JPH1163193A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JPH1163193A
JPH1163193A JP9217817A JP21781797A JPH1163193A JP H1163193 A JPH1163193 A JP H1163193A JP 9217817 A JP9217817 A JP 9217817A JP 21781797 A JP21781797 A JP 21781797A JP H1163193 A JPH1163193 A JP H1163193A
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茂樹 島中
Toshimoto Iida
敏司 飯田
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    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
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    • F16H61/66259Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling using electrical or electronical sensing or control means
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高アクセル開度状態からアクセルペダルの足離
し又は足戻し操作を行う場合に、足離し又は足戻しアッ
プ変速制御の開始時の引きショックを低減し、その後の
変速制御においても突き上げショック等の違和感を与え
ることがない無段変速機の変速制御装置を提供する。 【解決手段】変速日応答制御手段により足離し又は足戻
しアップ変速に切り替わったことを判断し、スロットル
開度検出手段の検出値に基づいて運転者が高スロットル
開度から足離し又は足戻しを行ったことを判断したと
き、足離し又は足戻しアップ変速の開始直後の前記変速
比の変化応答を一時的に早くし、その後、徐々に変化応
答を遅くする制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくともスロッ
トル開度を含む運転条件に応じて設定される変速比(到
達変速比)に実際の変速比(実変速比)が近づくように
目標の変速比(目標変速比)の設定制御を行う無段変速
機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような無段変速機の変速制御装置と
して、例えば特開平8−74958号公報に記載の技術
が知られている(以下、従来技術と称する)。
【0003】この従来技術は、到達変速比と実変速比と
の比較やスロットル開度の変化に基づいて、スロットル
開度を略一定の状態としたアップシフト要求(オートア
ップシフト)であるか、スロットル開度の開度変化に伴
うアップシフト要求(足離しアップシフト)であるか、
アクセルペダルの踏込みに伴うダウンシフト要求(ダウ
ンシフト)であるかを判別するシフト要求判別手段と、
シフト要求判別手段による判別結果に基づいて変速速度
を切換え設定する変速速度切換え手段と、実変速比が到
達変速比に近づくように、変速速度切換え手段で設定し
た変速速度に応じて目標変速比を設定する変速制御手段
とを備えた装置である。
【0004】オートアップシフトのときに変速速度が小
さいと、実変速比への収束が遅くなってエンジン回転の
吹けあがり感を与えるおそれがある。また、足離しアッ
プシフトのとき変速速度が大きいと、アクセルペダルを
戻したにも関わらず車両が加速して突き上げショックを
感じるおそれがあ。そこで、従来技術では、オートアッ
プシフト時に大きな変速速度を設定して変速応答を早く
して変速制御を行い、足離しアップシフト時に小さな変
速速度を設定して変速応答を遅くして変速制御を行うよ
うにし、オートアップシフト時及び足離しシフト時に違
和感のない良好な走行を実現するようにしている。
【0005】なお、スロットル開度を任意の開度から閉
じられる方向に変更したとき(アクセルペダルの足戻し
状態)も、足離しアップシフト時と同様の制御が行われ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術は、アクセル開度が略全開の状態(高アクセル開度)
からアクセルペダルの足離し操作を行うと、足離しアッ
プシフトの変速制御の開始直後に強い引きショックが発
生するおそれがある。つまり、高アクセル開度の時には
実変速比はLow側にあり、しかもアクセルペダルの足
離しによりエンジンのフューエルカット動作が開始され
るので、変速応答を遅くして足離しアップシフトの変速
制御を開始すると、開始直後に引きショックが発生して
運転者に違和感を与える。
【0007】また、エンジンが高速で回転している直後
にアクセルペダルの足離し或いは足戻しを行う場合や、
車両が中間車速で走行しているときにアクセルペダルの
足離し或いは足戻しを行う場合にも、足離しアップシフ
トの変速制御の開始直後に強い変速ショックが発生する
おそれがある。
【0008】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、高アクセル開度状態や高エンジン回転状
態などからアクセルペダルの足離し又は足戻し操作を行
う場合に、足離し・足戻しアップシフトの変速制御の開
始時の引きショックを低減するとともに、その後の変速
制御においても突き上げショック等の違和感を与えるこ
