JPH1197226A - 磁石粉末、焼結磁石、ボンディッド磁石、磁気記録媒体およびモータ - Google Patents

磁石粉末、焼結磁石、ボンディッド磁石、磁気記録媒体およびモータ

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JPH1197226A
JPH1197226A JP9273933A JP27393397A JPH1197226A JP H1197226 A JPH1197226 A JP H1197226A JP 9273933 A JP9273933 A JP 9273933A JP 27393397 A JP27393397 A JP 27393397A JP H1197226 A JPH1197226 A JP H1197226A
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Japan
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hcj
magnet
ferrite
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coercive force
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JP9273933A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Taguchi
仁 田口
Kiyoyuki Masuzawa
清幸 増澤
Yoshihiko Minachi
良彦 皆地
Kazumasa Iida
和昌 飯田
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のM型フェライト磁石では達成不可能で
あった高い残留磁束密度と高い保磁力とを有し、粒径1
μmを超える比較的粗いフェライト粒子を用いた場合で
も高い残留磁束密度と高保磁力とが得られ、さらに、H
cJの温度特性も向上するフェライト磁石を実現する。 【解決手段】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択さ
れる少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むも
のをAとし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選
択される少なくとも1種の元素であってPrおよび/ま
たはNdを必ず含むものをRとし、CoであるかCoお
よびZnをMとしたとき、A,R,FeおよびMそれぞ
れの金属元素の総計の構成比率が、全金属元素量に対
し、A:1〜13原子%、R:0.05〜10原子%、
Fe:80〜95原子%、M:0.1〜5原子%である
六方晶マグネトプランバイト型フェライトの主相を有す
る磁石粉末および焼結磁石とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ六方晶マ
グネトプランバイト型フェライトを有する磁石粉末およ
び焼結磁石と、前記磁石粉末をそれぞれ含むボンディッ
ド磁石および磁気記録媒体と、六方晶マグネトプランバ
イト型フェライト相を含む薄膜磁性層を有する磁気記録
媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】酸化物永久磁石材料には、マグネトプラ
ンバイト型(M型)の六方晶系のSrフェライトまたは
Baフェライトが主に用いられており、これらの焼結磁
石やボンディッド磁石が製造されている。
【0003】磁石特性のうち特に重要なものは、残留磁
束密度(Br)および固有保磁力(HcJ)である。
【0004】Brは、磁石の密度およびその配向度と、
その結晶構造で決まる飽和磁化(4πIs)とで決定さ
れ、 Br=4πIs×配向度×密度 で表わされる。M型のSrフェライトやBaフェライト
の4πIsは約4.65kGである。密度と配向度とは、
最も高い値が得られる焼結磁石の場合でもそれぞれ98
%程度が限界である。したがって、これらの磁石のBr
は4.46kG程度が限界であり、4.5kG以上の高いB
rを得ることは、従来、実質的に不可能であった。
【0005】本発明者らは、特開平9−115715号
公報において、M型フェライトに例えばLaとZnとを
適量含有させることにより、4πIsを最高約200G
高めることが可能であり、これによって4.5kG以上の
Brが得られることを見出した。しかしこの場合、後述
する異方性磁場(HA)が低下するため、4.5kG以上
のBrと3.5kOe以上のHcJとを同時に得ることは困
難であった。
【0006】HcJは、異方性磁場{HA(=2K1/I
s)}と単磁区粒子比率(fc)との積(HA×fc)
に比例する。ここで、K1は結晶磁気異方性定数であ
り、Isと同様に結晶構造で決まる定数である。M型B
aフェライトの場合、K1=3.3×106erg/cm3であ
り、M型Srフェライトの場合、K1=3.5×106er
g/cm3である。このように、M型Srフェライトは最大
のK1をもつことが知られているが、K1をこれ以上向上
させることは困難であった。
【0007】一方、フェライト粒子が単磁区状態となれ
ば、磁化を反転させるためには異方性磁場に逆らって磁
化を回転させる必要があるから、最大のHcJが期待され
る。フェライト粒子を単磁区粒子化するためには、フェ
ライト粒子の大きさを下記の臨界径(dc)以下にする
ことが必要である。
【0008】 dc=2(k・Tc・K1/a)1/2/Is2
【0009】ここで、kはボルツマン定数、Tcはキュ
リー温度、aは鉄イオン間距離である。M型Srフェラ
イトの場合、dcは約1μmであるから、例えば焼結磁
石を作製する場合は、焼結体の結晶粒径を1μm以下に
制御することが必要になる。高いBrを得るための高密
度化かつ高配向度と同時に、このように微細な結晶粒を
実現することは従来困難であったが、本発明者らは特開
平6−53064号において、新しい製造方法を提案
し、従来にない高特性が得られることを示した。しか
し、この方法においても、Brが4.4kGのときにはH
cJが4.0kOe程度となり、4.4kG以上の高いBrを
維持してかつ4.5kOe以上の高いHcJを同時に得るこ
とは困難であった。
【0010】また、焼結体の結晶粒径を1μm以下に制
御するためには、焼結段階での粒成長を考慮すると、成
形段階での粒子サイズを好ましくは0.5μm以下にす
る必要がある。このような微細な粒子を用いると、成形
時間の増加や成形時のクラックの増加などにより、一般
的に生産性が低下するという問題がある。このため、高
特性化と高生産性とを両立させることは非常に困難であ
った。
【0011】一方、高いHcJを得るためには、Al23
やCr23の添加が有効であることが従来から知られて
いた。この場合、Al3+やCr3+はM型構造中の「上向
き」スピンをもつFe3+を置換してHAを増加させると
共に、粒成長を抑制する効果があるため、4.5kOe以
上の高いHcJが得られる。しかし、Isが低下すると共
に焼結密度も低下しやすくなるため、Brは著しく低下
する。このため、HcJが4.5kOeとなる組成では最高
