JP2000068158A - 単板コンデンサ素子及び積層型固体電解コンデンサ - Google Patents
単板コンデンサ素子及び積層型固体電解コンデンサInfo
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Abstract
サ、該コンデンサを製造するための単板コンデンサ素子
を提供すること。 【解決手段】 単板コンデンサ素子7の複数枚が、陽極
部11を同一方向に揃えられて陽極側リードフレーム9
上に積層固着され、陰極部を陽極部11側から陰極部先
端に向かって末広がり状に陰極側リードフレーム8上に
積層固着されて積層コンデンサ素子19とされ、該素子
19の周囲が外装樹脂23で被覆封止されている積層型
固体電解コンデンサ25である。単板コンデンサ素子7
として、誘電体酸化皮膜層を有する陽極基体の端部が陽
極部11とされ、陽極部11を除いた部分の誘電体酸化
皮膜上に固体電解質層、該層の上に導電体層が形成され
て陰極部とされ、陰極部の先端側の厚みが陰極部基部の
厚みよりも大きいものが好ましい。
Description
有機物、あるいは金属酸化物等の無機物を固体電解質と
した固体電解コンデンサ、特に積層型の固体電解コンデ
ンサに関する。また、積層型固体電解コンデンサを製造
するための単板コンデンサ素子を提供する。
等を固体電解質とした固体電解コンデンサの積層に於い
て、単板コンデンサ素子の固体電解質層、導電体層を順
次形成する陰極部は、陽極部に比べ厚いので、各陰極部
を平行に上下に積層載置すると陽極部はスポット溶接で
きるように折曲げる必要がある。このため単板コンデン
サ素子の陽極部と陰極部の境界付近で応力集中が起こり
コンデンサ性能が悪化するため、これまで各種工夫がな
されてきた。例えば、この陰陽極間段差を解消するた
め、単板コンデンサ素子の積層時に複数の単板コンデン
サ素子の陽極部の間にその隙間に対応した厚さの金属板
を嵌挿する方法(特開平5−205984号公報等)、
陽極部の隙間に絶縁樹脂層を形成し、接続は金属細線等
で取る方法(特開平6−29163号公報、特開平6−
84716号公報等)、リードフレームを各陽極部位置
に対応して分割加工する方法(特開平4−167417
号公報等)等がある。
時に陽極部と陰極部の境界付近で発生する応力集中を防
ぐための段差解消方法は、工程増あるいは材料加工費増
等のコスト高となり、また工程追加により取扱中の機械
的応力等による単板コンデンサ素子の破壊又は性能低下
が増加し、積層コンデンサ製造における歩留が悪化し、
また性能に劣る等の問題があった。
あって、積層時に陽極部と陰極部の境界付近で発生する
応力集中を防ぐことによって、積層コンデンサの製造に
おける歩留低下の防止及び性能に優れた高容量の積層型
固体電解コンデンサを提供することを目的とする。ま
た、前記積層型固体電解コンデンサを製造するに好適な
単板コンデンサ素子を提供する。
素子は、表面に誘電体酸化皮膜層を有する平板状の弁作
用金属からなる陽極基体の端部が陽極部とされ、この陽
極部を除いた部分の前記誘電体酸化皮膜層上に固体電解
質層、その上に導電体層が順次形成されて陰極部とさ
れ、該陰極部の先端部分の厚みが陰極部基部の厚みより
も大きい単板コンデンサ素子である。本発明の積層型固
体電解コンデンサは、表面に誘電体酸化皮膜層を有する
平板状の弁作用金属からなる陽極基体の端部が陽極部と
され、この陽極部を除いた部分の前記誘電体酸化皮膜層
上に固体電解質層、その上に導電体層が順次形成されて
陰極部とされている単板コンデンサ素子の複数枚が、そ
の陽極部を同一方向に揃えられて陽極側リードフレーム
上に積層固着され、その陰極部を陽極部側から陰極部先
端に向かって末広がり形状に陰極側リードフレーム上に
導電性接着層を形成して積層固着されて積層コンデンサ
素子とされ、該積層コンデンサ素子の周囲が外装樹脂で
被覆封止されている積層型固体電解コンデンサである。
前記積層型固体電解コンデンサにおいて、導電性接着層
が陰極部の先端から陰極部長さの80%迄の範囲に形成
されていることが好ましく、また、積層コンデンサ素子
が、複数枚の単板コンデンサ素子を加圧積層して得られ
たものであることが好ましい。更に、前記積層型固体電
解コンデンサにおいて、前記単板コンデンサ素子とし
て、陰極部の先端部分の厚みが陰極部基部の厚みよりも
大きい単板コンデンサ素子が好ましく、また、複数枚の
単板コンデンサ素子の陰極部と陰極部との間及び陰極部
と陰極側リードフレームとの間が導電性接着層により積
層固着され、該導電性接着層の厚みが陰極部先端部分に
おいて陰極部基部側よりも大いことが好ましい。更に、
前記積層型固体電解コンデンサは、その固体電解質層が
導電性高分子を用いて形成されていることが望ましい。
ンサ素子の例を示す断面図である。図1において、該単
板コンデンサ素子は、表面に誘電体酸化皮膜層2を有す
る平板状の弁作用金属からなる陽極基体1の端部が陽極
部11とされ、この陽極部11及び絶縁層3を除いた部
分の前記誘電体酸化皮膜層2上に固体電解質層4、その
