JP2668223B2 - 迅速処理性に優れ、かつ露光時の温度変化に対し感度および階調変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

迅速処理性に優れ、かつ露光時の温度変化に対し感度および階調変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、迅速処理性に優れ、高感度でかつ露光時の
温度変化に対し、感度および階調変動の少ないハロゲン
化銀写真感光材料に関する。 〔発明の背景〕 近年、写真プリントの生産性の向上を初めとする種々
の目的で、発色現像の迅速化の要求が高くなり、そのた
めに種々の対策がとられている。その一つの方法として
露光されたハロゲン化銀写真感光材料を芳香族第一級ア
ミン系発色現像主薬を使って現像を行なう場合に発色現
像促進剤を使用することが知られている。たとえば、こ
のような発色現像促進剤として、米国特許第2,950,970
号、同第2,515,147号、同第2,496,903号、同第4,038,07
5号、同第4,119,462号、英国特許1,430,998号、同第1,4
55,413号、特開昭53−15831号、同55−62450号、同55−
62451号、同55−62452号、同55−62453号、同51−12422
号、特公昭51−12422号、同55−49728号に記載された化
合物が検討されたが、これらの化合物の大半は現像促進
効果が不充分であり、又、これらの化合物のうち現像促
進効果を充分に示す化合物でも、しばしばカブリを生成
する欠点を有しており実用的でなかった。 また、発色現像主薬のハロゲン化銀感光材料中への浸
透を促進させるために各種の浸透剤が検討され、これら
のうち例えばベンジルアルコールを発色現像液に加えて
発色現像を促進させる方法が広く用いられている。 しかし、この方法は、例えば33℃の処理温度では3分
以上の処理を行なわないと十分に高い発色濃度が得られ
ず迅速処理の点ではやや難点があった。また、処理温度
に加えて、発色現像液のpH濃度を高くして発色現像する
方法も提案されているが、例えばpHを10.5以上にする
と、発色現像主薬の酸化が著しく促進されたり、また適
当な暖衝液がないために発色現像主薬がpH変化を受けや
すく、このため安定した写真性能を得ることが困難であ
ったり、処理時間の依存性が大きくなったりするという
問題点があった。 一方、発色現像の迅速化を図るために、例えば、米国
特許3,719,492号に記載されているように予め発色現像
主薬を感光材料中に内蔵させる方法も知られている。 しかし、この方法はハロゲン化銀写真感光材料の生保
存性が悪く、その使用前にカブリが生じたり、さらに発
色現像処理時にもカブリが生じやすいという欠点があっ
た。 さらにまた、発色現像主薬のアミン部分を不活性にす
るため、例えばシツフ塩にして発色現像主薬を内蔵する
という方法が、例えば米国特許第3,342,559号、リサー
チ・ディスクロージャー1976年No.15159に記載されてい
る。しかしこれらの方法では発色現像主薬がアルカリ加
水分解した後でないと発色現像が開始しないので、むし
ろ発色現像が遅くなるという欠点があった。 また、特開昭56−64339号公報には特定の構造を有す
る1−アリール−3−ピラゾリドンをハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料に添加する方法、更に特開昭57−144547
号、同58−50532号、同58−50533号、同58−50534号、
同58−50535号、同58−50536号各公報には、1−アリー
ルピラゾリドン類をハロゲン化銀カラー写真感光材料中
に添加しておき、極めて短い現像時間内に処理すること
が開示されている。 しかしながら、これらの公報に記載されている各技術
は、充分な発色現像速度と発色濃度の高い色素画像を得
るという点では、必ずしも満足なものとは言い難く、な
お改善の余地が残されている。 更にまた、ハロゲン化銀乳剤として、塩化銀乳剤、ま
たは塩化銀含有率の高い塩臭化銀乳剤を用いることによ
り、発色現像の迅速化を図ることも知られている。例え
ば米国特許第4,183,756号、同第4,225,666号、特開昭55
−26589号、同58−91444号、同58−95339号、同58−943
40号、同58−95736号、同58−106538号、同58−107531
号、同58−107532号、同58−107533号、同58−108533
号、同58−125612号等に上記技術に関する記載がある。
これらに記載された技術は、迅速処理性という観点から
は、かなり満足のいくものであったが、感度が未だ不充
分であり、さらに、特に感光材料の露光時における温度
変化に対して、感度および階調の変動が著しいという問
題点を有していた。 また、高塩化銀含有乳剤を高感度化する目的で、高塩
化銀含有乳剤の化学増感に際し、不安定硫黄化合物およ
び金化合物を用いた場合、上記露光時における温度変化
に対する感度および階調の変動がさらに大きくなり、実
用上大きな障害となることが判明した。 本発明者等は、上記欠点を解消するために鋭意検討を
重ねた結果、特定の高塩化銀含有乳剤を上記不安定硫黄
化合物および金化合物を用いて化学増感する際、さらに
特定のメルカプト系化合物を適用することで、高感度で
あり、迅速処理性に優れ、さらに露光時の温度変化に対
し、感度および階調の変動が少ない安定なハロゲン化銀
写真感光材料が得られるという予想外の事実を見い出
し、本発明を為すに到ったものである。 〔発明の目的〕 従って、本発明の目的は、迅速処理性に優れ、高感度
であり、さらに露光時の温度変化に対しても感度および
階調変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことにある。 〔発明の構成〕 本発明の上記目的は、支持体上に、少なくとも一層の
ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
において、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層
は、不安定硫黄化合物および金化合物の存在下で化学増
感された塩化銀含有率90モル%以上の高塩化物ハロゲン
化銀粒子及び銀イオンとの溶解度積(Ksp)が1×10
−11.0以下の物性値を有する有機化合物から選ばれる少
なくとも一つの化合物が含有されており、該有機化合物
は前記ハロゲン化銀粒子の形成後から該ハロゲン化銀粒
子の化学増感終了までの間に添加されているハロゲン化
銀写真感光材料により達成された。 〔発明の具体的構成〕 本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層に含まれるハロゲン化銀
粒子は塩化銀含有率が90モル%以上の高塩化物ハロゲン
化銀粒子であり、さらに、本発明の効果に好ましい塩化
銀の含有率は99.0モル%から99.9モル%の範囲にあり、
本発明の効果および迅速処理性を同時に満足するもので
ある。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、塩臭化銀、沃塩化
銀、塩沃臭化銀、塩化銀のいずれであってもよく、沃化
銀は含有されていてもよいが、その含量は、好ましくは
1モル%以下、更に好ましくは0.5モル%以下であり、
沃化銀を含まないことが最も好ましい。故に本発明に好
ましいハロゲン化銀粒子としては、塩臭化銀、塩化銀で
あるが、最も好ましい粒子は、前記塩化銀の含有率を有
する塩臭化銀である。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、本発明外のハロゲ
ン化銀粒子と混合して用いてもよいが、その場合、本発
明に係るハロゲン化銀粒子が含まれるハロゲン化銀乳剤
層の全ハロゲン化銀粒子を占める投影面積に対する、本
発明のハロゲン化銀粒子が占める投影面積の比は、好ま
しくは50%以上、更に好ましくは75%以上である。 本発明のハロゲン化銀粒子は、例えば特開昭59−1625
40号公報、同59−48755号公報、同60−222844号公報、
同60−222845号公報、同60−136735号公報等に記載され
た方法に準じて形成することができる。 本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒子径は、特に制限
はないが、迅速処理性および感度等、他の写真性能等を
考慮すると、好ましくは0.2μm乃至1.6μm、更に好ま
しくは0.25μm乃至1.2μmの範囲である。なお、上記
粒子径は、当該技術分野において一般に用いられる各種
の方法によってこれを測定することができる。代表的な
方法としては、ラブランドの「粒子径分析法」A.S.T.M.
シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコピー1955
年,94〜122頁または「写真プロセスの理論」ミースおよ
びジェームズ共著、第3版、マクロミラン社発行(1966
年)の第2章に記載されている。この粒子径は、粒子の
投影面積か直径近似値を使ってこれを測定することがで
きる。粒子が実質的に均一形状である場合は、粒径分布
は直径か投影面積としてかなり正確にこれを表わすこと
ができる。 本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒子径分布は、多分
散であってもよいし単分散であってもよい。好ましくは
ハロゲン化銀粒子の粒径分布において、その変動係数が
22%以下、さらに好ましくは15%以下の単分散ハロゲン
化銀粒子である。ここで、変動係数は、粒径分布の標準
偏差を平均粒径(粒径の算術平均値)で割った値を百分
率で表した量である。 ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合
はその直径、また立方体や球状以外の形状の粒子の場合
は、その投影像を同面積の円像に換算した時の直径であ
る。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法、
アンモニア法のいずれで得られたものでもよい。該粒子
は一時に成長させてもよいし、種粒子をつくった後、成
長させてもよい。種粒子をつくる方法と成長させる方法
は同じであっても、異なってもよい。 また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式
としては、順混合法、逆混合法、同時混合法、それらの
組合せなどいずれでもよいが、同時混合法で得られたも
のが好ましい。更に同時混合法の一形式として特開昭54
−48521号等に記載されているpAg−コントロールド−ダ
ブルジェット法を用いることもできる。 更に必要であればチオエーテル等のハロゲン化銀溶
剤、またはメルカプト基含有化合物や増感色素のような
晶癖コントロール剤を用いてもよい。 本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを
用いることができる。好ましい1つの例は、{100}面
を結晶表面として有する立方体である。また、米国特許
第4,183,756号、同第4,225,666号、特開昭55−26589
号、特公昭55−42737号等の明細書や、ザ・ジャーナル
・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photgr.S
ci)21,39(1973)等の文献に記載された方法により、
8面体、14面体、12面体等の形状を有する粒子をつく
り、これを用いることもできる。更に双晶面を有する粒
子や不規則な形状の粒子を用いてもよい。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の形状からな
る粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合され
たものでもよい。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過
程及び/又は成長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又は錯塩、ロジウ
ム塩又は錯塩、鉄塩又は錯塩を用いて金属イオンを添加
し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包含させることが
でき、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子
内部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与できる。 本発明の乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に
不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有さ
せたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサー
チ・ディスクロージャー17643号の方法に基づいて行う
ことができる。 本発明に係るハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表
面に形成されるような粒子であってもよく、また主とし
て粒子内部に形成されるような粒子でもよい。好ましく
は潜像が主として表面に形成される粒子である。 本発明においては、上記本発明に係るハロゲン化銀粒
子を含有するハロゲン化銀乳剤は、不安定硫黄化合物お
よび金化合物の存在下に化学増感されたものであり、さ
らに該ハロゲン化銀粒子の形成後から化学増感終了まで
の間に銀イオンとの溶解度積(Ksp)が1×10−11.0
下の物性値を有する有機化合物から選ばれる少なくとも
一つの化合物が添加されている。 本発明外の銀イオンとの溶解度積が1×10−11.0を越
える溶解度積を有する化合物、すなわち銀イオンとの塩
の形成能がより小さくなる化合物では、望まれる効果が
期待できない。溶解度積の測定、計算には、“新実験化
学講座1巻”(丸善刊)233頁〜250頁を参考にすること
ができる。 本発明において、上記銀イオンとの溶解度積が1×10
−11.0以下の物性値を有する有機化合物(以下、本発明
の有機化合物という)は、好ましくは下記一般式[S]
で示されるメルカプト化合物である。 一般式〔S〕(式中、Qは5員もしくは6員の複素環、又はベンゼン
環が縮合した5員もしくは6員の複素環を形成するのに
必要な原子群を表わし、Mは水素原子又はカオチンを表
わす。) 以下、本発明の有機化合物として好ましく用いられる
一般式[S]で示されるメルカプト化合物について説明
する。 一般式[S]において、Qは5員もしくは6員の複素
環、又はベンゼン環が縮合した5員もしくは6員の複素
環を形成するのに必要な原子群を表わすが、Qで形成さ
れる複素環としては、例えばイミダゾール環、テトラゾ
ール環、チアゾール環、オキサゾール環、セレナゾール
環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、ベンゾセレナ
ゾール環、ナフトセレナゾール環、ベンゾオキサゾール
環などがあげられる。 Mで示されるカオチンとしては、例えばアルカリ金属
イオン(例えばナトリウムイオン、カリウムイオン
等)、アンモニウム基等が挙げられる。 一般式[S]で示されるメルカプト化合物は、さらに
下記一般式[SA]、[SB]、[SC]および[SD]でそれ
