JP4730654B2 - 固体電解質層形成方法及びこの方法を用いて製造される複合材料 - Google Patents

固体電解質層形成方法及びこの方法を用いて製造される複合材料 Download PDF

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本発明は、固体電解質層形成方法及びこの方法を用いて製造される複合材料並びに前記方法を用いる固体電解コンデンサの製造方法及びこの方法により製造される固体電解コンデンサに関する。特に化学重合法による固体電解質層形成方法及びこの方法を用いて製造される複合材料並びに前記方法を用いる固体電解コンデンサの製造方法及びこの方法により製造される固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサの基本素子は、図1に示すように、一般にエッチング処理された比表面積の大きな金属箔からなる陽極基体(1)に誘電体の酸化皮膜層(2)を形成し、この外側に対向する電極として固体の半導体層(以下、固体電解質という。)(4)を形成し、そして望ましくはさらに導電ペーストなどの導電体層(5)を形成して作製される。次いで、このような素子は単独で、あるいは積層してリード線(6,7)を接合し全体をエポキシ樹脂(8)等で完全に封止してコンデンサ(9)部品として幅広く電気製品に使用されている。
近年、電気機器のディジタル化、パーソナルコンピュータの高速化に伴い、小型で大容量のコンデンサ、高周波領域において低インピーダンスのコンデンサが要求されている。最近では、電子伝導性を有する導電性重合体を固体電解質として用いることが提案されている。
一般的に誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を形成する手法としては、電解酸化重合法または化学酸化重合法が開示されている。化学重合法は、固体電解質形成が容易で短時間で大量に製造が可能なため経済的である反面、反応制御あるいは重合膜の形態制御が難しく種々の方法が開示されている。
化学重合法として、モノマー化合物を含む溶液に浸漬する工程と酸化剤を含む溶液に浸漬する工程を交互に繰り返すことにより層状構造を有する固体電解質を形成する方法が開示されている(特許文献1:特許第3187380号公報)。また、弁金属の焼結体の外表面に付着させる酸化剤の付着過程における乾燥速度を制御することにより固体電解質の厚みを制御する方法が開示されている(特許文献2:特開2003−188052号公報)。特許文献2では、乾燥速度の制御は、乾燥時の温度、湿度、風速、気圧の少なくともひとつを変化させることによって制御することが記載されているが、いずれにせよ乾燥速度が決定的な要素であるとするものであって、重合前後の酸化剤濃度に関しては開示されていない。
特許第3187380号公報 特開2003−188052号公報
固体電解コンデンサは、所定の容量のコンデンサとするために、コンデンサ素子を通常複数個積層して陽極端子に陽極リード線を接続し、導電性重合体を含む導電体層に陰極リード線を接続し、さらに全体をエポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止して固体電解コンデンサが作製されている。しかし、固体電解コンデンサでは、陰極部分での導電性重合体の付着工程において重合条件を綿密にコントロールしなければ、導電性重合体の付着厚さが不均一になり導電性重合体の薄い部分ができ、ペーストなどが誘電体酸化皮膜層と直接接触しやすくなり、漏れ電流の上昇につながるため、導電性重合体を厚くする必要がある。所定のチップに積層できるコンデンサ素子の枚数は素子の厚さによって制限され、固体電解コンデンサチップの容量を大きくすることができなかった。また、導電性重合体の付着厚さが不均一であると、積層されたコンデンサ素子とコンデンサ素子の接触面積が低下するため、等価直列抵抗(ESR)が大きくなるという問題がある。
導電体重合体の厚さのバラツキを小さくするためには、長時間の綿密な重合条件のコントロールが必要であるが、生産性が著しく低下するという問題がある。
従って、本発明は上記の問題点を解決し、緻密な重合体形成に必要な時間を短縮でき、短絡不良を増加させること無く素子形状のバラツキが少なく、かつ薄いコンデンサ素子を安定して作製することにより、固体電解コンデンサチップ内のコンデンサ素子の積層枚数を増やすことによる高容量化を可能とし、さらに等価直列抵抗のバラツキが小さい、積層型固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、基材上でモノマーを酸化剤により重合させて固体電解質層を形成する場合、酸化剤含有液に含まれる溶剤を完全に揮発させることなく反応を進行させることが重要であり、特に酸化剤含有液中の溶剤量が、次式:
