JPS58125B2 - 絶縁電線 - Google Patents
絶縁電線Info
- Publication number
- JPS58125B2 JPS58125B2 JP53104611A JP10461178A JPS58125B2 JP S58125 B2 JPS58125 B2 JP S58125B2 JP 53104611 A JP53104611 A JP 53104611A JP 10461178 A JP10461178 A JP 10461178A JP S58125 B2 JPS58125 B2 JP S58125B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- enameled wire
- polyimide
- layer
- hot plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Insulated Conductors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は新規なポリイミドエナメル線の改良に関するも
のである。
のである。
ポリイミドエナメル線は実用されているエナメル線のな
かで最も耐熱性が優れており、NBMA−MWI 00
0において耐熱区分が220℃クラスに区分されている
。
かで最も耐熱性が優れており、NBMA−MWI 00
0において耐熱区分が220℃クラスに区分されている
。
エナメル線用ポリイミド塗料は、樹脂分として芳香族テ
トラカルボン酸に無水物と、芳香族ジアミンとの反応生
成物である全芳香族化合物である。
トラカルボン酸に無水物と、芳香族ジアミンとの反応生
成物である全芳香族化合物である。
このためポリイミドエナメル線は全芳香族化合物特有の
優れた耐化学薬品、耐溶剤性を保持している。
優れた耐化学薬品、耐溶剤性を保持している。
しかしながら、このようなポリイミドエナメル線の優れ
た耐化学、耐溶剤性は電気機器コイル巻線作業時のコイ
ル端子作業時において、常温の化学薬品、溶剤系エナメ
ル線剥離剤によりエナメル線塗膜を剥離出来ないという
難点がある。
た耐化学、耐溶剤性は電気機器コイル巻線作業時のコイ
ル端子作業時において、常温の化学薬品、溶剤系エナメ
ル線剥離剤によりエナメル線塗膜を剥離出来ないという
難点がある。
このためポリイミドエナメル線のエナメル塗膜剥離作業
はアルカリ水溶液浸漬法、アミン混和物浸漬法、溶融ア
ルカリ浸漬法、焼却法、熱板剥離法などにより行われて
いる。
はアルカリ水溶液浸漬法、アミン混和物浸漬法、溶融ア
ルカリ浸漬法、焼却法、熱板剥離法などにより行われて
いる。
これらの方法のうちアルカリ水溶液浸漬法は60〜10
0℃に加温した上5〜20分浸漬しなければならない。
0℃に加温した上5〜20分浸漬しなければならない。
アミン混和物浸漬法は同じく60〜150℃に加温した
上、5へ30分の浸漬と悪臭作業が難点となっている。
上、5へ30分の浸漬と悪臭作業が難点となっている。
溶融アルカリ法は250〜550℃の高温加熱とアルカ
リによる導体浸食が問題である。
リによる導体浸食が問題である。
焼却法は焼は焦げ残渣を残し易く、しかも細物サイズな
どにおいては酸化細りを生じる難点がある。
どにおいては酸化細りを生じる難点がある。
熱板剥離法は短時間に剥離作業が出来、しかも焼は焦げ
残渣を残さない特徴がある。
残渣を残さない特徴がある。
しかしこの方法でも従来のポリイミドエナメル線では熱
板剥離温度が700℃以上必要である。
板剥離温度が700℃以上必要である。
本発明は700℃以下の温度で熱板剥離出来、しかも導
体の酸化変色、エナメル線塗膜の焦げ残渣を残さない新
規なポリイミドエナメル線を提供するところにある。
体の酸化変色、エナメル線塗膜の焦げ残渣を残さない新
規なポリイミドエナメル線を提供するところにある。
本発明において熱板剥離温度を3秒間熱板剥離作業にお
いて700℃以下としたのは、熱板剥離作業時における
池の電子機器部品及び絶縁材料の熱劣化を防止すると共
に剥離作業性を改善するためである。
いて700℃以下としたのは、熱板剥離作業時における
池の電子機器部品及び絶縁材料の熱劣化を防止すると共
に剥離作業性を改善するためである。
本発明において銅線上に銀、ニッケル、クロムのうちの
一種または二種をメッキした導体を用いるのは導電率の
向上、接触抵抗の減少、耐熱酸化性の向上などを目的と
するものである。
一種または二種をメッキした導体を用いるのは導電率の
向上、接触抵抗の減少、耐熱酸化性の向上などを目的と
するものである。
メッキ層金属として酸、ニッケル、クロムの三種に限定
したのはこれら以外の金属材料では上記三つの項目を満
足できないためである。
したのはこれら以外の金属材料では上記三つの項目を満
足できないためである。
また導体真上にポリウレタンエナメル塗料の焼付層を設
けたのは熱板剥離湿度を700℃以下に効果的に下げる
ためである。
けたのは熱板剥離湿度を700℃以下に効果的に下げる
ためである。
しかし、このポリウレタンエナメル塗料の焼付層が画境
