JP2007123813A - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な方法で均一な厚さの電解質層を形成し得る電解コンデンサの製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の電解コンデンサの製造方法は、弁金属基体、及び、この弁金属基体の表面上に形成された誘電体層を備える素体を準備する工程と、素体の少なくとも誘電体層が形成された領域を重合液に浸漬した後、引き上げて、誘電体層上に固体電解質層を形成する工程とを有する。そして、素体を重合液に浸漬した後に、当該素体における重合液が付着した部位に気体を吹き付ける工程を実施する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電解コンデンサの製造方法に関する。
固体電解コンデンサ(以下、「電解コンデンサ」と略す)は、一般に、アルミニウム、タンタル等のいわゆる弁作用を有する金属からなる弁金属基体、この表面を酸化して得られた酸化皮膜からなる誘電体層、電解質層、及び、グラファイトや銀等からなる導体層が順次積層された構成を有している。
電解コンデンサにおける電解質層は、弁金属基体の誘電体層上でモノマー成分を重合させて高分子電解質を生じさせることにより形成するのが一般的である。この重合方法としては、誘電体層の表面に重合液を付着させるだけで高分子電解質を生じさせることが可能な化学酸化重合が多く採用されている。
化学酸化重合において、重合液の付着は、表面に誘電体層を備える弁金属基体からなる素体の誘電体層が形成された領域を重合液に浸漬した後、引き上げることにより行われる。ところが、この方法においては、素体を重合液から引き上げる際に重合液が下方に移動し易かった。そのため、上記の浸漬による方法では、重合液の付着量にばらつきが生じ易く、均一な厚さを有する電解質層を形成するのが困難であった。このように電解質層の厚さにばらつきが生じると、得られる電解コンデンサの特性が不十分となり易いほか、得られる電解コンデンサごとの特性のばらつきも大きくなる等の問題が生じることになる。
そこで、化学酸化重合によって均一な厚さを有する電解質層を形成するため、コンデンサ素子(素体)を、重合反応液(重合液)に浸漬した後、この素体を所定の辺又は頂点が下端となるように保持する方法(特許文献1)が開示されている。
特開平9−306787号公報
しかしながら、上記従来技術の方法では、所定の辺又は頂点に電解質層が厚く形成される傾向にあり、十分に均一な厚さを有する電解質層を形成するのが困難であった。また、当該文献には、素体の重合液への浸漬を複数回行い、浸漬のたびに下端となる辺又は頂点の位置を変更して上記の不都合を解消する方法も開示されているが、この場合、均一な厚さの電解質層を形成するには、素体の保持位置や重合液の付着量を厳密に制御する必要があり、電解質層の形成工程が極めて煩雑となってしまっていた。
そこで、本発明は、上述したような従来技術の有する問題点を鑑みてなされたものであり、簡便な方法で均一な厚さの電解質層を形成し得る電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電解コンデンサの製造方法は、弁金属基体、及び、この弁金属基体の表面上に形成された誘電体層を備える素体を準備する工程と、素体の少なくとも誘電体層が形成された領域を重合液に浸漬した後、引き上げて、誘電体層上に化学酸化重合により固体電解質層を形成する工程とを有し、素体を重合液に浸漬した後に、当該素体における重合液が付着した部位に気体を吹き付ける工程を実施することを特徴とする。
このように、重合液への浸漬後に、素体に対して気体の吹き付けを行うことで、表面に付着した重合液の重合や乾燥を促進することができ、これにより重合液の流動性を低下させて下方への移動を低減することが可能となる。また、表面に保持しきれない量の重合液が素体に付着した場合には、気体の吹き付けによって余分な重合液を吹き飛ばすこともできる。さらに、気体の吹き付けによって、浸漬時に重合液の付着が不十分であった領域に重合液を移動させることができるため、素体の所望の領域に確実に重合液を付着させることも可能となる。このように、本発明の電解コンデンサの製造方法においては、重合液に浸漬した後の素体に気体を吹き付けるだけで、弁金属基体の表面に均一に重合液を付着させることが可能であり、簡便に均一な厚さの電解質層を形成することができる。
