JPS58210957A - ポリエステル組成物 - Google Patents
ポリエステル組成物Info
- Publication number
- JPS58210957A JPS58210957A JP9221382A JP9221382A JPS58210957A JP S58210957 A JPS58210957 A JP S58210957A JP 9221382 A JP9221382 A JP 9221382A JP 9221382 A JP9221382 A JP 9221382A JP S58210957 A JPS58210957 A JP S58210957A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- acid
- polyethylene terephthalate
- weight
- polyester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、結晶性を改良した成形材料として好適なポリ
エステル組成物に関し、更に詳しくは、低い金型温度に
おいて優れた成形性を示すと共に優れた物性を有する成
形品を与える新規なポリエステル組成物に関するもので
ある。
エステル組成物に関し、更に詳しくは、低い金型温度に
おいて優れた成形性を示すと共に優れた物性を有する成
形品を与える新規なポリエステル組成物に関するもので
ある。
ポリエチレンテレフタレートは耐熱性、耐薬品性、電気
特性などに優れ、繊維やフィルムとして多くの製品に使
用されている。しかしながら、射出成形品としてプラス
チック用に使用する場合には、ポリエチレンテレフタレ
ートの特異的な結晶化挙動のため、成形加工上多くの制
約を伴う。そのため、他の優れた特性にも拘らず、その
利用は著しく限定されている。すなわち、ポリエチレン
テレフタレートは本質的に結晶性の重合体であるが、結
晶化速度が小さいため、金型温度を140℃以上に保持
して成形する必要があり、この様な高い金型温度では成
形サイクルが著しく長くなり、生産性の面から大きなマ
イナス要因となっている。
特性などに優れ、繊維やフィルムとして多くの製品に使
用されている。しかしながら、射出成形品としてプラス
チック用に使用する場合には、ポリエチレンテレフタレ
ートの特異的な結晶化挙動のため、成形加工上多くの制
約を伴う。そのため、他の優れた特性にも拘らず、その
利用は著しく限定されている。すなわち、ポリエチレン
テレフタレートは本質的に結晶性の重合体であるが、結
晶化速度が小さいため、金型温度を140℃以上に保持
して成形する必要があり、この様な高い金型温度では成
形サイクルが著しく長くなり、生産性の面から大きなマ
イナス要因となっている。
また、金型温度を100℃付近の低温度に設定すると、
結晶化が余り進まず、成形品の形状安定性が著しく悪く
なり、また金型との粘着性が増大し離型性が低下する等
の欠点がある。このような欠点を改良すべ〈従来から種
々の対策が提案されている。例えば特公昭55−470
59 号公報には、ポリエチレンテレフタレートにガ
ラス繊維、アイオノマー及ヒドリエチレングリコールカ
プレート−カプリレートを配合した組成物が開示されて
いる。
結晶化が余り進まず、成形品の形状安定性が著しく悪く
なり、また金型との粘着性が増大し離型性が低下する等
の欠点がある。このような欠点を改良すべ〈従来から種
々の対策が提案されている。例えば特公昭55−470
59 号公報には、ポリエチレンテレフタレートにガ
ラス繊維、アイオノマー及ヒドリエチレングリコールカ
プレート−カプリレートを配合した組成物が開示されて
いる。
このような配合組成によってポリエチレンテレフタレー
トの低温における結晶化が促進されるが、この組成物か
らなる成形材料を射出成形に供すると、成形時に大量の
ガスの発生が認められるだけでなく、溶融樹脂温度を2
75℃以上にすると樹脂焼けが発生するといった欠陥が
認められる。
トの低温における結晶化が促進されるが、この組成物か
らなる成形材料を射出成形に供すると、成形時に大量の
ガスの発生が認められるだけでなく、溶融樹脂温度を2
75℃以上にすると樹脂焼けが発生するといった欠陥が
認められる。
また、特開昭53−65354号公報には、高分子量ポ
リアルキレンチレフタレ−)K、約132〜2,000
の分子量を有するエステル化生成物を配合し、高結晶性
組成物を得ることが開示されている。このようなエステ
ル類の例としてアジピン酸ジー(2−エチルヘキンル)
エステル等が挙げられているが、分子量の小さい(この
化合物の分子量は300である。)ものの場合は、ポリ
