JP5145940B2 - 固体電解質の製造方法、および固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解質の製造方法、および固体電解コンデンサ Download PDF

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Description

関連出願の参照
この出願は、米国特許法111条(b)に基づく米国仮出願60/752,920〔出願日:2005年12月23日)の出願日を、米国特許法119条(e)(1)に基づき享受することを主張して、米国特許法111条(a)に基づきなされた出願である。
本発明は、導電性重合体からなる固体電解質の製造方法、およびこの固体電解質が適用された固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサの基本素子は、図1に示すように、一般にエッチング処理された比表面積の大きな金属箔からなる陽極基体(1)に誘電体の酸化皮膜層(2)を形成し、その外側に対向する電極として固体の半導体層(以下、「固体電解質」ということがある。)(4)を形成し、そして、望ましくはさらに導電ペーストなどの導電体層(5)を形成して作製される。次いで、このような素子は単独で、または積層してリード線(6,7)を接合し全体をエポキシ樹脂(8)などで完全に封止してコンデンサ(9)部品として幅広く電気製品に使用されている。
近年、電気機器のディジタル化、パーソナルコンピュータの高速化に伴い、小型で大容量のコンデンサ、高周波領域において低インピーダンスのコンデンサが要求されている。最近では、電子伝導性を有する導電性重合体を固体電解質として用いることが提案されている。
一般的に、誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を形成する手法としては、電解酸化重合法または化学酸化重合法が開示されている。化学重合法は、固体電解質形成が容易で短時間で大量に製造が可能なため経済的である反面、反応制御または重合膜の形態制御が難しく種々の方法が開示されている。
化学重合法として、単量体化合物を含む溶液に浸漬する工程と酸化剤を含む溶液に浸漬する工程を交互に繰り返すことにより層状構造を有する固体電解質を形成する方法が提案されている(特許文献1)。前記、単量体化合物を含む溶液に浸漬する工程と酸化剤を含む溶液に浸漬する工程を繰り返すと未反応の酸化剤が単量体化合物を含む溶液に脱落、またはその一部分が溶解することによって単量体化合物が酸化劣化することが知られていた。この酸化劣化した単量体溶液は、多孔質を用いて不純物を選択的に除去することによって再生再利用することが提案されている(特許文献2)。また、コンデンサ素子中に残存する未反応単量体や未反応酸化剤などを取り除いて熱安定性に優れた固体電解コンデンサを得る方法が提案されている(特許文献3)。
特許03187380号公報 特開2001−244151号公報 特開2004−95696号公報
固体電解コンデンサは、所定の容量のコンデンサとするために、コンデンサ素子を通常複数個積層して陽極端子に陽極リード線を接続し、導電性重合体を含む導電体層に陰極リード線を接続し、さらに全体をエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂で封止して固体電解コンデンサが作製されている。しかし、固体電解コンデンサでは、陰極部分での導電性重合体の付着工程において重合条件を綿密に制御しなければ、導電性重合体の付着厚さが不均一になって導電性重合体の薄い部分ができ、ペーストなどが誘電体酸化皮膜層と直接接触しやすくなり、漏れ電流の上昇につながるため、導電性重合体を厚くする必要がある。しかしながら、所定のチップに積層できるコンデンサ素子の枚数は素子の厚さによって制限され、固体電解コンデンサチップの容量を大きくすることができなかった。また、導電性重合体の付着厚さが不均一であると、積層されたコンデンサ素子とコンデンサ素子の接触面積が低下するため、等価直列抵抗(ESR)が大きくなるという問題がある。
導電性重合体の厚さのバラツキを小さくするためには、長時間の綿密な重合条件の制御が必要であるが、生産性が著しく低下するという問題がある。
したがって、本発明の目的は、上記の問題点を解決し、緻密な重合体形成に必要な時間を短縮でき、短絡不良を増加させること無く、素子形状のバラツキが少なく、かつ薄いコンデンサ素子を安定して作製することができる固体電解質の製造方法を提供することにある。
さらに他の目的は、上記製造方法により得られる固体電解質の層を有する高容量で、等価直列抵抗のバラツキが小さい、積層型固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、チオフェン骨格を有する化合物またはその他の複素五員環化合物を重合性単量体として含む溶液を基板表面に適用して重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、該単量体含有溶液として、該単量体のみならず、該単量体の二量体および/または三量体を少量含有する単量体含有液を適用することによって、重合反応が促進され、かつ均一な重合膜ができることを見出した。
本発明者は、さらに、チオフェン骨格を有する化合物を重合性単量体として含む溶液を適用して、重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、該単量体含有液の300nm〜340nmの範囲内の吸光度が一定範囲内に存在する場合、重合反応が促進され効率的に進行することを見出した。300nm〜340nmの吸収は、チオフェン骨格を有する化合物の2量体または3量体の存在に起因する吸収であり、すなわち、300nm〜340nmの吸光度が一定の範囲内にある単量体含有液中には、単量体の酸化により生成した2量体および3量体が含まれており、これらの2量体および3量体が重合反応を促進し均一な重合膜の生成に寄与することを見出した。
さらに、上記重合方法の採用により、短絡不良を増加させること無く、形状のバラツキが少なく、かつ薄いコンデンサ素子を安定して作製することができること、および、得られる固体電解コンデンサ素子は、その積層枚数を増やすことにより高容量化され、等価直列抵抗のバラツキが小さい、積層型固体電解コンデンサとすることができることを見出した。
