JPH1174156A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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Abstract
をも低減し得る固体電解コンデンサの製造方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 本発明は、リン酸水溶液による化成処理
により酸化皮膜誘電体層を形成する工程の後に、陽極焼
結体を空気中で一定時間放置する工程を有するか、モノ
マ−溶液に陽極焼結体を浸漬する際に減圧させて、陽極
焼結体の内部にモノマ−溶液を含浸する工程を有する
か、または陽極焼結体を空気中で熱処理する工程を有す
る固体電解コンデンサの製造方法である。
Description
サの製造方法に関し、特に導電性高分子を固体電解質と
して使用する信頼性の高いタンタル固体電解コンデンサ
の製造方法に関する。
ウム電解コンデンサは、エッチング処理した比表面面積
の大きい多孔質アルミ箔の上に誘電体である酸化アルミ
ニウム層を設け、陰極箔との間のセパレ−タ紙に液状の
電解液を含浸させた構造からなっているが、電解液のイ
オン伝導によって機能するために、高周波領域において
著しく抵抗が増大し、インピ−ダンスが増大するという
短所がある。
代替する試みがなされている。このような固体電解コン
デンサは、アルミニウム、タンタルなどの弁金属の酸化
皮膜誘電体層に固体電解質層を付着させた構造を有する
ものであり、例えば複素環式化合物であるピロ−ルを酸
化剤で化学的に重合させる方法や、適当な電解質を含む
溶液から電気化学的に重合させる方法で誘電体層上に付
着させ、これを固体電解質層としている。
電気伝導度が高く、これを用いた固体電解コンデンサは
高周波特性の非常に良好なものが得られている。
来の製造方法を説明する。まず、タンタルの弁作用金属
粉末を焼結してなる陽極焼結体に、リン酸水溶液による
化成処理を施して酸化皮膜誘電体層を形成する。
ピロ−ルモノマ−溶液へ浸漬してから、硫酸第二鉄や塩
化第二鉄または過酸化水素等の酸化剤と適当なド−パン
ト用組成物や添加剤を含んだ酸化剤溶液へ浸漬させて、
化学重合によりポリピロ−ルの導電性高分子を生成し、
水洗、乾燥を行い、ピロ−ルモノマ−溶液への浸漬から
乾燥までの一連の工程を何度か繰り返すことにより、酸
化皮膜誘電体層の上に導電性高分子からなる固体電解質
層を形成する。
なる導電体層の陰極を形成して、タンタル固体電解コン
デンサを完成させている。
水溶液により化成処理を施された陽極焼結体は、重合性
のモノマ−と、溶媒に少なくとも水と、界面活性剤とを
含んだモノマ−溶液の含浸性が悪いために、化学重合に
より生成される固体電解質層が、陽極焼結体の内部まで
被覆されず、高い容量達成率が得られないという課題が
あった。
れた陽極焼結体を用いてコンデンサを作製した場合、コ
ンデンサの特性において容量の温度依存性が大きいとい
う課題もあった。
高い容量達成率が得られ、容量の温度依存性をも低減し
得る固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目
的とするものである。
達成するため、第一の手段として、リン酸水溶液による
化成処理により酸化皮膜誘電体層を形成する工程の後
に、陽極焼結体を空気中で一定時間放置する工程を有す
る。
よる化成処理により酸化皮膜誘電体層を形成する工程の
後に、モノマ−溶液に陽極焼結体を浸漬する際に、減圧
させて、陽極焼結体の内部にモノマ−溶液を含浸する工
程を有する。
よる化成処理により酸化皮膜誘電体層を形成する工程の
後に、陽極焼結体を空気中で熱処理する工程を有する。
れ、容量の温度依存性をも低減し得る固体電解コンデン
サの製造方法を提供する。
は、タンタルの弁作用金属粉末を焼結して構成された陽
極焼結体に対してリン酸水溶液を用いた化成処理を行い
酸化皮膜誘電体層を形成する酸化皮膜誘電体層形成工程
と、前記酸化皮膜誘電体層が形成された陽極焼結体を空
気中で放置する放置工程と、前記放置行程後、モノマ−
溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第1の浸漬工程及び酸
化剤溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第2の浸漬行程を
有し、化学重合により前記酸化皮膜誘電体層に隣接して
導電性高分子を含む固体電解質層を形成する固体電解質
層形成工程と、陰極を形成する陰極形成工程とを備えた
固体電解コンデンサの製造方法である。
結体を空気中で一定時間放置して、モノマ−溶液とのぬ
れ性が向上する。
化学重合により陽極焼結体の内部まで固体電解質層が被
覆され、高い容量達成率の固体電解コンデンサが得られ
る。
ルの弁作用金属粉末を焼結して構成された陽極焼結体に
対してリン酸水溶液を用いた化成処理を行い酸化皮膜誘
電体層を形成する酸化皮膜誘電体層形成工程と、モノマ
−溶液に前記陽極焼結体を浸漬しかつ減圧する第1の浸
漬工程及び酸化剤溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第2
の浸漬行程を有し、化学重合により前記酸化皮膜誘電体
層に隣接して導電性高分子を含む固体電解質層を形成す
る固体電解質層形成工程と、陰極を形成する陰極形成工
程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法である。
結体を浸漬する際に減圧され、陽極焼結体の内部までモ
ノマ−溶液が含浸される。
まで固体電解質層が被覆され、高い容量達成率の固体電
解コンデンサが得られる。
漬行程及び第2の浸漬行程は、複数回繰り返され、前記
第1の浸漬行程における減圧は、最初の第1の浸漬行程
で行われることが、構成の簡便さ故に好適である。
ルの弁作用金属粉末を焼結して構成された陽極焼結体に
対してリン酸水溶液を用いた化成処理を行い酸化皮膜誘
電体層を形成する酸化皮膜誘電体層形成工程と、前記酸
化皮膜誘電体層が形成された陽極焼結体を熱処理する熱
処理工程と、前記熱処理行程後、モノマ−溶液に前記陽
極焼結体を浸漬する第1の浸漬工程及び酸化剤溶液に前
記陽極焼結体を浸漬する第2の浸漬行程を有し、化学重
合により前記酸化皮膜誘電体層に隣接して導電性高分子
を含む固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程
と、陰極を形成する陰極形成工程とを備えた固体電解コ
ンデンサの製造方法である。
結体を熱処理して、モノマ−溶液とのぬれ性が向上す
る。
化学重合により陽極焼結体の内部まで固体電解質層が被
覆され、高い容量達成率の固体電解コンデンサが得られ
る。
誘電体層の誘電率の温度依存性が小さくなり、容量の温
度依存性が小さい固体電解コンデンサが得られる。
程は、酸化皮膜誘電体層が形成された陽極焼結体を空気
中で200℃以上の温度で30分以上熱処理すること
が、確実に高い容量達成率と容量の温度依存性を小さく
する点で好適である。
ノマ−溶液が、ド−パントとしてのアニオン系界面活性
剤を含むことが、好適である。
るアニオン系界面活性剤には、アルキルナフタレンスル
ホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、アルキルスルホン酸ナトリウム(アルキル基の数
が11から17の範囲にあるものの混在したもの)、2
−エチルヘキシル硫酸エステルナトリウム、ポリエチレ
ンエキシド(エチレンオキシド繰り返し数:3)アルキ
ル硫酸ナトリウム(アルキル基の炭素数が11から15
の範囲にあるものの混在したもの)等があげられるが、
より好適には、請求項7記載のように、アルキルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムが用いられ、請求項8記載の
ように、アルキルナフタレンスルフォン酸イオンが、固
体電解質層に対しド−パントとして確実に機能する。
溶液が、重合性のモノマ−と、水を含む溶媒とを含むこ
とが好ましく、請求項10記載のように、モノマ−溶液
のモノマ−が、ピロ−ル、チオフェン、アニリンまたは
これらの誘導体であることが好適である。
して固体電解質としてポリピロールまたはポリチオフェ