上に導電体層5、6が順次形成されてこの部分を陰極部
とされ、該陰極部の先端部分の厚みS2が陰極部基部の
厚みS1よりも大きい単板コンデンサ素子であって、陽
極部11側から陰極部先端の方向に向かって陰極部の厚
みが漸次大きくされている単板コンデンサ素子である。
また、図2に示す単板コンデンサ素子は、陰極部の厚み
が階段状に大きくされている単板コンデンサ素子であ
る。
サの例を示す断面図であって、図1に示す単板コンデン
サ素子の複数枚を積層した積層コンデンサ素子を用いて
得た積層型固体電解コンデンサを示す。本発明の積層型
固体電解コンデンサにおいて、積層される単板コンデン
サ素子の積層枚数は、該単板コンデンサ素子の厚さや導
電性接着層の厚みのデザイン又は要求性能、積層形態
(例えば、図6の両面積層型、または図4の片面積層型
など)に依存するものの、通常2〜20枚、好ましくは
2〜12枚用いられる。
は、単板コンデンサ素子7の4枚が、その陽極部11を
同一側(左側)に揃えられ該陽極部11の一部が同一方
向に(右上方向に)折り曲げられ陽極側リードフレーム
9上に各陽極部11が陽極側リードフレーム9に近接す
るように積層固着され、その陰極部を陽極部11側から
陰極部先端に向かって末広がり形状に陰極側リードフレ
ーム8上に、導電性接着層10により積層固着されて積
層コンデンサ素子19とされ、該積層コンデンサ素子1
9の周囲が外装樹脂23で被覆封止されている積層型固
体電解コンデンサである。該積層型固体電解コンデンサ
25においては、単板コンデンサ素子7として、図1に
示すように、陰極部にテーパ状の勾配をつけて陰極部の
先端部分の厚みS 2が陰極部基部の厚みS1よりも大きい
単板コンデンサ素子が用いられている。そして、積層型
固体電解コンデンサ25を製造するための積層コンデン
サ素子19の形状が末広がり形状とされている。なお、
陰陽極リードフレーム8、9は、例えば公知の鉄系又は
銅系の合金材を用いて構成できる。
発明においては、複数枚の単板コンデンサ素子7を積層
して積層コンデンサ素子19を得る場合、各陰極部間及
び陰極部と陰極側リードフレーム8との接続は導電性接
着層(導電ペーストを使用)10にて行われ、各陽極部
間及び陽極部11と陽極側リードフレーム9との接続は
スポット溶接又はレーザ溶接にて実施される。
は、各陰極部を平行に上下に積層しているので、陽極部
11はスポット溶接できるように折曲げる必要がある。
単板コンデンサ素子7の積層枚数が多い程、図7に示す
ように最上部に積層された単板コンデンサ素子7の陽極
部11は、より大きく折曲げられるため、単板コンデン
サ素子7の陽極部11と陰極部の境界付近で応力集中が
起こりコンデンサ性能が悪化する。
上に積層する際の応力集中を回避するために、単板コン
デンサ素子7の陽極部を極力折曲げないでリードフレー
ムに積層する積層型固体電解コンデンサを提供する。即
ち、図4に示すように、末広がり形状の単板コンデンサ
素子7の複数枚の陽極部11を同一方向に揃え、かつ各
陽極部11が陽極側リードフレーム9表面に近接するよ
うに積層し、厚い陰極部を陽極部11側から陰極部側に
向かって末広がり形状になるようにした積層コンデンサ
素子19とした。単板コンデンサ素子7が末広がり形状
であると、陽極部11をスポット溶接等で積層して固着
(積層固着)し、また各陰極部間及び陰極部と陰極側リ
ードフレーム8間を導電性接着層10で積層固着するこ
とで、高歩留で耐熱性等に優れた積層コンデンサ素子1
9が得られることを見い出した。尚、導電性接着層10
は、銀微粉末を含む銀ペースト等の導電ペーストを用い
て形成できる。
がり状にリードフレーム上に載置する公知例(特開平6
−13269号公報)があるが、その目的は外装樹脂で
封口した時に樹脂の硬化応力を緩和するために末広がり
形状にすることを目的としており、陽極部をリードフレ
ーム表面に積層固着することを記載していない点、本発
明とは本質的に異なる。
に外装樹脂23の所定寸法内に多数の単板コンデンサ素
子7を内蔵するために、導電ぺーストで陰極側リードフ
レーム8上に単板コンデンサ素子7を積層固着する時
に、適当量の導電ペーストを陰極部及びリードフレーム
8の特定範囲に塗布することが好ましいこと、更に適当
な圧力で単板コンデンサ素子7を加圧積層することで末
広がり形状の積層コンデンサ素子19が好適に得られ易
いことを見出した。
フレーム8上に単板コンデンサ素子7を積層固着する時
の加圧力は、約17〜420g/cm2の範囲であるこ
とが好ましい。従って、単板コンデンサ素子7が厚さ
0.3mm×幅3mm×長さ4mmである場合は、2g
〜50g程度の荷重が単板コンデンサ素子7の積層固着
時にかけられる。
1に示すようにテーパ状の勾配をつけて単板コンデンサ
素子7の形状を末広がり状とする、あるいは、単板コン
デンサ素子7の陰極部の厚さを図2に示すように階段状
に大きくして単板コンデンサ素子7の形状を末広がり状
とすることで末広がり形状の積層コンデンサ素子19を
無理なく得られることを見出した。
るための単板コンデンサ素子について説明する。本発明
