JPH1157455A - 無機塩含有ゼラチンゲル及びこれを用いる固体微分散方法 - Google Patents

無機塩含有ゼラチンゲル及びこれを用いる固体微分散方法

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JPH1157455A
JPH1157455A JP23314897A JP23314897A JPH1157455A JP H1157455 A JPH1157455 A JP H1157455A JP 23314897 A JP23314897 A JP 23314897A JP 23314897 A JP23314897 A JP 23314897A JP H1157455 A JPH1157455 A JP H1157455A
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JP
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gelatin
gelatin gel
soluble inorganic
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JP23314897A
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Taisei Nishimi
大成 西見
Keiji Obayashi
慶司 御林
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性無機塩を含まないゼラチンゲルと同等
の融点を有する水溶性無機塩を含むゼラチンゲル及びこ
れを用いる固体微分散方法を提供する。 【解決手段】 2種類以上の水溶性無機塩を合計0.5
重量%以上含有するゼラチンゲルであって、該水溶性無
機塩の少なくとも1種類が該ゼラチンゲルの融点を低下
させる水溶性無機塩であり、少なくとも1種類が該ゼラ
チンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩であることを
特徴とするゼラチンゲル及びこれを用いる固体微分散方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼラチンゲルに関
するものであり、特に、ハロゲン化銀写真感光材料に好
ましく用いられるゼラチンゲルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水不溶性写真用素材を含むゼラチ
ンゲルが大量の水溶性無機塩を含有する場合、水洗等に
より水溶性無機塩を除去することが一般的に行われてお
り、大量の水溶性無機塩を含むゼラチンゲルに関する研
究は知られていなかった。一方、本発明者らは、水溶性
無機塩の存在下で分光増感剤を分散し、この分散物をゼ
ラチン水溶液と混合した後、冷却しゲル化させることに
より、保存性に優れた分光増感剤の固体微分散物が得ら
れることを見出している。この研究の過程で、分光増感
剤の固体微分散物を含むゼラチンゲルが水溶性無機塩を
含む場合、水溶性無機塩を含まないゼラチンゲルと比較
して、融点が上昇する場合と融点が低下する場合とがあ
ることが明らかとなった。
【0003】ある種の水溶性無機塩(例えば硝酸ナトリ
ウム)を添加したゼラチンゲルは、水溶性無機塩を含ま
ないゼラチンゲルと比較して融点が低下し、しばしば室
温以下でゾルゲル転位が起こるため、ゼラチンゲルが室
温でセットしないという問題が生じ、秤量等の作業に支
障をきたす場合が多い。一方、ある種の水溶性無機塩
(例えば硫酸ナトリウム)を添加した場合、ゼラチンゲ
ルの融点が上昇する。このようなゼラチンゲルは、ゲル
状態での作業性は問題とはならないものの、ゼラチンゲ
ルを融解させるためには、水溶性無機塩を添加していな
いゼラチンゲルと比較して、より多くのエネルギーが必
要となるという問題点を有している。このように、1種
類の水溶性無機塩のみを含有するゼラチンゲルは、その
融点を制御することが困難であり、水溶性無機塩を含有
しないゼラチンゲルと実質的に同等の融点をもつゼラチ
ンゲルを得ることが困難であった。
【0004】ゼラチン水溶液のゲル化温度やゼラチンゲ
ルの融点が、共存する水溶性無機塩の種類や量により大
きく依存することは従来から知られており、例えば Bia
nchらにより報告されている(Biopolymer, Vol.4, 957-
