JPH1161094A - 剥離剤組成物 - Google Patents

剥離剤組成物

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JPH1161094A
JPH1161094A JP9228397A JP22839797A JPH1161094A JP H1161094 A JPH1161094 A JP H1161094A JP 9228397 A JP9228397 A JP 9228397A JP 22839797 A JP22839797 A JP 22839797A JP H1161094 A JPH1161094 A JP H1161094A
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silicone
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tape
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JP9228397A
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Nobuhisa Kobayashi
伸久 小林
Takeshi Kamimura
武 上村
Makoto Saito
誠 齋藤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】剥離剤加工時もしくは加工後に加工工程を数回
経ても本来の品質を保持する事が可能であり、安定した
剥離力、低い剥離音を保つ事が可能な剥離材組成物の提
供。 【解決手段】ジメチルポリシロキサンを主剤とし、これ
にSiO2単位を有するシリカ構造のもの、SiO2
単位と(CH33SiO1/2単位を有するレジン構造の
もの、あるいはSiO2単位とCH2=CH(CH32
SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、から選ばれ
る少なくとも一種である重剥離コントロール剤を加えた
シリコーン系剥離剤において、ジメチルポリシロキサン
と重剥離コントロール剤の両者に含まれるアルケニル基
等の官能基の総数がメチル基100に対して0.05〜
3.0であり、該シリコーン系剥離剤100重量部に対
して平均粒子径0.5〜5.0μmのシリコーン系微粉
末を0.05〜1.0重量部含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルム基材に塗布される剥離剤組成物に関する。詳しく
は、剥離剤塗工時あるいは塗工後の剥離剤塗布面への物
理的影響が少なく、粘着テープや粘着ラベル等を接合し
た場合、意図としない剥がれを生じることがなく、加工
工程を数回経ても本来の品質を保持可能な剥離剤組成物
に関する。更に詳しくは、紙おむつ用のテープ類に使用
される剥離剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】紙おむつの結束具は、おむつ本体の背部
側に一端が固定された粘着テープ(以下、ファスニング
テープという)と、該粘着テープを紙おむつ着用前の段
階で仮止めする基材となる剥離テープ(以下、リリース
テープという)と、さらにファスニングテープを何度も
脱着できる仮止め材として用いられているフロントシー
ト(フロントテープともいう)とから構成されている。
【0003】このうちフロントシート及びリリーステー
プとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフ
ィルム、ポリエチレンフィルム等のフィルム基材を使用
し、紙おむつを着けるためにファスニングテープを貼り
付けた場合に高保持性を有し、かつ紙おむつを剥がす際
にファスニングテープが容易に剥離できるよう長鎖アル
キル系剥離剤を塗布したものや特公平7−59244号
公報で示されるようにフロントテープの剥離剤として3
次元化したオルガノポリシロキサンを重剥離コントロー
ル剤として添加したシリコーン系剥離剤を塗布したもの
が使用されている。
【0004】このうち長鎖アルキル系剥離剤は、脱着可
能な剥離性を与えるという点では優れた剥離処理剤では
あるが、一旦、仮着したファスニングテープをフロント
シート、リリーステープから剥がす際、「バリバリ」と
大きな音を立てて剥がれるために、母親、看護婦など紙
おむつを装着する人が、病院や寝室など静かな環境で剥
がすときには赤ちゃんなど着用者や周囲の人が剥離音に
驚く、目が覚めるなどの問題があった。
【0005】一方、重剥離のシリコーン系剥離剤は汎用