の単板コンデンサ素子では、図1〜3に示すように、表
面に誘電体酸化皮膜層2を有する平板状の弁作用金属か
らなる陽極基体1の端部が陽極部11とされ、この陽極
部11を除いた部分の前記誘電体酸化皮膜層2上に固体
電解質層4、その上に導電体層5、6が順次形成されて
陰極部とされている。
面積を有する誘電体層としてエッチングされた弁作用金
属からなる細孔表面に形成されるものであって、誘電体
酸化皮膜層2にはアルミナ、酸化タンタル等のように弁
作用金属の酸化物又はその焼結体で構成できる。本発明
において使用される弁作用金属として、アルミニウム、
タンタル、ニオブ、チタン等が挙げられる。陽極基体1
は、前記弁作用金属の支持体を指し、その表面に誘電体
酸化皮膜層2を形成して一端を本発明では陽極部11と
称する。また、誘電体酸化皮膜層2を形成する前に、容
量増加のため陽極基体1の表面積を拡大するエッチング
処理が行われる。
子の陽極部11と陰極部は絶縁層3で分離されており、
陰極部に固体電解質層4、導電層5、6が形成されてい
る。絶縁層3を陽極部11に接してはちまき状に設ける
ことで、陽極部11と陰極部とを区分してもよい。絶縁
層3は、陰極部と陽極部11とを電気的に絶縁するため
の層である。
般的な耐熱性樹脂、好ましくは溶剤に可溶あるいは膨潤
しうる耐熱性樹脂またはその前駆体、無機質微粉とセル
ロース系樹脂からなる組成物(特開平11−80596
号公報)などが使用できるが、材料には制限されない。
具体例としては、ポリフェニルスルホン(PPS)、ポ
リエーテルスルホン(PES)、シアン酸エステル樹
脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体等)、ポリイミド及びそれらの誘導体などが挙げ
られる。特に好ましくはポリイミド、ポリエーテルスル
ホン、フッ素樹脂及びそれらの前駆体が挙げられる。
含む化合物であり、通常前駆体のポリアミック酸を溶剤
に溶かした溶液を使用して、塗布後に高温に加熱処理し
てイミド化を図ったものである。材料は、前記のよう
に、ポリイミドの化学構造にも制限されないが、好まし
くは平均分子量としては1,000〜1,000,00
0であり、より好ましくは2000〜200,000の
絶縁性に優れた化合物が使用される。
シアノキノジメタン(TCNQ)等を含む有機物、ある
いは二酸化マンガン、二酸化鉛等の金属酸化物他の無機
物を化学酸化又は電解酸化法等にて形成してもよい。
ンペーストで、導電体層5の上の導電体層6は銀ペース
ト等の導電ペーストを用いて形成できるが、これら材料
又はその方法に限定されるものではない。
るために用いる導電性高分子として、真性導電性高分子
(特開平l−169914号公報)やπ共役系のポリア
ニリン(例えば、特開昭61−239617号公報)、
複素五員環式化合物のポリピロール(例えば、特開昭6
1−240625号公報)、ポリチオフェン誘導体(例
えば、特開平2−15611号公報)およびポリイソチ
アナフテン(例えば、特開昭62−118511号公
報)等の公知のポリマーを本発明において用いることが
できる。
に、アニリン、ピロール、チオフェン、イソチアナフテ
ン及びそれらの置換誘導体の二価基の化学構造からなる
群より選ばれた少なくとも1つの化学構造を含む導電性
重合体を用いることができる。また、公知の導電性重合
体、すなわちベンゼン、p−フェニレンビニレン、チエ
ニレンビニレン、ナフト[2,3−c]チオフェン及び
それらの置換誘導体の二価基の化学構造を含む重合体
も、固体電解質層4を形成するために使用できる。
んだ導電性高分子組成物として固体電解質層4を形成す
るために使用される。さらに、ドーパントだけの添加だ
けでなく、例えば有機系あるいは無機系のフィラーが更
に併用されてもよい。
環式化合物(以下、複素五員環式化合物という)の重合
体を使用する場合、陽極箔を複素五員環式化合物の低級
アルコール/水系溶液に浸漬した後、酸化剤と電解質を
溶かした水溶液に浸漬して化学重合させ、導電性高分子
を陽極箔上に形成する方法(特開平5−175082号
公報)、3,4−ジオキシエチレン−チオフェンモノマ
ー及び酸化剤を好ましくは溶液の形態において、前後し
て別々にまたは一緒に金属箔の誘電体酸化皮膜に塗布し
て形成する方法(特開平2−15611号公報や特開平
10−32145号公報)等を本発明において適用でき
る。また、特開平10−32145号公報に開示されて
いるように、ベンゾキノンスルホン酸や脂環式スルホン
酸のような特定の有機スルホン酸をドープしたポリ
(3,4−ジオキシエチレン−チオフェン)を、本発明
においても用いることもできる。
よび積層型固体電解コンデンサにおいて、その固体電解
質4には下記の一般式(I)で示される3,4−ジオキ
シエチレン−チオフェン誘導体の重合体も好適に使用で
きる。
及びR2は、各々独立して水素原子、C1〜C6の直鎖状
もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和の炭化水素基、ま
たはC 1〜C6の炭化水素基が互いに任意の位置で結合し