970 (1966))。しかし、このような知見を水不溶性写真
用有機化合物の固体微分散物を含むゼラチンゲルに応用
し、水不溶性写真用有機化合物の固体微分散物を含むゼ
ラチンゲルの融点を制御する技術は報告されていなかっ
た。さらに、ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩とゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩を
併用することによるゼラチンゲルの融点制御技術につい
ては、全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、水溶性無機塩を含まないゼラチンゲルと同等の融点
を有する水溶性無機塩を含むゼラチンゲルを提供し、さ
らに、そのゼラチンゲルを用いる固体微分散方法を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、以下の
(1)〜(7)により達成された。 (1)2種類以上の水溶性無機塩を合計0.5重量%以
上含有するゼラチンゲルであって、該水溶性無機塩の少
なくとも1種類が該ゼラチンゲルの融点を低下させる水
溶性無機塩であり、少なくとも1種類が該ゼラチンゲル
の融点を上昇させる水溶性無機塩であることを特徴とす
るゼラチンゲル。 (2)ゼラチンゲルの融点が0℃以上40℃以下である
ことを特徴とする(1)に記載のゼラチンゲル。 (3)ゼラチンゲル中のゼラチン濃度が、0.5重量%
以上であることを特徴とする(2)に記載のゼラチンゲ
ル。 (4)ゼラチンゲルのpHが4〜10の範囲であること
を特徴とする(3)に記載のゼラチンゲル。 (5)0.5重量%以上の水不溶性写真用有機化合物の
固体微分散物を含むことを特徴とする(1)または
(4)に記載のゼラチンゲル。 (6)前記の水不溶性写真用有機化合物が分光増感剤で
あることを特徴とする(5)に記載のゼラチンゲル。 (7)前記のゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩が硝酸ナトリウムであり、前記のゼラチンゲルの融
点を上昇させる水溶性無機塩が硫酸ナトリウムであるこ
とを特徴とする(1)ないし(6)のいずれかに記載の
ゼラチンゲル。 (8)水不溶性写真用有機化合物をゼラチンゲル中に固
体微分散する方法において、該ゼラチンが2種類以上の
水溶性無機塩を合計0.5重量%以上含有するゼラチン
ゲルであって、該水溶性無機塩の少なくとも1種類が該
ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無機塩であり、
少なくとも1種類が該ゼラチンゲルの融点を上昇させる
水溶性無機塩であることを特徴とする固体微分散方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者は、種々の検討を重ねた
結果、水不溶性写真用有機化合物が固体微分散されてい
るゼラチンゲルの融点に対する水溶性無機塩の添加効果
が、ゼラチンのみを含む水溶液から得られるゼラチンゲ
ルに対する水溶性無機塩の添加効果と類似したものであ
ることを見出した。さらに驚くべき事に、ゼラチンゲル
の融点を低下させる水溶性無機塩とゼラチンゲルの融点
を上昇させる水溶性無機塩を併用することでゼラチンゲ
ルの融点の制御が可能となり、これらの添加量を調整す
ることで、水溶性無機塩を含まないゼラチンゲルと同等
の融点を持つ、水溶性無機塩を含むゼラチンゲルの調製
が可能であることを発見した。
【0008】本発明に於いて、ゼラチンゲルの融点と
は、ゼラチンゲルを融解させ回転粘度計に導入し、10℃
まで冷却し一旦ゲル化させた後、昇温過程において、10
0rpmの剪断力下でゲルが融解し回転が始まるときの温度
と定義される。
【0009】本発明に於いて、ゼラチンゲルの融点を低
下させる水溶性無機塩、およびゼラチンゲルの融点を上
昇させる無機塩は以下のように定義される。すなわち、
6%のゼラチンのみを含む水溶液を冷却することにより
得られるゲルの融点(Tgel )と、このサンプルと等量の
ゼラチンおよび5%の水溶性無機塩を含む水溶液を冷却
することにより得られるゲルの融点(T salt)を比較し
た時、Tgel - Tsalt>1(℃)となる場合をゼラチンゲ
ルの融点を低下せる無機塩、Tgel - Tsalt< -1(℃)と
なる場合をゼラチンゲルの融点を上昇させる無機塩と定