本発明者は、上記の知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、下記(1)〜(11)の固体電解質の製造方法が提供される。
(1)複素五員環化合物を重合性単量体として含む溶液を基板表面に適用して重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、該単量体含有溶液として、該単量体と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
を満足する割合で含む溶液を基板表面に適用して重合することを特徴とする固体電解質の製造方法。
(2)重合性単量体である複素五員環化合物がチオフェン骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物およびフラン骨格を有する化合物の中から選ばれた単量体化合物である上記(1)に記載の固体電解質の製造方法。
(3)重合性単量体である複素五員環化合物がチオフェン骨格を有する化合物である上記(1)に記載の固体電解質の製造方法。
(4)チオフェン骨格を有する化合物を重合性単量体として含む溶液を基板表面に適用して重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある、チオフェン骨格を有する化合物の溶液を基板表面に適用して重合することを特徴とする固体電解質の製造方法。
(5)チオフェン骨格を有する化合物を含む溶液中の該化合物の濃度が3〜75質量%である上記(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(6)重合性単量体含有溶液として、単量体であるチオフェン骨格を有する化合物と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
を満足する割合で含む溶液を用いる上記(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(7)重合性単量体を含む溶液として、該単量体の濃度と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種の濃度とが、下記式:
該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜250,000
を満足する割合で含む溶液を用いる上記(1)または(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(8)基板が、弁作用を有する金属多孔体の表面に誘電体層を形成したものである上記(1)または(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(9)重合性単量体を含む溶液を、酸化剤の存在下に重合する上記(1)または(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(10)誘電体層が形成された基板に重合性単量体を含有する液を付着せしめ、次いで乾燥する工程と、該基板に、酸化剤を含有する液を付着せしめ、該酸化剤が付着した基板を空気中に保持して重合せしめ、次いで乾燥する工程とを組み合わせたサイクルを少なくとも1回行うことによって重合する上記(1)または(4)に記載の固体電解質の製造方法。
(11)生成する固体電解質は、重合度5〜2,000の導電性重合体である上記(1)または(4)に記載の固体電解質の製造方法。
さらに、本発明によれば、上記(1)または(4)に記載の製造方法により製造された固体電解質が適用されていることを特徴とする固体電解質コンデンサが提供される。
本発明の製造法によれば、短絡不良を増加させること無く、形状のバラツキが少なく、かつ薄いコンデンサ素子を安定して作成することができる。
本発明の製造法にしたがって、固体電解コンデンサ用基材の誘電体皮膜上に形成される固体電解質は、誘電体皮膜に対する密着性が高く、高容量で、誘電損失(tanδ)、漏れ電流、不良率が小さいという特性を有する。さらに、得られる薄い固体電解コンデンサ素子は、その積層枚数を増やすことにより高容量化され、等価直列抵抗のバラツキが小さい、積層型固体電解コンデンサとすることができる。
コンデンサ素子を用いた固体電解コンデンサの一例を示す断面図。 コンデンサ素子を積層して得られた固体電解コンデンサの一例を示す断面図。 (1)M+Hが285である3,4−エチレンジオキシチオフェン2量体のマススペクトル;(2)M+Hが283である3,4−エチレンジオキシチオフェン2量体のマススペクトル;(3)M+Hが427である3,4−エチレンジオキシチオフェン3量体のマススペクトル;(4)M+Hが425である3,4−エチレンジオキシチオフェン3量体のマススペクトル;(5)M+Hが423である3,4−エチレンジオキシチオフェン3量体のマススペクトル
3,4−エチレンジオキシチオフェン単量体のマススペクトル (1)3,4−エチレンジオキシチオフェン3量体の混合物のUVスペクトル;(2)3,4−エチレンジオキシチオフェン2量体の混合物のUVスペクトル;(3)3,4−エチレンジオキシチオフェン単量体のUVスペクトル 3,4−エチレンジオキシチオフェン単量体3量体の混合物のUVスペクトルの拡大図 3,4−エチレンジオキシチオフェン2量体の混合物のUVスペクトルの拡大図 3,4−エチレンジオキシチオフェン単量体のUVスペクトルの拡大図
符号の説明
1 陽極基体
2 誘電体(酸化皮膜)層
3 マスキング
4 半導体(固体電解質)層
5 導電体層
6,7 リード線
8 封止樹脂
9 固体電解コンデンサ
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の方法を説明する。
固体電解コンデンサの基本素子の構成を示す図1において、本発明に使用する陽極基材(1)表面の誘電体皮膜(2)は、通常、弁作用を有する金属の多孔質成形体を化成処理することなどにより形成される。
本発明に使用できる弁作用を有する金属は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、珪素などの単体金属、またはこれらの合金である。弁作用を有する金属の形態については、圧延箔のエッチング物、微粉焼結体などの多孔体であれば格別限定されない。
陽極基材(1)としては、これら金属の多孔質焼結体、エッチングなどで表面処理された板(リボン、箔などを含む)、線などが使用できるが、好ましくは平板状、箔状のものである。
