JPS5818951B2 - 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法 - Google Patents

熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法

Info

Publication number
JPS5818951B2
JPS5818951B2 JP5158676A JP5158676A JPS5818951B2 JP S5818951 B2 JPS5818951 B2 JP S5818951B2 JP 5158676 A JP5158676 A JP 5158676A JP 5158676 A JP5158676 A JP 5158676A JP S5818951 B2 JPS5818951 B2 JP S5818951B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
emulsion
organic peroxide
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5158676A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS52134637A (en
Inventor
荒木邦夫
幕内恵三
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Atomic Energy Research Institute filed Critical Japan Atomic Energy Research Institute
Priority to JP5158676A priority Critical patent/JPS5818951B2/ja
Publication of JPS52134637A publication Critical patent/JPS52134637A/ja
Publication of JPS5818951B2 publication Critical patent/JPS5818951B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱硬化する粉体塗料の製造方法に関するもので
ある。
近年、大気汚染防止および省資源の社会的要請が高まり
シンナー等の有機溶剤を用いた塗料の使用が制限されて
いる。
このため有機溶剤を用いない塗料の開発が進められてお
り、すでに、エマルジョン塗料や粉体塗料が市場に出て
いる。
また、不飽和ポリエステルに代表されるプレポリマーを
放射線を用いて硬化される電子線キユアリング法も無公
害塗料として有望視されている。
しかしながら例えばエマルジョン塗料においては塗膜の
耐水性に問題があり、また、粉体塗料では、塗膜の平滑
性が劣るという欠点がある。
一方、放射線キユアリングでは液状塗料の形で使用され
、しかも揮発性の高いモノマーが希釈剤として用いられ
ているため作業安全上問題があった。
本発明者らはエマルジョン中のポリマーの表面構造につ
いて研究を行なってきたが、その過程で、非水溶性の液
状化合物をポリマーエマルジョンに添加すると、すみや
かにポリマー内部へ吸蔵されることを見出した。
この発見に着目し、さらに研究を進めた結果、非水溶性
の多官能性モノマーおよび有機過酸化物を添加したポリ
マーエマルジョンを乾燥させるという極めて簡単で経済
性に富む方法によって、熱硬化性のある粉体塗料の製造
方法を完成したのである。
本発明の熱硬化性粉体塗料には次のような特徴がある。
第1に粉体塗料であるがために、エマルジョン塗料のよ
うな耐水性の欠陥がなく、厚膜塗装が簡単である。
第2に合成に際して有機溶剤の使用量が少ない。
第3に本発明の硬化方式は粉体内に吸蔵されている多官
能性モノマーの放射線によるラジカル重合型橋かげであ
り、従来の粉体塗料の硬化方式、すなわち、エポキシ基
とメラミンのごとき加熱網台型反応に比較し、塗膜内の
硬化が均一に行なわれるため塗膜性能が向上する。
第4に本発明の塗料は粉体塗料であるため、従来の放射
線硬化のような揮発性の高いモノマーを用いることがな
く、安全、衛生の面で問題がない。
以上から明らかなように、本発明は従来の各種塗料の問
題点を解決した、まさに完全無公害省資源型塗料を提案
するものである。
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明にいうポリマーエマルジョンとは40〜160℃
のガラス転移温度を持つポリマーを5〜70重量部含有
するポリマーエマルジョンを指す。
ここでいう40〜160℃のガラス転移温度を持つポリ
マーとは、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ルなどのメタクリル酸エステル、エチレン、プロピレン
、スチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニール、フッ化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレンなどのラジカル重合
性モノマーから選ばれたモノマーの単独重合体または共
重合体で、そのガラス転移温度が40〜160℃の範囲
のものを指す。
このようなポリマーを含有するポリマーニー? ルジョ
ンは、一般に水を媒体とし界面活性剤を用いた乳化重合
によって製造されるが、界面活性剤を用いない無乳化剤
乳化重合あるいは懸濁重合によっても製造が可能である
、さらに、重合開始剤は、一般に過硫酸塩、過酸化物、
アゾ−ビス系などの重合開始剤が使用されるが、γ線;
電子線などの電離性放射線も使用できる。
また、いわゆるポリマーの強制乳化法によってもポリマ
ーエマルジョンを製造することができるが、この方法は
有機溶剤を用いるため好ましくないが、沸点が100℃
、以下であり、水よりも揮発性に富む有機溶剤を用いる
なら、強制乳化法ポリマーエマルジョンであっても本発
明は適用できる。
ポリマーエマルジョン中のポリマーの好ましい濃度は5
〜70重量部であり、5重量部以下では乾燥のエネルギ
ーが犬となり経済性が劣る。
また、70重量部以上になるとポリマーエマルジョンの
製造や取扱いが困難となる。
本発明でいう多官能性モノマーとは、−分子内に二個以
上のラジカル重合性炭素−炭素結合を持ち、かつ非水溶
性のモノマーを指す。
多官能性モノマー性状としては、融点がエマルジョンが
通常安定に存在しうる温度範囲、すなわち0〜70℃で
あることが望ましいが、この温度域において固体である
多官能性モノマーの場合にはジエチルエーテル、メタノ
ール、エタノール、アセトンなどの揮発性水溶性溶剤に
可溶であれば、これらの溶剤に溶解して用いることがで
きる。
多官能性モノマーとしては、たとえば次のようなものを
用いることができる。
(1)一般式 (R1およびR2はそれぞれ水素またはメチル基)で示
されるnが9以下の(ポリ)オキシアルキレンジアクリ
レートもしくは(ポリ)オキシアルキレンジメタクリレ
ート、 (2) 1 ・l・1− ) リスヒドロキシメチル
エタンのジまたはトリアクリル酸エステルもしくはジま
