JPH1191232A - 盛り上げ画像形成用熱転写シート、盛り上げ画像形成方法及び盛り上げ画像形成物 - Google Patents

盛り上げ画像形成用熱転写シート、盛り上げ画像形成方法及び盛り上げ画像形成物

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JPH1191232A
JPH1191232A JP9273329A JP27332997A JPH1191232A JP H1191232 A JPH1191232 A JP H1191232A JP 9273329 A JP9273329 A JP 9273329A JP 27332997 A JP27332997 A JP 27332997A JP H1191232 A JPH1191232 A JP H1191232A
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JP
Japan
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transfer sheet
layer
sheet
thermal
thermal expansion
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JP9273329A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sawa
良裕 澤
Keiji Hirose
恵二 広瀬
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材厚さが100μmに満たない紙や布にで
も盛り上げ画像を形成でき、盛り上げ画像部とは反対の
面に凹状のくぼみを発生せず、盛り上げ画像表面が優れ
た金属光沢性を得ることができる盛り上げ画像形成用熱
転写シート、盛り上げ画像形成方法及び盛り上げ画像形
成物を提供することを目的とする。 【解決手段】 基材シート1の一方の面に金属膜層2と
熱膨張層3をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写
シートとを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形
成したホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面
から熱圧し、熱転写シートの金属膜層2と熱膨張層3を
被熱転写シート上に熱転写すると同時に転写された熱膨
張層3を発泡させ盛り上げ画像を形成するものであり、
盛り上げ画像を正確に形成でき、さらに、金属膜層2が
盛り上げ画像部に転写されるため、画像表面が優れた金
属光沢性を有するものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本、雑誌、カタロ
グ、名刺、手帳、アルバム、布地等に盛り上げ画像や立
体画像を形成する際に適した盛り上げ画像形成用熱転写
シート、盛り上げ画像形成方法及び盛り上げ画像形成物
に関するものであり、特に画像表面が金属光沢を有する
色彩、デザイン性に優れたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、本、雑誌、カタログ、名刺、手
帳、アルバム、布地等に装飾等を目的とした立体画像や
点字等を形成するには、紙等を裏面より押圧し変形させ
て形成する「エンボス法」が用いられている。このエン
ボス法では、盛り上げ画像や立体画像を形成できるだけ
の厚みや塑性を有した紙を使用することが必要である。
また、盛り上げ画像の表面に金属光沢をもたせるために
は、特開平9−52449等に記載しているように、熱
転写シートの基材上に発泡剤と樹脂バインダーを含有し
た膨張性インキ層を設け、その膨張性インキ層に着色剤
を添加することが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のエンボ
ス法では、コピー用紙等の厚さが100μmに満たない
紙や布に盛り上げ画像を印刷形成することはできない。
また、エンボス法によると、盛り上げ画像部とは反対の
面に凹状のくぼみ、すなわち物理的変形が大きく発生し
て、その凹状面に通常の印字、印刷等を施すことが困難
であり、または印字切れ等が発生するという問題があ
る。また、特開平9−52449にあるように、熱転写
記録方式で、盛り上げ画像の表面を着色させることが提
示されているが、膨張性インキ層に有機顔料または無機
顔料を添加させるもので、着色性(金属光沢性)が充分
でないという問題がある。
【0004】したがって、本発明は、上記のごとき問題
を解決し、基材厚さが100μmに満たない紙や布にで
も盛り上げ画像を形成でき、盛り上げ画像部とは反対の
面に凹状のくぼみを発生せず、盛り上げ画像表面が優れ
た金属光沢性を得ることができる盛り上げ画像形成用熱
転写シート、盛り上げ画像形成方法及び盛り上げ画像形
成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材シートの一方の面に熱膨張層を形成
した熱転写シートと被熱転写シートとを対向させ、凹凸
形状により印字パターンを形成したホットスタンプによ
り前記の熱転写シートの背面から熱圧し、熱転写シート
の熱膨張層を被熱転写シート上に熱転写すると同時に転
