JPH11104166A - 衛生用品個包装用離型フィルム - Google Patents
衛生用品個包装用離型フィルムInfo
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- JPH11104166A JPH11104166A JP9269838A JP26983897A JPH11104166A JP H11104166 A JPH11104166 A JP H11104166A JP 9269838 A JP9269838 A JP 9269838A JP 26983897 A JP26983897 A JP 26983897A JP H11104166 A JPH11104166 A JP H11104166A
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- Japan
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- film
- individual packaging
- releasing
- release
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生産性に優れ、臭気が発生し難く、離型剤層
同士を確実にヒートシールすることができる衛生用品個
包装用離型フィルムを提供する。 【解決手段】 衛生用品個包装用フィルムの表面に、エ
ポキシ変性シリコーン及び光カチオン重合開始剤からな
る組成物層を紫外線照射により硬化させてなる離型剤層
が設けられている衛生用品個包装用離型フィルム。
同士を確実にヒートシールすることができる衛生用品個
包装用離型フィルムを提供する。 【解決手段】 衛生用品個包装用フィルムの表面に、エ
ポキシ変性シリコーン及び光カチオン重合開始剤からな
る組成物層を紫外線照射により硬化させてなる離型剤層
が設けられている衛生用品個包装用離型フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばナプキンや
紙オムツなどの衛生用品の個包装に用いられる衛生用品
個包装用離型フィルムに関し、より詳細には、離型層同
士のヒートシールを確実に行い得る衛生用品個包装用離
型フィルムに関する。
紙オムツなどの衛生用品の個包装に用いられる衛生用品
個包装用離型フィルムに関し、より詳細には、離型層同
士のヒートシールを確実に行い得る衛生用品個包装用離
型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、生理用ナプキンは、使用上及び
衛生上の理由により個包装されているのが通常である。
ナプキン用個包装フィルムは、従来、ポリエチレンフィ
ルムにホットメルト等により離型紙を貼り付けた構造を
有し、包装は、下着に固定するためのナプキン本体の粘
着剤層に離型紙面を当接させて包み込むように行われて
いた。
衛生上の理由により個包装されているのが通常である。
ナプキン用個包装フィルムは、従来、ポリエチレンフィ
ルムにホットメルト等により離型紙を貼り付けた構造を
有し、包装は、下着に固定するためのナプキン本体の粘
着剤層に離型紙面を当接させて包み込むように行われて
いた。
【0003】近年、個包装フィルムの構造を簡素化する
ために、個包装フィルム自体に離型層を設けた構造が主
流になってきている。ナプキン包装工程における包装袋
の両端のシールは、従来、平滑なシールバーを用いて行
われていた。上記のように個包装フィルムの内面自体に
離型剤層を設けた場合、両端のシール部分においては、
離型剤同士がシールされねばならない。ところが、平滑
なシールバーを用いた場合、離型剤層同士をシールする
ことは不可能である。
ために、個包装フィルム自体に離型層を設けた構造が主
流になってきている。ナプキン包装工程における包装袋
の両端のシールは、従来、平滑なシールバーを用いて行
われていた。上記のように個包装フィルムの内面自体に
離型剤層を設けた場合、両端のシール部分においては、
離型剤同士がシールされねばならない。ところが、平滑
なシールバーを用いた場合、離型剤層同士をシールする
ことは不可能である。
【0004】そこで、特開平8−103463号公報に
開示されているように、突起物を表面に有するシールバ
ーを用い、離型剤層を突起により破壊し、個包装フィル
ム面を露出させてポイント状に熱融着する方法が提案さ
れている。
開示されているように、突起物を表面に有するシールバ
ーを用い、離型剤層を突起により破壊し、個包装フィル
ム面を露出させてポイント状に熱融着する方法が提案さ
れている。
【0005】しかしながら、突起を有するシールバーを
用いたとしても、離型剤層の種類によっては十分に離型
剤層を破壊することができず、フィルム表面を確実に露
出させ難いことがあったり、シール可能であってもシー
ルに長時間を要したりすることがあった。すなわち、生
産性が十分でなかった。また、離型剤種によっては塗工