たはトリメタクリル酸エステル (3) 1 ・1・1−トリスヒドロキシメチルプロ
パンのジまたはトリアクリル酸エステルもしくはジまた
はトリメタクリル酸エステル (4)ペンタエリスリトールのジ、トリ、またはテトラ
アクリル酸エステルもしくはジ、トリ、またはテトラメ
タクリル酸エステル (5) )リアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート、トリアリルトリメリテートなどのトリアリ
ル化合物 (6) ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレー
トなどのジアリル化合物 (7)ジビニルベンゼン これらの多官能性モノマーには通常重合禁止剤が添加さ
れているが、特に除去する必要はない、多官能性モノマ
ーの添加量は、ポリマーの種類および濃度によって最適
値が決まるが、一般にはポリマーに対して0.05〜3
0重量部であり好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明でいう有機過酸化物とは、加熱することによって
ラジカルを生成する化合物であって、非水溶性である有
機過酸化物を意味する。
最適な有機過酸化物の種類はエマルジョン中のポリマー
の種類によって異なるが、粉体塗料の溶融造膜と硬化と
を分離することによって平滑な塗膜を得るためには、ポ
リマーのガラス転移温度よりも高温において分解を開始
する有機過酸化物が望ましい。
さらに、粉体塗料の長期安定性を考慮すると少なくとも
90℃における分解半減期が10時間以上である高温分
解型の有機過酸化物が好ましい。
このような有機過酸化物としては、たとえば(1)ジ−
t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルキュミルパーオ
キサイド、ジキュミルパーオキサイド、2・5−ジメチ
ル2・5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2・
5−ジメチル2・5−(ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシンなどのジアルキルペルオキシド、(2) t
−フfルバーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シミープロピルカーボネートなどのペルオキシエステル
がある。
有機過酸化物の好ましい使用量はエマルジョン中のポリ
マーの種類と多官能性モノマーの種類によって異なるが
、通常、ポリマーに対して0.1〜3重量部である。
上記したポリマーエマルジョンと多官能性モノマーおよ
び有機過酸化物との混合は、通常の攪拌機を用いてポリ
マーエマルジョン中へ多官能性モノマーおよび有機過酸
化物を滴下しながら添加し混合すれば良い、滴下終了後
、ポリマー中への多官能性モノマーおよび有機過酸化物
の溶解を容易ならしめるため少なくとも5分間は攪拌を
続け、少なくとも30分間放置することが望ましい。
次に、上記した混合物から粉体塗料を製造するには噴霧
乾燥、真空乾燥、凍結乾燥あるいはペルトドライニング
などの方法でポリマーエマルジョン中の水分を除去し、
乾燥し、必要に応じて機械的に粉砕すればよい。
ただし、乾燥の過程において、ポリマーのガラス転移点
以上に温度をかけてはならないことは通常の粉体塗料の
製造と同様である。
粉体塗料としての機能を発現させるに必要な、顔料、防
食剤などの添加物は上記した機械的粉砕時に、ポリマー
の熱硬化性および塗膜性能を低下させない範囲で添加す
ることができる。
上記した方法により製造された粉体塗料は、従来公知の
粉体塗装方法、たとえば、静電吹付法、静電流浸法、煙
霧宗法、流動浸漬法、スプレー吹付法、などによって金
属上に塗装される。
次に、粉体塗膜を溶融流動させて平滑な面を得るために
加熱する。
加熱条件は、ポリマーのガラス転移温度および有機過酸
化物の分解温度と密接に関係するが、ポリマーのガラス
転移温度以上、有機過酸化物の分解温度以下の温度で1
〜15分間加熱することによって、平滑な塗膜を作成し
た後、さらに有機過酸化物の分解温度以上に加熱し、熱
硬化を行なうことが望ましい。
熱硬化時間は通常硬化温度における有機過酸化物の分解
半減期の5倍以上が必要である。
なお、熱硬化の雰囲気を真空、窒素ガス、炭酸ガスなど
の不活性雰囲気にすれば、塗膜の硬化性が高まるので好
ましい。
以下に本発明を実施例により説明する。
実施例 1〜3 過硫酸アンモニウムを重合触媒とし、ラウリル硫酸ナト
リウムを乳化剤を用いた通常の触媒法乳化重合によって
、表1に示すモノマー組成(容積比)のアクリル系エマ
ルジョンを合成した。
ポリマー濃度は31重量%であるエマルジョンを得た。
このエマルジョン100部に対し、表1に示した多官能
性モノマーおよび有機過酸化物をそれぞれ2部および1
部をディスパーミキサーを用いて攪拌しながら滴下し添
加した。
滴下後30分間攪拌を続げた後、攪拌を止め1時間放置
した。
このエマルジョンをガラス板上に流し、25℃の室内に
10時間放置風乾すると、細かくひび割れした荒い粉体
のポリマーが得られた。
このポリマーと酸化チタンを重量で2:1の割合で混合
し、ボールミル中で3時間粉砕した後、100メツシユ
の篩でふるい通過した区分を集め、粉体塗料を得た。
この粉体塗料を粉体塗料を粉体スプレーガンでリン酸処
理したQ、 5 mm厚の鋼板に塗装し、120℃で3
分間焼付し、直ちに塗板を窒素ガスを流通し不活性雰囲
気となっている170℃の電気炉に移し、30分焼付け
を行なった。
かくして得られた塗膜の性能を表2に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 140〜160℃のガラス転移温度を持ったポリマーを
    5〜70重量部含有するポリマーエマルジョンに非水溶
    性でありかつ一分子内に二個以上のラジカル重合性炭素
    −炭素不飽和結合を持つ多官能性モノマーおよび有機過
    酸物をポリマーに対してそれぞれ0.1〜10および0
    .1〜3重量部添加口、攪拌した後、ポリマーのガラス
    転移点以下の温度で乾燥することを特徴とする熱硬化性
    粉体塗料の製造方法。
JP5158676A 1976-05-06 1976-05-06 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法 Expired JPS5818951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5158676A JPS5818951B2 (ja) 1976-05-06 1976-05-06 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5158676A JPS5818951B2 (ja) 1976-05-06 1976-05-06 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS52134637A JPS52134637A (en) 1977-11-11
JPS5818951B2 true JPS5818951B2 (ja) 1983-04-15