写された熱膨張層を発泡させ盛り上げ画像を形成する熱
転写シートにおいて、該熱膨張層と基材シートの間に金
属膜層を形成したことを特徴とする。また、前記の熱膨
張層が、熱発泡剤と分子量1,000〜30,000の
樹脂バインダーから構成されていることが好ましい。ま
た、前記の熱発泡剤が、易揮発性炭化水素を内包する熱
膨張性マイクロカプセルであり、その粒径が0.1μm
〜50μmであることが好ましい。
【0006】また、前記の熱膨張層と金属膜層の間に中
間層を形成することが好ましい。さらに、前記基材シー
トと金属膜層の間に剥離層を形成することが好ましい。
また、前記の中間層が、造膜成分と接着成分から構成さ
れていることが好ましい。また、盛り上げ画像形成方法
において、基材シートの一方の面に金属膜層と熱膨張層
をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写シートとを
対向させ、凹凸形状により印字パターンを形成したホッ
トスタンプにより前記の熱転写シートの背面から熱圧
し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱転写シー
ト上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層を発泡さ
せ盛り上げ画像を形成することを特徴とする。
【0007】さらに、基材シートの一方の面に金属膜層
と熱膨張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写
シートとを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形
成したホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面
から熱圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱
転写シート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層
を発泡させ、盛り上げ画像部を形成した後、熱転写シー
トを被熱転写シートから剥離除去して得られる盛り上げ
画像形成物において、前記熱膨張層の膜厚が10μm〜
100μmであって、かつ盛り上げ画像部が該熱膨張層
の2倍〜8倍の膜厚に形成されたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、基材シートの一方の面に金属膜層
と熱膨張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写
シートとを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形
成したホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面
から熱圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱
転写シート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層
を発泡させ盛り上げ画像を形成するものである。したが
って、基材厚さが100μmに満たない紙や布にでも盛
り上げ画像を形成でき、盛り上げ画像部とは反対の面に
凹状のくぼみを発生せず、盛り上げ画像を正確に形成で
き、さらに、金属膜層が盛り上げ画像部に転写されるた
め、画像表面が優れた金属光沢性を有するものとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明の熱転写シートは、図1に示
す通り、基材シート1と、この基材シート1の一方の面
に、金属膜層2、熱膨張層3を順に形成する。また、図
2に示すように、基材シート1の一方の面に、金属膜層
2、中間層4、熱膨張層3を順に形成することが好まし
い。さらに、図3に示すように、基材シート1の一方の
面に、剥離層5を介して、金属膜層2、中間層4、熱膨
張層3を順に形成することができる。また、本発明の熱
転写シートは、図4に示すように、基材シート1の一方
の面に、金属膜層2、熱膨張層3を順に形成し、基材シ
ートの他方の面に耐熱層6を設けることができ、図2、
図3に示すような熱転写シートにおいても基材シートの
他方の面に耐熱層6を設けることができる。
【0010】(基材シート)本発明の熱転写シートで用
いられる基材シート1としては、従来の熱転写シートに
使用されているものと同じ基材シートをそのまま用いる
ことができ、特に制限されないが、好ましくはポリエス
テル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、
酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロ
ン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアル
コール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラ
スチックフィルム、コンデンサー紙、パラフィン紙等の
紙類、不織布等があり、又、これらを複合した基材シー
トであっても良い。上記基材シートl厚さは、その強度
及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて、適宣変
