JPH1172835A - 接写アダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】腕を延ばして撮るセルフ撮影に好適で、特に鏡
胴に接写アダプタをレンズキャップのごとくワンタッチ
で着脱可能にする。 【解決手段】鏡胴２０を有するカメラに適用される接写
アダプタ３０である。この接写アダプタ３０は、鏡胴２
０の前面を覆うように着脱自在に形成されており、接写
アダプタ３０のクローズアップレンズ３２は、接写アダ
プタ３０の装着時に撮影レンズの前面に位置決めされ
る。また、この接写アダプタ３０には凸面反射鏡３３が
設けられており、この凸面反射鏡３３によって腕を延ば
して自分を撮るセルフ撮影時に撮影範囲を確認すること
ができる。この接写アダプタ３０は、鏡胴２０にワンタ
ッチで着脱でき、またレンズ保護のレンズキャップを兼
ねることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は接写アダプタに係
り、特に腕を自分の顔の前方に延ばして自分を撮るセル
フ撮影に好適な接写アダプタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の接写アダプタとしては、
レンズ付きフイルムユニットに適用されたものがある
（特開平７−２０５５３号公報）。この接写アダプタ
は、レンズ付きフイルムユニットの前面に着脱自在に取
り付けられるもので、アダプタ本体にクローズアップレ
ンズや前面側から撮影範囲を確認できるようにした凸面
反射鏡等が設けられている。

【０００３】この接写アダプタを使用して自分を撮るセ
ルフ撮影を行う場合には、上記接写アダプタをレンズ付
きフイルムユニットに取り付け、クローズアップレンズ
が撮影者自身を向くようにレンズ付きフイルムユニット
を把持し、腕を自分の顔の前方に延ばす。そして、凸面
反射鏡に自分の顔が映るようにレンズ付きフイルムユニ
ットの位置を調整し、シャッタレリーズボタンを押圧し
て撮影を行う。

【０００４】また、ストロボ装置が組み込まれたレンズ
付きフイルムユニットに対する接写アダプタとして、ア
ダプタ本体に上記クローズアップレンズや凸面反射鏡の
他に、ストロボ光を１／４〜１／１６に減光させるスト
ロボ発光部カバーを設けたものがある。これにより、接
写時にストロボを使用しても露光オーバーにならないよ
うにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レンズ
付きフイルムユニットに着脱される従来の接写アダプタ
は、アダプタ本体の上側の被着爪と下側の被着爪とを、
ユニット本体の上面及び下面に形成された係止部に係合
させ、ユニット本体を挟むようにして装着されるため、
接写アダプタの着脱を可能にするためにユニット本体を
加工（ユニット本体に複数の係止部を形成）する必要が
ある。

【０００６】一方、接写アダプタをゴム紐やバンド等を
使用してユニット本体に取り付けるようにしたものもあ
るが（特開平８−１５７６３号公報参照）、この場合に
は接写アダプタの着脱が煩雑となり、ワンタッチで接写
アダプタをレンズ付きフイルムユニットに取り付け、又
は取り外しすることができないという問題がある。更
に、従来の接写アダプタは、レンズ付きフイルムユニッ
トに取り付けられるものであり、カメラ本体から突出し
た鏡胴を有するカメラ等には使用することができない。
また、レンズ付きフイルムユニットは、低コスト化のた
めのオートストロボ装置、低輝度自動発光ストロボ装
置、オートフォーカス装置等が設けられていないが、こ
れらの装置が設けたカメラに接写アダプタを適用する場
合には、これらの装置を有効に利用できるようにする必
要がある。

