JPS5823314Y2 - 液体容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はいわゆるエアーポット或いは電動ポットと称さ
れる液体汲上式の液体容器に関するものである。

従来のこの種の液体容器にあっては、液体容器全体が縦
長でしかも液容器内液体を注出するための注出管注口が
上方位置に開口されているために、液容器内液体注出時
にはコツプ等の受液容器を持ち上げた状態で注液しなけ
ればならず使い勝手が悪かった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたものであって、液容
器内液体注出のための注出管の下方に下向きに注出補助
管を連設して注液作業を容易にする一方、注出補助管に
注出管注口と連通ずる弾性材からなる連結管を備えて注
出管注口と注出補助管とを確実に連結し、さらに注出補
助管の外側にパイプカバ一部材を設けしがも該パイプカ
バ一部材で注出補助管を押し上げる如くすることにより
注出補助管の保護とガタつきを防止し得るようにした構
造の液体容器を提供することを目的とするものである。

以下、図示の実施例に基づいて本考案の液体容器を説明
すると、第１図ないし第３図に示す実施例の液体容器は
、外ケース４内に液容器５を収容し該外ケース４の上部
に下口部材６を載置固定してなる液体容器本体１と、内
側にエアーポンプ９を既定してなる蓋体２と、液体汲上
管１１及び液体注出管１２を相互に連通状態で取付けて
なる栓体８とによって構成されている。

液容器５は、瓶胴径が大きく瓶高が低い真空二重瓶から
なるいわゆる胴大瓶が採用されている。

液容器５の肩部５ａの上方には外ケース４内方で下口部
材６より下方に比較的大きな環状空間部２２が形成され
ている。

下口部材６のほぼ中央部には栓差込穴７が形成されてお
り、該栓差込穴７には栓体８が嵌脱自在に嵌装されてい
る。

液体容器本体１の上部には蓋体２が蝶番３によって枢動
開閉自在に枢着されている。

尚この蝶番３は液体容器本体１の後側に設けられている
。

蓋体２の内側にはベローズ式のエアポンプ９が収容され
ている。

このエアーポンプ９はポンプ天板の上部に配置されたポ
ンプ操作板１０によって押圧駆動される。

エアーポンプ９は、閉蓋時には栓体８内に形成した通気
路１７を介して液容器５内と気密的に連通ずるようにな
っている。

栓体８には、下方に延びる液体汲上管１１と横方向に延
びる液体注出管１２とが取付けられており、該汲上管１
１と注出管１２とは栓内通水路１６を介して連通させて
いる。

液体汲上管１１の下端は液容器５内の底部付近に開口さ
せている。

液体注出管１２は液体容器本体１の前側に向けて突出さ
れており、該注出管１２の注口１３は外ケース４の前面
４ａ側上部付近において下向きに開口させている。

又、この注出管注口１３は下口部材６の前側寄りに形成
した開孔部２３から下方に突出させている。

外ケース４の前面４ａにはその裏側に縦長平板状の補強
用座金１８が当接せしめられており、該外ケース前面４
ａ及び座金１８にはその各上端から下方に向けてそれぞ
れ縦長の切欠溝１９及び２０が形成されている。

−外ケース前面４ａに形成した切欠溝１９内の上端付近
には前記注出管１２の注口１３を臨ませている。

注出管注口１３の下方には、外側をパイプカバ一部材１
５によって囲繞された注出補助管１４が連設されている
。

注出補助管１４は、略り字状の管本体３１と該管本体３
１の上端に接続されるシリコンゴム等の弾性体からなる
ラッパ状の連結管３２とによって構成されている。

なお該連結管３２は蛇腹状に形成されており、注出補助
管１４をパイプカバ一部材１５に取付けた際に該蛇腹部
によって連結管３２の上端開口部３２ ａのシール性を
向上させるようにしている。

パイプカバ一部材１５は、外ケース４の前面４ａに取付
けられる縦長のパイプ取付台３５と該パイプ取付台３５
の前側を覆蓋する蓋３６によって構成されている。

パイプ取付台３５は、外ケース前面４ａの切欠溝１９周
縁に固定される縦長Ｕ型の枠部３７と注出補助管１４を
支持するための縦長のパイプ受部３８とをその上部の連
結板３９で連結して一体形成している。

該パイプ受部３８は略り字状に形成されており、その上
半部３８ ａは枠部３７の後面より後方に突出し、又、
その下半部３８ ｂは適宜長さだけ斜め前方に突出する
ような棚部となっている。

