図および第５図は作動を示
す正面図、第６図は他の実施例の一部を断面で示した正
面図、第７図は第６図のＩＩ −ＩＩ断面図である。 １・・・・・・ハンドル装置、２・・・・・・基板、３
・・・・・・第１作用板、４・・・・・・第２作用板、
５，７・・・・・・選択板、６，８・・・・・・操作レ
ノ〈−

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板に枢着した第１作用板および第２作用板と該枢着軸
   に回動かつ摺動可能に取り付けた選択板とを設け、第１
   作用板には前記枢着軸を中心とした放射方向長穴と円周
   方向長穴を組み合わせた逆子字形穴を穿設すると共に先
   端にワイヤ固定手段を備え、第２作用板には前記第１作
   用板の前記円周方向長穴より小径円周上の円周方向長穴
   を有する丁字形穴を穿設すると共に先端にワイヤ固定部
   を備え、かつ前記第１作用板と第２作用板は夫々の放射
   方向長穴が相互に重なり合うようにバネにより調心付勢
   され、前記選択板にはその先端部に、前記第１作用板の
   逆子字形穴と前記第２作用板の丁字形穴の両方に挿通す
   る選択ピンを突設したことを特徴とする自動車用操作ハ
   ンドル装置。