JPH115361A - 記録媒体、及びこの記録媒体を用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

記録媒体、及びこの記録媒体を用いたインクジェット記録方法

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JPH115361A
JPH115361A JP10035933A JP3593398A JPH115361A JP H115361 A JPH115361 A JP H115361A JP 10035933 A JP10035933 A JP 10035933A JP 3593398 A JP3593398 A JP 3593398A JP H115361 A JPH115361 A JP H115361A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収速度が速く、適度なドット径が得
られ、画像濃度が高い印字物を得るための新規な記録媒
体、及びこれを用いたインクジェット記録方法を提供す
る。 【解決手段】 基材上に、粒子径の分布幅が3σ以内で
あり、且つ平均粒子径の1/5以下の粒子の割合が10
%以下である熱可塑性樹脂粒子を含む多孔質の最表層を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体及びこれ
を用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小液滴をノズルから飛翔させて、紙などの記録媒体に付
着させ、画像、文字などの記録を行なうものであるが、
高速低騒音、多色化が容易、現像が不要などの特徴があ
り、プリンターへの展開を初めとして、複写機、ワープ
ロ、FAX、プロッター等の情報機器へ展開され急速に
普及している。
【0003】また、近年高性能のデジタルカメラ、デジ
タルビデオ、スキャナーが安価で提供されつつあり、パ
ーソナルコンピューターの普及と相まって、これらから
得られた画像情報をインクジェット記録方式で出力する
機会が増えている。このため銀塩系写真や製版方式の多
色印刷と比較して遜色無い画像をインクジェット方式で
出力することが求められている。
【0004】そのために、記録の高速化、高精細化、フ
ルカラー化など記録装置、記録方式の改良が行われてき
たが、記録媒体に対しても高度な特性が要求されるよう
になってきた。
【0005】この様な状況下において一般的に記録媒体
に要求される特性としては、 (1) インク吸収速度が速く、必要以上の滲みが無い
こと (2) 印字濃度及び発色性が高いこと (3) 耐候性に優れていること (4) 光沢のある画像が提供できること などが挙げられる。
【0006】かかる要求に対して、種々の提案がなされ
ている。たとえば、特開昭59―22683号公報に
は、インク吸収が良好で光沢のある印刷シートを得るた
めに、最低造膜温度を異にする2種以上の熱可塑性樹脂
を基材面に塗布し、乾燥・造膜させて表面にクラックを
生じさせることが記載されている。
【0007】また特開昭59―222381号公報、特
開平6−55870号公報、同7−237348号公報
及び同8−2090号公報には、画像の耐水性、耐候性
を向上させるために、表層に熱可塑性樹脂粒子を含む層
を設け、印字後、表層を皮膜化することが記載されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、熱可塑性樹脂粒子の粒子径分布はブロードであっ
て、大小さまざまな粒子を含み、このようなブロードな
粒子径分布を有する熱可塑性樹脂粒子を用いて多孔質層
を形成すると、大きな粒子の間で形成される空孔を小さ
な粒子が埋める形で充填され、さらに粒径が小さいほう
が有効に熱がかかりやすいので、熱可塑性樹脂粒子のT
g近傍であればTg以下でも軟化してより空孔が埋まっ
てしまう。このため、得られる記録媒体のインク吸収ス
ピードは遅くなり、結果として色境界で滲み(ブリーデ
イング)を発生したり、色ムラ(ビーデイング)を起こ
した。
【0009】またインクのにじみ率が小さくなり、印字
ドットの径が小さくなったり、ドットの形状が歪んだり
して、白抜けを生じ、画像品位が良好でない場合があっ
た。
【0010】そこで本発明の目的は、上記従来の問題点
を解決し、インク吸収速度が速く、適度なドット径が得
られ、画像濃度が高い印字物を得るための新規な記録媒
体、及びこれを用いたインクジェット記録方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体は、基
材上に粒子径の分布幅が3σ以内であり、且つ平均粒子
径の1/5以下の粒子の割合が10%以下である熱可塑
性樹脂粒子を含む多孔質の最表層を有することを特徴と
するものである。