ぞれ示されるメルカプト化合物が好ましい。 一般式〔SA〕 式中、RAは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、ハロゲン原子、カルボキシル基もしくはその
塩、スルホ基もしくはその塩、またはアミノ基を表わ
し、Zは−NH−、−O−、または−S−を表わし、Mは
一般式[S]におけるMと同義である。 一般式〔SB〕 式中、Arは を表わし、RBはアルキル基、アルコキシ基、カルボキシ
ル基もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、ヒドロ
キシル基、アミノ基、アシルアミノ基、カルバモイル基
またはスルホンアミド基を表わす。nは0〜2の整数を
表わす。Mは一般式[S]におけるMと同義である。 一般式[SA]および[SB]において、RAおよびRBが表
わすアルキル基としては例えばメチル基、エチル基、ブ
チル基等が挙げられ、アルコキシ基としては例えばメト
キシ基、エトキシ基等が挙げられ、カルボキシル基もし
くはスルホ基の塩としては例えばナトリウム塩、アンモ
ニウム塩等が挙げられる。 一般式[SA]において、RAが表わすアリール基として
は例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、ハロゲ
ン原子としては例えば塩素原子、臭素原子等が挙げられ
る。 一般式[SB]においてRBが表わすアシルアミノ基とし
ては例えばメチルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミ
ノ基等が挙げられ、カルバモイル基としては例えばエチ
ルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等が挙げら
れ、スルホンアミド基としては例えばメチルスルホンア
ミド基、フェニルスルホンアミド基等が挙げられる。 上記アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アミノ
基、アシルアミノ基、カルバモイル基、スルホンアミド
基等はさらに置換基を有するものも含む。 一般式〔SC〕 式中、Zは 酸素原子または硫黄原子を表わす。RAは水素原子、アル
キル基、アリール基、アルケニル基、シクロアルキル
基、−SRA1−NHSO2RA5またはヘテロ環基を表わし、RA1は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、−CORA4、または−SO2RA5を表わし、RA2およ
びRA3はそれぞれ水素原子、アルキル基、またはアリー
ル基を表わし、RA4およびRA5はそれぞれアルキル基また
はアリール基を表わす。Mは一般式〔S〕のMと同義で
ある。 一般式〔SC〕におけるRA,RA1,RA2,RA3,RA4およびRA5
が表わすアルキル基としては例えば、メチル基、ベンジ
ル基、エチル基、プロピル基等が、アリール基としては
フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。 またRAおよびRA1が表わすアルケニル基としては例え
ばプロペニル基等が、シクロアルキル基としては例えば
シクロヘキシル基等が挙げられる。またRAが表わすヘテ
ロ環基としては例えばフリル基、ピリジニル基等が挙げ
られる。 上記RA、RA1、RA2、RA3、RA4、およびRA5が表すアル
キル基およびアリール基、RAおよびRA1が表すアルケニ
ル基およびシクロアルキル基、並びにRAが表すヘテロ環
基はさらに置換基を有するものも含む。 一般式〔SD〕 式中、RAおよびMはそれぞれ一般式〔SC〕におけるRA
およびMと同義の基を表わす。またRB1およびRB2は、そ
れぞれ一般式〔SC〕におけるRA1およびRA2と同義の基を
表わす。 また、RB1とRB2とは互に結合して環を形成してもよ
い。 以下に一般式〔S〕によって表わされる化合物の具体
例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 上記一般式〔S〕で示される化合物は、例えば特公昭
40−28496号、特開昭50−89034号、ジャーナル・オブ・
ケミカルソサイティ(J.Chem.Soc.)49,1748(1927)、
同42378(1952)、ジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.)39,2469(1965)、米国特
許第2,824,001号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
イティ,1723(1951)、特開昭56−111846号、英国特許
第1,275,701号、米国特許第3,266,897号、同2,403,927
号等に記載の化合物を包含し、合成法もこれらの文献に
記載の方法に準じて合成することができる。 本発明に係る一般式〔S〕で表わされる化合物(以下
化合物〔S〕と呼ぶ)を、本発明に係るハロゲン化銀粒
子を含有するハロゲン化銀乳剤層に含有させるには、水
もしくは水と任意に混和可能な有機溶媒(例えばメタノ
ール、エタノール等)に溶解したのち添加すればよい。
化合物〔S〕は単独で用いてもよいし、一般式〔S〕で
示される化合物の2種以上の併用、または一般式〔S〕
で示される含有以外の他の安定剤もしくは、カブリ抑制
剤と組み合せて用いてもよい。 ハロゲン化銀乳剤の調製工程は、銀化合物とハロゲン
化合物を反応させてハロゲン化銀粒子を作成するハロゲ
ン化銀粒子形成工程、ハロゲン化銀粒子の形成反応で生
じた副生成物を取り除く脱塩工程、必要によりゼラチン
などを追加しハロゲン化銀粒子を分散させる再分散工
程、化学増感工程、及び特定の化合物を添加したり、温
度、pAg、pH等の条件を変更し化学増感を停止させる化
学増感停止工程からなる。こうして調製されたハロゲン
化銀乳剤は、必要に応じて冷却、セットされて保存され
たり、直径、各種の添加剤、カプラー分散液等を添加、
混合して塗布液とされる。 化合物〔S〕を添加する時期は、前記の各工程のうち
でハロゲン化銀粒子の形成後から化学増感終了まで、即
ち、脱塩工程から化学増感工程の間に添加すれば任意の
時期でよいが、好ましくは、脱塩工程から化学増感工程
の開始からしばらくの間である。添加時期が遅くなると
本発明の効果が小さくなり、化学増感停止工程に添加し
た場合には、ハロゲン化銀感光材料として用いた時に、
本発明の効果が小さいという欠点の他に、圧力を受けた
ときに筋を生じたり、感度が低下するという欠点を生じ
好ましくない。 化合物〔S〕の添加は全量を一時期に行ってもよい
し、複数回に分けて添加してもよい。 添加量については特に制限はないが通常はハロゲン化
