JPH11514530A - (2.5―dkg)リダクターゼの各種改良型変異体 - Google Patents

(2.5―dkg)リダクターゼの各種改良型変異体

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JPH11514530A JP9525303A JP52530397A JPH11514530A JP H11514530 A JPH11514530 A JP H11514530A JP 9525303 A JP9525303 A JP 9525303A JP 52530397 A JP52530397 A JP 52530397A JP H11514530 A JPH11514530 A JP H11514530A
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Abstract

(57)【要約】 アスコルビン酸(ビタミンC)前駆体である2-ケト-L- グロン酸を産生するために使用する酵素である、2,5-ジケト-D- グルコン酸リダクターゼA およびB の変異体は、部位指向性変異生成法(site-directed mutagenesis)により調製した。これらの変異体は、1またはそれ以上の以下の特徴、すなわち温度安定性の増大、基質阻害に対する抵抗性の増大、酵素による基質のターンオーバーの増大、そして基質に対する親和性の増大を示しうる。

Description

【発明の詳細な説明】 (2.5-DKG)リダクターゼの各種改良型変異体 発明の分野 本発明は、産業上有益な酵素の改良変異型に関する。特に、本発明は天然に存 在する2,5-ジケト-D-グルコン酸(2.5-DKG)リダクターゼの変異体、2.5-DKGリダ クターゼAおよびBに関する。これらの変異型は、2.5-DKGを、アスコルビン酸(ビ タミンC)の前駆体である2-ケト-L-グロン酸(2-KLG)に立体選択的に変換する触媒 作用について改善を示す。これらの変異型は、温度安定性の改善、基質阻害耐性 の上昇、酵素による基質の変換率の上昇、および基質親和性の上昇という特性の うち一つ以上を示す。 関連出願 本出願は、1996年1月11日提出(出願中)の米国特許出願08/584019および1996年 1月16日提出(出願中)の米国特許出願08/585595の一部継続出願である。 発明の背景 健康に対する大衆の関心が世界的に広まりつつあり、ビタミンCの需要は増大 してきている。アスコルビン酸の需要の一つに、食品保存のための抗酸化剤とし ての一般的な利用がある。この需要を満たす一つの方法は、アスコルビン酸の生 産の中間産物である2-KLGの生産の増大を達成することである。この2-KLG中間産 物は、酸または塩基触媒による環化によって容易にアスコルビン酸に変換され得 る。また2-KLGはアスコルビン酸よりも安定性および貯蔵寿命が大きい。即ち直 接にアスコルビン酸を生産するよりは、2-KLGを貯蔵して、そこからアスコルビ ン酸に変換するほうが実際的である。 微生物の第一のグループ、Erwinia、Acetobacter、Gluconobacterの多くの種 はD-グルコースから2,5-DKGを生産し得る。コリネバクテリア群(Corynebacteriu m、Brevibacterium、およびArthrobacter)および、Micrococcus、Staphylococcu s、Pseudomonas、Bacillus、およびCitrobacter由来の各種由来の微生物の第二 のグループは、第一のグループによって生産された2,5-DKGを2-KLGに変換し得る 。2-KLGを生産するために適当な複数の微生物を連続発酵または共発酵させるこ とは、Erwinia種およびCorynebacterium種の両者の適切な特性を単一の微生物中 で組み合わせることで単純化された(Andersonら、Science 23: 144-149(1985)) 。これは、2,5-DKGを2-KLGに変換する2,5-DKGリダクターゼをCorynebacterium種 中に同定したことによって達成された。次にこのリダクターゼの遺伝子がクロー ニングされ、Erwinia herbicola(単一発酵でD-グルコースを2-KLGに変換するこ とができるEnterobacteriaceae科の細菌)中で発現された。得られた細菌株は2,5 -DKGリダクターゼを主酵素として有し、単一の発酵過程でD-グルコースを2-KLG に変換することができた(Lazarusら、Fourth ASM Conf.Genet.Molec.Biol.I ndust.Microorg.,187-193(1989))。 単一発酵過程における2,5-DKGリダクターゼの触媒能を改善することは、2-KLG の生産を増大させる重要な方法である。また、増強された触媒活性を有する精製 された2,5-DKGリダクターゼAは、2,5-KGを2,5-KLGに変換するための試験管内反 応に用いられ得る。例えば、精製された酵素を固相担体上に固定化することによ って2-KLGを連続的に生産することが、そのような反応によって可能となると考 えられる。 下に示すミカエリス-メンテンの式に従えば、酵素反応の効率はkcatおよびKm という2つの動力学的パラメーターによって計測され得る。 Km kcat E+S ←→ ES → E+P 分解速度定数kcatは代謝回転数としても知られ、酵素-基質(ES)複合体の分解の 目安である。この定数はまた、単位時間当たりに酵素の活性部位当たりにES複合 体を経て産物(P)に変換される基質分子(S)の最大数を示す。Vmaxは酵素が基質で 飽和している場合の酵素による分解反応の最大速度である。即ち、Vmaxは飽和基 質濃度で一定であり、それ以上基質濃度が上昇しても変化しない。飽和基質濃度 におけるkcatは、等式Vmax=kcat[Eγ]によってVmaxおよび総酵素濃度[Eγ]に相 関する。ミカエリス定数Kmは、速度がVmax/2に等しくなる基質濃度である。即ち 、KmはES複合体の強度の目安である。複数のKmを比較する場合、低いKmは強い、 より好ましい結合の複合体を示し、高いKmは弱い、好ましくない結合の複合体を 示す。kcat/Km比は特異性定数と呼ばれ、基質に対する酵素の特異性、即ち基質 に対する酵素分子当たりの触媒効率を示す。特異性定数が大きければ大きいほど 、基質は酵素にとって好ましい。 Erwinia 種のような適当な宿主株(2,5-DKG生産細胞)で発現されたCorynebacte riumの2,5-DKGリダクターゼ(2,5-DKGリダクターゼA。2,5-DKGリダクターゼIIと しても知られる)(Andersonら、Science 230: 144-149(1985);Millerら、J.Biol .Chem.262: 9016-9020(1987))を用いて、2-KLGの目覚ましい生産量が達成され た。これらの結果は、2,5-DKGリダクターゼAが2,5-DKGに対して報告された低い 特異性定数しか持たないにも関わらず達成された。 2,5-DKG リダクターゼAに対するこの低い特異性定数は、相同なCorynebacteri umの第二の2,5-DKGリダクターゼ(2,5-DKGリダクターゼB。2,5-DKGリダクターゼI としても知られる)が2,5-DKGに対して報告された大きい特異性定数を有する(Son oyamaおよびKobayashi、J.Ferment.Technol.65: 311-317(1987))のと対照的 である。さらに、いずれの2,5-DKGリダクターゼも、既知の基質に対して大きい 特異性定数を有するいくつかの既知のアルドースおよびケト-リダクターゼに相 同である。Corynebacteriumは天然には2,5-DKGに遭遇しないため、この化合物が 2,5-DKGリダクターゼAに対して優れた基質ではないことは意外ではない。