更することが出来るが、2μm〜100μm、好ましく
は3〜25μmである。
【0011】(金属膜層)本発明で使用する熱転写シー
トは金属膜層2を基材シートの上に設けている。金属膜
層2は、金属蒸着や金属メッキ等の金属膜から形成され
る。これらの中でも、優れた光沢のあるメタリック調の
着色記録物が得られる点で金属蒸着層が好ましい。金属
メッキ層は、工程の煩雑さの点で問題となるが、金属蒸
着層と同様に良好な光沢感が得られる。画像表面が優れ
た金属光沢性を有しているものであるが、本発明では金
属光沢性とは表面の光沢度が高い点だけではなく、表面
に規則的な凹凸がある、マット調の金属表面を有してい
るものも、金属光沢性が優れる意味をさしている。
【0012】金属蒸着層としては、アルミニウム、亜
鉛、スズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等
の合金等を真空蒸着法、スパッタリング法等の真空下に
よるメタライジング法、すなわち、物理蒸着法(PV
D:Physical Vapor Deposio
n)で形成した薄膜の金属膜層である。金属蒸着層の厚
みは、通常、100〜1000Å、好ましくは300〜
600Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分であ
る。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射せ
ず、厚すぎると箔切れ、印字(記録)感度が悪くなり、
細かいドットの記録に向かず、また不経済である。金属
メッキ層としては、ニッケル、クロム、銅やその他貴金
属、合金等が使用できる。これらによる金属メッキ層は
メッキ用の前処理を施された樹脂フィルム上に、無電解
メッキ法によって形成することができ、その厚みは10
0〜1000Å程度が好ましい。
【0013】(熱膨張層)熱膨張層3は、熱発泡剤と樹
脂バインダーから構成される。熱発泡剤は、従来公知の
もの、例えば、アゾジカノレポンアミド、アゾピスイソ
ブチロニトリル、ジニトロゾペンタメチレンテトラミ
ン、N,N’ジニトロソーN,N’ジメチルテレフタル
アミド、P−トルエンスルホニルヒドラジド、ヒドラゾ
ルカルボンアミド、P−トルエンスルホニルアジド、ア
セトン−P−スルホニルヒドラゾン等の有機系発泡剤;
重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニ
ウム等の無機系発泡剤;内部に低温で揮発する溶媒を含
有した熱膨張性マイクロカプセル等が挙げられる。
【0014】本発明では、特に熱膨張性マイクロカプセ
ルが好ましく、低温で揮発する炭化水素を樹脂からなる
壁剤の内部に包含させたカプセル構造をとるものが好ま
しい。熱膨張性マイクロカプセルは、特定温度での加熱
によって未加熱状態の時の約約100倍程度にまで体積
が膨張するものを使用するとよい。熱膨張性マイクロカ
プセルに内包させる炭化水素としては、塩化メチル、臭
化メチル、トリクロロエタン、ジクロロエタン、n−ブ
タン、n−ヘプタン、n−プロパン、n−ヘキサン、n
−ペンタン、イソブタン、イソヘプタン、ネオペンタ
ン、石油エ−テル、フレオン等のフッ素原子を有する脂
肪族炭化水素、或いはこれら炭化水素の複数混合体等が
挙げられる。熱膨張性マイクロカプセルの壁剤として
は、塩化ビニリデン、塩化ビニル、アクリロニトリル、
スチレン、メタクリル酸メチルアクリレート、メタクリ
ル酸エチルアクリレート、酢酸ビニル、或いはこれらの
樹脂の共重合体やブレンド物等が挙げられ、さらに必要
に応じて架橋剤を使用して架橋処理された樹脂バインダ
ーを使用してもよい。
【0015】熱膨張性マイクロカプセルの粒径は、直径
0.1μm〜50μm、好ましくは0.1μm〜30μ
m、更に好ましくは0.1μm〜6μmである。このよ
うな熱膨張性マイクロカプセルは、例えば松本油脂製薬
株式会社製造の”マツモトマイクロスフェアー”シリー
ズのF−20,F−30,F−30VS,F−40,F
−50,F−80S,F−82,F−85,F−80V
S,F−100等や、日本フェライト株式会社製造の”
エクスパンセル”シリーズとして市販されている。本発
明の盛り上げ画像形成方法および盛り上げ画像形成物に
おいては、熱膨張性マイクロカプセルの粒径を小さくす
ることにより、ホットスタンプにより転写した際のエッ
ジ部の再現性に優れるものとでき転写抜けを防止するこ
とができるものである。なお、粒径が50μmを越える
とエッジ部の再現性に劣り、転写抜けが生じる。
【0016】樹脂バインダーとしては、例えばフェノキ
シ樹脂、ポリ酢酸ビニルやポリアクリルエステル等のビ
ニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ア
クリル系樹脂、加硫ゴムや未加硫ゴム等のゴム系樹脂等
が挙げられる。ゴム系樹脂としては、例えば、クロロプ
レンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、合成イソプレ
ンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ス
チレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、
ポリイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、