【０００７】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、腕を延ばして撮るセルフ撮影に好適で、鏡胴に
レンズキャップのごとくワンタッチで着脱することもで
き、またオートストロボ装置、低輝度自動発光ストロボ
装置あるいはオートフォーカス装置を備えたカメラに適
用した際に、接写時にこれらの装置を有効に活用するこ
とができる接写アダプタを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項１に係る発明は、鏡胴を有するカメラに
適用される接写アダプタであって、前記鏡胴の前面を覆
うように着脱自在に形成されたアダプタ本体と、前記ア
ダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡胴への
装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクローズア
ップレンズと、前記アダプタ本体に設けられた凸面反射
鏡であって、該アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接
写される位置から前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲
と同じ範囲を映す凸面反射鏡と、を備えたことを特徴と
している。この接写アダプタは、鏡胴にワンタッチで着
脱でき、またレンズ保護のレンズキャップを兼ねること
ができる。

【０００９】本願請求項２に係る発明は、鏡胴の前面に
調光センサが配設され、該調光センサの受光量が所定量
に達するとストロボ発光を停止させるオートストロボ装
置を備えたカメラに適用される接写アダプタであって、
前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されるとと
もに、前記調光センサの受光窓を塞がないように開口が
形成されたアダプタ本体と、前記アダプタ本体に設けら
れ、該アダプタ本体の前記鏡胴への装着時に撮影レンズ
の前面に位置決めされるクローズアップレンズと、前記
アダプタ本体に設けられた凸面反射鏡であって、該アダ
プタ本体が前記鏡胴に装着され、接写される位置から前
記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映す凸
面反射鏡と、を備えたことを特徴としている。この接写
アダプタは、鏡胴の前面に配設された調光センサの受光
窓を塞がないように開口が形成されているため、オート
ストロボ装置の調光機能を阻害することがない。特に、
本願請求項３に係る発明は、クローズアップレンズにＮ
Ｄフィルタを設けるとともに、前記アダプタ本体の開口
にＮＤフィルタを設けるようにしたため、接写時に通常
のオートストロボ装置の使用条件と同じ条件（即ち、調
光センサ等に入射する光量を大きさを通常の撮影時と同
じ）にすることができる。

【００１０】本願請求項４に係る発明は、鏡胴の前面に
測光センサが配設され、該測光センサの測光値が所定の
値以下になると自動発光する低輝度自動発光ストロボ装
置を備えたカメラに適用される接写アダプタであって、
前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されるとと
もに、前記測光センサの受光窓を塞ぐように形成された
アダプタ本体と、前記アダプタ本体に設けられ、該アダ
プタ本体の前記鏡胴への装着時に撮影レンズの前面に位
置決めされるクローズアップレンズと、前記アダプタ本
体に設けられた凸面反射鏡であって、該アダプタ本体が
前記鏡胴に装着され、接写される位置から前記凸面反射
鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映す凸面反射鏡
と、を備えたことを特徴としている。これによれば、ス
トロボの強制発光ボタン等を操作することなく、接写時
にストロボ発光することができる。

【００１１】本願請求項５に係る発明は、鏡胴の前面に
アクティブ式測距手段の発光部及び受光部を有し、該測
距手段の測距値に基づいて自動的に撮影レンズのピント
調整を行うオートフォーカス装置を備えたカメラに適用
される接写アダプタであって、前記鏡胴の前面を覆うよ
うに着脱自在に形成されるとともに、前記測距手段の発
光部の発光窓及び受光部の受光窓のうちの少なくとも一
方の窓を塞ぐように形成されたアダプタ本体と、前記ア
ダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡胴への
装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクローズア
ップレンズと、前記アダプタ本体に設けられた凸面反射
鏡であって、該アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接
写される位置から前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲
と同じ範囲を映す凸面反射鏡と、を備えたことを特徴と
している。一般に、接写アダプタを使用する場合には、
撮影レンズは無限遠にピント調整する必要があるが、上
記接写アダプタによれば、アクティブ式測距手段の発光
部の発光窓及び受光部の受光窓のうちの少なくとも一方
の窓を塞ぐため、アクティブ式測距手段は無限遠と判断
する。これにより、オートフォーカス装置は、接写時に
は自動的に撮影レンズを無限遠に調整することになる。
尚、前記鏡胴は、本願請求項６に示すようにカメラ本体
から突出して設けられた鏡胴、カメラ本体内に折り畳み
収納可能な鏡胴及び沈胴式の鏡胴のうちのいずかれの鏡
胴であり、また、前記アダプタ本体は、本願請求項７に
示すように鏡胴に対してレンズキャップのごとくワンタ
ッチで着脱自在に形成されている。