とがない無段変速機の変速制御装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載される無段変速機の変
速制御装置は、少なくともスロットル開度を含む運転条
件に応じて無段階に設定した変速比に実際の変速比が近
づくように目標の変速比を設定して変速制御を行うよう
にした無段変速機の変速制御装置において、スロットル
開度の開度変化を検出するスロットル開度検出手段と、
前記スロットル開度が略一定状態のときのオートアップ
変速の実行時に前記目標の変速比の変化応答を早くし、
前記スロットル開度が小さくなるように変化したときの
足離し又は足戻しアップ変速の実行時に前記目標の変速
比の変化応答を遅くする変速比応答制御手段とを備え、
前記変速比応答制御手段は、足離し又は足戻しアップ変
速に切り替わったことを判断したときに、前記足離し又
は足戻しアップ変速の開始直後の前記目標の変速比の変
化応答を一時的に早くし、その後、前記目標の変化応答
を遅くする制御を行う。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の無段変速機の変速制御装置において、前記変速比応
答制御手段は、エンジンの回転変化を検出するエンジン
回転数検出手段を備え、前記足離し又は足戻しアップ変
速に切り替わったことを判断し、前記エンジン回転数検
出手段の検出値に基づいて高エンジン回転状態から前記
足離し又は足戻しを行ったことを判断したときに、前記
足離し又は足戻しアップ変速の開始直後の前記目標の変
速比の変化応答を一時的に早くし、その後、前記目標の
変化応答を遅くする制御を行う。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の無段変速機の変速制御装置において、前記足
離し・足戻しアップ変速の開始直後に前記目標変速比の
変化応答を一時的に早くする制御に対して、前記変化応
答が前記開始直後から急激に変化しないように変化制限
手段を設けた。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3の何れかに記載の無段変速機の変速制御装置におい
て、前記変速比応答制御手段は、前記目標の変速比を演
算するために一次遅れ系の時定数を設定しており、運転
者が高スロットル開度から足離し又は足戻しを行ったこ
とを判断したとき、或いは、高エンジン回転状態から足
離し又は足戻しを行ったことを判断したときに、前記足
離し又は足戻しアップ変速の開始直後の前記時定数を一
時的に小さな値に設定し、所定時間経過後に、前記時定
数を大きな値に設定する。
【0013】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の無段変速機の変速制御装置にお
いて、前記変速比応答制御手段は、前記目標の変速比の
変化速度を設定しており、運転者が高スロットル開度か
ら足離し又は足戻しを行ったことを判断したとき、或い
は、高エンジン回転状態から足離し又は足戻しを行った
ことを判断したときに、前記足離し又は足戻しアップ変
速の開始直後の前記変化速度を一時的に大きな値に設定
し、所定時間経過後に、前記変化速度を小さな値に設定
する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の無段変速機の変速制御装置によると、運転者
が高スロットル開度から足離し又は足戻しを行ったとき
には、足離し又は足戻しアップ変速の開始直後の変速比
の変化応答を一次的に早くする制御を行っているので、
強い引きショックの発生を抑制防止することができる。
そして、変化応答を一時的に早くする制御を行った後
は、徐々に変化応答を遅くする制御をおこなっているの
で、突き上げショック等の違和感を与えることがない。
【0015】また、請求項2記載の発明によると、請求
項1記載の効果を得ることができるとともに、運転車が
高エンジン回転状態から足離し又は足戻しを行ったとき
には、足離し又は足戻しアップ変速モードの開始直後の
変速比の変化応答を一次的に早くする制御を行っている
ので、強い引きショックの発生を抑制防止することがで
きる。そして、変化応答を一時的に早くする制御を行っ
た後は、徐々に変化応答を遅くする制御をおこなってい
るので、突き上げショック等の違和感を与えることがな
い。
【0016】また、請求項3記載の発明によると、請求
項1又は2記載の効果を得ることができるとともに、変
化制限手段を設けたことによって足離し又は足戻しアッ
プ変速の開始直後の目標の変速比の変化応答が、急激に
早くなるのを防止することができ、さらにショックの発
生を防止することができる。
【0017】また、請求項4及び5記載の発明による
と、請求項1乃至3の何れかに記載の効果を得ることが
できるとともに、変速比の変化応答の制御を高精度に行
うことができる。
【0018】
【発明の実施形態】以下、本発明の無段変速機の制御装
置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明
の一実施形態を示す無段変速機及びその制御装置の概略
構成図である。この無段変速機の動力伝達機構は、エン
ジン10の出力軸10aに連結する流体式伝動装置とし
てのトルクコンバータ12、前後進切換機構15、Vベ
ルト式無段変速機構29、差動装置56、前輪用の左右
ドライブシャフト66、68を備えている。
【0019】前記エンジン10の吸気管路11には、運
転者によるアクセルペダルの踏込み量に応じて開閉する
スロットルバルブ19が配設されている。また、このス
ロットルバルブ19には、スロットル開度TVOを検出
