JP2002371264A - 剥離処理剤およびそれを用いた剥離部 - Google Patents

剥離処理剤およびそれを用いた剥離部

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JP2002371264A JP2001182178A JP2001182178A JP2002371264A JP 2002371264 A JP2002371264 A JP 2002371264A JP 2001182178 A JP2001182178 A JP 2001182178A JP 2001182178 A JP2001182178 A JP 2001182178A JP 2002371264 A JP2002371264 A JP 2002371264A
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peeling
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JP2001182178A
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Akira Takagi
明 高木
Shinya Moriyama
真也 護山
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GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定時の高保持性を有しつつ、剥離の際には
大きな音を発することなく容易に剥離することができ、
しかも環境衛生や防災安全上などにおける問題もない剥
離処理剤およびそれを用いた剥離部を提供する。 【解決手段】 (A)1分子中にエポキシ基を有する3
次元構造のポリオルガノシロキサン、(B)分子鎖の末
端および側鎖にエポキシ基を有する2次元構造のポリオ
ルガノシロキサン、および(C)光硬化触媒を含有する
ことを特徴とする剥離処理剤、およびこの剥離処理剤に
より剥離処理剤層を構成した剥離部である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙オムツの剥離部
などに使用される剥離処理剤およびそれを用いた剥離部
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、粘着テープが固定される紙オム
ツの剥離部においては、オムツが装着されている間は、
漏れやズレを防止するため粘着テープが剥がれにくく、
他方、オムツ脱着時には、逆に粘着テープがオムツから
剥がし易いことが要求される。
【0003】このため、従来より、粘着テープの接着剤
として容易に高接着が得られるものを用いる一方、剥離
を容易にするため紙オムツのフロント部分に補強フィル
ムを設け、その表面に固定時には粘着テープが剥がれに
くい高保持性を有する長鎖アルキル系の剥離処理剤を塗
布することが行われていた。
【0004】しかしながら、この長鎖アルキル系の剥離
処理剤は、上記要求に応え得る優れた特性(固定時高保
持性と脱着時剥離容易性)を有するものの、粘着テープ
を補強フィルムから剥がそうとする際に「バリバリ」と
いう大きな音を発するという難点があった。このような
剥離音は、睡眠中の赤ちゃんやその周囲の人を目覚めさ
せたり驚かせたりするだけでなく、オムツを扱っている
人自身が不快と感ずることも少なくない。
【0005】一方、接着テープなどに汎用されている溶
剤希釈付加反応型シリコーン系剥離処理剤を用いると、
剥離に際して上記のような音をたてることはなく、また
剥離力のチャートパターンもスムーズとなる。しかしな
がら、粘着テープの接着剤層との剪断接着力が弱く、固
定時に粘着テープが簡単に剥がれてしまう。そのうえ、
製造時に大量の溶剤を使用するため、環境衛生や防災安
全上、さらには省エネルギーの面からも問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、紙オ
ムツの剥離部のような固定時の高保持性と脱着時の剥離
容易性が要求される用途には、長鎖アルキル系の剥離処
理剤が使用されてきた。しかしながら、この長鎖アルキ
ル系の剥離処理剤は、固定時の高保持性と脱着時の剥離
容易性を有するものの、剥離の際に大きな音がするとい
う問題があった。一方、溶剤希釈付加反応型シリコーン
系剥離処理剤では、消音性は良好であるが、固定時の高
保持性に乏しいうえ、製造時に大量の溶剤を使用するた
め、環境衛生や防災安全面、さらには省エネルギの面な
どで問題があった。
【0007】本発明はこのような点に対処してなされた
もので、固定時の高保持性を有しつつ、剥離の際には大
きな音を発することなく容易に剥離することができ、し
かも環境衛生や防災安全上などにおける問題もない剥離
処理剤およびそれを用いた剥離部を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、1分子中にエ
ポキシ基を有する3次元構造のポリオルガノシロキサン
と、分子鎖の末端および側鎖にポキシ基を有する2次元