【００１２】本願請求項８に係る発明によれば、接近し
た二人の顔の撮影、いわゆるツーショットができ、ま
た、本願請求項９に係る発明によれば、アダプタ本体の
色をカメラ本体及び鏡胴の色と異なる色に着色したた
め、接写アダプタが装着されているか否かを容易に判別
することができ、更に、本願請求項１０に係る発明によ
れば、ツーショットした写真をその場で見ることがで
き、また通常の銀塩カメラに比べてラチチュードが狭い
が、オートストロボ装置等によって良好な撮影ができる
ようになっている。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る接写アダプタの好ましい実施の形態について詳説す
る。図１は本発明に係る接写アダプタとこの接写アダプ
タが適用されるカメラの実施の形態を示す斜視図であ
る。

【００１４】まず、接写アダプタ３０が適用されるカメ
ラについて説明する。図１に示すように、このカメラは
インスタントカメラであり、カメラ本体１０から突出し
た鏡胴２０を有している。カメラ本体１０内には、イン
スタントフイルムが収納され、シャッタレリーズボタン
１２の押圧操作によって撮影が行われると、電動モータ
によってフイルムが送り出され、取出口１４から引き出
し可能になる。尚、１６はストロボ、１８はファイン
ダ、１９Ａ、１９Ｂはストラップ取付部である。

【００１５】また、鏡胴２０には、鏡胴２０の回りを回
動するパワーリング２１が設けられている。このパワー
リング２１は、電源スイッチと撮影距離の調節（２点切
替え）を兼ねており、図５に示すようにマーク２２を
「ＯＦＦ」から「０．９〜３ｍ」又は「３ｍ〜∞」に移
動させると、電源が投入されるとともに、選択した撮影
距離の撮影が可能になる。

【００１６】図２は鏡胴２０の正面図であり、２３は撮
影レンズ、２４は調光センサ、２５は測光センサ、２６
は露光補正ツマミである。このインスタントカメラは、
自動露光調節装置、オートストロボ装置、露光補正ツマ
ミ２６による露光補正機能等を有しており、自動露光調
節装置は、測光センサ２５によって測光した測光値に基
づいてシャッタ速度及び絞りを調節する。

【００１７】また、オートストロボ装置は、被写体から
の反射光をストロボ回路に直結した調光センサ２４が検
出し、調光センサ２４での受光量が所定量に達するとス
トロボ発光を停止させる。尚、このオートストロボ装置
は、測光センサ２５によって測光した測光値によって所
定の輝度以下（低輝度）であると判別すると、自動的に
ストロボ発光する低輝度自動発光機能を有している。

【００１８】露光補正ツマミ２６は、図示しないＮＤフ
ィルタを回動させて、調光センサ２４及び測光センサ２
５の前面にＮＤフィルタを挿入するもので、露光補正ツ
マミ２６を図２上で左側又は右側に移動させることによ
って±２／３ＥＶの露光補正を行うことができるように
なっている。次に、上記インスタントカメラに適用され
る接写アダプタ３０について説明する。この接写アダプ
タ３０は、図１又は図５に示すように鏡胴２０の前面に
レンズキャップのごとく着脱可能に形成されている。