1.5≦重合開始時の溶剤量/重合完了時の溶剤量≦10
を満たすように反応を制御すると、微視的にはその内部にさらに層状構造を有しているポリマー層における各微細層間の密着性が向上し形状安定性に優れた固体電解質を形成できることを見出し本発明にいたった。
また、モノマー溶液を付着させる工程と酸化剤溶液を付着させる工程を繰り返して行う化学酸化重合において固体電解質の形状は必然的に層状構造となる。すなわち、n巡目にモノマーと酸化剤とが反応して形成されるポリマー層と(n+1)巡目において形成されるポリマー層とが順次層をなしていく。ここで、前記、式(I)の条件を充足するように反応を制御すると、既に形成されたポリマー層上においてモノマーと酸化剤とが混合する層が形成され、これが保持された状態で反応が進行する結果、既に形成されたポリマー層と新たに形成されるポリマー層の間の密着性が向上し形状安定に優れた固体電解質を形成できることを見出した。
本発明者らは、かくして得られる固体電解コンデンサは、誘電体皮膜上に形成される固体電解質の密着性が向上し、高容量で、誘電損失(tanδ)、漏れ電流、不良率が小さくなることを確認した。さらに、上記の特性に優れた固体電解コンデンサ素子を複数枚積層することによりコンデンサの小型・高容量化ができることを確認した。
本発明は、化学酸化重合により固体電解質層を形成する際に全般的に適用可能であり、従って、本発明は以下の固体電解質層形成方法、その方法を用いる固体電解コンデンサの製造方法及びその製造方法により製造される固体電解コンデンサを提供するものである。
1.基材上でモノマーを酸化剤により重合させて固体電解質層を形成する方法であって、酸化剤が酸化剤含有溶液として基材に付着し、その溶剤の揮発と重合反応とが行なわれ、重合開始と完了時の溶剤量が、式(I):
1.5≦重合開始時の溶剤量/重合完了時の溶剤量≦10
を満たすように反応を制御することを特徴とする固体電解質層形成方法。
2.モノマーの付着と式(I)の条件を満たす重合反応とを複数回繰り返して固体電解質層を多層化する前記1に記載の固体電解質層形成方法。
3.酸化剤が過硫酸塩である前記1または前記2に記載の固体電解質層形成方法。
4.酸化剤含有溶液が過硫酸塩の水溶液である前記3に記載の固体電解質層形成方法。
5.モノマーがピロール及びその誘導体、チオフェン及びその誘導体、アニリン及びその誘導体から選択される前記1〜4のいずれかに記載の固体電解質層形成方法。
6.固体電解質層を形成する基材が表面に誘電体皮膜を形成した弁作用金属である前記1〜5のいずれかに記載の固体電解質層形成方法。
7.前記1〜6のいずれかに記載の方法により製造される基材上に固体電解質層を有する複合材料。
8.前記6に記載の固体電解質層形成方法を用いて固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法。
9.前記8に記載の製造方法で製造された固体電解コンデンサ。
10.前記6に記載の製造方法で製造された固体電解コンデンサ素子を積層して得られる積層型固体電解コンデンサ。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の方法を説明する。
上述の通り、本発明の方法は、基材上でモノマーを酸化剤により重合させて固体電解質層を形成する方法であって、酸化剤含有液中の溶剤量が、式(I):
1.5≦重合開始時の溶剤量/重合完了時の溶剤量≦10
を満たすように反応を制御することを特徴とする固体電解質層形成方法である。
本発明は、基材にモノマー及び酸化剤含有液を順次付着させ、酸化剤液濃度を基材上で徐々に高め上記のように制御した状態で酸化雰囲気(典型的には空気中)に保持する工程を含む有機高分子モノマーの化学酸化重合を基本とする。モノマーを基材上に付着させ、導電性高分子のドーパントとなり得る化合物の存在下、酸化的重合を生起させ、生じた重合体組成物を該固体電解質として基材表面上に形成させる。
一般に酸化剤含有溶液は酸化剤を溶媒に溶解させたものであり、酸化雰囲気(典型的には空気中)に保持する際に溶媒が揮発して酸化剤溶液濃度は徐々に高まっていく。
本発明で制御する酸化剤濃度条件は、基材に付着している重合開始時の溶剤量と重合完了時の溶剤量により規定される。この比率(以下、「濃縮倍率」ということもある。)を決定する溶剤量は、固体電解質の形成過程の固体電解質層全体に含まれる溶剤総量を意味する。すなわち、重合開始時の溶剤量は、酸化剤溶液を基材に付着したさせたときに基材表面(固体電解質が形成されている場合は固体電解質を含む全体)に含まれる溶剤全量(A)を表わし、重合完了時の溶剤量は、そのサイクルの重合反応を完了したときに基材表面(既に形成されている固体電解質を含む全体)に含まれる溶剤全量(B)を表わす。本発明では前記比率(A/B)を1.5〜10の範囲内に制御して、実質的に重合反応の大部分を進行させる。A/Bが10を超えると溶剤が少なくポリマー層とポリマー層との間の密着性が低下し等価直列抵抗直列が増加し、局部的に固体電解質層が薄くなる部分が増加するために漏れ電流の増加も伴うことから好ましくない。1.5倍未満の濃縮倍率では、モノマー層と酸化剤層との混合層の厚みが増大することから緻密な重合膜を形成するのが困難である。A/Bは1.5〜5の範囲内に保持することが好ましい。