塩素化ブチルゴム等の含成ゴムや天然ゴム等の未加硫ゴ
ム、或いは加硫ゴムが挙げられる。特に好ましい樹脂と
して、ポリエステル系樹脂やゴム系樹脂が挙げられる。
【0017】樹脂バインダーの数平均分子量は1,00
0〜30,000、好ましくは3,000〜25,00
0である。数平均分子量がl,000未満では、形成さ
れた立体画像は非常にもろく、欠けやつぶれを容易に生
じてしまう。またこのような低分子量バインダーは、熱
転写シートを用いて形成した画像を加熱発泡させて、盛
り上げ画像を形成する為に必要な約60℃から140℃
に加熱にすると、軟化或いは溶融することにより粘性が
非常に低下しやすい。この為バインダーが被転写基材に
染み込んでしまったり、形成される画像の周囲に流れ出
るおそれがあり、熱膨張性マイクロカプセルが被転写基
材上に保持されにくくなるという不都合を生じる。
【0018】また、盛り上げ画像の耐久性への要求が非
常に高度である場合は、樹脂バインダーの分子量が大き
い方が良好な盛り上げ画像を得ることが出来、この為に
は樹脂バインダーの数平均分子量は好ましくは3,00
0以上、特に好ましくは10,000以上である。ま
た、被転写材に微細な盛り上げ画像を熱転写する際、加
熱が行なわれた箇所のみが過不足無く転写することが正
確な画像形成のためには極めて重要であり、熱溶融型転
写層が一定の熱転写シート剥離条件下において任意に破
断(箔切れ)しなければならない。この為に樹脂バイン
ダーの数平均分子量は30,000以下、好ましくは2
5,000以下である。
【0019】熱膨張層における熱膨張性マイクロカプセ
ルの含有割合は、樹脂バインダー1重量部に対して1重
量部〜4重量部、好ましくは、2重量部〜3重量部であ
る。1重量部未満の場合は熱膨張層が十分に膨張せず、
4重量部を越えると盛り上げ画像部の耐久性が不足して
くる。本発明においては、ホットスタンプを使用して熱
転写シートにおける熱膨張層を被熱転写シートに転写す
るものであるが、ホットスタンプの熱圧条件の関係で、
熱膨張層における熱膨張性マイクロカプセルの粒径とそ
の含有割合が重要であり、熱膨張性マイクロカプセルの
粒径を小さくし、特に好ましくは、0.1μm〜6μm
の範囲のものとすることにより、ホットスタンプにより
転写した際のエッジ部の再現性に優れ、転写抜けを防止
することができ、かつ、含有量を多くし、樹脂バインダ
ー1重量部に対して、特に好ましくは、2重量部〜3重
量部とすることにより、熱膨張層の膨張性と共に盛り上
げ画像部の耐久性に優れたものとすることができる。
【0020】また、熱膨張層に良好な熱伝導性及び溶融
転写性を与える為に、熱良伝導性物質を熱膨張層に添加
することが出来る。この様な物質としては、銅やアルミ
ニウムや酸化錫や二硫化モリブデン等の、金属或いは金
属酸化物或いは金属硫化物よりなる粉末や微粉末やウィ
スカー、又はカーボンブラックなどの炭素質物質等が挙
げられる。熱膨張層は、基材シートの一方の面に、上記
の如き熱膨張層形成材料を適当な有機溶剤及び/又は水
に溶解または分散させ、例えばグラビア印刷法、スクリ
ーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーテ
ィング法等の形成手段により塗布及び乾燥することによ
って形成される。なお、樹脂バインダーが架橋可能な場
合には架橋剤や架橋反応促進触媒等の必要な添加剤を加
えてもよい。熱膨張層の乾燥後膜厚は10μm〜100
μmが好ましく、20μm〜40μmであることが更に
好ましい。
【0021】(中間層)本発明の熱転写シートでは、熱
膨張層と金属膜層の間に中間層4を設けることができ
る。中間層4は、熱膨張層と金属膜層との接着性を高
め、かつ熱膨張層がホットスタンプによる熱圧で、発泡
した際に金属膜層の表面が凹凸したりせず、平滑性を維
持させる強度を有する造膜性のあるものである。したが
って、中間層は構成する樹脂として、造膜成分と接着成
分から成ることが好ましく、造膜成分は、例えば、アク
リル系樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース等の
セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂
等の1種または2種以上を選択して使用することができ
る。また、上記の造膜成分は、ホットスタンプによる熱
圧で、中間層を溶融させず軟化して転写させるため、ガ
ラス転移温度が80℃〜120℃の範囲が好ましい。例
えば、ガラス転移温度が80℃〜120℃のアクリル樹
脂を選択するには、その分子量が100万〜600万程
度のものを選べば良い。
【0022】中間層の接着成分としては、例えばポリウ
レタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等の1種または2種以上を選
択して使用することができる。また、接着成分はホット
スタンプによる熱圧で、溶融する成分であり、ガラス転
移温度が30℃〜70℃の範囲が好ましい。中間層は上
記の造膜成分と接着成分を混合することが好ましく、造
膜成分と接着成分の配合割合は、造膜成分対接着成分
で、1対3〜1対7程度が望ましい。そして、造膜成分
と接着成分の配合割合を、1対7に近くすれば画像表面
に規則的な凹凸がある、マット調の金属表面を有したも
のが得られる。中間層は基材シートの一方の面に、上記