中に臭気が発生するという作業上好ましくない問題もあ
った。
用いたとしても、離型剤層の種類によっては十分に離型
剤層を破壊することができず、フィルム表面を確実に露
出させ難いことがあったり、シール可能であってもシー
ルに長時間を要したりすることがあった。すなわち、生
産性が十分でなかった。また、離型剤種によっては塗工
中に臭気が発生するという作業上好ましくない問題もあ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、個包
装フィルム表面に離型剤層が設けられた衛生用品個包装
用離型フィルムにおいて、シールを能率よく確実に行う
ことができ、生産性に優れ、臭気の発生が生じ難い、衛
生用品個包装用離型フィルムを提供することにある。
装フィルム表面に離型剤層が設けられた衛生用品個包装
用離型フィルムにおいて、シールを能率よく確実に行う
ことができ、生産性に優れ、臭気の発生が生じ難い、衛
生用品個包装用離型フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、合成樹脂フィルムの
少なくとも一面に離型処理が施されてなる、粘着性表面
が露出している衛生用品の個包装用離型フィルムであっ
て、離型剤層が、エポキシ変性シリコーン及び光カチオ
ン重合開始剤を含む光硬化型組成物に光を照射すること
により硬化された離型剤により構成されていることを特
徴とする。
成するために成されたものであり、合成樹脂フィルムの
少なくとも一面に離型処理が施されてなる、粘着性表面
が露出している衛生用品の個包装用離型フィルムであっ
て、離型剤層が、エポキシ変性シリコーン及び光カチオ
ン重合開始剤を含む光硬化型組成物に光を照射すること
により硬化された離型剤により構成されていることを特
徴とする。
【0008】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
おいて離型剤層を構成するために用いられる光硬化型組
成物は、エポキシ変性シリコーン及び光カチオン重合開
始剤を含む。
おいて離型剤層を構成するために用いられる光硬化型組
成物は、エポキシ変性シリコーン及び光カチオン重合開
始剤を含む。
【0009】上記シリコーンとしては、カチオン重合型
のエポキシ変性シリコーンが用いられる。すなわち、利
便性及び衛生上の理由により、臭気を発生するラジカル
付加型シリコーンは用いることができず、また、ラジカ
ル重合型シリコーンは、個包装用フィルム上に形成され
る離型剤層のような薄膜の場合、酸素障害が大きいた
め、窒素中での反応が必要となり、設備が複雑になると
共に生産性の点で難がある。
のエポキシ変性シリコーンが用いられる。すなわち、利
便性及び衛生上の理由により、臭気を発生するラジカル
付加型シリコーンは用いることができず、また、ラジカ
ル重合型シリコーンは、個包装用フィルム上に形成され
る離型剤層のような薄膜の場合、酸素障害が大きいた
め、窒素中での反応が必要となり、設備が複雑になると
共に生産性の点で難がある。
【0010】従って、上記のように、光カチオン重合型
のエポキシ変性シリコーンが用いられる。このエポキシ
変性シリコーンは、直鎖状ジメチルポリシロキサンの官
能基の一部をエポキシ基で置換したポリマーであり、エ
ポキシは架橋点として機能する。
のエポキシ変性シリコーンが用いられる。このエポキシ
変性シリコーンは、直鎖状ジメチルポリシロキサンの官
能基の一部をエポキシ基で置換したポリマーであり、エ
ポキシは架橋点として機能する。
【0011】エポキシ基には、グリシドキシタイプと脂
環式タイプがあり、何れであってもよいが、光カチオン
重合開始剤との反応性を考慮すると、脂環式エポキシ基
が好ましい。脂環式エポキシ基としては、特に限定され
るわけではないが、例えば、下記の脂環式エポキシ基
(1)を例示することができる。
環式タイプがあり、何れであってもよいが、光カチオン
重合開始剤との反応性を考慮すると、脂環式エポキシ基
が好ましい。脂環式エポキシ基としては、特に限定され
るわけではないが、例えば、下記の脂環式エポキシ基
(1)を例示することができる。
【0012】
【化1】
【0013】上記エポキシ変性シリコーンを架橋させる
ための光カチオン重合開始剤としては、特に限定される
わけではないが、有機金属錯体やオニウム塩等を挙げる
ことができ、貯蔵安定性が優れているため、オニウム塩
が好ましい。用い得るオニウム塩としては、芳香族ジア
ゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルフォニ
ル塩などを挙げることができ、より具体的には、例え
ば、旭電化工業社製、商品名:オプトマーSP−15
0、東芝シリコーン社製、商品名:UV9380C、サ
ートマー社製、商品名:CD−1012などが市販され
ており、これを用いることができる。
ための光カチオン重合開始剤としては、特に限定される
わけではないが、有機金属錯体やオニウム塩等を挙げる
ことができ、貯蔵安定性が優れているため、オニウム塩