さらに、この金属多孔体の表面に誘電体酸化皮膜を形成するには、公知の方法を用いることができる。例えば、タンタル粉末の焼結体を使用する場合には、リン酸水溶液中で陽極酸化して、焼結体に酸化皮膜を形成することができる。
例えば、弁作用金属箔の厚さは、使用目的によって異なるが、厚みが約40〜300μmの箔が使用される。薄型の固体電解コンデンサとするためには、例えば、アルミニウム箔では、80〜250μmのものを使用し、固体電解コンデンサを設けた素子の最大高さが250μm以下となるようにすることが好ましい。金属箔の大きさおよび形状も用途により異なるが、平板状素子単位として幅約1〜50mm、長さ約1〜50mmの矩形のものが好ましく、より好ましくは幅約2〜15mm、長さ約2〜25mmである。
化成に用いる化成液、化成電圧などの化成条件は、製造される固体電解コンデンサに必要な容量、耐電圧などに応じて、予め実験により確認し適当な値に設定する。なお、化成処理に際しては、化成液が固体電解コンデンサの陽極となる部分に滲み上がるのを防止し、かつ後工程で形成される固体電解質(4)(陰極部分)との絶縁を確実とするために一般的にマスキング(3)が設けられる。
マスキング材としては一般的な耐熱性樹脂、好ましくは溶剤に可溶または膨潤しうる耐熱性樹脂またはその前駆体、無機質微粉とセルロース系樹脂からなる組成物などが使用できるが、材料には制限されない。具体例としてはポリフェニルスルホン(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体など)、低分子量ポリイミドおよびそれらの誘導体およびその前駆体などが挙げられ、特に低分子量ポリイミド、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂およびそれらの前駆体が好ましい。
本発明の製造方法において、弁作用金属多孔体基板に誘電体層を形成した後、誘電体表面に単量体含有液を適用して付着せしめ、重合する。重合は酸化剤の存在下に行うことが好ましい。具体的な方法としては、誘電体層が形成された基板を酸化剤含有液に浸漬するか、該基板に酸化剤含有液を噴霧するなどの手法を用いて、酸化剤含有液を付着せしめ、さらに好ましくは空気中で乾燥する工程と、基板を単量体含有液に浸漬するか、該基板に単量体含有液を噴霧するなどの手法を用いて、単量体含有液を付着せしめ、該単量体が付着した基板を空気中に保持して重合し、次いで乾燥する工程とを組み合わせたサイクルを少なくとも1回行う。このような酸化重合法においては、導電性高分子のドーパントとなり得る化合物の存在下に重合を行うこともできる。かくして、誘電体層が形成された弁作用金属多孔体基板上に、導電性高分子組成物が固体電解質として形成される。
本発明において、単量体とは、重合により形成される導電性高分子を構成する化学構造の最小の繰返し単位となる原材料化合物を意味する。2量体は、該導電性高分子を構成する化学構造の最小の繰返し単位の2つからなる化合物を意味し、また、3量体は、該導電性高分子を構成する化学構造の最小の繰返し単位の3つからなる化合物を意味する。
本発明の製造方法は、単量体含有液として、複素五員環化合物を単量体として含むのみならず、小割合の2量体および/または3量体を含む液を用いることを特徴とする。単量体含有液中に、小割合の2量体および/または3量体が含有すると、化学酸化重合速度が比較的一定となり、緻密で均一な重合膜を形成することができる。微量に存在する2量体および3量体は、酸化電位が低いため酸化剤の存在下に容易に酸化され、反応活性種となり、単量体の重合反応を促進する。
複素五員環化合物を重合性単量体として含む溶液として、該単量体と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
を満足する割合で含む溶液を用いる。このような単量体含有溶液を用いて重合すると、重合反応が促進されるため、当該単量体のみを含む単量体含有溶液を用いる場合に比べて、より少ない単量体含有溶液の適用回数にて均一な重合膜を形成することができる。単量体含有溶液中の2量体および/または3量体が少な過ぎて、上記単量体比が1,000,000を超えると、そのような重合促進効果は得られない。逆に、2量体および/または3量体の割合が多過ぎて、上記単量体比が100未満であると、重合反応速度が速くなり過ぎて、反応制御が困難になり、緻密な重合膜を形成することが困難となる。上記単量体濃度比は、100〜250,000の範囲が好ましく、100〜100,000の範囲がより好ましい。
本発明において用いられる単量体含有溶液は、別途用意した当該単量体の2量体および/または3量体の所定量を当該単量体溶液に加えて調製することができる。別法として、基板に対して、単量体溶液と酸化剤溶液とを別々に浸漬または噴霧などにより適用するサイクルを繰り返す工程で、副生する2量体および/または3量体の濃度を上記単量体比要件を満足するように調整し使用することもできる。
チオフェン骨格を有する化合物などの複素五員環化合物の2量体および3量体は、ガスクロマトグラフィ/マス(以下「GC/MS」と略す)スペクトル分析において、例えば、プロトン付加分子イオンピーク(M++H)によって同定できる。
本発明において、上記単量体の2量体および3量体の単量体換算濃度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す)分析によって測定することができる。すなわち、GC/MSスペクトルにより特定された当該単量体の2量体および3量体に対応するピークの単純面積総和から当該物質の濃度を算出できる。なお、本発明では、2量体および3量体の濃度は、GPC分析における濃度既知の単量体濃度に対応するピークの単純面積と2量体および3量体に対応する単純面積との比率から算出した値である。
複素五員環化合物である導電性高分子形成性単量体としては、チオフェン骨格を有する化合物が好ましく使用される。
本発明は、他の一面において、チオフェン骨格を有する化合物を含む溶液を基板表面に適用して重合し、固体電解質を製造する方法において、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある該化合物の溶液を基板表面に適用して重合することを特徴とする固体電解質の製造方法を提供する。