の如き造膜成分と接着成分を適当な有機溶剤及び/又は
水に溶解または分散させ、例えばグラビア印刷法、スク
リーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコー
ティング法等の形成手段により塗布及び乾燥することに
よって形成される。中間層の塗布量は乾燥状態で0.2
〜2.0g/m2 程度が好ましい。
【0023】(剥離層)剥離層5は、転写記録時に盛り
上げ画像形成用熱転写シートから被熱転写シート側に、
その厚み方向の全部または凝集破壊によって一部が転写
移行し、画像形成物の最表面を形成する層である。言い
換えれば、剥離層5は、熱転写シートと被熱転写シート
とがホットスタンプなどで加熱された時に、融着するこ
とを防止し、熱転写シートが被熱転写シートからスムー
ズに剥離し、転写記録を良好にするものである。また、
剥離層5は、転写記録後の画像形成物の耐擦過性や耐溶
剤性を付与することができる。
【0024】剥離層5は、例えば、マイクロクリスタリ
ンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、
エステルワックス、フィッシャートロプシュワックス、
各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロ
ウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャン
デリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、
脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等の種々のワックス類が
使用できる。また、剥離層5は、基材シートとの剥離性
等が適切であれば、上記ワックス以外の樹脂も使用で
き、樹脂のみ、あるいは上記ワックスと樹脂との混合物
等であってもよい。このような樹脂として、例えばポリ
イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエン
アクリロニトリルゴム等のゴム系樹脂、アクリル酸エス
テル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニ
ル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体型樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリ塩素化オレフィン系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂等が挙げられる。
この剥離層5は、塗布量は乾燥状態で0.1〜10g/
2 程度が好ましく、従来公知のグラビア印刷法、スク
リーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコー
ティング法等の形成手段により、塗布し、乾燥して得ら
れる。
【0025】(感熱接着層)本発明の盛り上げ画像形成
用熱転写シートは、図1〜図3に示すように、基材シー
トの一方の面に金属膜層、熱膨張層等を設け、熱転写シ
ートの最外層は熱膨張層となっている。しかし、図示は
しないが、熱膨張層の上に感熱接着層を設けて、被熱転
写シートに対しての接着性を向上させることができる。
感熱接着層は、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックス、カルナバワックス等のワックス類、アク
リルゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・ブロ
ピレンゴム、イソブレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリ
ルゴム、塩素化ブチルゴム等の合成ゴムや天然ゴム等の
未加硫ゴム、あるいは加硫ゴム、ポリ酢酸ビニルやポリ
塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアミド等の熱
可塑性樹脂を単独、または混合物を使用して形成すると
よく、乾燥時0.1g/m2 〜10g/m2 、好ましく
は2g/m2 〜5g/m2で塗布されるとよい。
【0026】(耐熱層)耐熱層6は、ホットスタンプと
熱転写シートとの熱接着を防止することを目的として設
けられるものであり、耐熱性樹脂と熱離型剤とからな
る。耐熱性樹脂としては、ウレタン樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が例示される。ま
た、種々の熱可塑性樹脂を公知の架橋剤によって架橋さ
せて、樹脂の耐熱性を向上させたものでもよく、例えば
熱可塑性樹脂の側鎖や分子末端に水酸基を有する場合、
ポリイソシアネート等の架橋剤を用いることが出来る。
架橋剤を使用する場合は、必要に応じて触媒を使用する
とよい。耐熱層は、耐熱性樹脂を有機溶剤または水に溶
解、または分散した後、グラビア印刷法、スクリーン印
刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング
法等の形成手段により、乾燥時0.9g/m2 〜1.1
g/m2 で形成されるとよい。
【0027】(盛り上げ画像形成方法)次に、本発明に
おける盛り上げ画像形成方法について説明する。本発明