エチレンテレフタレートの成形温度が270〜290℃
と高温であるため、揮発性が非常に大きくなり、成形機
のノズルから大量のガスが発生するといった問題がある
ことが判明した。このガスの発生は分子量を犬きくすれ
ば少なくなるが、結晶化を促進する効果がなくなってし
まい、分子量2,000位が限界であることが分った。
リアルキレンチレフタレ−)K、約132〜2,000
の分子量を有するエステル化生成物を配合し、高結晶性
組成物を得ることが開示されている。このようなエステ
ル類の例としてアジピン酸ジー(2−エチルヘキンル)
エステル等が挙げられているが、分子量の小さい(この
化合物の分子量は300である。)ものの場合は、ポリ
エチレンテレフタレートの成形温度が270〜290℃
と高温であるため、揮発性が非常に大きくなり、成形機
のノズルから大量のガスが発生するといった問題がある
ことが判明した。このガスの発生は分子量を犬きくすれ
ば少なくなるが、結晶化を促進する効果がなくなってし
まい、分子量2,000位が限界であることが分った。
本発明者は上記の如きポリエチレンテレフタレートの欠
点を解消すべく鋭意研究の結果、本発明のポリエステル
組成物に到達した。すなわち、本発明は少なくとも0.
4の固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートに、
(A)成分として側鎖にカルボキシル基を有する有機重
合体のアルカリ金属塩を1−10重量%、(BJ酸成分
して脂肪族二塩基酸と炭素原子数2〜8のグリコールと
からなる酸価1.0以下、分子量4,000以上のポリ
エステルの1種以上を1〜IO重量%及び(C1成分と
して強化充填剤を10〜60重it%配合してなるポリ
エステル組成物にある。
点を解消すべく鋭意研究の結果、本発明のポリエステル
組成物に到達した。すなわち、本発明は少なくとも0.
4の固有粘度を有するポリエチレンテレフタレートに、
(A)成分として側鎖にカルボキシル基を有する有機重
合体のアルカリ金属塩を1−10重量%、(BJ酸成分
して脂肪族二塩基酸と炭素原子数2〜8のグリコールと
からなる酸価1.0以下、分子量4,000以上のポリ
エステルの1種以上を1〜IO重量%及び(C1成分と
して強化充填剤を10〜60重it%配合してなるポリ
エステル組成物にある。
本発明において用いるポリエチレンテレフタレートは少
なくとも0.4の固有粘度(0−クロロフェノール溶液
中35℃で測定した値)を有するものである。ポリエチ
レンテレフタレートは固有粘度が0.4未満の場合には
結晶化速度は大きいものの機械的性質が劣っており好1
しくない。また、ポリエチレンテレフタレートは少なく
とも70%v上のエチレンテレフタレート繰返し単位を
含む共重合体であってもよい。
なくとも0.4の固有粘度(0−クロロフェノール溶液
中35℃で測定した値)を有するものである。ポリエチ
レンテレフタレートは固有粘度が0.4未満の場合には
結晶化速度は大きいものの機械的性質が劣っており好1
しくない。また、ポリエチレンテレフタレートは少なく
とも70%v上のエチレンテレフタレート繰返し単位を
含む共重合体であってもよい。
本発明において用いる(A)成分の側鎖にカルボキシル
基を有する有機重合体のアルカリ金属塩としては、エチ
レンとアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体のナ
トリウム塩またはカリウム塩、スチレンと無水マレイン
酸との共重合体のナトリウム塩、エチレンとアクリル酸
捷たはメタクリル酸とアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルとの共重合体のナトリウム塩またはカリ
ウム塩等を挙げることができる。これら(A)成分の配
合量は、全組成物中1−10]i量チ、好ましくはi、
s〜8重量%である。1重i1.%未満では結晶化速度
が充分に大きくならず、10重量%を越えても、結晶化
速度は飽和状態に達しており、これ以上の配合は意味が
ない。
基を有する有機重合体のアルカリ金属塩としては、エチ
レンとアクリル酸またはメタクリル酸との共重合体のナ
トリウム塩またはカリウム塩、スチレンと無水マレイン
酸との共重合体のナトリウム塩、エチレンとアクリル酸
捷たはメタクリル酸とアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルとの共重合体のナトリウム塩またはカリ
ウム塩等を挙げることができる。これら(A)成分の配
合量は、全組成物中1−10]i量チ、好ましくはi、
s〜8重量%である。1重i1.%未満では結晶化速度
が充分に大きくならず、10重量%を越えても、結晶化