また、弁金属基体として箔状のものを用いた場合、上記従来技術による方法では、浸漬後の素体を特定方向に保持したり、また浸漬ごとに保持方向を変えたりするのが極めて難しく、均一な厚さの電解質層を形成するのが特に困難な傾向にあった。これに対し、本発明のような気体の吹き付けは箔状のものにも容易に適用できるため、本発明によれば、箔状の弁金属基体を用いた場合であっても十分に均一な厚さの電解質層を形成することが可能となる。さらに、本発明者らの検討によれば、箔状の形状を有する素体に重合液を付着させた場合には、重合液が素体の周縁部に向かって移動し易いことが判明したが、本発明においては、気体の吹き付けによってこのような移動による電解質層の厚さのばらつきを抑制するのも容易となる。
上記本発明の電解コンデンサの製造方法においては、弁金属基体が陽極部及び陰極部を有しており、誘電体層を陰極部の表面上に形成し、且つ、気体を吹き付ける工程においては、陽極部側から陰極部側に向かって気体を吹き付けることが好ましい。こうすれば、誘電体層上に電解質層を形成するために、陰極部側から素体を重合液に浸漬して引き上げた場合に、陰極部の下部に滞留し易い重合液を効率よく吹き飛ばすことができる。また、重合液が陽極部側に移動することが極めて少なくなる等、好ましくない領域に電解質層が形成されるのを防止することが可能となる。
さらに、気体の吹き付けは、素体を重合液から引き上げながら行うことが好ましい。こうすれば、引き上げとともに重合液の重合・乾燥が可能となるほか、余分な重合液をその重合・乾燥前に素体表面から吹き飛ばすことができ、素体表面での重合液の移動を大幅に低減することが可能となる。したがって、均一な厚さの電解質層を形成するのが更に容易となる。
素体に吹き付ける気体は、35〜65%の湿度を有することが好ましい。このような湿度条件の気体を吹き付けることで、素体に付着している重合液中のモノマー成分の重合が良好に生じ得る。その結果、電解質層の導電性が更に良好となり、得られる電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR)が小さくなるとともに、容量出現率が向上する。
また、気体は、1MPa以下の吹き付け圧力で吹き付けるとより好ましい。1MPa以下の吹き付け圧力とすることで、重合液は、吹き飛ばされるよりも素体表面で適度に移動するようになる。これにより、従来特に重合液の付着が困難であった素体の端部や隅部にも重合液が十分に回り込むことになり、素体における所望の領域の全面に均一な厚さで電解質層を形成することが可能となる。その結果、得られる電解コンデンサは、漏れ電流等の不都合を一層生じ難いものとなる。
さらに、上記のように、弁金属基体の陽極部側から陰極部側に向かって気体を吹き付ける場合、気体を吹き付ける方向と、当該気体が吹き付けられる素体の面とのなす角度は、20〜80°であるとより好ましい。このような角度で気体を吹き付けることによって、素体の表面に付着した重合液を、素体の端部や隅部により確実に回り込ませることができるようになる。その結果、より均一に電解質層を形成することが可能となり、その結果、得られる電解コンデンサは漏れ電流等の発生が更に少ないものとなる。
本発明によれば、簡便な方法で均一な厚さの電解質層を形成し得る電解コンデンサの製造方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、全図を通じ、同一の要素には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、説明における上下左右等の位置関係は、いずれも図面の位置関係に基づくものとする。
まず、図1を参照して好適な実施形態に係る製造方法により得られる電解コンデンサの構造について説明する。図1は、好適な実施形態に係る製造方法により得られた電解コンデンサの断面構造を模式的に示す図である。
電解コンデンサ10は、陽極部12a及び陰極部12bを有する弁金属基体12と、この弁金属基体12における陰極部12bの表面上に順に形成された誘電体層14、電解質層15及び陰極層16とから構成されている。また、弁金属基体12の表面上には、陽極部12aと陰極部12bとの境界部にレジスト部19が形成されている。
弁金属基体12は、電解コンデンサ10において陽極として機能するものであり、箔状又は薄い板状を有している。この弁金属基体12は、その表面に形成された誘電体層14、電解質層15及び陰極層16からなる積層構造から一部が引き出されており、この部分が陽極部12aに該当する。
弁金属基体12は、弁作用を有する金属から構成される。このような金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。なかでも、アルミニウム又はタンタルが好ましい。なお、図示しないが、弁金属基体12は、少なくとも陰極部12bの表面が粗面化されて微細な凹凸を有しており、これにより表面積が拡大された状態となっている。
誘電体層14は、弁金属基体12の表面、より詳しくは陰極部12bの凹凸表面に沿って設けられた、極めて薄い層状構造を有している。この誘電体層14は、弁金属基体12の表面を酸化することにより形成された酸化皮膜によって構成されている。