義する。 ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無機
塩としては、具体的には硝酸ナトリウム・硝酸カリウム
・塩化ナトリウム・塩化カリウム・臭化カリウム・ヨウ
化カリウム・塩化カルシウム・硝酸カルシウム・塩酸ア
ンモニウムなどが挙げられる。好ましくは硝酸ナトリウ
ム・硝酸カリウムであり、より好ましくは硝酸ナトリウ
ムである。ゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機
塩としては、具体的には、硫酸ナトリウム・炭酸ナトリ
ウム・硫酸アンモニウムなどが挙げられる。好ましくは
硫酸ナトリウム・硫酸アンモニウムであり、より好まし
くは硫酸ナトリウムである。本発明に於いては、少なく
とも1種類のゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩と、少なくとも1種類のゼラチンゲルの融点を上昇
させる水溶性無機塩を併用している。すなわち本発明に
於いては、例えば水溶性無機塩2種併用する場合、水溶
性無機塩aをX(g)含むゼラチンゲルの融点をTa、水溶
性無機塩bをY(g)含むゼラチンゲルの融点をTb、水溶
性無機塩aをX(g)・水溶性無機塩bをY(g)併用した
場合のゼラチンゲルの融点をTmとすると、TmがTaとTbの
間の温度となるような水溶性無機塩aとbの組み合わせ
が用いられる。これらの無機塩のゼラチンゲル中の濃度
の合計は、0.5重量%以上であり、好ましくは1重量
%以上50重量%以下であり、より好ましくは2重量%
以上30重量%以下の範囲である。
【0010】ゼラチンゲルは、冷蔵中および室温作業時
はゲル化しており、加熱時にはゾル化することが望まし
い。それゆえ、本発明におけるゼラチンゲルの融点は0
℃以上40℃以下であり、好ましくは20℃以上35℃
以下であり、より好ましくは25℃以上30℃以下であ
る。ゼラチンゲルの融点は、ゼラチンの種類・濃度に大
きく依存することが一般的に知られている。本発明に用
いられるゼラチンとしては、石灰処理ゼラチン、酸処理
ゼラチン、ゼラチン酵素分解物などが用いられる。ま
た、ゼラチンのアミノ基を化学修飾した、フタル化ゼラ
チン、トリメリット化ゼラチン、コハク化ゼラチン、ベ
ンゾイル化ゼラチン等、カルボキシル基を化学修飾した
エステル化ゼラチン、アミド化ゼラチン等のゼラチン誘
導体を用いても良い。ゼラチンゲル中のゼラチン濃度
は、0.5重量%以上であり、好ましくは1重量%以上
50重量%以下であり、より好ましくは2重量%以上1
0重量%以下である。
【0011】水不溶性写真用有機化合物は、pHが中性
の領域以外では、化学的安定性を失う場合が少なくな
い。それゆえ本発明においては、前記2種類以上の水溶
性無機塩を溶解した時のゼラチンゲルのpHが4〜10
の範囲であり、好ましくはpH5〜9の範囲であり、よ
り好ましくはpHが6〜8の範囲となる水溶性無機塩が
用いられる。本発明に於ける水不溶性写真用有機化合物
とは、後述のように多岐にわたるが、好ましくは分光増
感剤、カブリ防止剤、カラーカプラー、染料、増感剤、
硬膜剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、増白剤、減感剤、
退色防止剤、媒染剤などである。より好ましくは分光増
感剤、染料であり、特に好ましくは分光増感剤である。
本発明に好ましく用いられる分光増感剤としては、後述
のようにシアニン色素、メロシアニン色素、ヘミシアニ
ン色素、ローダシアニン色素、オキソノール色素、ヘミ
オキソノール色素等のメチン色素およびスチリル色素を
挙げることができる。これらの分光増感剤の中でも特に
シアニン色素が好ましい。さらに、親水性基(例えばス
ルホ基、スルホアルキル基、カルボキシル基)を1個、
または2個有したアニオン性シアニン色素が有効であ
る。これらの水不溶性写真用有機化合物のゼラチンゲル
中の濃度は、0.5重量%以上であり、好ましくは1重
量%以上30重量%以下の範囲であり、より好ましくは
2重量%以上20重量%以下の範囲である。
【0012】本発明において、水不溶性写真用有機化合
物を水中にて機械的に破砕・分散するには種々の分散機
が有効に用いられる。具体的には、高速攪拌機、ボール
ミル、サンドミル、コロイドミル、アトライター、超音
波分散機などが用いられる。本発明において、水不溶性