【００１９】図３及び図４はそれぞれ本発明に係る接写
アダプタ３０の正面図及び背面図である。これらの図面
に示すように、接写アダプタ３０は、主としてアダプタ
本体３１、クローズアップレンズ３２、凸面反射鏡３３
等から構成されている。アダプタ本体３１は、プラスチ
ックによって成形されており、カメラ本体１０及び鏡胴
２０の色（例えば、黒色）と異なる色（例えば、黄色）
に着色されている。このアダプタ本体３１の中心にクロ
ーズアップレンズ３２が取り付けられ、その上部に凸面
反射鏡３３が取り付けられている。

【００２０】クローズアップレンズ３２は、撮影可能な
距離が「３ｍ〜∞」の撮影レンズ２３の前面に取り付け
られることにより、撮影可能な距離を４５ｃｍ程度にす
るものであり、凸面反射鏡３３はその表面がアルミ蒸着
されて鏡面となっており、接写される位置から凸面反射
鏡３３を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映すことがで
きるようになっている。尚、凸面反射鏡３３は、カメラ
から約４５ｃｍ離れている接近した二人の顔を映すこと
ができ、後述するように凸面反射鏡３３を見ながら撮影
距離やアングルの調整ができるようになっている。

【００２１】アダプタ本体３１の前面には、開口３４
Ａ、３４Ｂ及び３４Ｃが設けられており、これにより図
２に示した鏡胴２０の前面に設けられた調光センサ２４
及び測光センサ２５の受光窓を塞がないようにするとと
もに、露光補正ツマミ２６を操作できるようにしてい
る。また、アダプタ本体３１の側部には、紐取付部３５
が形成されており、この紐取付部３５に取り付けられた
紐３５Ａは、カメラ本体１０のストラップ取付部１９Ａ
等に取り付けられる。

【００２２】次に、接写アダプタ３０の鏡胴２０への取
付構造について説明する。アダプタ本体３１の側面に
は、図４及び図５に示すように２本の切込み部３６、３
６が形成されており、この２本の切込み部３６の間に突
起３７が形成されている。また、アダプタ本体３１の内
側には、図４に示すように接写アダプタ３０を鏡胴２０
に対して位置決めするための７つの段部３８が形成され
ている。

【００２３】上記構成の接写アダプタ３０を鏡胴２０に
装着する場合には、図５に示すようにパワーリング２１
のマーク２２が「３ｍ〜∞」と一致するようにパワーリ
ング２１を回動し、アダプタ本体３１に形成された突起
３７の位置を、マーク２２が設けられた凹溝２２Ａの位
置に合わせたのち、接写アダプタ３０を図５の矢印方向
に止まるまで押し込む。

【００２４】図６は図４のＡ−Ａ線に沿う断面図であ
り、図７は図４のＢ−Ｂ線に沿う断面図であり、それぞ
れ接写アダプタ３０が鏡胴２０に装着された状態に関し
て示している。接写アダプタ３０を止まるまで鏡胴２０
に押し込むことにより、図６に示すようにアダプタ本体
３１の内側の７つの段部３８が、パワーリング２１の前
端部に当接し、これにより接写アダプタ３０が鏡胴２０
に対して位置決めされる。また、このとき、図７に示す
ようにアダプタ本体３１に形成された突起３７が、パワ
ーリング２１に形成された凹溝２２Ａに落ち込み、これ
により接写アダプタ３０の抜け防止が図られている。
尚、２本の切込み部３６は、接写アダプタ３０の着脱時
に突起３７が弾性をもって上下動できるようにするため
のものである。

【００２５】上記のようにして接写アダプタ３０が装着
されたインスタントカメラによって二人の顔写真をセル
フ撮影する場合には、図８に示すように二人の顔を近づ
け、左側の人が左手でカメラを持ち、腕を前方に延ばし
て顔から４５ｃｍ離れるように構える。そして、左側の
人が接写アダプタ３０の凸面反射鏡３３を見て、二人が
凸面反射鏡３３に映っていることを確認し、その後、カ
メラ振れがおきないように人差し指か親指でそっとシャ
ッタレリーズボタン１２を押す。