ンを用い、ドーパントとしてアルキルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウムを用いた例を代表的構成として説明をし
ていく。
タルの焼結体を電極に用いた固体電解コンデンサの製造
方法について説明する。
4mmで、タンタルのリ−ド線が配された重量約90m
gのタンタル焼結体に対して、化成処理を施した。具体
的には、リン酸5mlを1000mlの脱イオン水に溶
解した約90℃の溶液を用い、まず5mV/secの速
度で0から42Vまで上げ、続けて42Vの定電圧を1
80分間印加し、陽極酸化により酸化皮膜誘電体層を形
成した。
化成液中の容量を測定したところ68μFであった。
陽極焼結体を脱イオン水の流水により洗浄して、乾燥を
行った。
間放置した。さらに、この構成を用いて、ピロ−ルモノ
マ−6.7gと界面活性剤アルキルナフタレンスルフォ
ン酸ナトリウム(平均分子量338)を3gと脱イオン
水100gとエタノ−ル2gからなるピロ−ルモノマ−
溶液に5分間浸漬後、硫酸第二鉄水和物(水分量26
%)12gと界面活性剤アルキルナフタレンスルフォン
酸ナトリウム(平均分子量338)12gと脱イオン水
110gとエタノ−ル10gとパラニトロフェノ−ル
1.4gからなる酸化剤溶液に10分間浸漬した。
と酸化剤溶液へ浸漬させる処理を3回繰り返したら、脱
イオン水の流水により10分間洗浄し、105℃のオ−
ブンで5分間乾燥させた。
の処理を繰り返し、化学重合により2価の硫酸イオンと
1価のアルキルナフタレンスルフォン酸イオンとがド−
プされた(ポリピロ−ル)導電性高分子からなる固体電
解質層を形成した。
ルモノマ−溶液と酸化剤溶液への浸漬の繰り返し回数は
18回であった。
れた上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成する
と共に、その上に陰極リ−ドを取り付け、合計10個の
コンデンサ素子を完成させた。
それらの平均値を求めると62.3μFであった。
を空気中で2日間放置した以外、実施の形態1と同様の
操作でコンデンサ素子を作製した。このときの容量の平
均値は46.5μFであった。
かなように、実施の形態1では、化成処理の後に陽極焼
結体を空気中で長時間放置することにより、モノマ−溶
液とのぬれ性が向上して含浸性が高まり、その結果、化
学重合により陽極焼結体の内部まで固体電解質層が被覆
され、92%と高い容量達成率の固体電解コンデンサが
得られたことが判明した。
した結果を図1に示す。図1より、放置日数が増えると
徐々に容量が増加し、20日以上放置すれば高い容量達
成率が得られることが分かった。
値や作製条件により違いが生じるので、それらの違い毎
に適当な放置日数を設定すればよい。
実施の形態について説明する。
1と同様の条件で化成処理を施し、陽極酸化により酸化
皮膜誘電体層を形成した。そして、化成処理後に脱イオ
ン水の流水により洗浄して、乾燥を行った。
空気中で20日間放置しないで、すぐに次の工程の固体
電解質層の形成へと作業を進めた。
性剤アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム(平均
分子量338)3gと脱イオン水100gとエタノ−ル
2gからなるモノマ−溶液をビ−カに入れ、このモノマ
−溶液に陽極焼結体を浸漬した。なお、陽極焼結体は、
取り付け治具を用いてビ−カに接触しないように支持し
た。
られたベルジャ−内に配置してから、アスピレ−タによ
り約30mmHgの圧力まで減圧させ、20分間保持し
て、陽極焼結体の内部にモノマ−溶液を含浸した。
ビ−カを取り出し、モノマ−溶液内の陽極焼結体を引き
上げた。
%)12gと界面活性剤アルキルナフタレンスルフォン
酸ナトリウム(平均分子量338)と脱イオン水110
gとエタノ−ル10gとパラニトロフェノ−ル1.4g
からなる酸化剤溶液に、陽極焼結体を10分間浸漬し
た。
1回目に施すだけで効果が得られるので、モノマ−溶液
への2回目の以降の浸漬は、減圧せずに行うこととし、
また5分間の浸漬とした。
溶液へ浸漬させる処理を3回繰り返したら、脱イオン水
の流水により10分間洗浄し、105℃のオ−ブンで5
分間乾燥させた。
