JPS5812Y2 - 空気調和機の露処理構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、熱交換器内に冷水あるいは温水を流して冷房
もしくは暖房またはその両者を行うファンコイルユニッ
トにおける本体裏側の露処理構造の改良に関するもので
、本体裏側面に生じる露の処理を確実にすることを目的
の一つとするものである。

従来、この種のファンコイルユニットは特に冷房時の運
転停止後において、送風機等の電気回路は停止しても熱
交換器内を連続して冷水が流れるため、熱交換器周辺の
空気が冷却されて下方へ集まり、特に本体の下部通風開
口部材およびその周辺や側面下方、背面下方に露付きを
生じる問題があった。

一方、このファンコイルユニットの構成に類似したいわ
ゆるパーケージ型エアコンと称する縦長の空気調和機は
、底部に圧縮機を設置していることおよび運転停止と同
時に冷媒の流れが止まることから、余熱で空気が冷却さ
れてもその冷却度合は小さくまた圧縮機の熱で加熱され
ることになり、特に本体底部に露付きを生じることがな
いものであった。

そのため、本体の底部にまで断熱構造および露処理構造
は採用されていないのが現状である。

本考案は、このような点に鑑み、完全な露処理構造を具
備したファンコイルユニットを提供するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。

図において、１はファンコイルユニット本体でその概略
は第２図に示す如く脚棒２と、この脚棒２に断熱材３を
介して取付けられた基板４と、前記脚棒２に取付けられ
る左右両側板５，６と、この左右両側板５，６の上端を
つなぐ天板７と、前記左右側板５，６の背面空間を閉塞
する背板８とによって前面が開口した箱状に形成されて
いる。

ここで、前記脚棒２と基板４と左右両側板５，６は第３
図に示す如く、脚棒２に設けられた埋込みボルト９とナ
ツト１０により、断熱材３を介して共締め固定されてい
る。

また脚棒２の下部、基板４の底部、左右両側板５，６の
内面にはそれぞれ断熱材１１，１２．１３がそれぞれ貼
付けられ、さらに前記ナラ）１０の周囲および基板４の
コーナ全周と、側板５，６と基板４との接続部には、そ
れぞれ熱伝達を抑えるために断熱材１４，１５．１６が
側板５，６の端部および基板４の端部を被うように取付
けられている。

１７は前記左右両側板５，６に形成された左右一対の支
持し−ル１８により支持されたファンユニットで、前記
側板５，６に前方よりねし止めされた固定金具１９によ
りその抜は止めがされている。

このファンユニット１７は抜き出して上下方向を逆にす
ることにより、その送風方向が逆になるように構成され
ている。

２０は前記ファンユニット１７の下方に位置し、左右両
側板５，６側に前方よりねし止めされた電装パネルで、
前記ファンユニット１７の抜き出し、差し入れに支障が
生じない位置に取付けられている。

２１は前記電装パネル２０に取付けられた操作部で、前
記ファンユニット１７等の電気部品の運転および通電を
制御するものである。

２２は前記左右両側板５，６の中央骨枠２３に前方より
ねし止めされた水受皿で、ドレンホース（図示せず）を
介してその排水が基板４側へ行われる。

２４は前記水受皿２２と同様前方より骨枠２３にねし止
めされた熱交換器で、前記水受皿２２の上方に位置し、
その内部には冷水あるいは温水が流れる。

２５は前記水受皿２２に前方よりねじ止めされたソケッ
ト取付金具で、前記熱交換器２４の入口、出口各ソケッ
ト（図示せず）が固定されている。

２６は前記左右両側板５，６の上方にねし止めされた上
方グリル、２７は前記左右両側板５，６の下方に前面よ
り後述する化粧板３０に嵌めこまれた下方グリルで、着
脱可能に取付けられている。

２８は前記上方グリル２６と下方グリル２７の間に介在
した化粧用前面パネルで、内面に断熱材３８が貼付けら
れ、前記左右両側板５，６に前面よりねし止めされてい
る。

２９は前記下方グリル２７の内面に支持されたエアーフ
ィルタで、下方グリル２７の上端を手前に引き、上部を
開くことによって上方から抜き出し、差し入れできるよ
うに構成されでいる。

３０は前記下方グリル２７の下方に配設された化粧板で
、前記左右側板５゜６の下方に前方よりねし止めさ４れ
ている。

この化粧板３０は第４図に示す如く下端３０ ａが奥行
方向へ延出する如く折曲形成され、その先端は下方へ延
びている。

３１は前記化粧板３０と基板４の間に西φ設された前面
といで、前記基痺４の前皿部にねじ３２によってねし止
めされている。

また前記ねじ３２の先端は断熱材１５によって冷気に直
接触ない、よう（こ断熱されている。

この前面とい３１２．は、第４図番；示すように芯金３
３に断熱性の高い発泡材３４をモールドすることにより
構成されている。

ま、な前記化粧板３０の最下端（よごの前面とい３１に
当接して前面とい３１と化粧板３０との間に生じる空間
からの空気の侵入を防止し、さらに前面とい３１の露水
を基板４へ導く如く孔３５が設けられている。

ここでこの前面とい３１は奥行方向へ傾斜する如くねじ
３２によって強く締付けられ、同時に発泡材３４の突起
３６の加圧によってがたつき、ねじ３２のゆるみおよび
空気の洩れが防止されている。

３７は前記背板８の下方に配設された背面といで、その
下端は前記基板４上に位置する如く折曲され、基板４と
所定間隔を形成する如く左右側板５，６にねし止めされ
ている。

