JPS5910699B2 - ポリエステル組成物 - Google Patents

ポリエステル組成物

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JPS5910699B2
JPS5910699B2 JP53134064A JP13406478A JPS5910699B2 JP S5910699 B2 JPS5910699 B2 JP S5910699B2 JP 53134064 A JP53134064 A JP 53134064A JP 13406478 A JP13406478 A JP 13406478A JP S5910699 B2 JPS5910699 B2 JP S5910699B2
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polyester
glycol
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elastic resin
temperature
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重夫 小林
法 葭原
喜代治 南部
行雄 五藤
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Toyobo Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は成形材料として好適なポリエステル組成物に関
する。
更に詳しくは特定のエポキシ化合物および10℃以下の
ガラス転移点を有するポリエステル系弾性樹脂を特定量
配合してなるポリエチレンテレフタレート系ポリエステ
ル組成物に関するものであつて、結晶性、離型性のすぐ
れた新規なポリエステル組成物を提供するものである。
ポリエチレンテレフタレートは耐熱性、耐薬品性、機械
的性質、電気的性質などに優れ、繊維、フィルムとして
多くの工業製品に使用されている。しかしながら射出成
形品としてプラスチック用途に使用する場合、ポリエチ
レンテレフタレートの特殊な結晶化挙動のため、成形上
長くの欠点が見られる。すなわち、ポリエチレンテレフ
タレートは本来結晶性の重合体であるが、ガラス転移点
が高いために、ことに一般の汎用熱可塑性樹脂用の成形
機により通常実施されている100℃以下の金型温度で
成形した場合、ガラス転移点以上の温度における成形品
の形状安定性が著しく悪くなる。また、金型の中での滞
留時間が長く離型性が悪いばかりか、得られる成形品表
面にアバタ状や流れ模様が発生する等の欠点を有してい
る。このような欠点を改良するにはポリエチレンテレフ
タレートの結晶化開始温度を低温測へ移行させ、かつ結
晶化速度を大きくし、成形品の表層まで充分に結晶化を
促進させる必要がある。結晶化速度を大きくするために
は一般に核剤とりわけタルクとか酸化チタンなどの無機
充填剤が0.5〜l重量?程度配合されているが、これ
らの無機充填剤の配合もその粒径分布や均一分散性など
によつて結晶化核剤としての効果が大きく異なり、かつ
配合量を増大しても充分な効果が得られないという欠点
を有している。特に結晶化開始温度を低温側へ移行させ
ることは困難であり、低温金型における成形品の表層の
結晶化は全く不充分である。本発明者等はポリエチレン
テレフタレートの結晶化開始温度を低温側へ移行させ、
かつ結晶化速度を大きくする方法につき鋭意研究の結果
、ポリエチレンテレフタレートのグリコール部分の運動
性を活発にすることが有効であることを知見し、本発明
に到達した。
すなわち、本発明はポリエチレンテレフタレートもしく
は少くとも80%以上のエチレンテレフタレート繰返し
単位を有するポリエステルに対し、ポリアルキレングリ
コールまたはそのモノエーテルもしくは多価アルコール
・アルキレンオキシド付加体からなる群から選ばれた分
子量が5,000以下のポリアルキレングリコールまた
はその誘導体のモノまたはポリグリシジルエーテルの少
くとも1種および下記(A),(B)および(C)から
なる群から選ばれた10℃以下のガラス転移点を有する
ポリエステル系弾性樹脂を0.2〜20重量?配合して
なるポリエステル組成物である。(4)芳香族ポリエス
テル・ポリエーテル弾性樹脂(有)芳香族ポリエステル
・脂肪族ポリエステル弾性樹脂(O芳香族ジカルボン酸
および脂肪族ジカルボン酸を酸成分とし、直鎖グリコー
ルおよび側鎖グリコールをグリコール成分とする共重合
ポリエステル弾性樹脂本発明の組成物は非常に優れた結
晶化速度をもち、短い金型滞留時間においても高い結晶
化度と優れた表面光沢をもつ射出成形品を与えることが