このよ うな知見から、2,5-DKGリダクターゼAの活性部位が2,5-DKGから2-KLGへの触媒変 換に最適な設計をされていないことが示唆される。即ち、単一発酵過程において 2,5-DKGリダクターゼA特異的活性を最適化するためには、酵素の活性中心に対し て部位特異的変異導入によるアミノ酸置換が行われなければならないと考えられ る。 酵素の動力学的パラメーターの改善に加えて、構造安定性が部位特異的変異導 入によるアミノ酸置換、欠失、または挿入によって増加し得る。以下は構造安定 化変異の例である。バクテリオファージT4リゾチーム(Matsumuraら、Nature 342 :291-293(1989))、バクテリオファージλリプレッサー(Sauerら、Biochem.25:5 992-5998(1986))、大腸菌ジヒドロ葉酸リダクターゼ(Villafrancaら、Biochem. 26:2182-2189(1987))、およびサブチリシンBPN'(Pantolianoら、Biochem.26:20 77-2082(1987))の温度安定性を改善するために、タンパク質の種々の部位の間に 共有結合を生じさせるための新規のジスルフィド結合の導入が用いられた。2つ のシステインの挿入によってジスルフィド結合が生じる部位を推測するために、 結晶学的に決定されたタンパク質の3次元構造を効率的にスキャンすることを可 能にするコンピュータープログラムが存在する(Paboら、Biochem.25:5987-5991 (1986))。このような結合は局所的な立体構造を安定化するが、それより高次の 立体構造は変化させないと考えられる。 α-ヘリックス中のグリシンからアラニンへのアミノ酸置換は、バクテリオフ ァージλリプレッサー(Hechtら、Proteins: Struct.Funct.Genet.1:43-46(19 86))、およびBacillus stearothermophilus由来中性プロテアーゼ(Imanakaら、N ature 324:695-697(1986))の温度安定性を増大させることが示されている。バク テリオファージT4リゾチームの融解温度Tmの上昇は、アラニンからプロリン、お よびグリシンからアラニンという2アミノ酸置換によって達成された(Matthewsら 、Proc.Natl.Aca.Sci.USA 84:6663-6667(1987))。タンパク質の疎水性コア 中の(特に既に存在する芳香族側鎖集団の近くの)アミノ酸をチロシンのような芳 香性残基に置換することによって、カナマイシンヌクレオチジルトランスフェラ ーゼ(Liaoら、Biochem.83:576-580(1986))およびバクテリオファージλリプレ ッサー(Hechtら、Biochem.81:5685-5689(1984))の温度安定性を上昇させること が示されている。 発現ベクター中の転写および翻訳調節配列は、細菌中でのタンパク質の大量生 産に必要な重要な要素である。大腸菌Trp、バクテリオファージλPL、大腸菌lac UV5、およびTrp-lacUV5融合(Tac)プロモーターは、もっともよく利用される原 核生物プロモーターである(de Boerら、Proc.Natl.Aca.Sci.USA 80:21-25(1 983); Sambrookら、Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Press(1989); Ren autら、Gene 15:81-93(1981))。メッセージの翻訳効率、mRNA安定性、およびタ ンパク質の本来の安定性は、大量発現における主要な要素である。 目的の配列を有する合成NAオリゴヌクレオチドを用いた部位特異的変異導入に よって、対象のタンパク質をコードするDNA配列中に選択されたヌクレオチドを 置換、欠失または挿入することが可能となる。標的配列を合成配列で置換するこ とによって目的の変異を導入するために、組換えDNA技術が用いられる。繊維状 バクテリォファージ由来の複製起点を含むプラスミドの開発(VieraおよびMessin g、Methods in Enzymology 153:3-11(1987))によって、自己複製し得るプラスミ ドの一本鎖型に断片をクローン化することが可能となる。そのようなプラスミド を利用することにより、DNA断片をプラスミドから繊維状バクテリオファージベ クターにサブクローニングするという余剰の作業が省かれる。部位特異的変異導 入を行うためのキットは商業的に入手できる。 天然の酵素とは異なる特性を有する2,5-DKGリダクターゼAの変異型は有用であ ると考えられる。特に、温度安定性の改善、基質阻害耐性の上昇、酵素による基 質回転率の増大、および基質親和性の増大という特性のうち一つ以上が、酵素の 商業的有用性を高めるために有益であると考えられる。 残念ながら、タンパク質が実質的な配列または構造上の相同性を共有しない限 り、あるタンパク質の有益な変異に基づいて、別のタンパク質の性能を改良する ためにそのタンパク質をコードする配列のどこが変更されるべきかを正確に予測 するための、タンパク質間での一般化は不可能である。即ち、変更される特定の タンパク質の正確な構造および機能特性の解析を行うことが必要である。このこ とにより、触媒効率または温度安定性の上昇のような目的の結果を得るために、 どのアミノ酸を変更すべきかが示唆される。 徐々に、既知のタンパク質の構造と目的のタンパク質の配列間の相関が、コン ピューター・シミュレーション(van Gunsteren,V.F.,Prot.Engin.2:5-13(19 88); Yang,M.M.ら、Reaction Centers of Photosynthetic Bacteria(Michel-Bey erle編)、Springer-Verlag,Germany(1990),209-218)、データベース(Moult,J .ら、Proteins 1:146-163(1987); Klein,P.ら、Biopolymers 25:1659-1672(19 86); Nakashima,H.ら、J.Biochem.99:153-162(1986); Deleage,G.ら、Prot .Engin.1:289-294(1987))、神経回路(Qian,N.ら、)J.Molec.Biol.202:865 -884(1988); Holley,L.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:152-156(1989) ; Bohr,H.ら、FEBS Lett.241:223-228(1988))または専門家のシステム(Robson, B.ら、J.Molecu.Graphics 5:8-17(1987))を用いて得られるようになってきて いる。全 般的には、Fasman,G.R.,TIBS 14:295-299(1989)を参照。 タンパク質構造の解析におけるコンピューターの利用、またはコンピューター を用いた方法の利用は、例えば米国特許4704692(Ladner); 4760025(Estellら);4 853871(Pantoliano ら);および4908773(Pantolianoら)に論じられている。 2,5-DKG リダクターゼの配列を用いて行った配列の比較から、2,5-DKGリダク ターゼは、単量体NADPH依存性の原核および真核生物のカルボニルリダクターゼ( アルド-ケトリダクターゼとして知られる)のより大きなスーパーファミリーのメ ンバーであることが明らかとなった(Carperら、Exp.Eye Res.49:377-388(1989 );Bohrenら、J.Biol.Chem.264:9547-9551(1989))。この酵素ファミリーのメ ンバーには、牛プロスタグランジンFシンターゼのような生合成酵素、クロルデ コンリダクターゼおよびアフラトキシンb1リダクターゼのような無毒化酵素、お よびカエル水晶体のrhoクリスタリンのように酵素活性が同定されていない構造 タンパク質が含まれる。 