速度は飽和状態に達しており、これ以上の配合は意味が
ない。
本発明でtB)成分として用いるポリエステルは、上記
(Al成分と併用することにより、ポリエチレンテレフ
タレートの結晶化を広い温度範囲で促進させるという驚
くべき機能をもつことが見出された。
(Al成分と併用することにより、ポリエチレンテレフ
タレートの結晶化を広い温度範囲で促進させるという驚
くべき機能をもつことが見出された。
すなわち、これら(B)成分を(A)成分と共にポリエ
チレンテレフタレートに配合することにより、60〜1
00℃の金型温度でも形状安定性に優れた成形品が得ら
れることは、これら(B)成分がより広い温度範囲で結
晶化し得る促進剤として作用することを示している。
チレンテレフタレートに配合することにより、60〜1
00℃の金型温度でも形状安定性に優れた成形品が得ら
れることは、これら(B)成分がより広い温度範囲で結
晶化し得る促進剤として作用することを示している。
本発明者は厖大な化合物の中から上記のような結晶化促
進作用を示す化合物を探索した結果、tB)成分のポリ
エステルを見出したのである。使用されるポリエステル
を構成する二塩基酸としては、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライ/酸、
セバシン酸、ドデカンニ酸等を挙げることができる。ま
た、グリコールとしては、エチレングリコール、2−プ
ロピレンクリコール、1.4−ブタンジオール、ネオペ
ンチル・クリコール、1.6−ヘキサンシオー ル、1
、4−シクロヘキサンジメタツール等を挙げることが
できる。特に好ましいポリエステルの例としては、ポリ
ブチレンアジペート、ポリブチレンセパケート、ポリプ
ロピレノセバケート等を挙げることができる。これらの
ポリエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、するい
け2種以上を併用してもよい。これらのポリエステルの
分子量は、成形加]一時のガスの発生や使用時の揮発性
等から、少なくとも4,000以上であることが必要で
あり、好ましくは6,000以上である。また、成形時
のポリエチレンテレフタレートとの反応を極力抑えるた
めに、ポリエステルの酸価Fit、o以下である必要が
あり、好ましくは0.5以下である。
進作用を示す化合物を探索した結果、tB)成分のポリ
エステルを見出したのである。使用されるポリエステル
を構成する二塩基酸としては、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライ/酸、
セバシン酸、ドデカンニ酸等を挙げることができる。ま
た、グリコールとしては、エチレングリコール、2−プ
ロピレンクリコール、1.4−ブタンジオール、ネオペ
ンチル・クリコール、1.6−ヘキサンシオー ル、1
、4−シクロヘキサンジメタツール等を挙げることが
できる。特に好ましいポリエステルの例としては、ポリ
ブチレンアジペート、ポリブチレンセパケート、ポリプ
ロピレノセバケート等を挙げることができる。これらの
ポリエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、するい
け2種以上を併用してもよい。これらのポリエステルの
分子量は、成形加]一時のガスの発生や使用時の揮発性
等から、少なくとも4,000以上であることが必要で
あり、好ましくは6,000以上である。また、成形時
のポリエチレンテレフタレートとの反応を極力抑えるた
めに、ポリエステルの酸価Fit、o以下である必要が
あり、好ましくは0.5以下である。
上記、(B)成分の配合量は全組成物中1−10重量%
であり、好ましくは2〜8重量係である。この量が1重
量%未満では100℃の金型温度で充分な結晶性を有す
る成形品を得ることが困難であり、100重量を越える
と耐熱性が低下し、強度的にも低い成形品しか得られな
い。
であり、好ましくは2〜8重量係である。この量が1重
量%未満では100℃の金型温度で充分な結晶性を有す
る成形品を得ることが困難であり、100重量を越える
と耐熱性が低下し、強度的にも低い成形品しか得られな
い。
本発明で用いる(0)成分の強化充填剤としては、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、アスベスト繊維等の繊維状無機
物質や、クレー、マイカ等の非繊維状無機物質及びポリ
パラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレン
インフタルアミド等の繊維状有機物質を挙けることがで