構造のポリオルガノシロキサンという、特定の2種類の
紫外線硬化型シリコーンを併用することにより、固定時
の高保持性と優れた消音剥離性を兼ね備えることがで
き、かつ、無溶剤型であるため、環境衛生や防災安全上
などの問題も解消できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0009】すなわち、本願の請求項1記載の発明の剥
離処理剤は、(A)1分子中にエポキシ基を有する3次
元構造のポリオルガノシロキサン、(B)分子鎖の末端
および側鎖にエポキシ基を有する2次元構造のポリオル
ガノシロキサン、および(C)光硬化触媒を含有するこ
とを特徴とするものである。
【0010】本願の請求項2記載の発明の剥離処理剤
は、請求項1記載の発明の剥離処理剤において、(A)
成分と(B)成分の配合比が、重量比で99:1〜90:10
であることを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項3記載の発明の剥離処理剤
は、請求項1または2記載の発明の剥離処理剤におい
て、(C)成分が、ジアリールヨードニウム塩であるこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、本願の請求項4記載の発明の剥離部
は、感圧性接着剤層と剥離処理剤層とが剥離自在に接着
される剥離部において、前記剥離処理剤層は、(A)1
分子中にエポキシ基を有する3次元構造のポリオルガノ
シロキサン、(B)分子鎖の末端および側鎖にエポキシ
基を有する2次元構造のポリオルガノシロキサン、およ
び(C)光硬化触媒を含有する剥離処理剤から構成され
てなることを特徴とするものである。
【0013】本願の請求項5記載の発明の剥離部は、請
求項4記載の発明の剥離部において、前記感圧性接着剤
層と前記剥離処理剤層とを剥離速度102〜103mm/min以上
で剥離した時の剥離力が、剥離速度102mm/min以下で剥
離した時の剥離力より大きいことを特徴とするものであ
る。
【0014】本願の請求項6記載の発明の剥離部は、請
求項4または5記載の発明の剥離部において、 前記感
圧性接着剤層と前記剥離処理剤層とを剥離速度102mm/mi
nで剥離した時の剥離力が、700gf/25mm以上であること
を特徴とするものである。
【0015】本願の請求項7記載の発明の剥離部は、請
求項4乃至6のいずれか1項記載の発明の剥離部におい
て、前記感圧性接着剤層が、ゴムを主成分とするホット
メルト型粘着剤からなることを特徴とするものである。
【0016】本発明の剥離処理剤においては、(A)1
分子中にエポキシ基を有する3次元構造のポリオルガノ
シロキサンと、(B)分子鎖の末端および側鎖にエポキ
シ基を有する2次元構造のポリオルガノシロキサンを併
用したことにより、シリコーン系剥離処理剤の重剥離化
を図りつつ、良好な消音性を保持することが可能とな
り、固定時の高保持性および消音剥離性にともに優れた
ものとなる。しかも、紫外線硬化型であるため、従来の
剥離処理剤のような溶剤を使用することによる環境衛生
や防災安全面などにおける問題も解消される。
【0017】また、本発明の剥離部においては、上記の
ような固定時の高保持性と消音剥離性にともに優れた剥
離処理剤により剥離処理剤層が構成されているので、固
定時には剥がれにくく、かつ、剥離の際には大きな音を
たてることなく容易に剥離することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0019】本発明の剥離処理剤は、(A)1分子中に
エポキシ基を有する3次元構造のポリオルガノシロキサ
ン、(B)分子鎖の末端および側鎖にエポキシ基を有す
る2次元構造のポリオルガノシロキサン、および(C)
光カチオン硬化触媒を含有するものである。
【0020】(A)成分のポリオルガノシロキサンとし
ては、例えば下記一般式[I]で示されるものが挙げら
れる。また、(B)成分のポリオルガノシロキサンとし
ては、例えば下記一般式[II]で示されるものが挙げら
れる。
【0021】 [R3SiO0.5]j[R2XSiO0.5]k[R2SiO]l[RSiO1.5]m[SiO2]n ………[I] [R2XSiO0.5]2[RSiXO]p[R2SiO]q ………[II] 一般式[I]、[II]において、Rは、分子中に1種で
も2種以上のものが存在してもよく、炭素数1〜10の炭
化水素基である。具体的には、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、
ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル
などのアルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキ
ル基;ビニル、アリルなどのアルケニル基、;フェニル
などのアリール基;2-フェニルエチル、2-フェニルプロ
ピルなどのアラルキル基;クロロメチル、トリフルオロ
プロピルなどのハロゲン化アルキル基などが例示され
る。また、Xは、エポキシ基であり、(C)成分の光硬