の処理を、減圧含浸を行わないこと以外は同様に繰り返
し、化学重合により導電性高分子からなる固体電解質層
を形成した。
れた上に、カ−ボン層と銀ペイント層で陰極を形成する
と共に、その上に陰極リ−ドを取り付け、合計10個の
コンデンサ素子を完成させた。
それらの平均値を求めると62.6μFであった。
結体を浸漬する際に、減圧させることにより、陽極焼結
体の内部までモノマ−溶液が含浸される。
部まで固体電解質層が被覆され、92%と高い容量達成
率の固体電解コンデンサが得られたことが判明した。
ように化成処理後に一定時間放置しないですぐにコンデ
ンサを作製できるという長所も有する。
程と実施の形態1の化成処理後に一定時間放置する行程
とを共に有する構成も適宜採り得るものである。
実施の形態について説明する。
1と同様の条件で化成処理を施し、陽極酸化により酸化
皮膜誘電体層を形成した。そして、化成処理後に脱イオ
ン水の流水により洗浄して、乾燥を行った。
20日間放置しないで、すぐに次の工程へと作業を進め
た。
の温度で30分熱処理を施した。この後の工程のモノマ
−溶液への浸漬からは実施の形態1と同様の条件で行
い、合計10個のコンデンサ素子を完成させた。
それらの平均値を求めると61.8μFであった。
結体を空気中で200℃の温度で30分熱処理すること
により、モノマ−溶液とのぬれ性が向上して含浸性が高
まり、その結果、化学重合により陽極焼結体の内部まで
固体電解質層が被覆され、91%と高い容量達成率の固
体電解コンデンサが得られたことが判明した。
処理温度を変化させて熱処理を施してからコンデンサ素
子を作製して、容量を測定した結果を図2に示す。
々に容量が増加し、約200℃以上の温度で熱処理すれ
ば高い容量達成率の所定の容量が得られることが分かっ
た。
処理時間を変化させて熱処理を施してからコンデンサ素
子を作製して、容量を測定した結果を後述の図3に示
す。
い180℃の場合でも、熱処理時間を300分と長くす
れば高い容量達成率の所定の容量が得られることが分か
った。
は、熱処理の温度と時間の両者のパラメ−タ−が寄与し
ていることが判明した。
温度と時間を適宜決定すればよいことが分かるが、空気
中で200°C以上で30分以上の熱処理をすることが
好適である。
皮膜誘電体層の誘電率の温度依存性、即ち容量の温度依
存性について検討する。
中容量を測定した。まず、硫酸30.5mlを100g
の脱イオン水で希釈した濃度の硫酸水溶液をビ−カの中
に入れた。
カに沿うように配する一方で、化成処理が施された陽極
焼結体を、120℃〜400℃の各温度で30分熱処理
した7種類のサンプルを用意して、それらの陽極焼結体
につき、硫酸水溶液の中に浸漬して、ほぼ真ん中に配し
た。
分に含浸させるために、アスピレ−タで20分間減圧含
浸を行った。
中容量を測定した結果を示す。なお、容量変化率の0%
の基準は、25℃における容量とした。
理すれば容量変化率が小さく、酸化皮膜誘電体層の容量
変化の温度依存性を小さくできることが分かった。
けでなく、酸化皮膜誘電体層の容量の温度依存性を小さ
くできる効果があることが判明した。
分熱処理を施した陽極焼結体を用いて、実際に完成させ
たコンデンサ素子の温度と容量変化率の関係を示す。
度で30分熱処理を施した場合には、容量変化率が小さ
く、容量の温度依存性が小さい固体電解コンデンサが得
られたことが分かる。なお、陽極焼結体単体の容量変化
率より数%大きい分は、導電性高分子の固体電解質の分
であると考えられる。
は、容量変化率が大きく、容量の温度依存性が大きい。
素子においても、熱処理の効果が同様に確認され、空気
中で200°C以上で30分以上の熱処理をすることが
好適である。
たために、酸化皮膜誘電体層に欠陥が生じ、コンデンサ
の漏れ電流特性が悪くなる場合には、熱処理の後に、水
や酢酸水溶液の化成液を用いて修復化成を施せばよい。
と、実施の形態1の化成処理後に一定時間放置する行程
と、実施の形態2の減圧含浸とを適宜組み合わせる行程
をも採り得るものである。
実施の形態について説明する。
る工程の内容以外は、実施の形態3と同様の条件でコン
デンサ素子を作製した。
する工程を説明する。まず、解離して有機酸イオンを生