て、2つの酸素元素を含む少なくとも1つ以上の5〜7
員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表
す。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニ
レン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレ
ン構造のものが含まれる。
基の化学構造を含む重合体も、固体電解質4を形成する
ために好適に使用できる。
R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、C1
〜C10の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和の
アルキル基、アルコキシ基またはアルキルエステル基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、1級、2級または
3級アミノ基、トリフロロメチル基、フェニル基及び置
換フェニル基からなる群から選ばれる一価基を表すか、
またはR3、R4、R5及びR6の炭化水素鎖は互いに任意
の位置で結合して、かかる基により置換を受けている炭
素原子と共に少なくとも1つ以上の3〜7員環の飽和ま
たは不飽和炭化水素の環状構造を形成する二価の基を形
成してもよい。また、一般式(II)において、R3、
R4、R5及びR6が表すアルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルエステル基、またはそれらによって形成される環
状炭化水素鎖にはカルボニル、エーテル、エステル、ア
ミド、スルフィド、スルフィニル、スルホニル、イミノ
結合を任意の数含んでもよい。一般式(II)に記載の
δは、繰り返し単位あたりの荷電数を表し、0〜1の範
囲である。
子および積層型固体電解コンデンサにおいては、特に化
学構造には限定されなく、通常固体電解質4を形成する
材料の電気伝導度は、0.1〜200S/cmの範囲、
望ましくは1〜100S/cmの範囲、さらに好ましく
は10〜100S/cmの範囲であればよい。
化合物の酸化重合に対して適する酸化剤として、例えば
特開平2−15611号公報記載の塩化鉄(III)、
Fe(C104)3や有機酸鉄(IlI)、無機酸鉄(I
lI)、アルキル過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸
化水素等が広範に使用できる。前記有機酸鉄(Ill)
の有機酸の例としては、メタンスルホン酸やドデシルベ
ンゼンスルホン酸のような炭素数1〜20のアルキルス
ルホン酸や同じく脂肪族カルボン酸が挙けられる。しか
しながら、前記酸化剤の使用範囲は、詳細には前記モノ
マー化合物の化学構造と酸化剤および反応条件等の制限
を受けることがある。例えば、チオフェン類の酸化(重
合)は、Handbook of Conductin
g Polymers誌(Marcel Dekke
r,Inc.社発行、1987年、99頁、図5参
照。)の説明によると、置換基の種類により酸化電位
(重合の起こり易さを示す1つの尺度。)が大きくかわ
り、重合反応を左右する(酸化電位は約l.8〜約2.
7Vの範囲に広範に広がっている。)。従って、具体的
には使用するモノマー化合物と酸化剤、反応条件の組合
せが重要である。
は、用いるπ電子共役構造を有する重合体に制限されな
い。ドーパントは、通常アニオンであればよく、また該
アニオンが低分子アニオンであっても高分子電解質等の
高分子アニオンであってもよい。例えば、具体的には、
PF6 -、SbF6 -、AsF6 -の如き5B族元素のハロゲ
ン化物アニオン、BF4 -の如き3B族元素のハロゲン化
物アニオン、I-(I3 -)、Br-、Cl-の如きハロゲ
ンアニオン、ClO4 -の如き過ハロゲン酸アニオン、A
lCl4 - FeCl4 - SnCl5 -等の如きルイス酸ア
ニオン、あるいはNO3-、SO4 2-の如き無機酸アニオ
ン、またはp−トルエンスルホン酸やナフタレンスルホ
ン酸、C1〜C5のアルキル置換ナフタレンスルホン酸、
CF3SO3 -、CH3SO3 -のごとき有機スルホン酸アニ
オン、またはCH3COO-、C6H5COO-のごときカ
ルボン酸アニオン等のプロトン酸アニオンを挙げること
ができる。
ン、有機リン酸アニオン等が使用される。特に有機スル
ホン酸アニオンであっては、芳香族スルホン酸アニオ
ン、芳香族ポリスルホン酸アニオン、OH基またはカル
ボキシ基が置換した有機スルホン酸アニオン、アダマン
タン等の骨格を有する脂肪族の有機スルホン酸アニオン
等の種々の化合物が適用できる。例えば、有機スルホン
酸を例示すれば、ベンゼンスルホン酸やp−トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、α−
スルホ−ナフタレン、β−スルホ−ナフタレン、ナフタ
レンジスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸(ア
ルキル基としてはブチル、トリイソプロピル、ジ−t−
ブチル等)が挙げられる。
アニオン基とキノン構造を分子内に有するスルホキノン
化合物のアニオン(以下スルホキノンアニオンと略す
る)、アントラセンスルホン酸アニオン、ナフタレンス
ルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、キシ
リレンジスルホン酸アニオン(o、p、m)を例示する
ことができる。
は、p−ベンゾキノン、o−ベンゾキノン、1,2−ナ
フトキノン、1,4−ナフトキノン、2,6−ナフトキ
ノン、9,10−アントラキノン、1,4−アントラキ
ノン、1,2−アントラキノン、1,4−クリセンキノ
ン、5,6−クリセンキノン、6,12−クリセンキノ
ン、アセナフトキノン、アセナフテンキノン、カルホル
キノン、2,3−ボルナンジオン、9,10−フェナン
トレンキノン、2,7−ピレンキノンが挙げられる。
ノンとしては、アントラキノン、1,4−ナフトキノ
ン、2,6−ナフトキノンの骨格を有するスルホキノン
が好ましく使用される。例えばアントラキノン類の場
合、アントラキノン−1−スルホン酸、アントラキノン
−2−スルホン酸、アントラキノン−1,5−ジスルホ
ン酸、アントラキノン−1,4−ジスルホン酸、アント
ラキノン−1,3−ジスルホン酸、アントラキノン−
1,6−ジスルホン酸、アントラキノン−1,7−ジス
ルホン酸、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸、ア
ントラキノン−2,6−ジスルホン酸、アントラキノン
−2,3−ジスルホン酸、アントラキノン−2,7−ジ
スルホン酸、アントラキノン−1,4,5−トリスルホ
ン酸、アントラキノン−2,3,6,7−テトラスルホ
ン酸、これらのアルカリ金属塩、及びこれらのアンモニ
ウム塩等が使用できる。
−ナフトキノン−5−スルホン酸、1,4−ナフトキノ
ン−6−スルホン酸、1,4−ナフトキノン−5,7−
ジスルホン酸、1,4−ナフトキノン−5,8−ジスル
ホン酸、これらのアルカリ金属塩、及びこれらのアンモ
ニウム塩等が使用できる。
−ナフトキノン−1−スルホン酸、2,6−ナフトキノ
ン−3−スルホン酸、2,6−ナフトキノン−4−スル
ホン酸、2,6−ナフトキノン−3,7−ジスルホン
酸、2,6−ナフトキノン−4,8−ジスルホン酸、こ
れらのアルカリ金属塩、及びこれらのアンモニウム塩等
が使用できる。
業的な染料の中から、例えばアントラキノンアイリス
R、アントラキノンバイオレットRN−3RNがあり、
これらも同様に有用なスルホキノン系ドーパントとして
前記塩の形態で使用できる。
ル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン
酸、ポリビニル硫酸、ポリ−α−メチルスルホン酸、ポ
リエチレンスルホン酸、ポリリン酸等の高分子電解質ア
ニオンも使用される。
重合体を産生しうる公知な酸化剤の還元体アニオンも含
まれる。例えば、アルカリ金属過硫酸塩類や過硫酸アン
モニウム塩類等の酸化剤の産生アニオンである硫酸イオ
ンが挙げられる。その他には、過マンガン酸カリウム等
のマンガン類、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−
1,4−ベンゾキノン(DDQ)、テトラクロロ−1,
4−ベンゾキノン、テトラシアノ−1,4−ベンゾキノ
ン等のキノン類から産生されるドーパントが挙げられ
る。
記ドーパントの少なくとも1種を含むものが好適に使用
される。例えば、導電性重合体にドーパントとして硫酸
イオンがπ共役構造の全繰り返し単位に対して0.1〜
10モル%の範囲であり、他のドーパントとして前記ス
ルホキノンアニオン、例えばアントラキノンスルホン酸
アニオンが1〜50モル%の範囲を含むものである。
明する。単板コンデンサ素子として、図1、2に示すよ
うに、陰極部先端部分の厚みが陰極部基部の厚みよりも
大きい先太形状のものを用いると、積層型固体電解コン
デンサとしてこれを積層した場合、積層コンデンサ素子
19が末広がり形状となり易い(図9参照)。即ち、単
板コンデンサ素子7の形状として、固体電解質層4と導
電体層5、6との合計厚みを、図1に示すように、陰極
部先端に向かって漸次大きくした形状、或いは、その厚
さを図2に示すように陰極部先端に向かって階段状に厚
くした形状が好ましい。さらに別の発明の実施態様とし
て、先太形状の単板コンデンサ素子において、陰極部基
部の厚みS1と、その先端部の最大厚みS2との比S2/
S1が1.1〜5.0の範囲が良く、より好ましくは
1.3〜3.0の範囲である。
得る方法の例として、導電ペーストを塗布後先端側の導
電体層5、6が厚くなるように機械的に加圧成型する方
法が挙げられる。他の方法として、素子7の先端部に繰
り返し導電ペーストを塗布して、図1、2に示すよう
に、漸次に或いは階段状に導電体5、6を厚くする方法
が挙げられる。素子7の先端部分を陰極部基部の厚みS
