JPH1185280A - 無人搬送車システム - Google Patents

無人搬送車システム

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JPH1185280A
JPH1185280A JP9262868A JP26286897A JPH1185280A JP H1185280 A JPH1185280 A JP H1185280A JP 9262868 A JP9262868 A JP 9262868A JP 26286897 A JP26286897 A JP 26286897A JP H1185280 A JPH1185280 A JP H1185280A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無人搬送車の最適走行ルートを、リアルタイ
ムで確実に決定できるようにする。 【構成】 各走行ルートを複数のセグメントに分解し、
セグメント毎の所要走行時間に応じた重みを記憶する。
現在位置から目的位置までの可能な各ルートについてセ
グメントの重みを加算し、所要走行時間を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は地上や天井等を走行する
無人搬送車システムに関し、特に複数の走行ルートを有
してどの無人搬送車をどの走行ルートで走行させるかが
問題となる無人搬送車システムに関する。
【0002】
【従来技術】工場や倉庫等において物品を搬送するため
に、無人搬送車システムが用いられている。無人搬送車
システムでは数台〜数十台程度の無人搬送車を用い、こ
れを軌道に沿って走行させ、あるいは位置認識用のパタ
ーンをレーザー等で走査して無軌道で現在位置を認識し
ながら走行する。
【0003】無人搬送車システムではどの搬送作業をど
の無人搬送車に割り付けるかを決定する必要があり、特
に無人搬送車システムを効率的に運用するには、搬送指
令を最短時間で実行できる無人搬送車を決定することが
必要である。しかしながら無人搬送車の走行ルートには
一般に分岐があり、また同じ出発点と同じ目的地とを結
ぶルートも複数有り、現在地から目的地までの所要走行
時間を求めること自体が難しい。そして所要走行時間を
短時間で確実に求める手法自体が知られていない。この
ため従来の無人搬送車システムでは非効率な搬送作業の
割付を許容するしかなく、システムの効率に限界があっ
た。
【0004】
【発明の課題】請求項1の発明の課題は、無人搬送車の
所要走行時間をリアルタイムで確実に求めることができ
るようにすることにある。請求項2の発明での追加の課
題は、走行ルートが先行する無人搬送車で閉塞された場
合に、リアルタイムで対応できるようにすることにあ
る。請求項3での追加の課題は、走行ルートに異常が生
じた場合にリアルタイムで対応できるようにすることに
ある。
【0005】
【発明の構成】請求項1の発明は、複数の走行ルートに
沿って多数の無人搬送車を走行させるようにしたシステ
ムにおいて、前記各走行ルートを複数のセグメントに分
割して、セグメント毎に所要走行時間に応じた重みを記
憶するための手段と、現在位置から目的地までの各走行
ルートについてセグメントの重みを加算して、所要走行
時間に対応する値を求めるための手段とを設けたことを
特徴とする。
【0006】ここに無人搬送車としては、天井走行車や
地上を無軌道あるいは有軌道で走行する無人搬送車等を
用いる。また各走行ルートのセグメントへの分解では、
少なくとも走行ルートでの分岐と分岐との間を1セグメ
ントとし、セグメントの数を増加させる程、所要走行時
間の算出が正確になる。前記の重みは例えばグラフ形式
で記憶し、走行ルートは合理的な範囲で求め、明らかに
非効率な走行ルートまで考慮する必要はない。
【0007】請求項2の発明では、走行ルート上で停留
する無人搬送車が発生したことをその位置と共に検出し
て、該位置に対応するセグメントの重みを加算するため
の手段を設ける。停留とは、バッテリーの出力低下やそ
の他の故障により無人搬送車が停止しもしくは低速とな
ること、同一走行ルートに多数の無人搬送車が投入され
走行ルートが渋滞すること、あるいは無人搬送車が物品
の移載や充電のために停止して走行ルートを閉塞するこ
と等をいう。この内少なくとも、無人搬送車の故障を停
留として検出することが好ましい。
【0008】請求項3の発明では、走行ルートに異常が
発生したことをその位置と共に検出して、該位置に対応
するセグメントの重みを加算するための手段を設ける。