の画像形成方法は、基材シートの一方の面に金属膜層と
熱膨張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写シ
ートとを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形成
したホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面か
ら熱圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱転
写シート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層を
発泡させ盛り上げ画像を形成することを特徴とする。ホ
ツトスタンプは、熱転写シートとの当接面に、凹凸形状
により印字パターンが形成されたものであり、印字パタ
ーンは、ネガ、ポジいずれでもよい。
【0028】ホットスタンプの印加条件は、印圧温度が
100℃〜200℃、好ましくは160℃〜170℃で
あり、また、印圧時間が0.5秒〜1.5秒、好ましく
は0.6秒〜l秒とするとよく、これにより、熱膨張層
は、被熱転写シートに転写されると同時に発泡させるこ
とができ、その発泡性は上記ホットスタンプの印加条件
を適宜調整することにより容易に制御できる。本発明の
盛り上げ画像形成用熱転写シート、および盛り上げ画像
形成方法によると、ホットスタンプを使用し、熱膨張層
と金属膜層を熱転写すると同時に転写された熱膨張層を
発泡させるのに適し、また、生産性に優れるものであ
り、しかも、エッジ等の転写性に優れ、熱膨張層と金属
膜層の箔切れを良好なものとすることができる。
【0029】(盛り上げ画像形成物)本発明の盛り上げ
画像形成物は、基材シートの一方の面に金属膜層と熱膨
張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写シート
とを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形成した
ホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面から熱
圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱転写シ
ート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層を発泡
させ、盛り上げ画像部を形成した後、熱転写シートを被
熱転写シートから剥離除去して得られるもので、前記熱
膨張層の膜厚が10μm〜100μmであって、かつ盛
り上げ画像部が該熱膨張層の2倍〜8倍の膜厚に形成さ
れたことを特徴とする。盛り上げ画像形成用熱転写シー
トにおける10μm〜100μmの膜厚の熱膨張層が、
被熱転写シートに熱転写及び膨張された段階で、膜厚が
20μm〜800μmのものとすることができる。
【0030】本発明の盛り上げ画像形成物は、エンボス
方式によるものとは異なり、盛り上げ画像が形成された
裏面に凹状の窪みが発生しないので、裏面における印字
情報を損なうことがなく、例えば金銭の支払い内容等を
記録したレシートの裏面や表面、通常の文字印刷が施さ
れた名刺の裏面や表面、更には磁気情報が記録されたブ
リペイドカードの表面、あるいは航空券や乗車券等の表
面や裏面に盛り上げ画像を印刷することが可能である。
【0031】本発明における被熱転写シートは、カット
状態や小巻状態やカード状態である種々の紙類を使用す
ることが出来る。その素材はセルロース等の天然繊維に
限定されず、ビニロンやナイロンやポリエステルやアク
リルなどの合成繊維、ステンレス等の金属繊維、アルミ
ナやシリケート等の無機繊維、炭素繊維、キチン繊維、
キトサン繊維等を用いて抄き上げたもの等いずれも使用
することが出来る。天然繊維を用いた紙類としては、例
えば上質紙、中質紙、コピー用紙、アート紙、コート
紙、クラフト紙、ケント紙、板紙、図画用紙、カード用
紙、更紙、グラシン紙、新聞用紙、コンデンサー紙等を
挙げることができる。更に、種々の熱可塑性樹脂を原料
に用いて製造されたプラスチックフィルム類であるポリ
エチレンテレフタレートフィルムやポリ塩化ビニールフ
ィルムやポリエチレンナフタレートフィルムやポリイミ
ドフィルム、同じく熱可塑性樹脂類を抄く工程を経ずに
紙状に加工した合成紙類(例えば王子油化製、ユポFP
G−150)等も使用することが出来る。また、ポリエ
チレンテレフタレートやポリ塩化ビニールや厚紙を用い
て製造されたカード類も用いることが出来る。
【0032】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて、本発明を更
に具体的に説明する。 (実施例1)基材シートとして、厚さ16μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラ
ー)の一方の面に、耐熱層を形成し、次いで、基材シー
トの他方の面に下記組成の剥離層用塗工液を、乾燥状態
で0.5g/m2 の塗布量でグラビアコーターにより、
塗工、乾燥して、剥離層を形成した。次に、この剥離層
の上に、金属膜層である金属蒸着層をアルミニウムを3
00Åの厚さでスパッタリング法により形成した。ま
た、この金属蒸着層の上に、下記組成の中間層用塗工液
をグラビアコーターで、乾燥状態で0.7g/m2 の塗