1よりも大きくできる方法であれば、どのような方法を
用いてもよい。
ば図4に示すような積層コンデンサ素子19とされる。
単板コンデンサ素子7を積層する方法は、例えば1枚毎
に陰極側のリードフレーム8上に導電ペーストを用いて
積層してもよいし、また2枚以上をあらかじめ末広がり
形状に積層した積層品を陰極側リードフレーム8に接着
により積層してもよい。更にそれらの素子7を重ねて積
層してもよい。これら以外の積層方法を採用してもよ
い。またリードフレーム8の表裏の一方、あるいは、図
6に示すように、表裏両側に単板コンデンサ素子7を積
層してもよい。
く、素子上下面がほぼ平行である単板コンデンサ素子
(図3)を用いて末広がり形状に積層してもよく、その
積層コンデンサ素子19を得る方法として、導電性接着
層10の厚みを陰極部先端側において陰極部基部側より
も大きくする方法が挙げられる。
0、及び陰極部と陰極側リードフレーム8との間の導電
性接着層10は、陰極部の先端から陰極部長L(図1参
照)の80%迄の範囲(即ち、導電性接着層10の陰極
部先端からの長さL1は、0.8×L以下)に形成され
ることが好ましい。先端から80%迄の範囲を越えて導
電性接着層10を形成しようとすると、導電ペーストが
積層時に陽極部11迄に到達する恐れあり、ショート等
による歩留悪化やショートにならなくても漏れ電流が大
きくなる等の性能低下を招く恐れがある。導電性接着層
10を陰極部長さLの80%迄の範囲に形成するには、
導電ペーストを陰極部長さの先端側から半長迄の範囲に
塗布するがよい。
機械的に加圧積層されことで末広がり形状の積層コンデ
ンサ素子19とされることが好ましい。即ち、図5に示
すように、複数枚の単板コンデンサ素子7を導電ペース
トで陰極側リードフレーム8上に積層する時に、適当な
圧力で単板コンデンサ素子7を加圧板17で加圧して導
電ペーストの厚みを調節とすることで、所定寸法の末広
がり形状とする。
部基部から陰極部先端部分に向かって漸次大きくなるよ
うにすれば、積層コンデンサ素子19の陰極部先端部分
の厚みW2が陰極部基部の厚みW1よりも大きくなり、そ
の結果、積層コンデンサ素子19が末広がり形状となり
易い。
して、積層コンデンサ素子19の陰極部基部の厚みW1
と、該素子19の陰極部先端部分の最大厚みW2との比
W2/W1は1.3〜5.5であり、好ましくは1.5〜
3.5である。
板コンデンサ素子7の積層後に折り曲げていてもよい
し、その積層前に予め折り曲げられてもよい。
11と陽極側リードフレーム9とを接続する方法は、ス
ポット溶接、レーザー溶接及び導電ペーストでの接続
等、いかなる方法を採用してもよい。陰極部の積層と陽
極部接続の順序も特に限定はなく、どちらを先にしても
よいし、また交互に行ってもよい。いずれにしても、単
板コンデンサ素子7に大きな機械的応力が加わらないよ
うに積層して積層コンデンサ素子19を作製することが
肝心である。
うに、外装樹脂23で封口し、外装樹脂23の外側のリ
ードフレームを外装樹脂に沿って折曲げて外部リード2
1として積層型固体電解コンデンサ25とされる。外装
樹脂23の例はエポキシ樹脂、フェノール樹脂等であ
り、外部リード21は、例えば材質(42アロイ)で構
成できる。単板コンデンサ素子7の陽極部を同一方向に
揃え陽極側リードフレーム9上に積層固着すると、或い
は、先太形状の単板コンデンサ素子7を用いると、積層
コンデンサ素子19が外装樹脂23からはみ出さないよ
うにでき、かつ単板コンデンサ素子7の積層枚数を増や
して高容量の積層型固体コンデンサ25を得ることがで
きる。
げ、これらの歩留性、耐熱性を説明する。図4は積層コ
ンデンサ素子の一例の断面図であって、単板コンデンサ
素子7の4枚を加圧しないで末広がり状にすることで陽
極部11を大きく折り曲げずにスポット溶接が可能とし
た例である。本例は、後記する図7のものに比較して歩
留がよく、リフロー試験後漏れ電流が少ない。
面図である。本例は、単板コンデンサ素子7同士の間隔
を制御して目的の末広がり形状の積層コンデンサ素子を
得るために、単板コンデンサ素子7毎に所定の角度、圧
カで機械的に加圧積層した例である。その結果、単板コ
ンデンサ素子7の陽極部11を大きく折曲げずにスポッ
ト溶接できる。図4に示す例と同様に歩留がよく、リフ
ロー試験後漏れ電流が少ない。
表裏に単板コンデンサ素子7を3枚ずつ積層した積層コ
ンデンサ素子の例である。積層枚数が6枚のためと推定
されるが、歩留、リフロー試験後漏れ電流値とも、図5
の4枚積層の例に比べ若干劣るが、次の図7に比べれば
優れる。
行に積層した積層コンデンサ素子の例である。素子7の
陰極側をリードフレーム8に平行に積層しており、平板
基体の陽極部11をリードフレーム9に近接させスポッ
ト溶接を容易にするため、陽極部11を大きく折曲げる
必要がある。このため絶縁部と陰極部の境界部が発生す
る応力が小さい図4〜6に比べ歩留は悪く、リフロー試
験後の漏れ電流値が大きい。
際、導電ペーストを陰極部全面に塗布した積層コンデン
サ素子の例である。絶縁部との境界部近傍の陰極部に、