銀1モル当り1×10-6モル乃至1×10-1モル、好ましく
は1×10-5モル乃至1×10-2モルの範囲で添加される。 前記本発明に係るハロゲン化銀粒子は、不安定硫黄化
合物および金化合物の存在下に化学増感されるが、以下
本発明に用いられる不安定硫黄化合物および金化合物に
ついて説明する。 本発明に用いられる不安定硫黄化合物は、ハロゲン化
銀と反応したときに銀塩を形成し、さらに例えば強アル
カリ性などの条件下に硫化銀を形成せしめる如き性質を
有する含硫化合物であって、例えばチオ硫酸塩、アリル
チオカルバミド、チオ尿素、アリルイソチオシアネー
ト、シスチンなどの如き硫黄増感剤を挙げることができ
る。 本発明に係る上記の不安定硫黄化合物である硫黄増感
剤の使用量は、種々の条件によって異なるが、ハロゲン
化銀1モル当り1×10-7モルから1×10-1モルの範囲で
用いることが好ましく、さらに好ましくは1×10-7モル
から1×10-5モル、特に好ましくは2×10-6モルから8
×10-6モルである。また上記の硫黄増感剤は、乳剤に添
加される場合には、水またはメタノール、エタノールな
どのアルコールに溶かして添加すればよい。 本発明のハロゲン化銀乳剤層に用いられる金化合物と
しては例えば塩化金酸、塩化金酸ナトリウム、チオ硫酸
金カリウム等を挙げることができる。但し、これらに限
られない。 本発明に係る金化合物の添加量はハロゲン化銀1モル
当り5×10-7〜5×10-3モルが好ましく、より好ましく
は2×10-6〜1×10-4モルの濃度であり、さらに好まし
くは2.6×10-6〜4×10-5モル、最も好ましくは2.6×10
-6〜9×10-6モルである。 本発明に係る金化合物の添加時期は、本発明に係るハ
ロゲン化銀粒子の形成終了から化学増感が終了するまで
に存在していればよい。 本発明に係る不安定硫黄化合物および金化合物は本発
明に係る高塩化物ハロゲン化銀粒子の化学増感時に存在
していればよく、具体的には、前記粒子の形成終了から
化学増感終了までの間に添加し存在させる。 本発明は、前記の如く、本発明に係る高塩化物ハロゲ
ン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤を、本発明に係
る不安定硫黄化合物および金化合物、さらに本発明に係
る有機化合物の存在下に化学増感するものであるが、後
者の化学増感法のみに関していうならば、例えば、英国
特許第1,315,755号、特開昭58−126526号、特開昭60−2
32545号などの明細書および公報に記載されているが、
上記公報に記載された内容は高臭化銀含有率の塩臭化銀
または沃臭化銀に関してのものであり、本発明の効果、
すなわち高塩化銀含有率のハロゲン化銀乳剤において得
られる特異的な効果に関しては全く予想のできないもの
であった。 一方、本発明の有機化合物は、ハロゲン化銀感光材料
のカブリ防止や、経時安定性ないし保存性を改良する目
的でハロゲン化銀乳剤の化学熟成終了時またはそれ以降
の段階で、該乳剤に添加されて用いられることは、当業
界では良く知られたことではあるが、このように本発明
外の化学増感終了後に添加する方法では本発明の効果を
得ることはできない。 本発明に係る乳剤は、写真業界において増感色素とし
て知られている色素を用いて、所望の波長域に分光増感
できる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上を
組み合わせてもよい。増感色素とともにそれ自身分光増
感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収
しない化合物であって、増感色素の増感作用を強める強
色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。 本発明に係るハロゲン化銀乳剤を青感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔A〕で示される増感色素に
より分光増感することが好ましい。 一般式〔A〕 一般式〔A〕において、Z11およびZ12はそれぞれベン
ゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾセレ
ナゾール核、ナフトセレナゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフ
トイミダゾール核、ピリジン核またはキノリン核を形成
するのに必要な原子群を表わし、これらのヘテロ環は置
換基を有するものも含む。Z11およびZ12で形成されるヘ
テロ環の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、メ
チル基、エチル基、メトキシ基またはエトキシ基であ
る。 R21およびR22は、それぞれアルキル基、アルケニル基
またはアリール基を表わすが、好ましくはアルキル基で
あり、さらに好ましくはカルボキシル基またはスルホ基
で置換されたアルキル基であり、最も好ましいのは炭素
原子数1〜4のスルホアルキル基である。またR23は水
素原子、メチル基およびエチル基から選ばれる。X
陰イオンを表わし、lは0または1を表わす。 一般式〔A〕で表わされる増感色素の中でも特に有用
な色素は下記一般式〔A′〕で表わされる増感色素であ
る。 一般式〔A′〕 ここで、Y1およびY2はそれぞれ置換されてもよいベン
ゼン環またはナフタレン環を完成するに必要な原子群を
表わす。該ベンゼン環および該ナフタレン環は置換基を
有するものも含み、置換基として、好ましくはハロゲン
原子、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基また
はエトキシ基である。 R21、R22、R23、X およびlは一般式〔A〕で示さ
れたものと同じである。 本発明に用いられる一般式〔A〕で示される増感色素
の具体例を次に示す。 本発明に係るハロゲン化銀乳剤を緑感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔B〕で示される増感色素に
より分光増感することが好ましい。 一般式〔B〕 一般式〔B〕において、Z11およびZ12はそれぞれオキ
サゾール環に縮合したベンゼン環またはナフタレン環を
形成するのに必要な原子群を表わす。形成される複素環
核は、種々の置換基で置換されていてよく、これらの好
ましい置換基は、ハロゲン原子、アリール基、アルキル
基またはアルコキシ基である。更に好ましい置換基は、
ハロゲン原子、フェニル基またはメトキシ基であり、最
も好ましい置換基はフェニル基である。 本発明の好適な実施態様によれば、Z11およびZ12が共
にオキサゾール環に縮合したベンゼン環であり、これら
ベンゼン環のうちの少なくとも1つのベンゼン環の5位
がフェニル基で置換され、あるいは1つのベンゼン環の