上記溶剤量の制御は、反応を行う雰囲気の温度、湿度、気流中の場合は気流の速度と反応時間を制御することによって行なうことができる。例えば、重合に適した温度はモノマーの種類により異なるが、ピロールでは5℃以下でよく、チオフェン系では約30〜60℃を必要とする。従って、モノマーが決まれば保持温度の範囲も概ね決定される。また、特定の種類及び組成の酸化剤含有液を付着させた基材を上記のようにして決定した温度の酸化雰囲気(典型的には空気)中に保持した際、酸化剤含有液中の溶媒量の変化は実験的に測定可能である。従って、湿度、気流中の場合は気流の速度または反応時間等を制御することによって、上記比率(A/B)が1.5〜10の範囲内となるように反応を制御することが可能である。
重合時間は浸漬時のモノマーの付着量により、付着量はモノマー及び酸化剤含有液の濃度や粘度等で変わるので一概に規定できないが、一般に1回の付着量を少なくすると重合時間を短くすることができ、また1回の付着量を多くするとより長い重合時間が必要となる。本発明の方法では、一回の重合時間は10秒〜30分、好ましくは3〜15分とすることが好ましい。
本発明の方法によって形成される導電性重合体の固体電解質層は、フィブリル構造あるいはラメラ(薄い層状)構造をなしており、このような構造では広範囲に亘る重合体鎖間の重なりがある。上述のように、本発明に従って酸化剤中の溶剤を部分的に残存させておくことによって、ポリマー層とポリマー層との間で部分的にポリマー層が融合することにより一体化し、層状構造に於ける密着性が向上することによって、重合体鎖間の電子ホッピングが容易となり電気伝導度が向上し、低インピーダンス等の特性改善も実現される。
モノマー及び酸化剤含有液を基材に付着させる方法は特に限定されず、噴霧、塗布等も含まれ得るが、通常は浸漬でよい。以下、本発明における基材表面上に浸漬法により固体電解質層を形成する方法について順を追って説明するが、他の付着方法でも本発明の方法は適用可能であり、そうした態様も本発明に含まれる。
本発明におけるモノマー付着工程(工程1)は、基材表面上及び重合体組成物上にモノマーを供給するために実施される。基材表面上及び重合体組成物上にモノマーを均一に付着させるため、モノマー含有液を含浸後、一定の時間空気中で放置し溶媒を気化させる。この条件は溶媒の種類によって変わるが、概ね0℃以上から溶媒の沸点までの温度で行う。放置時間は、溶媒の種類によって変わるが、概ね5秒〜15分、例えばアルコール系溶媒では、5分以内で良い。この放置時間を設けることによりモノマーが誘電体表面上に均一に付着し、さらに次工程の酸化剤含有液への浸漬時の汚れを少なくすることができる。なお、モノマーの供給は、モノマーを含有する溶液に用いられる溶剤の種類、モノマー含有液の濃度、溶液温度、浸漬時間等によって制御することができる。
本発明における工程1で適用される浸漬時間は、含有液中のモノマー成分が金属箔基板の誘電体表面上に付着するに十分な時間以上15分未満の時間、好ましくは0.1秒〜10分、より好ましくは1秒〜7分とする。また、浸漬温度は、−10℃〜60℃が好ましく、0℃〜40℃が特に好ましい。−10℃未満では、溶剤が揮発するのに時間がかかり反応時間が長くなることから好ましくなく、60℃以上では、溶剤およびモノマーの揮発を無視することができず濃度管理が困難になる。
モノマー含有液の濃度は特に限定されず、任意の濃度のものを用いることができるが、弁作用金属の微細孔内への含浸性が優れた3〜70質量%が好ましく、より好ましくは25〜45質量%で使用される。
本発明における工程1で使用される溶液の溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン等の非芳香族性の塩素系溶媒;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類または水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、アルコール類またはケトン類あるいはそれらの混合系が望ましい。
本発明における酸化剤付着工程(工程2)として適用される浸漬時間は、酸化剤成分が金属箔基板の誘電体表面上に付着するに十分な時間以上15分未満の時間、好ましくは0.1秒〜10分、より好ましくは1秒〜7分でよい。
