JPS642097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は天井吊下形フアンコイルユニツトの結
露防止装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、設備用で、天井吊下形フアンコイルユニ
ツトは第１図に示すように、フアンコイルユニツ
ト本体１ａに、その背面側より吸込口１、送風機
２、熱交換器３、吹出口４を配設するとともに、
熱交換器３の下方にドレンパン５が設けられてい
る。そしてドレンパン５の先端に、吹出グリル７
の下方に位置するドレンパン舌部６が設けられ
て、その上方には長手方向に長く、かつフロント
パネル９を装着するための（装着の図示はせず）
トツプステイ８を設けている。

このような従来の構成において、冷房時に熱交
換器３を通過した冷風が、主に吹出口４より吹出
される。ところが、一部の冷風はトツプステイ８
の下方に回り込み、ドレンパン舌部６が冷却さ
れ、伝熱により本体１ａの下方の前面部１１が冷
却される。そして、前面部１１の近傍は室内空気
に近い状態にあるため、前記の冷却された前面部
１１と接触して結露する。そして長時間後には結
露１３が増大し、床面へ滴下する欠点を有してい
た。

考案の目的 本考案は、上記従来の欠点を解消するもので、
フアンコイルユニツト本体の吹出口側である前面
での結露を防止することを目的とする。

考案の構成 前記目的を達成するため、本考案はフロントパ
ネルを取付けるトツプステイに、ドレンパン舌部
側へ冷風の回り込みを遮断するとともに、吹出グ
リル受け金具も兼ね備えた遮蔽板を取付けたもの
である。

実施例の説明 本考案による一実施例を第２図および第３図に
もとづいて説明する。図において１７はフアンコ
イルユニツト本体で、背面に吸込口１７ａ、前面
に吹出口１８をもつ吹出グリル１９を有する。そ
して本体１７の下部にはフロントパネル２０が設
けられ、その上部には、ドレンパン２１が設けら
れている。また本体１７内には送風機２２、熱交
換器２３が設けられている。前記ドレンパン２１
の前端には、吹出口１８の下方へ位置するように
ドレンパン舌部２４を設けてあり、前記フロント
パネル２０の前面部において垂直に立上げられ、
吹出グリル１９の下方を形成する前面部２５が形
成されている。さらに前記吹出グリル１９の下方
部には長手方向にあつて両端部において、ロール
キヤツチ等（図示せず）で、フロントパネル２０
を着脱するトツプステイ２６を設けている。前記
トツプステイ２６には奥行方向において長手方向
にある遮蔽板２７を前記トツプステイ２６と溶接
等で固着してあり、この遮蔽板２７は、吹出グリ
ル１９の下方部を保持する保持片２７ａと、通風
遮蔽片２７ｂとよりなり、前記保持片２７ａが、
前記トツプステイ２６と溶接固定されている。

そして、通風遮蔽片２７ｂの下端部はドレンパ
ン２１と当接するのみで、前記ドレンパン舌部へ
の冷風の回り込みを遮蔽するように形成して固定
されていない。これは、第２図に示すドレンパン
２１を着脱するときのために固定せず、単に長手
方向に接して設けられる。また、この遮蔽板２７
の保持片２７ｂは吹出グリル１９を安定的に支持
するように受ける機能も兼ね備えている。さらに
は、前記通風遮蔽片２７ｂの下端はドレンパン舌
部２４の位置より内側に位置する。

上記構成において、冷房時に送風機２２によつ
て熱交換器２３を通つた冷風は、遮蔽板２７、通
風遮蔽片２７ｂによりドレンパン舌部２４を冷却
しないため、前面部２５も冷却されず、結露がほ
ぼ完全に防止できる。

考案の効果 このように本考案はドレンパン舌部への冷風の
回り込みをなくすとともに、吹出グリルを保持す
る保持片と、通風遮蔽片とよりなる遮蔽板を設け
ることにより、冷房時、冷風によるドレンパン舌
部およびフロントパネル前面部の冷却がないた
め、長時間冷房運転が行われても、前面部に結露
することはなくなり、床面を汚すこともなくな
る。また吹出グリルを保持片によつて安定した状
態で受けることができしかも、フロントパネルと
ドレンパンを取外してもトツプステイに固定した
遮蔽板は本体内に残つて強固となりメンテも行な
い易い等の実用的効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の天井吊下形フアンコイルユニツ
トの断面図、第２図は本考案の一実施例における
天井吊下形フアンコイルユニツトの斜視図、第３
図は本考案による天井吊下形フアンコイルユニツ
トの断面図である。 １９…吹出グリル、２４…ドレンパン舌部、２
６…トツプステイ、２７…遮蔽板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送風機、熱交換器、ドレンパンを内蔵したフア
   ンコイルユニツト本体に、この本体のフロントパ
   ネルと吹出グリルの下端部にのみ位置し、フレー
   ムの一部となるトツプステイを備え、このトツプ
   ステイの下面側に、前記吹出グリルの下方部を支
   持する保持片および通風遮蔽片とよりなる遮蔽板
   を設け、前記保持片は前記トツプステイと溶接固
   定され、前記通風遮蔽片は下部に形成したドレン
   パンに当接するとともに冷風の回り込みを遮蔽
   し、かつ、前記通風遮蔽片の当接する位置を前記
   ドレンパンの舌部の内側に位置するように形成し
   てなる天井吊下形フアンコイルユニツト。