付層の8%以下では熱板剥離温度を700℃以下に下げ
ることが難しく、一方16%以上ではポリイミドエナメ
ル線の有する優れた耐熱特性を著しく損うためである。
付層の8%以下では熱板剥離温度を700℃以下に下げ
ることが難しく、一方16%以上ではポリイミドエナメ
ル線の有する優れた耐熱特性を著しく損うためである。
従来、ポリイミドエナメル線のアンダーコート材料とし
てポリウレタン線塗膜のような耐熱性が120℃クラス
の材料を塗布することは思いもよらなかったことである
。
てポリウレタン線塗膜のような耐熱性が120℃クラス
の材料を塗布することは思いもよらなかったことである
。
本発明は銅線上に銀、ニッケル、クロムのうちの一種ま
たは二種をメッキした導体上にポリウレタンエナメル線
塗膜を全エナメル線塗膜の8〜16%となるように形成
させ、しかる後ポリイミドエナメル線塗膜を全エナメル
線塗膜の92〜84%となるように形成させて成る絶縁
電線であり、本発明で得た絶縁電線は耐熱性を損うこと
なく熱板剥離性を効果的に改良したものである。
たは二種をメッキした導体上にポリウレタンエナメル線
塗膜を全エナメル線塗膜の8〜16%となるように形成
させ、しかる後ポリイミドエナメル線塗膜を全エナメル
線塗膜の92〜84%となるように形成させて成る絶縁
電線であり、本発明で得た絶縁電線は耐熱性を損うこと
なく熱板剥離性を効果的に改良したものである。
参考例 1
導体径0.35mmの銅線上にポリイミドエナメル線塗
料をダイス絞りで塗布後焼付けし、皮膜環0.0127
fi7Mのエナメル線を得た。
料をダイス絞りで塗布後焼付けし、皮膜環0.0127
fi7Mのエナメル線を得た。
本発明のポリイミドエナメル線はIBO−172による
20000時間における耐熱湿度が224℃であり、3
秒間熱板剥離温度が736℃であった。
20000時間における耐熱湿度が224℃であり、3
秒間熱板剥離温度が736℃であった。
参考例 2
導体径0.35mmの銀メツキ銅線上にポリイミドエナ
メル線塗料をダイス絞りで塗布後焼付けし、皮膜環0.
012mmのエナメル線を得た。
メル線塗料をダイス絞りで塗布後焼付けし、皮膜環0.
012mmのエナメル線を得た。
得られたポリイミドエナメル線はIEO−172による
20000時間における耐熱温度が231℃であり、3
秒間熱板剥離温度が736℃であった。
20000時間における耐熱温度が231℃であり、3
秒間熱板剥離温度が736℃であった。
参考例 3
導体径0.35mmの銀メツキ銅線上にダイス絞りでポ
リウレタンエナメル線塗料を塗布後焼付けし、皮膜環0
.0005mmとしてから、ポリイミドエナメル線塗料
を同様に塗布焼付けし皮膜環0.015mm形成させた
。
リウレタンエナメル線塗料を塗布後焼付けし、皮膜環0
.0005mmとしてから、ポリイミドエナメル線塗料
を同様に塗布焼付けし皮膜環0.015mm形成させた
。
該エナメル線はIEO−172による20000時間に
おける耐熱温度が229℃であり、3秒間熱板剥離温度
が732℃であった。
おける耐熱温度が229℃であり、3秒間熱板剥離温度
が732℃であった。
参考例 4
導体径0.35mmの銀メツキ銅線上にポリウレタンエ
ナメル線塗料を皮膜環0.003mmとなるように塗布
焼付けした後、その上層にさらにポリイミドエナメル線
塗料を0.009mm厚さとなるように塗布焼付けした
。
ナメル線塗料を皮膜環0.003mmとなるように塗布
焼付けした後、その上層にさらにポリイミドエナメル線
塗料を0.009mm厚さとなるように塗布焼付けした
。
該エナメル線は■EC−172による20000時間に
おける耐熱湿度が207℃であり、3秒間熱板剥離温度
が642℃であった。
おける耐熱湿度が207℃であり、3秒間熱板剥離温度
が642℃であった。
実施例 1
導体径0.35mmの銀メツキ銅線上にポリウレタンエ
ナメル線塗料を皮膜環0.01となるように塗布焼付け
した後、その上層にさらにポリイミドエナメル線塗料を
皮膜環が0.011mmとなるように塗布焼付けした。
ナメル線塗料を皮膜環0.01となるように塗布焼付け
した後、その上層にさらにポリイミドエナメル線塗料を
皮膜環が0.011mmとなるように塗布焼付けした。
該エナメル線はIEO−172による20000時間に
おける耐熱温度が226℃であり、3秒間熱板剥離温度
が688℃であった。
おける耐熱温度が226℃であり、3秒間熱板剥離温度
が688℃であった。
実施例 2
導体径0.35mmの銀メツキ銅線上にポリウレタン、
その上層にさらにポリイミドエナメル線塗料を皮膜環が
0.010mmとなるように塗布焼付けした。
その上層にさらにポリイミドエナメル線塗料を皮膜環が
0.010mmとなるように塗布焼付けした。
該エナメル線はIDC−172による20000時間に
おける耐熱温度が224℃であり、3秒間熱板剥離温度
が662℃であった。
おける耐熱温度が224℃であり、3秒間熱板剥離温度
が662℃であった。
一般に銅は高温で酸化性が大きいため、ニッケル、クロ
ムより熱劣化時におけるエナメル線塗膜の劣化促進作用
がある。