電解質層15は、電解コンデンサにおいて実質的に陰極として機能するものであり、導電性高分子から構成されている。導電性高分子としては、化学酸化重合による合成が可能なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール等が挙げられる。
陰極16は、導電体から構成され、電解質層15とともに陰極として機能するものである。陰極16としては、特に制限されないが、例えば、電解質層15側から順にカーボン層17及び銀層18が積層された2層構造のものが例示できる。
次に、図2〜図4を参照して、上述した構造を有する電解コンデンサ10の製造方法の好適な実施形態について説明する。以下、複数の電解コンデンサ10をまとめて製造する方法を例に挙げて説明する。
図2は、電解コンデンサの製造工程の一部を示す工程図である。電解コンデンサ10の製造においては、まず、図2(a)に示すような弁金属シート50を準備する。この弁金属シート50は、まず、弁金属からなる一枚の金属箔を準備し、これに化学的又は電気化学的なエッチングを施して、表面に微細な凹凸を多数形成させる(粗面化)。次に、この凹凸が形成された表面に陽極酸化等を施し、当該表面上に薄い酸化皮膜を形成する。そして、これらの処理が施されたシートを、金型による打ち抜き等により、一辺に略矩形状の突出部を複数有する形状に切断する。こうして、図示されるような、接続部52の一辺に上記突出部からなる弁金属基体部60が複数設けられた形状の弁金属シート50が得られる。なお、弁金属シート50は、必ずしも上述した酸化皮膜が形成されていなくてもよい。
次に、各弁金属基体部60の両面に、当該弁金属基体部60におけるやや接続部52に近い側にレジスト62を形成する。レジスト62は、弁金属基体部60の先端部の辺と略平行となるように略直線状に形成する。このレジスト62は、弁金属基体部60から形成される弁金属基体12において、陽極部12aと陰極部12bとを区画し、電解コンデンサ10におけるレジスト部19となる。
レジスト62としては、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の絶縁性を有する樹脂材料を適用できる。また、これらの形成方法としては、例えば、弁金属基体部60の表面に、液状の樹脂を転写又はスクリーン印刷する方法や、あらかじめテープ状に成形されたレジスト材料を、弁金属基体部60における所望の位置に貼り付ける方法が挙げられる。レジスト62の形成を簡便に行う観点からは、転写又はスクリーン印刷による方法がより好ましい。
次に、弁金属シート50における複数の弁金属基体部60における、レジスト62よりも下側(レジスト62と先端との間)の領域、すなわち陰極部12bの表面を陽極酸化等によって酸化し、当該領域の表面上に酸化皮膜からなる誘電体層14を形成して、弁金属基体部60の所定の領域上に誘電体層14が形成された素体56を形成する。こうして、図2(b)に示すように、接続部52に、複数の素体56が形成された構造の接続体54が得られる。すなわち、各素体56は、弁金属基体12となるべき弁金属基体部60の表面上に、レジスト62及び誘電体層14を備える構成を有する。
誘電体層14の形成においては、各弁金属基体部60におけるレジスト62よりも先端側の領域(陰極部12b)を化成液中に浸漬するとともに、接続部52に正極用リードを接続するなどして各弁金属基体部60を陽極とし電圧を印加することによって陽極酸化を生じさせる。かかる陽極酸化により、予め酸化皮膜が形成された弁金属シート50における、酸化皮膜の未形成部や損傷部に、酸化皮膜が更に形成される(再化成)。こうして得られた酸化皮膜は優れた絶縁性を有し、電解コンデンサ10における誘電体層14として有効に機能し得るものとなる。
陽極酸化においては、例えば、各弁金属基体部60を、その先端(陰極部12b側)から化成液中に入れ、この化成液の液面がレジスト62と一致するようにすることで、弁金属基体部60における陰極部12bの表面上に確実に誘電体層14を形成することができる。なお、陽極酸化においては、化成液の液面がレジスト62を超えるようにしてもよいが、余分な領域への陽極酸化を防止して誘電体層14の形成を確実に行うためには、化成液の液面は、レジスト62に合わせるのがより好ましい。
陽極酸化に好適な化成液としては、ホウ酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、有機酸アンモニウム等の緩衝溶液が挙げられる。なかでも、有機酸アンモニウムであるアジピン酸アンモニウム水溶液が好ましい。