のシリコーンを単独で用いた場合に不足していた剥離
力、保持性を補うことが可能となった。また、長鎖アル
キル系剥離剤よりも剥離形態はスムーズな傾向がある
が、シリコーンポリマーを形成する汎用シリコーンの種
類、および重剥離コントロール剤の分子量、官能基数、
添加量によって剥離音には大きなバラツキが生じる。
【0006】あるいは、粘着テープと剥離基材面との剥
離力が同等であっても汎用シリコーンと汎用剥離コント
ロール剤との組合せ種類によっては、剥離形態がジッピ
ングとなり、剥離音が該長鎖アルキル系剥離剤の特徴と
比べて何ら改善されず大きな音を立てるものが多かっ
た。
【0007】本発明者らは前記の諸問題を解決するた
め、既に特願平08−106775号において、主剤で
あるジメチルポリシロキサン中に含まれる官能基数を限
定することによって、特願平09−29215号におい
ては特定の重剥離コントロール剤を含み、ジメチルポリ
シロキサンを主剤とするシリコーン系剥離剤中に含まれ
る官能基の総数を限定することによって剥離音を軽減で
きるとした剥離剤組成物を提供している。これらの剥離
剤組成物を用いることによって剥離音を軽減する事が可
能となった。
【0008】しかし、上記フロントテープ、リリーステ
ープは剥離剤加工の他に粘着剤加工や製品として仕上げ
るためにスリットする場合があり、プラスチックフィル
ム基材にシリコーン系剥離剤を塗布する場合、プラスチ
ックフィルム基材は一般的に紙等と比較して平滑性が高
く、その塗布量は紙などに塗布する場合よりも少ないの
で、シリコーン塗膜は薄く、また、塗膜表面が比較的柔
らかいため、加工工程中、ロール等でシリコーン面が傷
つけられて本来の目的とする剥離性を損ない、意図とし
ない重剥離化が起きたり、傷の部分で剥離音が大きくな
る問題が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、剥離剤加工時もしくは加工後に加工工程を数回経て
も本来の品質を保持する事が可能であり、粘着テープを
貼り付けた時に意図としない剥離を生じることのない安
定した剥離力、低い剥離音を保つ事が可能な剥離材とな
る剥離剤組成物を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、プ
ラスチックフィルム基材のすくなくとも片面に、ジメチ
ルポリシロキサンを主剤とし、これにSiO2単位を
有するシリカ構造のもの、SiO2単位と(CH33
SiO1/2単位を有するレジン構造のもの、あるいは
SiO2単位とCH2=CH(CH32SiO 1/2単位を
有するレジン構造のもの、から選ばれる少なくとも一種
である重剥離コントロール剤を加えたシリコーン系剥離
剤において、ジメチルポリシロキサンと重剥離コントロ
ール剤の両者に含まれるアルケニル基等の官能基の総数
がメチル基100に対して0.05〜3.0であり、該
シリコーン系剥離剤100重量部に対して平均粒子径
0.5〜5.0μmのシリコーン系微粉末を0.05〜
1.0重量部含有することを特徴とする剥離剤組成物に
関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の剥離剤組成物は、プラス
チックフィルムを基材とし、その少なくとも片面に重剥
離コントロール剤を含むジメチルポリシロキサンを主剤
とする特定のシリコーン系剥離剤において、シリコーン
系剥離剤の塗工面と非塗工面との接触の際、あるいは、
シリコーン系剥離剤塗工面同士の接触の際などに、剥離
処理したフィルム間で発生するブロッキング現象を防ぐ
ために用いられる特定の粒子径を持つシリコーン系微粉
末を特定量加えることによって、該剥離剤組成物を塗布
乾燥させて形成した塗膜の滑り性が向上することはもち
ろん、塗膜以上の厚みとなり得るシリコーン系微粉末の
存在により、加工工程でロール等による塗膜への直接的
な擦れを防ぐ等、塗膜を保護する役割を果たし、剥離剤
加工時もしくは加工後に加工工程を数回経ても本来の品
質を保持する事が可能であり、粘着テープを貼り付けた
時に意図としない剥離を生じることのない安定した剥離
力、低い剥離音を保つ事が可能な剥離剤組成物を得るこ
とができ、本発明を完成するに至った。
【0012】本発明において、基材としては例えば、無
延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、2軸延伸ポリ
プロピレンフィルム(OPP)、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(PET)、ポリエチレンフィルム(P