ヒトアルドースリダクターゼ酵素は、良く特性が知られ研究されている。アル ドースリダクターゼは糖尿病合併症への関与が疑われている。アルドースリダク ターゼは糖尿病患者においてグルコースからソルビトールへの還元を引き起こし 、長期糖尿病に付随する糖尿病性白内障および神経疾患を引き起こすと考えられ ている。ヒトの糖尿病合併症を予防するための特異的アルドースリダクターゼ阻 害剤を発見するために、多大な努力がなされてきた(Frank,Opthamology 98:586 -593(1991); Zenonら、Clinical Pharmacy 9:446-456(1990))。ヒトの健康に重 要である可能性があるため、いくつかのグループによって、ホロ酵素(Wilsonら 、Science 257:81-84(1992))、NADPH補因子または補因子類似分子ATP-リボース との複合体(Rondeauら、Nature 355:469-472(1992); Borhaniら、J.Biol.Chem .267:24841-24847(1992))、または阻害剤zopolrestatとの複合体(Wilsonら、Pr oc.Natl.Acad.Sci.90;9847-9851(1993))としてのヒトアルドースリダクター ゼの結晶構造が解明されてきた。最近、別のアルドースリダクターゼファミリー のメンバー、α-HSDの構造が同様に解明された(Hoogら、Proc.Natl.Aca.Sci .91:2517-2521(1994))。これらの構造から、アルド-ケトリダクターゼは8つの 平行なα/βバレル(樽)(最初に記載されたトリオースりん酸イソメラーゼに因ん で 「TIMバレル」モチーフとしても知られる)であることが示された。これは非常に 一般的なタンパク質の折り畳み構造であり、約17の例が知られている。構造がわ かっている全ての酵素の約10%は「TIMバレル」である(FarberおよびPetsko,TIB S 1990:228-235(1990))。 ヒトアルドースリダクターゼの構造から複数の特性が判明する。アルドースリ ダクターゼのα/βバレルは、樽の「コア」を形成する8つのβ鎖と、種々の長さ のループによってβ鎖に繋がってβ鎖を取り囲む8つのαヘリックスからなる。 既知の全てのTIM-バレル酵素と同様に、β鎖のC末端に見られるループは酵素の 活性部位(基質と補因子が結合して触媒反応が起きる)を形成する。NADPHは伸び きった構造で樽の上部に結合し、水素化物の転移が生じるニコチンアミドリング は樽のほぼ中心を占める。補因子のニコチンアミドリングの向きは、基質結合ポ ケット中に突き出たpro-R水素を有するA-クラスリダクターゼに対して予測され るのと同様である。アルドースリダクターゼの樽は、2つのさらなる2次構造の特 性がある。即ち、β鎖7とαヘリックス7を繋ぐアミノ酸ループ上およびαヘリッ クス8の後のC末端「尾部」に見られる2つのαヘリックス(H1およびH2と呼ばれる )である。アルドースリダクターゼの構造から、このC末端尾部が樽の頂部に被さ って活性部位の一部になることが示される。 本発明は、酵素的に活性な原核生物2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダ クターゼBの変異型を提供する。 発明の概要 本発明は、2,5-DKGリダクターゼA、2,5-DKGリダクターゼBの特定の修飾を含む 変異体、およびそれらのタンパク質を生産するのに有用な材料および方法、生産 に有用な改良された生物および細胞系列を提供する。本発明の別の態様には、改 良型2,5-DKGリダクターゼのための発現構築物およびその産物、および改良型2,5 -DKGリダクターゼをコードするDNAを含むクローニングベクターが含まれる。 野生型2,5-DKGリダクターゼAおよび野生型2,5-DKGリダクターゼBをコードする DNAは、遺伝子のDNAの一本鎖型(2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクター ゼBのコーディング領域中の選択された部位に変更を加えることを可能にする)を 用いた部位特異的変異導入を用いて改良される。この方法によって、2,5-DKGリ ダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼBをコードする単離されたDNA中に変異が 導入され、2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼB中の予め定められ た部位の少なくとも一つのアミノ酸の置換がDNAの発現に際して生じる。 本発明の改良型2,5-DKGリダクターゼおよびコーディング配列は、温度安定性 の改善、基質阻害に対する耐性の強化、酵素による基質回転の上昇、および基質 親和性の上昇、の特性の一つ以上を示す。各改良型2,5-DKGリダクターゼは異な るKmおよびVmaxを有し得る。 本発明のさらなる特性は、2,5-DKGリダクターゼの結晶化の方法を提供するこ とである。本発明のさらなる特性は、NADPHと複合体化した2,5-DKGリダクターゼ の結晶化の方法を提供することである。 図面の簡単な説明 図1は、2,5-DKGリダクターゼA遺伝子のための発現ベクターである。 図2は、変異型の2,5-DKGリダクターゼAの生産のための発現ベクターである。 図3は、プラスミドptrpl-35.Aおよびptrpl-35.Bである。 図4は、2,5-DKGリダクターゼA(SEQ ID NO:1)のアルゴリズム・モデルの模式図 である。 図5は、アルゴリズムおよび相同性モデルに基づく2,5-DKGリダクターゼAの推 定される二次要素の比較である。 図6は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBとヒトアルドースリダクターゼとのタン パク質配列の比較である。枠はアルドースリダクターゼの二次構造要素を示す(S EQ ID NO:2)(SEQ ID NO:3)。 図7は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA 変異型F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異型Y23Fの基質動力学である。 図8は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼB 変異型N50Aの基質動力学である。 図9は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA 変異型A272Gの基質動力学である。 図10は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼ A変異型F22Y/Q192R、2,5-DKGリダクターゼA変異型F22Y/A272Gおよび2,5-DKGリダ クターゼA変異型Q192R/A272Gの基質動力学である。 図11は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA変異 型F22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子Kmである。 図12は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した、選択された変異型 の温度変性分析である。 図13は、2,5-DKGリダクターゼA:NADPH複合体の結晶の回折パターンである。 発明の詳細な説明 定義 本明細書で用いる場合、用語「野生型」2,5-DKGリダクターゼAとは、2,5-DKG の選択的な2-KLGへの変換を触媒することができる、あるタンパク質を指す。野 生型酵素とは、米国特許5008193(本明細書では参考文献として挙げる)に記載さ れたようにATCC株第31090由来のCorynebacterium種から得られる酵素である。 