【0012】また、本発明のインクジェット記録方法
は、上記記録媒体に、インク液滴を飛翔させて付着さ
せ、その後必要に応じ前記記録媒体を加熱するものであ
る。
【0013】本発明では、最表層として熱可塑性樹脂粒
子を含む多孔質層を設けることにより、付与されたイン
クが、この多孔質層を介して下層、例えばインク受容
層、もしくはインク吸収性のある基材に到達し、そこに
画像を形成し、次いでこの最表層を非孔質化すること
で、画像濃度が高く、耐候性に優れた印字物が得られる
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の記録媒体は、最表層とし
て、粒子径の分布幅が3σ以内であり、且つ平均粒子径
の1/5以下の粒子が10%以下である熱可塑性樹脂粒
子を含む多孔質層を設けることを特徴とし、これにより
インク吸収性が良好であり、適度なドットの滲み率を得
て、白抜けのない高品位な画像が得られるものである。
尚、σは粒子の粒子径分布の標準偏差を示す。
【0015】粒子径分布が3σを越えたり、さらに平均
粒子径の1/5以下の粒子の割合が10%を越えると、
小さな粒子が大きな粒子の周囲に細密充填され、空孔が
埋まってしまいインク吸収性、画質が低下する。
【0016】最表層に使用される熱可塑性樹脂粒子の平
均粒子径としては、0.1〜5.0μmが好ましく、更
には0.2〜3μm、さらに好ましくは0.2〜2μm
の範囲である。
【0017】この熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が0.
1μm未満であると、熱可塑性樹脂層の絶対的な空孔容
積が小さくなり、さらにTg近傍の温度でも軟化しはじ
めて空孔をふさぐことがあり、インク吸収性、画質が低
下する傾向にある。また平均粒子径が5μmを越える
と、印字後、非孔質化処理を行った場合、表面が平滑化
しにくくなることがあり、光沢度が低下する傾向にあ
る。
【0018】本発明において、粒子の粒度分布、標準偏
差σ及び平均粒子径は、コールター株式会社製の粒度計
LS230を用いて測定した値である。また、本発明に
おいて粒子径の分布幅は、10nm幅で粒度分布をとっ
たとき、粒子の存在割合が0.5%以上の粒子について
の粒子径分布の幅である。
【0019】本発明で使用される熱可塑性樹脂粒子とし
てはラテックスが好ましく、たとえば塩化ビニル系、塩
化ビニリデン系、スチレン系、アクリル系、ウレタン
系、ポリエステル系、エチレン系、SBR系、NBR系
のラテックスが挙げられる。
【0020】平均粒子径の1/5以下の粒子が多く混入
している多分散性の熱可塑性樹脂粒子の場合には、遠心
分離法もしくは濾過膜分離法により熱可塑性樹脂粒子を
処理することによって熱可塑性樹脂粒子の粒子径を上記
の範囲とすることができる。
【0021】かかる熱可塑性樹脂粒子を含む最表層は、
熱可塑性樹脂粒子の固形分を10〜50重量%の範囲に
調製した塗工液を、基材もしくはその上に設けられたイ
ンク受容層に塗工することにより形成される。
【0022】熱可塑性樹脂粒子の塗工量としては、印字
後の処理により表面光沢性を付与し、干渉色の発現を抑
え、且つ保護膜として充分機能する程度の厚さが必要で
あり、通常2〜10μmになるように塗工されるのが好
ましい。
【0023】本発明で使用される基材としては、透明、
不透明のいずれの基材でも使用でき、たとえば、上質
紙、中質紙、アート紙、ボンド紙、レジンコート紙など
の紙類、ポリエチレンテレフタレート、ジアセテート、
トリアセテート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リアクリレート、などのプラスチックからなるフィルム
などが使用できる。但し、インク受容層を熱可塑性樹脂
粒子を含む多孔質層のみで構成する場合、基材として
は、インク吸収性のある紙や多孔性樹脂等を使用するこ
とが好ましい。
【0024】基材として紙を使用する場合、繊維状物質
からなる基紙の表面を硫酸バリウムでコートし、表面の
ベック平滑度を400秒以上で、且つ白色度を87%以
上に調整してなる基材を使用することが、銀塩写真に匹
敵するような画像が得られるので、とりわけ好ましい。
【0025】ここで用いる硫酸バリウムとしては、その
平均粒子径が0.4〜1.0μmの範囲、より好ましく
は0.4〜0.8μmの範囲のものが望ましい。このよ
うな範囲の粒子径を有する硫酸バリウムを使用すること
で、所望の白色度、光沢度、インクの溶媒吸収性を満足
させることができる。
【0026】硫酸バリウムを結着させるためのバインダ
ーとしては、ゼラチンが好ましく、硫酸バリウム100
重量部に対して6〜12重量部の割合で用いられる。
【0027】硫酸バリウムの基紙への塗工量としては、
インクの溶媒吸収性及び表面の平滑性を持たせるため