E)等のフィルム基材を挙げることができる。
【0013】剥離剤としては、ジメチルポリシロキサン
を主剤とするシリコーン系剥離剤が用いられ、該ファス
ニングテープを仮着または脱着するリリーステープおよ
びフロントテープとしてはその用途から上記記載のシリ
カ構造もしくはレジン構造をもつ汎用の重剥離コントロ
ール剤が添加される。また、ジメチルポリシロキサンと
該重剥離コントロール剤からなるシリコーン系剥離剤中
に含まれる総官能基数はメチル基100に対して0.0
5〜3.0である。因みに0.05未満では、剥離剤の
反応性が低下するため硬化しにくく、3.0を超えると
剥離剤組成物で形成される塗膜の架橋密度が高くなっ
て、粘着テープ等の剥離の際、音が大きくなってしまう
ため好ましくない。
【0014】さらに、剥離剤加工時もしくは加工後に加
工工程を数回経ても本来の品質を保持し、粘着テープを
貼り付けた時に意図しない剥離を生じることのない安定
した剥離力、低い剥離音を保つために該シリコーン系剥
離剤には平均粒子径0.1〜5.0μmのシリコーン系
微粉末を0.05〜1.0重量部含有することを特徴と
する。因みに平均粒子径が0.1μm未満ではシリコー
ン系微粉末がシリコーン系剥離剤塗膜内面に埋もれてし
まい、該剥離剤組成物が発揮する品質保持が難しくな
り、一方5.0μmを超えるとシリコーン系微粉末の分
散性が低下したり、テープの粘着面と剥離剤の形成する
塗膜との接触面積が小さくなり、本来の剥離剤組成物が
持つ剥離性能が損なわれるため好ましくない。
【0015】同様に該シリコーン系微粉末の添加量が該
シリコーン系剥離剤100重量部に対して0.05重量
部未満では該剥離剤組成物がもつ品質を十分に保持でき
ず、一方1.0重量部を超えるとシリコーン系微粉末の
分散性が低下したり、シリコーン系剥離剤の硬化性の低
下や、本来の剥離剤組成物が持つ剥離性能が損なわれる
ため好ましくない。ここで言うシリコーン系微粉末は、
RSiO3/2単位を有するシロキサン結合が3次元に伸
びた網目構造を持つものである。ただし、Rは1価の炭
化水素基(アルキル基)である。具体的には東芝シリコ
ーン社製の商品名「トスパール」で示されるシリコーン
系微粉末が好適である。
【0016】上記シリコーン系剥離剤中には該ジメチル
ポリシロキサンからなる主剤の他に、該官能基と反応
し、シリコーン系剥離剤を硬化(キュアー)させるため
の架橋剤(SiH)が含まれている。架橋剤の量は官能
基1に対して1〜10が好ましい。1未満になると該シ
リコーン系剥離剤に含まれるアルケニル基等の官能基と
の反応が完全に進行せず、硬化不良となる。また、10
を超えると架橋剤が未反応で残存し、この結果本来の剥
離性を損ない、剥離が重くなるといった剥離異常にな
る。
【0017】さらに上記シリコーン系剥離剤組成物中に
は、シリコーン系剥離剤を硬化させる触媒が添加され
る。該触媒としては白金系触媒が好ましく、具体的には
市販されているSRX−212(東レ・ダウコーニング
社製)、PL−50T(信越化学工業社製)等が挙げら
れる。触媒の添加量は、シリコーン系剥離剤の合計10
0重量部に対して0.5〜12重量部、好ましくは1〜
10重量部程度である。
【0018】また、上記シリコーン系剥離剤組成物中に
は、密着向上剤、ゲル化防止剤等の各種助剤が必要に応
じて適宜含有され得る事は公知である。なお、ジメチル
ポリシロキサンと重剥離コントロール剤の両者に含まれ
るアルケニル基等の官能基の総数がメチル基100に対
して0.05〜3.0であるように制限すればよく、ジ
メチルポリシロキサンと重剥離コントロール剤の混合比
は、大概前者90〜30:後者10〜70重量%の範囲
となる。
【0019】上記シリコーン系剥離剤の塗工方式は何ら
限定されることはないが、例えばグラビアダイレクト
法、グラビアリバース法、バー塗工などが挙げられ、プ
ラスチックフィルム等の基材に、乾燥重量で0.05〜
0.5g/m2の塗布量となるように設けられる。な
お、該剥離剤を硬化させる温度は塗布される基材、乾燥
装置によって異なるが、80〜130℃が望ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例、比較例を示すことにより本発
明を一層具体的に示すが、本発明はこれに限定されるも
のではない。尚、実施例および比較例中の「部」および
「%」、特に断りのない限り固形分「重量部」および
「重量%」を示す。
【0021】実施例1〜4 基材として厚さ20μmの両面コロナ処理した二軸延伸
ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を用い、フ