次いで、図2(c)に示すように、接続体54における各素体56の誘電体層14が形成された領域を重合液80に浸漬させる。こうして、各素体56の誘電体層14の表面に重合液80を付着させる。素体56の重合液80への浸漬は、図2(c)に示すように、各各素体56を誘電体層14側から重合液に入れ、レジスト62と重合液80の液面Sの高さとが一致するように行うことが好ましい。これにより、誘電体層14上に確実に電解質層15を形成することができるとともに、陽極部12a等の余分な部位への重合液の付着や這い上がりを防止することができる。
重合液80は、重合により電解質層15を構成する高分子電解質を形成し得るモノマーと、当該モノマーの酸化重合を促進し得る酸化剤を含む。モノマーとしては、重合により上述したような導電性ポリマーとなり得るモノマー、すなわち、チオフェン系化合物、ピロール系化合物等が挙げられる。また、酸化剤としては、ヨウ素、臭素等のハロゲン化物、五フッ化珪素等の金属ハロゲン化物、硫酸等のプロトン酸、三酸化イオウ等の酸素化合物、硫酸セリウム等の硫酸塩、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素等の過酸化物、パラトルエン酸鉄等の鉄塩を例示できる。
さらに、重合液80には、上記モノマー及び酸化剤等を均一に分散させるための溶媒が更に含まれていてもよい。このような溶媒としては、エタノール、ブタノール、水やこれらの混合溶媒等が挙げられる。また、重合液には、ポリマー層に導電性を付与するためのドーピング材料が更に含まれていてもよい。ドーピング材料としては、パラトルエンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸や、無機スルホン酸等が例示できる。
次に、接続体54における各素体54を重合液80から引き上げ、素体56における誘電体層14の表面に付着した重合液中のモノマーの化学酸化重合を進行させ、これにより誘電体層14の表面上に電解質層15を形成する。この際、接続体54を重合液80から引き上げながら、各素体56における重合液80が付着した部位に、気体の吹き付けを行う。
ここで、図3及び図4を参照して、素体56に対する気体の吹き付けの工程を具体的に説明する。図3は、素体56に気体を吹き付ける工程を示す斜視図である。また、図4は、図3に示す工程を示す側面図である。接続体54は、その接続部52が一対の保持具120に挟まれた状態で保持されており、これによって上下方向に移動可能となっている。接続体54は、このように保持具120に保持された状態で重合液80に浸漬された後、上方に移動されることで重合液80中から引き上げられる。
かかる引き上げの際、接続体54に対し、その両側に配置された一対のエアブロー装置110を用いてエアA(空気流)を吹き付ける。具体的には、エアAを吹き出している状態の一対のエアブロー装置110の間を、各素体56を重合液80から引き上げながら徐々に通過させることで、素体56の少なくとも重合液80が付着した部位に対してエアAの吹き付けを行う。
エアブロー装置110は、接続体54に対向する側に、素体56が並んだ方向に沿って複数のエア吹き出し口112を備えている。そして、これに接続されたエア供給管(図示せず)によって内部に導入されたエアをエア吹き出し口112から吹き出すことができる。このエアブロー装置110は、エア吹き出し口112がやや下方に向くように設置されており、これによって、エアブロー装置110からのエアAは下方に向かって吹き出される。このように、本実施形態においては、接続体54における各素体56の陽極部12a側から誘電体層15(弁金属基体12における陰極部12b)側の方向にエアAが吹き付けられる。
このエアAの吹き付けにより、素体56に付着した重合液80中のモノマーの化学酸化重合が促進され、エアの吹き付けを行わない場合に比して電解質層15が迅速に形成される。また、重合液80が溶媒を含む場合には、溶媒の揮発が急速に進行して重合液80の流動性が低下する。さらに、素体80に対して過剰量の重合液が付着している場合には、エアAの吹き付けによって、図4に示されるように余分な重合液を吹き飛ばすこともできる。
これらにより、従来、重合液への浸漬及び引き上げによる化学酸化重合において生じ易かった、重合液の下方への移動による素体下部の液だまりの発生が抑制される。また、エアAの吹き付けにより、素体56に付着した重合液80の表面がならされるほか、通常、浸漬のみでは重合液80の付着が困難であった箔状の素体56の側部等にも重合液80が十分に回りこむ。この結果、重合液80は、素体56における誘電体層14表面に均一に付着されて、均一な厚さを有する電解質層15を形成し易くなる。また、エアAの吹き付けによれば、素体に対する物理的な接触がなくても電解質層の均一化が図れることから、例えば、極めて薄い誘電体層が損傷してしまうといった不都合も極めて生じ難い。