が好ましい。用い得るオニウム塩としては、芳香族ジア
ゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルフォニ
ル塩などを挙げることができ、より具体的には、例え
ば、旭電化工業社製、商品名:オプトマーSP−15
0、東芝シリコーン社製、商品名:UV9380C、サ
ートマー社製、商品名:CD−1012などが市販され
ており、これを用いることができる。
【0014】上述した光カチオン重合開始剤は、エポキ
シ変性シリコーンとの相溶性に優れているため、この光
硬化システムに最適なものである。上記光カチオン重合
開始剤は、好ましくは、エポキシ変性シリコーン100
重量部に対し、0.05〜10重量部、より好ましくは
1〜5重量部の割合で添加される。光カチオン重合開始
剤の添加割合が0.05重量部未満の場合には、光硬化
が十分に進まないことがあったり、硬化に長時間を要す
ることがあり、10重量部を超えると、もはや硬化時間
の短縮に寄与せず、経済的にマイナスとなる。
シ変性シリコーンとの相溶性に優れているため、この光
硬化システムに最適なものである。上記光カチオン重合
開始剤は、好ましくは、エポキシ変性シリコーン100
重量部に対し、0.05〜10重量部、より好ましくは
1〜5重量部の割合で添加される。光カチオン重合開始
剤の添加割合が0.05重量部未満の場合には、光硬化
が十分に進まないことがあったり、硬化に長時間を要す
ることがあり、10重量部を超えると、もはや硬化時間
の短縮に寄与せず、経済的にマイナスとなる。
【0015】上記個包装用フィルムに、光硬化型組成物
層を形成する方法については、上記エポキシ変性シリコ
ーン及び光カチオン重合開始剤を含む組成物を直接個包
装用フィルム表面に塗工する方法、該組成物を溶剤に希
釈し個包装用フィルムに塗工する方法を挙げることがで
きる。前者の方法では、オフセットグラビアコーター、
リバースオフセットグラビアコーターなどを用いること
ができ、後者の方法では、ダイレクトグラビアコーター
などを用いて行うことができる。塗工量が0.4g/m
2 以下の場合には、溶剤希釈による塗工方法が塗工安定
性を高める上で好ましい。希釈溶剤としては、特に限定
されるわけではないが、イソプロピルアルコール、酢酸
エチル、シクロヘキサンなどのフィルムなどを膨潤しな
いものが好ましい。
層を形成する方法については、上記エポキシ変性シリコ
ーン及び光カチオン重合開始剤を含む組成物を直接個包
装用フィルム表面に塗工する方法、該組成物を溶剤に希
釈し個包装用フィルムに塗工する方法を挙げることがで
きる。前者の方法では、オフセットグラビアコーター、
リバースオフセットグラビアコーターなどを用いること
ができ、後者の方法では、ダイレクトグラビアコーター
などを用いて行うことができる。塗工量が0.4g/m
2 以下の場合には、溶剤希釈による塗工方法が塗工安定
性を高める上で好ましい。希釈溶剤としては、特に限定
されるわけではないが、イソプロピルアルコール、酢酸
エチル、シクロヘキサンなどのフィルムなどを膨潤しな
いものが好ましい。
【0016】この場合、光硬化型組成物層の厚みは、
0.05〜1.5g/m2 が好ましく、0.05g/m
2 未満の場合には均一に塗布することが困難なことがあ
り、剥離性が安定し難いことがある。また、1.5g/
m2 を超えると、コストが高くつき、紫外線が内部まで
十分に到達せずに吸収され、硬化が不十分となることが
ある。
0.05〜1.5g/m2 が好ましく、0.05g/m
2 未満の場合には均一に塗布することが困難なことがあ
り、剥離性が安定し難いことがある。また、1.5g/
m2 を超えると、コストが高くつき、紫外線が内部まで
十分に到達せずに吸収され、硬化が不十分となることが
ある。
【0017】上記光硬化型組成物層の硬化は、紫外線の
照射により、光カチオン重合開始剤が分解し、生成した
酸によりエポキシ基がカチオン重合することにより行わ
れる。
照射により、光カチオン重合開始剤が分解し、生成した
酸によりエポキシ基がカチオン重合することにより行わ
れる。
【0018】上記光カチオン重合開始剤を分解するため
の紫外線を照射する光源としては、光カチオン重合開始
剤が波長200〜400nmの領域の紫外線を吸収する
ため、この波長領域の光量が強いランプを選択すること
が望ましい。用い得るランプとしては、高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、フュージョンランプなどを挙げる
ことができる。
の紫外線を照射する光源としては、光カチオン重合開始
剤が波長200〜400nmの領域の紫外線を吸収する
ため、この波長領域の光量が強いランプを選択すること
が望ましい。用い得るランプとしては、高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、フュージョンランプなどを挙げる
ことができる。
【0019】本発明に係る衛生用品個包装用離型フィル