成するアニオン系界面活性剤として界面活性剤アルキル
ナフタレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量328)
40%水溶液5gを100gの水に混ぜ合わせた。ここ
で、溶液の安定性を上げるために、エタノ−ル5gを混
ぜ合わせた。さらに、3,4−エチレンジオキシチオフ
ェン5gを混ぜ合わせ、モノマ−溶液を用意した。
硫酸第二鉄n水和物12gを100gの水に溶解させた
後、溶液の安定性を上げるために、エタノ−ル5gを混
ぜ合わせた。ついで、界面活性剤アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム(平均分子量328)40%水溶液
5gを混ぜ合わせて酸化剤溶液を用意した。
浸漬してから、次に酸化剤溶液に15分間浸漬した。な
お、重合速度を速くするために、酸化剤溶液の温度を4
5℃とした。
させる処理を3回繰り返したら、脱イオン水の流水によ
り10分間洗浄し、105℃のオ−ブンで5分間乾燥さ
せた。
を繰り返し、化学重合により2価の硫酸イオンと1価の
アルキルナフタレンスルフォン酸イオンとがド−プされ
た(ポリエチレンジオキシチオフェン)導電性高分子か
らなる固体電解質層を形成した。
でに要したモノマ−溶液と酸化剤溶液への浸漬の繰り返
し回数は45回であった。
の1kHzにおける容量を測定し、それらの平均値を求
めると61.2μFであった。
チレンジオキシチオフェンを用いた場合にも、化成処理
後に、陽極焼結体を空気中で200℃の温度で30分熱
処理することにより、モノマ−溶液とのぬれ性が向上し
て含浸性が高まり、その結果、化学重合により陽極焼結
体の内部まで固体電解質層が被覆され、90%と高い容
量達成率の固体電解コンデンサが得られたことが判明し
た。
の形態3と同様の効果が得られた。以上より、ポリチオ
フェンを固体電解質として用いた場合にも、熱処理によ
り高い容量達成率の所定の容量が得られ、容量の温度依
存性も小さくなることが分かった。
ェンを用いて、実施の形態1及び2と同様のコンデンサ
素子を作製したところ、高い容量達成率の所定の容量が
得られることも確認された。
陽極焼結体を空気中で長時間放置することにより、モノ
マ−溶液とのぬれ性が向上して含浸性が高まり、その結
果、化学重合により陽極焼結体の内部まで固体電解質層
が被覆され、高い容量達成率の固体電解コンデンサを得
ることができる。
る際に、減圧させることにより、陽極焼結体の内部まで
モノマ−溶液が含浸され、その結果、化学重合により陽
極焼結体の内部まで固体電解質層が被覆され、高い容量
達成率の固体電解コンデンサを得ることができる。
で熱処理することにより、モノマ−溶液とのぬれ性が向
上して含浸性が高まり、その結果、化学重合により陽極
焼結体の内部まで固体電解質層が被覆され、高い容量達
成率の固体電解コンデンサを得ることができる。そし
て、容量の温度依存性が小さい固体電解コンデンサを得
ることもできる。
容量を測定した結果を示す図
固定し、熱処理温度を変化させて熱処理を施し容量を測
定した結果を示す図
を変化させて熱処理を施し容量を測定した結果を示す図
定した結果を示す図
陽極焼結体を用いたコンデンサ素子の容量を測定した結
果を示す図
Claims (10)
- 【請求項1】 タンタルの弁作用金属粉末を焼結して構
成された陽極焼結体に対してリン酸水溶液を用いた化成
処理を行い酸化皮膜誘電体層を形成する酸化皮膜誘電体
層形成工程と、前記酸化皮膜誘電体層が形成された陽極
焼結体を空気中で放置する放置工程と、前記放置行程
後、モノマ−溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第1の浸
漬工程及び酸化剤溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第2
の浸漬行程を有し、化学重合により前記酸化皮膜誘電体
層に隣接して導電性高分子を含む固体電解質層を形成す
る固体電解質層形成工程と、陰極を形成する陰極形成工
程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 タンタルの弁作用金属粉末を焼結して構