用語「野生型」2,5-DKGリダクターゼBとは、2,5-DKGの選択的な2-KLGへの変換 を触媒することができる、あるタンパク質を指す。野生型酵素とは、米国特許49 45052(本明細書では参考文献として挙げる)に記載されたようにCorynebacterium 種shs752001から得られる酵素である。 本明細書で用いる場合、「野生型」2,5-DKGリダクターゼAまたは「野生型」2, 5-DKGリダクターゼBに対して、用語「変異型」とは近縁のアミノ酸配列を有する 、あるタンパク質を指す。しかし、そこには1つ以上のアミノ酸置換、欠失、ま たはアミノ酸残基の挿入が含まれる。それらの残基はいくつかの方法を用いて選 択された。一つの方法には、2,5-DKGリダクターゼAが8本鎖α/βバレル構造だと する二次構造の推定を用いることが含まれる。2,5-DKGを選択的に2-KLGに変換す ることに関して野生型に比べて改良された特性を有する変異型酵素をコードする ように遺伝子を修飾するために、複数の修飾が行われ得る。 本明細書に記載の化合物の多く(例えばタンパク質および糖類の酸性誘導体)が 、液体であれば周囲の培地によって様々なイオン化状態で存在し、または固体で あれば調製された元の溶液から分離して存在し得ることは、当該分野ではよく知 られている。例えばある分子を表現するための「グルコン酸」のような用語は、 その有機分子の全てのイオン化状態を含むと考えられる。即ち、例えば「D-グル コン酸」および「D-グルコン酸塩」の両者は同一の有機分子を指し、特定のイオ ン化状態を指定するものではない。D-グルコン酸が非イオン化状態で存在し、ま たは例えばナトリウム、カリウム、または他の塩として存在し得ることはよく知 られている。化合物が開示内容に直接の関係がある場合のイオン化または非イオ ン化型は、当業者には文脈から明らかであり、その他は無関係であると考えられ る。即ち、2,5-DKGリダクターゼAタンパク質自体およびその種々の変異型は、pH によって種々のイオン化状態で存在し得る。これらのイオン化状態の全ては、用 語「2,5-DKGリダクターゼA」および「変異型2,5-DKGリダクターゼA」に含まれる 。 用語「発現ベクター」には、それに含まれる、発現を実行する他の配列に操作 可能なように連結されたDNA配列を発現し得るベクターが含まれる。特に記述さ れていないが、発現ベクターが宿主生物中でエピソームまたは染色体DNAとの融 合部分として複製可能であることが含まれる。発現ベクターが複製不能であれば 効果的な操作は不可能であることは明らかである。概して、「発現ベクター」は 機能上の定義も与えられる。一般的に、DNA組換え技術に有用な発現ベクターの 多くは、「プラスミド」の形態をとる。プラスミドとは複製起点を有する環状二 本鎖DNA分子または環状一本鎖DNA分子を指す。これらのDNA分子は、そのベクタ ー形態では染色体に連結していない。通常利用される他の効果的なベクターはフ ァージおよび非環状DNAである。本明細書では、「プラスミド」および「ベクタ ー」はしばしば互換的に用いられる。しかし、本発明は同等の機能を果たし、現 在または将来知られる他の発現ベクターの形態を含むと考えられる。 用語「構築物」は、広くプラスミド、ベクター等、およびその断片(例えばカ セット、および遺伝子配列)を含むと考えられる。 「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、「細胞」および「細胞培養液」等は、本発 明の組換えベクターを形質転換した、またはするための、個々の細胞、細胞系列 、細胞培養液、および回収された細胞を表すために互換的に用いられる。これら の用語には、最初にベクターを受容した細胞の子孫も含まれる。 「形質転換」は、宿主の内容DNAを変えるための全ての方法を指す。これには 、例えば塩化カルシウム、りん酸カルシウム、またはDEAE-デキストランを利用 したトランスフェクション、接合法、電気穿孔法、核内注入法、ファージ感染法 、またはDNA取り込みの制御を行うための当該分野で知られる他の方法、のよう な試験管内形質転換法が含まれる。 用語「アミノ酸」は、天然に存在する全てのL-α-アミノ酸を指す。この定義 には、ノルロイシン、オルニチン、およびホモシステインが含まれる。アミノ酸 は1文字または3文字表記で表される。 Asp D アスパラギン酸 Thr T スレオニン Ser S セリン Glu E グルタミン酸 Pro P プロリン Gly G グリシン Ala A アラニン Cys C システイン Val V バリン Met M メチオニン Ile I イソロイシン Leu L ロイシン Tyr Y チロシン Phe F フェニルアラニン His H ヒスチジン Lys K リジン Arg R アルギニン Trp W トリプトファン Gln Q グルタミン Asn N アスパラギン これらのアミノ酸は化学組成および側鎖の特性によって分類され得る。アミノ 酸は荷電・非荷電の2つのグループに大まかに分類される。各グループはアミノ 酸をさらに正確に分類するためにサブグループに分けられる。 I.荷電アミノ酸 酸性残基: アスパラギン酸、グルタミン酸 塩基性残基: リジン、アルギニン、ヒスチジン II.非荷電アミノ酸 疎水性残基: セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン 脂肪族残基: グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン 非極性残基: システイン、メチオニン、プロリン 芳香族残基: フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン 機能または安定性の実質的な変更は、表1より保存性の低い置換を選択するこ とによってなされる。即ち、(a)置換の領域中のポリペプチド骨格の構造(例えば シートまたはヘリックス構造)、(b)標的部位の分子の電荷または疎水性、または (c)側鎖の大きさを維持する上での効果がもっと有意に異なる残基を選択するこ とによってなされる。一般的に大きな変化をもたらすと考えられる置換は、(a) 親水性残基(例えばセリンまたはスレオニン)が疎水性残基(例えばロイシン、イ ソロイシン、フェニルアラニン、バリンまたはアラニン)に置き換わる、(b)シス テインまたはプロリンが何らかの他の残基に置き換わる、(c)正電荷の側鎖を有 する残基(例えばリジン、アルギニンまたはヒスチジン)が負電荷性残基(例えば グルタミン酸またはアスパラギン酸)に置き換わる、または(d)大きい側鎖を有す る残基(例えばフェニルアラニン)が側鎖を有さない残基(例えばグリシン)に置き 換わる、ような置換である。 方法の概略 細胞の形質転換、ベクターの構築、プローブを用いたハイブリダイゼーション の実施、部位特異的変異導入の実施等に用いられた技術の多くは、当該分野で広 く実施されている。多くの実施者には、特定の条件および方法を記載した標準的 な情報源(例えばSambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold SpringHarbor Press(1989)(本明細書では参考文献として挙げる)参照)が良く知 られている。しかし、さらなる手引きのために以下の項目を示す。 2,5-DKGリダクターゼAの発現 完全に機能する遺伝子が、コーディング配列を形質転換される宿主細胞中で操 作可能なプロモーターおよびリボソーム結合部位を含む適当な発現ベクターに連 結される。当該分野の現在の状況においては、本発明に適した多くのプロモータ ー/調節系および適当な宿主細胞が入手可能である。原核生物は一般的にDNA配列 のクローニングに好ましいため、同様の宿主はクローニングおよび発現の両者に 用いられ得る。2-KLG生産の方法は、このような微生物系と最も都合良く関係し ている。