ムは、上記離型剤層に特徴を有するものであり、個包装
用フィルム、すなわち基材フィルム自体については、特
に限定されない。もっとも、衛生用品を個包装するのに
用いられるものであるため、柔軟性を有するものである
ことが必要である。この個包装用フィルムを構成する材
料としては、特に限定されるわけではないが、ポリオレ
フィン系樹脂が好ましく、例えば、超低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン
をポリマーアロイしたもの、エチレン−プロピレンゴム
(EPR)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
(EMMA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レン−メタクリル酸共重合体(EMA)などを挙げるこ
とができ、これらの樹脂を単独で用いた単層のフィルム
であってもよく、あるいはこれらの樹脂を2種以上ブレ
ンドした樹脂フィルムにより構成されてもよく、さらに
2種以上の樹脂からなるフィルムを積層した積層フィル
ムであってもよい。
ムは、上記離型剤層に特徴を有するものであり、個包装
用フィルム、すなわち基材フィルム自体については、特
に限定されない。もっとも、衛生用品を個包装するのに
用いられるものであるため、柔軟性を有するものである
ことが必要である。この個包装用フィルムを構成する材
料としては、特に限定されるわけではないが、ポリオレ
フィン系樹脂が好ましく、例えば、超低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン
をポリマーアロイしたもの、エチレン−プロピレンゴム
(EPR)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体
(EMMA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レン−メタクリル酸共重合体(EMA)などを挙げるこ
とができ、これらの樹脂を単独で用いた単層のフィルム
であってもよく、あるいはこれらの樹脂を2種以上ブレ
ンドした樹脂フィルムにより構成されてもよく、さらに
2種以上の樹脂からなるフィルムを積層した積層フィル
ムであってもよい。
【0020】本発明に係る衛生用品個包装用離型フィル
ムの坪量については、15〜40g/m2 が好ましく、
15g/m2 未満では、強度が確保し難く、腰が十分で
ないため、機械適性上問題となることがあり、40g/
m2 を超えると、強度や腰がありすぎ、衛生用品個包装
用離型フィルムとして使用し難くなることがある。特に
好ましくは、20〜35g/m2 である。また、上記個
包装用フィルムには、装飾のために、着色やエンボス加
工等を施し、外観性を高めてもよい。
ムの坪量については、15〜40g/m2 が好ましく、
15g/m2 未満では、強度が確保し難く、腰が十分で
ないため、機械適性上問題となることがあり、40g/
m2 を超えると、強度や腰がありすぎ、衛生用品個包装
用離型フィルムとして使用し難くなることがある。特に
好ましくは、20〜35g/m2 である。また、上記個
包装用フィルムには、装飾のために、着色やエンボス加
工等を施し、外観性を高めてもよい。
【0021】(作用)本発明に係る衛生用品個包装用離
型フィルムでは、個包装用フィルム表面に離型剤層が形
成されており、該離型剤層がエポキシ変性シリコーン及
び光カチオン重合開始剤からなる光硬化型組成物層を光
の照射により硬化させて構成されているので、離型剤層
同士を接触させて容易にかつ確実にヒートシールするこ
とができる。これは、本発明のシリコーンの膜硬度が大
きいため、シールバーの突起により破壊されやすく、基
材層が露出しやすいためと思われる。
型フィルムでは、個包装用フィルム表面に離型剤層が形
成されており、該離型剤層がエポキシ変性シリコーン及
び光カチオン重合開始剤からなる光硬化型組成物層を光
の照射により硬化させて構成されているので、離型剤層
同士を接触させて容易にかつ確実にヒートシールするこ
とができる。これは、本発明のシリコーンの膜硬度が大
きいため、シールバーの突起により破壊されやすく、基
材層が露出しやすいためと思われる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにする。
とにより、本発明を明らかにする。
【0023】(実施例1)個包装用フィルム基材とし
て、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商
品名:SF240)を用い、坪量25g/m2 となるよ
うにTダイ法により押出成形してなるフィルムを用意し
た。この個包装用フィルムには、装飾性及び機械適性を
高めるために、表面にマットエンボス加工を施した。
て、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製、商