化触媒によって開環カチオン重合が進行するものであれ
ば特に制限されるものでない。具体的には、γ‐グリシ
ジルオキシプロピル基、β-(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)エチル基、β-(4-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)プロピル基などが例示される。なお、一般式
[I]、[II]中の各シロキサン単位数を表すj、k、
l、m、n、p、qは整数であり、通常、j+k+l+
m+nは30〜200程度、p+qは20〜200程度である。
【0022】本発明においては、(A)および(B)の
各成分のポリオルガノシロキサンとして、上記一般式
[I]、[II]において、Rがメチル基であるものの使
用が特に好ましい。
【0023】また、本発明において、(A)成分のポリ
オルガノシロキサンと(B)成分のポリオルガノシロキ
サンの配合比(A):(B)は、重量比で99:1〜90:1
0が好ましく、(B)成分のポリオルガノシロキサンの
配合量が前記範囲に満たないと、剥離力は十分であるが
剥離音の改善効果が小さくなる。逆に、(B)成分のポ
リオルガノシロキサンの配合量が前記範囲を越えると、
剥離音は改善されるが剥離力が不十分となるおそれがあ
る。両成分の配合比(A):(B)のより好ましい範囲
は、98:2〜94:6の範囲であり、ほぼ96:4であると特
に好ましい。
【0024】なお、上記(B)成分に代えて、分子鎖の
末端および側鎖のいずれかにのみエポキシ基を有する2
次元構造のポリオルガノシロキサンを配合しても、剥離
音は低下させることができるが、同時に剥離力も低下し
てしまい、十分な固定時の保持機能が得られない。
【0025】(C)成分の光硬化触媒としては、公知の
ものを使用することができるが、なかでもAr2+-
で表されるジアリールヨードニウム塩が好ましく使用さ
れる。但し、Arはアリール基を示し、X-としては、
SbF6 -、AsF6 -、BF4 -、PF6 -、SbCl6 -、H
SO4 -、ClO4 -、[B(C65)4-、[B(C
65) 4-、[B(C64CF3)4-、[(C65)2
2-、[C65BF3-、[B(C632)4-など
が挙げられる。本発明においては、特にビス(ドデシル
フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート
の使用が好ましい。
【0026】このような(C)成分の光カチオン硬化触
媒の配合量は、特に制限されるものではないが、通常、
上記(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に
対して0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜6.0重量部の範
囲である。光硬化触媒の配合量が0.3重量部未満では
(A)成分および(B)成分のポリオルガノシロキサン
の反応(硬化)性が低下し、また、10重量部を越えて添
加しても反応(硬化)性を改善する効果は小さくなる。
【0027】本発明の剥離処理剤には、以上の成分の他
に、(A)成分および(B)成分のポリオルガノシロキ
サンと(C)成分の光硬化触媒との相溶性の向上や、剥
離特性の制御などを目的として、例えば特開平4‐12
6767号公報に記載されているようなポリエーテル系
化合物、特開平3‐115425号公報に記載されてい
るような炭素数8〜16のアルキルフェノールやフェノー
ルアルキル置換オルガノジシロキサン、特開平4‐11
678号公報に記載されているようなα‐メチルスチレ
ン系化合物やp‐置換スチレン化合物などを配合しても
よい。
【0028】次に、本発明の剥離部について説明する。
【0029】本発明の剥離部は、上記剥離処理剤からな
る剥離処理剤層と、その表面に剥離自在に接着される感
圧性接着剤層とを有する。
【0030】感圧性接着剤層を構成する感圧性接着剤と
しては、ゴムまたはアクリルを主成分とする粘着剤が挙
げられるが、環境衛生、防災安全性、省エネルギなどの
観点からは、ホットメルト型のものが好ましく、例えば
スチレン‐イソプレンブロック共重合体、スチレン‐イ
ソプレン‐スチレンブロック共重合体、スチレン‐ブタ
ジエン‐スチレンブロック共重合体、スチレン‐エチレ
ン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体や、これら
の水素添加物などを主成分とするものが好ましく使用さ
れる。
【0031】感圧性接着剤層は、上記のような感圧性接
着剤を常法により支持体上に塗工することにより形成さ
れる。
【0032】一方、剥離処理剤層は、前述の剥離処理剤
を支持体上に塗布した後、紫外線を照射することにより
形成される。
【0033】支持体の種類は特に限定されるものではな
く、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、ポリエステル、ナイロン、セロファンなどのプラス
チックフィルム、上質紙、クルパック紙、グラシン紙な
