JPS5924651Y2 - 箱体の折畳み構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は折畳み及び展開をワンタッチ操作にて行なうこ
とが出来る箱体の、その折畳み構造に関するものである
。

一般に各種物品の梱包には例えばダンボール等の厚紙を
素材に用いて形成した箱体が多用されている。

この箱体は製画業者によって製造され、然る後その需用
者に対して供給される。

需用者に対する箱体の供給は例えばトラック輸送等の手
段を介してその運搬が行なわれるのであるが、この運搬
時に於いて立体形状を存して形成された箱体をそのまま
の状態で運搬すれば嵩張ってしまり、度に多量の箱体を
運搬する事は不可能であり、その運搬作業に著しく非能
率を生ずることとなる。

又上記箱体は製造時において需用者に対して出荷される
迄の間、あるいは需用者に納品された後、商品が詰め込
まれる迄の間、空箱状態にて保管されることとなるので
あるが、この空箱保管用として広いスペースを確保しな
ければならない。

従来上記の様な運搬時あるいは保管時の不都合を解消す
る方法の一つとして組立て可能な箱体が用いられている
。

同組立て可能な箱体は運搬時あるいは保管時には無駄な
スペースをとらない点において効果を認めることが出来
る反面、商品を詰め込む段階において、箱体を組立てる
作業が加わることにより、著しくその作業能率が低下す
ることとなる。

従って運搬時及び保管時には折畳みが可能で且つ商品の
詰め込み作業時においてはワンタッチ操作にて組立て状
態に展開させることの出来る箱体が要望されることとな
る。

従来ワンタッチ操作にて組立て状態に展開させることの
出来る箱体としては底板部分を二つ折り可能な状態に組
合せる構造のものが提案されているが、同構造の箱体に
あっては組立てた状態において二つ折り可能に設けたそ
の底板部分に段差が生ずる結果、例えば「なると巻き」
等型部れし易い商品には使用出来ないという点に短所を
有する。

本考案は上記の様な従来の実情に鑑みてその改善を試み
たものであって、箱体をワンタッチ操作にて組立て状態
に展開させるに底板がフラットな状態にて上記作用を得
る事が出来る様にしたことをその特徴とするものである
。

即ち本考案は底板と、同底板の左右両端縁より立上る左
右側板と、同底板の前後両端縁より立上る前後側板と、
後側板の上端縁に内側方向に折曲げ可能に連設する蓋板
と、同蓋板の左右両側縁に折曲げ可能に連設する折込み
片と、前側板の上端縁に上記蓋板と対応して内側方向に
折曲げ可能に連設する補助蓋により構成される箱体に於
いて、左右両側板に、同側板の前後両端縁に沿うその下
端部より前後一対の折目線を上端縁方向に向けて先挟ま
り状に設け、両折目線に囲まれる部分を内側方向に折曲
げ可能に設けることにより、両側板の上端縁に対して補
助蓋を突き合せ可能に設け、同突き合せ部分に切欠き部
を設ける様に構成したことの要旨とするもので゛ある。

以下に本考案の具体的な実施例を例示の図面について説
明する。

第１図及び第２図に示す第１の実施例において第１図は
本考案に係る箱体１を組立て状態に展開させた状態を表
わす図面であって、同図面において２は底板、３，３は
同底板２の左右両端縁より立上る左右両側面板、６ａ、
６ｂは同底板２の前後両側縁より立上る前後両側板であ
って、相隣接する前後左右各側板間は左右側板３，３の
前後両端縁に折曲げ自在に連設する舌片３’、 ３’、
３’、 ３’によって連結される。

後側板６ｂの上端縁からは蓋板７が内側方向に折曲げ自
在に連設され、同蓋体７の左右両側縁には折込み片８，
８が折曲げ自在に連設される。

同折込み片８，８は左右両側板３゜３と略同−の幅寸法
を存して設けられる。

又前側板６ａの上端縁には上記蓋板７と相対応して補助
蓋９が内側方向に向けて折曲げ自在に連設される。

左右両側板３，３には一対の折目線４゜４．４，４が設
けられる。

同折目線４，４．４゜４はその前後両端縁に沿う下端部
より上端縁方向に向けて先挟まりどなる如く略八字形に
設けられ、同左右側板３，３の中間部分、即ち折目線４
゜４．４，４によって囲まれる部分は、同折目線４゜４
．４，４を介して内側方向に向けて折曲げ可能に設けら
れる。

又左右両側板３，３の上端縁には、その後端寄り部分に
切欠き部５，５が設けられる。

又第３図及び第４図に示す第２の実施例においては上記
第１の実施例に設けられる切欠き部５゜５と対応する切
欠き部５’、 ５’が補助蓋９の先端部でその幅方向両
端縁に位置して設けられる。