するスロットル開度センサ303が取付けられている。
また、エンジン10の出力軸10aには、その回転速度
(以下、エンジン回転数とも記す)NE を検出するエン
ジン回転数センサ301が取付けられている。
【0020】前記エンジン10の出力軸10aに連結さ
れたトルクコンバータ12は、ロックアップ機構付きの
既存のものである。なお、このトルクコンバータ12の
出力軸,即ちタービン出力軸13には、無段変速機構2
9への回転速度(以下、単に入力回転数とも記す)N
Pri を検出する入力回転数センサ305が取付けられて
いる。
【0021】また、前記前後進切換機構15は、遊星歯
車機構17、前進用クラッチ40、および後進用ブレー
キ50を有して構成されている。前記無段変速機構29
を構成する駆動プーリ16は、前記駆動軸14と一体に
回転する固定円錐体18と、これに対向配置されてV字
状プーリ溝を形成すると共に軸方向に移動可能な可動円
錐体22とから構成される。また、この駆動プーリ16
の可動円錐体22には、固定円錐体18との間でベルト
24を挟持するために、作動流体圧が供給されるシリン
ダ室20が形成されている。また、前記駆動プーリ16
と対をなして、ベルト24が巻回される従動プーリ26
は、従動軸28と一体に回転する固定円錐体30と、こ
れに対向配置されてV字状プーリ溝を形成すると共に軸
方向に移動可能な可動円錐体34とから構成され、当該
可動円錐体34にも、固定円錐体30との間でベルト2
4を挟持するために、作動流体圧が供給されるシリンダ
室32が形成されている。
【0022】このベルト式無段変速機構29は、ラック
182に噛合するピニオン108aをステップモータ1
08の回転軸に取付け、更にラック182と前記可動プ
ーリ16の可動円錐体22とをレバー178で連結し、
このステップモータ108を後述する変速機コントロー
ルユニット300からの駆動信号DS/M により回転制御
することで駆動プーリ16の可動円錐体22及び従動プ
ーリ26の可動円錐体34を軸方向に移動させてベルト
24との接触位置半径を変えることにより、駆動プーリ
16と従動プーリ26との回転比,つまり変速比(プー
リ比)を変えることができる。
【0023】次に、この無段変速機の流体圧制御装置に
ついて説明する。この流体圧制御装置は、前記エンジン
10の回転駆動力で回転されるポンプ101により、リ
ザーバ130内の作動流体を十分に昇圧してアクチュエ
ータユニット100に供給する。図1中の符号104
は、セレクトレバー103によって直接操作され、主と
して前記前進用クラッチ40のシリンダ室40aへのク
ラッチ圧PCLと後進用ブレーキ50のシリンダ室50a
へのブレーキ圧PBRK とを切換制御するためのマニュア
ル弁である。なお、このセレクトレバー103には、選
択されたシフトポジションを検出し、それに応じたシフ
トレンジ信号SRANGE を出力するインヒビタスイッチ3
04が取付けられている。
【0024】また、符号106は、要求する変速比と当
該駆動プーリ16の溝幅との相対関係に応じて駆動プー
リ106側への作動流体圧(ライン圧)PL(Pri)を制御
する変速制御弁である。
【0025】また、符号128は前記トルクコンバータ
12のロックアップ機構によるロックアップ/アンロッ
クアップを制御するためのロックアップ制御用デューテ
ィ弁である。また、符号129は、前記前進用クラッチ
40又は後進用ブレーキ50の締結力を制御するための
クラッチ締結制御用デューティ弁である。
【0026】また、符号120は、前記従動プーリ26
(又は一部,駆動プーリ16)への作動流体圧(以下、
この流体圧をライン圧とも記す)PL を制御するための
ライン圧制御用デューティ弁である。
【0027】前記変速機コントロールユニット300
は、前記無段変速機構29並びに前記アクチュエータユ
ニット100を制御するための制御信号を出力する制御
手段としてのマイクロコンピュータ310と、当該マイ
クロコンピュータ310から出力される制御信号を、実
際のアクチュエータ,即ち前記ステップモータ108や
各デューティ弁120,128,129に適合する駆動
信号に変換する駆動回路311〜314とを備えて構成
される。
【0028】このうち、前記マイクロコンピュータ31
0は、例えばA/D変換機能等を有する入力インタフェ
ース回路310aと、マイクロプロセッサ等の演算処理
装置310bと、ROM,RAM等の記憶装置310c
と、例えばD/A変換機能を有する出力インタフェース
回路310dとを備えている。
【0029】そして、上記変速機コントロールユニット
300による無段変速機の具体的な変速制御は、スロッ
トル開度TVOに代表されるエンジン負荷やエンジン回
転数NE 、車速VSP等に応じて予め定められたパターン
(走行シフトポジション毎のパターン)にしたがって変
速が行われるように、駆動回路311から出力された駆
動信号DS/M に対応した変速比となるようにステップモ
ータ108が駆動するので、駆動プーリ16のシリンダ
室20と、従動プーリ20のシリンダ室32に供給され
るライン圧が相対的に増減する。そして、変速制御弁1
06にはレバー178の挙動に応じて駆動プーリ16の
変位つまり変速比がフィードバックされ、ステップモー
タ108の位置に応じた目標とする変速比となったとこ
ろで各シリンダ室20、32への油圧配分が一定化して
目標変速比に安定するようになっている。
【0030】ここで、本実施形態では、目標とする変速
比の動特性および変速比可変機構のステップモータ10
8を駆動制御する変速比サーボ部の動特性を基に、目標
び変速応答を確保するように、指令変速比(変速比指令
値)を設定する。
【0031】図2は、このような制御を行うための変速