写真用有機化合物を水中に分散する温度は、0℃から1
00℃の範囲であり、好ましくは20℃から80℃の範
囲であり、より好ましくは50℃から70℃の範囲であ
る。
【0013】本発明により、従来の方法では得られなか
った、水溶性無機塩を含まないゼラチンゲルと同等の融
点を有する水溶性無機塩を含むゼラチンゲルを得るため
の手法を開発することが可能となった。
【0014】本発明のゼラチンゲルをハロゲン化銀写真
感光材料に用いる場合には、目的に応じてゼラチンゲル
に種々の添加剤を用いることができる。また、このよう
なハロゲン化銀写真感光材料にも種々の添加剤を用いる
ことができる。これらの添加剤は、より詳しくはリサー
チディスクロージャー(RD)Item17643(1
978年12月)、同Item18716(1979年
11月)および同Item308119(1989年1
2月)に記載されており、その該当個所を下記にまとめ
て示した。
【0015】 添加剤種類 RD17643 RD18716 RD308119 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 996頁 2.感度上昇剤 同 上 3.分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 996右〜 998右 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 998右 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 998右〜1000右 および安定剤 6.光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 1003左〜1003右 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650左〜右欄 1002右 8.色素画像安定剤 25頁 1002右 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 1004右〜1005左 10.バインダー 26頁 同 上 1003右〜1004右 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 1006左〜1006右 12.塗布助剤、 26〜27頁 同 上 1005左〜1006左 表面活性剤 13.スタチック 27頁 同 上 1006右〜1007左 防止剤 14.マット剤 1008左〜1009左 本発明の分光増感剤の分散方法を用いて調製された分散
物を用いて分光増感された乳剤ならびにその乳剤を用い
た写真感光材料に使用することができる層配列等の技
術、ハロゲン化銀乳剤、色素形成カプラー、DIRカプ
ラー等の機能性カプラー、各種の添加剤等、及び現像処
理については、欧州特許第0565096A1号(19
93年10月13日公開)及びこれに引用された特許に
記載されている。以下に各項目とこれに対応する記載個
所を列記する。
【0016】1.層構成:61頁23−35行、61頁
41行−62頁14行 2.中間層:61頁36−40行、 3.重層効果付与層:62頁15−18行、 4.ハロゲン化銀ハロゲン組成:62頁21−25行、 5.ハロゲン化銀粒子晶癖:62頁26−30行、 6.ハロゲン化銀粒子サイズ:62頁31−34行、 7.乳剤製造法:62頁35−40行、 8.ハロゲン化銀粒子サイズ分布:62頁41−42
行、 9.平板粒子:62頁43−46行、 10.粒子の内部構造:62頁47行−53行、 11.乳剤の潜像形成タイプ:62頁54行−63頁5
行、 12.乳剤の物理熟成・化学熟成:63頁6−9行、 13.乳剤の混合使用:63頁10−13行、 14.かぶらせ乳剤:63頁14−31行、 15.非感光性乳剤:63頁32−43行、 16.塗布銀量:63頁49−50行、 17.写真用添加剤:リサーチ・ディスクロージャ(R
D)Item17643(1978年12月)、同It
em18716(1979年11月)及び同Item3
07105(1989年11月)に記載されており、下
記に各項目およびこれに関連する記載個所を示す。