でも4.2kG程度のBrしか得られなかった。
【0012】ところで、従来の異方性M型フェライト焼
結磁石のHcJの温度依存性は+13Oe/℃程度で、温度
係数は+0.3〜+0.5%/℃程度の比較的大きな値
であった。このため、低温側でHcJが大きく減少し、減
磁する場合があった。この減磁を防ぐためには、室温に
おけるHcJを例えば5kOe程度の大きな値にする必要が
あるので、同時に高いBrを得ることは実質的に不可能
であった。等方性M型フェライト粉末のHcJの温度依存
性は異方性焼結磁石に比べると優れているが、それでも
少なくとも+8Oe/℃程度で、温度係数は+0.15%
/℃以上であり、温度特性をこれ以上改善することは困
難であった。フェライト磁石は、耐環境性に優れ安価で
もあることから、自動車の各部に用いられるモータなど
に使用されることが多い。自動車は、寒冷あるいは酷暑
の環境で使用されることがあり、モータにもこのような
厳しい環境下での安定した動作が要求される。しかし、
従来のフェライト磁石は、上述したように低温環境下で
の保磁力の劣化が著しく、問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、M型
フェライトの飽和磁化と磁気異方性とを同時に高めるこ
とにより、従来のM型フェライト磁石では達成不可能で
あった高い残留磁束密度と高い保磁力とを有するフェラ
イト磁石を提供することである。また、本発明の他の目
的は、高い残留磁束密度と高い保磁力とを有すると共
に、保磁力の温度特性が極めて優れ、特に低温域におい
ても保磁力の低下が少ないフェライト磁石を提供するこ
とである。また、本発明の他の目的は、粒径1μmを超
える比較的粗いフェライト粒子を用いて高残留磁束密度
と高保磁力とを有するフェライト磁石を実現することで
ある。また、本発明の他の目的は、高い残留磁束密度を
有する磁気記録媒体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(18)のいずれかの構成により達成される。 (1) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される少
なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものをA
とし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択され
る少なくとも1種の元素であってPrおよび/またはN
dを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZnを
Mとしたとき、A,R,FeおよびMそれぞれの金属元
素の総計の構成比率が、全金属元素量に対し、A:1〜
13原子%、R:0.05〜10原子%、Fe:80〜
95原子%、M:0.1〜5原子%である六方晶マグネ
トプランバイト型フェライトを主相として有する磁石粉
末。 (2)前記六方晶マグネトプランバイト型フェライト
は、 式I A1-xx(Fe12-yyz19 と表したとき、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 である上記(1)の磁石粉末。 (3) 前記M中のCoの比率が10原子%以上である
上記(1)または(2)の磁石粉末。 (4) −50〜50℃における保磁力の温度係数(絶
対値)が0.1%/℃以下である上記(1)または
(2)の磁石粉末。 (5) 上記(1)〜(4)のいずれかの磁石粉末を含
むボンディッド磁石。 (6) 上記(5)のボンディット磁石を有するモー
タ。 (7) 上記(1)〜(4)のいずれかの磁石粉末を含
む磁気記録媒体。 (8) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される少
なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものをA
とし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択され
る少なくとも1種の元素であってPrおよび/またはN
dを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZnを
Mとしたとき、A,R,FeおよびMを含有し、−50
〜50℃における保磁力の温度係数(絶対値)が0.1
%/℃以下である磁石粉末。 (9) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される少
なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものをA
とし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択され
る少なくとも1種の元素であってPrおよび/またはN
dを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZnを
Mとしたとき、A,R,FeおよびMそれぞれの金属元
素の総計の構成比率が、全金属元素量に対し、A:1〜
13原子%、R:0.05〜10原子%、Fe:80〜
95原子%、M:0.1〜5原子%である六方晶マグネ
トプランバイト型フェライトを主相として有する焼結磁
石。 (10) 前記六方晶マグネトプランバイト型フェライ
トを、 式II A1-xx(Fe12-yyz19 と表したとき、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦2、 0.7≦z≦1.2 である上記(9)の焼結磁石。 (11) 25℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留磁
束密度Br(単位kG)とが、HcJ≧4のとき 式III Br+1/3HcJ≧5.75 を満足し、HcJ<4のとき 式IV Br+1/10HcJ≧4.82 を満足する上記(9)または(10)の焼結磁石。 (12) −25℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留
磁束密度Br(単位kG)とが、 式V Br+1/3HcJ≧5.95 を満足する上記(9)〜(11)のいずれかの焼結磁
石。 (13) −50〜50℃における保磁力の温度係数
(絶対値)が0.25%/℃以下である上記(9)〜
(12)のいずれかの焼結磁石。 (14) 上記(9)〜(13)のいずれかの焼結磁石
を有するモータ。 (15) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される
少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものを
Aとし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択さ
れる少なくとも1種の元素であってPrおよび/または
Ndを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZn
をMとしたとき、A,R,FeおよびMを含有し、−5
0〜50℃における保磁力の温度係数(絶対値)が0.