制御部410の構成を機能ブロック図として示したもの
であり、この変速制御部410は、エンジン回転数セン
サ301からのエンジン回転数NE 、車速センサ302
からの車速信号VSP、スロットル開度センサ303から
のスロットル開度TVOに基づいて到達変速比iPO、目
標変速比iPT及び実変速比iPRを演算する目標変速比生
成装置500と、目標変速比iPT及び車速信号VSPに基
づいてステップモータ108を制御するためのパルス制
御信号SS/M を出力する変速比サーボ装置510と、実
変速比iPR及びスロットル開度TVOに基づいてライン
圧制御用デューティ弁120を制御するためのライン圧
制御信号SPLを出力するデューティ比演算部520とを
備えている。
【0032】次に、本実施形態の変速制御全体の概略構
成を、前記マイクロコンピュータ310で実行される図
3及び図5に示す第1実施形態の演算処理に従って説明
する。
【0033】この演算処理は、所定サンプリング時間
(例えば10msec)ΔT毎にタイマ割込処理として実行
される。なお、これ以後の演算処理では、何れも特に通
信のためのステップを設けていないが、演算処理装置3
10bで必要なプログラムやマップ、或いは必要なデー
タは随時記憶装置310cから読込まれるし、逆に演算
処理装置310bで算出されたデータは随時記憶装置3
10cに更新記憶されるものとする。
【0034】図3の演算処理では、先ずステップS1
で、前記車速センサ302からの車速VSP,エンジン回
転数センサ301からのエンジン回転数NE ,入力回転
数センサ305からの入力回転数NPri ,スロットル開
度センサ303からのスロットル開度TVOを読込む。
【0035】次にステップS2に移行し、記憶装置31
0cに更新記憶されているスロットル開度の全開値TV
-1、到達変速比の前回値iPO-1、目標変速比の前回値
PT -1、時定数の前回値τ-1及び入力回転数の前回値N
PRi-1 を読み込む。
【0036】次にステップS6に移行し、前記車速
SP、入力回転数NPri から実変速比i PRを算出する。
具体的には、最終出力軸回転数に比例する車速VSPを、
無段変速機構29から最終出力軸までの,所謂最終減速
比nで除せば無段変速機構29の出力回転数NSec が得
られるから、これに対する入力回転数NPri の比を算出
すれば実変速比iPRが得られる。
【0037】次にステップS7に移行し、図4に示す変
速制御マップを参照し、現在の車速VSP及びスロットル
開度TVOから目標エンジン回転数NT を算出する。次
にステップS8に移行し、車速VSPに定数ks を乗算し
て変速機出力回転数N0 を算出する。
【0038】次にステップS9に移行し、目標エンジン
回転数NT を変速機出力回転数N0で徐算して到達変速
比iPOを算出する。次にステップS10に移行し、到達
変速比iPOと目標変速比の前回値iPT-1との変速比偏差
IPを算出する。
【0039】次にステップS11に移行し、到達変速比
POと実変速比iPRとを比較判定する。この判定は、ア
ップシフト制御を行うべきか、ダウンシフト制御を行う
べきかを判断するものであり、実変速比iPRより到達変
速比iPOが大きな値であれば(到達変速比iPO<実変速
比iPR)アップシフト制御を行うものとしてステップS
12に移行し、到達変速比iPOが実変速比iPR以上の値
であれば(到達変速比iPO≧実変速比iPR)であればダ
ウンシフト制御の変速を行うものとしてステップS13
に移行する。
【0040】このステップS13では、ダンシフト制御
時において実変速比iPRを到達変速比iPOに一致させる
ときの目標変速比iPTの動特性の定数(以下、時定数と
称する。)を設定している。ダウンシフト制御時には制
御応答性を速くするため、目標変速比iPTの算出用時定
数τ0 に小さな時定数τ2 を入力している。そして、ス
テップS14に移行してリミッタ制御用フラグFを
“0”に設定し、今回設定した時定数τ2 を前回値τ-1
として記憶装置310cに更新記憶し、スロットル開度
の今回値TVOを前回値TVO-1として記憶装置310
cに更新記憶した後、ステップS15に移行して目標変
速比iPTを算出する。
【0041】一方、アップシフト制御を行うものとして
移行した前記ステップS12では、スロットル開度の今
回値TVO及び前回値TVO-1のスロットル開度偏差
と、所定のスロットル開度変化量ΔTVOとを比較判定
する。そして、前記スロットル開度偏差が所定のスロッ
トル開度変化量ΔTVO以上の値を示しているときに
は、スロットルバルブ19の開度変化が大きいと判断し
てステップS16に移行し、スロットル開度偏差が所定
のスロットル開度変化量ΔTVOを下回る値であるとき
には、スロットルバルブ19の開度変化が小さいと判断
してステップS17に移行する。
【0042】ここで、ステップS12からステップS1
6に移行する際には、アクセルペダルの足離し或いは足
戻しによりスロットルバルブ19を閉操作したときのア
ップシフト(以下、足離し・足戻しアップシフトと称す
る。)の制御であり、ステップS16では、後述する足
離し・足戻すアップシフトの時定数設定を行い、その後
にステップS15に移行する。
【0043】また、ステップS12においてスロットル
バルブ19の開度変化が小さいと判断して移行したステ
ップS17では、到達変速比の今回値iPO及び前回値i
PO-1の到達変速比偏差と、所定の到達変速比変化量Δi
POとを比較判定する。この判定で、到達変速比偏差が所
定の到達変速比変化量ΔiPOを下回る値であるときは、
スロットルバルブ19を略一定に保持し、車速VSPの増