ィルムの片面にジメチルポリシロキサン中のメチル基1
00に対する官能基であるビニル基の数が0.5である
付加反応型のシリコーン系剥離剤(KS−3703,固
形分濃度30%、架橋剤含有、信越化学社製)60部に
対して、メチル基100に対するビニル基の数が6.2
である重剥離コントロール剤(KS−3800、固形分
濃度30%、信越化学工業製:タイプは請求項に示す
)を40部加えた合計100部、総官能基数2.78
の混合物を、トルエン/n−ヘキサン=7/3である混
合溶剤で溶解した。さらに第1表に示した所定のシリコ
ーン系微粉末の種類と添加量のものを加え、これに白金
系触媒(PL−50T、信越化学社製)10部を添加し
た混合溶液を剥離剤塗工液とし、メイヤバーを用いて乾
燥後の塗工量が0.2g/m2となるよう塗布し、11
0℃×40秒加熱処理して硬化させ、剥離層を形成させ
たものを剥離材とした。
【0022】実施例5 リリーステープ用の基材として片面コロナ処理した二軸
延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を用
い、フィルムのコロナ処理面にジメチルポリシロキサン
中のメチル基100に対する官能基であるビニル基の数
が1.4である付加反応型のシリコーン系剥離剤(BY
24−162,固形分濃度30%、架橋剤含有、東レ・
ダウコーニング・シリコーン社製)70部に対して、官
能基を有しない重剥離コントロール剤(BY24−84
3、固形分濃度60%、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製:タイプは請求項に示す)を30部加えた合
計100部、総官能基数1.12の混合物を、トルエン
/n−ヘキサン=7/3である混合溶剤で溶解した。さ
らに第1表に示した所定のシリコーン系微粉末の種類と
添加量のものを加え、これに白金系触媒(SRX−21
2、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)10部を
添加た混合溶液を剥離剤塗工液とし、メイヤバーを用い
て乾燥後の塗工量が0.2g/m2となるよう塗布し、
110℃×40秒加熱処理して硬化させ、剥離層を形成
させたものを剥離材とした。
【0023】実施例6 実施例1において、付加型シリコーン(KS−370
3)に代えてジメチルポリシロキサン中のメチル基10
0に対するビニル基が0.1である付加型シリコーン
(BY23−753,固形分30%、架橋剤含有、東レ
ダウコーニング・シリコーン社製)を60部、重剥離コ
ントロール剤(KS−3800)に代えて官能基を有し
ない重剥離コントロール剤(BY24−843,固形分
60%、東レダウコーニング・シリコーン社製)を40
部使用し、添加した合計100部、総官能基数0.06
とした以外は実施例1と同じ条件で塗布したものを剥離
材とした。
【0024】比較例1 実施例1においてシリコーン系微粉末を加えなかった以
外は実施例1と同様の剥離材を製造した。
【0025】比較例2〜4 実施例1におけるシリコーン系微粉末の種類、添加量を
第1表に示す所定のものに代えた以外は実施例1と同様
の剥離材を製造した。
【0026】
【表1】
【0027】比較例5 実施例1において、付加型シリコーン(KS−370
3)に代えてジメチルポリシロキサン中のメチル基10
0に対するビニル基が1.4である付加型シリコーン
(BY24−162,固形分30%、架橋剤含有、東レ
ダウコーニング・シリコーン社製)を50部、重剥離コ
ントロール剤(KS−3800)に代えて、メチル基1
00に対するビニル基の数が5.0である重剥離コント
ロール剤(SD−7292,固形分70%、東レダウコ
ーニング・シリコーン社製:タイプは請求項に示す)
を50部使用し、添加した合計100部、総官能基数
3.20とした以外は実施例1と同じ条件で塗布したも
のを剥離材とした。
【0028】このようにして得られた剥離材について、
以下の試験評価を行い、その結果を第2表に示した。
尚、評価に用いるテープは一軸延伸ポリプロピレンフィ
ルム(CPP)の片面にSIS系合成ゴム粘着剤(SI
S:クレイトンD1112,Shell Chemic
al製 44部/粘着付与樹脂:アルコンP−100,
荒川化学(株)製 30部、エスコレッツ1304、ト
ーネックス(株)製 18部/軟化剤:シェルフレック
ス371JY、シェルジャパン(株)製 7部/老化防
止剤:ノクラックNS−5;大内新興化学(株)製 1
部)を45μm塗布・乾燥したファスニングテープを使
用した。
【0029】
【表2】
【0030】〔硬化性〕シリコーン系剥離剤の硬化性