成された陽極焼結体に対してリン酸水溶液を用いた化成
処理を行い酸化皮膜誘電体層を形成する酸化皮膜誘電体
層形成工程と、モノマ−溶液に前記陽極焼結体を浸漬し
かつ減圧する第1の浸漬工程及び酸化剤溶液に前記陽極
焼結体を浸漬する第2の浸漬行程を有し、化学重合によ
り前記酸化皮膜誘電体層に隣接して導電性高分子を含む
固体電解質層を形成する固体電解質層形成工程と、陰極
を形成する陰極形成工程とを備えた固体電解コンデンサ
の製造方法。 - 【請求項3】 第1の浸漬行程及び第2の浸漬行程は、
複数回繰り返され、前記第1の浸漬行程における減圧
は、最初の第1の浸漬行程で行われる請求項2記載の固
体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項4】 タンタルの弁作用金属粉末を焼結して構
成された陽極焼結体に対してリン酸水溶液を用いた化成
処理を行い酸化皮膜誘電体層を形成する酸化皮膜誘電体
層形成工程と、前記酸化皮膜誘電体層が形成された陽極
焼結体を熱処理する熱処理工程と、前記熱処理行程後、
モノマ−溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第1の浸漬工
程及び酸化剤溶液に前記陽極焼結体を浸漬する第2の浸
漬行程を有し、化学重合により前記酸化皮膜誘電体層に
隣接して導電性高分子を含む固体電解質層を形成する固
体電解質層形成工程と、陰極を形成する陰極形成工程と
を備えた固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項5】 熱処理行程は、酸化皮膜誘電体層が形成
された陽極焼結体を空気中で200℃以上の温度で30
分以上熱処理する請求項4記載の固体電解コンデンサの
製造方法。 - 【請求項6】 モノマ−溶液が、ド−パントとしてのア
ニオン系界面活性剤を含む請求項1から5のいずれかに
記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項7】 アニオン系界面活性剤が、アルキルナフ
タレンスルフォン酸ナトリウムである請求項6記載の固
体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項8】 アルキルナフタレンスルフォン酸イオン
が、固体電解質層に対しド−パントとして機能する請求
項7記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項9】 モノマ−溶液が、重合性のモノマ−と、
水を含む溶媒とを含む請求項1から8のいずれかに記載
の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項10】 モノマ−溶液のモノマ−が、ピロ−
ル、チオフェン、アニリンまたはこれらの誘導体である
請求項9記載の固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23206497A JP3255091B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23206497A JP3255091B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1174156A true JPH1174156A (ja) | 1999-03-16 |
JP3255091B2 JP3255091B2 (ja) | 2002-02-12 |
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JP23206497A Expired - Fee Related JP3255091B2 (ja) | 1997-08-28 | 1997-08-28 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3255091B2 (ja) |
Cited By (4)
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