本発明の工程2において用いられる酸化剤としては、水溶液系の酸化剤と有機溶剤系の酸化剤が挙げられる。本発明で好ましく使用される水溶液系の酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸及びそのNa塩、K塩、NH4塩、硝酸セリウム(IV)、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)等が挙げられる。また、有機溶剤系の酸化剤としては、有機スルホン酸の第二鉄塩、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸鉄(III)、p−トルエンスルホン酸鉄(III)等が挙げられる。
本発明の工程2において用いられる溶液の溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、または水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水、アルコール類またはケトン類あるいはそれらの混合系が望ましい。
なお、酸化剤溶液の濃度は5〜50質量%が好ましく、また酸化剤溶液の温度は−15〜60℃が好ましい。
また、酸化剤含有液の粘度は、100センチポアズ(cP)以下、好ましくは0.6〜50cPである。
層状構造をなす重合膜と重合膜に存在する層間距離としては、0.01〜5μmの範囲であり、より好ましくは0.1〜1μmの範囲である。
本発明の方法では、形成される導電性重合体組成物を湿度、熱、応力等に耐性を有する厚さにするために含浸回数を制御する必要がある。
本発明の好ましい態様による固体電解質層形成方法は、工程1から工程2の工程を1サイクルとして繰り返す方法である。前記サイクルは、1つの陽極基体に対して3回以上、好ましくは8〜30回繰り返すことによって、所望の固体電解質層を形成することができる。
本発明に用いられる固体電解質を形成する導電性重合体はπ電子共役構造を有する有機高分子モノマーの重合体であり、重合度2以上2000以下、より好ましくは3以上1000以下、さらに好ましくは5以上200以下である。具体例としては、チオフェン骨格を有する化合物、多環状スルフィド骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物、アニリン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し単位として含む導電性重合体が挙げられるが、導電性重合体はこれに限られるものではない。
チオフェン骨格を有するモノマー化合物としては、3−メチルチオフェン、3−エチルオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ペンチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−ノニルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−フルオロチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−シアノチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジエチルチオフェン、3,4−ブチレンチオフェン、3,4−メチレンジオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン等の誘導体を挙げることができる。これらの化合物は、一般には市販されている化合物または公知の方法(例えばSynthetic Metals誌, 1986年, 15巻, 169頁)で準備できるが、これらに限られるものではない。
また、多環状スルフィド骨格を有するモノマー化合物の具体例としては、1,3−ジヒドロ多環状スルフィド(別名、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェン)骨格を有する化合物、1,3−ジヒドロナフト[2,3−c]チオフェン骨格を有する化合物が使用できる。さらには1,3−ジヒドロアントラ[2,3−c]チオフェン骨格を有する化合物、1,3−ジヒドロナフタセノ[2,3−c]チオフェン骨格を有する化合物を挙げることができる。これらは公知の方法、例えば特開平8-3156号公報記載の方法により準備することができる。
また、1,3−ジヒドロナフト[1,2−c]チオフェン骨格を有する化合物が、1,3−ジヒドロフェナントラ[2,3−c]チオフェン誘導体や、1,3−ジヒドロトリフェニロ[2,3−c]チオフェン骨格を有する化合物が、1,3−ジヒドロベンゾ[a]アントラセノ[7,8−c]チオフェン誘導体なども使用できる。