できる。
また、低温金型での成形においても離型性、表面特性が
優れるほか、低温金型成形品のガラス転移点以上の温度
における形状安定性が良好であるという特徴を有する。
本発明における特定のエポキシ化合物とポリエステル弾
性樹脂が優れた結晶化但進効果を有する理由については
不明確な点もあるが、ポリエチレンテレフタレート部分
の運動性がガラス転移点の低い特定のエポキシ化合物の
ポリオキシアルキレン鎖によつて活発となり、結晶化が
促進される。
このときポリエステル系弾性樹脂、特にポリアルキレン
テレフタレート・ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ルプロツク共重合体などではエポキシ化合物をポリエチ
レンテレフタレート分子中に均一に分散させる分散剤と
結晶化促進剤としての2つの役割を果し、均一に分散さ
れたエポキシ基はポリエチレンテレフタレートの末端基
と部分的に反応し、いつそう効果的に結晶化を促進させ
るものと考えられる。本発明で使用するポリエステルは
ポリエチレンテレフタレートもしくは少くとも80%以
上、好ましくは90%以上のエチレンテレフタレート繰
返し単位を自む共重合ポリエステルである。
共重合成分としては従来公知の酸成分および/またはグ
リコール成分が使用できる。すなわち、共重合成分とし
ては、たとえばイソフタル酸、ナフタレン1,4−また
は2,6−ジカルボン酸、ジフエニルエーテル4,4′
−ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸のような酸成
分、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)プロパンのようなグリコール成分、p−オキシ
安息香酸、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸のようなオ
キシ酸等が挙げられる。なお、ポリエステルはフエノー
ル/テトラクロロエタン混合溶媒(6/4重量比)溶液
により30℃で測定して求めた固有粘度は通常0.4以
上であり、0.5以上であることが好ましく、更には0
.55以上であることが特に好ましい。また、本発明で
使用するエポキシ化合物としては、同一分子中にポリオ
キシアルキレン単位と少くとも1個のエポキシ基を有す
る化合物であり、ポリアルキレングリコールまたはその
モノエーテルもしくは多価アルコール・アルキレンオキ
シド付加体から選ばれたモノまたはポリグリシジルエー
テル(以下エポキシ化合物と略記)が挙げられる。
特に好ましいエポキシ化合物としてはたとえば一般式但
し、A:C1〜C5の脂肪族炭化水素基、水素またはグ
リシジル基R:C2〜C5の脂肪族炭化水素基 n:2以上の整数 で示されるポリアルキレングリコールまたはその誘導体
のグリシジルエーテルが挙げられる。
具体的にはポリエチレングリコールのモノまたはジグリ
シジルエーテル、ポリプロピレングリコールのモノまた
はジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコー
ルのモノまたはジグリシジルエーテル、ポリネオペンチ
ルグリコールのモノまたはジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコール・ポリプロピレングリコール共重合
体のモノまたはジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコール・ポリテトラメチレングリコール共重合体のモ
ノまたはジグリシジルエーテル、メトキシポリエチレン
グリコールのモノグリシジルエーテル、エトキシポリプ
ロピレングリコールのモノグリシジルエーテル等が挙げ
られる。一般式以外ではグリセリン・アルキレンオキシ
ド付加体のグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコー
ル・アルキレンオキシド付加体、トリメチロールプロパ
ン・アルキレンオキシド付加体のような多価アルコール
・アルキレンオキシド付加体のモノまたはポリグリシジ
ルエーテル等も好ましい化合物として挙げられる、しか
しこれらに限定されるものではなく、ハロゲン含有ポリ
ヒドロキシ化合物とアルキレンオキシド付加体のモノま
たはポリグリシジルエーテル等広く挙げられる。ポリア
ルキレングリコールまたはその誘導体は分子量が500
0以下であり、更には150〜30001就中200〜
1500程度であることが特に好ましい。余り高分子量
になるとポリエステとの相容性が低下し、結晶化促進効
果が失われる。またエポキシ化合物は分子中に平均1.