また、上述したエアAの吹き付け工程においては、素体56を陰極部12b側が下側となるように略垂直に配置している。エアAの吹き付けによれば、例えば、箔状の素体56を水平に配置したとしても重合液80の流動を十分に生じさせることができる。しかし、この場合、上側の面の重合液80が下側に回りこみ易い等の理由により、重合液の付着量に上下の面で差が生じる可能性がある。これに対し、上記のように素体56を垂直に配置することで、両面において均等に重合液の流動を生じさせることができ、その結果、陰極部12b側の先端部や角部にも重合液80を十分に回りこませることが可能となる。
ここで、エアAの吹き付けによる上述した効果を良好に得るための条件としては、下記に示す条件が挙げられる。すなわち、まず、エアブロー装置110によるエアの吹き付けの強さは、エア吹き出し口112における吐出圧力(吹き付け圧力)が好ましくは0.001〜5MPaとなるようにする。通常の距離の範囲においてエア吹き出しの吐出圧力が5MPaを超えると、重合液80が必要以上に吹き飛ばされ、素体56に対して十分に重合液80が付着し難くなるおそれがある。一方、0.001MPa未満であると、エアAの吹きつけによる上述した効果が十分に得られ難くなる場合がある。
特に、エアAの吹き付け圧力は、1MPa以下とすることが好ましく、0.5MPa以下とすることがより好ましい。このような条件では、素体56に付着した重合液80が吹き飛ばされずに素体56の表面上で流動し易くなる。したがって、重合液80は、浸漬のみでは付着が不十分であった素体56の特に側面や角部にも十分に回り込むことができるようになる。その結果、素体56の所望の領域全体に均一に重合液80が付着することとなり、これによって陰極部12b上の全領域に均一に電解質層15が形成されるようになる。
また、エアAは、上述のように陽極部12a側から陰極部12b側に向かって吹き付ける場合、素体56に対して所定の角度で吹き付けることが好ましい。すなわち、エアAを吹き付ける方向と、これが吹き付けられる素体56の面とのなす角度(エア吹き付け角度)は、20〜80°であると好ましく、40〜60°であるとより好ましい。ここで、エアAを吹き付ける方向とは、エア吹き出し口112から吹き出されたエアAが流れる方向をいう。つまり、このエア吹き付け角度は、例えば、エア吹き出し口112からエアAが流れる方向に引いた直線と、エアAが吹き付けられる素体56の面とのなす角度であって、この直線と素体56の面とに挟まれている部分の角度であるということができる。
このエア吹き付け角度が20°未満であると、素体56に付着した重合液が、この素体56表面で流動するよりも吹き飛ばされることが多くなり、重合液80を素体の角部等に十分に回り込ませることが困難となる傾向にある。一方、エア吹き付け角度が80°を超えると、素体56表面での重合液80の流動が生じ難くなり、重合液80を均一な厚さにならすことが困難となる場合がある。
また、エアAは、35〜65%の湿度を有するとより好ましい。ここで、湿度とは、相対湿度をいうものとする。このような湿度条件では、重合液80中のモノマーの化学酸化重合が促進され、良好な重合度を有する導電性高分子が形成されるようになる。その結果、得られる電解質層15が優れた導電性を有するものとなり、電解コンデンサ10の等価直列抵抗(ESR)が小さくなるとともに、容量出現率が向上する。
さらに、エアAの吹き付け時間は特に限定されないが、0.1〜30秒とすることができる。なお、これらの条件は、一般的な化学酸化重合において好適となり易い条件であって、例えば、重合液の粘性、重合や乾燥のし易さ、温度等の条件によっては、必ずしも上記の条件に制限されない。
さらにまた、エアAの吹き付けは、エアの吹き付け距離が1〜50mmとなる条件で行うことが好ましい。エアの吹き付け距離がこのような範囲であると、上述したエアAの吹き付け条件において特に良好な効果が得られるようになる。ここで、エアの吹き付け距離とは、エア吹き出し口112からエアAが素体56に到達するまでの距離であり、例えば、エア噴出し口112からエアAが流れる方向に直線を引いたとき、この直線のエア吹き出し口112から素体56と交差するまでの長さを適用できる。
なお、上述したエアの吹き付け工程は、例えば、素体56を重合液80から引き上げた後、一対のエアブロー装置110間を素体56を移動させるのではなく、素体56を固定した状態でエアブロー装置110を移動させるようにして行ってもよい。