導電ペーストがあると漏れ電流が増大する。図5に示す
ものに比べ歩留、リフロー試験後漏れ電流値共かなり悪
い。
し、歩留、耐熱性を比較した。 実施例1 本例の積層コンデンサ素子は図4に示すものである。ま
ず、図1に示す、先太形状の単板コンデンサ素子7を以
下のようにして作製した。表面にアルミナの誘電体酸化
皮膜層2を有する厚さ90μm、長さ5mm、幅3mm
のアルミニウム(弁作用金属)のエッチング箔(陽極基
体1)の上端の長さ2mm、幅3mmの部分を陽極部1
1とし、残り3mm×3mmの部分を、10wt%のア
ジピン酸アンモニウム水溶液で13V化成して切り口部
に誘電体酸化皮膜層2を形成し、誘電体を準備した。こ
の誘電体表面に、過硫酸アンモニウム20wt%とアン
トラキノン−2−スルホン酸ナトリウム0.1wt%に
なるように調製した水溶液を含浸させ、次いで3,4−
ジオキシエチレン−チオフェンを5g溶解した1.2m
ol/lのイソプロパノール溶液に浸漬した。この基板
を取り出して60℃の環境下で10分放置することで酸
化重合を完成させ、水で洗浄した。この重合反応処理及
び洗浄工程をそれぞれ10回繰り返し、導電性高分子の
固体電解質層4を形成した。
させて導電体層5を形成した。そして、銀ペースト槽に
浸漬し固化する操作を繰り返して導電体層6の厚みを先
端に向かって漸次大きくすることで、図1に示す先太形
状の単板コンデンサ素子7を得た。該単板コンデンサ素
子7の陰極部基部の厚みS1と、その先端部の最大厚み
S2との比S2/S1は2.1であった。
示すように、4個の陽極部11を左方に揃え、4個の陰
極部を右方に揃えて、陰極部と陰極部との間、及び、陰
極部とリードフレーム8との間を導電ぺーストで接着す
ることでこれらを積層固着し末広がり形状の積層品を得
た。該積層品の陽極部11を折り曲げながら、陽極部1
1同士、及びリードフレーム9の片表面と陽極部11の
下面をスポット溶接することで、図4に示す積層コンデ
ンサ素子19を得た。図4中の符号13は溶接部を示
す。尚、単板コンデンサ素子7の4枚を加圧しないで積
層した。また、導電ぺーストの塗布長は、先端から陰極
部長さLの50%迄の範囲内とした。
施例1と異なる主な点は、積層コンデンサ素子19を製
造する際、単板コンデンサ素子7の4枚を加圧板17を
用いて加圧(40g/素子)した点である。
る。実施例2と異なる主な点は、リードフレーム8の表
裏に単板コンデンサ素子7を3枚ずつ積層した点であ
る。
較例1が実施例1と異なる主な点は、積層コンデンサ素
子19を製造する際、単板コンデンサ素子7の陰極側を
リードフレーム8に平行に積層した点である。比較例2
は、図8に示す積層コンデンサ素子である。比較例2が
実施例1と異なる主な点は、積層コンデンサ素子19を
製造する際、導電ペーストを陰極部全面にわたって塗布
し、単板コンデンサ素子7同士、単板コンデンサ素子7
と陰極側リードフレーム8を積層した点である。
素子の歩留、リフロー試験後の漏れ電流値を表1に示
す。表1より、実施例1〜3の積層コンデンサ素子は、
比較例1、比較例2に比較して、歩留がよく、また、リ
フロー試験後の漏れ電流値が低いことが判る。
ては、固体電解質を他の導電性高分子や無機酸化物とし
た積層コンデンサ素子を作製し、歩留、耐熱性を以下の
通り比較した。 実施例4 実施例1と同様に誘電体を準備し、この誘導体表面に、
特開平2ー242816号公報記載の方法を採用して合
成及び昇華生成した5,6ージメトキシーイソチアナフ
テンの1.2mol/l濃度、脱気IPA溶液(溶液
4)に浸漬した後、20wt%濃度の過硫酸アンモニウ
ム水溶液に、Tetrahedron 誌(35巻(N
o.19)、2263頁、1979年)記載の方法で合
成した3ーメチルー2ーアントラキノリルメタンスルホ
ン酸ナトリウムを溶かして、該濃度が0.1wt%にな
るように調製した水溶液(溶液3)を含浸させた。次い
でこの基板を取り出して60℃の環境下で10分放置す
ることで酸化的重合を完成させた。この浸漬工程をそれ
ぞれ10回繰り返し、導電性高分子の固体電解質層4を
形成した。次いで導電体層5、6の形成および先太形状
の単板コンデンサ素子7を4枚積層し、リードフレーム
8、9に固着して図4に示す積層コンデンサ素子19を
得た。すなわち固体電解質層4の形成以外は実施例1と
同様な方法で積層コンデンサ素子を作製した。
ェンの替わりにピロールーNーメチルの同濃度溶液を用
いた以外は、実施例1の記載と同様な方法で4枚の単板
コンデンサ素子7を積層した積層コンデンサ素子を作製
した。
酢酸鉛三水和物2.4モル/l水溶液と過硫酸アンモニ
ウム4.0モル/lの水溶液との混合液に浸漬し、60
℃で30分反応させた。このような反応を3回繰り返し
て、二酸化鉛25wt%、硫酸鉛75wt%からなる固
体電解質層4を形成した。以降は実施例1と同様な方法
で4枚の単板コンデンサ素子7を積層した積層コンデン
サ素子を作製した。
歩留、リフロー試験後の漏れ電流値を表2に示す。導電
性高分子又は無機酸化物を固体電解質としたいずれの例