縮合環に窒素またはN−オキシドを任意に含んでいる化合物が使用でき、1,3−ジヒドロチエノ[3,4−b]キノキサリンや、1,3−ジヒドロチエノ[3,4−b]キノキサリン−4−オキシド、1,3−ジヒドロチエノ[3,4−b]キノキサリン−4,9−ジオキシド等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
ピロール骨格を有するモノマー化合物としては、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−ペンチルピロール、3−ヘキシルピロール、3−ヘプチルピロール、3−オクチルピロール、3−ノニルピロール、3−デシルピロール、3−フルオロピロール、3−クロロピロール、3−ブロモピロール、3−シアノピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、3,4−ブチレンピロール、3,4−メチレンジオキシピロール、3,4−エチレンジオキシピロール等の誘導体を挙げることができる。これらの化合物は、市販品または公知の方法で準備できるが、本発明においてはこれらに限るものではない。
フラン骨格を有するモノマー化合物としては、3−メチルフラン、3−エチルフラン、3−プロピルフラン、3−ブチルフラン、3−ペンチルフラン、3−ヘキシルフラン、3−ヘプチルフラン、3−オクチルフラン、3−ノニルフラン、3−デシルフラン、3−フルオロフラン、3−クロロフラン、3−ブロモフラン、3−シアノフラン、3,4−ジメチルフラン、3,4−ジエチルフラン、3,4−ブチレンフラン、3,4−メチレンジオキシフラン、3,4−エチレンジオキシフラン等の誘導体を挙げることができる。これらの化合物は市販品または公知の方法で準備できるが、本発明においてはこれらに限るものではない。
アニリン骨格を有するモノマー化合物としては、2−メチルアニリン、2−エチルアニリン、2−プロピルアニリン、2−ブチルアニリン、2−ペンチルアニリン、2−ヘキシルアニリン、2−ヘプチルアニリン、2−オクチルアニリン、2−ノニルアニリン、2−デシルアニリン、2−フルオロアニリン、2−クロロアニリン、2−ブロモアニリン、2−シアノアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,5−ジエチルアニリン、2,3−ブチレンアニリン、2,3−メチレンジオキシアニリン、2,3−エチレンジオキシアニリン等の誘導体を挙げることができる。これらの化合物は、市販品または公知の方法で準備できるが、本発明においてはこれらに限るものではない。
これらの中でも、チオフェン骨格または多環状スルフィド骨格を有する化合物が好ましく、3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)、1,3−ジヒドロイソチアナフテンが特に好ましい。
上記化合物群から選ばれる化合物の重合条件等には特に制限はなく、簡単な実験により予め好ましい条件を確認した上で容易に実施することができる。
また、上記モノマー化合物群から選ばれる化合物を併用し、共重合体として固体電解質を形成させても良い。その時の重合性単量体の組成比などは重合条件等に依存するものであり、好ましい組成比、重合条件は簡単なテストにより確認できる。
例えば、EDTモノマー及び酸化剤を好ましくは溶液の形態において、前後して別々にまたは一緒に金属箔の酸化皮膜層に塗布して形成する方法等が利用できる(特許第3040113号公報、米国特許第6229689号公報)。
本発明において好ましく使用される3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)は、上記の一価アルコールによく溶けるが、水とはなじみが良くないため高濃度の酸化剤水溶液と接触させたときには、EDTはその界面において重合が良好に進行して、フィブリル構造あるいはラメラ(薄い層状)構造の導電性高分子固体電解質層が形成される。
本発明の製造方法において用いられる固体電解質形成後の洗浄用溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン等の非芳香族性の塩素系溶媒;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸;該有機酸の酸無水物(例、無水酢酸等)または水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水、アルコール類またはケトン類あるいはそれらの混合系が望ましい。
このようにして製造された固体電解質の電気伝導度は、約0.1〜200S/cmの範囲であるが、好ましくは約1〜150S/cm、さらに好ましくは約10〜100S/cmの範囲である。電気伝導度は、約0.1〜200S/cmの範囲であるが、好ましくは約1〜150S/cm、さらに好ましくは約10〜100S/cmの範囲である。