大により到達変速比i POが徐々に変化して発生したアッ
プシフト(以下、オートアップシフトと称する。)であ
ると判断してステップS18に移行し、到達変速比偏差
が所定の到達変速比変化量ΔiPOを上回る値であるとき
はステップS16に移行する。
【0044】前記ステップS18では、オートアップシ
フト制御時において実変速比iPRを到達変速比の今回値
POに一致させるときの目標変速比iPTの動特性の定数
(以下、時定数と称する。)を設定している。このオー
トアップシフト制御時には制御応答性を速くするため、
目標変速比iPTを算出するときに用いるτ0 に小さな時
定数τ1 を入力している。そして、ステップS19に移
行し、リミッタ制御用フラグFを“0”に設定し、今回
設定した時定数τ1 を前回値τ-1として記憶装置310
cに更新記憶し、スロットル開度の今回値TVOを前回
値TVO-1として記憶装置310cに更新記憶した後、
ステップS15に移行して目標変速比i PTを算出する。
【0045】そして、ステップS15では、次式(1)
より目標変速比iPTを算出する。 目標変速比iPT=到達変速比iPO×{1/(τ0 ・s+1)} ……(1) ただし、s:微分演算子である。
【0046】次にステップS20に移行し、到達変速比
の今回値iPOを、前回値iPO-1として記憶装置310c
に更新記憶するとともに、入力回転数NPRi を前回値N
PRi- 1 として記憶装置310cに更新記憶する。
【0047】次にステップS21に移行し、ステップS
15で算出した目標変速比iPTに応じたパルス制御信号
S/M を算出する。そして、ステップS22に移行し、
パルス制御信号SS/M を駆動開度311に出力してから
メインフログラムに復帰する。
【0048】次に、図3の演算処理のステップS16で
実行される足離し・足戻しアップシフトの時定数設定の
第1実施形態の演算処理について、図5を参照して説明
する。
【0049】この演算処理では、まずステップS30
で、制御用フラグFが“0”であるか否かを判定し、当
該制御フラグFが“0”である場合にはステップS32
に移行し、そうでない場合にはステップS48に移行す
る。
【0050】前記ステップS32では、スロットル開度
の今回値TVOが前閉状態(0/8)であるか否かを判
定し、TVO=0/8である場合にはステップS34に
移行し、TVO≠0/8の場合にはステップS36に移
行する。
【0051】前記ステップS34は、図6に示す制御マ
ップを参照し、変速比偏差eIP(図3のステップS10
で算出)の値に対応した時定数τN を算出し、その後に
ステップS38に移行する。ここで、図6の制御マップ
により算出する時定数τN は、オートアップシフト制御
時に用いる時定数τ1 やダウンシフト制御時に用いる時
定数τ2 より大きな値に設定されている。
【0052】また、前記ステップS36では、図7に示
す制御マップを参照し、変速比偏差eIPの値に応じた時
定数τN を算出し、その後にステップS38に移行す
る。図7の制御マップで算出する時定数τN は、オート
アップシフト制御時の時定数τ 1 やダウンシフト制御時
の時定数τ3 より大きな値であり、しかも、前記ステッ
プS34で設定する時定数τN より小さな値に設定され
ている。
【0053】そして、前記ステップS38では、足離し
或いは足戻し前のスロットルバルブ19が略全開(8/
8)に近い状態であったか否かを判定するものであり、
スロットル開度の前回値TVO-1が7/8を上回る場合
にはステップS40に移行し、前回値TVO-1が7/8
を下回る場合にはステップS42に移行する。そして、
このステップS42では、ステップS34又はステップ
S36で算出したτNを、目標変速比iPTの算出用時定
数τ0 とするとともに、時定数の前回値τ-1として更新
記憶してから、図3の演算処理のステップS15に移行
する。
【0054】一方、前記ステップS40は、エンジン1
0が高回転状態であるか否かを判定するものであり、エ
ンジン回転数NE が所定の高回転設定値ΔNE を上回っ
ているときには前記ステップS44に移行し、エンジン
回転数NE が所定の高回転設定値ΔNE を下回っている
ときには前記ステップS42に移行する。
【0055】前記ステップS44では、リミッタ制御カ
ウンタCNTを所定値CNTmax に設定してからステッ
プS46に移行し、制御用フラグFを“1”に設定して
ステップS50に移行する。このステップS50では、
リミッタ制御カウンタCNTをデクリメントしてからス
テップS52に移行し、ここでリミッタ制御カウンタC
NTが“0”以下であるか否かを判定する。そして、こ
のステップS52でリミッタ制御カウンタCNTが
“0”以下である場合にはステップS54に移行し、リ
ミッタ制御カウンタCNTが“0”を上回るときにはス
テップS56に移行して制御用フラグFを“2”に設定
してからステップS42に移行する。
【0056】そして、前記ステップS54では、ステッ
プS34又はステップS36で算出した時定数の今回値
τN と、時定数の前回値τ-1との大小関係を比較し、時
定数の今回値τN が時定数の前回値τ-1より増大(τN
>τ-1)している場合にはステップS58に移行し、時
定数の今回値τN が時定数の前回値τ-1と同一の値、或
いは小さな値(τN ≦τ-1)の場合には、ステップS6
0に移行して制御用フラグFを“2”に設定してからス
テップS42に移行する。
【0057】そして、前記ステップS58では、次式
(2)を用いて時定数の今回値τN の変化に制限を加え
たリミット時定数τb を算出する。 τb =ΔτLim ×ΔT+τ-1 ………(2) なお、ΔτLim :変化リミッタ定数(sec/sec )、Δ