ここで、このファンコイルユニット本体の背面は第５図
、第６図に示す如く上部背板８、水受皿２２、前記上部
背板８の下方に配設されかつ水受皿２２を支持する背面
とい３７で構成されている。

前記上部背板８は第５図に示す如く前記水受皿２２に所
定間隔を保って側板５，６の背面にねし止めされ、その
下方は断熱材３８を介してねし止めされているため、直
接の熱伝導を防止している。

また前記上部背板８の下端は第６図に示す如く前記水受
皿２２の奥行方向へ延出する如く折曲げ形成され、その
先端は、下方へ延びている。

したがって前記上部背板８に付着した露水は、前記水受
皿２２に導かれる。

さらに前記水受皿２２は、第５図に示す如く側板５．６
の背面に金具３９を介して取付けれ、また前記背面とい
３７のほぼ中央で個定されている。

前記ファコイルユニット本体背面１．に取付られた水受
皿２２を取付けるための金具３９は、ファンコイルユニ
ット本体据付時には、取外すため、側板５，６には熱伝
導がなく外部との温度差による露付きが生じない。

また背面とい３７は側板５，６の下部に断熱材３８を介
してねし止めされている。

ここで前記背面とい３７は、第６図に示すように上部（
シファンフイ？レユニット本体１の後面に突出した部分
３９があり前記上部背板８．水受皿２２、および背面と
い３７自身１、ソれぞれの結露された露水を完全に受け
、突出した部分は第５．図。

に示す如く、中央部へ傾斜４２がありその中央部には、
完全に受けた結露水を基板４へ導く如く孔４０が設けら
れている。

また前記背面とい３７の下端は第６図に示す如く前記基
板４に奥行方向に延出する如く折曲げ形成され、その先
端４１は、下方に延びている。

その結果前記上部背板８、水受皿２２、背面とい自身３
７に付着した露水は上記基板４に導がれる。

側板５，６と背面の構成において、上部背板８、水受皿
２２、背面とい３７の連結には必ず断熱材３８を介して
ねし止めされ熱伝達はこのねじ止め部を通してのみにな
り、背板８に付着した場合の結露水は水受皿２２へ導か
れ、水受皿背面に付着した結露水および背面とい３７自
身に付着した結露水も同じく基板４に導かれる。

このように結露水はすべて上部背板８の下端の露切構造
および下部の背面とい３７によって水受皿２２、基板４
に確実に導かれるいわゆる二段構造であす、シたがって
床面へ滴下して床面を汚すようなこともない。

また基板４に留った露は周知の如く排水パイプ等によっ
て室外へ排水すればよいものである。

したがって、冷房時において冷房運転が中断した場合等
は、送風は停止するが冷却水が連続して流れていること
から熱交換器２４の周囲の空気が極端に冷却されて下方
へ自然流下し、特に基板４を拠点に側板５，６の下端、
背面とい３７、背板８の下端等を冷却する現象が生じる
が、本実施例においては、側板５，６の下端等を断熱材
で被って直接の熱伝導を防止しているため、露付きが確
実に防止できるものである。

上記実施例より明らかなように、本考案の空気調和機の
露処理構造は、左右両側板、天板および背板からなり、
かつ各板の内面に断熱材を設けた空気調和機本体の内部
に、熱交換器および送風装置をそれぞれ設けるとともに
本体の底部に露受皿を設け、さらに前記背板の下部に、
背面が前記背板の外方に位置する熱交換器の水受皿およ
び、両端が断熱材を介して前記左右両側板に固定され、
がっ前記水受皿を支持する支持板をそれぞれ設け、前記
支持板の下端を前記露受皿上に延出したもので、特に目
視できない背面の露水を、断熱材を介して本体側に取付
けた支持板によって露受皿へ導き、また水受皿からの熱
を受けて支持板に付着した露水を、この支持板の下端に
よって前記露受皿へ導くため、背面の露処理が確実であ
り、しかも水受皿と支持板によって２段階で露水を受け
る構成であるとともに、支持板の本体側への固定におい
て断熱材を介在する構成であるため、本体側への熱伝達
も極めて抑制できる等、種々の利点を有するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における露処理構造を具備し
た空気調和機の正面図、第２図は同空気調和機の分解斜
視図、第３図は空気調和機の脚部の取付状態を示す要部
断面図、第４図ａ、ｌ）はそれぞれ同空気調和機の前面
最下部の断面図および化粧板の下端正面図、第５図は同
空気調和機本体の背面図、第６図は同露処理構造を示す
本体下部の詳細断面図である。 １・・・・・・ファンコイルユニット本体（空気調和機
本体）、４・・・・・・基板（露受皿）、５，６・・・
・・・側板、７・・・・・・天板、８・・・・・・背板
、１７・・・・・・ファンユニット（送風装置）、２２
・・・・・・水受皿、２４・・・・・・熱交換器、３７
・・・・・・支持板、３８・・・・・・断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右両側板、天板および背板からなり、かつ各板の内面
   に断熱材を設けた空気調和機本体の内部に、熱交換器お
   よび送風装置をそれぞれ設けるとともに本体の底部に露
   受皿を設け、さらに前記背板の下部に、背面が前記背板
   の外方に位置する熱交換器の水受皿および、両端が断熱
   材を介して前記左右両側板に固定され、かつ前記水受皿
   を支持する支持板をそれぞれ設け、前記支持板の下端を
   前記露受皿上に延出した空気調和機の露処理構造。