すなわち、本発明者は、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある該化合物の溶液は、上記単量体濃度比の要件を満足する単量体含有液と実質的に同様な重合促進効果を示すことを見出した。
このような吸光度を示す単量体含有液は、単量体と、微量の2量体および/または3量体、さらに時には、微量の4量体以上のオリゴマーを含む溶液である。中でも、単量体のほかに、2量体と3量体の両者を含む単量体含有液が好ましい。
吸光度が1.5〜10の範囲にあるチオフェン骨格を有する化合物の溶液を用いる場合、溶液中の単量体濃度は、3質量%〜75質量%の範囲で適宜選ぶことができるが、10質量%〜60質量%が好ましく、15質量%〜45質量%がより好ましく、20質量%〜35質量%が特に好ましい。単量体濃度20質量%〜35質量%であって、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある該化合物の溶液を用いるときに、重合促進効果は最も顕著に得られ、弁金属基板上に、単量体含有液および酸化剤含有液をそれぞれ適用する回数を低減して均一な重合膜を生成することができる。
本発明に使用されるチオフェン骨格を有する化合物の多くは300nm以上に吸光度をもたないが、2量体、3量体またはそれ以上の多量体が存在すると300nm〜340nmの範囲内において吸光度を有する。換言すれば、300nm〜340nmの範囲内における吸光度は、その波長における2量体、3量体およびそれ以上の多量体の総量を示す。
チオフェン骨格を有する化合物を重合性単量体として含む溶液であって、該単量体と、該単量体の2量体および3量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
を満足する割合で含み、かつ、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある単量体含有液を基板表面に適用して重合する場合に、特に優れた効果が得られる。上記単量体濃度比は、100〜250,000の範囲がより好ましく、100〜100,000の範囲が得に好ましい。
重合性単量体は、弁金属基板を単量体含有液に浸漬し、または、弁金属基板に単量体含有液を噴霧するなどの手法により、単量体含有液を適用した後、酸化剤含有液を付着させ、該基板を空気中に保持することによって重合する。
空気中で保持する温度は、単量体の種類により異なるが、例えば、ピロール骨格を有する単量体化合物では5℃以下が好ましく、チオフェン骨格を有する単量体化合物では約30〜60℃が好ましい。
重合時間は、浸漬または噴霧時の単量体の付着量による。付着量は、単量体含有液および酸化剤含有液の濃度や粘度などで変わるので一概に規定できないが、一般に、1回の付着量を少なくすると重合時間を短くすることができ、また、1回の付着量を多くするとより長い重合時間が必要となる。本発明の方法では、一回の重合時間は10秒〜30分、好ましくは3〜15分とする。
本発明の方法によって形成される導電性重合体の固体電解質層は、好ましくは、フィブリル構造またはラメラ(薄い層状)構造をなしており、このような構造では広範囲に亘る重合体鎖間の重なりがある。本発明の製造方法において、酸化剤中の溶剤を部分的に残存させておくことによって重合体層と重合体層との間で部分的に重合体層が融合することにより一体化し、層状構造に於ける密着性が向上することによって、重合体鎖間の電子ホッピングが容易となり電気伝導度が向上し、低インピーダンスなどの特性が向上すると考えられる。
以下、本発明における微細孔を有する弁作用金属表面に形成された誘電体被膜上に固体電解質層を形成する方法について工程順を追って説明する。
本発明において、弁金属基板の単量体含有液への浸漬または弁金属基板への単量体含有液の噴霧を行う工程(以下、工程〔1〕と略す)は、弁金属基板上の誘電体表面上および重合体組成物上に単量体を供給するために実施される。さらに、誘電体表面上および重合体組成物上に単量体を均一に付着させるために単量体含有液を含浸後、一定の時間空気中で放置して溶媒を気化させる。この条件は溶媒の種類によって変わるが、概ね0℃以上から溶媒の沸点までの温度で行う。
放置時間は、溶媒の種類によって変わるが、概ね5秒〜15分、例えば、アルコール系溶媒では、5分以内で良い。この放置時間を設けることにより単量体が誘電体表面上に均一に付着し、さらに次工程の酸化剤含有液への浸漬または噴霧時の汚れを少なくすることができる。
なお、単量体の供給は、単量体含有液に用いられる溶剤の種類、単量体含有液の濃度、溶液温度、浸漬時間などによって制御することができる。
本発明における工程〔1〕で適用される浸漬時間は、含有液中の単量体成分が金属箔基板の誘電体表面上に付着するに十分な時間以上15分未満の時間、好ましくは0.1秒〜10分、より好ましくは1秒〜7分とする。
また、浸漬温度は、−10℃〜60℃が好ましく、0℃〜40℃が特に好ましい。−10℃未満では、溶剤が揮発するのに時間がかかり反応時間が長くなることから好ましくなく、60℃以上では、溶剤および単量体の揮発を無視することができず濃度管理が困難になる。
単量体含有液の濃度は特に限定されず、任意の濃度のものを用いることができるが、弁作用金属の微細孔内への含浸性が優れた3〜75質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、15〜45質量%が特に好ましい。20〜35質量%が最も好ましい。
本発明における工程〔1〕で使用される溶液の溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの非プロトン性極性溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレンなどの非芳香族性の塩素系溶媒;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類または水またはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、アルコール類またはケトン類またはそれらの混合溶媒を用いる。
本発明における酸化剤溶液への浸漬工程(以下、工程〔2〕と略す)として適用される浸漬時間は、酸化剤成分が金属箔基板の誘電体表面上に付着するに十分な時間以上15分未満の時間、好ましくは0.1秒〜10分、より好ましくは1秒〜7分とする。