本発明の固体電解質層形成方法は、固体電解コンデンサの製造に特に好適に適用できる。この場合は、基材として弁作用金属、特に表面に多孔質層を有する弁作用金属の誘電体酸化皮膜を用いる。
本発明に使用できる弁作用を有する金属は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、珪素などの単体金属、またはこれらの合金である。また形態については、圧延箔のエッチング物、微粉焼結体などの多孔質成形体の形態であればいずれでもよい。基板表面の誘電体皮膜は、通常、弁作用を有する金属の多孔質成形体を化成処理すること等により形成される。
陽極基板としては、これら金属の多孔質焼結体、エッチング等で表面処理された板(リボン、箔等を含む)、線等が使用できるが、好ましくは平板状、箔状のものである。さらに、この金属多孔体の表面に誘電体酸化皮膜を形成する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、タンタル粉末の焼結体を使用する場合には、リン酸水溶液中で陽極酸化して、焼結体に酸化皮膜を形成することができる。
例えば、弁作用金属箔の厚さは、使用目的によって異なるが、厚みが約40〜300μmの箔が使用される。薄型の固体電解コンデンサとするためには、例えばアルミニウム箔では、80〜250μmのものを使用し、固体電解コンデンサを設けた素子を最大高さ(Rmax)が250μm以下となるようにすることが好ましい。金属箔の大きさ及び形状も用途により異なるが、平板状素子単位として幅約1〜50mm、長さ約1〜50mmの矩形のものが好ましく、より好ましくは幅約2〜15mm、長さ約2〜25mmである。
化成に用いる化成液、化成電圧等の化成条件は、製造される固体電解コンデンサに必要な容量、耐電圧等に応じて、予め実験により確認し適当な値に設定する。なお、化成処理に際しては、化成液が固体電解コンデンサの陽極となる部分に滲み上がるのを防止し、かつ後工程で形成される固体電解質(4)(陰極部分)との絶縁を確実とするために一般的にマスキング(3)が設けられる。
マスキング材としては一般的な耐熱性樹脂、好ましくは溶剤に可溶あるいは膨潤しうる耐熱性樹脂またはその前駆体、無機質微粉とセルロース系樹脂からなる組成物などが使用できるが、材料には制限されない。具体例としてはポリフェニルスルホン(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等)、低分子量ポリイミド及びそれらの誘導体及びその前駆体などが挙げられ、特に低分子量ポリイミド、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂及びそれらの前駆体が好ましい。
こうして形成された導電性重合体組成物層の上に、陰極リード端子との電気的接触を良くするために導電体層を設けることが好ましく、例えば導電ペーストの固体、またはメッキや金属蒸着、導電樹脂フィルムの形成等が行われる。
本発明では、導電体層を形成した後に圧縮することもできる。例えば弾性体を含む導電体層の場合には特に有効で圧縮により塑性変形してさらに薄くさせることができ、導電体層表面を平滑化させる効果もある。
かくして得られる固体電解コンデンサ素子は、通常、リード端子を接続して、例えば樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂ディッピング等による外装を施すことにより、各種用途のコンデンサ製品とする。コンデンサ素子を複数枚重ねて積層型固体電解コンデンサとするのにも有用である。
以下に本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
実施例1:
アルミニウム化成箔(厚み100μm)を短軸方向3mm×長軸方向10mmに切り出し、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのポリイミド溶液を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。この化成箔の3mm×4mmの部分を、10質量%のアジピン酸アンモニウム水溶液で4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。次に、このアルミニウム箔の3mm×4mmの部分を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを溶解させた2.0mol/Lのイソプロピルアルコール(IPA)溶液に5秒間含浸し、これを室温で5分間乾燥し、2−アントラキノンスルホン酸ナトリウムが0.07質量%となるように調整した1.5mol/Lの過硫酸アンモニウム水溶液に5秒間浸漬した。続いてこのアルミニウム箔を温度:40℃、湿度:45%、風速:0.6m/秒の空気中で10分間放置して酸化的重合を行った。