走行ルートの異常とは、例えば軌道の異常やその他の原
因により走行ルートの一部が通行不能になったことを意
味する。
【0009】
【発明の作用と効果】請求項1の発明では、走行ルート
はセグメントを連結したものとなる。そこでセグメント
毎の所要走行時間を重みとして記憶すれば、走行ルート
に沿ってセグメントの重みを積算すると簡単に所要走行
時間に対応した値を求めることができる。そして例えば
搬送指令が発生する毎に、各無人搬送車について現在地
から目的地までの所要走行時間を求めれば、最も短時間
で搬送できる無人搬送車に、リアルタイムで確実に搬送
指令を割り付けることができる。このため、無人搬送車
システムの効率を改善できる。
【0010】請求項2の発明では、走行ルート上で停留
する無人搬送車が発生した場合、該当するセグメントの
重みを加算する。加算値は一定でも良く、あるいは停留
の状況に応じて可変としても良い。このようにすれば所
要走行時間の算出を状況の変化に応じて正確にかつリア
ルタイムで行うことができ、特に決定済みの走行ルート
について、先行する無人搬送車の停留でルートが影響を
受けるか否かをチェックし、影響を受ける場合により短
時間で走行できるルートの有無を検出すれば、さらに効
率的に無人搬送車を走行させることができる。
【0011】請求項3の発明では、走行ルートの異常が
生じると該当するセグメントの重みを加算する。このた
め走行不能のルートを迂回して走行でき、無人搬送車シ
ステムの効率が向上する。この場合にも好ましくは、決
定済みの走行ルートについて走行ルートの異常の影響を
受けるか否かを、即ち異常が生じたセグメントを通過す
るか否かをチェックし、影響を受ける場合に例えば代替
ルートへ走行ルートを変更する。このため例えば走行ル
ートの異常にリアルタイムで対応できる。
【0012】
【実施例】図1〜図6に実施例を示す。図1に無人搬送
車システムの構成を示すと、工場や倉庫の内部に走行ル
ート40が敷設されている。走行ルート40は天井走行
車の軌道や地上走行車の軌道等からなり、あるいは軌道
を用いずに磁気テープやその他の手段でルートを指定し
て走行ルート40としたものでも良い。そして走行ルー
ト40には図1に示すように多数の分岐があり、また同
一の2点間を結ぶ複数のルートが存在する。このためど
の走行ルートを用いるかが問題となる。
【0013】走行ルート40は例えばセグメント1〜3
2に分解されており、図のセグメント2〜4,8〜1
0,23〜25は分岐であり、これ以外のセグメントは
走行ルートを例えば所定の長さ毎に分割したものであ
る。走行ルートのセグメントへの分割は少なくとも分岐
と分岐との間が1つのセグメントとなるようにし、より
多数のセグメントに分解するほど所要走行時間の算出が
正確となる。
【0014】41〜51は無人搬送車が物品の移載を行
うステーションで、ここではステーション41〜44は
1個ずつ単独で設けたステーションであり、ステーショ
ン45〜47は他のコンベアシステムやフォークリフト
との移載用の隣接したステーションである。またステー
ション48〜51は、自動倉庫52〜55への入出庫用
の隣接したステーションである。
【0015】60〜64は無人搬送車で、このうち無人
搬送車60,61,62は物品を搬送中で、無人搬送車
63,64は空荷であるとする。また70は充電ポイン
トで、例えば無人搬送車60〜64が充電ポイント70
を通過する毎に停止して充電を行い、あるいはバッテリ
ーの出力低下を検出する毎に充電ポイント70へ走行し
て充電を行うものとする。
【0016】図1では比較的小規模な無人搬送車システ
ムを示したが、実際には走行ルート40はより複雑で、
より多数の分岐とより多数のルートとを備えている。ま
たここでは5台の無人搬送車60〜64を示したが、数
十台程度の無人走行車が存在することもある。
【0017】図2に無人搬送車60を例に、システムコ
ンピュータ72との関係を示す。システムコンピュータ
72は例えば無人搬送車システム全体を統括し、無人搬
送車60との通信は無人搬送車管理部73が無線や有線
等で行い、無人搬送車60は無人搬送車管理部73へ現
在の位置や状態等を報告し、無人搬送車管理部73は無
人搬送車60へ搬送指令の割付等の指示を行う。74は
システムコンピュータ72内のバスで、搬送指令に関す
る入出力等を行う外部入出力75や、各ステーション4
1〜51を管理し、ステーションと無人搬送車との間で
の物品の移載や、ステーションと自動倉庫のクレーン等
との物品の移載等を管理するステーション管理部76等