本発明の工程〔2〕において用いられる酸化剤としては、水溶液系の酸化剤と有機溶剤系の酸化剤が挙げられる。本発明で好ましく使用される水溶液系の酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸およびそのNa塩、K塩、NH4塩、硝酸セリウム(IV)、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)などが挙げられる。また、有機溶剤系の酸化剤としては、有機スルホン酸の第二鉄塩、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸鉄(III)、p−トルエンスルホン酸鉄(III)などが挙げられる。
本発明の工程〔2〕において用いられる溶液の溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの非プロトン性極性溶媒;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、または水またはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水、アルコール類またはケトン類またはそれらの混合溶媒を用いる。
なお、酸化剤溶液の濃度は5〜50質量%が好ましく、また酸化剤溶液の温度は−15〜60℃が好ましい。
また、酸化剤含有液の粘度は、100センチポアズ(cP)以下、好ましくは0.6〜50cPである。
層状構造をなす重合膜と重合膜との層間距離は、0.01〜5μmの範囲であり、より好ましくは0.1〜1μmの範囲である。
本発明の方法では、形成される導電性重合体組成物を湿度、熱、応力などに耐性を有する厚さにするために含浸回数を制御することが好ましい。
本発明による固体電解質の好ましい形成工程の1つは、工程〔1〕から工程〔2〕までの工程を1サイクルとして繰り返す方法である。前記サイクルは、1つの陽極基体に対して3回以上、好ましくは8〜30回繰り返すことによって、所望の固体電解質層を形成することができる。
本発明によれば、後述の実施例に示すように、誘電体酸化皮膜を有するアルミニウム箔を、例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)のイソプロピルアルコール(IPA)溶液に含浸し、これを風乾してIPAを殆ど除去した後、約20質量%の酸化剤(過硫酸アンモニウム)水溶液に含浸後、40℃程度で10分間加熱することで、また、本工程を繰り返し実施することでポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の重合体を得ることができる。
本発明の製造方法において、固体電解質の形成に用いる単量体は、π電子共役構造を有する複素5員環化合物の導電性重合体であり、重合度5以上2,000以下、より好ましくは5以上1,000以下、さらに好ましくは5以上200以下である。
本発明で使用する複素5員環化合物としては、チオフェン骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物などが例示されるが、これらに限られるものではない。
複素5員環化合物の具体例を挙げると、チオフェン骨格を有する単量体化合物としては、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ペンチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−ノニルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−フルオロチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−シアノチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジエチルチオフェン、3,4−ブチレンチオフェン、3,4−メチレンジオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェンなどの誘導体を挙げることができる。これらの化合物は、一般には市販されている化合物または公知の方法(例えばSynthetic Metals誌, 1986年, 15巻, 169頁)で準備できるが、これらに限られるものではない。
ピロール骨格を有する単量体化合物としては、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−ペンチルピロール、3−ヘキシルピロール、3−ヘプチルピロール、3−オクチルピロール、3−ノニルピロール、3−デシルピロール、3−フルオロピロール、3−クロロピロール、3−ブロモピロール、3−シアノピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、3,4−ブチレンピロール、3,4−メチレンジオキシピロール、3,4−エチレンジオキシピロールなどの誘導体を挙げることができる。これらの化合物は、市販品または公知の方法で準備できるが、本発明においてはこれらに限るものではない。
フラン骨格を有する単量体化合物としては、3−メチルフラン、3−エチルフラン、3−プロピルフラン、3−ブチルフラン、3−ペンチルフラン、3−ヘキシルフラン、3−ヘプチルフラン、3−オクチルフラン、3−ノニルフラン、3−デシルフラン、3−フルオロフラン、3−クロロフラン、3−ブロモフラン、3−シアノフラン、3,4−ジメチルフラン、3,4−ジエチルフラン、3,4−ブチレンフラン、3,4−メチレンジオキシフラン、3,4−エチレンジオキシフランなどの誘導体を挙げることができる。これらの化合物は市販品または公知の方法で準備できるが、本発明においてはこれらに限るものではない。
これらの中でも、チオフェン骨格を有する化合物が好ましく、3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)が特に好ましい。
上記化合物群から選ばれる化合物の重合条件などには特に制限はなく、簡単な実験により予め好ましい条件を確認した上で容易に実施することができる。
また、上記単量体化合物群から選ばれる2種以上の化合物を併用し、共重合体として固体電解質を形成させても良い。その時の重合性単量体の組成比などは重合条件などに依存するものであり、好ましい組成比、重合条件は簡単なテストにより確認できる。