大腸菌K12株294(ATCC 31446)はクローニングのための宿主として特に有 用である。利用され得る他の微生物株には、大腸菌B、大腸菌X1776(ATCC 31537) および大腸菌DH-1(ATCC 33489)のような大腸菌株が含まれる。発現のためには、 前述の株、大腸菌W3110(F-、λ-、原栄養菌 ATCC 27325)、Bacillus subtilusの ようなかん菌、およびSalmonella typhimuriumまたはSerratia marcesansのよう な他の腸内細菌、および種々のPseudomonas種が用いられ得る。特に好ましい宿 主のグループには、グルコースまたは他の一般的に利用できる代謝産物を2,5-DK Gに変換できる培養細胞が含まれる。そのような宿主の例は広くAcetobacter、Gl uconobacter、Acetomonas、およびErwinia属に見られる。これらの属の分類およ び名に関しては、同一のまたは類似の株が時に異なる名称を与えられることがあ る。例えば、下の実施例で用いられるAcetobacter cerinusは、Gluconobacter c erinusとも呼称される。特定の宿主細胞の例には、一例としてErwinia herbicol a(ATCC 21998、米国特許3998697ではAcetomonas albosesamaeと見なされる)、Ac etobacter(Gluconobacter)oxydans亜種melanozenes(IFO 3292 IFO 3293 ATCC 9937)、Acetobacter(Gluconobacter)cerinus(IFO 3263 IFO 3266)、Gluconoba cter rubiginous(IFO 3244)、Acetobacter fragum(ATCC 21409)、Acetobacter( Acetomonas)suboxydans亜種industrius(ATCC 23776)が含まれる。 概して、宿主細胞に対して適切な種由来の複製および調節配列を含むプラスミ ド発現またはクローニングベクターまたは接合性プラスミドは、それらの宿主細 胞と共に用いられる。ベクターは通常、複製起点および形質転換細胞の表現型選 択を可能にするマーカー遺伝子を有する。例えば大腸菌は典型的には大腸菌株由 来のプラスミドpBR322(Bolivarら、Gene 2:95-113(1977))を用いて形質転換され る。pBR322はアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、形質転換 細胞を容易に同定する方法を提供する。発現に利用する際には、pBR322または他 の微生物プラスミドは、微生物自身のタンパク質の発現に利用され得るプロモー ターを含むか、含むように改良されなければならない。組換えDNAの構築に最も 一般的に利用されるプロモーターには、β-ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およ びラクトースプロモーター系(Changら、Nature 275: 617-624(1978); Itakuraら 、Science 198: 1056-1063(1977); Goeddelら、Nature 281:544-548(1979))、お よびトリプトファン(trp)プロモーター系(Goeddelら、Nucleic Acids Res.8: 4 057-4074(1980)、EPO出願0036776)が含まれる。これらは最も良く用いられるも のであるが、他の微生物プロモーターも発見され、利用されている。それらのヌ クレオチド配列の詳細はすでに開示され、それらを形質転換ベクター中の遺伝子 と当業者は操作上機能的に連結することが可能である(Siebenlistら、Cell 20:2 69-281(1980))。 適当な切断および連結によって、2,5-DKGリダクターゼAおよびBをコードするD NA配列は上に概略したように調製された前述のベクターに含まれ得る。不要また は阻害的ないかなる配列も除去され得、次にこれらの原核生物酵素が精製され得 る。または、そのままの細胞または破砕された細胞が触媒主として直接利用され 得る。または、形質転換されるとグルコースまたは他の代謝産物を目的の2-KLG に全面的に変換することができるような宿主が選択され得る。 野生型プラスミドDNA、2,5-DKGリダクターゼAの変異型プラスミドDNA、および2, 5-DKGリダクターゼBのプラスミドDNAのいずれも、酵素発現のために宿主にトラ ンスフェクションされる。組換え宿主細胞は酵素発現に適した条件で培養される 。通常、選択圧は抗生物質の存在によってもたらされる。抗生物質に対する耐性 はベクターによってコードされる。 変異導入のためのベクター構築 Andersonらは、クローン化されたDKGリダクターゼA遺伝子を大腸菌trpプロモ ーターの制御下に含むプラスミドptrpl-35(図1)の構築を米国特許5008193に記載 している(本明細書では参考文献として挙げる)。2,5-DKGリダクターゼAの変異型 の構築および解析を容易にするために、数個の小さい改良点を有するこのプラス ミ ドの派生物が構築された。これらの改良点は以下に記載される。最終プラスミド 構築物はpSStac.DKRG.AAAと呼ばれ、図2に示される。 A)2,5-DKGリダクターゼAの構造遺伝子は、以後の変異導入分析を容易にするた めに、3つの新規の制限酵素部位を含むように変異導入される。これらの3つの部 位は「沈黙」している、即ち生じるDKGR Aタンパク質のアミノ酸配列は変化しな い。 B)pSStac.DKRG.AAAのプロモーターは、ptrpl-35に見られるtrpプロモーターの 代わりにde Boerら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21-25(1983))に記載された tacIIプロモーターである。これはtrpプロモーターの改良型であり、lacリプレ ッサーの結合部位を含み、lacリプレッサー発現細胞中での遺伝子の発現を制御 可能にする。 C)プラスミドはさらに、一本鎖繊維状ファージf1由来の複製起点を含むように 改良される。プラスミド中にこのDNA配列を利用することによって、配列解読お よび変異導入のためのプラスミドの一本鎖形態を生じることが当該分野で知られ ている。 2,5-DKGリダクターゼおよび変異型を生産するために、さらに2つのプラスミド ptrpl-35.Aおよびptrpl-35.B(図3)が構築された。これらはそれぞれpBR322中の 大腸菌trpプロモーターの後に存在する2,5-DKGリダクターゼ各型AおよびBの構造 遺伝子を発現する。これらのプラスミド構築物の原材料は米国特許5008193に記 載されているptrpl-35である。 発現のためのDKGリダクターゼAおよびB遺伝子を調製する際、これらの遺伝子 の野生型コーディング配列に対して多数の改良がなされた。ptrpl-35中の野生型 DKGリダクターゼA遺伝子プラスミドは開始メチオニンの直前にEcoRI部位を有す る。EcoRI-KpnI消化によって構造遺伝子全体を切り出し得るように、終止コドン の直後にKpnI部位が導入された。同様に、野生型DKGリダクターゼB遺伝子をA遺 伝子と同一のベクターに挿入し得るように、野生型DKGリダクターゼB遺伝子の直 前および直後にEcoRIおよびKpnI部位が導入された。 野生型DKGリダクターゼA遺伝子は、新規のXbaIおよびApaI部位を導入して改良 された。これらの部位は前後に存在するEcoRIおよびKpnI部位と共に、遺伝子を 各々が全長の約1/3の長さの3つの断片に分ける。A遺伝子のXbaIおよびApaI部位 は「沈黙」している、即ちそれらはコードされるタンパク質のアミノ酸配列を変 えない。同じXbaIおよびApaI部位がDKGリダクターゼB遺伝子の類似の位置に導入 された。