でも歩留、耐熱性共 実施例1の結果と同様であり、い
ずれの固体電解質を用いても良好な特性の積層コンデン
サ素子が得られることが分かった。但し、無機酸化物よ
り導電性高分子の方がリフロー試験後の漏れ電流値の初
期値およびバラツキで若干優れており、また可撓性にす
ぐれるためか導電性高分子を固体電解質として用いる方
がよい結果であった。
留、耐熱性に優れた積層コンデンサ素子が得られ、結果
として歩留、耐熱性に優れた、高容量の積層型固体電解
コンデンサが得られる。また、本発明の単板コンデンサ
素子を用いれば、前記積層型固体電解コンデンサが容易
に得られる。
図である。
他の例を示す断面図である。
る。
図である。
て、積層後に加圧する例を示す断面図である。
ドフレームの両面に積層した例を示す断面図である。
である。
造時の積層後の加圧する例を示す断面図である。
す断面図である。
層、4・・固体電解質層、5・・導電体層(カーボンペ
ースト層)、6・・導電体層(銀ペースト層)、7・・
単板コンデンサ素子、8・・陰極側リードフレーム、9
・・陽極側リードフレーム、10・・導電性接着層、1
1・・陽極部、13・・溶接部、17・・加圧板、19
・・積層コンデンサ素子、21・・外部リード、23・
・外装樹脂、25・・積層型固体電解コンデンサ
Claims (14)
- 【請求項1】 表面に誘電体酸化皮膜層を有する平板状
の弁作用金属からなる陽極基体の端部が陽極部とされ、
この陽極部を除いた部分の前記誘電体酸化皮膜層上に固
体電解質層、その上に導電体層が順次形成されて陰極部
とされ、該陰極部の先端部分の厚みが陰極部基部の厚み
よりも大きい単板コンデンサ素子。 - 【請求項2】 表面に誘電体酸化皮膜層を有する平板状
の弁作用金属からなる陽極基体の端部が陽極部とされ、
この陽極部を除いた部分の前記誘電体酸化皮膜層上に固
体電解質層、その上に導電体層が順次形成されて陰極部
とされている単板コンデンサ素子の複数枚が、その陽極
部を同一方向に揃えられて陽極側リードフレーム上に積
層固着され、その陰極部を陽極部側から陰極部先端に向
かって末広がり形状に陰極側リードフレーム上に導電性
接着層を形成して積層固着されて積層コンデンサ素子と
され、該積層コンデンサ素子の周囲が外装樹脂で被覆封
止されている積層型固体電解コンデンサ。 - 【請求項3】 単板コンデンサ素子として、陰極部の先
端部分の厚みが陰極部基部の厚みよりも大きい単板コン
デンサ素子を用いた請求項2に記載の積層型固体電解コ
ンデンサ。 - 【請求項4】 導電性接着層が、陰極部の先端から陰極
部長さの80%迄の範囲に形成されていることを特徴と
する請求項2又は3に記載の積層型固体電解コンデン
サ。 - 【請求項5】 積層コンデンサ素子が、複数枚の単板コ
ンデンサ素子を加圧積層して得られたものであることを
特徴とする請求項2に記載の積層型固体電解コンデン
サ。 - 【請求項6】 複数枚の単板コンデンサ素子の陰極部と
陰極部との間及び陰極部と陰極側リードフレームとの間
が導電性接着層により積層固着され、該導電性接着層の
厚みが陰極部先端部分において陰極部基部側よりも大き
いことを特徴とする請求項2又は3に記載の積層型固体
電解コンデンサ。 - 【請求項7】 固体電解質層が、導電性高分子を用いて
形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載
の積層型固体電解コンデンサ。 - 【請求項8】 導電性高分子が、重合性複素五員環式化
合物、アニリン、ベンゼン、p−フェニレンビニレン、
チエニレンビニレン、イソチアナフテン、ナフト[2,
3−c]チオフェン及びそれらの置換誘導体の二価基の
化学構造からなる群より選ばれた少なくとも1つの化学
構造を含む重合体である請求項7記載の積層型固体電解
コンデンサ。 - 【請求項9】 重合性複素五員環式化合物が、3,4−
ジオキシエチレン−チオフェン又はその置換誘導体であ
る請求項8記載の積層型固体電解コンデンサ。 - 【請求項10】 単板コンデンサ素子の複数枚が、2〜
20の範囲にある請求項2又は3に記載の積層型固体電
解コンデンサ。 - 【請求項11】 陽極部を同一方向に揃えて陽極側リー
ドフレーム上に積層固着する手段が、スポット溶接であ
る請求項2又は3に記載の積層型固体電解コンデンサ。 - 【請求項12】 陰極部基部の厚みと陰極部の先端部分
の厚みの比が1.1〜5.0の範囲である請求項1に記
載の単板コンデンサ。 - 【請求項13】 請求項1又は12記載の単板コンデン
サにおいて、陰極部の厚さに末広がり状の勾配をつけ
て、あるいは陰極部の厚さを階段状に大きくして、陰極
部の先端部分の厚みが陰極部基部の厚みよりも大きくさ
れたことを特徴とする単板コンデンサ素子。 - 【請求項14】 請求項1または12記載の単板コンデ
ンサにおいて、誘電体酸化皮膜層の上に絶縁層が形成さ
れ、この絶縁層によって陰極部と陽極部とが分離されて
いることを特徴とする単板コンデンサ素子。
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