どの紙基材、不織布もしくは織布などの布基材またはこ
れらの布基材とプラスチックフィルムとを積層した複合
基材などのなかから用途に応じて適宜選択して使用する
ことができる。本発明においては、なかでも、柔軟性や
触ったときの肌ざわりの良さから、ポリエチレンフィル
ムが好ましく使用される。これらの支持体材料には、必
要に応じて、コロナ放電処理などの表面処理、エンボス
加工、印刷加工などが施されていてもよい。
【0034】なお、上記のような支持体に剥離処理剤を
塗布するにあたっては、例えばダイレクトグラビアコー
タ、オフセットグラビアコータ、バーコータ、ダイコー
タなどの公知の塗工装置を用いることができる。その塗
布形態は、何ら制限されるものではなく、例えば支持体
の片面全体に塗布してもよく、あるいは感圧性接着剤層
と接触する部分にのみ部分的に塗布するようにしてもよ
い。また、剥離処理剤の塗布量は、通常、0.1〜5g/
2、好ましくは0.1〜2g/m2である。塗布量が0.1g/m2
に満たないと支持体表面に均一に塗布することが困難に
なり、塗布ムラやピンホールなどが発生しやすくなる。
また、塗布量が5g/m2を越えても剥離特性はさほど変わ
らない。
【0035】さらに、このように剥離処理剤を支持体上
に塗布した後、紫外線を照射するにあたっては、例えば
有電極の高圧水銀ランプやメタルハライドランプ、無電
極のマイクロウェーブランプなどの公知の紫外線照射装
置を用いることができる。
【0036】本発明の剥離部においては、固定時の高保
持性と良好な消音剥離性を得るため、感圧性接着剤層と
剥離処理剤層とを剥離速度102〜103mm/min以上で剥離し
た時の剥離力が、剥離速度102mm/min以下で剥離した時
の剥離力より大きく、かつ、感圧性接着剤層と剥離処理
剤層とを剥離速度102mm/minで剥離した時の剥離力が、7
00gf/25mm以上となるようにすることが好ましい。
【0037】本発明の剥離部は、紙オムツをはじめ、生
理用ナプキン、医療用テープ、包装用テープなどの剥離
部構造として広く適用することができる。
【0038】図1は、本発明の剥離部を紙オムツに適用
した例を示したものである。図1において、11は、紙
オムツのバックシートを示し、この紙オムツのバックシ
ート11上には、表面に前述の剥離処理剤層12を形成
したプラスチックフィルム13が接着剤14によって接
着されている。一方、紙オムツのベルト部のトップシー
ト15には、テープ支持体16上に前述の感圧性接着剤
層17が形成された粘着テープ18の一端部が接着剤1
9によって接着されている。そして、粘着テープ18の
感圧性接着剤層17を剥離処理剤層12上に押圧するこ
とにより、感圧性接着剤層16と剥離処理剤層12が剥
離自在に接着されている。なお、剥離処理剤層12を紙
オムツのバックシート11に直接設けるようにしてもよ
く、また、プラスチックフィルム13を紙オムツのバッ
クシート11に接着剤14によらず直接熱圧着するよう
にしてもよい。
【0039】このような剥離部においては、剥離処理剤
層12が、固定時の高保持性と消音剥離性に優れた剥離
処理剤により構成されているので、固定時には粘着テー
プ18は剥がれにくく、かつ、剥離に際しては大きな剥
離音を発することなく容易に剥離することができる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の記載において「部」および「%」
はそれぞれ「重量部」および「重量%」を意味し、ま
た、粘度は25℃における測定値である。
【0041】実施例1 一般式[I]においてRがメチル基、Xがβ-(3,4-エポ
キシシクロヘキシル)エチル基の3次元構造のポリジメ
チルシロキサン(GE東芝シリコーン社製 商品名 U
V9430;粘度350cP、シリコーン(A)と表記)95
部と、一般式[II]においてRがメチル基、Xがβ-(3,
4-エポキシシクロヘキシル)エチル基の2次元構造のポ
リジメチルシロキサン(GE東芝シリコーン社製 商品
名 UV9315;粘度300cP、シリコーン(B)と表
記)5部とを混合し、さらに、この混合物に光カチオン
硬化触媒のビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキ
サフルオロアンチモネート1部を添加混合して剥離処理
剤を調製した。
【0042】次いで、得られた剥離処理剤を、25μm厚
のポリエチレンフィルムの片面にオフセットグラビアコ
ータにより塗布量1g/m2、塗布速度20m/分の条件で塗
布した後、この塗布層に紫外線ランプ(FUSION社
製 F−450(Hバルブ))により紫外線を照射(光
量120W/cm)して硬化させ、剥離処理層を形成した。
【0043】また、スチレン-イソプレンブロック共重
合体からなるホットメルト型粘着剤を、ポリプロピレン
とポリエチレンの混合物(重量比6:4)からなる95μm
厚のフィルム(幅50mm、長さ150mm、厚さ95μm)の片
面に45μm厚に塗布して、粘着テープ(幅50mm、長さ15
0mm)を作製した。
【0044】この粘着テープを、上記剥離処理層に圧着
して剥離部を形成した。