品名:SF240)を用い、坪量25g/m2 となるよ
うにTダイ法により押出成形してなるフィルムを用意し
た。この個包装用フィルムには、装飾性及び機械適性を
高めるために、表面にマットエンボス加工を施した。
【0024】上記個包装用フィルム基材に、エポキシ変
性シリコーン(東芝シリコーン社製、商品名:UV93
00)100重量部と、光カチオン重合開始剤(ヨード
ニウム塩、東芝シリコーン社製、商品名:UV9380
C)2重量部とを混合攪拌してなる組成物を、オフセッ
トグラビア塗工機を用い、1.2g/m2 となるように
塗布し、しかる後、ライン速度75m/分で高圧水銀ラ
ンプ2灯を用い、照射強度120W/cmとなるように
して紫外線を照射し、光硬化型組成物層を硬化させて離
型剤層とし、実施例1の衛生用品個包装用離型フィルム
を得た。
性シリコーン(東芝シリコーン社製、商品名:UV93
00)100重量部と、光カチオン重合開始剤(ヨード
ニウム塩、東芝シリコーン社製、商品名:UV9380
C)2重量部とを混合攪拌してなる組成物を、オフセッ
トグラビア塗工機を用い、1.2g/m2 となるように
塗布し、しかる後、ライン速度75m/分で高圧水銀ラ
ンプ2灯を用い、照射強度120W/cmとなるように
して紫外線を照射し、光硬化型組成物層を硬化させて離
型剤層とし、実施例1の衛生用品個包装用離型フィルム
を得た。
【0025】上記衛生用品個包装用離型フィルムを用
い、生理用ナプキンを包装し、両端部分の離型剤層同士
が重なっている部分を、金属製突起物を表面に有するシ
ール面を備えた回転シール機によりシール温度135
℃、ライン速度50m/分でヒートシールした。離型剤
層は、離型剤が突起部分により破壊され、フィルム基材
同士がポイント状にヒートシールされていた。
い、生理用ナプキンを包装し、両端部分の離型剤層同士
が重なっている部分を、金属製突起物を表面に有するシ
ール面を備えた回転シール機によりシール温度135
℃、ライン速度50m/分でヒートシールした。離型剤
層は、離型剤が突起部分により破壊され、フィルム基材
同士がポイント状にヒートシールされていた。
【0026】(実施例2)エポキシ変性シリコーンとし
て、東芝シリコーン社製、商品名:TPR6500を用
い、光カチオン重合開始剤のヨードニウム塩の配合割合
を3重量部に変更し、個包装用フィルム基材表面への塗
工厚みを1.2g/m2 から0.6g/m 2 に変更した
ことを除いては、実施例1と同様にして衛生用品個包装
用離型フィルムを得た。
て、東芝シリコーン社製、商品名:TPR6500を用
い、光カチオン重合開始剤のヨードニウム塩の配合割合
を3重量部に変更し、個包装用フィルム基材表面への塗
工厚みを1.2g/m2 から0.6g/m 2 に変更した
ことを除いては、実施例1と同様にして衛生用品個包装
用離型フィルムを得た。
【0027】また、上記のようにして得た衛生用品個包
装用離型フィルムを用い、実施例1と同様にして生理用
ナプキンを包装し、ヒートシールした。離型剤層は、突
起部分により破壊され、フィルム基材同士がポイント状
にヒートシールされていた。
装用離型フィルムを用い、実施例1と同様にして生理用
ナプキンを包装し、ヒートシールした。離型剤層は、突
起部分により破壊され、フィルム基材同士がポイント状
にヒートシールされていた。
【0028】(比較例1)実施例1で用いた個包装用フ
ィルム基材表面に、ラジカル付加重合型であり、有機基
にメルカプト基とビニル基とを有するシリコーンである
東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:BY
24−551Aを100重量部と、光カチオン重合開始
剤である東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品
名:BY24−551Bを30重量部とを混合攪拌して
なる組成物をオフセットグラビア塗工機により0.4g
/m2 となるように塗布し、ライン速度50m/分と
し、高圧水銀ランプを2灯用い、照射強度が120W/
cmとなるように紫外線を照射し、比較例1の衛生用品
個包装用離型フィルムを得た。なお、塗工中、メルトカ
プト基に起因する悪臭が感じられた。
ィルム基材表面に、ラジカル付加重合型であり、有機基
にメルカプト基とビニル基とを有するシリコーンである
東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:BY
24−551Aを100重量部と、光カチオン重合開始
剤である東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商品
名:BY24−551Bを30重量部とを混合攪拌して
なる組成物をオフセットグラビア塗工機により0.4g
/m2 となるように塗布し、ライン速度50m/分と
し、高圧水銀ランプを2灯用い、照射強度が120W/
cmとなるように紫外線を照射し、比較例1の衛生用品
個包装用離型フィルムを得た。なお、塗工中、メルトカ