なおこのパイプ受部棚部３８ ｂは注出補助管１４の管
本体３１を安定的に載置させるために樋状に形成されて
いる。

パイプ受部上半部３８ ａの前面には注出補助管１４保
持用の保持具４０を掛止するためのＬ形突起４１が突設
されている。

又パイプ受部棚部３８ｂの下面には蓋３６を固定するた
めのビス止め用ボス４２が下方に突設されている。

パイプ取付台３５の上部の連結板３９には前記注出管注
口１３を挿通させるための穴４３が形成されている。

又該連結板３９にはその前端部に後述する蓋３６の上端
に形成した係合突起４６を係入するための受溝４４が形
成されている。

パイプ取付台３５の枠部３７の側部内側面には蓋３６の
後部に形成されたＬ形保合片４７を係合するための一対
の突起４５．４５が突設されている。

このパイプ取付台３５はその枠部３７に座金１８の裏側
からビス３０をネジ込むことにより外ケース前面４ａの
切欠溝１９周縁部に固定されている。

尚パイプ取付台３５の連結板３９に形成した穴４３は前
記下口部材６に形成した開孔部２３と合致するようにな
っている。

注出補助管１４は、その管本体３１の下半部（横曲部）
３１ｂをパイプ受部３８の樋状受部３８ ｂ上に載置さ
せた状態では該管本体３１上端の連結管３２の開口部３
２ ａがパイプ取付台３５の連結板３９に形成した穴４
３の開口縁下面に圧接されるようにその形状が決められ
ている。

又この注出補助管１４はその管本体３１の上半部３１
ａの適用を弾性保持具４０によって保持させることによ
りパイプ受部３８に着脱自在に取付けられている。

この保持具４０は前記パイプ受部３８の上半部３８ ａ
前面に突設されたＬ形突起４１に掛止される板状の取付
片４０ ａと該取付片４０ ａに一体に突設された円弧
状内面をもつ一対の弾性腕片４０ ｂ 、４０ ｂとに
よって構成されており、前記り形突起４１に取付片４０
ａを掛止し、両腕片４０ ｂ 、４０ ｂ間に管本体
上半部３１ ａの適所に嵌入させることにより注出補助
管１４を保持させることができるようになっている。

注出補助管１４を保持させた状態では、その管本体３１
の横曲部３１ ｂがパイプ受部３８の樋状棚部３８ ｂ
上に載置されるとともに該管本体上端の連結管３２の上
端開口部３２ ａが前記注出管注口１３と連通状態で前
記パイプ取付台３５の連結板３９に形成した穴４３の開
口縁下面に圧接するようになっている。

尚、この注出補助管１４は、弾性保持具４０によって前
後左右方向の移動が規制されるとともに連結板３９の下
面とパイプ受部３８の樋状棚部３８ｂとの間で挟着され
ているため上下方向の移動も規制されており、安定した
状態でパイプ取付台３５に固定されている。

パイプカバ一部材１５の蓋３６は後方が開口する有底ケ
ース状に形成されてお、す、鉄蓋３６は注出補助管１４
の外側からパイプ取付台３５の前面にかぶせられている
。

この蓋３６の上端には保合突起４６が突設され、鉄蓋３
６の両側壁３６ ａ 、３６ ａの後端にはＬ形保合片
４７．４７が形成されている。

又、蓋３６の底板３６ ｂにはビス穴４８が形成され、
さらに該底板３６ ｂの前端には注出補助管１４の下端
開口３３を下方に露出するための切欠口４９が形成され
ている。

この蓋３６は、その上端の係合突起４６をパイプ取付台
３５の上部に形成した受溝４４内に係入させるとともに
側壁３６ ａ後端のＬ形保合片４７゜４７をパイプ取付
台枠部３７の側部内側面に形成した突起４５．４５に下
方から係合させ、さらに蓋底板３６ ｂに形成したビス
穴４８を通してビス５０を前記パイプ受部横曲部３８
ｂの下面に形成したボス４２に螺合させることにより該
パイプ取付台３５に対して固着されている。

尚この蓋３６はビス５０を取外すことによりパイプ取付
台３５から離脱することができるようになっており、鉄
蓋３６を取外せば注出補助管１４をパイプ取付台３５か
ら取外すことができる。

尚、注出補助管１４の下端開口３３はその下方に急須又
コツプ等の受液容器５１を配置するのに必要な液体容器
本体１の底面から垂直距離Ｈ及び外ケース４の外表面ま
での水平距離りを有する位置に開口されている。

この実施例の液体容器では、パイプ受部３８の一部（パ
イプ受部上半部３８ａ）が外ケース前面４ａ及び座金１
８の各切欠溝１９及び２０から内方（空間部２２内）に
嵌入せしぬられているため、パイプカバ一部材１５の前
側面（蓋３６の前面）をその嵌入せしめられた部分の範
囲だけ内方に後退させた状態で取付けられている。