きる。これらの強化充填剤は、(Al及び(ロ)成分と
併用される事によって該組成物よりなる成形品に形状安
定性を付与する効果をもつと同時に、耐熱性の向上や機
械特性の向上といった効果をも発現する。これら強化充
填剤の中で特に好ましい例はガラス繊維である。
ス繊維、カーボン繊維、アスベスト繊維等の繊維状無機
物質や、クレー、マイカ等の非繊維状無機物質及びポリ
パラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレン
インフタルアミド等の繊維状有機物質を挙けることがで
きる。これらの強化充填剤は、(Al及び(ロ)成分と
併用される事によって該組成物よりなる成形品に形状安
定性を付与する効果をもつと同時に、耐熱性の向上や機
械特性の向上といった効果をも発現する。これら強化充
填剤の中で特に好ましい例はガラス繊維である。
また、これら強化充填剤の配合量は、全組成物中10〜
60重量%であり、好ましくは15〜55重量%である
。10重量−未満では形状安定性の付与が不充分であり
、逆に、60重量%を越えると脆さが大きくなり、実用
的価値が低下する。
60重量%であり、好ましくは15〜55重量%である
。10重量−未満では形状安定性の付与が不充分であり
、逆に、60重量%を越えると脆さが大きくなり、実用
的価値が低下する。
上記のように本発明のポリエステル組成物は、結晶性が
大幅に向上し、従って成形加工性がより向上されている
。このように、本発明の目的は、fA) 、 (Bl及
び(0)成分の性状及び配合量との組合せに基づいて初
めて達成されるのである。
大幅に向上し、従って成形加工性がより向上されている
。このように、本発明の目的は、fA) 、 (Bl及
び(0)成分の性状及び配合量との組合せに基づいて初
めて達成されるのである。
例えば、本発明でいう((Jl成分のみを30重量%配
合したポリエチレンテレフタレートを用い、金型温度1
00℃で成形したABTM I号ダ/ペル試験片は、1
50℃、2時間の熱処理を行なうことにより、0.8%
の大きな寸法変化を生じてしまい、高温度環境下で使用
される各種機構部品に適用するには不適当な成形品しか
得られない。これに対し本発明でいう(A)及び(Bl
成分を(0)成分30重量%と共に各々2重量%含む材
料から得られる同様の試験片は、高々0.2チの寸法変
化しか示さない。また、本発明の(^)成分を用いずに
、例えば特開昭53−65354号公報に示されている
結晶核剤であるミクロタルクを0.5重量%配合した場
合には、たとえ本発明の他の成分(Bl及び(C1成分
を併用しても0.4チと本発明のf’s ’; 2倍の
寸法変化を示し、この値は、金型温度を80℃にすると
0.6%にも達してしまうことが分った。
合したポリエチレンテレフタレートを用い、金型温度1
00℃で成形したABTM I号ダ/ペル試験片は、1
50℃、2時間の熱処理を行なうことにより、0.8%
の大きな寸法変化を生じてしまい、高温度環境下で使用
される各種機構部品に適用するには不適当な成形品しか
得られない。これに対し本発明でいう(A)及び(Bl
成分を(0)成分30重量%と共に各々2重量%含む材
料から得られる同様の試験片は、高々0.2チの寸法変
化しか示さない。また、本発明の(^)成分を用いずに
、例えば特開昭53−65354号公報に示されている
結晶核剤であるミクロタルクを0.5重量%配合した場
合には、たとえ本発明の他の成分(Bl及び(C1成分
を併用しても0.4チと本発明のf’s ’; 2倍の
寸法変化を示し、この値は、金型温度を80℃にすると
0.6%にも達してしまうことが分った。
この様に、従来知られている結晶核剤と(B)成分との
組合せは、どのような組合せでもよい訳ではなく、逆に
極めて限定された結晶核剤との組合せにおいて効果が認
められるのである。また、(B)成分についても、本発
明以外に芳香族環を有するポリエステル、例えば、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリブチレノテレフタレー
ト、ポリブチレンインフタレート、ポリへキサメチジ/
テレフタレート、ポリーP−エチレンオキンヘ/ソエー
ト等を検討した結果、これらの芳香族ポリエステルでは
結晶化が促進されず、むしろ、ランダムコポリマ化が進
み易く、非晶化の方向にポリマが変質することが分った
。即ち、ポリエチレンテレフタレートに分子量約200
00のポリブチレノテレフタレートを7重量%400ベ
ツト付押出機で溶融混合しベレット化した後、射出成形
したものの融点a、238〜240℃まで低下し、ラン
ダムコポリマ化が進んでいることが分った。これに対し