また、エアブロー装置110によるエアAの吹き付け方向は常に一定である必要はなく、エアAが吹き付けられる素体56の位置に応じて適宜変化させてもよい。例えば、素体56の重合液80が付着した領域のうち陽極部12aに近い側の領域に対しては、比較的小さいエア吹き付け角度でエアAを吹き付け、陰極部12bの先端側に近い領域に対しては、比較的大きいエア吹き付け角度でエアAを吹き付けるようにしてもよい。こうすれば、素体56に付着した重合液80を、素体56の先端方向に更に移動させ易くなり、また、重合液80を素体56の角部等に回りこませるのが一層容易となる。なお、同様の観点から、エアAの吹き付け方向は、エアの吹き付け工程中、連続的に変化させてもよい。エアAの吹き付け方向は、エアブロー装置110におけるエア吹き出し口112の向きを変化させることで容易に変えることができる。また、エアの吹き付け工程中、エアの吹き付け圧力を変化させることで、重合液80の吹き飛ばしと重合液80の移動とが適宜生じるようにコントロールしてもよい。
本実施形態においては、素体54の重合液80への浸漬及び引き上げの工程を繰り返し実施してもよい。これらの工程を繰り返し実施することで、所望の厚さを有する電解質層15を得ることが容易となる。なお、重合液80への浸漬及び引き上げの工程を繰り返し行う場合は、少なくとも一回の工程において上述したようなエアAの吹き付けを行えば、得られる電解質層15の厚さの均一性を向上させることができるが、更に均一な厚さを有する電解質層15を確実に形成させる観点からは、重合液80への浸漬及び引き上げを行うごとにエアAの吹き付けを行うことがより好ましい。
それから、各素体56に形成された電解質層15上に、カーボン層17及び銀層18を順次積層して、これらから構成される陰極16を形成する。カーボン層17及び銀層18は、それぞれの層を形成するためのペーストを用い、電解質層15に対してスクリーン印刷法、浸漬法(ディップ法)やスプレー塗布法等を行うことにより形成することができる。こうして、接続部52に対して複数の電解コンデンサ10が形成された複合体が得られる。
そして、接続部52から各電解コンデンサ1を切り離すことで、図1に示す構造の電解コンデンサ10を複数得ることができる。この切り離しにおいては、レジスト62よりも接続部側であって、電解コンデンサ1に陽極部12aが確実に残る位置で切断を行う。
このようにして得られた電解コンデンサ10は、単独で又は複数積層されて、基板等に搭載されたり、リード電極等を接続されたりして、コンデンサ素子として実用に供される。なお、電解コンデンサ10又はその積層体は、これらの保護の観点から、キャスティングモールド、インジェクション、トランスファーモールド等の公知の方法でモールドされてもよい。
以上、好適な実施形態に係る電解コンデンサの製造方法及びこれにより得られた電解コンデンサについて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更を行うことができる。
まず、上述した実施形態では、複数の電解コンデンサ10をまとめて製造する方法について説明したが、電解コンデンサ10を1つずつ製造してもよい。この場合、個々の電解コンデンサ10に対してそれぞれ気体の吹き付けを行えばよい。
また、素体への気体の吹き付けは、重合液からの引き上げとともに行わずに、重合液から完全に引き上げた後に行ってもよい。さらに、気体の吹き付けは、素体の両側から一度に行うのではなく、素体の各面に対して順に行うようにしてもよい。ただし、各面に均一な電解質層を形成する観点からは、素体の全ての面に対して同時に気体の吹き付けを行うことが好ましい。
さらに、気体の吹き付け方向は、必ずしも上記のような陽極部12a側から陰極部12b側に向かう方向ではなくてもよい。例えば、重合液の流動性が低く液だまりの発生の心配が少ない場合は、素体56の垂直方向から気体を吹き付けてもよく、場合によっては陰極部12b側から陽極部12a側の方向に吹き付けてもよい。さらにまた、気体の吹き付けに用いる装置としては、上述したエアブロー装置110のような形態以外に、例えば、吹き出し口を1つのみ有するもの等、気体の吹き出しが可能なものであれば特に制限なく適用できる。
さらに、弁金属基体12としては、上述した箔状のものに限定されず、ブロック状のものを用いてもよい。この場合、重合液に浸漬した後の気体の吹き付けは、ブロック状の素体の各面に対して行うことが好ましい。さらに、重合液に浸漬した後の素体に吹き付ける気体は、上述した空気以外にも種々の気体を適用できる。ただし、良好な電解質層を形成するために、吹き付ける気体としては、重合液や電解質層に対して不活性なものが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(電解コンデンサの製造)
まず、弁金属基体として、拡面化処理済のアルミニウム箔(3.5mm×4.5mm)を準備した。このアルミニウム箔の両面に、当該アルミニウム箔の短辺に平行となるように、直線状の1本のレジストを形成し、これによりアルミニウム箔を陽極部と陰極部とに区画した。このアルミニウム箔の陰極部を、化成液であるアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬させた。その後、このアルミニウム箔に陽極端子を接続して6Vの電圧を印加して陽極酸化を生じさせ、これによりアルミニウム箔の表面に酸化アルミニウム皮膜からなる誘電体層を形成させた。