例えば、EDT単量体および酸化剤を好ましくは溶液の形態において、前後して別々にまたは一緒に金属箔の酸化皮膜層に塗布して形成する方法などが利用できる(特許第3040113号公報、米国特許第6,229,689号公報)。
本発明において好ましく使用される3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)は、イソプロピルアルコールのような一価アルコールにはよく溶けるが、親水性に乏しいため高濃度の酸化剤水溶液と接触させたときには、EDTはその界面において重合が良好に進行して、フィブリル構造またはラメラ(薄い層状)構造の導電性高分子固体電解質層が形成される。
本発明の製造方法においては、重合により固体電解質を形成した後、得られた固体電解質は溶媒を用いて洗浄する。洗浄用溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの非プロトン性極性溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレンなどの非芳香族性の塩素系溶媒;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;蟻酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸;該有機酸の酸無水物(例、無水酢酸など)または水またはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水、アルコール類またはケトン類またはそれらの混合系が用いられる。
このようにして製造された固体電解質の電気伝導度は、約0.1〜200S/cmの範囲であるが、好ましくは約1〜150S/cm、さらに好ましくは約10〜100S/cmの範囲である。
こうして形成された導電性重合体組成物層の上に、陰極リード端子との電気的接触を良くするために導電体層を設けることが好ましく、例えば、導電ペーストの塗布・固化、またはメッキ、金属蒸着、導電性樹脂フィルムの形成などが行われる。
本発明では、導電体層を形成した後に圧縮することもできる。例えば、弾性体含む導電体層の場合には特に有効で、圧縮により塑性変形してさらに薄くさせることができ、導電体層表面を平滑化させる効果もある。
かくして得られる固体電解コンデンサ素子は、通常、リード端子を接続して、例えば樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂ディッピングなどによる外装を施すことにより、各種用途のコンデンサ製品とする。
以下に本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらになんら制限されるものではない。
本発明に於けるGPC/MSスペクトル分析は、液体クロマトグラフィ(以下、「LC」と略す。)装置にはアジレント(株)製 1100シリーズ、カラムには昭和電工(株)製ショーデックス GPC K−802およびKF802を用いて実施し、MS装置には、サーモクエスト社製 LCQアドバンテージを用いて実施した。なお、大気圧化学イオン化法によりイオン化して測定した。
本実施例では、重合性単量体として3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDT)を用い、導電性高分子固体電解質を製造した。
3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体は、ガスクロマトグラフィ/マス(以下「GC/MS」と略す)スペクトル分析において、プロトン付加分子イオンピーク(M++H)が283および285に存在する化合物を意味し、そのような化合物の総量である。
また、その3量体は、GC/MSスペクトル分析において、プロトン付加分子イオンピーク(M++H)が、423、425および427に存在する化合物を意味し、そのような化合物の総量である。
本発明において、上記単量体の2量体および3量体の単量体換算濃度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す)分析によって測定することができる。すなわち、GC/MSスペクトルにより特定された当該単量体の2量体および3量体に対応するピークの単純面積総和から当該物質の濃度を算出できる。なお、本発明では、2量体および3量体の濃度は、GPC分析における濃度既知の単量体濃度に対応するピークの単純面積と2量体および3量体に対応する単純面積との比率から算出した値である。
3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体に対応する284および282の分子イオンピークをもつ2量体のマススペクトル(それぞれ285および283)を、それぞれ、図3(1)と図3(2)に示した。これらの分子イオンピークは、それぞれプロトン付加体(以下M+Hと略す)で検出されている。さらに、3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体に対応する426、424,および422の分子イオンピークをもつ3量体のマススペクトル(それぞれ427、425および423)を図3(3)、図4(4)および図3(5)に示した。これらの分子イオンピークは、それぞれプロトン付加体(以下「M+H」と略す)で検出されている。なお、3,4−エチレンジオキシチオフェンの電子衝撃法によるMSスペクトルを図4に示した。
本発明では、UVスペクトルは、島津製作所(株)製液体クロマトグラフィ装置:LC−10Aに昭和電工(株)製Shodex GPC K−802とKF−802の組み合わせカラムにて溶離液にテトラヒドロフランを用いて分離し、アジレント(株)社製ダイオードアレイ検出器DAD G1315Bにより測定した。GPC分析によって測定された単量体と前記2量体および3量体に対応するピークの単純面積総和から当該物質の濃度を算出した。
3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体に対応する422、424および426のM+Hの分子イオンピークをもつ3量体の混合物の紫外・可視吸収スペクトル(以下、「UVスペクトル」と略す)、および、2量体に対応する282および284のM+Hの分子イオンピークをもつ2量体の混合物のUVスペクトルを、それぞれ図5(1)および図5(2)に示した。さらに、3,4−エチレンジオキシチオフェンのUVスペクトルを図5(3)に示した。一方、300nm付近における3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体の混合物の拡大スペクトル、3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体の混合物の拡大スペクトル、および3,4−エチレンジオキシチオフェンの単量体の拡大スペクトルをそれぞれ図6、図7および図8に示した。