、本発明の(Bl成分を用いた場合には、融点が251
〜253℃であり、殆んどランダムコポリマ化が進行せ
ず、結晶化促進剤として有効に作用していることが分っ
た。また、(Bl成分のポリエステルの分子量及び酸価
についても、特開昭53−65354号公報に示されて
いるような132〜2,000の低分子量ポリエステル
では、押出時や射出成形時にガスとして揮発したり、使
用時に揮発するといった問題があり、また、酸価が余り
大きい場合には、ポリエチレンテレフタレートの分子量
低下をまねき、物性が低下することが分った。例えば、
酸価が0.3のポリブチレンアジペートを用いた場合の
本発明例では、引張強度1,500 K9/cdの物性
が発現するのに対し、酸価1,5のポリブチレノアジベ
ートを用いた比較例では、引張強度1,200Kp/c
dの物性しか発現しなかった。
組合せは、どのような組合せでもよい訳ではなく、逆に
極めて限定された結晶核剤との組合せにおいて効果が認
められるのである。また、(B)成分についても、本発
明以外に芳香族環を有するポリエステル、例えば、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリブチレノテレフタレー
ト、ポリブチレンインフタレート、ポリへキサメチジ/
テレフタレート、ポリーP−エチレンオキンヘ/ソエー
ト等を検討した結果、これらの芳香族ポリエステルでは
結晶化が促進されず、むしろ、ランダムコポリマ化が進
み易く、非晶化の方向にポリマが変質することが分った
。即ち、ポリエチレンテレフタレートに分子量約200
00のポリブチレノテレフタレートを7重量%400ベ
ツト付押出機で溶融混合しベレット化した後、射出成形
したものの融点a、238〜240℃まで低下し、ラン
ダムコポリマ化が進んでいることが分った。これに対し
、本発明の(Bl成分を用いた場合には、融点が251
〜253℃であり、殆んどランダムコポリマ化が進行せ
ず、結晶化促進剤として有効に作用していることが分っ
た。また、(Bl成分のポリエステルの分子量及び酸価
についても、特開昭53−65354号公報に示されて
いるような132〜2,000の低分子量ポリエステル
では、押出時や射出成形時にガスとして揮発したり、使
用時に揮発するといった問題があり、また、酸価が余り
大きい場合には、ポリエチレンテレフタレートの分子量
低下をまねき、物性が低下することが分った。例えば、
酸価が0.3のポリブチレンアジペートを用いた場合の
本発明例では、引張強度1,500 K9/cdの物性
が発現するのに対し、酸価1,5のポリブチレノアジベ
ートを用いた比較例では、引張強度1,200Kp/c
dの物性しか発現しなかった。
本発明の組成物は通常行なわれている任意の方法によっ
て製造することができる。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートと(0)成分とを押出機によりコンパウンドし
た後、成形時にfAl及び(B)成分をドライプレノド
してもよいし、また、全成分を同時に押出機によりコン
パウンドしてもよい。
て製造することができる。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートと(0)成分とを押出機によりコンパウンドし
た後、成形時にfAl及び(B)成分をドライプレノド
してもよいし、また、全成分を同時に押出機によりコン
パウンドしてもよい。
本発明のポリエステル組成物には、用途、目的に応じて
種々の添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、滑剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤など
を配合することができる。。
種々の添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、滑剤、離型剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤など
を配合することができる。。
この様にして得られた本発明のポリエステル組成物は、
高温度金型における成形では勿論のこと、60〜100
℃の低温度金型での成形においてもガスを発生すること
なく、優れた成形性を示すとともに形状安定性の良好な
成形品を与える。このように従来のポリエチレンテレフ
タレートでハネ可能であった低温度領域での成形加工を
可能にし、本来の耐熱性、耐薬品性と相俟って、工業用
樹脂トシてのポリエチレンテレフタレートの分野を拡大
した意義は太きい。
高温度金型における成形では勿論のこと、60〜100