T:サンプリング時間である。
【0058】次いでステップS62に移行し、前記リミ
ット時定数τb を目標変速比iPTの算出用時定数τ0
するとともに、時定数の前回値τ-1として更新記憶して
から、図3の演算処理のステップS15に移行する。
【0059】次に、第1実施形態の作用について図3か
ら図9を参照して説明する。なお、本実施形態では、図
8に示すタイミングチャートのように、時刻t01より前
にエンジン10が高速領域(例えば、4000rpm
上)で回転し、スロットル開度TV0が略全開(7/8
以上)状態に保持されてオートアップシフトの変速制御
が行われており、時刻t01に達したときに、アクセルペ
ダルの踏み込みの解除により足離し・足戻しアップシフ
トの変速制御へ移行する動作ついて図3から図9を参照
して詳述する。
【0060】スロットル開度を略全開(8/8)状態に
保持して車両が走行すると、図3の演算処理では、ステ
ップS11において到達変速比iPO<実変速比iPRであ
ると判断してステップS12に移行し、このステップS
12においてスロットル開度の今回値TVO及び前回値
TVO-1のスロットル開度偏差が、所定のスロットル開
度変化量ΔTVOに対して下回る値であると判断してス
テップS17に移行し、このステップS17において到
達変速比の今回値iPO及び前回値iPO-1の到達変速比偏
差が、所定の到達変速比変化量ΔiPOに対して下回る値
であると判断してステップS18に移行する。
【0061】そして、ステップS18では、オートアッ
プシフト用の小さな時定数τ1 をτ 0 に入力し、次にス
テップS19で制御用フラグFを“0”に設定し、今回
設定した時定数τ1 を前回の時定数τ-1として更新記憶
し、次のステップS15に移行して目標変速比iPTを算
出する。そして、ステップS21に移行して前記目標変
速比iPTに応じたパルス制御信号SS/M を算出し、次に
ステップS22に移行して前記パルス制御信号SS/M
駆動開度311に出力する。
【0062】ここで、オートアップシフトの変速制御を
行っているときにアクセルペダルの足離し操作を行う
と、スロットル開度の今回値TVO及び前回値TVO-1
のスロットル開度偏差が大きくなるので、ステップS1
2からステップS16に移行して図5の足離し・足戻し
アップシフトの時定数設定の処理を行う。
【0063】図5の演算処理では、制御用フラグFが
“0”に設定されているのでステップS30からステッ
プS32に移行し、アクセルペダルの足離し操作により
スロットル開度の今回値TVOが全閉状態(0/8)と
なるのでステップS32からステップS34に移行す
る。そして、ステップS34では、図6に示す制御マッ
プを参照して変速比偏差eIP(図3のステップS10で
算出)の値に対応した時定数τN を算出する。次にステ
ップS38に移行し、アクセルペダルを足離する直前の
スロットルバルブ19が略全開(7/8以上)状態であ
ったのでステップS40に移行し、エンジン10が高速
領域で回転しているのでステップS44に移行する。そ
して、ステップS44において所定値CNTmax をリミ
ッタ制御カウンタCNTに入力する。ここで、所定値C
NTmax は、例えば0.5secの所要時間が設定され
ている。
【0064】次にステップS46に移行して制御用フラ
グFを“1”に設定し、ステップS48からステップS
50に移行してリミッタ制御カウンタCNTをデクリメ
ントする。そして、ステップS52を介してステップS
54に移行し、今回設定した時定数τN が前回設定した
時定数τ-1(=τ1 )より増大しているので、ステップ
S58に移行する。そして、ステップS58では、時定
数τN の変化に所定サンプリング時間Δの間だけ制限を
加えた時定数τb を新たに算出する。
【0065】次にステップS62に移行し、時定数τb
を目標変速比iPTの時定数τ0 とするとともに、時定数
の前回値τ-1として更新記憶し、次いで図3のステップ
S15に移行して制限を加えた時定数τ0 を用いて足離
し・足戻しアップシフト時の目標変速比iPTを算出し、
ステップS21に移行して目標変速比iPTに対応するパ
ルス制御信号SS/M を算出し、次にステップS22に移
行して前記パルス制御信号SS/M を駆動開度311に出
力する。
【0066】そして、制御用フラグFが“1”であり、
しかもリミッタ制御カウンタCNTが“0”にならない
限り、即ち、足離し・足戻しアップシフトの制御開始時
(時刻t01)から所定時間の間(所定値CNTmax )だ
け、τN の変化に制限を加えて小さな値の時定数τb
設定して目標変速比iPTを算出し、リミッタ制御カウン
タCNTが“0”になった時点(時刻t02)でステップ
S52からステップS43に移行して制御用フラグFを
“2”に設定し、ステップS42に移行して時定数τN
の変化に制限を加えず、これ以降は、大きな値の時定数
τN を用いて目標変速比iPTを算出していく。
【0067】これを図9のタイミングチャートで示すと
(図8の○印Aで示す部分の拡大図)、足離し・足戻し
アップシフトの制御を開始した直後(時刻t01から時刻
02までの間)は、時定数τN の変化に制限を加えて小
さな時定数τb を設定することにより目標変速比iPT
算出しており、二点鎖線で示す目標変速比iPTは、到達
変速比iPOに急激に近づくように傾きが急な曲線形状と
なるので変速制御の応答が早くなる。そして、所定値C
NTmax に相当する時間後の時刻t02以降は、大きな値
の時定数τN を設定して目標変速比iPTを算出してお
り、目標変速比i PTは緩やかな傾きになるので変速制御
の応答が徐々に遅くなる。なお、二点鎖線で示すものは