布量で塗工、乾燥して、中間層を形成し、さらに中間層
の上に下記組成の熱膨張層をグラビアコーターにより乾
燥状態で30g/m2 の塗布量で塗工、乾燥して、熱膨
張層を形成し、実施例1の熱転写シートを得た。
【0033】剥離層用塗工液 ポリメタクリル酸メチル樹脂 70重量部 (平均分子量:45000、Tg:105℃) ポリエチレンワックス 5重量部 トルエン 70重量部
【0034】中間層用塗工液 アクリル樹脂(Tg90℃) 10重量部 (三菱レイヨン株式会社製BR−108) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg58℃) 50重量部 (電気化学工業株式会社製TF−120) メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部
【0035】熱膨張層用塗工液 ポリエステル樹脂(分子量20,000) 10重量部 (東洋紡績株式会社製バイロナールMD−1930) 熱膨張性マイクロカプセル(粒径2〜4μm) 60重量部 (日本フェライト株式会社製エクスパンセルDU551−20) 水 15重量部 イソプロパノール 15重量部
【0036】上記で作製した盛り上げ画像形成用熱転写
シートと厚さ150μmの上質紙(被転写シート)とを
重ね、熱転写シートの背面(耐熱層側)よりホットスタ
ンプ(和光精機株式会社製RS−5、パターン形状:縦
3cm、横5mmの長方形パターン)を使用し、160
℃、0.7秒間熱圧した。熱圧後、盛り上げ画像形成用
熱転写シートと上質紙とを剥離し、本発明の実施例1の
盛り上げ画像形成物を得た。
【0037】(実施例2)実施例1における盛り上げ画
像形成用熱転写シートにおいて、熱膨張層用塗工液を下
記のものに変えた。それ以外は、実施例1と同様にして
実施例2の熱転写シートを作製し、実施例1と同様にし
て(被転写シート、ホットスタンプ条件を同様にし
て)、本発明の実施例2の盛り上げ画像形成物を得た。熱膨張層用塗工液 ポリエステル樹脂(分子量20,000) 10重量部 (東洋紡績株式会社製バイロナールMD−1930) 熱膨張性マイクロカプセル(粒径12〜14μm) 60重量部 (松本油脂株式会社製マツモトマイクロフェアーF−30VS) 水 15重量部 イソプロパノール 15重量部
【0038】(実施例3)実施例1における盛り上げ画
像形成用熱転写シートにおいて、中間層用塗工液を下記
のものに変えた。それ以外は、実施例1と同様にして実
施例3の熱転写シートを作製し、実施例1と同様にし
て、本発明の実施例3の盛り上げ画像形成物を得た。中間層用塗工液 アクリル樹脂(Tg104℃) 10重量部 (三菱レイヨン株式会社製BR−108) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Tg60℃) 70重量部 (電気化学工業株式会社製TF−120) メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部
【0039】(実施例4)メッキ用の前処理を施された
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、無電解メッ
キ法によってニッケルの金属メッキ層を300Åの厚さ
で形成し、この金属メッキ層の上に、実施例1で使用し
た中間層用塗工液をロールコーターで、乾燥状態で0.
7g/m2 の塗布量で塗工、乾燥して、中間層を形成
し、さらに中間層の上に実施例1で使用した熱膨張層を
バーコーターにより乾燥状態で30g/m2 の塗布量で
塗工、乾燥して、熱膨張層を形成し、実施例4の熱転写
シートを得た。そして、実施例1と同様にして、本発明
の実施例4の盛り上げ画像形成物を得た。
【0040】(実施例5)実施例1における盛り上げ画
像形成用熱転写シートにおいて、中間層を省いた。それ
以外は、実施例1と同様にして実施例5の熱転写シート
を作製し、実施例1と同様にして、本発明の実施例5の
盛り上げ画像形成物を得た。
【0041】(比較例1)基材シートとして、厚さ6μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)
製ルミラー)の一方の面に、耐熱層を形成し、次いで、
基材シートの他方の面に実施例1で使用した剥離層用塗
工液を、乾燥状態で0.5g/m2 の塗布量でグラビア
コーターにより、塗工、乾燥して、剥離層を形成した。
次に、剥離層の上に下記組成の熱膨張層をバーコーター
により乾燥状態で30g/m2 の塗布量で塗工、乾燥し
て、熱膨張層を形成し、比較例1の熱転写シートを得
た。そして、実施例1と同様にして、比較例1の盛り上
げ画像形成物を得た。
【0042】熱膨張層用塗工液 ポリエステル樹脂(分子量20,000) 10重量部 (東洋紡績株式会社製バイロナールMD−1930) 熱膨張性マイクロカプセル(粒径2〜4μm) 25重量部 (日本フェライト株式会社製エクスパンセルDU551−20) アルミペースト 20重量部 水 15重量部 イソプロパノール 15重量部
【0043】上記、実施例および比較例の画像形成物に
おいて、盛り上げ画像表面の金属光沢性、盛り上げ画像
のエッジ部の再現性について、目視にて、観察して評価
を行った。金属光沢性の評価基準 ○:金属光沢性が良好である。(光沢が高いだけでな
く、マット調の金属表面が再現できていれば良好であ
る。) ×:金属光沢性が不良である。