25%/℃以下である焼結磁石。 (16) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される
少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものを
Aとし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択さ
れる少なくとも1種の元素であってPrおよび/または
Ndを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZn
をMとしたとき、A,R,FeおよびMを含有し、25
℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留磁束密度Br(単
位kG)とが、HcJ≧4のとき 式III Br+1/3HcJ≧5.75 を満足し、HcJ<4のとき 式IV Br+1/10HcJ≧4.82 を満足する焼結磁石。 (17) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される
少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものを
Aとし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択さ
れる少なくとも1種の元素であってPrおよび/または
Ndを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZn
をMとしたとき、A,R,FeおよびMを含有し、−2
5℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留磁束密度Br
(単位kG)とが、 式V Br+1/3HcJ≧5.95 を満足する焼結磁石。 (18) Sr、Ba、CaおよびPbから選択される
少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むものを
Aとし、希土類元素(Yを含む)およびBiから選択さ
れる少なくとも1種の元素であってPrおよび/または
Ndを必ず含むものをRとし、Coおよび/またはZn
をMとしたとき、A,R,FeおよびMそれぞれの金属
元素の総計の構成比率が、全金属元素量に対し、A:1
〜13原子%、R:0.05〜10原子%、Fe:80
〜95原子%、M:0.1〜5原子%である六方晶マグ
ネトプランバイト型フェライトの主相を含む薄膜磁性層
を有する磁気記録媒体。
【0015】
【作用および効果】本発明では、上記各式に示されるよ
うに、M型Srフェライトにおいて、少なくとも、Pr
および/またはNdとCoおよび/またはZnを共に最
適量含有させるような組成とする。その結果、Isを低
下させず、むしろIsを高めると同時にK1を高めるこ
とによりHAを増加させることができ、これにより高B
rかつ高HcJを実現した。具体的には、本発明の焼結磁
石では、25℃程度の常温において、上記式IIIまたは
上記式IVを満足する特性が容易に得られる。従来のSr
フェライト焼結磁石では、4.4kGのBrと4.0kOe
のHcJとが得られたことは報告されているが、HcJが4
kOe以上であって、かつ上記式IIIを満足する特性のもの
は得られていない。すなわち、HcJを高くした場合には
Brが低くなってしまう。本発明の焼結磁石において、
CoとZnとを複合添加した場合、保磁力はCo単独添
加よりも低くなり、4kOeを下回ることもあるが、残留
磁束密度は著しく向上する。このとき、上記式IVを満足
する磁気特性が得られる。従来、HcJが4kOe未満のS
rフェライト焼結磁石において、上記式IVを満足するも
のは得られていない。
【0016】本発明によるフェライトは、異方性定数
(K1)または異方性磁場(HA)が従来のフェライトよ
りも大きくなるため、同じ粒子サイズであればより大き
なHcJが得られ、また同じHcJを得るのであれば、粒子
サイズを大きくすることができる。例えば焼結体の平均
粒径が、0.3〜1μm だと4.5kOe以上のHcJが得
られ、1〜2μm でも3.5kOe以上のHcJを得ること
ができる。このため、粉砕時間や成形時間を短縮するこ
とができ、また、製品歩留まりの改善が可能となる。
【0017】本発明は、特に焼結磁石に適用した場合に
HcJ向上効果が大きいが、本発明にしたがって製造され
たフェライト粉末(仮焼体粉末)をプラスチックやゴム
などのバインダと混合したボンディッド磁石としてもよ
い。
【0018】本発明の磁石粉末および焼結磁石はHcJの
温度依存性が小さく、特に本発明の磁石粉末ではHcJの
温度依存性が著しく小さい。具体的には、本発明の焼結
磁石の−50〜50℃におけるHcJの温度係数(絶対
値)は0.25%/℃以下であり、0.20%/℃以下
とすることも容易にできる。また、本発明の磁石粉末の
−50〜50℃におけるHcJの温度係数(絶対値)は
0.1%/℃以下であり、0.05%/℃以下とするこ
とも容易にでき、温度係数をゼロとすることも可能であ
る。そして、このようにHcJの温度特性が良好であるこ
とから、−25℃において上記式Vを満足する良好な磁
気特性が得られる。低温環境下におけるこのような高磁
気特性は、従来のSrフェライト磁石では達成できなか
ったものである。
【0019】本発明は、上記磁石粉末がバインダ中に分
散された磁性層を有する塗布型磁気記録媒体も包含す
る。また、本発明は、上記磁石と同様な六方晶マグネト
プランバイト型フェライト相を有する薄膜磁性層をもつ
磁気記録媒体も包含する。これらいずれの場合でも、高
残留磁束密度を活かして高出力および高S/Nの磁気記
録媒体が実現する。また、本発明の磁気記録媒体は、垂
直磁気記録媒体として利用できるので、記録密度を高く
することができる。
【0020】ところで、Bull.Acad.Sci.USSR,phys.Ser.
(English Transl.)vol.25,(1961)pp1405-1408(以下、
文献1)には、 Ba1-x3+ xFe12-x2+ x19 で表されるBaフェライトが記載されている。このBa
フェライトにおいて、M3+はLa3+、Pr3+またはBi
3+であり、M2+はCo2+またはNi2+である。文献1の
Baフェライトは、粉体か焼結体か不明確であるが、P
rおよびCoを含有する点では本発明のSrフェライト
と類似している。文献1のFig.1には、PrおよびCo
を含有するBaフェライトについてxの変化に伴う飽和
磁化の変化が記載されているが、このFig.1ではxの増
大にともなって飽和磁化が減少している。また、文献1
には保磁力が数倍になったとの記載があるが、具体的数
値の記載はない。
【0021】これに対し本発明では、Srフェライト焼
結磁石にPrやNdとCoおよび/またはZnとをそれ
ぞれ最適量含有させた組成を用いることにより、HcJの
著しい向上と共に、Brの微増を実現し、かつ、HcJの
温度依存性の著しい改善をも成し遂げたものである。ま
た、本発明は、Srフェライト磁石粉末にPrやNdと
Coとをそれぞれ最適量含有させることにより、HcJを
増大させると共にその温度依存性を著しく減少させたも
のである。Co、ZnおよびPr、Ndの複合添加をS
rフェライトに適用したときにこのような効果が得られ
ることは、本発明において初めて見出されたものであ
る。
【0022】特開昭62−100417号公報(以下、
文献2)には、 式 Mx(I)My(II)Mz(III)Fe12-(y+z)19 で表される組成の等軸ヘキサフェライト顔料類が記載さ
れている。上記式において、M(I)は、Sr、Ba、
希土類金属等と、一価の陽イオンとの組み合わせであ
り、M(II)は、Fe(II)、Mn、Co、Ni、C