℃の低温度金型での成形においてもガスを発生すること
なく、優れた成形性を示すとともに形状安定性の良好な
成形品を与える。このように従来のポリエチレンテレフ
タレートでハネ可能であった低温度領域での成形加工を
可能にし、本来の耐熱性、耐薬品性と相俟って、工業用
樹脂トシてのポリエチレンテレフタレートの分野を拡大
した意義は太きい。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、例中にお
ける試験片の成形及び評価は以下の方法による。
ける試験片の成形及び評価は以下の方法による。
(D試験片の成形
ポリエチレンテレフタレートと他の配合剤の所定量を計
量し、回転ドラム式プレ/ダー中で混合した。次いでこ
れを40w〆ぺ/ト式押出機のホッパー中に投入し、シ
リンダ一温度260−280−280℃で溶融混合し、
ベレット化した。得られたペレットを130℃、5時間
減圧乾燥し、ネオマツ)27/’48型射出成形機(住
人重機械工業■製)を使い、A8TM 1号ダンベル試
験片及び127 X 12.7×3m1Ilの短柵型試
験片を成形した。成形条件は、シリンダ一温度270−
275−280℃、金型温度80及び100℃、成形サ
イクル25秒、射出圧力400〜soo KP/dで成
形した。
量し、回転ドラム式プレ/ダー中で混合した。次いでこ
れを40w〆ぺ/ト式押出機のホッパー中に投入し、シ
リンダ一温度260−280−280℃で溶融混合し、
ベレット化した。得られたペレットを130℃、5時間
減圧乾燥し、ネオマツ)27/’48型射出成形機(住
人重機械工業■製)を使い、A8TM 1号ダンベル試
験片及び127 X 12.7×3m1Ilの短柵型試
験片を成形した。成形条件は、シリンダ一温度270−
275−280℃、金型温度80及び100℃、成形サ
イクル25秒、射出圧力400〜soo KP/dで成
形した。
■加熱収縮率
上記■で成形したダンベル試験片の幅寸法をり。、ギヤ
ーオープン中で150℃、2時間熱処理した後の幅寸法
をLとし、次式で算出する。
ーオープン中で150℃、2時間熱処理した後の幅寸法
をLとし、次式で算出する。
o−L
O
■熱変形温度
上記■で成形した短柵型試験片を用い、A8TMD64
8により、荷重xs、aKp/csfでの温度を測定し
た。
8により、荷重xs、aKp/csfでの温度を測定し
た。
■離型性、外観
上記■の成形中における成形品のキャビティからの型離
れ及びスプルーの抜性で離型性を判定した。また、外観
は表面光沢及びアパタの有無で判定した。
れ及びスプルーの抜性で離型性を判定した。また、外観
は表面光沢及びアパタの有無で判定した。
0:良好 △:や\良好 ×:不良
実施例1〜8
固有粘度0.68のポリエチレンテレフタレート、アイ
オノマー([コーボレン8540J旭ダウ■製)、長さ
6mのガラスチョツプドストランド(「MA429S」
旭ファイバグラス社製)及びポリブチレンアジペート(
酸価0.3、分子量7,000 )を表1に示す割合で
配合し、成形に供した。得られた成形品の加熱収縮率、
熱変形温度、離型性、外観を評価し、その結果を表−1
に示す。組成比はすべて重量チである。
オノマー([コーボレン8540J旭ダウ■製)、長さ
6mのガラスチョツプドストランド(「MA429S」
旭ファイバグラス社製)及びポリブチレンアジペート(
酸価0.3、分子量7,000 )を表1に示す割合で
配合し、成形に供した。得られた成形品の加熱収縮率、
熱変形温度、離型性、外観を評価し、その結果を表−1
に示す。組成比はすべて重量チである。
表−1から本発明の効果は明らかであるが、特に熱変形
温度は成形品表面層の結晶性の大小により変化するが、
本発明では80℃の金型温度でも十分高い熱変形温度を
示し、低い金型温度でも表面層近くまで十分結晶化して
いることがわかる。
温度は成形品表面層の結晶性の大小により変化するが、
本発明では80℃の金型温度でも十分高い熱変形温度を
示し、低い金型温度でも表面層近くまで十分結晶化して
いることがわかる。
実施例9〜lO
表−2に示す各種(H)成分を用いて、実施例1〜8と
同様の方法で樹脂組成物を製造し、評価した。
同様の方法で樹脂組成物を製造し、評価した。
その結果を表−2に示す。
実施例1〜10から、本発明のmll動物優れた成形性
と形状安定性を有していることは明らかであり、ポリエ
チレンテニレフタレート樹脂の新しい用途を開拓すると
いう実用上大きな価値を有するものである。
と形状安定性を有していることは明らかであり、ポリエ
チレンテニレフタレート樹脂の新しい用途を開拓すると
いう実用上大きな価値を有するものである。
(以ト余白)
手続補正書(自発)