5位がフェニル基、他のベンゼン環の5位がハロゲン原
子で置換されている。 R21およびR22はそれぞれアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基を表わし、好ましくはアルキル基であ
る。更に好ましくは、R21およびR22はそれぞれカルボキ
シル基またはスルホ基で置換されたアルキル基であり、
最も好ましくは、炭素原子数1〜4のスルホアルキル基
である。更に最も好ましくはスルホエチル基である。 R23は水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基
を表わし、好ましくは水素原子またはエチル基である。 X1 は陰イオンを表わし、たとえば塩素、臭素、ヨウ
素のハロゲンイオン、 CH3SO4 -,C2H5SO4 -等の陰イオンが挙げられる。nは1ま
たは0を表わす。但し、化合物が分子内塩を形成する場
合は、nは0を表わす。 以下、本発明に好ましく用いられる一般式〔B〕で示
される増感色素の具体例を示す。 本発明に係るハロゲン化銀乳剤を赤感性乳剤として用
いる場合には、下記一般式〔C〕で示される増感色素ま
たは下記一般式〔D〕で示される増感色素により分光増
感することが好ましい。 一般式〔C〕一般式〔D〕 一般式〔C〕および一般式〔D〕において、Rは水素
原子またはアルキル基を表わし、R1乃至R4はそれぞれア
ルキル基またはアリール基を表わし、Z1、Z2、Z4および
Z5はそけぞれチアゾール環又はセレナゾール環に縮合し
たベンゼン環またはナフタレン環を形成するに必要な原
子群を表わし、Z3は6員環を形成するに必要な炭化水素
原子群を表わし、lは1又は2を表わし、Zは硫黄原子
又はセレン原子を表わし、X は陰イオンを表わす。 前記一般式において、Rがあらわすアルキル基として
はメチル基、エチル基、プロピル基があり、Rは好まし
くは水素原子、メチル基またはエチル基である。また特
に好ましくは水素原子またはエチル基である。 またR1、R2、R3およびR4は各々直鎖又は分岐のアルキ
ル基(このアルキル基は置換基を有していてもよく、例
えばメチル、エチル、プロピル、クロロエチル、ヒドロ
キシエチル、メトキシエチル、アセトキシエチル、カル
ボキシメチル、カルボキシエチル、エトキシカルボニル
メチル、スルホエチル、スルホプロピル、スルホブチ
ル、β−ヒドロキシ−γ−スルホプロピル、サルフェー
トプロピル、アリル、ベンジル等が挙げられる)および
アリール基(このアリール基は置換基を有していてもよ
く、例えばフェニル、カルボキシフェニル、スルホフェ
ニル等が挙げられる)から選ばれる基を表わし、Z1
Z2、Z4またはZ5により形成される複素環核は、置換基を
有していてもよく、置換基の好ましいものはハロゲン原
子、アリール基、アルキル基またはアルコキシ基であ
り、更にはハロゲン原子(例えば複素原子)、フェニル
基またはメトキシ基が好ましい。 X は陰イオン(例えばCl-、Br-、I-CH3SO4 -、C2H5SO4 -等)を表わし、lは1または2を表
わす。 但し、化合物が分子内塩を形成する場合、lは1を表
わす。 以下、本発明に好ましく用いられる一般式〔C〕また
は〔D〕で示される増感色素の代表的具体例を示す。 上記一般式[A]、[B]、[C]、または[D]で
示される増感色素の添加量は特に限定されないが、概ね
ハロゲン化銀1モル当たり1×10-7〜1×10-3モルの範
囲で用いることが好ましく、更に好ましくは5×10-6
5×10-4モルである。 増感色素の添加方法は、当業界でよく知られた方法を
用いることができる。 例えば、これらの増感色素はピリジン、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、メチルセロソルブ、アセトン
など(または以上のごとき溶媒の混合物)の水可溶性溶
媒に溶解し、ある場合には水で稀釈、またある場合には
水の中で溶解し、これらの溶液の形で添加することがで
きる。また、この溶解に超音波振動を用いることも有利
である。また本発明に用いられる増感色素は、米国特許
第3,469,987号に記載のごとく、色素を弾発性有機溶媒
に溶解し、該溶液を親水性コロイド中に分散し、この分
散物を添加する方法、特公昭46−24185号公報などに記
載のごとく、水不溶性色素を溶解することなしに水溶性
溶剤中に分散させ、この分散液を添加する方法も用いら
れる。また、本発明に用いられる増感色素は酸溶解分散
法による分散物の形で乳剤へ添加することができ、その
添加方法は、米国特許第2,912,345号、同第3,342,605
号、同第2,996,287号、同第3,425,835号などに記載の方
法も用いられる。 本発明に係るハロゲン化銀乳剤に含有される増感色素
は、同一または異なった溶媒に溶解し、ハロゲン化銀乳
剤への添加に先立って、これら溶液を混合するか、ある
いは別々に添加してもよい。別々に添加する場合には、
その順序、時間および間隔は、目的により任意に決める
ことができる。本発明に用いられる増感色素を乳剤へ添
加する時期は、乳剤製造工程中いかなる時期でもよい
が、化学熟成中あるいは化学熟成後が好ましく、さらに
好ましくは化学熟成中に添加する。 上記の構成になる本発明のハロゲン化銀写真感光材料
は、例えばカラーネガのネガ及びポジフィルム、ならび
にカラー印画紙などであることができるが、とりわけ直
接鑑賞用に供されるカラー印画紙に用いた場合に本発明
方法の効果が有効に発揮される。 このカラー印画紙をはじめとする本発明のハロゲン化
銀写真感光材料は、単色用のものでも多色用のものでも
よい。多色用ハロゲン化銀写真感光材料の場合には、減
色法色再現を行うために、通常は写真用カプラーとし
て、マゼンダ、イエロー及びシアンの各カプラーを含有
するハロゲン化銀乳剤層ならびに非感光性層が支持体上
に適宜の層数及び層順で積層した構造を有しているが、
該層数及び層順は重点性能、使用目的によって適宜変更
してもよい。 本発明が多色カラー感光材料に適用される場合、具体
的な層構成としては、支持体上に、支持体側から順次、
黄色色素画像形成層、中間層、マゼンタ色素画像形成
層、中間層、シアン色素画像形成層、中間層、保護層と
配列したものが特に好ましい。 本発明のハロゲン化銀感光材料に用いられる色素画像
形成カプラーは特に限定されるものではなく、種々のカ
プラーを用いることができるが、下記特許明細書に記載
の化合物が代表的なものとして包含される。 イエロー色素画像形成カプラーとしてはアシルアセト
アミド型、ベンゾイルメタン型の4当量もしくは2当量
カプラーであり、これらは、例えば米国特許第2,778,65
8号、同第2,875,057号、同第2,908,573号、同第2,908,5
13号、同第3,227,155号、同第3,227,550号、同第3,253,