【0045】実施例2〜4、比較例1〜5 剥離処理剤の組成を表1に示すように変えた以外は実施
例1と同様にして剥離処理剤を調製し、さらにこれを用
いて被着体を作製した。また、この被着体の剥離処理層
上に、実施例1の場合と同様にして作製した粘着テープ
を圧着して剥離部を形成した。なお、比較例2〜5は、
各実施例で配合した、エポキシ基を含む2次元構造のポ
リジメチルシロキサンに代えて、分子鎖の側鎖にのみ紫
外線硬化性のエポキシ基を含む2次元構造のポリジメチ
ルシロキサン(GE東芝シリコーン社製 商品名 UV
9300;粘度300cP、シリコーン(C)と表記)を用
いた例である。
【0046】上記各実施例および各比較例で得られた剥
離部について、剥離力の剥離速度依存性を測定した。そ
の結果を表1および図2に示す。また、その際に記録し
た剥離速度5m/minにおける剥離力チャートパターンを、
図3(実施例1〜4)および図4(比較例1〜5)に示
す。
【0047】また、粘着テープを5m/minの速度で剥離し
たときの剥離音の大きさを調べたところ、実施例および
比較例ともに剥離音は小さく良好な結果が得られた。な
お、各実施例間および各比較例間では、シリコーン
(B)またはシリコーン(C)の配合量が多くなるほど
剥離音が小さくなる傾向にあった。
【0048】
【表1】 表1などから明らかなように、実施例では、剥離音特性
が良好で、かつ、剥離力も十分であったのに対し、比較
例では、剥離音特性は良好であったものの、剥離力が低
下している。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の剥離処理
剤によれば、固定時には剥がれにくく、また、剥離時に
は音を発することなく静かにかつ容易に剥がすことがで
きる剥離部を得ることができる。そのうえ、無溶剤型で
あるため、環境衛生や防災安全上、さらには省エネルギ
の面でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の剥離部の一実施形態である紙オムツの
剥離部構造の一例を示す断面図。
【図2】本発明の実施例および比較例の剥離部について
測定した剥離力の剥離速度依存性を示すグラフ。
【図3】本発明の実施例について測定した剥離力チャー
トパターンを示す図。
【図4】本発明の比較例について測定した剥離力チャー
トパターンを示す図。
【符号の説明】
12………剥離処理剤層 13………プラスチックフィルム 16………テープ支持体 17………感圧性接着剤層 18………粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C098 AA09 CE08 DD24 DD25 DD26 DD27 4J004 AA05 AA06 AA10 AB01 AB03 CA01 CA04 CC02 DA04 DB02 DB03 EA06 EA07 FA08 4J040 CA061 CA111 DB051 DF001 DM011 JB01 JB09 LA11 MA09 MA10 MB03 NA05 NA10 PA23 PA30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中にエポキシ基を有する3
    次元構造のポリオルガノシロキサン、(B)分子鎖の末
    端および側鎖にエポキシ基を有する2次元構造のポリオ
    ルガノシロキサン、および(C)光硬化触媒を含有する
    ことを特徴とする剥離処理剤。
  2. 【請求項2】 前記(A)成分と前記(B)成分の配合
    比が、重量比で99:1〜90:10であることを特徴とする
    請求項1記載の剥離処理剤。
  3. 【請求項3】 前記(C)成分が、ジアリールヨードニ
    ウム塩であることを特徴とする請求項1または2記載の
    剥離処理剤。
  4. 【請求項4】 感圧性接着剤層と剥離処理剤層とが剥離
    自在に接着される剥離部において、 前記剥離処理剤層は、(A)1分子中にエポキシ基を有
    する3次元構造のポリオルガノシロキサン、(B)分子
    鎖の末端および側鎖にエポキシ基を有する2次元構造の
    ポリオルガノシロキサン、および(C)光硬化触媒を含
    有する剥離処理剤から構成されてなることを特徴とする
    剥離部。
  5. 【請求項5】 前記感圧性接着剤層と前記剥離処理剤層
    とを剥離速度102〜103mm/min以上で剥離した時の剥離力
    が、剥離速度102mm/min以下で剥離した時の剥離力より
    大きいことを特徴とする請求項4記載の剥離部。
  6. 【請求項6】 前記感圧性接着剤層と前記剥離処理剤層
    とを剥離速度102mm/minで剥離した時の剥離力が、700gf
    /25mm以上であることを特徴とする請求項4または5記
    載の剥離部。
  7. 【請求項7】 前記感圧性接着剤層が、ゴムを主成分と
    するホットメルト型粘着剤からなることを特徴とする請
    求項4乃至6のいずれか1項記載の剥離部。
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