JPS6118340Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、蒸発器を支持する鈑金部材への蒸
発器からの伝熱を少なくするようにした空気調和
機に関するものである。

第１図は、空気調和機の室内ユニツト本体１を
示す図面であり、図中２は前面パネル、３は後面
パネル、４は冷却パイプ５と冷却パイプ５と直交
する多数のフイン６とからなる蒸発器であり、こ
の蒸発器４は室内ユニツト本体１内に傾斜させた
状態で設置してある。７は蒸発器４の表面に結露
し、フイン６を伝つて流下して来る凝縮水を収集
するため、蒸発器４の下方に配置したドレンパ
ン、８はドレンパン７の下面に附着した断熱材で
ある。９は蒸発器４の後方下部に設置したフア
ン、１０は前面パネル２の上部に設けた吸入口、
１１は前面パネル２の下部に設けた吹出口、１２
は吹出口１１内に取付けた吹出グリルである。１
３はフアン７の後方に配置したフアンハウジング
であり、このフアンハウジング１３により吸入口
１０から蒸発器４を通り吹出口１１に達する空気
通路を形成するようにしておく。

そして、フアン９を回転させて吸入口１０から
吸込んだ空気を蒸発器４によつて冷却し、この冷
却した空気を吹出口１１から吹出すことによつ
て、室内ユニツト本体１を設置した室内を冷房し
ている。

ところで、上記した空気調和機に使用する蒸発
器４の室内ユニツト本体１への取付けは、第２図
及び第３図に示すように、蒸発器４の両側部に位
置するフイン６の側方に位置する管板１４にフラ
ンジ部１４ａを形成すると同時に、室内ユニツト
本体１の後面パネル３の両側に立設してフアン９
及びフアン９を回転させるモータ（図示せず）等
を支持するための金属製の支持部材１５にもフラ
ンジ部１５ａを設けておく。そして、管板１４に
形成したフランジ部１４ａを、支持部材１５に設
けたフランジ部１５ａにゴム等の断熱材１６を介
してネジ止め１７することにより、蒸発器４を室
内ユニツト本体１内に支持するようにしていた。

ところが、上述したような方法により蒸発器４
を室内ユニツト本体１内に支持すると、管板１４
及び支持部材１５は熱伝導率の高い金属製であ
り、且つ、管板１４と支持部材１５との接触面積
が大きいため、蒸発器冷却パイプ５から、管板１
４、ゴム等の断熱材１５を介して支持部材１５へ
と伝熱し、支持部材１５が冷却されてしまい、支
持部材１５に結露が生じるといつた欠点があつ
た。

このため、従来は支持部材１５にウレタン等の
断熱材を貼付けることにより、支持部材１５への
結露を防止しなければならなかつた。

この考案は上記従来の欠点に鑑み、蒸発器から
支持部材への熱伝導を極力少なくするようにした
空気調和機を提供するものであり、以下この考案
の構成を図面に示す実施例に従つて説明すると、
次の通りである。

尚、第４図乃至第６図中、第１図乃至第３図と
同一符号のものは同一構成内容のものを示す。

第４図乃至第６図に於いて、２０は蒸発器であ
り、この蒸発器２０は冷却パイプ２１と、冷却パ
イプ２１と直交する多数のフイン２２のみによつ
て構成されており、蒸発器の両側に取付けていた
蒸発器固定用の管板は廃止するようにしておく。
２３は管板を廃止した蒸発器２０を支持部材１５
のフランジ部１５ａに固定するための蒸発器支持
板であり、この蒸発器支持板２３は蒸発器２０の
冷却パイプ２１と嵌合する係合溝２４を有する蒸
発器支持部２５と、支持部材１６に設けたフラン
ジ部１５ａと接触する支持板本体２６とによつて
構成されており、この支持板本体２６の支持部材
１５に設けたフランジ部１５ａと接触する部分を
平板状の面２６ａとし、この面２６ａには、縦方
向に延びるリブ２７が複数本設けてある。又、こ
の蒸発器支持板２３は熱伝導率の低い合成樹脂に
よつて形成しておく。２８は支持板本体２６に穿
設したネジ穴で、蒸発器支持板２３を支持部材１
５のフランジ部１５ａにネジ止めする時に使用す
るものである。２９は、蒸発器支持部２５に設け
た係合溝２４に蒸発器２０の冷却パイプ２１を嵌
合させた後、蒸発器２０を蒸発器支持板２３に固
定するための固定板であり、この固定板２９は、
両形をしており、支持板本体２６の上部に設けた
ネジ穴３０にネジ止めすることにより、蒸発器支
持板２３に固定するようにしておく。