924号、同第3,265,506号、同第3,277,155号、同第3,34
1,331号、同第3,369,895号、同第3,384,657号、同第3,4
08,194号、同第3,415,652号、同第3,447,928号、同第3,
551,155号、同第3,582,322号、同第3,725,072号、ドイ
ツ特許第1,547,868号、同第2,057,941号、同第2,162,89
9号、同第2,163,812号、同第2,213,461号、同第2,219,9
17号、同第2,261,361号、同第2,263,875号、特公昭49−
13576号、特開昭48−29432号、同48−66834号、同49−1
0736号、同49−122335号、同50−28834号、同50−13292
6号、同−55−144240号、同56−87041号の各明細書に記
載されている。 マゼンタ色素画像形成カプラーとしては、5−ピラゾ
ロン系、ピラゾロトリアゾール系、ピラゾリノベンゾイ
ミダゾール系、インダゾロン系、シアノアセチル系の4
当量もしくは2当量マゼンタ色素画像形成カプラーであ
り、これらは、例えば米国特許第2,600,788号、同第3,0
61,432号、同第3,062,653号、同第3,127,269号、同第3,
311,476号、同第3,152,896号、同第3,419,391号、同第
3,519,429号、同第3,555,318号、同第3,684,514号、同
第3,705,896号、同第3,888,680号、同第3,907,571号、
同第3,928,044号、同第3,930,861号、同第3,930,816
号、同第3,933,500号、特開昭49−29639号、同49−1116
31号、同49−129538号、同51−112341号、同52−58922
号、同55−62454号、同55−118034号、同56−38643号、
同56−135841号、特公昭46−60479号、同52−34937号、
同55−29421号、同55−35696号、英国特許第1,247,493
号、ベルギー特許第769,116号、西独特許第2,156,111号
の各明細書、特公昭46−60479号、特開昭59−125732
号、同59−228252号、同59−162548号、同59−171956
号、同60−33552号、同60−43659号の各公報、西独特許
第1,070,030号及び米国特許第3,725,067号の各明細書等
に記載されている。 シアン色素画像形成カプラーとしては、フェノール
系、ナフトール系4当量もしくは2当量型シアン色素画
像形成カプラーが代表的であり、米国特許第2,306,410
号、同第2,356,475号、同第2,362,598号、同第2,367,53
1号、同第2,369,929号、同第2,423,730号、同第2,474,2
93号、同第2,476,008号、同第2,498,466号、同第2,545,
687号、同第2,728,660号、同第2,772,162号、同第2,89
5,826号、同第2,976,146号、同第3,002,836号、同第3,4
19,390号、同第3,446,622号、同第3,476,563号、同第3,
737,316号、同第3,758,308号、同第3,839,044号、英国
特許第478,991号、同第945,542号、同第1,084,480号、
同第1,377,233号、同第1,388,024号及び同第1,543,040
号の各明細書、並びに特開昭47−37425号、同50−10135
号、同50−25228号、同50−112038号、同50−117422
号、同50−130441号、同51−6551号、同51−37647号、
同51−52828号、同51−108841号、同53−109630号、同5
4−48237号、同54−66129号、同54−131931号、同55−3
2071号、同59−146050号、同59−31953号及び同60−117
249号の各公報などに記載されている。 これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ば
れるカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有す
ることが望ましい。又、これら色素形成カプラーは、1
分子の色素が形成されるために4個の銀イオンが還元さ
れる必要がある4当量性であっても、2個の銀イオンが
還元されるだけでよい2当量性のどちらでもよい。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられるバイ
ンダー(又は保護コロイド)としては、ゼラチンを用い
るのが有利であるが、それ以外にゼラチン誘導体、ゼラ
チンと他の高分子のグラフトポリマー、蛋白質、糖誘導
体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合体の如き合
成親水性高分子物質等の親水性コロイドも用いることが
できる。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、さらに硬膜
剤、色濁り防止剤、画像安定化剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、ラテックス、界面活性剤、マット剤、滑剤、帯電防
止剤等の添加剤を任意に用いることができる。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、当業界公知の
発色現像処理を行うことにより画像を形成することがで
きる。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料の現像処理におい
て発色現像液に使用される発色現像主薬は、種々のカラ
ー写真プロセスにおいて広範囲に使用されているアミノ
フェノール系及びp−フェニレンジアミン系誘導体を包
含する。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料の現像処理に適用
される発色現像液には、前記の第1級芳香族アミン系発
色現像主薬に加えて、既知の現像液成分化合物を添加す
ることができる。 発色現像液のpH値は、通常は7以上、最も一般的に
は、約10乃至13である。 発色現像温度は通常15℃以上であり、一般的には20〜
50℃の範囲である。迅速現像のためには、30℃以上で行
うことが好ましい。また、従来の処理では3分〜4分で
あるが、迅速処理を目的とした本発明のハロゲン化銀写
真感光材料の発色現像時間は一般的には20秒〜60秒の範
囲で行なわれるのが好ましく、より好ましくは30秒〜50
秒の範囲である。 本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発色現像後、