2(UB以上のエポキシ基をもつポリグリシジルエーテ
ル化合物が特に好ましい。また本発明においてはポリア
ルキレングリコール類とポリエポキシ化合物を併用し、
組成物の製造中に両者が反応して分子中にポリオキシア
ルキレン鎖と少くとも1岡のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物を生成してもよい。なおエポキシ化合物はエポ
キシ価(化合物100f中に存在するエポキサイド酸素
の当量数)が0.1〜0.7程度が特に好ましい。その
配合量は金型温度、無機充填剤の配合量等によつても変
るが通常ポリエステルに対し0.1〜15重量?好まし
くは0.5〜15重量?であり、更に好ましくはl−1
0重量?である。ことに低温金型成形においてはl重量
?以上であることが望ましい。更に、本発明の組成物の
他の成分として用いられる10℃以下のガラス転移点を
有するポリエステル系弾性樹脂としてはポリテトラメチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール・ポリプロピレングリコールプロツク共重
合体、多価アルコール・アルキレンオキシド付加体のよ
うなポリアルキレングリコールの残基をソフトセグメン
トとし、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタ
レート、ポリエチレンパラオキシベンゾエート、ポリエ
チレンテレフタレート・アジペート、ポリエチレンテレ
フタレート・セバケート、ポリエチレンナフタレート、
ポリブチレンテレフタレート・アジペート、ポリブチレ
ンテレフタレート・イソフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート・エチレンテレフタレートのような芳香族ポ
リエステルの残基をハードセグメントとする芳香族ポリ
エステル・糸りエーテル弾性樹脂が挙げられる。
該弾性樹脂は分子量が650以上、好ましくは800〜
6000のポリアルキレングリコールを使用し、かつポ
リアルキレングリコール部分が20重量%以上、好まし
くは30〜80重量?を有する通常ガラス転移点が10
℃以下、好ましくは−15〜−60転C分子量がl万以
上好ましくは2万以上の芳香族ポリエステル・ポリアル
キレングリコールプロツク共重合体である。使用し得る
他のポリエステル系弾性樹脂としてはポリアルキレンア
ジペート、ポリアルキレンセバケートのような脂肪族ポ
リエステルの残基をソフトセグメントとし、上記芳香族
ポリエステルの残基をハードセグメントとする分子量が
l万以上の芳香族ポリエステル・脂肪族ポリエステル弾
性樹脂、酸成分としてテレフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸のような芳香族ジカルボン酸およびアジピン酸、
セバシン酸のような脂肪族ジカルボン酸と、アルコール
成分としてエチレングリコール、ブチレングリコールの
ような直鎖グリコールおよびネオペンチルグリコールの
ような側鎖グリコールを共重縮合して得られる分子量が
1万以上の共重合ポリエステル弾性樹脂が挙げられる。
しかし、ブレンドの均一性、容易さ、結晶化促進効果、
表面特t!+(外観等)から好ましいのは上記芳香族ポ
リエステル・ポリエーテルプロツク共重合体弾性樹脂で
あり、更には芳香族ポリエステル・ポリテトラメチレン
グリコールプロツク共重合体弾性樹脂が好ましく、就中
ポリブチレンテレフタレート・ポリテトラメチレングリ
コールプロツク共重合体弾性樹脂が特に好ましい。その
配合量は0.2〜20重量?である。エポキシ化合物の
分散助剤としては多量の配合も可能であるが20重量e
以上の配合はポリエステルの熱変形温度の低下も大きく
不適当である。特に好ましい配合量は1〜10重量?で
ある。本発明においては、無機充填剤を併用するとエポ
キシ化合物との相乗効果により更に結晶化速度を一段と
速めることができる。
使用される無機充填剤としてはたとえばタルク(主とし