〔実施例1〕
アルミニウム化成箔(厚み100μm)を短軸方向3mm×長軸方向10mmに切り出し、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのポリイミド溶液を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。この化成箔の3mm×4mmの部分を、10質量%のアジピン酸アンモニウム水溶液で4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。次に、このアルミニウム箔の3mm×4mmの部分を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを25質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体を単量体換算濃度で0.005質量%含むイソプロピルアルコール(IPA)溶液〔本発明における該単量体の濃度/(該単量体の2量体の単量体換算濃度+該単量体の3量体の単量体換算濃度)の値は5,000である〕に5秒間含浸し、これを室温で5分間乾燥し、2−アントラキノンスルホン酸ナトリウムが0.07質量%となるように調整した1.5mol/Lの過硫酸アンモニウム水溶液に5秒間浸漬した。続いてこのアルミニウム箔を温度40℃で10分間放置して酸化重合を行った。なお、ここで用いた単量体含有液の300nmにおける吸光度は8.6であった。
さらにこの浸漬工程および重合工程を19回繰り返し導電性重合体の固体電解質層をアルミニウム箔の外表面に形成した。
最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を50℃温水中で洗浄し、その後100℃で30分乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
膜厚計(Peacock社製:デジタルダイヤルゲージ DG−205,精度3μm)を用いて、アルミニウム箔を膜厚計の測定部にゆっくりと挟んで厚みを測定した。100素子の平均膜厚は198μm、標準偏差は22μmであった。
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、15質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、固体電解質層を形成していない部分の弁作用金属箔に陽極の接点を設けて3.8Vの電圧を印加し、再化成を行った。
次に、図2に示すように上記アルミニウム箔1の導電性重合体組成物層5を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを付けて上記アルミニウム箔を4枚積層し、陰極リード端子7を接続した。また、導電性重合体組成物層の形成されていない部分には陽極リード端子6を溶接により接続した。さらに、この素子をエポキシ樹脂で封止した後、125℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、合計30個のコンデンサ9を完成させた。
これら30個のコンデンサ素子について、初期特性として120Hzにおける容量と損失係数(tanδ×100(%))、等価直列抵抗(ESR)および漏れ電流を測定した。なお、漏れ電流は定格電圧を印加して1分後に測定した。表1にこれらの測定値の平均値と、0.002CV以上の漏れ電流を不良品としたときの不良率を示した。ここで、漏れ電流の平均値は不良品を除いて計算した値である。
〔実施例2〕
単量体溶液を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを25質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体を単量体換算濃度で0.007質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体を単量体換算濃度で質量0.001質量%、を含むイソプロピルアルコール(IPA)溶液〔本発明における該単量体の濃度/(該単量体の2量体の単量体換算濃度+該単量体の3量体の単量体換算濃度)は3,125である〕に変更し、浸漬工程および重合工程を17回繰り返すこと以外は、実施例1と同様にして固体電解質層を形成して測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は191μm、標準偏差は23μmであった。

次に、再化成、カーボンペーストと銀ペーストの塗布、積層、陰極リード端子の接続、エポキシ樹脂で封止、エージング操作は実施例1と同様に行い、合計30個のコンデンサを完成させた。得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
〔実施例3〕
単量体溶液を、3,4−エチレンジオキシチオフェンを30質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体を単量体換算濃度で0.2質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体を単量体換算濃度で質量0.007質量%、を含むイソプロピルアルコール(IPA)溶液〔本発明における該単量体の濃度/(該単量体の2量体の単量体換算濃度+該単量体の3量体の単量体換算濃度)は145である〕に変更し、浸漬工程および重合工程を17回繰り返すこと以外は、実施例1と同様にして固体電解質層を形成して測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は、191μm、標準偏差は、23μmであった。
次に、再化成、カーボンペーストと銀ペーストの塗布、積層、陰極リード端子の接続、エポキシ樹脂で封止、エージング操作は実施例1と同様に行い、合計30個のコンデンサを完成させた。得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