昭和58年6 月峠日
特許庁長官 若 杉 和 夫 殿
1、事件の表示 昭和57年特許願第 92213
号2 発明の名称 ポリエステル組成物 a 補正をする者 事件との関係 特許出願人 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目2番6号4、補正の対象 & 補正の内容 (1)明細書第6頁第3行「塩等を挙げることができる
。」ヲ[塩、スチレ/とメタクリル酸エステルとの共重
合体のす) IJウム塩等を挙げることができる。」に
訂正する。
号2 発明の名称 ポリエステル組成物 a 補正をする者 事件との関係 特許出願人 大阪府大阪市北区堂島浜1丁目2番6号4、補正の対象 & 補正の内容 (1)明細書第6頁第3行「塩等を挙げることができる
。」ヲ[塩、スチレ/とメタクリル酸エステルとの共重
合体のす) IJウム塩等を挙げることができる。」に
訂正する。
(2)同、第7貞第4〜5行「ドデカンニ酸」を「ドデ
カン酸」に訂正する。
カン酸」に訂正する。
(3) 同、第10頁第16〜18行「促進されず、
・・・・・・・・・分った。」を1促進されない。」に
訂正する1、 (4)同、第11頁第1〜7行「射出成形した・・・・
・・・・・分った。」を[100℃の金型温度で成形し
た人STM 1号ダンベル試験片は150℃、2時間の
熱処理によ、ao、ssの大きな寸法変化を示しfc、
Jに訂正する。
・・・・・・・・・分った。」を1促進されない。」に
訂正する1、 (4)同、第11頁第1〜7行「射出成形した・・・・
・・・・・分った。」を[100℃の金型温度で成形し
た人STM 1号ダンベル試験片は150℃、2時間の
熱処理によ、ao、ssの大きな寸法変化を示しfc、
Jに訂正する。
以上
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 (l 少なくとも0.4の固有粘度を有するポリエチ
レンテレフタレートに、(A)成分として側鎖にカルボ
キシル基を有する有機重合体のアルカリ金属塩を1〜1
0重量%、(B)成分として脂肪族二塩基酸と炭素原子
数2〜8のグリコールとからなる酸価1.0以下、分子
量4000以上のポリエステルの1種以上を1−to重
量%及び(0)成分として強化充填剤をlθ〜60重1
1%配合してなるポリエステル組成物 (21(Al成分がオレフィン及びアクリル酸又はメタ
クリル酸の共重合体のナトリウム又はカリウム塩である
特許請求の範囲第1項に記載のポリエステル組成物 (3) (B)成分のポリエステルのグリコール成分
が1.4−ブタンジオール及び/又は!、2−プロビレ
/グリコールである特許請求の範囲第1項に記載のポリ
エステル組成物 (4) (B)成分のポリエステルの脂肪族二塩基酸
がアジピン酸及び/又はセバシン酸である特許請求の範
囲第1項に記載のポリエステル組成物
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9221382A JPS58210957A (ja) | 1982-06-01 | 1982-06-01 | ポリエステル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9221382A JPS58210957A (ja) | 1982-06-01 | 1982-06-01 | ポリエステル組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58210957A true JPS58210957A (ja) | 1983-12-08 |
Family
ID=14048160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9221382A Pending JPS58210957A (ja) | 1982-06-01 | 1982-06-01 | ポリエステル組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58210957A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59193953A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-02 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ポリエステル組成物 |