u、Zn、CdまたはMgであり、M(III)はTi等
である。文献3に記載されたヘキサフェライト顔料類
は、希土類金属とCoとを同時に含みうる点では本発明
の磁石粉末および焼結磁石と同じである。しかし、文献
3には、Pr、NdとCoとを同時に添加した実施例は
記載されておらず、これらの同時添加により飽和磁化お
よび保磁力が共に向上する旨の記載もない。しかも、文
献3の実施例のうちCoを添加したものでは、同時に元
素M(III)としてTiが添加されている。元素M(II
I)、特にTiは、飽和磁化および保磁力を共に低下さ
せる元素なので、文献3において本発明の構成および効
果が示唆されていないのは明らかである。なお、出願人
は、特願平9−56856号で、本発明におけるPr、
Ndのかわりに、Laを用いたフェライト磁石を提案し
ているが、本発明は、これと同等の特性を示すものであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の磁石粉末は、Sr、B
a、CaおよびPbから選択される少なくとも1種の元
素であって、Srを必ず含むものをAとし、希土類元素
(Yを含む)およびBiから選択される少なくとも1種
の元素であってPrおよび/またはNdを必ず含むもの
をRとし、Coおよび/またはZnをMとしたとき、
A,R,FeおよびMそれぞれの金属元素の総計の構成
比率が、全金属元素量に対し、A:1〜13原子%、
R:0.05〜10原子%、Fe:80〜95原子%、
M:0.1〜5原子%である六方晶マグネトプランバイ
ト型(M型)フェライトを主相として有する。
【0024】また、好ましくは、A:3〜11原子%、
R:0.2〜6原子%、Fe:83〜94原子%、M:
0.3〜4原子%であり、より好ましくは、A:3〜9
原子%、R:0.5〜4原子%、Fe:86〜93原子
%、M:0.5〜3原子%である。
【0025】上記各構成元素において、Aは、Sr、B
a、CaおよびPbから選択される少なくとも1種の元
素であって、Srを必ず含む。Aが小さすぎると、M型
フェライトが生成しないか、α−Fe23 等の非磁性
相が多くなる。Aが大きすぎるとM型フェライトが生成
しないか、SrFeO3-x 等の非磁性相が多くなる。A
中のSrの比率は、好ましくは51原子%以上、より好
ましくは70原子%以上、さらに好ましくは100原子
%である。A中のSrの比率が低すぎると、飽和磁化向
上と保磁力の著しい向上とを共に得ることができなくな
る。
【0026】Rは、希土類元素(Yを含む)およびBi
から選択される少なくとも1種の元素である。Rには、
Prおよび/またはNdが必ず含まれる。Rが小さすぎ
ると、Mの固溶量が少なくなり、本発明の効果が得られ
ない。Rが大きすぎると、オルソフェライト等の非磁性
の異相が多くなる。R中においてPrおよびNdの占め
る割合は、好ましくは40原子%以上、より好ましくは
70〜100原子%である。これは、六方晶M型フェラ
イトに対する固溶限界量を比較すると、Laとともに、
Pr、Ndが多いためである。これは、イオン半径が比
較的大きくSrに近いためと考えられる。したがって、
R中のPr、Ndの割合が低すぎるとRの固溶量を多く
することができず、その結果、元素Mの固溶量も多くす
ることができなくなり、本発明の効果が小さくなってし
まう。また、Biを併用すれば仮焼温度および焼結温度
を低くすることができるので、生産上有利である。な
お、PrおよびNdを併用する場合、その量比は任意で
ある。
【0027】元素Mは、Coおよび/またはZnであ
る。Mが小さすぎると、本発明の効果が得られず、Mが
大きすぎると、BrやHcJが逆に低下し本発明の効果が
得られない。MはCoを必ず含むことが好ましく、M中
のCoの比率は、好ましくは10原子%以上、より好ま
しくは20原子%以上である。Coの比率が低すぎる
と、保磁力向上が不十分となる。
【0028】また、好ましくは本発明の六方晶マグネト
プランバイト型(M型)フェライトは、 式I A1-xx(Fe12-yyz19 の主相を有するものと表したとき、 0.04≦x≦0.9、特に0.04≦x≦0.6、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 である。
【0029】また、より好ましくは 0.04≦x≦0.5、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2 であり、さらに好ましくは 0.1≦x≦0.4、 0.1≦y≦0.4、 0.8≦z≦1.1 であり、特に好ましくは 0.9≦z≦1.05 である。
【0030】上記式Iにおいて、xが小さすぎると、す
なわち元素Rの量が少なすぎると、六方晶フェライトに
対する元素Mの固溶量を多くできなくなり、飽和磁化向
上効果および/または異方性磁場向上効果が不十分とな
る。xが大きすぎると六方晶フェライト中に元素Rが置
換固溶できなくなり、例えば元素Rを含むオルソフェラ
イトが生成して飽和磁化が低くなってしまう。yが小さ
すぎると飽和磁化向上効果および/または異方性磁場向
上効果が不十分となる。yが大きすぎると六方晶フェラ
イト中に元素Mが置換固溶できなくなる。また、元素M
が置換固溶できる範囲であっても、異方性定数(K1
や異方性磁場(HA)の劣化が大きくなってしまう。z
が小さすぎるとSrおよび元素Rを含む非磁性相が増え
るため、飽和磁化が低くなってしまう。zが大きすぎる
とα−Fe23相または元素Mを含む非磁性スピネルフ
ェライト相が増えるため、飽和磁化が低くなってしま
う。なお、上記式Iは不純物が含まれていないものとし
て規定されている。
【0031】上記式Iにおいて、x/yが小さすぎても
大きすぎても元素Rと元素Mとの価数の平衡がとれなく
なり、W型フェライト等の異相が生成しやすくなる。元
素Mは2価であるから、元素Rが3価イオンである場
合、理想的にはx/y=1である。なお、x/yが1超
の領域で許容範囲が大きい理由は、yが小さくてもFe
3+→Fe2+の還元によって価数の平衡がとれるためであ
る。
【0032】組成を表わす上記式Iにおいて、酸素
(O)の原子数は19となっているが、これは、Rがす
べて3価であって、かつx=y、z=1のときの化学量
論組成比を示したものである。Rの種類やx、y、zの
値によって、酸素の原子数は異なってくる。また、例え
ば焼成雰囲気が還元性雰囲気の場合は、酸素の欠損(ベ
イカンシー)ができる可能性がある。さらに、FeはM
型フェライト中においては通常3価で存在するが、これ
が2価などに変化する可能性もある。また、Co等のM
で示される元素も価数が変化する可能性があり、これら
により金属元素の対する酸素の比率は変化する。本明細
書では、Rの種類やx、y、zの値によらず酸素の原子
数を19と表示してあるが、実際の酸素の原子数は化学
量論組成比から多少偏倚していてもよい。
【0033】フェライトの組成は、蛍光X線定量分析な
どにより測定することができる。また、上記の主相の存
在はX線回折から確認される。
【0034】磁石粉末には、B23が含まれていてもよ
い。B23を含むことにより仮焼温度および焼結温度を
低くすることができるので、生産上有利である。B23
の含有量は、磁石粉末全体の0.5wt%以下であること
が好ましい。B23含有量が多すぎると、飽和磁化が低
くなってしまう。
【0035】磁石粉末中には、Na、KおよびRbの少
なくとも1種が含まれていてもよい。これらをそれぞれ
Na2O、K2OおよびRb2Oに換算したとき、これら
の含有量の合計は、磁石粉末全体の3wt%以下であるこ
とが好ましい。これらの含有量が多すぎると、飽和磁化
が低くなってしまう。これらの元素をMIで表わしたと
き、フェライト中においてMIは例えば Sr1.3-2aaI a-0.3Fe11.70.319 の形で含有される。なお、この場合、0.3<a≦0.