〔比較例1〕
単量体溶液を3,4−エチレンジオキシチオフェンを25質量%含むイソプロパノール溶液を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成した。本単量体溶液を使用して浸漬工程および重合工程を18回繰り返すことにより得られたアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は155μm、標準偏差は19μmであり、重合膜の形成膜厚は薄くなっていた。本単量体溶液を使用して浸漬工程および重合工程を22回繰り返すことにより得られたアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は201μm、標準偏差は25μmであった。
次に、実施例1と同様にして30個のコンデンサを完成させ、得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
〔比較例2〕
単量体溶液を3,4−エチレンジオキシチオフェンを25質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの2量体を単量体換算濃度で0.5質量%、3,4−エチレンジオキシチオフェンの3量体を単量体換算濃度で0.04質量%を含むイソプロピルアルコール(IPA)溶液〔本発明における該単量体の濃度/(該単量体の2量体の単量体換算濃度+該単量体の3量体の単量体換算濃度)は46である〕を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成し、同様にして測定したアルミニウム箔の厚みを測定したところ、100素子の平均膜厚は256μm、標準偏差は50μmであった。なお、ここで用いた単量体含有液の300nmにおける吸光度は40であった。
次に、実施例1と同様にして30個のコンデンサを完成させ、得られたコンデンサ素子について実施例1と同様に行った特性評価の結果を表1に示す。
Figure 0005145940
本発明の製造法にしたがって、固体電解コンデンサ用基材の誘電体皮膜上に形成される固体電解質は、誘電体皮膜に対する密着性が高く、高容量で、誘電損失(tanδ)、漏れ電流、不良率が小さいという特性を有する。かくして、短絡不良を増加させること無く、形状のバラツキが少なく、かつ薄いコンデンサ素子を安定して作成することができる。
したがって、得られる薄い固体電解コンデンサ素子は、その積層枚数を増やすことにより高容量化され、等価直列抵抗のバラツキが小さい、積層型固体電解コンデンサとするのに好適である。

Claims (12)

  1. 複素五員環化合物を重合性単量体として含む溶液を基板表面に適用して重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、該単量体含有溶液として、該単量体と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
    該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
    を満足する割合で含む溶液を基板表面に適用して重合することを特徴とする固体電解質の製造方法。
  2. 重合性単量体である複素五員環化合物がチオフェン骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物およびフラン骨格を有する化合物の中から選ばれた単量体化合物である請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  3. 重合性単量体である複素五員環化合物がチオフェン骨格を有する化合物である請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  4. チオフェン骨格を有する化合物を重合性単量体として含む溶液を基板表面に適用して重合し、導電性高分子からなる固体電解質を製造する方法において、300nm〜340nmの範囲内における吸光度が1.5〜10の範囲にある、チオフェン骨格を有する化合物の溶液を基板表面に適用して重合することを特徴とする固体電解質の製造方法。
  5. チオフェン骨格を有する化合物を含む溶液中の該化合物の濃度が3〜75質量%である請求項4に記載の固体電解質の製造方法。
  6. 重合性単量体含有溶液として、単量体であるチオフェン骨格を有する化合物と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種とを下記式:
    該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜1,000,000
    を満足する割合で含む溶液を用いる請求項4に記載の固体電解質の製造方法。
  7. 重合性単量体を含む溶液として、該単量体の濃度と、該単量体の二量体および三量体の中から選ばれた少なくとも一種の濃度とが、下記式:
    該単量体の濃度/(該単量体の二量体の単量体換算濃度+該単量体の三量体の単量体換算濃度)=100〜250,000
    を満足する割合で含む溶液を用いる請求項1または4に記載の固体電解質の製造方法。
  8. 基板が、弁作用を有する金属多孔体の表面に誘電体層を形成したものである請求項1または4に記載の固体電解質の製造方法。
  9. 重合性単量体を含む溶液を、酸化剤の存在下に重合する請求項1または4に記載の固体電解質の製造方法。
  10. 誘電体層が形成された基板に重合性単量体を含む液を付着せしめ、次いで乾燥する工程と、該基板に、酸化剤を含有する液を付着せしめ、該酸化剤が付着した基板を空気中に保持して重合せしめ、次いで乾燥する工程とを組み合わせたサイクルを少なくとも1回行うことによって重合する請求項1または4に記載の固体電解質の製造方法。
  11. 生成する固体電解質は、重合度5〜2,000の導電性重合体である請求項1または4に記載の固体電解質の製造方法。
  12. 請求項1または4に記載の製造方法により製造された固体電解質が適用されていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
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