【００２６】尚、接写アダプタ３０は上記撮影に限ら
ず、一人の撮影も同様に行うことができる。また、この
接写アダプタ３０は、料理や花等を大きく撮影する場合
にも使用することができるが、この場合にはファインダ
１８を使用するためパララックスに注意を要する。ま
た、接写アダプタ３０を使用して接写する場合には、こ
のインスタントカメラで撮影可能な至近距離０．９ｍの
半分の距離の被写体を撮影するため、オートストロボ装
置の通常の使用範囲（０．９ｍ〜３ｍ）で保証されてい
る調光センサ２４のリニアリティが保証されず、調光セ
ンサ２４が正確に光量を測定できない場合がある。そこ
で、例えば、１．５ｍの距離にある被写体からの反射光
が入射した場合と同じ条件となるように、調光センサ２
４の前方に位置するアダプタ本体３１の開口３４ＡにＮ
Ｄフィルタを設けるとともに、ほぼ同じ濃度のＮＤフィ
ルタをクローズアップレンズ３２に設けるようにする。
これによれば、通常の銀塩カメラに比べてラチチュード
が狭いインスタントカメラにおいて適正な露光が実現で
きる。

【００２７】尚、この実施の形態では、測光センサ２５
の受光窓の前方に位置するアダプタ本体３１に開口３４
Ｂを設けるようにしたが、これに限らず、開口３４Ｂを
設けないようにしてもよい。この場合には、測光センサ
２５の受光窓が塞がれ、低輝度自動発光機能を有するス
トロボ装置は、接写アダプタ３０を使用する接写時には
自動的にストロボ発光することになり、例えば強制発光
ボタン等の操作が不要になる。また、オートストロボ装
置は、低輝度自動発光タイプのものに限らず、常時発光
タイプのものでもよい。

【００２８】更に、カメラ本体から突出した鏡胴の前面
にアクティブ式測距装置の発光部及び受光部を有し、こ
の測距装置の測距値に基づいて自動的に撮影レンズのピ
ント調整を行うオートフォーカス装置を備えたカメラが
ある。この種のカメラに適用される接写アダプタの実施
の形態として、アクティブ式測距装置の発光部の発光窓
及び受光部の受光窓のうちの少なくとも一方の窓を塞ぐ
ように形成する。これによれば、アクティブ式測距装置
は被写体の撮影距離を無限遠と判別し、オートフォーカ
ス装置は撮影レンズを無限遠にピント調整することにな
る。一般に、接写アダプタを使用する場合には、撮影レ
ンズは無限遠にピント調整する必要があるが、上記接写
アダプタによれば、接写アダプタを鏡胴に装着すると、
撮影レンズは自動的に無限遠にピント調整され、接写ア
ダプタ使用時の撮影レンズの調整が不要になる。

【００２９】図９は本発明に係る接写アダプタとこの接
写アダプタが適用されるカメラの他の実施の形態を示す
斜視図である。この接写アダプタ６０が適用されるカメ
ラはインスタントカメラであり、カメラ本体４０内に折
り畳み収納可能な鏡胴５０を有しており、撮影時にはイ
ンスタントフイルムが収納されるカメラ本体４０から前
方に開いて突出し、所望のバックフォーカスが確保でき
るようになっている。

【００３０】この鏡胴５０の前面には、撮影レンズ５２
及び測光センサ５４が設けれ、左右の側面にはそれぞれ
接写アダプタ６０を取り付けるための溝５６、５６が形
成されている。接写アダプタ６０は、主としてアダプタ
本体６１、クローズアップレンズ６２、凸面反射鏡６３
等から構成されている。