に、20〜40g/m2の範囲が好ましい。
【0028】硫酸バリウム層の平滑度があまり高いとイ
ンク吸収性の低下を招きやすいので、その平滑度は好ま
しくは600秒以下、より好ましくは500秒以下にす
ることが望ましい。
【0029】本発明の記録媒体のより好ましい態様は、
最表層の下層として顔料を含むインク受容層を設けたも
のである。
【0030】インク受容層は、熱可塑性樹脂粒子を含む
多孔質層に付与されたインクを吸収・保持して画像が形
成される層であり、顔料を主体としてなる多孔質層であ
る。
【0031】使用される顔料としては、シリカ、炭酸カ
ルシウム、アルミナ水和物等が挙げられるが、その中で
も染料定着性、透明性の点からアルミナ水和物がとりわ
け好ましい。
【0032】アルミナ水和物としては、アルミニウムア
ルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリウムの加水分
解などの公知の方法で製造できる。その形状は繊毛状ま
たは針状、板状、紡錘状等があり、また、配向性の有無
も問わない。
【0033】本発明で使用するアルミナ水和物は、工業
的に市販されているもの、もしくはそれらの原料から加
工されたもの等を使用することができ、これらアルミナ
水和物の特徴として透明性、光沢性、染料定着性の高い
もので且つ、被膜形成時にクラック等の入らず、塗工性
の良いものであればさらに良い。工業的に市販されてい
るものとしては、例えば、触媒化成社製のAS−2、A
S−3、日産化学社製の520等が挙げられる。
【0034】アルミナ水和物は、通常粒子径が1μm以
下と細かいものであり、優れた分散性を有するものであ
るため、記録媒体に非常に良好な平滑性、光沢性を持た
せることができる。
【0035】アルミナ水和物を結着するためのバインダ
ーとしては、水溶性高分子の中から自由に選択すること
ができる。例えば、ポリビニルアルコールまたはその変
性体、澱粉またはその変性体、ゼラチンまたはその変性
体、カゼインまたはその変性体、アラビアゴム、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース
誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン
系共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、
エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラ
テックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸また
はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体などが好
ましい。これらのバインダーは単独あるいは複数種混合
して用いることができる。
【0036】アルミナ水和物とバインダーの混合比は、
重量比で、好ましくは1:1〜30:1、より好ましく
は5:1〜25:1の範囲から任意に選択できる。バイ
ンダーの量が上記範囲よりも少ない場合はインク受容層
の機械的強度が不足する場合があり、ひび割れや粉落ち
が発生する傾向がある。また、上記範囲よりも多い場合
は細孔容積が少なくなってインクの吸収性が低下する場
合がある。
【0037】インク受容層を形成するための塗工液に
は、アルミナ水和物及びバインダーに加え、必要に応じ
て分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性
剤、界面活性剤、消泡剤、耐水化剤、離型剤、蛍光増白
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加することも可
能である。
【0038】アルミナ水和物の基材への塗工量として
は、染料定着性をもたせ且つ必要な平滑性を持たせる為
にも10g/m2以上が好ましく、基材がインク吸収性
を有しない場合、塗工量としては30〜50g/m2
範囲がより好ましく、基材がインク吸収性を有する場
合、塗工量としては20〜40g/m2の範囲がより好
ましい。
【0039】塗工・乾燥方法は特に限定されないが、必
要に応じてアルミナ水和物及びバインダーに焼成処理を
施す等も可能である。かかる焼成処理を施すことによ
り、バインダーの架橋強度が上がり、インク受容層の機
械的強度が向上し、また、アルミナ水和物層の表面光沢
が向上する。
【0040】本発明では、記録媒体にインクを付与して
画像を形成し、次いで必要に応じ最表層である熱可塑性
樹脂粒子を含む多孔質層を非孔質化(透明化)すること
により印字物を得るものである。
【0041】インクの付与方法としては、簡便さの点で
インク液滴を飛翔させるインクジェット方式が好まし
く、その中でも、高速印字、高精細印字を可能とする、
インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を形成して
オリフィスから吐出させるバブルジェット方式が好まし
い。
【0042】熱可塑性樹脂粒子を含む多孔質層を非孔質
化する方法としては、加熱処理が好ましく、かかる処理
を施すことで、耐水性、耐光性等の耐候性が良好とな
り、画像に光沢を付与することができ、印字物の長期保
存を可能とする。
【0043】この時の加熱温度としては、基材、インク
受容層及びインク等の材料への影響、非孔質化後の表面
性を考慮すると、時間との関係もあるが、70℃〜18
0℃の範囲が好ましい。
【0044】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0045】実施例1 米国特許明細書第4242271号に記載された方法に
従ってアルミニウムアルコキシドを合成し、これを加水
分解、解膠法によりアルミナ水和物のコロイダルゾルを
合成した。
【0046】上記アルミナ水和物のコロイダルゾルを濃
縮して15重量%の溶液を得た。一方、ポリビニルアル
コール(商品名:PVA117、クラレ社製)をイオン
交換水に溶解して10重量%の溶液を得た。この2種の
溶液を、アルミナ水和物の固形分とポリビニルアルコー
ルの固形分が重量比で10:1になるように、混合し、
攪拌して分散液を得た。
【0047】この分散液をポリエチレンテレフタレート
フィルム上にダイコートして、擬ベーマイトを含む多孔
質層を形成した。この多孔質層の厚みは約40μmであ
った。
【0048】更に、この多孔質層上に、固形分15%の
塩化ビニル系ラテックス(Tg:81℃)を遠心分離処
理し、上澄み液40%を除去して、平均粒子径0.64
μm、σ0.20μm、粒子径分布幅0.55μm、平
均粒子径の1/5以下の粒子の割合を1%にしたものを
バーコーターにて塗布し、75℃で乾燥して、厚さ約5
μmの多孔質ラテックス層を形成して、本発明の記録媒
体を得た。ラテックス層をSEMで観察したところ、空
隙が多数形成されていた。
【0049】この記録媒体に対して、インクジェットプ
リンタ(商品名:BJC610JW、キヤノン製)を用
いて画像を形成した後、170℃で熱処理してラテック
ス層を非孔質化し、印字物を得た。
【0050】この印字物に対して画像濃度、印字ドット
の状態を評価し、また記録媒体に対してはインク吸収性
の評価を行った。その結果を表1に示す。 a)画像濃度:マクベス反射濃度計RD−918を用い
て評価した。 b)印字ドット状態:参照媒体として、熱可塑性樹脂粒
子を含む多孔質層を最表層として含まない記録媒体を用
い、その印字物の印字ドットを光学顕微鏡にて観察し、
参照媒体と比較して印字ドット径が大きく、且つドット
形状が真円状にきれいに形成されているものを○、ドッ
ト径が小さく、さらにドットの形状が歪んだり色むらが
あるものを×とした。 c)インク吸収性:印字物の色境界部の滲み(ブリーデ
ィング)およびビーディングの発生を観察し、ブリーデ
ィング及びビーディングの発生しないものを○とし、発
生したものを×とした。
【0051】実施例2 実施例1と同じラテックスを精密濾過膜を用いて、平均
粒子径0.58μm、σ0.24μm、粒子径分布幅
0.64μm、平均粒子径の1/5以下の粒子の割合を
5%にしたものを最表層に用い、その他は実施例1と同
様にして記録媒体を形成して、印字物を作成した。その
評価結果を表1に示す。
【0052】得られたラテックス層をSEMで観察した
ところ、空隙が多数形成しているのが確認された。
【0053】実施例3 基材として、以下のコート紙を調製した。
【0054】硫酸ナトリウムと塩化バリウムから反応さ
せて形成した平均粒子径0.6μmの硫酸バリウム10
0重量部、ゼラチン10重量部、ポリエチレングリコー
ル3重量部、クロム明礬0.4重量部を配合して塗工液
とし、これを坪量150g/m2の、ベック平滑度34
0秒の基紙に、乾燥厚が20μmになるように塗工した
後、スーパーカレンダー処理を行って表面平滑度405
秒の基材を得た。
【0055】この基材を使用し、実施例1で用いたアル
ミナ水和物に代えてAS−3(触媒化成社製)を使用
し、アルミナ水和物を含む多孔質層の厚さを26μmと
したことを除いて、実施例1と同様にして本発明の記録
媒体を作成した。
【0056】この記録媒体を使用して実施例1と同様に
して印字物を作成した。評価結果を表1に示す。
【0057】実施例4 繊維質基材としてステキヒトサイズ度が35秒の一般上
質紙(坪量65g/m2)を使用し、この基材上に下記
組成の塗工用組成物を乾燥塗工量が5g/m2になるよ
うにブレードコーター法により塗工し、常法により乾燥
させた。
【0058】 炭酸カルシウム(平均粒子径0.7μm ) 100重量部 デンプン 30重量部 SBRラテックス 10重量部 水 300重量部