プト基に起因する悪臭が感じられた。
【0029】(比較例2)実施例1で用いた個包装用フ
ィルム基材表面に、有機基としてビニル基を有するシリ
コーンである信越化学工業社製、商品名:KS−550
8を100重量部と、白金触媒(信越化学社製、商品
名:CAT−PL−5000)5重量部とを混合し、攪
拌してなる組成物を酢酸エチルに溶解し、ダイレクトグ
ラビア塗工機により乾燥状態におけるシリコーン塗工量
が0.3g/m2 となるように塗布し、溶剤を乾燥させ
た後、ライン速度100m/分で、高圧水銀ランプ2灯
を用い、照射強度120W/cmとなるように紫外線を
照射し、比較例2の衛生用品個包装用離型フィルムを得
た。
ィルム基材表面に、有機基としてビニル基を有するシリ
コーンである信越化学工業社製、商品名:KS−550
8を100重量部と、白金触媒(信越化学社製、商品
名:CAT−PL−5000)5重量部とを混合し、攪
拌してなる組成物を酢酸エチルに溶解し、ダイレクトグ
ラビア塗工機により乾燥状態におけるシリコーン塗工量
が0.3g/m2 となるように塗布し、溶剤を乾燥させ
た後、ライン速度100m/分で、高圧水銀ランプ2灯
を用い、照射強度120W/cmとなるように紫外線を
照射し、比較例2の衛生用品個包装用離型フィルムを得
た。
【0030】上記衛生用品個包装用離型フィルムを用
い、生理用ナプキンを包装し、実施例1と同様にしてヒ
ートシールを行った。離型剤層は、シリコーン被膜が完
全に破壊されず、部分的にしかシールされていなかっ
た。
い、生理用ナプキンを包装し、実施例1と同様にしてヒ
ートシールを行った。離型剤層は、シリコーン被膜が完
全に破壊されず、部分的にしかシールされていなかっ
た。
【0031】(評価)上記実施例1,2及び比較例1,
2で得た衛生用品個包装用離型フィルムの製造及び得ら
れた製品における臭気の有無、並びにシール強度を下記
の表1に示す。
2で得た衛生用品個包装用離型フィルムの製造及び得ら
れた製品における臭気の有無、並びにシール強度を下記
の表1に示す。
【0032】シール強度については、ヒートシールされ
た部分を5mm幅に切り出し、若干剥離し、両端を引張
り試験機により引張り速度300mm/分でピールし、
測定した。
た部分を5mm幅に切り出し、若干剥離し、両端を引張
り試験機により引張り速度300mm/分でピールし、
測定した。
【0033】なお、下記の表1に示すシール強度は、実
施例1,2及び比較例1,2における各衛生用品個包装
用離型フィルムから5個のサンプルを切り出し、測定し
たシール強度の範囲を示す。
施例1,2及び比較例1,2における各衛生用品個包装
用離型フィルムから5個のサンプルを切り出し、測定し
たシール強度の範囲を示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、比較例1では、
ラジカル付加重合型のメルカプト基を有するシリコーン
を用いているためか、メルカプト基に起因する悪臭が感
じられた。
ラジカル付加重合型のメルカプト基を有するシリコーン
を用いているためか、メルカプト基に起因する悪臭が感
じられた。
【0036】また、比較例2では、悪臭は発生しなかっ
たものの、白金付加型の硬化系であるため、得られた離
型剤層が部分的にしかヒートシールされなかったため
か、シール強度が0〜40g/5mmと低かった。
たものの、白金付加型の硬化系であるため、得られた離
型剤層が部分的にしかヒートシールされなかったため
か、シール強度が0〜40g/5mmと低かった。
【0037】これに対して、実施例1,2では、本発明
に従って、光カチオン重合型のエポキシ変性シリコーン
を用いているため、臭気が発生せず、シール強度も50
〜80g/5mmと高かった。
に従って、光カチオン重合型のエポキシ変性シリコーン
を用いているため、臭気が発生せず、シール強度も50
〜80g/5mmと高かった。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る衛生用品個包装用離型フィ
ルムによれば、個包装フィルム表面に離型剤層が設けら
れており、該離型剤層がエポキシ変性シリコーン及び光
カチオン重合開始剤からなる光硬化型組成物に、紫外線
を照射することにより、光カチオン重合開始剤が活性化
されてエポキシ変性シリコーンのエポキシ基が架橋され
て硬化され、離型剤層が構成されている。従って、離型
剤層同士を接触させてヒートシールする場合、突起を有
するシールバーを用いることにより、離型剤層を容易に
破壊することができ、個包装フィルム表面同士を確実に
ヒートシールすることができる。
ルムによれば、個包装フィルム表面に離型剤層が設けら
れており、該離型剤層がエポキシ変性シリコーン及び光
カチオン重合開始剤からなる光硬化型組成物に、紫外線
を照射することにより、光カチオン重合開始剤が活性化
されてエポキシ変性シリコーンのエポキシ基が架橋され
て硬化され、離型剤層が構成されている。従って、離型
剤層同士を接触させてヒートシールする場合、突起を有