5であることが好ましい。aが大きすぎると、飽和磁化
が低くなってしまう他、焼成時に元素MIが多量に蒸発
してしまうという問題が生じる。
【0036】また、これらの不純物の他、例えばSi,
Al,Ga,In,Li,Mg,Mn,Ni,Cr,C
u,Ti,Zr,Ge,Sn,V,Nb,Ta,Sb,
As,W,Mo等を酸化物の形で、それぞれ酸化シリコ
ン1wt%以下、酸化アルミニウム5wt%以下、酸化ガリ
ウム5wt%以下、酸化インジウム3wt%以下、酸化リチ
ウム1wt%以下、酸化マグネシウム3wt%以下、酸化マ
ンガン3wt%以下、酸化ニッケル3wt%以下、酸化クロ
ム5wt%以下、酸化銅3wt%以下、酸化チタン3wt%以
下、酸化ジルコニウム3wt%以下、酸化ゲルマニウム3
wt%以下、酸化スズ3wt%以下、酸化バナジウム3wt%
以下、酸化ニオブ3wt%以下、酸化タンタル3wt%以
下、酸化アンチモン3wt%以下、酸化砒素3wt%以下、
酸化タングステン3wt%以下、酸化モリブデン3wt%程
度以下含有されていてもよい。
【0037】本発明における磁石粉末は、1次粒子の平
均粒径が1μmを超えていても、従来に比べ高い保磁力
を得ることができる。1次粒子の平均粒径は、好ましく
は2μm以下、より好ましくは1μm以下であり、さらに
好ましくは0.1〜1μmである。平均粒径が大きすぎ
ると、磁石粉末中の多磁区粒子の比率が高くなってHcJ
が低くなり、平均粒径が小さすぎると、熱擾乱によって
磁性が低下したり、磁場中成形時の配向性や成形性が悪
くなる。
【0038】磁石粉末は、通常、これをバインダで結合
したボンディッド磁石に用いられる。バインダとして
は、通常NBRゴム、塩素化ポリエチレン、ナイロン1
2(ポリアミド樹脂)、ナイロン6(ポリアミド樹脂)
等が用いられる。
【0039】上記組成の磁石粉末のキュリー温度は、通
常、425〜460℃である。
【0040】次に、磁石粉末を製造する方法を説明す
る。
【0041】上記フェライトを有する磁石粉末は、原料
粉末として、通常、酸化鉄粉末と、元素Aを含む粉末
と、元素Rを含む粉末と、元素Mを含む粉末とを用い、
これらの粉末の混合物を仮焼することにより製造する。
元素Aを含む粉末、元素Rを含む粉末および元素Mを含
む粉末としては、酸化物、または焼成により酸化物とな
る化合物、例えば炭酸塩、水酸化物、硝酸塩等のいずれ
であってもよい。原料粉末の平均粒径は特に限定されな
いが、特に酸化鉄は微細粉末が好ましく、一次粒子の平
均粒径が1μm以下、特に0.5μm以下であることが好
ましい。また、元素Aはストック時の安定性等から水酸
化物、炭酸塩であることが好ましい。
【0042】なお、上記の原料粉末の他、必要に応じて
23等や、他の化合物、例えばSi,Al,Ga,I
n,Li,Mg,Mn,Ni,Cr,Cu,Ti,Z
r,Ge,Sn,V,Nb,Ta,Sb,As,W,M
o等を含む化合物を添加物あるいは不可避成分等の不純
物として含有していてもよい。
【0043】仮焼は、空気中において例えば1000〜
1350℃で1秒間〜10時間、特に1秒間〜3時間程
度行えばよい。
【0044】このようにして得られた仮焼体は、実質的
にマグネトプランバイト型のフェライト構造をもち、そ
の一次粒子の平均粒径は、好ましくは2μm以下、より
好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.1〜1μ
m、最も好ましくは0.1〜0.5μmである。平均粒径
は走査型電子顕微鏡により測定すればよい。
【0045】次いで、通常、仮焼体を粉砕ないし解砕し
て磁石粉末とする。そして、この磁石粉末を樹脂、金
属、ゴム等の各種バインダと混練し、磁場中または無磁
場中で成形する。その後、必要に応じて硬化を行なって
ボンディッド磁石とする。
【0046】また、磁石粉末をバインダと混練して塗料
化し、これを樹脂等からなる基体に塗布し、必要に応じ
て硬化することにより磁性層を形成すれば、塗布型の磁
気記録媒体とすることができる。
【0047】本発明の焼結磁石は、上記の組成比率、特
に 式II A1-xx(Fe12-yyz19 と表したとき、好ましくは 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦2、 0.7≦z≦1.2 である六方晶マグネトプランバイト型(M型)フェライ
トを主相として有する。
【0048】また、より好ましくは 0.04≦x≦0.5、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦2、 0.7≦z≦1.2 であり、特に 0.8≦x/y≦1.7 である。
【0049】上記式IIにおけるA、R、M、x、y、z
およびこれらの限定理由は、前記式Iにおけるそれぞれ
と同じである。x/yの限定理由は、前記式Iにおける
ものと同様である。また、これらに加えて含有していて
もよい不純物は、上記磁石粉末の場合と同等である。
【0050】焼結磁石は、必要に応じて仮焼体を粉砕し
た後、成形し、焼結することにより製造する。具体的に
は、以下の手順で製造することが好ましい。
【0051】仮焼体粒子は一般に顆粒状なので、これを
粉砕ないし解砕するために、まず、乾式粗粉砕を行うこ