【0017】 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜 868頁 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5.かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄 868〜 870頁 安定剤 6.光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650左欄〜右欄 872頁 8.色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜 875頁 10. バインダー 26頁 651頁左欄 873〜 874頁 11. 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 12. 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜 876頁 表面活性剤 13. スタチック 27頁 650頁右欄 876〜 877頁 防止剤 14. マット剤 878〜 879頁 18.ホルムアルデヒドスカベンジャー:64頁54−5
7行、 19.メルカプト系かぶり防止剤:65頁1−2行、 20.かぶらせ剤等放出剤:65頁3−7行、 21.色素:65頁7−10行、 22.カラーカプラー全般:65頁11−13行、 23.イエロー、マゼンタ及びシアンカプラー:65頁1
4−25行、 24.ポリマーカプラー:65頁26−28行、 25.拡散性色素形成カプラー:65頁29−31行、 26.カラードカプラー:65頁32−38行、 27.機能性カプラー全般:65頁39−44行、 28.漂白促進剤放出カプラー:65頁45−48行、 29.現像促進剤放出カプラー:65頁49−53行、 30.その他のDIRカプラー:65頁54行−66頁4
行、 31.カプラー分散方法:66頁5−28行、 32.防腐剤・防かび剤:66頁29−33行、 33.感材の種類:66頁34−36行、 34.感光層膜厚と膨潤速度:66頁40行−67頁1
行、 35.バック層:67頁3−8行、 36.現像処理全般:67頁9−11行、 37.現像液と現像薬:67頁12−30行、 38.現像液添加剤:67頁31−44行、 39.反転処理:67頁45−56行、 40.処理液開口率:67頁57行−68頁12行、 41.現像時間:68頁13−15行、 42.漂白定着、漂白、定着:68頁16行−69頁31
行、 43.自動現像機:69頁32−40行、 44.水洗、リンス、安定化:69頁41行−70頁18
行、 45.処理液補充、再使用:70頁19−23行、 46.現像薬感材内蔵:70頁24−33行、 47.現像処理温度:70頁34−38行、 48.レンズ付フィルムへの利用:70頁39−41行、
【0018】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 実施例1 本実施例は、ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩と、ゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩
の両者を併用することにより、水溶性無機塩を含まない
ゼラチンゲルと同等の温度依存性を有する水溶性無機塩
を含むゼラチンゲルを得ることが可能であることを示す
ものである。
【0019】
【表1】
【0020】試料1は、6%の石灰処理ゼラチンを含む
ゼラチンゲルであり、水溶性無機塩および分光増感剤を
含まない。このゼラチンゲルを60℃に加熱した後、回転
粘度計(東京計器E型粘度計VISCONIC EHD)に導入し、
10℃まで冷却し完全にゲル化させた。その後加熱し、昇
温過程における粘度を、100rpmの条件で2℃間隔で測定
した。この条件下において試料1は、28℃でゲルの融解
が認められた(図1参照)。試料2は、分光増感剤1を
5%含むゼラチンゲルを作成しようと試みた試料であ
り、水溶性無機塩を全く含まない。しかしこのサンプル
は、5gの分光増感剤1に45gのイオン交換水を加えた時
点で系がゲル状になってしまい、分散が行えなかった。
このように、無機塩を含まない水中では、粘度上昇とい
う問題のため、分光増感剤1を10%という高濃度で固体
微分散することは不可能であった。ゼラチンゲル3〜6
は以下のように調製した。水溶性無機塩5gをイオン交換
水40gに完全に溶解させた後、5gの分光増感剤1を加
え、60℃の条件下、ディゾルバー翼を用い2000r.p.m.で
約1時間かけて分散を行った。これら水溶性無機塩を含