GB2247687A (en) * | 1990-09-05 | 1992-03-11 | Harold Verity Smith | Polyethylene terephthalate compositions and methods of using thereof |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58127756A (ja) * | 1982-01-25 | 1983-07-29 | Unitika Ltd | ポリエステル組成物 |
-
1982
- 1982-06-01 JP JP9221382A patent/JPS58210957A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58127756A (ja) * | 1982-01-25 | 1983-07-29 | Unitika Ltd | ポリエステル組成物 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59193953A (ja) * | 1983-04-19 | 1984-11-02 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ポリエステル組成物 |
GB2247687A (en) * | 1990-09-05 | 1992-03-11 | Harold Verity Smith | Polyethylene terephthalate compositions and methods of using thereof |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0391981B1 (en) | Reinforced molding compositions based on poly(1,4-cyclohexylene dimethylene terephthalate) having improved crystallization characteristics | |
JPS59191756A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS5853019B2 (ja) | 熱可塑性組成物 | |
JP5339670B2 (ja) | 樹脂組成物および射出成形体 | |
JPH0430422B2 (ja) | ||
JPS58210957A (ja) | ポリエステル組成物 | |
JPS6332098B2 (ja) | ||
JPH0578584B2 (ja) | ||
JP4160230B2 (ja) | 樹脂ペレット混合物およびこれを用いる成形品の製造方法 | |
TWI829384B (zh) | 保鮮膜 | |
US7619034B2 (en) | Injection molding produced from biodegradable aromatic polyester blend composition and process for producing the same | |
JPH0453868A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS58198558A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS6011554A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JP5596457B2 (ja) | 難燃性ポリエステル系樹脂組成物及びこれを用いてなる成形品 | |
JP2001247681A (ja) | 成形品の製造方法 | |
JPS59193953A (ja) | ポリエステル組成物 | |
JPS63207846A (ja) | 熱可塑性ポリエステルとエラストマー状ポリマーとの安定化混合物、その製造法及び成型品としての利用 | |
JPS63118360A (ja) | ポリエステル成形材料 | |
JPS63142055A (ja) | ガラス繊維強化ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS60202148A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS6035049A (ja) | ポリエステル成形品の製造方法 | |
JP3291808B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS6234950A (ja) | ポリエステル樹脂組成物 | |
JPS5910699B2 (ja) | ポリエステル組成物 |