は、上記剥離剤組成物を基材に塗布乾燥後直ちにその塗
布面を指の腹で擦り、以下の基準で評価した。 (評価基準) ○ :硬化性が良好なもの △ :硬化性が若干不十分なもの ×:硬化性が不十分なもの
【0031】〔密着性〕シリコーン系剥離剤の硬化性
は、上記剥離剤組成物を基材に塗布乾燥後、温度65
%、湿度80%にて2日間保存した剥離材の塗布面を指
の腹で擦り、以下の基準で評価した。 (評価基準) ○ :密着性が良好なもの △ :密着性が若干不十分なもの ×:密着性が不十分なもの
【0032】〔剥離力〕SUS板の上に固定された各々
の剥離材の剥離材組成物塗布面上に、貼付面積が25m
m×50mmになるように上記ファスニングテープを貼
付し、2Kgの圧着ロールにて1往復した直後、引っ張
り試験機にて300m/分で180°剥離試験を行っ
た。
【0033】〔保持力〕ステンレス板の上に固定された
各々の剥離材の剥離材組成物塗布面上に、貼付面積が2
5mm×25mmになるように上記ファスニングテープ
を貼付し、2Kgの圧着ロールにて1往復した後、40
℃の雰囲気中にて1Kg重の重荷を24時間吊した後の
ファスニングテープがずれた長さもしくは落下までの時
間を測定し、下記の基準で評価した。 (評価基準) ○ :24時間ファスニングテープが落下しない。 △ :20時間以上ファスニングテープが落下しない。 ×:20時間未満にファスニングテープが落下する。
【0034】〔剥離音〕騒音計を用いて、測定環境22
±2℃、JIS-Z-8731に規定される等価騒音レベルが
35dBであり、衝撃騒音が37dB以内である自由音
場の測定室内において、剥離速度約50m/分、試料か
ら測定器までの距離30cmにおいてファスニングテー
プを試験片から剥がすときの最大剥離音を測定した。剥
離音は可聴域の周波数域(A特性のAP値)における騒
音レベル(dB)で示される。モニターテストでは、1
0人それぞれが音の静かさについて判断した。10人中
8人以上が良好(音が静か)としたものを○、5〜7人
が良好としたものを△、4人以下を×とした。
【0035】第2表から明らかなように、実施例1〜6
の様な本発明の構成では、剥離剤加工時および3回の加
工工程を経ても剥離力、保持力、剥離音等の本来の品質
を損なうことなく良好な結果を得た。比較例1、2では
剥離剤組成物塗工表面への影響が大きく、第3次加工後
に剥離力が上昇し、剥離音が大きくなった。また、比較
例3、4ではシリコーン系微粉末の分散性が悪く、比較
例3ではシリコーンの硬化性、保持力も悪い。さらに比
較例3、4では剥離剤加工後の剥離力が安定せず、第3
次加工後の剥離力は上昇し、剥離音も悪い。比較例5で
は加工工程を経ても品質の変化は見られないが、剥離剤
組成物の形成する塗膜が硬く、剥離音は大きい。
【0036】
【発明の効果】本発明により、剥離剤組成物への影響が
少なく、粘着テープを貼り付けたときに意図としない剥
離を生じることのない安定した剥離力、低い剥離音を保
つことが可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルム基材のすくなくとも
    片面に、ジメチルポリシロキサンを主剤とし、これに
    SiO2単位を有するシリカ構造のもの、SiO2単位
    と(CH33SiO1/2単位を有するレジン構造のも
    の、あるいはSiO2単位とCH2=CH(CH32
    iO1/2単位を有するレジン構造のもの、から選ばれる
    少なくとも一種である重剥離コントロール剤を加えたシ
    リコーン系剥離剤において、ジメチルポリシロキサンと
    重剥離コントロール剤の両者に含まれるアルケニル基等
    の官能基の総数がメチル基100に対して0.05〜
    3.0であり、該シリコーン系剥離剤100重量部に対
    して平均粒子径0.5〜5.0μmのシリコーン系微粉
    末を0.05〜1.0重量部含有せしめることを特徴と
    する剥離剤組成物。
  2. 【請求項2】紙おむつ本体の後身腰周りバックシート上
    に一端を固定されたファスニングテープを紙おむつ使用
    前の段階で仮止めし、粘着剤面を保護するためのリリー
    ステープ、もしくはファスニングテープを固定し、何度
    も脱着できる仮止め材として用いられるフロントシート
    に使用する請求項1記載の剥離剤組成物。
JP9228397A 1997-08-25 1997-08-25 剥離剤組成物 Pending JPH1161094A (ja)

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