と接続されている。
【0018】77は割付部で、発生した搬送指令に対し
て最適な無人搬送車を探索して搬送指令を割付る。ここ
での最適割付の基準は、搬送作業を最も短時間で処理し
得ることで、具体的には物品の搬送開始ステーションま
で最も短時間で走行し得る無人搬送車を選択することで
ある。78はルート管理部で、走行ルート40の各セグ
メントについて無人搬送車の所要走行時間に比例した重
みを記憶して管理する。これ以外にルート管理部78は
走行ルートの異常、例えば走行ルートのあるセグメント
が何らかの原因により走行不能となったこと、走行ルー
トでの無人搬送車の停留、例えば無人搬送車がダウンし
て走行ルート上で復旧までの間停止すること、走行ルー
トの渋滞、例えば1つの分岐に多数の無人搬送車が集中
する予定で当該分岐をバイパスすべきこと、等を記憶し
ている。
【0019】最適割付部77はルート管理部78から各
セグメントの所要走行時間を求めて積算し、各無人搬送
車について現在位置から搬送指令終了までの所要走行時
間を算出する。またこの間に無人搬送車が充電ポイント
70で充電が必要な場合や、現在実行中の搬送指令があ
りこれを処理するために物品の移載が必要な場合、充電
時間や物品の移載時間等を加算する。
【0020】所要走行時間の算出はシステムコンピュー
タ72と無人搬送車60〜64のいずれの側でも行うこ
とができるようになっている。このために、各無人搬送
車60〜64はルート管理部78で管理するルート表と
同等のルート表を保有している。システムコンピュータ
72は、各無人搬送車60〜64の現在地から搬送開始
ステーションまでの所要走行時間を算出し、最も短時間
で走行し得る無人搬送車60〜64を選択する。そし
て、無人搬送車管理部73は選択された無人搬送車60
〜64へ搬送指令の割付指示を行う。搬送指令が割り付
けられた無人搬送車60〜64は、現在地から搬送開始
ステーションまで最も短時間で走行し得る走行ルートを
選択する。搬送開始ステーションで移載が完了すると、
無人搬送車60〜64は現在地から搬送終了ステーショ
ンまで最も短時間で走行し得る走行ルートを選択する。
【0021】図3にルート表の構成を示す。実施例では
ルート表をグラフ形式で記憶し、図の各線分はセグメン
トに対応し、○印はセグメントの両端位置のポイントを
示す。そして各セグメントに記入してある値はセグメン
トの所要走行時間で、無人搬送車はポイントを通過する
毎に無人搬送車管理部73に現在位置を報告する。
【0022】各セグメントには2種類のデータを記憶で
き、その加算値が実際の重みとなる。上段は各セグメン
ト固有の重みであり、下段はルートの異常や各セグメン
トでの無人搬送車の停留に対応した加算値である。なお
ルートに異常が生じセグメントが通行不能になった場
合、該当するセグメントに∞を加算値として持たせ、ル
ートが復旧すると∞の加算値を0に戻す。
【0023】またセグメントに停留が生じる場合、例え
ば無人搬送車が故障によりあるセグメントで停止して復
旧を待っている場合、該当するセグメントにはその状況
に応じた値、例えばここでは+100を加算する。この
値は固定でも良いが、停留の状況等により複数のランク
を持たせても良い。同様にある分岐で渋滞が生じる予定
である場合等にも、該当するセグメントに加算値を加え
る。
【0024】図3でAを出発点とし、Bまで走行するも
のとする。合理的な走行ルートはステーションA,D,
E,Bのルートと、ステーションA,C,E,Bのルー
ト、及びステーションA,D,F,Bのルートの3種類
である。これらの3種類について途中のステーションで
の重みを加算すると、ステーションA,D,E,Bのル
ートが重みの加算値が8で最短のルートとなる。これ以
外にCを経由するルートでは重みの加算値は16とな
り、ステーションFを経由するルートでは17となる。
このようにして、各無人搬送車について現在位置から搬
送指令の実行終了までの所要走行時間を算出する。そし
てこのうち最短なものを割付部77で求めて、これに対
応する無人搬送車に搬送作業を割付る。なお無人搬送車
が現在他の搬送作業を実行中で途中で物品の移載が必要
な場合、その移載時間も重みに加算する。同様に充電そ
の他のルート表には現れない所要時間が存在する場合、
その所要時間も加算する。
【0025】現在位置AからステーションGまで走行す
る場合、最短走行ルートは原則としてA,H,Gのルー
トである。しかしG,H間のセグメントが走行不能の場
合、G,H間のセグメントに∞の重みが加算され、この