とが好ましい。乾式粗粉砕には、仮焼体粒子に結晶歪を
導入して保磁力HcBを小さくする効果もある。保磁力の
低下により粒子の凝集が抑制され、分散性が向上する。
また、粒子の凝集を抑制することにより、配向度が向上
する。粒子に導入された結晶歪は、後の焼結工程におい
て解放され、保磁力が回復することによって永久磁石と
することができる。なお、乾式粗粉砕の際には、通常、
SiO2 と、焼成によりCaOとなるCaCO3 とが添
加される。SiO2 およびCaCO3 は、一部を仮焼前
に添加してもよい。不純物および添加されたSiやCa
は、大部分粒界や三重点部分に偏析するが、一部は粒内
のフェライト部分(主相)にも取り込まれる。特にCa
は、Srサイトにはいる可能性が高い。
【0052】乾式粗粉砕の後、仮焼体粒子と水とを含む
粉砕用スラリーを調製し、これを用いて湿式粉砕を行う
ことが好ましい。
【0053】湿式粉砕後、粉砕用スラリーを濃縮して成
形用スラリーを調製する。濃縮は、遠心分離やフィルタ
ープレス等によって行えばよい。
【0054】成形は、乾式で行っても湿式で行ってもよ
いが、配向度を高くするためには、湿式成形を行うこと
が好ましい。
【0055】湿式成形工程では、成形用スラリーを用い
て磁場中成形を行う。成形圧力は0.1〜0.5ton/cm
2 程度、印加磁場は5〜15kOe 程度とすればよい。
【0056】湿式成形では、非水系の分散媒を用いても
よく、水系の分散媒を用いてもよい。非水系の分散媒を
用いる場合には、例えば特開平6−53064号公報に
記載されているように、トルエンやキシレンのような有
機溶媒に、例えばオレイン酸のような界面活性剤を添加
して、分散媒とする。このような分散媒を用いることに
より、分散しにくいサブミクロンサイズのフェライト粒
子を用いた場合でも最高で98%程度の高い磁気的配向
度を得ることが可能である。一方、水系の分散媒として
は、水に各種界面活性剤を添加したものを用いればよ
い。
【0057】成形工程後、成形体を大気中または窒素中
において100〜500℃の温度で熱処理して、添加し
た分散剤を十分に分解除去する。次いで焼結工程におい
て、成形体を例えば大気中、酸素過剰、あるいは酸素過
少雰囲気中で好ましくは1150〜1270℃、より好
ましくは1160〜1240℃の温度で0.5〜3時間
程度焼結して、異方性フェライト焼結磁石を得る。
【0058】本発明の焼結磁石の平均結晶粒径は、好ま
しくは2μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好
ましくは0.5〜1.0μmであるが、本発明では平均
結晶粒径が1μmを超えていても、十分に高い保磁力が
得られる。結晶粒径は走査型電子顕微鏡によって測定す
ることができる。なお、比抵抗は100Ωm 以上の値で
ある。
【0059】なお、前記成形体をクラッシャー等を用い
て解砕し、ふるい等により平均粒径が100〜700μ
m程度となるように分級して磁場配向顆粒を得、これを
乾式磁場成形した後、焼結することにより焼結磁石を得
てもよい。
【0060】本発明には、薄膜磁性層を有する磁気記録
媒体も包含される。この薄膜磁性層は、上記した本発明
の磁石粉末と同様に、上記式Iで表わされる六方晶マグ
ネトプランバイト型フェライト相を有する。また、不純
物等の含有量は上記粉末磁石と同等である。
【0061】薄膜磁性層の形成には、通常、スパッタ法
を利用することが好ましい。スパッタ法を用いる場合、
上記焼結磁石をターゲットとして用いてもよく、少なく
とも2種の酸化物ターゲットを用いる多元スパッタ法を
利用してもよい。スパッタ膜形成後、六方晶マグネトプ
ランバイト構造を形成するために、通常、熱処理を施
す。
【0062】本発明のフェライト磁石を使用することに
より、一般に次に述べるような効果が得られ、優れた応
用製品を得ることができる。すなわち、従来のフェライ
ト製品と同一形状であれば、磁石から発生する磁束密度
を増やすことができるため、モータであれば高トルク化
等を実現でき、スピーカーやヘッドホーンであれば磁気
回路の強化により、リニアリティーのよい音質が得られ
るなど応用製品の高性能化に寄与できる。また、従来と
同じ機能でよいとすれば、磁石の大きさ(厚み)を小さ
く(薄く)でき、小型軽量化(薄型化)に寄与できる。
また、従来は界磁用の磁石を巻線式の電磁石としていた
ようなモータにおいても、これをフェライト磁石で置き
換えることが可能となり、軽量化、生産工程の短縮、低
価格化に寄与できる。さらに、保磁力(HcJ)の温度特
性に優れているため、従来はフェライト磁石の低温減磁
(永久減磁)の危険のあった低温環境でも使用可能とな
り、特に寒冷地、上空域などで使用される製品の信頼性
を著しく高めることができる。
【0063】本発明の磁気粉末を用いたボンディッド磁
石、焼結磁石は所定の形状に加工され、下記に示すよう
な幅広い用途に使用される。
【0064】例えば、フュエールポンプ用、パワーウイ
ンド用、ABS用、ファン用、ワイパ用、パワーステア
リング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、
ドアロック用、電動ミラー用等の自動車用モータ;FD
Dスピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘ
ッド用、VTRリール用、VTRローディング用、VT
Rカメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、
VTRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラ
ジカセ等キャプスタン用、CD,LD,MDスピンドル
用、CD,LD,MDローディング用、CD,LD光ピ
ックアップ用等のOA、AV機器用モータ;エアコンコ
ンプレッサー用、冷蔵庫コンプレッサー用、電動工具駆
動用、扇風機用、電子レンジファン用、電子レンジプレ
ート回転用、ミキサ駆動用、ドライヤーファン用、シェ
ーバー駆動用、電動歯ブラシ用等の家電機器用モータ;
ロボット軸、間接駆動用、ロボット主駆動用、工作機器
テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用
モータ;その他、オートバイ用発電器、スピーカ・ヘッ
ドホン用マグネット、マグネトロン管、MRI用磁場発
生装置、CD−ROM用クランパ、ディストリビュータ
用センサ、ABS用センサ、燃料・オイルレベルセン
サ、マグネットラッチ等に好適に使用される。
【0065】
【実施例】実施例1(焼結磁石:A−R−Fe−Mの組成による比
較) 原料としては、次のものを用いた。 Fe23粉末(一次粒子径0.3μm:不純物としてM
n,Cr,Si,Clを含む)、SrCO3粉末(一次
粒子径2μm:不純物としてBa,Caを含む)、Co3
4粉末とCoO粉末との混合物(一次粒子径1〜5μ
m)、Pr611粉末(純度99.9%) Nd23粉末(純度99.9%)
【0066】上記原料を、組成がSr0.80.2Fe11.8
Co0.219(R=PrまたはNd)となるように配合
した。また、R=La、Sm、Gd、DyまたはHoの
比較試料の配合も行った。さらに、SiO2粉末(一次
粒子径0.01μm)およびCaCO3粉末(一次粒子径
1μm)を上記原料に対してそれぞれ0.2重量%およ
び0.15重量%添加して混合した。得られた混合物を
湿式アトライターで2時間粉砕し、乾燥して整粒した
後、空気中において1250℃で3時間仮焼して、顆粒
状の仮焼体(磁石粉末)を得た。
【0067】図1は、1250℃で仮焼を行った粉体x
=y=0.2の飽和磁化(σs)と保磁力(HcJ)を示
す。図1は、各希土類元素のイオン半径ごとに、これら
の磁気特性をプロットしたものである。これより、La
以外にPrとNdで高いσsとHcJが得られることがわ
かる。これらのイオン半径は、1.12オングストロー
ム〜1.18オングストロームである。
【0068】図2は、RがPrまたはNdの場合(x=
y=0.1、0.2、0.3)の仮焼粉体のHcJの温度
依存性を示す。特にPrの場合に、常温より低温で高い
HcJが得られた。
【0069】実施例21-xxFe12-yCoy19で A=Sr、Ba R=La、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy、Ho x=y=0,0.1,0.2,0.3 組成を上記式とした以外は実施例1と同一の方法で仮焼
粒子を作製した。
【0070】図3に、1250℃で仮焼を行った粉体の
飽和磁化(σs)と保磁力(HcJ)を示す。LaSr系
以外にPrSr系とNdSr系でも高いσsとHcJが得
られることがわかる。
【0071】この仮焼体に対し、上記SiO2を0.4
重量%および上記CaCO3を1.25重量%添加し、
乾式ロッドミルにより、仮焼体の比表面積が7m2/gとな
るまで粉砕を行なった。
【0072】次いで、非水系溶媒としてキシレンを用
い、界面活性剤としてオレイン酸を用いて、ボールミル
中で仮焼体粉末を湿式粉砕した。オレイン酸は、仮焼体
粉末に対して1.3重量%添加した。スラリー中の仮焼
体粉末は、33重量%とした。粉砕は、比表面積が8〜
9m2/gとなるまで行なった。
【0073】以上の粉砕により仮焼体粉末に粉砕歪が導
入され、仮焼体粉末のHcJは粉砕前の15〜60%まで
減少した。また、粉砕機から、Fe,Crが若干混入す
る。
【0074】次に、粉砕スラリーを遠心分離器によりス
ラリー中の仮焼体粉末の濃度が約85重量%になるよう
に調整した。このスラリーから溶媒を除去しつつ、約1
3kGの高さ方向磁場中で直径30mm、高さ15mmの円柱
状に成形した。成形圧力は0.4ton/cm2とした。ま
た、このスラリーの一部を乾燥後、1000℃で焼成し
て全て酸化物となるよう処理した後、蛍光X線定量分析
法により各成分量を分析した。
【0075】次に、成形体を100〜300℃で熱処理
してオレイン酸を十分に除去した後、空気中において、
昇温速度を5℃/分間とし、1200〜1240℃に1
時間保持することにより焼成を行い、焼結体を得た。こ
れとは別に、PO2=0.05atm、1atmの雰囲気で1
210℃で1時間焼成を行い、焼結体を得た。得られた
焼結体の上下面を加工した後、残留磁束密度(Br)、
保磁力(HcJ)を調べた。
【0076】図4および図5に、PrSr系およびNd
Sr系の焼結体の磁気特性を示す。特に、x=y=0.