続いて、重合液として、3,4−エチレンジオキシチオフェン(Bayel社製、BAYTRON M)0.9gとパラトルエンスルホン酸鉄溶液10.81g(Bayel社製、BAYTRON C−B 50)の混合溶液を調製した。この重合液中に上記アルミニウム箔の陰極部を浸漬し、引き上げた後、温度150℃の炉内で約5分間処理し、その後、水洗・乾燥する工程を行った。この際、アルミニウム箔を重合液から引き上げながら、このアルミニウム箔の重合液への付着部に対して、陽極部側から陰極部側の方向にエアを吹き付けた。これらの工程を数回繰り返すことで、誘電体層の表面上に厚さ約3μmの電解質層を形成した。
その後、この電解質層の表面上に、カーボンペーストを厚さ3μmとなるように塗布してカーボン層を形成した後、厚さ20μmとなるように銀ペーストを塗布して銀層を形成し、これらより構成される陰極を形成した。こうして、アルミニウム箔からなる弁金属基体(陽極)の表面に、酸化アルミニウムからなる誘電体層、電解質層及び陰極がこの順に積層された電解コンデンサを得た。
その後、得られたコンデンサ素子の陽極及び陰極に、陽極リード及び陰極リードをそれぞれ接続した後、これらのリードが外部に露出するようにコンデンサ素子の周囲をエポキシ樹脂で覆い、電解コンデンサを得た。
(電解質層の厚み差の測定)
上記の電解コンデンサの製造において、電解質層の形成後に、電解質層が最も厚く形成されていた部分及び最も薄く形成されていた部分の厚さをそれぞれ測定し、電解質層の最大の厚さと最小の厚さ(厚み差)を算出した。電解質層の厚さは、当該層形成後の素体を、電解質層を含む部分で切断した断面における、電解質層の最大の幅及び最小の幅を測定することで求めた。その結果、厚み差は3μmであった。なお、得られた値は、同ロットの電解コンデンサ100個で得られた平均値である。
(電気的特性の測定)
得られた電解コンデンサの電気的特性について、アジレントテクノロジー社製のインピーダンスアナライザー4194Aを用いて、静電容量、インピーダンス、等価直列抵抗(ESR)及び誘電体損失(Tanδ)を求めた。
その結果、120Hzでの静電容量は41.0μFであり、100kHzでのインピーダンスは41.9mΩであり、100kHzでのESRは24.5mΩであり、120HzでのTanδは0.011であった。なお、得られた値は、同ロットの電解コンデンサ100個で得られた平均値である。
[比較例1]
(電解コンデンサの製造)
重合液への浸漬後、エアの吹き付けを行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを得た。
(電解質層の厚み差の測定)
実施例1と同様にして電解質層の厚み差を算出した結果、同ロットの電解コンデンサ100個で得られた厚み差の平均値は14μmであった。
(電気的特性の測定)
実施例1と同様にして電解コンデンサの各電気的特性の平均値を測定したところ、120Hzでの静電容量は41.5μFであり、100kHzでのインピーダンスは51.2mΩであり、100kHzでのESRは34.0mΩであり、120HzでのTanδは0.012であった。
以上の結果より、重合液からの引き上げ後にエアの吹き付けを行った実施例1の電解コンデンサは、エアの吹き付けを行わなかった比較例1の電解コンデンサに比して、電解質層の厚みが均一であることが確認された。そして、実施例1の電解コンデンサは、比較例1に比して、優れた電気的特性を有することが判明した。
[実施例2〜10]
(電解コンデンサの製造)
エアを吹き付ける際に、下記の表1に示すようにそれぞれ異なる相対湿度を有するエアを吹き付けたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2〜10の電解コンデンサをそれぞれ作成した。
(容量出現率の測定)
実施例2〜10の電解コンデンサについて、以下に示すようにしてそれぞれの容量出現率を測定した。すなわち、まず、上述した各電解コンデンサの作製に先立ち、弁金属基体となるべき拡面化処理済のアルミニウム箔の陰極形成部(3.5mm×4.5mm)を用い、電解質層を形成した場合に想定される理論容量を測定した。すなわち、それぞれのアルミニウム箔を電解液(アジピン酸アンモニウム水溶液)に浸漬し、LCRメータ(HEWLETT PACKARD社製、4284A)を用いて周波数120Hzにおける理論容量を測定した。実施例2〜10の電解コンデンサは、このようにして各々理論容量が測定されたアルミニウム箔を用いてそれぞれ製造を行ったものである。