漂白処理および定着処理を施される。漂白処理は定着処
理と同時に行ってもよい。 定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。 また水洗処理の代替として、安定化処理を行ってもよ
いし、両者を併用してもよい。 〔発明の具体的効果〕 以上説明した如く、本発明のハロゲン化銀写真感光材
料は、迅速処理性に優れ、高感度であり、さらに露光時
の温度変化に対して感度および階調変動が少ない。 〔発明の具体的実施例〕 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、実
施の態様はこれらに限定されない。 実施例−1 不活性ゼラチンの存在下、60℃、pAg=7.0の条件で特
開昭59−45437号公報に記載された方法に準じて硝酸銀
水溶液および臭化カリウムと塩化ナトリウムからなるハ
ライド水溶液を混合し、塩化銀含有率50%の単分散、塩
臭化銀乳剤(EM−1)を作成した。EM−1は電子顕微鏡
観察の結果、ハロゲン化銀粒子は平均粒子径(球換算)
が0.71μmで立法体の形状を有していた。 次にpAgを7.3の条件で塩化銀含有率95モル%(EM−
2)、99.5モル%(EM−3)、100モル%(EM−4)の
塩臭化銀乳剤および塩化銀乳剤を作成した。各乳剤のハ
ロゲン化銀粒子は立方体の形状であり、平均粒子径はEM
−2:0.70μm、EM−3:0.68μm、EM−4:0.73μmであっ
た。 次に、EM−1、EM−2、EM−3およびEM−4に対し
て、チオ硫酸ナトリウムのみを添加する。チオ硫酸
ナトリウムおよび塩化金酸を添加する、本発明の有機
化合物(例示No.SB−5、銀イオンとの溶解度積1×10
-14)を化学増感の直前に添加し、チオ硫酸ナトリウム
を添加する、本発明の有機化合物(例示No.SB−5)
を化学増感の直前に添加し、さらにチオ硫酸ナトリウム
および塩化金酸を添加する、以上4種類の添加方法で添
加し、さらにすべての乳剤において、青感光性増感色素
(例示No.A−12)を用いて分光増感を行い、化学熟成終
了時に安定剤としてハロゲン化銀1モル当り1×10-2
ルの本発明の有機化合物(例示No.SB−2,銀イオンとの
溶解度積1×10−14.5)を添加し、表−1に示す乳剤N
o.EMB−1〜EMB−16を調製した。 なお、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸、本発明の有機
化合物(例示No.SB−5)の添加量も併せて表−1に示
した。 次にEMB−1乃至EMB−16を青感性乳剤として用い、下
記構成のハロゲン化銀写真感光材料を作成し、それぞれ
試料−1乃至試料−16とした。 次に試料−1乃至16について、以下に示す方法によ
り、センシトメトリー評価を行った。 [センシトメトリー評価] 各々の試料に、感光計(小西六写真工業(株)製KS−
7型)を用いて、オプティカルウェッジを通して、白色
光にて露光を行う際に、露光時の温度を10℃、20℃、30
℃に変化させ、以下の処理を施した。 [処理工程] 温 度 時間 発色現像 34.7±0.3℃ 45秒 漂白定着 34.7±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 (発色現像液) 純 水 800ml エチレングリコール 10ml N,N−ジエチルヒドロキシアミン 10g 塩化カリウム 2g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3
−メチル−4−アミノアニリン硝酸塩 5g テトラポリリン酸ナトリウム 2g 炭酸カリウム 30g 蛍光増白剤(4,4−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘
導体) 1g 水を加えて全量を1とし、pH10.08に調整する。 (漂白定着液) エチレンジアミンテトラ酢酸第2鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し水を加え
て全量を1とする。 (安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 1g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2g 水を加えて1とし、硫酸又は水酸化カリウムにてpH
を7.0に調整する。 得られた試料について濃度計PDA−65(小西六写真工
業(株)製)により反射濃度を測定した。感度について
は濃度0.8を得るのに必要な露光量の逆数で表わし、試
料1の露光時の温度10℃における感度を100としたとき
の相対感度で示した。階調は、特性曲線の濃度0.5と1.5
の点を結んだ傾きのタンジェント値で示した。結果を表
−2に示す。又表中Dmaxとあるのはそれぞれの試料の反
射最高濃度を示す。 表−2の結果から明らかなように高臭化銀である比較
乳剤EMB−1〜4を用いた試料No.1〜4では高感度で安
定な温度依存性を有するが最大濃度が低く、迅速処理性
に欠ける。また、本発明に係る高塩化銀粒子を用いたも
のは迅速処理性は満足できるものの、チオ硫酸ナトリウ
ムのみを加え硫酸増感した試料No.5、9および13では感
度が低く、露光温度に対する感度および階調変動も大き
い。さらに、チオ硫酸ナトリウムおよび金化合物を添加
した試料No6、10および14では、前記試料No5、9および
13に対して、感度は幾分改良されるものの露光温度に対
する感度および階調変動は極めて大きい。さらにまた、
本発明に係る有機化合物とチオ硫酸ナトリウムを添加し
た試料No.7、11および15では露光温度に対する変動性は
改良されるものの感度が低い。これらに対し、本発明の
構成になる試料No.8、12および16においてのみ、最大濃
度も大きく迅速処理性に優れ、高感度であり、露光時の
温度変化に対する感度および階調の変動が小さく総合的
に優れたものとなっている。 さらに詳しく見れば、本発明に係る高塩化銀粒子のな
かでも、臭化銀を0.5モル%で含有するハロゲン化銀粒
子を用いた試料No.12が、本発明の効果が大きいことが
わかる。 実施例−2 実施例−1と同様な方法で塩化銀含有率99.3モル%の
塩臭化銀で粒径0.35μmの立方体ハロゲン化銀粒子を作
成した。次いで表−3に示すようなチオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸およびこれらの増感剤の添加2分後に本発
明の有機化合物(例示No.SB−5)の添加量を変化さ
せ、各々最適に化学熟成し、さらに、緑感光性増感色素
(B−4)を用いて、色増感を施し、次いで化学増感終
了時に本発明の有機化合物(例示No.SB−5)をハロゲ