大きな時定数τN を設定して算出した目標変速比iPT
あり、この目標変速比iPTでは、足離し・足戻しアップ
シフトの制御の開始直後から変速制御の応答が遅くな
る。
【0068】したがって、本実施形態では、エンジン1
0が高速領域で回転し、スロットル開度TV0が略全開
(7/8以上)に保持されている状態から足離し・足戻
しアップシフトの変速制御へ移行しても、足離し・足戻
しアップシフトの制御を開始した直後に時定数τN の変
化に制限を加えて変速制御の応答を早くしているので、
強い引きショックの発生を抑制防止することができる。
そして、変速制御の応答を早くした後は、大きな時定数
τN を設定して変速制御の応答を遅くしているので、突
き上げショック等の違和感を与えることがない。
【0069】次に、図5で示した足離し・足戻しアップ
シフトの時定数設定の第2実施形態の演算処理につい
て、図10を参照して説明する。図10の演算処理は、
前記図5の演算処理に類似しており、同等のステップに
は同等の符号を附してそれらの詳細な説明は省略する。
そして、図5の演算処理と図10の演算処理の相違につ
いて示すと、図5のステップS40を削除し、その替わ
りにステップS38とステップS44との間に、新たな
ステップS70、ステップS72、ステップS74を追
加している。
【0070】具体的に前記ステップS70では、所定サ
ンプリング時間ΔTにおいて入力回転数の今回値NPRi
と前回値NPRi-1 との偏差ΔNPRi を算出している。次
にステップS72では、図11の制御マップに基づいて
現在のスロットル開度TVO及び現在の車速VSPから制
御値MN を算出する。例えば、現在のスロットル開度T
VOが5/8であり、車速が40km/hである場合に
は、制御値MN は80rpm/sec となる。そして、次のス
テップS74では、入力回転数の偏差ΔNPRiと制御値
N とを比較し、偏差ΔNPRi が制御値MN 以下であれ
ばステップS44に移行し、偏差ΔNPRi が制御値MN
を上回ればステップS42に移行する。
【0071】この実施形態によると、第1実施形態と同
様の作用効果を得ることができるとともに、アクセルペ
ダルの足離し操作をゆっくりした動作で行ったとして
も、その動作を前記ステップS74が高精度に判定して
時定数τN の変化に制限を加えるべきか否かを確実に行
うことができる。
【0072】さらに、図5で示した足離し・足戻しアッ
プシフトの時定数設定の第3実施形態の演算処理につい
て、図12を参照して説明する。本実施形態では図5の
ステップS54、ステップS58、ステップS60、ス
テップS62を削除し、その替わりにステップS52の
後にステップS76を新たに追加している。
【0073】具体的に前記ステップS76では、図3の
オートアップシフトの時定数τ1 及びダウンシフトの時
定数τ2 より大きく、図12のステップS34又はステ
ップS36で設定した時定数τN とえい小さな時定数τ
c を設定している。
【0074】そして、制御用フラグFが“1”であり、
しかもリミッタ制御カウンタCNTが“0”にならない
限り、即ち、足離し・足戻しアップシフトの制御開始時
(時刻t01)から所定時間の間(所定値CNTmax )だ
けτc を設定して目標変速比iPTを算出する。そして、
リミッタ制御カウンタCNTが“0”になった時点(時
刻t02)でステップS52からステップS43に移行し
て制御用フラグFを“2”に設定し、ステップS42に
移行して、これ以降は、大きな値の時定数τNを用いて
目標変速比iPTを算出していく。
【0075】この実施形態によると、足離し・足戻しア
ップシフトの制御を開始した直後に時定数τN より小さ
な時定数τc を設定して変速制御の応答を早くしている
ので、強い引きショックの発生を抑制防止することがで
き、変速制御の応答を早くした後は、大きな時定数τN
を設定して変速制御の応答を遅くしているので、突き上
げショック等の違和感を与えることがない。
【0076】ここで、上記実施形態では、足離し・足戻
しアップシフトの変速制御を行う際に、スロットル開度
TVOが略全開(7/8以上)状態、或いはエンジン1
0が高速領域で回転している状態から足離し或いは足戻
しを行うと、制御開始直後の時定数を小さな値(τb
τc )に設定して変速制御の応答を早くし、その後、大
きな時定数τN に設定して変速制御の応答を遅くするよ
うにしたが、本発明の要旨はこれに限定されるものでは
なく、時定数の変化に代えて、変速速度を変化させた
り、駆動プーリ16の回転速度を変化させても、本実施
形態と同様の作用効果を得ることができる。例えば図5
の演算処理において変速速度を変化させる場合には、ス
テップS34、ステップS36においてスロットル開度
TVOに応じて遅い変速速度D1 /dtを設定してお
き、ステップS58において変速速度D1 /dtの変化
に制限を加えて速い変速速度を設定することにより、制
御開始直後の変速制御の応答を早くし、その後に変速制
御の応答を遅くすることができる。また、図12の演算
処理において変速速度を変化させる場合には、ステップ
S76において速い変速速度D2 /dtを設定しておく
と、制御開始直後の変速制御の応答を早くし、その後に
変速制御の応答を遅くすることができる。
【0077】なお、前記各実施形態では、各コントロー
ルユニットをマイクロコンピュータで構築したものにつ
いてのみ詳述したが、これに限定されるものではなく、
演算回路等の電子回路を組み合わせて構成してもよいこ
とは言うまでもない。
【0078】また、本実施形態ではベルト式無段変速機
を採用して説明したが、トロイダル式無段変速機に適用