2つの部位の1つ目、XbaIはB遺伝子中でサイレントであり、B遺伝子のア ミノ酸配列を変えない。しかし2つの部位の2つ目(ApaI)をB配列に導入する際に アミノ酸配列を変えないことは不可能であった。そのため、ApaI部位に適合させ るために配列の変化が導入され、ApaI部位の作製の間にDKGリダクターゼBのセリ ン189がグリシン(A遺伝子の類似位置に見られるアミノ酸)に変異させられた。 プラスミドptrpl-35はEcoRIおよびHindIIIで消化され、DKGリダクターゼAの構 造遺伝子および下流配列を含む約1690bp断片を生じた。断片はアクリルアミドゲ ル電気泳動で精製され、EcoRIおよびHindIII消化したM13mp19ベクターDNAに連結 された。連結反応液は大腸菌株JM101細胞に形質転換され、正しい組換え体が組 換えファージRF調製物の制限酵素マッピングによって同定された。組換えファー ジ(M19mp19.EcoRI/HindIII.DKGRA)は、変異反応のために大スケール鋳型調製物( 一本鎖型)として調製された。 野生型DKGR B遺伝子を含むプラスミドの原材料は、記載された(Grindleyら、A pplied and Environmental Microbiology 54: 1770-1775(1988)、本明細書では 参考文献として挙げる)プラスミドpCBR13である。プラスミドpCBR13はEcoRIおよ びBamHIで消化され、約2000bp断片を生じた。この断片はアクリルアミドゲル電 気泳動で精製され、EcoRIおよびBamHI消化したM13mp19に連結され、組換えファ ージM19mp19.RI/BamHI.DKGRBを生じた。組換えファージ(M19mp19.RI/BamHI.DKGR B)は、変異反応のために大スケール鋳型調製物(一本鎖型)として調製された。 変異反応は以下の通りである。新規の制限酵素部位を野生型DKGR AおよびB遺 伝子に導入するため、オリゴヌクレオチドプライマーが設計された。DKGR Aには XbaI、ApaIおよびKpnIが導入され、DKGR BにはEcoRI、ApaI、XbaIおよびKpnIが 導入された。(これらの制限酵素部位を導入するために用いられたオリゴヌクレ オチドは以下の通りである。XbaI.A=5'-CGCGAAGCTGGCTCTAGATCAGGTCGAC-3'(SEQ ID NO:4)、ApaI.A=5'-ATCGTGGGGGCCCCTCGGTCAGGGC-3'(SEQ ID NO:5)、KpnI.A=5' -GAGGTCGACTGAGGTACCCGAACACCCG-3'(SEQ ID NO:6)、EcoRI.B=5'-GGGTATCTAGAATT CTATGCCGAA-3'(SEQ ID NO:7)、XbaI.B=5'-CGACCGGCTGGGTCTAGACGTGATCGAC-3'(SE Q ID NO:8)、ApaII.B=5'-ACCGAGAGCTGGGGGCCCCTCGCCCGGCGC-3'(SEQ ID NO:9)、K pnI.B=5'-GAAGAGATGTAGGGTACCGATGCCGCGCA-3'(SEQ ID NO:10)) 変異反応は、Carter,Methods Enzymol.154:382(1987)(本明細書では参考文献 として挙げる)に記載された通りの「2プライマー」法によった。変異用オリゴヌ クレオチドは100D260単位/mlに希釈された。キナーゼ反応は以下のように行われ た。2μlプライマー、2μ 110×キナーゼ緩衝液、1μl 100mM DTT、13.5μl二重 蒸留脱イオン化H2O、および0.5μlキナーゼ(4ユニット/μl、New England Biola bs,Beverly,Massachusetts); 37℃30分。次にキナーゼは70℃15分で熱失活処 理され、反応液はプライマー濃度5μMに調節された。各プライマー5μl、同様に カイネーションされた「上流」プライマー5μl(M13ポリリンカークローニング部 位の直前の配列に相補的な配列決定用18mer、5'-TTCCCAGTCACGACGTTG-3'(SEQ ID NO:11)、鋳型3μg、2.5μl 10×RB緩衝液を最終体積25μlに含む対合反応液が 作製され、熱ブロックで3分75℃に熱し、次に実験台上で25℃に冷却することで 対合が行われた。伸長反応は、2μlの2.0mM dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、1μl リガーゼ(6Weiss単位/μl、New England Biolabs,Beverly Massachusetts)、1 μl大腸菌DNAポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片,New England Biolabs,Beverly Massachusetts)、5μl 5×リガーゼ緩衝液、2μl 1 0mM rATP、およびH2Oを層体積50μlになるよう加えて行われた。伸長反応は25℃ 4時間行われた。5μlの伸長反応液がCaCl2コンピテントMutL大腸菌株に形質転換 された。個々のプラークは96穴マイクロタイタープレートに並置され、37℃で培 養され、大腸菌株LM101細胞のローン上に植えつけられ、37℃でさらに培養され た。各王レートに対して複数のニトロセルロース膜型が取られ、32P放射線標識 変異オリゴヌクレオチドでプローブ探査された。条件は以下の通りである。ハイ ブリダイゼーション37℃1時間、6×SSC洗浄37℃、TMACI洗浄液(3M塩化テトラメ チルアンモニウム、50mMTris(pH8.0)、2mM EDTA、0.1% SDS)洗浄65℃および68 ℃。各オリゴヌクレオチドとハイブリダイゼーションする個々の推定組換え体は 、一本鎖形状で調製され、全ての正しい部位が存在し、二次的な変異が導入され ていないことを確認するために配列解読された。このようにして同定された変異 型ファージは以下のように命名された。 M13mp19.RI/HindIII.DKGR.AAA'およびM13mp19.RI/BamHI.DKGR.BBB'。 変異型遺伝子は発現のためにファージからptrpl-35ベクターにサブクローン化 された。M13mp19.RI/HindIII.DKGR.AAAの鋳型は、4種類のdNTPを用いて大腸菌DN AポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片,New England Bi olabs,Beverly Massachusetts)で「埋め立て」られ、以下の反応のための2本鎖 型にされた。25μl鋳型、5μl 10×ニックトランスレーション緩衝液、3μl 10m M dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、10μl M13相補的「上流」プライマー(5'-TTCCC AGTCACGACGTTG-3')、総体積52μl。反応液は前述と同じく熱ブロックで徐々に対 合させられ、大腸菌DNAポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大 断片,New England Biolabs,Beverly Massachusetts)1μlを加えて反応が開始 され、25℃30分伸長された。反応液は次にEcoRIおよびHindIIIで消化され、生じ た1690bp断片が精製され、EcoRIおよびHindIIIで消化されたptrpl-35にサブクロ ーン化され、プラスミドptrpl-35.DKGR.Aを生じた。DKGR B構築物については、 鋳型M13mp19.EcoRI/BamHI.DKGR.BBBが同様に埋め立てられ、EcoRIおよびKpnIで 消化され、約843bp断片がアクリルアミドゲル電気泳動で精製された。