JPH1179786A - 隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料 - Google Patents
隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料Info
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract
の小さな隔壁形成用複合材料を提供する。 【解決手段】 プラズマ放電空間を有する薄型ディスプ
レイ装置の隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料であ
って、ZnO−B2 O3 −SiO2 系ガラス粉末とフィ
ラー粉末からなることを特徴とする。
Description
する薄型ディスプレイ装置の隔壁形成用ガラスセラミッ
クス複合材料に関し、特に35〜50×10-7/℃の熱
膨張係数を有する無アルカリガラスを基板として用いた
プラズマ放電空間を有する薄型ディスプレイ装置の隔壁
形成用ガラスセラミックス複合材料に関するものであ
る。
のプラズマ放電空間を有する薄型ディスプレイ装置は、
従来のCRTディスプレイ装置に比べて薄型化、軽量化
できるため、盛んに開発が行われている。これらディス
プレイ装置は、2枚のガラス基板が一定の間隔を保持し
て気密封止され、両ガラス基板間に隔壁形成材料によっ
てプラズマ放電空間が形成される。
ガラスが使用されており、放電空間を形成する隔壁材料
には600℃以下で熱処理可能な材料が選択される。こ
のような隔壁材料には、例えば特開平4−337226
号や特開平6−144871号等に開示されているよう
な、焼結性に優れ、低軟化点化が容易なPbO系ガラス
粉末を用いた複合材料が使用されている。
ているようなプラズマアドレスド電気光学装置では、液
晶層に悪影響を与えないようにガラス基板に無アルカリ
ガラスが使用されているが、この種のガラスは一般に熱
膨張係数が約35〜50×10-7/℃と低いため、隔壁
材料にはPbO系ガラス粉末とともにPbTiO3 粉末
等の低膨張フィラーが使用される。
の重元素を含有するガラスやフィラーを使用すると、環
境汚染や人的健康を損なうおそれがある。
量が多く、装置の重量に与える影響が大きいが、PbO
系ガラスは比重が大きいために装置が重くなる、という
問題を有している。
が無く、しかも比重の小さな隔壁形成用複合材料を提供
することである。
スセラミックス複合材料は、プラズマ放電空間を有する
薄型ディスプレイ装置の隔壁形成用ガラスセラミックス
複合材料であって、ZnO−B2 O3 −SiO2 系ガラ
ス粉末とフィラー粉末からなることを特徴とする。
料は、ZnO−B2 O3 −SiO2 系のガラス粉末を使
用する。この系のガラスを使用すると、600℃以下の
温度で緻密に焼結することが可能であり、またPbO系
ガラスよりも比重が小さいため、装置を軽量化すること
が可能である。さらにPbO系に比べて容易に低膨張化
できる。
ラス粉末としては、種々の組成を有するものが使用可能
であるが、Pb、Tl、Bi等の重元素を含むものは避
けるべきである。即ち、これらの重元素は環境上好まし
くなく、またガラスの比重を大きくしてしまう。
・B2 O3 系結晶やZnO・SiO2 系結晶を析出する
性質を有する結晶性ガラスを使用すると、焼成後の熱膨
張係数を著しく低下させることができ、無アルカリガラ
ス基板のそれに適合させることができる。このような低
膨張のガラス粉末には、重量%でZnO 50〜65
%、B2 O3 20〜35%、SiO2 7〜15%、
R2 O+RO 3〜10%(ただしR2 O:Li2 O+
Na2 O+K2 O、RO:MgO+CaO+SrO+B
aO)の組成を有するガラスを使用することが好まし
い。ガラス組成をこのように限定した理由は以下の通り
である。
く熱膨張係数を低下させる働きがあり、また析出結晶の
結晶核となる成分である。ZnOが50%より少ないと
熱処理時の結晶特性が弱くなって低膨張化が困難にな
り、無アルカリガラス基板に使用し難くなる。65%よ
り多くなると溶融時に結晶が析出し易くなってガラス化
が困難となる。なおZnOの好適な範囲は50〜63%
である。
あり、またガラスの溶融温度や軟化点を下げる成分であ
る。B2 O3 が20%より少ないとガラス化が困難にな
り、35%より多いと熱処理時の結晶特性が弱くなって
低膨張化が困難になる。なおB2 O3 の好適な範囲は2
2〜30%である。
成分である。SiO2 が7%より少ないとガラス化が困
難になり、15%より多いとガラスの軟化点が上昇して
600℃以下での焼成が困難になる。なおSiO2 の好
適な範囲は8〜12%である。
びRO(MgO、CaO、SrO、BaO)はガラスの
溶融温度及び軟化点を下げる成分である。これらの合量