しかして上記の様に構成される箱体１は、第１の実施例
において左右両側板３，３の中間部分、即ち折目線４，
４によって囲まれる部分を内側方向に向けて押倒し、蓋
板７を上方より押圧することによって第２図に示す様な
折畳み状態を得ることが出来る。

又第２図に示す様な折畳み状態より左右両側板３，３の
中間部分、即ち折目線４，４によって囲まれる部分を外
側方向に引起すことにより、ワンタッチ操作にて第１図
に示す様な組立て状態に展開させることが可能である。

更に詳述するならば左右両側板３，３の折目線４．４に
よって囲まれる部分を内側方向に向けて押倒すことによ
り、補助蓋９の前端縁は、左右両側板３，３の上端縁で
その後端寄り部分に対して衝当することとなるのである
が、本考案にあっては左右両側板３，３の上端縁でその
後端縁寄り部分には補助蓋９の前端縁と相対応する部分
に切欠き部５，５を設けであることにより、補助蓋９の
前端縁が左右両側板３，３の上端縁でその後端寄り部分
に対して衝当することなく第２図に示す様に突き合せ状
態にて折畳む状態を得ることが出来る。

又第２図に示す様な折畳み状態より左右両側板３，３の
中間部分、即ち折目線４，４によって囲まれる部分を外
側方向に引起すことにより、ワンタッチ操作にて第１図
に示す様な組立て状態に展開させること力呵能：：であ
る。

又箱体１内に物品が詰め込まれて施蓋された状態におい
ては折込み片８，８は左右両側板３，３の内側に差込ま
れることにより、左右両側板３゜３の内側方向への折れ
込みを防止出来る。

一方策２の実施例においては補助蓋９の前端縁に切欠き
部５’、 ５’が設けであることにより、第１の実施例
と同様左右両側板３，３の上端縁でその後端寄り部分に
対して補助蓋９の先端部が衝当することなく第４図に示
す様に突き合せ状態にて折畳む状態を得ることが出来る
。

本考案は以上の構成より成るものであって、上記の様に
左右両側板３，３に、前後両端縁に沿う下端部位置より
一対の折目線４，４．４，４を上端縁方向に向けて先挟
まり状に設け、両側板３゜３の中間部分、即ち折目線４
，４に囲まれる部分を内側方向に向けて折曲げ可能に設
けることにより補助蓋９と両側板３，３の上端縁でその
後端寄り部分を突き合せ可能に設け、そして又同突き合
せ部分に切欠き部５，５若しくは５’、 ５’を設け、
左右両側板３，３の折目線４，４．４，４によって囲ま
れる部分を内側方向に向けて押し倒すのみのワンタッチ
操作を介して箱体１の折畳み状態を得る事が出来、又左
右側板３，３を上方向に向けて引起すのみのワンタッチ
操作を介して箱体１を組立て状態に展開させる事が出来
る様にしたことにより箱体１の折畳み状態或は展開状態
に拘らず、常時底板２をフラットな状態に保持させる事
が出来るに至り、その結果例えばなると巻の形部れし易
い物品の梱包にも使用する事が可能となった。

又本考案にあっては上記の様に蓋板７の左右両端縁に折
込み片８，８を夫々連設させ、施蓋時に同折込み片８，
８を左右両側板３，３の内側に差込む様にした事によっ
て左右側板３，３が容易に折曲がる事のない堅牢な組立
て状態を得る事が出来るに至った。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の斜視図、第２図は同折畳
み状態を表わす側面図、第３図は第２実施例の斜視図、
第４図は同折畳み状態を表わす側面図である。 １・・・・・・箱体、２・・・・・・底板、３・・・・
・・側板、３′・・・・・・舌片、４・・・・・・折目
線、５，５′・・・・・・切欠き部、６ａ・・・・・・
前側板、６ｂ・・・・・・後側板、７・・・・・・蓋板
、８・・・・・・折込み片、９・・・・・・補助蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板と、同底板の左右両端縁より立上る左右側板と、同
   底板の前後両端縁より立上る前後側板と、後側板の上端
   縁に内側方向に折曲げ可能に連設する蓋板と、同蓋板の
   左右両側縁に折曲げ可能に連設する折込み片と、前側板
   の上端縁に上記蓋板と対応して内側方向に折曲げ可能に
   連設する補助蓋により構成される箱体に於いて、左右両
   側板に、同側板の前後両端縁に沿うその下端部より前後
   一対の折目線を上端縁方向に向けて先挟まり状に設け、
   両折目線に囲まれる部分を内側方向に折曲げ可能に設け
   ることにより、両側板の上端縁に対して補助蓋を突き合
   せ可能に設け、同突き合せ部分に切欠き部を設けたこと
   を特徴とする箱体の折畳み構造。