Family

ID=12891026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5158676A Expired JPS5818951B2 (ja) 1976-05-06 1976-05-06 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5818951B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000017197A (ja) 1998-04-30 2000-01-18 Daikin Ind Ltd 熱硬化性粉体塗料組成物
DE102009058297A1 (de) * 2009-12-01 2011-06-09 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. N-Allylcarbamat-Verbindungen und deren Verwendung, insbesondere in strahlungshärtenden Beschichtungen
CN111492019B (zh) * 2017-12-19 2022-10-11 Dic株式会社 粉体涂料和具有该涂料的涂膜的物品

Also Published As

Publication number Publication date
JPS52134637A (en) 1977-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5714539A (en) Polymeric surfactant and latex made therefrom
JP2000169662A (ja) 耐ダ―トピックアップ性の被覆バインダ―及び被覆
DE4413436A1 (de) Verfahren zur Lackierung von Gegenständen unter Verwendung strahlungshärtbarer Pulverlacke
JPS6227081A (ja) 表面被覆方法
JP2508083B2 (ja) 乳化重合体の製造方法
JPS60158209A (ja) 架橋性の弗素含有共重合体およびその用途
JPS61223015A (ja) 複合樹脂粒子ならびに塗料用樹脂組成物
JPH0315507B2 (ja)
KR100374781B1 (ko) 폴리(비닐리덴플로라이드)혼합물들및고광택페인트제제를위한용도
JPS5818951B2 (ja) 熱硬化性粉体塗料の湿式製造方法
JPH01268746A (ja) 水性アクリルポリマー分散液及びその製造方法
JPS5946964B2 (ja) グラフト共重合体の製造法
JPH03128978A (ja) エマルション型塗料用組成物
JPS59147058A (ja) 彩石プラスタ−用の濃化結合剤
JPH0692445B2 (ja) 塩基性複合樹脂粒子、その製法ならびに塗料用樹脂組成物
US6288190B1 (en) Materials which can be thermally coated with a polymerizable component
JPH04202388A (ja) 耐候性塗料組成物
EP0705311A1 (en) Isophorone-free fluorocarbon coating composition
JPH0651860B2 (ja) ブロッキング防止用塗料
WO1995011274A1 (fr) Composition de resine durcissable
JP2989634B2 (ja) 上塗塗料組成物
JP6102972B2 (ja) エマルションの製造方法、及び水性被覆材の製造方法
JP2911467B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JPS6036517A (ja) 非水系含ふつ素重合体分散液の製造法
JP2000351886A (ja) 水性樹脂分散液およびこれを用いた塗料用組成物