さらにこの浸漬工程及び重合工程を22回繰り返し導電性重合体の固体電解質層をアルミニウム箔の外表面に形成した。
なお、重合条件は事前の実験により本発明の濃縮倍率の範囲内となるように決定したものであり、下記のようにして本発明の範囲内にあることを確認した。すなわち、酸化剤溶液を浸漬した直後のアルミニウム箔を100素子、脱水したイソプロパノールに投入し密閉し、一晩放置後、イソプロパノール中の水分をカールフィッシャー測定計にて測定した(初期溶剤量A)。さらに、酸化剤溶液の乾燥工程終了直後にもアルミニウム箔の100素子を脱水したイソプロパノールに投入し密閉し、一晩放置後、イソプロパノール中の水分測定をカールフィッシャー測定計にて測定した(乾燥後溶剤量B)。初期溶剤量A/乾燥後溶剤量Bより濃縮倍率を算出した。重合を12回繰り返した後の濃縮倍率は、2.3倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、2.9であった。
最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を50℃温水中で洗浄し、その後100℃で30分乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
膜厚計(Peacock社製:デジタルダイヤルゲージ DG-205,精度3μm)を用いて、アルミニウム箔を膜厚計の測定部にゆっくりと挟んで厚みを測定した。100素子の平均膜厚は186μm、標準偏差は25μmであった。
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、15質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、固体電解質層を形成していない部分の弁作用金属箔に陽極の接点を設けて3.8Vの電圧を印加し、再化成を行った。
次に、図4に示すように上記アルミニウム箔の導電性重合体組成物層を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを付けて上記アルミニウム箔を4枚積層し、陰極リード端子を接続した。また、導電性重合体組成物層の形成されていない部分には陽極リード端子を溶接により接続した。さらに、この素子をエポキシ樹脂で封止した後、125℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、合計30個のコンデンサを完成させた。
これら30個のコンデンサ素子について、初期特性として120Hzにおける容量と損失係数(tanδ×100(%))、等価直列抵抗(ESR)、それに漏れ電流を測定した。なお、漏れ電流は定格電圧を印加して1分後に測定した。表1にこれらの測定値の平均値と、0.002CV以上の漏れ電流を不良品としたときの不良率を示した。ここで、漏れ電流の平均値は不良品を除いて計算した値である。
実施例2:
酸化剤溶液を濃縮する条件を、温度:40℃、湿度:40%、風速:0.1m/秒の大気中で8分間放置して酸化的重合を行う以外は、実施例1と同様にして固体電解質層を形成して測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は、196μm、標準偏差は、22μmであった。
また、重合回数12回目に於ける濃縮倍率は、2.6倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、2.2倍であった。
次に、再化成、カーボンペーストと銀ペーストの塗布、積層、陰極リード端子の接続、エポキシ樹脂で封止、エージング操作は実施例1と同様に行い、合計30個のコンデンサを完成させた。得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
実施例3:
酸化剤溶液を濃縮する条件を、温度:35℃、湿度:30%、風速:0.3m/秒の気流中で5分間放置して酸化的重合を行う以外は、実施例1と同様にして固体電解質層を形成して測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、120素子の平均膜厚は、173μm、標準偏差は、18μmであった。
また、重合回数12回目に於ける濃縮倍率は、3.5倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、3.0倍であった。
次に、再化成、カーボンペーストと銀ペーストの塗布、積層、陰極リード端子の接続、エポキシ樹脂で封止、エージング操作は実施例1と同様に行い、合計30個のコンデンサを完成させた。得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
