JPH1187942A - 電子機器の防水構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、ケース本体への挿入が容易
で良好な防水効果が得られる電子機器の防水構造を提供
することにある。 【解決手段】 電子機器のケース本体（１）とシャーシ
（２）間にパッキング（３）がはさみ込まれた防水構造
において、前記シャーシ（２）はその縁付近に取付用リ
ブ（２ａ）が形成され、前記パッキング（３）は、前記
取付用リブ（２ａ）が嵌合される嵌合溝（３ａ１）が形
成された取付部（３ａ）と、該取付部（３ａ）から前記
シャーシ（２）の側縁に沿って延設された延設部（３
ｂ）とからなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電子機器の防水構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】携帯用無線機等の電子機器の防水構造
は、従来、例えば図３に示すように、電子機器のケース
本体１１に固定されるシャーシ１２の側縁の全周にわた
って形成された溝１２ａに、断面が円形のゴム製オー
（Ｏ）リング１３を嵌め込んだものがある。また、図４
に示すように、フィン１４ｂを有するゴム製パッキング
１４をその溝１４ａにシャーシ１２の側縁を嵌合させた
防水構造もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図３の
防水構造では次のような問題がある。 １．ゴムの弾性によりケースが開く方向（図３（Ｂ）の
矢印）に力が加わってしまう。 ２．面接触ではなく、点接触となってしまう。 ３．Ｏリングタイプの場合よじれが発生するため、組立
作業性等が良くない。 ４．ケースとクリアランスの設定がシビアである。

【０００４】また、図４の構造では、パッキング１４を
単独で固定しようとすると、型が複雑、作業性が悪い等
の問題が発生する。

【０００５】本発明の目的は、上記従来の問題を解決し
た電子機器の防水構造を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる電子機器
の防水構造は、請求項１に記載のように、電子機器のケ
ース本体とシャーシ間にパッキングがはさみ込まれた防
水構造において、前記シャーシはその縁付近に取付用リ
ブが形成され、前記パッキングは、前記取付用リブが嵌
合される嵌合溝が形成された取付部と、該取付部から前
記シャーシの側縁に沿って延設された延設部とからなる
ことを特徴とする。

【０００７ 】

【発明の実施の形態】図１は、本発明にかかる電子機器
の防水構造の一実施例を示す分解斜視図である。図１に
おいて、１はケース本体、２はシャーシ、３はゴム製パ
ッキング、４はプリント基板である。シャーシ２にはそ
の縁付近にほぼ全周にわたって取付用リブ２ａが形成さ
れ、また、適所にネジ穴２ｂ，２ｃ及び２ｄが形成され
ている。パッキング３は、シャーシ２の外形にほぼ近似
した枠型に形成され、シャーシ２の取付用リブ２ａが嵌
合される嵌合溝３ａ１が形成された取付部３ａと、取付
部３ａからシャーシ２の側縁に沿って次第に肉薄になる
テーパー状に延設された延設部３ｂと、ネジ穴３ｃとか
らなる。

【０００８】電子機器の組立時、作業性を良くするため
にパッキング３はまずシャーシ２に載せる。パッキング
３の取り付け（固定）は、図２（Ａ）に示すように、シ
ャーシ２のリブ２ａにパッキング３の嵌合溝３ａ１を合
わせて位置決めをし、その上にプリント板４を載せてネ
ジ穴４ｂからネジ穴２ｃにネジ（図示しない）を挿入し
てシャーシ２にネジ止めをすることにより、シャーシ２
とプリント基板４の間にはさみ込んで固定する。

【０００９】次いで、図２（Ｂ）に示すように、プリン
ト基板４の上からケース本体１をかぶせ、ネジ（図示し
ない）をシャーシ２の底面からネジ穴２ｂ、ネジ穴３
ｃ、ネジ穴４ａを介してケース本体１に形成されたネジ
穴（図示しない）に挿入してネジ止め固定する。それと
同時に、ネジ（図示しない）をシャーシ２の底面からネ
ジ穴２ｄを介してケース本体１に形成されたネジ穴（図
示しない）に挿入してネジ止め固定する。

【００１０】以上のように、パッキング３はほぼ全周に
延設部３ｂを設けているので、この延設部３ｂによりケ
ース本体１との接触面が増え、良好な防水効果が得られ
る。また、延設部３ｂが外広がり形状のため、挿入が容
易でケースとの接触面も広くとれる。また、従来のＯリ
ング型パッキングに比べて、よじれないため均一面でケ
ース本体と接触できる。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 （１）パッキングの防水に役立つ延設部が外広がりの形
状のため、ケース本体への挿入が容易である。 （２）パッキングをつぶさないためケース本体の開きが
発生しない。 （３）パッキングが容易に取付けられて、なおかつ安定
してケース本体に接触する。（よじれなどが発生しな
い。） （４）ケース本体とシャーシの嵌合寸法の誤差を吸収で
きる。 （５）従来のＯリング型パッキングに対し、ケース本体
等とのクリアランスがシビアではなく、許容範囲が広
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明にかかる電子機器の防水構造の
一実施例を示す分解斜視図であ。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図であり、（Ａ）はケース
本体の組立前の状態、（Ｂ）はケース本体の組立後の状
態を示す。

【図３】従来の電子機器の防水構造の一例を示し、
（Ａ）は断面図、（Ｂ）は（Ａ）における円内拡大図で
ある。

【図４】従来の電子機器の防水構造の他の例を示す部分
断面図である。

【符号の説明】

１ ケース本体 ２ シャーシ ２ａ 取付用リブ ３ パッキング ３ａ 取付部 ３ａ１ 嵌合溝 ３ｂ 延設部 ４ プリント基板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器のケース本体とシャーシ間にパ
   ッキングがはさみ込まれた防水構造において、前記シャ
   ーシはその縁付近に取付用リブが形成され、前記パッキ
   ングは、前記取付用リブが嵌合される嵌合溝が形成され
   た取付部と、該取付部から前記シャーシの側縁に沿って
   延設された延設部とからなることを特徴とする電子機器
   の防水構造。