が3%より少ないとガラスの軟化点が低下せず、600
℃以下の温度で焼成が困難になる。またこれらの合量が
10%より多い場合は熱膨張係数が大きくなって無アル
カリガラス基板に使用し難くなる。なおこれら成分の合
量の好適な範囲は3〜7%であり、また各成分の範囲は
Li2 O 0〜3%(好ましくは0〜2%)、Na2 O
0〜5%(好ましくは0〜3%)、K2 O 0〜5%
(好ましくは0〜3%)、MgO 0〜5%(好ましく
は0〜3%)、CaO 0〜5%(好ましくは0〜3
%)、SrO 0〜5%(好ましくは0〜3%)、Ba
O 0〜5%(好ましくは0〜3%)である。
等を各5%まで添加することが可能である。
防止したり、熱膨張係数や焼結強度を調整するために従
来より知られている種々のフィラー粉末を含有する。例
えば収縮率や焼結強度の調整のためにアルミナ等のフィ
ラーを使用することができる。また基板に無アルカリガ
ラスを使用する場合、低膨張化するためにコージエライ
ト、ウイレマイト、ジルコン、石英ガラス、β−ユーク
リプタイト、β−スポジュウメン等の低膨張フィラー粉
末を使用することができる。中でもコージエライト、ウ
イレマイト、ジルコンから選ばれる1種以上を使用する
ことが好ましい。またフィラー粉末全体の80重量%以
上をこれら低膨張フィラー粉末で占めるようにするとよ
り効果的である。なおPbTiO3 のようにPb等の重
元素を含むフィラーの使用は環境上好ましくないため避
けるべきである。
末の混合割合は、重量%でガラス粉末15〜60%、フ
ィラー粉末40〜85%からなることが好ましい。混合
割合をこのように限定する理由は、ガラス粉末が15%
より少ないとセラミック粉末を焼結させることが困難に
なり、60%より多いと焼成時の収縮率が大きくなっ
て、隔壁のクラックや断線等が生じ易くなるためであ
る。なおプラズマアドレスド電気光学装置に使用する場
合は、無アルカリガラス基板と隙間なく接着させる必要
があり、緻密に焼結することが要求される。このためガ
ラス粉末とフィラー粉末の混合割合をガラス粉末25〜
60%、フィラー粉末40〜75%にすることが好まし
い。
るために無機顔料粉末を15重量%まで含有させてもよ
い。
比重が2.0〜4.0g/cm3 、体積収縮率が15%
以下の隔壁材料を得ることができる。また無アルカリガ
ラスに用いる場合、ガラス組成、フィラーの種類等を調
整して、焼成後の熱膨張係数が30〜45×10-7/℃
(30〜300℃)となるようにすればよい。
クス複合材料を用いて、隔壁を形成するには、例えば上
記材料と有機ビークルとを混合してペーストを作製し、
これをスクリーンを介して印刷積層する方法や、ペース
トを塗布、乾燥させ、ドライレジストフィルムを密着さ
せて露光、現像した後に、サンドブラストする方法を採
用することができる。
末(試料A〜D)、及び従来より使用されているPbO
系ガラス粉末(試料E)を示している。
まず表の組成となるように調合したガラス原料を110
0〜1450℃で1〜3時間溶融し、薄板状に成形し
た。その後、粉砕、分級することによって、スクリーン
印刷に適する粒径1.5〜3.0μmのガラス粉末を得
た。
ラス粉末は、ガラス軟化点が550〜585℃であり、
焼成すると5ZnO・2B2 O3 、ZnO・B2 O3 、
及び2ZnO・SiO2 を主結晶として析出する性質を
有していた。また焼成後の比重は3.55〜3.70g
/cm3 、30〜300℃における熱膨張係数は50〜
55×10-7/℃、であった。一方、従来例である試料
Eは、ガラス軟化点が550℃、比重が4.62g/c
m3 、30〜300℃における熱膨張係数が67.5×
10-7/℃の非晶質ガラスであった。
や無機顔料粉末を混合し、隔壁形成用ガラスセラミック
ス複合材料とした。なおフィラー粉末及び無機顔料粉末
には、平均粒径が0.5〜2.5μmのものを使用し
た。
〜10)、及び従来例(試料No.11)を示してい
る。
成し、焼結性、体積収縮率、比重及び熱膨張係数を測定
した。結果を各表に示す。
ある試料No.1〜10は、焼結性が良好であり、体積
収縮率が1〜7%、熱膨張係数が33〜42×10-7/
℃であり、基板に無アルカリガラスを使用するプラズマ
アドレスド電気光学装置の隔壁形成用として好適であ
る。また比重が3.99g/cm3 以下であり、従来例
に比べてかなり小さい値であった。
するかどうかで評価した。体積収縮率及び比重は、アル
キメデス法を用いて測定した。熱膨張係数は、焼成した
試料を棒状に加工し、熱膨張係数測定装置を用いて30
〜300℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定し
たものである。
複合材料は、PbO系ガラスの代わりにZnO−B2 O
3 −SiO2 系ガラスを用いるために、従来の材料に比