しても、同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機及びその制御装置の一例を示す概略
構成図である。
【図2】本発明に係わる変速制御部の機能ブロック図で
ある。
【図3】図1の変速機コントロールユニットで実行され
る演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】スロットル開度をパラメータとしてエンジン回
転数からエンジントルクを設定する制御マップである。
【図5】図3の演算処理で実行されるマイナプログラム
の第1実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図5の演算処理で使用されている時定数及び変
速比偏差eiPの第1制御マップである。
【図7】図5の演算処理で使用されている時定数及び変
速比偏差eiPの第2制御マップである。
【図8】本発明の一実施形態を示すタイミングチャート
である。
【図9】図8の○Aで示す部分を拡大したタイミングチ
ャートである。
【図10】図3の演算処理で実行されるマイナプログラ
ムの第2実施形態を示すフローチャートである。
【図11】図10の演算処理で使用する現在のスロット
ル開度及び現在の車速に応じて変化する制御値の制御マ
ップである。
【図12】図3の演算処理で実行されるマイナプログラ
ムの第3実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン 16 駆動プーリ 19 スロットルバルブ 29 無段変速機構 300 変速機コントロールユニット 302 車速センサ 303 スロットル開度センサ 304 インヒビタスイッチ 305 入力回転数センサ 310 マイクロコンピュータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともスロットル開度を含む運転条
    件に応じて無段階に設定した変速比に実際の変速比が近
    づくように目標の変速比を設定して変速制御を行うよう
    にした無段変速機の変速制御装置において、 スロットル開度の開度変化を検出するスロットル開度検
    出手段と、前記スロットル開度が略一定状態のときのオ
    ートアップ変速の実行時に前記目標の変速比の変化応答
    を早くし、前記スロットル開度が小さくなるように変化
    したときの足離し又は足戻しアップ変速の実行時に前記
    目標の変速比の変化応答を遅くする変速比応答制御手段
    とを備え、 前記変速比応答制御手段は、足離し又は足戻しアップ変
    速に切り替わったことを判断したときに、前記足離し又
    は足戻しアップ変速の開始直後の前記目標の変速比の変
    化応答を一時的に早くし、その後、前記目標の変化応答
    を遅くする制御を行うことを特徴とする無段変速機の変
    速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速比応答制御手段は、エンジンの
    回転変化を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前
    記足離し又は足戻しアップ変速に切り替わったことを判
    断し、前記エンジン回転数検出手段の検出値に基づいて
    高エンジン回転状態から前記足離し又は足戻しを行った
    ことを判断したときに、前記足離し又は足戻しアップ変
    速の開始直後の前記目標の変速比の変化応答を一時的に
    早くし、その後、前記目標の変化応答を遅くする制御を
    行うことを特徴とする請求項1記載の無段変速機の変速
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記足離し・足戻しアップ変速の開始直
    後に前記目標変速比の変化応答を一時的に早くする制御
    に対して、前記変化応答が前記開始直後から急激に変化
    しないように変化制限手段を設けたことを特徴とする請
    求項1又は2記載の無段変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変速比応答制御手段は、前記目標の
    変速比を演算するために一次遅れ系の時定数を設定して
    おり、運転者が高スロットル開度から足離し又は足戻し
    を行ったことを判断したとき、或いは、高エンジン回転
    状態から足離し又は足戻しを行ったことを判断したとき
    に、前記足離し又は足戻しアップ変速の開始直後の前記
    時定数を一時的に小さな値に設定し、所定時間経過後
    に、前記時定数を大きな値に設定することを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の無段変速機の変速制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記変速比応答制御手段は、前記目標の
    変速比の変化速度を設定しており、運転者が高スロット
    ル開度から足離し又は足戻しを行ったことを判断したと
    き、或いは、高エンジン回転状態から足離し又は足戻し
    を行ったことを判断したときに、前記足離し又は足戻し
    アップ変速の開始直後の前記変化速度を一時的に大きな
    値に設定し、所定時間経過後に、前記変化速度を小さな
    値に設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の無段変速機の変速制御装置。
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