JPS5821376Y2 - 梱包箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開口部をスナップロック式とした梱包箱に関す
る。

現在、各種商品の梱包に、ダンボール製の梱包箱が多数
使用されている。

この種の梱包箱の底部及び天井部の開口部は、それらの
開口部周囲に折合せ用の片部を折込可能に設けて、これ
ら相互を折合せることによって底部及び天井部の開口部
を閉鎖する構造のもの（通常これをスナップロック式と
称している）が使用されている。

このスナップロック式の構造のものは、第１図の矢印に
示すように互に各片部を相当程度箱内側に押込むように
しないと、所定の折合せによる開口部の閉鎖ができない
。

従って、梱包箱内に商品を収納する前の空箱の状態で、
梱包箱底部の開口部を閉鎖する場合は問題がないが、商
品を梱包箱内に収納した後で、天井部の開口部を閉鎖す
る場合には、天井部まで商品が一杯になっている場合に
は内部の商品が邪魔になり、折合せる各片を内側に折込
みながら組合せることが出来ないという欠点がある。

一方、このような梱包箱の欠点を改善するため、第１図
に示すように折込片の一部に折線りを設けて、この片部
を鎖線で示すように梱包箱の外側に折曲げることによっ
て、差込部先端が挿入し易いようにした構造のものが使
用されている。

しかし、この構造のものは、商品を収納した梱包箱を積
重ねるなどして外部より負荷がか・つた場合、前記折線
りより外方に片部が膨出し、折合せた片部が外れるとい
う欠点があった。

本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、前記従来技
術による梱包箱の欠点を解消した梱包箱を提供しようと
するものである。

本考案は開口部周囲に、突出部付きの一対の片部を相対
して設け、別に、一方の切欠部を、他方にこの切欠部へ
挿入される差込部を備えた他の一対の片部を相対して設
け、これら各片部を互に折込んで係合させるようにした
梱包箱において、前記片部の切欠部に膨出部を設け、ま
た前記片部の差込部に、この膨出部の輪郭に対応する凹
部と折線とを設けたことを特徴とする梱包箱である。

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第２図は本考案に係る梱包箱を展開して示したもので、
１，２．３及び４は連設された梱包箱の側壁部、５，６
及び７はこれら各側壁部の境界に設けられた折線、８，
９．１０及び１１は底部を構成する慣用の折合せ用の片
部、１２，１３．１４及び１５はその各片部８，９．１
０及び１１と前記各側壁部１，２．３及び４との境界に
設けられた折線である。

また、１６，１７．１８及び１９は天井部を構成する折
合せ用の片部、２０゜２１．２２及び２３はその各片部
１６，１７．１８及び１９と前記各側壁部１，２．３及
び４との境界に設けられた折線である。

２４は組立の際、側壁部４と１とを連結するための連結
部で、同様に折線３２が設けられている。

天井部の片部１６及び１８は、慣用の前記底部の片部８
及び１０と同形に形成され、夫々幅の狭い突出部２５及
び２６を先端に備えている。

天井部の片部１７は所定幅の切欠部２７を備え、外方に
曲線状に膨出した膨出部２８が設けられている。

また、天井部の片部１９は先端を幅狭く形成した差込部
２９を備え、内方に曲線状にへこんだ端辺３０と折線３
１とが設けられている。

端辺３０と折線３１の曲線は前記膨出部２８の曲線と一
致せしめる。

以上要するに天井部の各片部と慣用されている底部の各
片部との構造上の相違は、実質的に片部１７が曲線状の
膨出部２８を備え、片部１９が曲線状にへこんだ端辺３
０と折線３１とを備えていることにある。

本考案の梱包箱は次の要領で組立てる。

第３図〜第７図はその組立順序を示したもので、まず、
第２図の展開図で示すように各折線５，６．７及び３２
によって各側壁部１，２，３．４を同一方向に折曲げ、
連結部２４を介して側壁部４と１とを連結固定する。

次に底部の片部９、片部８及び片部１０を順次に箱内側
に向って各折線１３．１２及び１４によって折曲げ、最
後に片部１１を折線１５によって折曲げ、その先端を片
部９の裏面に挿入するようにして底部を組立てる。

次に所定の収納物を収納した後、天井部を閉鎖する。

なお、収納物の収納時、作業を容易にするため、各片部
は箱外方に軽く折曲げることが好ましい。

まず、第３図に示すように片部１７を箱の内側に向って
折線２１から水平に折曲げる。

次に第４図に示すように片部１６及び１８を、片部１７
の上部に水平に折曲げる。

次に片部１９の差込部２９を折線３１から第５図に示す
ように折曲げた後、第６図に示すように片部１９を折線
２３によって折曲げ、差込部２９の先端にある端辺３０
を片部１７の膨出部２８の曲線に沿って挿入する。

差込部２９の両端は片部１６と１８の突出部２５と２６
と端辺と膨出部２８の両端部に挾まれ、片部１９は片部
１７の膨出部２８に抑えられ、第７図に示すように天井
部の閉鎖が完了する。

以上のように、従来のスナップロック式の構造の梱包箱
においては、互に各片部を箱内側に相当程度押込むよう
にしないと、所定の折合せによる開口部の閉鎖ができな
かったが、本考案の梱包箱によれば差込部２９を有する
片部以外の他の片部は単に所定の順序に従って水平方向
に折曲げればよく、差込部２９の挿入に際しても、これ
ら各片部を箱内側に押込むことなく、容易に開口部の閉
鎖ができる。

また、対応する片部１７の膨出部２８によって差込部２
９の折線３１がカバーされるため、梱包後、積重ねなど
による外部負荷がかかつても、従来の梱包箱のように差
込まれる片部に挿入容易にするため設けた折線のために
、その部分が外方に膨出し、折合せた片部が外れるとい
うおそれもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の梱包箱の部分斜視図、第２図は本考案に
係る梱包箱の展開図、第３図〜第７図は同梱包箱の開口
部の組立順序を説明する部分斜視図である。 １６．１７，１８．１９・・・・・・天井部の片部、２
８・・・・・・膨出部、２７・・・・・・切欠部、２９
・・・・・・差込部、３１・・・・・・折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口部周囲に、突出部付きの一対の片部を相対して設け
   、別に、一方に切欠部を、他方にこの切欠部へ挿入され
   る差込部を備えた他の一対の片部を相対して設け、これ
   ら各片部を互に折込んで係合させるようにした梱包箱に
   おいて、前記片部の切欠部に膨出部を設け、また前記片
   部の差込部に、この膨出部の輪郭に対応する凹部と折線
   とを設けたことを特徴とする梱包箱。