むサンプルは、粘度が増加することなく分散が完了し
た。これらの分散液に対し、石灰処理ゼラチン6gを44g
の60℃のイオン交換水に溶解した12%ゼラチン溶液を加
え、均一になるまで攪拌したのち冷却することで、所定
のゼラチンゲルが得られた。
【0021】試料3,4は、分光増感剤1を5%、水溶
性無機塩としてそれぞれ硝酸ナトリウム、または硫酸ナ
トリウムを5%含むゼラチンゲルである。これらのゼラ
チンゲルの融点を前述の方法で測定したところ、それぞ
れ24℃と32℃であり、水溶性無機塩を含まない試料1の
融点との差は、それぞれ-4℃と+4℃であった(図1参
照)。試料5,6は本発明であり、ゼラチンゲルの融点
を低下させる硝酸ナトリウムとゼラチンゲルの融点を上
昇させる硫酸ナトリウムを、それぞれ 2.5g/2.5g,1g/4
g の割合で併用したゼラチンゲルである。前述の方法で
測定した融点は、それぞれ26℃と28℃であり、各々の水
溶性無機塩単独を使用した試料3,4と比較して、試料
1と近い融点のゼラチンゲルが得られた(図1参照)。
このように、ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩とゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩と
を併用するという本発明により、ゼラチンゲルの融点の
制御が可能となり、単独の水溶性無機塩を使用した場合
には得られなかった、水溶性無機塩無添加の場合と同等
の融点を有するゼラチンゲルが得ることが可能となっ
た。このことにより、冷蔵保存時および室温作業時には
セットしており、30℃に加熱することにより融解する
という、極めて作業性に優れたゼラチンゲルを得られる
ことが明らかとなった。
【0022】実施例2 本実施例は、ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩と、ゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩
を併用することで、両者の中間的な融点を有する、ゼラ
チンゲルを得ることが出来ることを示すものである。
【0023】
【表2】
【0024】試料7〜14は以下のように調製した。水
溶性無機塩5gづつをイオン交換水40gに60℃の条件下で
完全に溶解させた後、石灰処理ゼラチン6gを44gのイオ
ン交換水に60℃の条件下で完全に溶解させた12%ゼラチ
ン溶液を加え、均一になるまで攪拌した後、10℃に冷却
することで、所定のゼラチンゲルが得られた。試料7,
8は、融点を低下させる2種類の水溶性無機塩を併用し
たゼラチンゲルの比較例である。これらのゼラチンゲル
は室温(25℃)においてセットしなかった。試料9,
10は、融点を上昇させる2種類の水溶性無機塩を併用
したゼラチンゲルの比較例である。これらのゼラチンゲ
ルは室温(25℃)でセットしているが、30℃に加熱
してもゲル化したままだった。これに対し、試料11〜
14は、融点を低下させる水溶性無機塩と融点を上昇さ
せる水溶性無機塩とを併用した本発明である。これらの
ゼラチンゲルは室温(25℃)ではセットしており、3
0℃に加熱することで溶解した。このように、融点を低
下させる水溶性無機塩と、融点を上昇させる水溶性無機
塩を併用することが、ゼラチンゲルの融点の制御にとっ
て極めて重要であり、これらを併用した場合にのみ、冷
蔵保存時および室温作業時にはセットしており、30℃
に加熱することにより融解するという、極めて作業性に
優れたゼラチンゲルを得られることが明らかとなった。 実施例3 本実施例は、ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無
機塩と、ゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩
を併用することで、両者の中間的な融点を有する、分光
増感剤を含むゼラチンゲルを得ることが出来ることを示
すものである。
【0025】
【表3】
【0026】ゼラチンゲル15〜22は以下のように調
製した。水溶性無機塩5gづつをイオン交換水35gに完全
に溶解させた後、5gの分光増感剤1を加え、60℃の条件
下、ディゾルバー翼を用い2000r.p.m.で約1時間かけて
分散を行った。これら無機塩を含むサンプルは、粘度が
増加することなく分散が完了した。これらの分散液に対
し、石灰処理ゼラチン6gを44gのイオン交換水に60℃の