尚、切欠溝１９及び２０を形成しないで注出補助管１４
を取付ける場合には、パイプカバ一部材１５の前側面が
鎖線Ａで示すように液体容器の前側に大きく突出し外観
上好ましくない 次に図示の液体容器の作用を説明すると、ポンプ操作板
１０を押圧するとエアーポンプ９からの加圧空気が栓内
通気路１７を通って液容器５内に吹き込まれ、その加圧
空気によって液容器５内の液体Ｗが汲上管１１．栓内通
水路１６、注出管１２を通り、さらに注出補助管１４を
経てコツプ等の受液容器５１に注がれる。

この場合、液容器内液体Ｗの出口となる注出補助管１４
の下端開口３３が液体容器を載置した床面上に置かれた
受液容器５１に近い位置に開口しているので、受液容器
５１を床面に置いたままで注液作業を行うことができる
。

又、注出補助管１４の連結管３２の上端開口部２３ ａ
が連結管３２の弾性を利用して下口部材６の下面に密着
せしめられているため、該連結管３２によって囲繞され
ている注出管注口１３のシールが確実に行われる（注出
補助管１４の外面又はパイプカバ一部材１５の内面を伝
って液体が滴下するのを防止する）とともに、連結管３
２の位置ずれを防止することができる。

又、液容器内液体Ｗが少なくなると、注出管１２の注口
１３から気液が混合して噴出するいわゆるスプラッシュ
現象が起るが、注出管注口１３を注出補助管１４の上端
開口（シール管３２）内に臨ませているため、注出補助
管下端開口３３がらはスプラッシュ現象が起らないよう
になっている。

尚、パイプカバ一部材１５の蓋３６を取外せば注出補助
管１４はワンタッチで脱着することができ、必要に応じ
て注出補助管１４を取外して洗浄することができるよう
になっている。

この場合、注出補助管１４は上端に取付けている連結管
３２が弾性を有しているので再装着時における位置ずれ
を吸収することができ、注出補助管１４の装着操作が簡
便となる。

続いて本考案の効果について説明すると、本考案の液体
容器は次のような効果がある。

（１）液容器内液体Ｗを注出するための注出管注口１３
の下方に該注口１３と連通する注出補助管１４を連設し
ているので、液容器内液体注出時に、コツプ等の受液容
器５１を床面に置いたままで注液作業を行うことができ
しかも受液容器５１に手を添えずに注液することができ
るので受液容器５１内に注がれる熱湯のはね返りによる
火傷を負うことがない。

（２）下口部材６に設けた注出管注口臨出用の開孔部２
３の下方に、弾性材からなる連結管３２をそなえた注出
補助管１４を設け、しかも連結管３２を下口部材６の下
面に密着させて前記開孔部２３の周囲をシールするよう
にしているので、注出管注口１３から吐出される液体が
注出補助管１４外に漏出することがない。

（３）注出補助管１４の連結管３２を弾性材で構成して
いるので注出補助管１４を（たとえば洗浄後に）再装着
するに際しては若干の組付誤差を吸収することができ、
注出補助管１４の装着操作が簡便になる。

（４）注出補助管１４の外側をパイプカバ一部材１５で
囲繞しているので、注出補助管１４及び連結管３２に外
部から他の物体又は人体が衝突し、それによって注出補
助管１４が注出管注口１３から外れたりするのを防止す
ることができる。

（５）パイプカバ一部材１５で注出補助管１４を押し上
げた状態で支持しているので、注出補助管１４がガタつ
いたり或いたズしたりすることがなくなるとともに、連
結管３２を下口部材６の下面に対してより一層密着させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の実施例にかかる液体容器の縦断面図、
第２図は第１図のＩＩ−ＩＩ断面図、第３図は第１図の
液体容器の一部分解斜視図である。 １・・・・・・ポット本体、２・・・・・・蓋体、４・
・・・・・外ケース、５・・・・・・液容器、６・・・
・・・下口部材、１２・・・・・・注出管、１３・・・
・・・注口、１４・・・・・・注出補助管、１５・・・
・・・パイプカバ一部材、２３・・・・・・開孔部、３
２・・・・・・連結管、３５・・・・・・パイプ取付台
、３８・・・・・・パイプ受部、３８ ｂ・・・・・・
樋状棚部、４０・・・・・・弾性保持具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に液容器５を収容した外ケース４の上部に、液容器
   内液体Ｗを注出するための注出管１２の注口１３の前記
   外ケース４の上部に載置される下口部材６に設けた開孔
   部２３がら下方に向けて臨ませる一方、前記注出管注口
   １３を臨ませた開孔部２３の下方に、外側をパイプカバ
   一部材１５によって囲撓され且つ前記注出管注口１３と
   連通する弾性材からなる連結管３２をそなえた注出補助
   管１４を設置するとともに、前記パイプカバ一部材１５
   でもって前記注出補助管１４を押し上げることにより前
   記連結管３２を前記下口部材６の下面に密着させるよう
   にしたことを特徴とする液体容器。