1で高い磁気特性が得られた。また、角形性(Hk/H
cJ)も比較的高い値が得られた。
【0077】図6はx=y=0.2焼結体の飽和磁化
(4πIs)と保磁力(HcJ)を示す。仮焼粉体の場合
と同様に、4πIsはNd、Pr、La、HcJは、L
a、Prの場合に高い値が得られた。
【0078】表1は、大気中焼成の場合の1200℃で
焼成した焼結体c面のXRD結果である。
【0079】
【表1】
【0080】図7は、Pr系についてPO2=0.0
5、1atmで焼成した場合の磁気特性を示す。酸素分圧
を高めて焼成することにより、磁気特性が大きく改善さ
れた。
【0081】なお、上記各実施例で作製したSrフェラ
イトにおいてLaの一部をBiで置換したところ、Bi
添加により仮焼温度を低くできることがわかった。すな
わち、最良の特性が得られる仮焼温度が低温側に移動
し、しかも、保磁力はほとんど劣化しなかった。また、
Pr、Ndの一部を他の希土類元素で置換した組成につ
いて仮焼体および焼結体を作製したところ、上記各実施
例と同様にCoとの複合添加によりHcJの向上が認めら
れた。
【0082】また、上記各実施例で作製したSrフェラ
イト仮焼体を用いてボンディッド磁石を作製したとこ
ろ、置換率x、yに応じて上記各実施例と同様な結果が
得られた。
【0083】さらに上記各実施例において、本発明サン
プルを、測定用の円柱形状からC型のモータの界磁用磁
石の形状に変えた他は同様にしてモータ用C型形状焼結
磁石を得た。得られたコア材を従来の材質の焼結磁石に
代えてモータ中に組み込み、定格条件で動作させたとこ
ろ良好な特性を示した。また、そのトルクを測定したと
ころ、従来のコア材を用いたモータより上昇していた。
また、ボンディッド磁石でも同様の結果を得た。
【0084】また、上記各実施例で作製したSrフェラ
イト仮焼体を含有する塗布型磁性層を基体上に形成し
て、磁気カードを作製した。これらの磁気カードでは、
置換率x、yに応じて上記各実施例と同様な結果が得ら
れ、置換率x、yが本発明範囲内であるときには高出力
および高S/Nが得られた。
【0085】また、スパッタリング法により薄膜を基体
上に形成し、これを熱処理して上記実施例と同様な六方
晶マグネトプランバイト型フェライト相を形成して薄膜
磁性層とすることにより、磁気記録媒体を作製した。こ
れらの磁気記録媒体では、置換率xに応じて上記各実施
例と同様な結果が得られ、置換率x、yが本発明範囲内
であるときには高出力および高S/Nが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Srフェライト仮焼体について、希土類元素R
を変えたときの磁気特性を示すグラフである。
【図2】Srフェライト仮焼体について、保磁力の温度
依存性を示すグラフである。
【図3】Srフェライト仮焼体について、Rの種類とR
およびCoの置換率(x)とを変えたときの磁気特性を
示すグラフである。
【図4】SrPrフェライト焼結体について、焼結温度
を変えたときの磁気特性を示すグラフである。
【図5】SrNdフェライト焼結体について、焼結温度
を変えたときの磁気特性を示すグラフである。
【図6】Srフェライト焼結体について、Rの種類を変
えたときの磁気特性を示すグラフである。
【図7】Srフェライト焼結体について、焼結雰囲気を
変えたときの磁気特性を示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 飯田 和昌 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択さ
    れる少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むも
    のをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMそれぞれの金属元素の総計の構成
    比率が、全金属元素量に対し、 A:1〜13原子%、 R:0.05〜10原子%、 Fe:80〜95原子%、 M:0.1〜5原子%である六方晶マグネトプランバイ
    ト型フェライトを主相として有する磁石粉末。
  2. 【請求項2】前記六方晶マグネトプランバイト型フェラ
    イトは、 式I A1-xx(Fe12-yyz19 と表したとき、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦5、 0.7≦z≦1.2である請求項1の磁石粉末。
  3. 【請求項3】 前記M中のCoの比率が10原子%以上
    である請求項1または2の磁石粉末。
  4. 【請求項4】 −50〜50℃における保磁力の温度係
    数(絶対値)が0.1%/℃以下である請求項1または
    2の磁石粉末。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの磁石粉末を含
    むボンディッド磁石。
  6. 【請求項6】 請求項5のボンディット磁石を有するモ
    ータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかの磁石粉末を含
    む磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択さ
    れる少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むも
    のをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMを含有し、 −50〜50℃における保磁力の温度係数(絶対値)が
    0.1%/℃以下である磁石粉末。
  9. 【請求項9】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択さ
    れる少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含むも
    のをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMそれぞれの金属元素の総計の構成
    比率が、全金属元素量に対し、 A:1〜13原子%、 R:0.05〜10原子%、 Fe:80〜95原子%、 M:0.1〜5原子%である六方晶マグネトプランバイ
    ト型フェライトを主相として有する焼結磁石。
  10. 【請求項10】 前記六方晶マグネトプランバイト型フ
    ェライトを、 式II A1-xx(Fe12-yyz19 と表したとき、 0.04≦x≦0.9、 0.04≦y≦0.5、 0.8≦x/y≦2、 0.7≦z≦1.2である請求項9の焼結磁石。
  11. 【請求項11】 25℃での保磁力HcJ(単位kOe)と
    残留磁束密度Br(単位kG)とが、HcJ≧4のとき 式III Br+1/3HcJ≧5.75 を満足し、HcJ<4のとき 式IV Br+1/10HcJ≧4.82 を満足する請求項9または10の焼結磁石。
  12. 【請求項12】 −25℃での保磁力HcJ(単位kOe)
    と残留磁束密度Br(単位kG)とが、 式V Br+1/3HcJ≧5.95 を満足する請求項9〜11のいずれかの焼結磁石。
  13. 【請求項13】 −50〜50℃における保磁力の温度
    係数(絶対値)が0.25%/℃以下である請求項9〜
    12のいずれかの焼結磁石。
  14. 【請求項14】 請求項9〜13のいずれかの焼結磁石
    を有するモータ。
  15. 【請求項15】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択
    される少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含む
    ものをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMを含有し、 −50〜50℃における保磁力の温度係数(絶対値)が
    0.25%/℃以下である焼結磁石。
  16. 【請求項16】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択
    される少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含む
    ものをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMを含有し、 25℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留磁束密度Br
    (単位kG)とが、HcJ≧4のとき 式III Br+1/3HcJ≧5.75 を満足し、HcJ<4のとき 式IV Br+1/10HcJ≧4.82 を満足する焼結磁石。
  17. 【請求項17】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択
    される少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含む
    ものをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMを含有し、 −25℃での保磁力HcJ(単位kOe)と残留磁束密度B
    r(単位kG)とが、 式V Br+1/3HcJ≧5.95 を満足する焼結磁石。
  18. 【請求項18】 Sr、Ba、CaおよびPbから選択
    される少なくとも1種の元素であって、Srを必ず含む
    ものをAとし、 希土類元素(Yを含む)およびBiから選択される少な
    くとも1種の元素であってPrおよび/またはNdを必
    ず含むものをRとし、 Coおよび/またはZnをMとしたとき、 A,R,FeおよびMそれぞれの金属元素の総計の構成
    比率が、全金属元素量に対し、 A:1〜13原子%、 R:0.05〜10原子%、 Fe:80〜95原子%、 M:0.1〜5原子%である六方晶マグネトプランバイ
    ト型フェライトの主相を含む薄膜磁性層を有する磁気記
    録媒体。
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