ムより熱劣化時におけるエナメル線塗膜の劣化促進作用
がある。
本発明は、ポリウレタンエナメル線層のアンダコートに
よる耐熱性の低下を導体の銀、ニッケル、クロムの一種
または二種のメッキにより補ったものである。
よる耐熱性の低下を導体の銀、ニッケル、クロムの一種
または二種のメッキにより補ったものである。
ポリウレタンエナメル線層のアンダーコートにより熱板
剥離温度が下がるのはポリウレタンエナメル線層の熱溶
融温度が380〜420℃と低く、しかもその熱分解温
度が580〜640℃と低いためである。
剥離温度が下がるのはポリウレタンエナメル線層の熱溶
融温度が380〜420℃と低く、しかもその熱分解温
度が580〜640℃と低いためである。
これに対しポリイミドエナメル線層の熱溶融現象は見ら
れず、熱分解温度が740〜810℃と高い。
れず、熱分解温度が740〜810℃と高い。
本発明者はこのような熱溶融温度が低いポリウレタンエ
ナメル線層を8〜16%アンダーコートしたとき、耐熱
性を下げることなく熱板剥離温度を下げることを見出し
たものである。
ナメル線層を8〜16%アンダーコートしたとき、耐熱
性を下げることなく熱板剥離温度を下げることを見出し
たものである。
Claims (1)
- 1 表面に銀、ニッケル、クロムのうちの一種または二
種のメッキ層を施した銅線と、前記メッキ層の直上に施
されたポリウレタンエナメル塗料の焼付層と、この焼付
層の上に施されたポリイミドエナメル塗料の・焼付層と
から成り、ポリウレタンエナメル塗料の焼付層が画境付
層の8〜16%の厚さをもっていることを特徴とする絶
縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53104611A JPS58125B2 (ja) | 1978-08-28 | 1978-08-28 | 絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53104611A JPS58125B2 (ja) | 1978-08-28 | 1978-08-28 | 絶縁電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5532316A JPS5532316A (en) | 1980-03-07 |
JPS58125B2 true JPS58125B2 (ja) | 1983-01-05 |
Family
ID=14385221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53104611A Expired JPS58125B2 (ja) | 1978-08-28 | 1978-08-28 | 絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58125B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5827805U (ja) * | 1981-08-18 | 1983-02-23 | 日立電線株式会社 | 耐熱絶縁電線 |
JP2773865B2 (ja) * | 1987-05-15 | 1998-07-09 | 古河電気工業株式会社 | コイル巻線用耐熱耐酸化性導体 |
JPS6457510A (en) * | 1987-08-26 | 1989-03-03 | Furukawa Electric Co Ltd | Conductor for super-slender winding |
JPH0221508A (ja) * | 1988-07-08 | 1990-01-24 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 極細巻線用導体 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5121460A (ja) * | 1974-08-15 | 1976-02-20 | Tokyo Shibaura Electric Co | Jidoshuhasuseigyosochi |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49125875U (ja) * | 1973-02-23 | 1974-10-28 |
-
1978
- 1978-08-28 JP JP53104611A patent/JPS58125B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5121460A (ja) * | 1974-08-15 | 1976-02-20 | Tokyo Shibaura Electric Co | Jidoshuhasuseigyosochi |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5532316A (en) | 1980-03-07 |
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