JPS5814199Y2 - 戸締り錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、たとえば雨戸等に使用する戸締り錠に関す
る。

従来の戸締り錠では、施錠レバー等の操作レバーを所定
区間操作しなければ、錠杆を突出位置で停止させ、かつ
固定することができない。

このため、錠杆を錠受に入れるときに錠受の孔がずれて
いたり、また雨戸等の障子戸を痙性調節して錠受の孔が
ずれた場合は、錠杆がその固定に必要な長さだけ錠受の
孔に入らず、したがって錠杆が固定された確実な施錠状
態を得ることができない。

この考案は、前記従来の問題点を解決するために創案さ
れたもので、その目的は、錠杆を任意の突出位置で停止
させ、かつ固定することかで゛きる戸締り錠を提供する
にある。

以下、この考案を図示する実施例により説明すると、ケ
ース本体１は、溝形断面をなし、その両側壁２，２′に
沿って進退自在な板棒状の錠杆３を具備している。

このケース本体１の前壁４には錠杆移動方向のガイド孔
５が設けられ、また錠杆側方の前壁部分には側壁２に縦
設したスリット孔６を貫通する施錠レバー７がその中間
にてピン２３によって回転自在に取付けられ、この施錠
レバー７の錠杆側端部には長孔８が縦設されている。

錠杆３は、基端部に突設したガイドピン９をこの長孔８
と前記ガイド孔５に係合させてピン頭９ａによりケース
本体１に取付けられ、またその錠杆突出側端壁１０に切
欠状に設けたガイド孔１１とその反対側の前壁４部分に
設けた左右一対のガイド突起１２とにより移動がガイド
され、しがして施錠レバー７の回転により進退しうるよ
うにされている。

このような錠杆３にはその退入方向に延出する解錠レバ
ー１３の基端部が力゛イドピン９と一体のピン１４によ
り枢着されている。

そして解錠レバー１３は、その中間部と側壁２との間に
錠杆３と前壁４との間を通して介装されたスプリング１
５により側壁２′側への回転力か゛付勢され、またこれ
により回転しようとする側において側壁２′の内面に当
接する係止部１６を具備しており、しがして側壁２′の
内面に対する係止部１６の当接により錠杆３の退入方向
移動を阻止しうるようにされている。

この阻止効果を大きくするには、第４図に示すように係
止部１６が当接する側壁２′の内面部分を凹凸にして粗
面１７にすればよい。

さらにこの解錠レバー１３は、係止部１６を側壁２′か
ら離す回転操作を容易にするため、側壁２′側に突出し
たくの字形にされ、当接状態において先端部が側壁２′
に沿うようにされている。

この戸締り錠は、以上の構成をもち、たとえば第５図に
示すように雨戸１８の上框に取付け、これを貫通して錠
杆３を雨戸枠の上梓部分１９に設けた錠受孔２０に挿入
して戸締りをするのに用いられる。

この場合について説明すれば、施錠に際し施錠レバー７
をその先端部から垂らしたロープ２１により引くと、ガ
イドピン９の働きにより錠杆３を上昇させうる。

この際、解錠レバー１３はスプリング１５の働きにより
係止部１６において側壁２′の内面に摺接するが、錠杆
３の上昇には何らさしつがえない。

錠杆３が停止するまで施錠レバー７を引き、その停止時
に手を離せば、錠杆３の下降は、その方向において係止
部１６が側壁２′の内面に係止される解錠レバー１３に
より阻止され、したがって錠杆３をその停止位置におい
て固定できる。

たとえば錠杆３に対し錠受がずれている場合、錠杆３は
、錠受孔２０に入れてもこれらの接触抵抗が大きくてこ
れ以上入らないときに停止する。

その停止位置は、状況によりまちまちであるが、この戸
締り錠によれば、前述のように錠杆３をその停止位置に
おいて固定できるため、確実な施錠状態が得られる。

解錠に際しては、解錠レバー１３をその先端部から垂ら
したロープ２２により引いて、係止部１６を側壁２′の
内面から離し、これにより錠材３の下降阻止を解除し、
さつピン１４を介して錠杆３を引下げればよい。

このとき、施錠レバー７は、その操作時とは逆に回転し
て操作前の状態に復帰する。

使用により係止部１６と側壁２′の内面との係止力が弱
くなった場合、側壁２′をケース本体１の内側に曲げる
ことによりその係止力を容易にアップできる。

なお、この実施例では、ケース本体１を溝形断面とした
が、何らこれに限定されずこの考案の要旨を逸脱しない
範囲で種々の応用が可能であり、またピン１４はガイド
ピン９と一体である必要はなく解錠レバー１３が操作で
きれば、いかなる位置に設けてもよい。

この考案は、以上のように錠杆の突出方向移動にはさし
つかえないが退入方向移動は阻止する解錠レバーを施錠
レバーの外に設けた構成であるため、従来と異なり錠杆
を任意の停止位置で固定でき、したがって錠杆に対し錠
受がずれていて錠杆が所定長さ錠受孔に入らなくても、
確実な施錠状態を得ることが゛できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図は戸締り錠の斜視図、背面図、
第２図の部分破断左側面図、第４図は部分的変形例の背
面図、第５図、第６図は雨戸に取付は使用した場合の配
置図、作用説明用背面図である。 １・・・・・・ケース本体、２，２′・・・・・・側壁
、３・・・・・・錠杆、４・・・・・・前壁、５・・・
・・・ガイド孔、６・・・・・・スリット孔、７・・・
・・・施錠レバー、８・・・・・・長孔、９・・・・・
・ガイドピン、９ａ・・・・・・ピン頭、１０・・・・
・・端壁、１１・・・・・・ガイド孔、１２・・・・・
・ガイド突起、１３・・・・・・解錠レバー、１４・・
・・・・ピン、１５・・・・・・スプリング、１６・・
・・・・係止部、１７・・・・・・粗面、１８・・・・
・・雨戸、１９・・・・・・雨戸枠の上梓部分、２０・
・・・・・錠受孔、２１．２２・・・・・・ロープ、２
３・・・・・・ピン。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）錠杆を進退自在に具備したケース本体に錠杆移動
   方向のガイド孔を設け、また錠杆側方のケース本体部分
   に施錠レバーをその中間にて回転自在に取付け、この施
   錠レバーの錠杆側端部に長孔を縦設し、この長孔および
   前記ガイド孔に錠杆に突設したガイドピンを係合し、し
   かして錠杆が進退しうるようにし、この錠杆にその退入
   方向に延出する解錠レバーの基端部を枢着し、この解錠
   レバーに錠杆側方への回転力を付勢し、またこれにより
   回転しようとする側において錠杆移動方向のケース本体
   側部に当接する係止部を設け、しかじてその当接により
   錠杆の退入方向移動を阻止しつるようにしたことを特徴
   とする戸締り錠。
2. （２）ケース本体は側部に解錠レバーの係止部が当接す
   る粗面を具備していることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の戸締り錠。
3. （３）ケース本体は錠杆移動方向に沿う側壁を有する溝
   形断面のものであることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項または第２項記載の戸締り錠。