べて比重が小さく、プラズマ放電空間を有するディスプ
レイ装置の軽量化に有効な材料である。また環境や人体
に悪影響を与えることがない。しかも600℃以下で焼
成でき、焼成時の体積収縮も少ないため、隔壁形成材料
として好適である。
スは低膨張化が容易であるため、無アルカリガラスを基
板に用いるプラズマアドレスド電気光学装置の隔壁形成
材料としても好適である。
Claims (10)
- 【請求項1】 プラズマ放電空間を有する薄型ディスプ
レイ装置の隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料であ
って、ZnO−B2 O3 −SiO2 系結晶性ガラス粉末
とフィラー粉末を含むことを特徴とする隔壁形成用ガラ
スセラミックス複合材料。 - 【請求項2】 重量%でガラス粉末15〜60%、フィ
ラー粉末40〜85%からなることを特徴とする請求項
1の隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料。 - 【請求項3】 ガラス粉末及びフィラー粉末が、Pb、
Tl及びBiを含有しないことを特徴とする請求項1又
は2の隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料。 - 【請求項4】 ガラス粉末が、ZnO・B2 O3 結晶及
び/又はZnO・SiO2 系結晶を析出する性質を有す
ることを特徴とする請求項1〜3の隔壁形成用ガラスセ
ラミックス複合材料。 - 【請求項5】 ガラス粉末が、重量%でZnO 50〜
65%、B2 O320〜35%、SiO2 7〜15
%、R2 O+RO 3〜10%(ただしR2O:Li2
O+Na2 O+K2 O、RO:MgO+CaO+SrO
+BaO)の組成を有することを特徴とする請求項1〜
4の隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料。 - 【請求項6】 焼成後の比重が2.0〜4.0g/cm
3 であることを特徴とする請求項1〜5の隔壁形成用ガ
ラスセラミックス複合材料。 - 【請求項7】 焼成による体積収縮率が15%以下であ
ることを特徴とする請求項1〜6の隔壁形成用ガラスセ
ラミックス複合材料。 - 【請求項8】 フィラー粉末が、コージエライト、ウイ
レマイト、ジルコンから選ばれる1種以上の低膨張フィ
ラー粉末を含有することを特徴とする請求項1〜3の隔
壁形成用ガラスセラミックス複合材料。 - 【請求項9】 フィラー粉末の総量に占める低膨張フィ
ラー粉末の割合が、重量%で80%以上であることを特
徴とする請求項8の隔壁形成用ガラスセラミックス複合
材料。 - 【請求項10】 焼成後の30〜300℃における熱膨
張係数が30〜50×10-7/℃であることを特徴とす
る請求項8又は9の隔壁形成用ガラスセラミックス複合
材料。
Priority Applications (1)
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JP1341398A JP3897202B2 (ja) | 1997-07-14 | 1998-01-06 | 隔壁形成用ガラスセラミックス複合材料 |
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---|---|---|---|
JP20524997 | 1997-07-14 | ||
JP9-205249 | 1997-07-14 | ||
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1179786A true JPH1179786A (ja) | 1999-03-23 |
JP3897202B2 JP3897202B2 (ja) | 2007-03-22 |
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005264138A (ja) * | 2004-02-20 | 2005-09-29 | Jsr Corp | ガラス粉末含有樹脂組成物、転写フィルムおよびこれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
JP2008214152A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | ガラスペースト組成物 |
-
1998
- 1998-01-06 JP JP1341398A patent/JP3897202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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