実施例4:
実施例1において、3,4−エチレンジオキシチオフェンに代えてピロールを使用し、ピロール溶液含浸後は、3℃で5分間乾燥し、さらに酸化剤溶液含浸後、温度:5℃、湿度:30%、風速:0.6m/秒の気流中で10分間乾燥したこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成し、同様にして測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は180μm、標準偏差は17μmであった。
また、重合回数12回目に於ける濃縮倍率は、2.8倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、2.6倍であった。
次に、実施例1と同様にして30個のコンデンサを完成させ、得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
比較例1:
実施例1において、温度:40℃、湿度:40%、風速:0m/秒の空気中で10分間乾燥したこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成し、同様にして測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は285μm、標準偏差は60μmであった。
また、重合回数12回目に於ける濃縮倍率は、1.2倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、1.1倍であった。
次に、実施例1と同様にして30個のコンデンサを完成させ、得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
比較例2:
実施例1において、温度:40℃、湿度:30%、風速:1.0m/秒の気流中で10分間乾燥したこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成し、同様にして測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は141μm、標準偏差は10μmであった。
また、重合回数12回目に於ける濃縮倍率は、15倍、22回繰り返した後の濃縮倍率は、12倍であった。
次に、実施例1と同様にして30個のコンデンサを完成させ、得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
Figure 0004730654
コンデンサ素子を用いた固体電解コンデンサ例の断面図。 コンデンサ素子を積層して得られた固体電解コンデンサ例の断面図。
符号の説明
1 陽極基体
2 誘電体(酸化皮膜)層
3 マスキング
4 半導体(固体電解質)層
5 導電体層
6,7 リード線
8 封止樹脂
9 固体電解コンデンサ

Claims (10)

  1. 基材上でモノマーを酸化剤により重合させて固体電解質層を形成する方法であって、酸化剤が酸化剤含有溶液として基材に付着し、その溶剤の揮発と重合反応とが行なわれ、重合開始と完了時の溶剤量が、式(I):
    2.2≦重合開始時の溶剤量/重合完了時の溶剤量≦3.5
    を満たすように反応を制御することを特徴とする固体電解質層形成方法。

  2. モノマーの付着と式(I)の条件を満たす重合反応とを複数回繰り返して固体電解質層を多層化する請求項1に記載の固体電解質層形成方法。
  3. 酸化剤が過硫酸塩である請求項1または請求項2に記載の固体電解質層形成方法。
  4. 酸化剤含有溶液が過硫酸塩の水溶液である請求項3に記載の固体電解質層形成方法。
  5. モノマーがピロール及びその誘導体、チオフェン及びその誘導体、アニリン及びその誘導体から選択される請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解質層形成方法。
  6. 固体電解質層を形成する基材が表面に誘電体皮膜を形成した弁作用金属である請求項1〜5のいずれかに記載の固体電解質層形成方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造される基材上に固体電解質層を有する複合材料。
  8. 請求項6に記載の固体電解質層形成方法を用いて固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 請求項8に記載の製造方法で製造された固体電解コンデンサ。
  10. 請求項6に記載の製造方法で製造された固体電解コンデンサ素子を積層して得られる積層型固体電解コンデンサ。

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