て3Mg0・4S102・NH2O)、クレー(主とし
てAl2O,・2S102・2H20)、 カオリン(
主としてAl2O,・2Si02・2H20)、 雲母
(アルカリ金属を含むアルミノ珪酸塩、主として2K2
0・3A1203・6Si0,・2H20)、アスベス
ト(主として3Mg0・2Si02・2H20)、珪酸
カルシウムのような珪酸塩、シリカ、石膏などがあり、
これらは単独または混合使用される。しかし、特に好ま
しいのは珪酸塩である。また、これらの無機充填剤の平
均粒径は30μ以下であり、好ましくは10μ以下であ
る。特に珪酸カルシウムやシリカは500mμ以下のも
のが好ましい。更に、ことに薄い成形品を成形するため
の組成物としては500mμ以下の粒径を有する微粒子
状無機充填剤と30mμ以下で500mμを越える粒径
を有する無機充填剤を併用するのが低温成形品の熱時寸
法精度からより好ましい。
その配合量はポリエステルに対しO〜40重量?であり
、結晶化促進は比較的少量で充分であるが、寸法精度、
耐熱性を考慮するとき好ましくは5〜30重量?である
。無機充填剤の配合によりまたエポキシ化合物の配合量
を低減することができる。配合量が40重量?以上にな
ると成形時の流動性が低下し成形品の破断伸度が低下し
てタフネスが減少するばかりか成形品の表面特性も悪化
させる。本発明においてはまた主として熱変形温度およ
び熱時寸法精度を更に一層改善するために繊維状強化剤
を配合することもできる。使用し得る繊維状強化剤とし
てはカーボン繊維もしくはグラフアイト繊維、炭化珪素
繊維、窒化珪素繊維、炭化硼素繊維のような金属炭化物
繊維または金属窒化物繊維、ガラス繊維等が挙げられる
が、ガラス繊維が特に好ましい。ガラス繊維はプラスチ
ツク強化用に使用されている通常のガラス繊維でよく、
直径は3〜30μが好ましい。製造法によつてローピン
グでもチョップトストランドなど種々の形態のものが使
用できる。また、ガラス繊維はシラン処理、クロム処理
などのプラスチツクとの接着性向上を目的とした処理を
施したものが好ましい。その配合量はポリエステルに対
し、0〜50重量?であり、好ましくは5〜40重量?
である。繊維状強化剤の配合により更に表面特性が改良
されると共に熱変形温度が著しく向上するほか、ことに
低温金型成形品における100℃以上の高温雰囲気下で
の熱時寸法精度を改善することができ、耐熱性をもつた
エンジニアリングプラスチツクとして使用することがで
きる。また、本発明の組成物においては無機充填剤と繊
維状強化剤との合計配合量がポリエステルに対し10〜
60重量?、就中15〜50重量?であるとき高い熱変
形温度とことに100℃以下の低温金型温度での成形で
得られる成形品においても極めて優れた熱時寸法精度を
与える。
なお、合計配合量が60重量?以上になると成形時の流
動性が悪く、成形品の表面特性が悪化すると共に、破断
伸度が低下し、成形品のタフネスが減少する。本発明の
組成物に更に離型剤を併用するとエポキシ化合物との相
乗効果によつて更に一層成形性が改良され低温成形で表
面特性の極めて良好な成形品を得ることができる。使用
される離型剤としてはCl5〜C5Oの脂肪酸とアルコ
ールとのエステル、周期律表第1A族または第A族の金
属と該脂肪酸との塩またはそれらの混合物が好ましく、
たとえばステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウムのようなステアリン酸
の金属塩、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウ
ムのようなモンタン酸の金属塩等が挙げられる。これら
は単独または2種以上の併用で用いられるが、その配合
量はポリエステルに対し通常0〜10重量%であり、好
ましくは0.01〜3重量?である。本発明は、ポリエ
チレンテレフタレートの成形に関するこれまでの一般的
な考え方である140℃という高い金型温度で成形サイ
クルをできるだけ短かくするという思想を根本から変え