この断片 は次にEcoRIおよびKpnI消化されたptrpl-35.Aにクローニングされた(変異型DKGR A遺伝子と入れ替わったが、KpnIからHindIIIまでのDKGR A下流配列は保持する) 。このプラスミドはptrpl-35.DKGR.B:S189Gと呼称される。 DKGR B発現構築物ptrpl-35.DKGR.B:S189Gは、位置189に本来のコドン、セリン を有する野生型DKGR B発現プラスミドを構築するための原材料として用いられた 。これは以下のようになされた。ptrpl-35.DKGR.B:S189GはNcoIおよびXhoIで消 化され内部のコドン配列の約2/3(約700bp)を除去された。この領域は導入された XbaIおよびApaI部位およびアミノ酸189のセリンからグリシンへの変異を含む。 この領域はpCBR13由来の野生型遺伝子配列のNcoIからXhoIで置き換えられた。最 終構築物はptrpl-35.DKGR.Bと呼称される。 解析のためにDKGリダクターゼAおよびBタンパク質を生産するために、プラス ミドptrpl-35.Aおよびptrpl-35.BおよびpBR322対照プラスミドが大腸菌株HB101 にCaCl2法によって導入され、アンピシリンおよびテトラサイクリンを含むLB寒 天プレート上で選択された。5.0ml培養液がアンピシリンおよびテトラサイクリ ンを含むLB中で飽和するまで一晩37℃で振とう培養された。遠心によって細胞が 回収され、分画がSDS-PAGEゲル電気泳動によって解析された。これらの細胞溶解 液、および大腸菌株MM294を用いた同様の実験の約30000MWの領域には、2,5-DKG リダクターゼに対して期待された新規のバンドは見られなかった。細胞溶解液は 2,5-DKGリダクターゼに関して検定され、これらの溶解液中にはpBR322溶解液の 背景値以上の活性は見られなかった。 これらのプラスミドが28℃で培養されたAcetobacter cerinus株(IFO 3263)に 同様に導入され、SDS-PAGEによって発現が調べられた場合、ptrpl-35.Aおよびpt rpl-35.B溶解液の約30000ダルトン領域に際だった新規のバンドが観察された。A cetobacter cerinus細胞溶解液を2,5-DKG還元活性に関して試験した場合、同様 にpBR322の背景値以上の活性の上昇が見られた。 部位特異的変異導入 2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼBをコードするDNA配列に、 配列中の予め決定された位置の選択されたアミノ酸をコードするヌクレオチドを 置換するための部位特異的変異導入がなされた。 1つの塩基対のみが変えられる場合の部位特異的変異導入の好ましい方法は、 野生型酵素をコードするDNA配列を、一本鎖バクテリオファージ由来の複製起点 を含む組換えプラスミドにクローン化することによって行われる。次に、同定さ れた位置のヌクレオチドを変換するために適当なプライマーが用いられる。目的 の配列に相補的な合成オリゴヌクレオチドプライマー(偽対合が制限される領域 内を除く)が、プラスミドベクター中の一本鎖野生型2,5-DKGリダクターゼAまた は2,5-DKGリダクターゼB配列に相補的な鎖の合成にプライマーとして用いられる 。生じる二本鎖DNAは宿主細菌に形質転換される。形質転換された細菌は寒天培 地にまかれ、1つの細胞がプラスミドを有するコロニーを形成するまで置かれる 。理論的には、コロニーの50%は変異型を含むプラスミドを有し、50%は元の配列 を有する。プライマーと完全に一致する変異型プラスミドとのみハイブリダイゼ ーションするような強度条件下で、コロニーは放射線標識した合成プライマーと ハ イブリダイゼーションされる。ハイブリダイゼーションするコロニーは次に拾わ れて培養され、変異型プラスミドが回収される。 野生型2,5-DKGリダクターゼA遺伝子の変異型の変異導入のための部位の選択 変異導入のための部位の選択に重要であるのは、野生型酵素の二次および三次 構造の予測である。二次構造の予測は、以下の方法の一つで行われる。先ず、2, 5-DKGリダクターゼAおよびB、および他の相同な酵素(プロスタグランジンFシン ターゼ、牛水晶体およびラット水晶体アルドースリダクターゼ、ヒト肝臓アルデ ヒドリダクターゼ、およびカエル水晶体のrhoクリスタリン)の配列が並列され、 多数の保存された残基が明らかにされる。次に、配列は当該分野で良く知られた 種々の構造予測アルゴリズム(ChouおよびFasman,Adv.Enzymol.47: 45-148(19 78); Garnierら、J.Mol.Biol.120: 97-120(1978); WilmotおよびThornton,J .Mol.Biol.203: 221-232(1988); KarplusおよびSchulz,Naturwissenschafte n 72: 212-214(1985); Eisenbergら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81: 140-144 (1984); RoseおよびRoy,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77: 4643-4647(1980))に かけられる。これらの予測は、8本鎖α/βバレルという酵素の二次構造のおおよ そのモデル(「アルゴリズム・モデル」)を得るために対照・比較される。この二 次構造予測は最近解明された8本鎖α/βバレル折り畳み構造を有する相同なタン パク質の二次構造と一致している(Rondeauら、Nature 355:469-472(1992))。 樽構造は2つの要素からなる。一つ目の要素は、樽板のように寄り添って樽を 形成する、8つの平行にねじれたβ鎖のコアである。この樽構造を取り囲むのが 、二つ目の要素である8つのαヘリックスであり、種々の長さのループによって β鎖に連結している。この8本鎖α/βバレル構造は、この構造が最初に発見され た酵素に因んでトリオースりん酸イソメラーゼ(TIM)バレルと呼ばれる。α/βバ レルの折り畳みパターンは、結晶構造が知られている17の酵素で見られる。実際 、知られている酵素構造の約10%はα/βバレルである(FarberおよびPetsko,TIB S 1990:228-235(1990))。17の既知のα/βバレル酵素は共通のα/βバレルのコ アを有する。基質および補因子特異性はβ鎖およびαヘリックスを繋ぐ可変性の ループに由来する。 アルゴリズム・モデル(前述参照)に基づく2,5-DKGリダクターゼAの提唱される 二次構造モデルを、模式的に図4に示す(SEQ ID NO: 1)。β鎖を矢印で、αヘリ ックスを筒で示す。二次構造の予測される要素を繋ぐポリペプチド鎖領域は、無 形の構造として示す。NおよびC末端配列にはそれぞれ34および17アミノ酸が存在 する。βシートのC端(図4の左より)の8つのループのいくつかとC末端「尾部」( 位置262から278)は、他のTIMバレル酵素と同様に酵素の活性部位を形成すると考 えられる。おおまかなモデルではあるが、活性部位ループと考えられる部位中の 残基に着目することが可能になり、この構造は酵素の論理的な設計を極めて容易 にする。ループおよび「尾部」と考えられる残基の近傍の他の残基もまた活性部 位の一部を成し得ることは明らかである。 変異導入のための部位の選択は、さらに構造を比較解析することによって推進 される。2,5-DKGリダクターゼの配列の分析から、これが単量体NADPH依存性の原 核および真核生物のカルボニルリダクターゼ(アルド-ケトリダクターゼとして知 られる)のより大きなスーパーファミリーのメンバーであることが明らかとなっ た(Carperら、Exp.Eye Res.49:377-388(1989);Bohrenら、J.Biol.Chem.264 :9547-9551(1989))。