【0059】さらに、この上に実施例1と同じラテック
スを遠心分離処理し、平均粒子径1.20μm、σ0.
45μm、分布幅1.33μm、平均粒子径の1/5以
下の粒子の割合を2%にし、実施例1と同様にして塗
布、乾燥して、多孔質ラテックス層を形成し、本発明の
記録媒体を得た。評価結果を表1に示した。
【0060】得られたラテックス層をSEMで観察した
ところ、ラテックスが空隙を多数形成していることが確
認された。
【0061】この記録媒体に対して実施例1と同様に印
字を行ったところ、インク吸収性に優れたものであっ
た。
【0062】実施例5 実施例1と同じラテックスを遠心分離処理し、上澄み液
30%を除去して、平均粒子径0.55μm、σ0.2
7μm、分布幅0.77μm、平均粒子径の1/5以下
の粒子の割合を10%にしたものを最表層に使用し、こ
れ以外は実施例1と同様にして本発明の記録媒体を得
た。ラテックス層をSEMで観察したところ、ラテック
スが空隙を多数形成していることが確認できた。この記
録媒体に対して実施例1と同様に印字を行なった。評価
結果を表1に示す。
【0063】比較例1 固形分15%の塩化ビニル系ラテックス(Tg:81
℃、平均粒子径0.5μm、ラテックス固形分中の平均
粒子径の1/5以下の粒子の割合15%)を用いて厚さ
約7μmの最表層を形成し、その他は実施例1と同様に
して記録媒体を得た。
【0064】ラテックス層をSEMで観察したところ、
粒子が細密に充填され、空隙が極めて少ないことがわか
った。
【0065】この記録媒体に対して実施例1と同様に印
字を行なった。評価結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、インク吸収性が良好
で、印字ドットが所望の形状及び大きさを有し、画像濃
度の高い印字物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小俣 亜子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、粒子径の分布幅が3σ以内で
    あり、且つ平均粒子径の1/5以下の粒子の割合が10
    %以下である熱可塑性樹脂粒子を含む多孔質の最表層を
    有することを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記基材と前記最表層との間にインク受
    容層を有する請求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記インク受容層にアルミナ水和物を含
    有する請求項2に記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂粒子がラテックス粒子
    である請求項1に記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が
    0.1〜5μmの範囲にある請求項1に記載の記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂粒子の平均粒子径が
    0.2〜3μmの範囲にある請求項5に記載の記録媒
    体。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の記録媒体に、イ
    ンク液滴を飛翔させて付着させることを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の記録媒体に、イ
    ンク液滴を飛翔させて付着させ、その後前記記録媒体を
    加熱することを特徴とするインクジェット記録方法。
JP03593398A 1997-02-18 1998-02-18 記録媒体、及びこの記録媒体を用いたインクジェット記録方法 Expired - Fee Related JP3869928B2 (ja)

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JP2003048371A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Konica Corp インクジェット記録媒体
WO2011093896A1 (en) * 2010-01-31 2011-08-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Paper with surface treatment

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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