ことを考慮してA,H間の最短ルートを探索すると、
A,D,Gのルートが重み7で最短ルートとなる。
【0026】H,G間のセグメントが通行不能な状態
で、H,K間で故障して停止した無人搬送車が発生した
とする。ここでステーションAからステーションKまで
の走行では、H,K間のセグメントに例えば重み100
を加算する。この場合G,H間が通行不能であることも
考慮に入れ、最短走行ルートはA,D,G,L,M,
J,Kであり、セグメントの重みの加算値は21とな
る。
【0027】ルート異常や無人搬送車の停留等が生じた
場合、システムコンピュータ72のルート管理部78が
これを検出して、該当するセグメントへの重みの加算値
をルート表に記録し、各無人搬送車にその旨通知する。
各無人搬送車60〜64はシステムコンピュータ72か
ら通知を受けると、自己のルート表を修正し、かつ問題
のセグメントが現在のルートに含まれるかどうかを検出
して、含まれる場合、ルートを変更した方が所要時間を
短縮できるかどうかを算出し、代替ルートの方が好まし
い場合ルートを変更する。
【0028】図4〜図6に、実施例での制御アルゴリズ
ムを示す。図4にシステム全体の動作を示すと、外部入
出力75を介してシステムコンピュータ72に搬送指令
が入力され、これが搬送指令の発生となる。搬送指令が
発生すると、ルート管理部78はルート表を用いて各搬
送台車毎に所要走行時間を算出し、割付部77は最短の
所要走行時間の無人搬送車に該当する搬送指令を割付
る。なお割付を受けた無人搬送車は自己のルート用を用
いて、最短ルートを求めて走行する。
【0029】走行ルートの異常や無人搬送車の故障等が
生じると、ルート管理部78はルート表にそれに対応し
た重みを該当セグメントに加算する。また無人搬送車管
理部73は全無人搬送車60〜64に該当セグメントの
番号と加算値とを通知する。これを受けて各無人搬送車
60〜64は自己のルート表を修正する。そして重みの
変更が生じたセグメントが現在のルートに含まれるかど
うかを各無人搬送車60〜64はチェックし、ルートに
重み変更の生じたセグメントが含まれる場合、図5のル
ートサーチを行い、走行ルートを変更した方がより短時
間で走行し得る場合に、走行ルートを変更する。
【0030】実施例では特定の例を示したがこれに限ら
れるものではなく、ハードウェア及びソフトウェアに応
じて実効的に同じものであれば同じものとして扱って良
い。また停留の定義やルート異常の定義は、システム毎
に任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の無人搬送車システムの構成を示す図
【図2】 実施例での無人搬送車とシステムコンピュー
タ間の関係を示すブロック図
【図3】 実施例でのルート表の構成を示す図
【図4】 実施例での全体的な処理を示すフローチャー
【図5】 実施例での最適ルートの決定アルゴリズムを
示すフローチャート
【図6】 実施例でのルート表の変更アルゴリズムを示
すフローチャート
【符号の説明】 1〜32 セグメント 40 走行ルート 41〜51 ステーション 52〜55 自動倉庫 60〜64 無人搬送車 70 充電ポイント 72 システムコンピュータ 73 無人搬送車管理部 74 バス 75 外部入出力 76 ステーション管理部 77 割付部 78 ルート管理部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走行ルートに沿って多数の無人搬
    送車を走行させるようにしたシステムにおいて、 前記各走行ルートを複数のセグメントに分割して、セグ
    メント毎の所要走行時間に応じた重みを記憶するための
    手段と、現在位置から目的地までの各走行ルートについ
    てセグメントの重みを加算して、所要走行時間に対応す
    る値を求めるための手段とを設けたことを特徴とする、
    無人搬送車システム。
  2. 【請求項2】 走行ルート上で停留する無人搬送車が発
    生したことをその位置と共に検出して、該位置に対応す
    るセグメントの重みを加算するための手段を設けたこと
    を特徴とする、請求項1の無人搬送車システム。
  3. 【請求項3】 走行ルートに異常が発生したことをその
    位置と共に検出して、該位置に対応するセグメントの重
    みを加算するための手段を設けたことを特徴とする、請
    求項1の無人搬送車システム。
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