て、他のナイロン、ポリカーボネート、ポリアセタール
などのエンジニアリングプラスチックと同様に低い金型
温度をもつ成形条件でさえ成形性や表面特性のすぐれた
成形材料を得ようとするものである。
この目的を達成するためには特定結晶化促進剤および特
定ポリエステル系弾性樹脂を適当量併用配合することに
よつて初めて可能であり、公知の結晶化促進剤を用いた
低温成形で成形性および表面特性のすぐれたポリエチレ
ンテレフタレート系成形材料を製造することは全く不可
能である。また、無機充填剤および繊維状強化剤の配合
により成形性が一層改良されると共に低温金型での成形
においても高温下における熱変形量および熱収縮率の小
さな耐熱性のすぐれた成形品を得ることができる。更に
離型剤の配合により一段と成形性が改善できる。また当
然のことながら、この組成物は従来のような140℃と
いう高い金型温度で成形することも可能である。その場
合、結晶化速度が一段と速くなるため、成形サイクルが
短かくなり、成形性が向上する。本発明の組成物には用
途、目的に応じて更にポリエステルの安定剤、たとえば
酸化防止剤、紫外線吸収剤などのほか、可塑剤、滑剤、
難燃剤、帯電防止剤、着色剤などの添加剤を配合しても
よい。
更にまた、上記ポリエステルを主体とし、これに本発明
の要旨を逸脱しない量および種類の他の熱可塑性樹脂を
配合することもできるし、耐衝撃強度を向土するためポ
リエステルと非相溶でかつ分散性の他のゴム状弾性体を
適量配合することもできる。本発明のポリエステル組成
物の製造法としては特に制限されるものではなく、任意
の方法で行われる。
たとえばポリエステルと他の全組成を予め混合しておき
、該混合物を押出機に供給して溶融混合する方法、ポリ
エステルと繊維状強化剤以外の全組成を混合しておき、
該混合物を押出機に投入し、その溶融物をガラスローピ
ング等の周囲に被覆して冷却した後、適当な長さに切断
するいわゆる電線被覆法、繊維状強化剤および/または
無機充填剤をポリエステルの重合段階または重合後添加
した後、これに他の全組成を混合する方法等が挙げられ
る。本発明の組成物から得られた成形品は一般的な成形
条件で充分に結晶化が進行し、耐熱寸法精度、機械的性
質のすぐれた性能を保持している。
本発明の組成物は各種成形部品、シート状物、管状物、
積層物、容器等の成形に広く利用できるが、優れた耐電
性を考慮したとき電気部品、自動車部品等の成形に特に
好適である。以下、本発明を実施例により説明する。
なお、実施例中の?はことわらない限り重量?を意味す
る。また、例中における試験片の成形および得られた成
形品の各種評価は以下の方法によつた。(1)試験片の
成形ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.60、
融点264℃)と他の配合剤の所定量を計量し、タンブ
ルブレンダ一中で混合した。
次いでこれを40mmφベント式押出機のホツパ一に投
入し、シリンダー温度(ホツパ一側から)250一27
5−280℃で溶融混練し、各組成物のコンパウンドチ
ツプを製造した。得られたコンパウンドチツプを135
℃、6時間減圧乾燥し、射出成形機で各試験片を成形し
た。なお成形機は日鋼アンケルブルグN−95型を使用
し、成形条件はシリンダー温度280−280−275
℃、金型温度85℃、射出保圧時間15秒間、冷却時間
15秒間、射出圧力300〜600kg/(−dで成形
した。(2)熱変形温度 ASTMD−648に準じ、試験片の厚み九インチ、荷
重18.6kg/Crilにて測定した。
(3)熱収縮率直径100mm1厚み3U71の円板を
成形し、サイドゲートに対し、45Uの角度での長さを
1。
、ギヤーオーブン中で160℃でl時間処理後の長さを
lとしたとき、次式で計算した。(4)離型性、成形品
の表面特性、直径100um1厚み3UUの円板を成形
するときの型ばなれおよびスプールのぬけ等で判定した
また表面特性の円板の表面光沢および流模様などで判定
した。◎・・・・・・きわめて良好、○・・・・・・良