【００３１】アダプタ本体６１には、一対の装着アーム
６１Ａ、６１Ｂがプラスチックによって一体形成されて
おり、各装着アーム６１Ａ、６１Ｂの先端には、それぞ
れ爪６１Ｃ、６１Ｃが成形されている。このアダプタ本
体６１の中心にクローズアップレンズ６２が取り付けら
れ、また、装着アーム６１Ａには、測光センサ５４の受
光窓を塞がないように開口６１Ｄが形成され、装着アー
ム６１Ｂには、凸面反射鏡６３が取り付けられている。
尚、装着アーム６１Ａに形成した開口６１Ｄを塞いでも
よく、従って凸面反射鏡６３を装着アーム６１Ａ側に取
り付けてもよい。低輝度自動発光ストロボ装置を有する
カメラの場合には、測光センサ５４の受光窓を塞ぐこと
により、接写時には自動的にストロボ発光させることが
できる。また、クローズアップレンズ６２及び凸面反射
鏡６３は、それぞれ図１に示した実施の形態のクローズ
アップレンズ３２及び凸面反射鏡３３と同様な機能を有
するものである。

【００３２】上記構成の接写アダプタ６０は、装着アー
ム６１Ａ、６１Ｂの先端の爪６１Ｃ、６１Ｃを、鏡胴５
０の左右の側面に形成された溝５６、５６に嵌合させる
ことによって鏡胴５０の前面に取り付けられる。尚、こ
の接写アダプタ６０は、クローズアップレンズ６２の側
部に凸面反射鏡６３を設けるようにしたが、これに限ら
ず、クローズアップレンズ６２の上部（但し、ストロボ
やファインダの邪魔にならない位置が望ましい）や、ク
ローズアップレンズ６２の下部に設けるようにしてもよ
い。

【００３３】また、本発明に係る接写アダプタは、水平
のカメラ本体に対して鏡胴が上方に開いて突出し、被写
体光を撮影レンズ及び反射ミラーを介してカメラ本体内
のインスタントフイルムに結像させるタイプのインスタ
ントカメラにも適用でき、更にカメラ本体内に折り畳み
収納可能な鏡胴に限らず、沈胴式の鏡胴にも適用でき
る。

【００３４】この実施の形態では、インスタントカメラ
に適用される接写アダプタについて説明したが、これに
限らず、他のカメラにも適用できる。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る接写ア
ダプタによれば、腕を延ばして撮るセルフ撮影に好適
で、鏡胴の前面にレンズキャップのごとくワンタッチで
着脱することができ、またオートストロボ装置、低輝度
自動発光ストロボ装置あるいはオートフォーカス装置を
備えたカメラに適用した際に、接写時にこれらの装置を
有効に活用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明に係る接写アダプタとこの接写ア
ダプタが適用されるカメラの実施の形態を示す斜視図で
ある。

【図２】図２は接写アダプタが装着される鏡胴の正面図
である。

【図３】図３は接写アダプタの正面図である。

【図４】図４は接写アダプタの背面図である。

【図５】図５は接写アダプタを鏡胴に装着する方法を説
明するために用いた図である。

【図６】図６は図４のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図７】図７は図４のＢ−Ｂ線に沿う断面図である。

【図８】図８は接写アダプタを使用した撮影方法を説明
するために用いた図である。

【図９】図９は本発明に係る接写アダプタとこの接写ア
ダプタが適用されるカメラの他の実施の形態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１０、４０…カメラ本体 １２…シャッタレリーズボタン ２０、５０…鏡胴 ２１…パワーリング ２２…マーク ２２Ａ…凹溝 ２３…撮影レンズ ２４…調光センサ ２５、５４…測光センサ ２６…露光補正ツマミ ３０、６０…接写アダプタ ３１、６１…アダプタ本体 ３２、６２…クローズアップレンズ ３３、６３…凸面反射鏡 ３４Ａ、３４Ｂ、３４Ｃ、６１Ｃ…開口 ３５…紐取付部 ３６…切込み部 ３７…突起 ３８…段部 ５６…溝 ６１Ａ…爪