ン化銀1モル当り1×10-2モル添加し、緑感光性乳剤EM
G−1乃至EMG−10を調製した。乳剤としてのこのEMG1〜
EMG−10を用い、マゼンタカプラーとして後記するCM−
1を用いた以外は実施例−1と同様にして試料No.17〜2
6を作成した。これらの試料を実施例−1と同様にして
露光時の温度を変化させて評価した。結果を表−4に示
す。 表−4から明らかなように、緑感性乳剤層において
も、本発明の構成を有する試料No.18〜26においては、
露光時の温度変化に対する感度および階調の変動が小さ
いことがわかる。さらに詳しく見れば、本発明の試料の
中でも試料No.19、22、25および26が特に高感度で、露
光時の温度変化に対する感度および階調の変動が極めて
小さく優れていることがわかる。 また、本発明の有機化合物(例示No.SB−5)を化学
増感の終了時のみに添加した試料No.17は温度変化に対
する感度および階調の変動が大きく、化学増感中に該有
機化合物が存在しない場合には本発明の効果が得られな
いことがわかった。 実施例−3 実施例−2で用いた未化学熟成乳剤に対して、下記表
−5に示す様に本発明の有機化合物として例示化合物SA
−7、SB−1、SC−30、SC−39、SD−5および下記比較
化合物*をそれぞれ化学熟成に先立って添加した後、金
/硫黄増感をし、増感色素とし、赤感光性増感色素(C
−6)、およびシアンカプラーとして後記CC−1を用い
た以外は、実施例−2と同様にして試料を作成し、評価
を行った結果を下記表−6に示す。 この結果から、本発明のKsp値内の種々のKsp値を有す
る本発明の有機化合物において、本発明に係るハロゲン
化銀写真感光材料は露光時の温度変化による感度および
階調の変動が少ないこと、および本発明のKsp値の範囲
外のKsp値を有する比較化合物に対する本発明の有機化
合物の効果が判る。 実施例−4 実施例−1、2、3で用いたハロゲン化銀乳剤を組み
合わせ、表−7および表−8の構成で、試料No.34、35
を作成した。 この試料を用いて実施例−1、2、3と同様な試験を
行なった。結果を表−9に示す。 表−9の結果からかるように、重層試料においても、
本発明の効果が確認できた。即ち、本発明の構成になる
試料は、比較試料に比べ、高感度であり、露光温度に対
する感度変動が小さく、さらに青、緑および赤感性層の
感度バランスの崩れが著しく低減され優れていることが
わかる。 実施例−5 実施例1の未化学熟成乳剤EM−1〜EM−4の調製にお
いて、ハライド水溶液中に、例示化合物SB−5を、最終
的に調製されるハロゲン化銀1モルあたり1.0×10-4
ル添加した以外は同様にしてEM−A〜Dを調製した。次
に粒子形成が終了し、脱塩処理を行う前に例示化合物SB
−5をハロゲン化銀1モルあたり1.0×10-4モル添加し
た以外は同様にしてEM−E〜Hを調製した。ハロゲン化
銀粒子の形状、大きさはEM−1〜EM−4とほぼ同じもの
が得られた。 実施例1の青感性ハロゲン化銀乳剤EMB−2、6、1
0、14(本発明に係る有機化合物を添加せず金/硫黄増
感を行った乳剤)の乳剤の調製において、EM−1〜EM−
4をそれぞれEM−A〜EM−Hに変更した以外は同様にし
て青感性乳剤を調製し、これを用いて実施例1と同様に
してハロゲン化銀写真感光材料101〜108を作製し評価を
行った。その結果を下記表−10に示す。 試料101〜104の乳剤は、本発明に係る有機化合物がハ
ロゲン化銀粒子形成中に添加されたものであり、試料10
5〜108の乳剤は、本発明に係る有機化合物がハロゲン化
銀粒子形成後、脱塩工程中で添加されたものであり、そ
の差は添加が粒子の成長が起きている間であるかどうか
の差しかないが、温度変化に対する感度の変動を小さく
する効果の差は、表−10に示すように大きく現れてい
る。ハロゲン化銀粒子形成中に添加されたものでは、ハ
ロゲン組成による差もあるが、感度の低下が大きく、温
度の変動による特性の変動を小さくする効果は小さい。
特に階調の変動を小さくする効果は小さい。これに対
し、脱塩工程中で添加したものは、化学増感直前に添加
したものと比べ、感度の変動を抑える効果はやや小さい
ものの、階調変動を抑制する効果はほぼ同等であり、ま
た、感度の低下も僅かでしかない。 こうした現象の原因については未だ明らかではない
が、ハロゲン化銀粒子の形成中に添加された場合には、
これらの化合物がハロゲン化銀粒子中に取り込まれた
り、或いは、取り込まれないまでもハロゲン化銀粒子中
に欠陥を導入する役割を果たし、結果としてハロゲン化
銀乳剤の感光特性に大きな影響を及ぼすものと考えられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−210345(JP,A) 特開 昭58−91444(JP,A) 特開 昭58−95340(JP,A) 特開 昭58−171036(JP,A) 特開 昭62−40446(JP,A) 特開 昭62−253142(JP,A) 特開 昭63−41848(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.支持体上に、少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層
    を有するハロゲン化銀写真感光材料において、前記ハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも一層は、不安定硫黄化合物
    および金化合物の存在下で化学増感された塩化銀含有率
    90モル%以上の高塩化物ハロゲン化銀粒子及び銀イオン
    との溶解度積(Ksp)が1×10−11.0以下の物性値を有
    する有機化合物から選ばれる少なくとも一つの化合物が
    含有されており、該有機化合物は前記ハロゲン化銀粒子
    の形成後から該ハロゲン化銀粒子の化学増感終了までの
    間に添加されていることを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料。
JP62249316A 1986-11-22 1987-10-01 迅速処理性に優れ、かつ露光時の温度変化に対し感度および階調変動の少ないハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Fee Related JP2668223B2 (ja)

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JPH07122732B2 (ja) * 1986-04-25 1995-12-25 コニカ株式会社 ハロゲン化銀写真感光材料
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