好、△・・・・・・かなり良好、×・・・・・・不良、
X×・・・・・・きわめて不良実施例 1ポリエチレン
テレフタレート、長さ3鼎のガラスチョップトストラン
ド(グラスロンチヨツプドストランド486A1旭フア
イバーグラス社)、平均粒径10μのタルク(タルカン
パウダ一PKl林化成社)、結晶化促進剤(エポキシ化
合物)、ポリエステル・ポリエーテル弾性樹脂(ペルプ
レン、東洋紡績社)および離型剤を表−1に示す割合で
配合し、金型温度85℃で半径5cm、厚み301の円
板状試験片を成形した。
得られた成形品の離型性、表面特性および熱変形温度を
測定し、表−1の結果を得た。
表−1からも明らかなように、特定のエポキシ化合物と
ポリエステル系弾性樹脂の併用により、両者の相乗効果
によつて成形性が著しく改良され低温金型ですぐれた離
型性と表面特性が得られた。
また、特定エポキシ化合物とポリエステル系弾性樹脂に
加えて更に離型剤、無機充填剤の併用により一層すぐれ
た成形性が得られた。実施例 2 ポリエチレンテレフタレートと平均粒径10μのタルク
、長さ3m7nのガラスチョップトストランド、ポリエ
チレングリコール(MW4OO)のジグリシジルエーテ
ルおよびポリエステル系弾性樹脂を表−2に示す割合で
配合し、実施例1と同様に試験片を成形した。
得られた成形品の特性を評価し表−2の結果を得た。
表−2から明らかなように、本発明の組成により初めて
低温金型による成形ですぐれた成形性を与えた。
なお、ポリエステル系弾性樹脂を配合しないときはエポ
キシ化合物の分散性が劣ることからエポキシ化合物の配
合量を増加するとことに分子量が小さいとき局部的にゲ
ル化を生じ却つて表面特性を損う結果となり、エポキシ
化合物のみですぐれた成形性を得ることは困難となる。
また、多量のポリエステル系弾性樹脂の配合はポリエス
テルの熱変形温度を低下させることから好ましくない。
更にまたTgが本発明の上限を越えたポリエステル・ポ
リエーテル樹脂は成形性をほとんど改善しないことも示
している。実施例 3 実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートを使用し
、表−3に示す組成の組成物から実施例1と同様に試験
片を成形し、得られた成形品の特性を評価した。
本発明の組成により優れた離型性、表面特性を有する成
形品が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエチレンテレフタレートもしくは少くとも80
    %以上のエチレンテレフタレート繰返し単位を有するポ
    リエステルに対し、ポリアルキレングリコールまたはそ
    のモノエーテルもしくは多価アルコール・アルキレンオ
    キシド付加体からなる群から選ばれた分子量が5,00
    0以下のポリアルキレングリコールまたはその誘導体の
    モノまたはポリグリシジルエーテルの少くとも1種0.
    1〜15重量%および下記(A)、(B)および(C)
    からなる群から選ばれた10℃以下のガラス転移点を有
    するポリエステル系弾性樹脂を0.2〜20重量%配合
    してなるポリエステル組成物。 (A)芳香族ポリエステル・ポリエーテル弾性樹脂(B
    )芳香族ポリエステル・脂肪族ポリエステル弾性樹脂(
    C)芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸を酸
    成分とし、直鎖グリコールおよび側鎖グリコールをグリ
    コール成分とする共重合ポリエステル弾性樹脂2 ポリ
    エステル組成物が無機充填剤および/または繊維状強化
    剤を合有してなる特許請求の範囲第1項記載のポリエス
    テル組成物。
JP53134064A 1978-10-31 1978-10-31 ポリエステル組成物 Expired JPS5910699B2 (ja)

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