その後、製造後の各電解コンデンサについて、それぞれIMPEDANCE/GAIN−PHASE ANALYZER(HEWLETT PACKARD社製、4194A)により静電容量を測定した。そして、この電解コンデンサとしての静電容量と、予め測定しておいた理論容量とから、下記式により容量出現率(%)を算出した。得られた結果をまとめて表1に示す。
容量出現率=(固体電解コンデンサとしての静電容量/理論容量)×100
Figure 2007123813
表1より、エアを吹き付ける際のエアの相対湿度を35〜59%とした実施例3〜9の電解コンデンサは、特に高い容量出現率が得られることが確認された。
[実施例11〜23]
(電解コンデンサの製造)
エアを吹き付ける際のエア吹き付け角度及びエア吹き付け圧力を、表2に示すようにそれぞれ変化させたこと以外は、実施例1と同様にして実施例11〜23の電解コンデンサをそれぞれ作成した。ここで、エア吹き付け角度は、エアが供給されるエア吹き出し口からエアが流れる方向にひいた直線とアルミニウム箔の表面とのなす角度とした。また、エア吹き付け圧力は、エア吹き出し口の部分での吐出圧力とした。
(電気的特性の測定)
実施例11〜23の電解コンデンサを用い、各実施例に対応する電解コンデンサの100kHzでのESRを実施例1と同様にして求めた。得られた結果を表2に示す。
(電解質層の厚み差の測定)
実施例11〜23の電解コンデンサを用い、実施例1と同様にしてそれぞれの電解質層の厚み差を算出した。得られた結果を表2に示す。
(回り込み部分の厚さ)
実施例11〜23の各電解コンデンサにおける、アルミニウム箔の陰極部側の先端を覆うように形成された電解質層の厚さをそれぞれ測定した。得られた結果を表2に示す。
Figure 2007123813
表2より、エア吹き付け角度を20〜80°、なかでも40〜60°とした場合に得られた電解コンデンサは、ESRが小さく、電解質層の厚みばらつきも小さく、また、回り込み部分の電解質層が厚いという優れた特性を有していることが確認された。また、エア吹き付け圧力は、特に0.01〜1MPaとした場合に、ESRが小さく、電解質層の厚みばらつきも小さく、しかも回り込み部分の電解質層の厚さが十分な電解コンデンサが得られることが確認された。
好適な実施形態に係る製造方法により得られた電解コンデンサの断面構造を模式的に示す図である。 電解コンデンサの製造工程の一部を示す工程図である。 素体56に気体を吹き付ける工程を示す斜視図である。 図3に示す工程を示す側面図である。
符号の説明
10…電解コンデンサ、12…弁金属基体、12a…陽極部、12b…陰極部、14…誘電体層、15…電解質層、16…陰極、17…カーボン層、18…銀層、50…弁金属シート、52…接続部、54…接続体、56…素体、60…弁金属基体部、62…レジスト、80…重合液、110…エアブロー装置、112…エア吹き出し口、120…保持具。

Claims (6)

  1. 弁金属基体、及び、該弁金属基体の表面上に形成された誘電体層を備える素体を準備する工程と、
    前記素体の少なくとも前記誘電体層が形成された領域を重合液に浸漬した後、引き上げて、前記誘電体層上に化学酸化重合により固体電解質層を形成する工程と、を有し、
    前記素体を前記重合液に浸漬した後に、当該素体における前記重合液が付着した部位に気体を吹き付ける工程を実施する、
    ことを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記弁金属基体は陽極部及び陰極部を有しており、
    前記誘電体層を少なくとも前記陰極部の表面上に形成し、且つ、
    前記陽極部側から前記陰極部側の方向に気体を吹き付ける、
    ことを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記素体を前記重合液から引き上げながら気体を吹き付けることを特徴とする請求項1又は2記載の電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記気体は、35〜65%の湿度を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記気体を、1MPa以下の吹き付け圧力で吹き付ける、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記気体を吹き付ける方向と、当該気体が吹き付けられる前記素体の面と、のなす角度が、20〜80°であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。


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