上記構成に於いて、この考案に係る蒸発器２０
を空気調和機の室内ユニツト本体１内に固定する
には、先ず室内ユニツト本体１の後面パネル３に
立設した支持部材１５に設けたフランジ部１５ａ
に、蒸発器支持板２３の支持板本体２６に形成し
たリブ２７をウレタン等の断熱材３１を介して接
触させた後、当該蒸発器支持板２３を支持部材１
５に設けたフランジ部１５ａにネジ止め３２す
る。次に、支持部材１５に固定した蒸発器支持板
２３の蒸発器支持部２５に設けた係合溝２４に冷
却パイプ２１とフイン２２のみによつて構成され
た蒸発器２０の冷却パイプ２１を嵌合させる。そ
して最後に蒸発器支持板２３の上部に、釣形をし
た固定板２９をネジ止め３３し、蒸発器支持板２
３の蒸発器支持部２５と、固定板２９とによつて
冷却パイプ２１の上部を挾持することにより、蒸
発器２０を蒸発器支持板２３に確実に固定する。

このようにして蒸発器２０を室内ユニツト本体
１内に支持するようにすれば、蒸発器２０を支持
部材１５に固定するための蒸発器支持板２３は熱
伝導率の低い合成樹脂製であり、且つ支持部材１
５のフランジ部１５ａと蒸発器支持板２３との接
触個所は、蒸発器支持板２３の支持板本体２６に
設けたリブ２７の部分だけであり、両者の接触面
積は非常に少なくなり、更に当該リブ２７と支持
部材１５のフランジ部１５ａとの間にはウレタン
等の断熱材３１を介在させてあるから、熱伝導に
よつて蒸発器２０を支持している支持部材１５が
冷却させるのを極力防止することができ、支持部
材１５に結露が生じるのを防止できる。又、支持
部材１５への結露を防止できるため、支持部材１
５にウレタン等の断熱材を貼付ける必要もなくな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は空気調和機の室内ユニツト本体を示す
断面図、第２図及び第３図は従来の蒸発器の室内
ユニツト本体への取付例を示す斜視図及び部分断
面図、第４図はこの考案に係る蒸発器支持板によ
り蒸発器を支持した状態を示す部分断面図、第５
図はこの考案に係る蒸発器支持板の側断面図、第
６図はこの考案に係る蒸発器支持板により蒸発器
を支持した状態を示す斜視図である。 １……室内ユニツト本体、３……後面パネル、
１５……支持部材、１５ａ……フランジ部、２０
……蒸発器、２１……冷却パイプ、２２……フイ
ン、２３……蒸発器支持板、２４……係合溝、２
５……蒸発器支持部、２６……支持板本体、２７
……リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面パネル２と後面パネル３とよりなる室内ユ
   ニツト本体１の後面パネル３両側に立設した金属
   製の支持部材１５の先端に該支持部材１５と直交
   する平板状のフランジ部１５ａを設けて蒸発器２
   ０を支持するようにした空気調和機に於いて、蒸
   発器２０側方に突出した冷却パイプ２１と係合す
   る係合溝２４を有する蒸発器支持部２５と、前記
   フランジ部１５ａと対向する平板状の面２６ａを
   有する支持板本体２６と、該支持板本体２６の平
   板状の面２６ａに前記フランジ部１５ａに向かつ
   て突出した数条のリブ２７とから成り、これら蒸
   発器支持部２５、支持板本体２６及び数条のリブ
   ２７を熱伝導率の低い合成樹脂で一体成形した蒸
   発器支持板２３を形成すると共に、前記リブ２７
   をフランジ部１５ａに接触させた状態で前記蒸器
   支持板２３を前記フランジ部１５ａにネジ止め
   し、前記蒸発器支持板２３の蒸発器支持部２５に
   て、冷却パイプ２１とフイン２２のみによつて構
   成された蒸発器２０を支持するようにしたことを
   特徴とする空気調和機。