するシールバーを用いることにより、離型剤層を容易に
破壊することができ、個包装フィルム表面同士を確実に
ヒートシールすることができる。
【0039】しかも、官能基として上記エポキシ基を有
するものであるため、製造に際し酸素による重合阻害も
起こらず、並びに得られた製品において悪臭も発生しな
い。さらに、上記光硬化に際して酸素障害が生じないた
め、簡易な生産設備を用いて製造することができ、安価
に上記衛生用品個包装用離型フィルムを提供することが
可能となる。
するものであるため、製造に際し酸素による重合阻害も
起こらず、並びに得られた製品において悪臭も発生しな
い。さらに、上記光硬化に際して酸素障害が生じないた
め、簡易な生産設備を用いて製造することができ、安価
に上記衛生用品個包装用離型フィルムを提供することが
可能となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂フィルムの少なくとも一面に離
型処理が施されてなる、粘着性表面が露出している衛生
用品の個包装用離型フィルムであって、離型剤層が、エ
ポキシ変性シリコーン及び光カチオン重合開始剤を含む
光硬化型組成物を光の照射により硬化させてなる離型剤
により構成されていることを特徴とする衛生用品個包装
用離型フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9269838A JPH11104166A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 衛生用品個包装用離型フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9269838A JPH11104166A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 衛生用品個包装用離型フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11104166A true JPH11104166A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17477897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9269838A Pending JPH11104166A (ja) | 1997-10-02 | 1997-10-02 | 衛生用品個包装用離型フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11104166A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002371264A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-26 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 剥離処理剤およびそれを用いた剥離部 |
EP2915843A1 (en) | 2014-03-05 | 2015-09-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Radiation-curable silicone composition |
-
1997
- 1997-10-02 JP JP9269838A patent/JPH11104166A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002371264A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-26 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | 剥離処理剤およびそれを用いた剥離部 |
EP2915843A1 (en) | 2014-03-05 | 2015-09-09 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Radiation-curable silicone composition |
KR20150104521A (ko) | 2014-03-05 | 2015-09-15 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 방사선 경화성 실리콘 조성물 |
US9834678B2 (en) | 2014-03-05 | 2017-12-05 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Radiation-curable silicone composition |
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