条件下で完全に溶解させた12%ゼラチン溶液を加え、均
一になるまで攪拌することにより、所定のゼラチンゲル
が得られた。試料15,16は、融点を低下させる2種
類の水溶性無機塩を併用したゼラチンゲルの比較例であ
る。これらのゼラチンゲルは室温(25℃)においてセ
ットしなかった。試料17,18は、融点を上昇させる
2種類の水溶性無機塩を併用したゼラチンゲルの比較例
である。これらのゼラチンゲルは室温(25℃)でセッ
トしているが、30℃に加熱してもゲル化したままだっ
た。これに対し、試料19〜22は、ゼラチンゲルの融
点を低下させる水溶性無機塩とゼラチンゲルの融点を上
昇させる水溶性無機塩とを併用した本発明である。これ
らのゼラチンゲルは室温(25℃)ではセットしてお
り、30℃に加熱すると溶解した。このように、ゼラチ
ンゲルの融点を低下させる水溶性無機塩と、ゼラチンゲ
ルの融点を上昇させる水溶性無機塩を併用することが、
ゼラチンゲルの融点の制御にとって極めて重要であり、
これらを併用した場合にのみ、冷蔵保存時および室温作
業時にはセットしており、30℃に加熱することにより
融解するという、極めて作業性に優れたゼラチンゲルを
得られることが明らかとなった。また、実施例2と実施
例3を比較することにより、分光増感剤1の固体微分散
物の有無に関わらず、ゼラチンゲルの融点を低下させる
水溶性無機塩と、ゼラチンゲルの融点を上昇させる水溶
性無機塩を併用することで、ゼラチンゲルの融点の制御
が可能であることが明らかとなった。
【0027】
【発明の効果】本発明の、ゼラチンゲルの融点を低下さ
せる水溶性無機塩とゼラチンゲルの融点を上昇させる水
溶性無機塩を併用するという手法により、従来の方法で
は不可能だったゼラチンゲルの融点制御が可能となり、
作業性に優れたゼラチンゲルを調製できるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1における試料1,3〜6の粘
度の温度依存性を示すグラフである。なお、縦軸の数値
は、粘度(単位cP)の5.12倍を表わす。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上の水溶性無機塩を合計0.5
    重量%以上含有するゼラチンゲルであって、該水溶性無
    機塩の少なくとも1種類が該ゼラチンゲルの融点を低下
    させる水溶性無機塩であり、少なくとも1種類が該ゼラ
    チンゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩であることを
    特徴とするゼラチンゲル。
  2. 【請求項2】 ゼラチンゲルの融点が0℃以上40℃以
    下であることを特徴とする請求項1に記載のゼラチンゲ
    ル。
  3. 【請求項3】 ゼラチンゲル中のゼラチン濃度が、0.
    5重量%以上であることを特徴とする請求項2に記載の
    ゼラチンゲル。
  4. 【請求項4】 ゼラチンゲルのpHが4〜10の範囲で
    あることを特徴とする請求項3に記載のゼラチンゲル。
  5. 【請求項5】 0.5重量%以上の水不溶性写真用有機
    化合物の固体微分散物を含むことを特徴とする請求項1
    または4に記載のゼラチンゲル。
  6. 【請求項6】 前記の水不溶性写真用有機化合物が分光
    増感剤であることを特徴とする請求項5に記載のゼラチ
    ンゲル。
  7. 【請求項7】 前記のゼラチンゲルの融点を低下させる
    水溶性無機塩が硝酸ナトリウムであり、前記のゼラチン
    ゲルの融点を上昇させる水溶性無機塩が硫酸ナトリウム
    であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
    記載のゼラチンゲル。
  8. 【請求項8】 水不溶性写真用有機化合物をゼラチンゲ
    ル中に固体微分散する方法において、該ゼラチンが2種
    類以上の水溶性無機塩を合計0.5重量%以上含有する
    ゼラチンゲルであって、該水溶性無機塩の少なくとも1
    種類が該ゼラチンゲルの融点を低下させる水溶性無機塩
    であり、少なくとも1種類が該ゼラチンゲルの融点を上
    昇させる水溶性無機塩であることを特徴とする固体微分
    散方法。
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