【0044】エッジ部再現性の評価基準 ○:盛り上げ画像のエッジ部が良好に再現されている。 △:盛り上げ画像のエッジ部がほぼ再現されている。エ
ッジ部の線が少し凹凸している。 ×:盛り上げ画像のエッジ部が再現できていない。エッ
ジ部の線が凸凹している。
【0045】評価結果を下記の表1に示す。
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、以上説明したように、
基材シートの一方の面に金属膜層と熱膨張層をこの順に
形成した熱転写シートと被熱転写シートとを対向させ、
凹凸形状により印字パターンを形成したホットスタンプ
により前記の熱転写シートの背面から熱圧し、熱転写シ
ートの金属膜層と熱膨張層を被熱転写シート上に熱転写
すると同時に転写された熱膨張層を発泡させ盛り上げ画
像を形成するものである。したがって、基材厚さが10
0μmに満たない紙や布にでも盛り上げ画像を形成で
き、盛り上げ画像部とは反対の面に凹状のくぼみを発生
せず、盛り上げ画像を正確に形成でき、さらに、金属膜
層が盛り上げ画像部に転写されるため、画像表面が優れ
た金属光沢性を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの一つの実施形態を示す
断面図である。
【図2】本発明の熱転写シートの他の実施形態を示す断
面図である。
【図3】本発明の熱転写シートの他の実施形態を示す断
面図である。
【図4】本発明の熱転写シートの他の実施形態を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 金属膜層 3 熱膨張層 4 中間層 5 剥離層 6 耐熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/26 B41M 5/26 L B44C 1/17 B A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの一方の面に熱膨張層を形成
    した熱転写シートと被熱転写シートとを対向させ、凹凸
    形状により印字パターンを形成したホットスタンプによ
    り前記の熱転写シートの背面から熱圧し、熱転写シート
    の熱膨張層を被熱転写シート上に熱転写すると同時に転
    写された熱膨張層を発泡させ盛り上げ画像を形成する熱
    転写シートにおいて、該熱膨張層と基材シートの間に金
    属膜層を形成したことを特徴とする盛り上げ画像形成用
    熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記の熱膨張層が、熱発泡剤と分子量
    1,000〜30,000の樹脂バインダーから構成さ
    れていることを特徴とする上記の請求項1に記載する熱
    転写シート。
  3. 【請求項3】 前記の熱発泡剤が、易揮発性炭化水素を
    内包する熱膨張性マイクロカプセルであり、その粒径が
    0.1μm〜50μmであることを特徴とする上記の請
    求項2に記載する熱転写シート。
  4. 【請求項4】 前記の熱膨張層と金属膜層の間に中間層
    を形成したことを特徴とする上記の請求項1〜請求項3
    のいずれか1項に記載する熱転写シート。
  5. 【請求項5】 前記の基材シートと金属膜層の間に剥離
    層を形成したことを特徴とする上記の請求項1〜請求項
    4のいずれか1項に記載する熱転写シート。
  6. 【請求項6】 前記の中間層が、造膜成分と接着成分か
    ら構成されていることを特徴とする上記の請求項4に記
    載する熱転写シート。
  7. 【請求項7】 基材シートの一方の面に金属膜層と熱膨
    張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写シート
    とを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形成した
    ホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面から熱
    圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱転写シ
    ート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層を発泡
    させ盛り上げ画像を形成することを特徴とする盛り上げ
    画像形成方法。
  8. 【請求項8】 基材シートの一方の面に金属膜層と熱膨
    張層をこの順に形成した熱転写シートと被熱転写シート
    とを対向させ、凹凸形状により印字パターンを形成した
    ホットスタンプにより前記の熱転写シートの背面から熱
    圧し、熱転写シートの金属膜層と熱膨張層を被熱転写シ
    ート上に熱転写すると同時に転写された熱膨張層を発泡
    させ、盛り上げ画像部を形成した後、熱転写シートを被
    熱転写シートから剥離除去して得られる盛り上げ画像形
    成物において、前記熱膨張層の膜厚が10μm〜100
    μmであって、かつ盛り上げ画像部が該熱膨張層の2倍
    〜8倍の膜厚に形成されたことを特徴とする盛り上げ画
    像形成物。
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