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鏡胴を有するカメラに適用される接写ア
   ダプタであって、 前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されたアダ
   プタ本体と、 前記アダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡
   胴への装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクロ
   ーズアップレンズと、 前記アダプタ本体に設けられた凸面反射鏡であって、該
   アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接写される位置か
   ら前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映
   す凸面反射鏡と、 を備えたことを特徴とする接写アダプタ。
2. 【請求項２】 鏡胴の前面に調光センサが配設され、該
   調光センサの受光量が所定量に達するとストロボ発光を
   停止させるオートストロボ装置を備えたカメラに適用さ
   れる接写アダプタであって、 前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されるとと
   もに、前記調光センサの受光窓を塞がないように開口が
   形成されたアダプタ本体と、 前記アダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡
   胴への装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクロ
   ーズアップレンズと、 前記アダプタ本体に設けられた凸面反射鏡であって、該
   アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接写される位置か
   ら前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映
   す凸面反射鏡と、 を備えたことを特徴とする接写アダプタ。
3. 【請求項３】 前記クローズアップレンズにＮＤフィル
   タを設けるとともに、前記アダプタ本体の開口にＮＤフ
   ィルタを設け、接写時に通常のオートストロボ装置の使
   用条件と同じ条件にしたことを特徴とする請求項２の接
   写アダプタ。
4. 【請求項４】 鏡胴の前面に測光センサが配設され、該
   測光センサの測光値が所定の値以下になると自動発光す
   る低輝度自動発光ストロボ装置を備えたカメラに適用さ
   れる接写アダプタであって、 前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されるとと
   もに、前記測光センサの受光窓を塞ぐように形成された
   アダプタ本体と、 前記アダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡
   胴への装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクロ
   ーズアップレンズと、 前記アダプタ本体に設けられた凸面反射鏡であって、該
   アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接写される位置か
   ら前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映
   す凸面反射鏡と、 を備えたことを特徴とする接写アダプタ。
5. 【請求項５】 鏡胴の前面にアクティブ式測距手段の発
   光部及び受光部を有し、該測距手段の測距値に基づいて
   自動的に撮影レンズのピント調整を行うオートフォーカ
   ス装置を備えたカメラに適用される接写アダプタであっ
   て、 前記鏡胴の前面を覆うように着脱自在に形成されるとと
   もに、前記測距手段の発光部の発光窓及び受光部の受光
   窓のうちの少なくとも一方の窓を塞ぐように形成された
   アダプタ本体と、 前記アダプタ本体に設けられ、該アダプタ本体の前記鏡
   胴への装着時に撮影レンズの前面に位置決めされるクロ
   ーズアップレンズと、 前記アダプタ本体に設けられた凸面反射鏡であって、該
   アダプタ本体が前記鏡胴に装着され、接写される位置か
   ら前記凸面反射鏡を見たときに撮影範囲と同じ範囲を映
   す凸面反射鏡と、 を備えたことを特徴とする接写アダプタ。
6. 【請求項６】 前記鏡胴は、カメラ本体から突出して設
   けられた鏡胴、カメラ本体内に折り畳み収納可能な鏡胴
   及び沈胴式の鏡胴のうちのいずかれの鏡胴である請求項
   １乃至５のいずれかに記載の接写アダプタ。
7. 【請求項７】 前記アダプタ本体は、前記鏡胴に対して
   レンズキャップのごとくワンタッチで着脱自在に形成さ
   れていることを特徴とする請求項６の接写アダプタ。
8. 【請求項８】 前記クローズアップレンズ及び凸面反射
   鏡は、接近した二人の顔の撮影用である請求項１乃至７
   のいずれかに記載の接写アダプタ。
9. 【請求項９】 前記アダプタ本体は、カメラ本体及び鏡
   胴の色と異なる色に着色されていることを特徴とする請
   求項１乃至８のいずれかに記載の接写アダプタ。
10. 【請求項１０】 前記カメラは、インスタントカメラで
    ある請求項１乃至９のいずれかに記載の接写アダプタ。