この酵素ファミリーのメンバーには、牛プロスタグランジ ンFシンターゼのような生合成酵素、クロルデコンリダクターゼおよびアフラト キシンb1リダクターゼのような無毒化酵素、およびカエル水晶体のrhoクリスタ リンのように酵素活性が同定されていない構造タンパク質が含まれる。 ヒトアルドースリダクターゼの構造から、相同性モデル設計における重要な主 要特性が明らかである。アルドースリダクターゼのα/βバレルは樽の「コア」 を形成する8つのβ鎖からなり、このコアは種々の長さのループによってβ鎖に 繋がったαヘリックスによって取り囲まれる。他の既知のTIM-バレル酵素と同様 に、β鎖のC末端に見られるループは酵素の活性部位(基質と補因子が結合して触 媒反応が起きる)を形成する。NADPHは伸びきった構造で樽の上部に結合し、水素 化物の転移が生じるニコチンアミドリングは樽のほぼ中心を占める。補因子のニ コチンアミドリングの向きは、基質結合ポケット中に突き出たpro-R水素を有す るA-クラスリダクターゼに対して予測されるのと同様である。アルドースリダク ターゼの樽は、2つのさらなる2次構造の特性がある。即ち、β鎖7とαヘリック ス7を繋ぐアミノ酸ループ上およびαヘリックス8の後のC末端「尾部」に見られ る2つのαヘリックス(H1およびH2と呼ばれる)である。アルドースリダクターゼ の構造から、このC末端尾部が樽の頂部に被さって活性部位の一部になることが 示される。 2,5-DKGリダクターゼ変異型Aのモデルは、アルドースリダクターゼ:NADPH複合 体の座標(Wilsonら、Science 257: 81-84(1992))、応用モデル設計法(Greer、Me thods in Enzymology 202: 239-252(1991); Bajorathら、Protein Science 2: 1 798-1810(1993)、いずれも本明細書では参考文献として挙げる)に基づいて立て られた。図5に、このモデルから予測される二次構造を示す。 どのアミノ酸が活性中心を形成するかに関するような情報は、対象の酵素の実 際の三次元形態(X線結晶解析またはNMR解析から得られる)の知識さら得られる。 2,5-DKGリダクターゼの場合、そのような情報はまだ開示された文献中には存在 しない。即ち、そのような場合の代わりの戦略は、上述のように2,5-DKGリダク ターゼAのモデルを利用して、1アミノ酸置換または1アミノ酸置換の組み合わせ を活性部位領域に関係すると思われる残基に限定することである。 タンパク質の特定の部位の変異は、細菌中でのそのタンパク質の発現の増強を 引き起こし得る。他の考え得る点変異体は、1から4つの近い位置でのまとまった アミノ酸置換によって生じる。安定に折りたたまった変異体のうち、21から25領 域、46から52領域、164から170ループ、188から200ループ、230から235ループ、 およびC末端「尾部」(262-278)に由来するもののみが野生型酵素と有意に異なる 活性を示し得る。このことから、これらのループおよび尾部領域が酵素の活性部 位を形成することがさらに確認される。 本明細書で提案する何個の変異型でも、一つの変異型にまとめられ得る。一つ の部位の特定の置換により、その特定の変異型において同一の位置の他のアミノ 酸による置換が不可能になるのは明らかである。 以下の実施例は本発明を例証し当業者がそれを作製・利用するために示すもの である。これらの実施例はいかなる意味においても本発明の他の範囲を限定する ものではない。 実施例1 変異導入のためのプラスミドpSStac.DKGR.AAAの構築 プラスミドptrpl-35の少量がEcoRIおよびHindIII制限酵素で消化され、生じた 1690bp断片はアガロースゲル電気泳動で精製された。この断片は次にEcoRIおよ びHindIII消化したM13mp19ベクターに連結された。生じた組換えファージ(M13 m p19.DKGRAと呼ばれる)は以降の変異導入のための一本鎖鋳型ファージを単離する ために用いられた。2,5-DKGリダクターゼA遺伝子に3つの新規の制限酵素切断部 位を導入するために、鋳型は3つのオリゴヌクレオチドで変異導入された。これ らの部位は新規の制限酵素切断部位をDNA配列中に導入するが、コードされるタ ンパク質のアミノ酸配列は遺伝コードの縮重性のために変化しないという点で全 て「沈黙」している。3つの変異導入用オリゴヌクレオチドおよび導入された変 異は以下の通りである。1)オリゴヌクレオチドXbaAは配列5'-CGCGAAGCTGGCTCTAG ATCAGGTCGAC-3'(SEQ ID NO: 12)を有し、アミノ酸位置98に新規のXbaI部位を導 入する。2)オリゴヌクレオチドApaAは配列5'-ATCGTGGGGGCCCCTCGGTCAGGGC-3'(SE Q ID NO: 13)を有し、アミノ酸位置188に新規のApaI部位を導入する。3)オリゴ ヌクレオチドKpnAは配列5'-GAGGTCGACTGAGGTACCCGAACACCCG-3'(SEQ ID NO: 14) を有し、最後のアミノ酸の後にある終止コドン(TGA)の直後に新規のKpnI部位を 導入する。変異導入反応および条件は、変異型Q192Rの構築に関して実施例2に記 載されるものと本質的に同一である。変異導入反応後、陽性プラークは変異導入 用オリゴヌクレオチドに対する強度条件下でのハイブリダイゼーションによって 同定され、2,5-DKGリダクターゼA断片の全コーディング領域が配列解読され、変 異が確認された。 以下の断片の3点ライゲーションから、プラスミドpSStac.DKGR.AAAが構築され た。1)上述の変異型ファージM13 mp19.DKGRA由来のEcoRIからHindIII(2,5-DKGリ ダクターゼAをコードする遺伝子を含む)、2)プラスミドptac6(プラスミドptrpl- 35と同等だが、ptrpl-35のtrpプロモーターの代わりにBoerら(Proc.Natl.Acad .Sci.USA 80:21-25(1983))が記載したtacプロモーターを含む)由来のPstIか らEcoRI断片850bp、3)プラスミドp690のHindIIIからPstIの約4000bpベクター断 片。このp690プラスミドは、バクテリオファージf1のゲノム(ヌクレオチド5489- 5946)由来のRsaI/DraI制限酵素断片を有するプラスミドpBR322の派生物であり、 PvuII部位に挿入された一本鎖DNA複製起点を含む。 上述のこれらの3つの断片はアガロースゲル電気泳動で単離され、精製され、 およそ等しいモル比でライゲーションされ、コンピテント大腸菌細胞を形質転換 するのに用いられた。生じたコロニーは正しい構築物(pSStac.DKGR.AAA(図2)と 呼ばれる)を同定するために制限酵素地図作製により解析された。 実施例2 2,5-DKGリダクターゼA遺伝子の部位特異的変異導入 A.変異導入のための鋳型DNAの調製 pSStac.DKGR.AAAを含む大腸菌細胞(XL1-Blue株、Stratagene社)がLB培地(Samb rookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press ,A.1(1989))で対数増殖期初期まで培養され、ヘルパーファージVCS-M13(Strata gene)で感染させられた。ヘルパーファージの感染は、プラスミドpSStac.DKGR.A AAの一本鎖型のパッキングと分泌に必要な要素を提供する。感染細胞は37℃で一 晩振とう培養され、Sorvall SM24ローターで10000rpmで10分遠心されて除去され た。パッケージされたプラスミドを含む上清は回収され、細胞塊が廃棄された。 パッケージされたプラスミドは1/4体積の2.5M NaCl、20% PEG(ポリエチレングリ コール)を添加して沈澱させられた。添加後、混合液は25℃20分静置され、沈殿 物が遠心によって回収された。 沈殿物は0.4ml TE緩衝液(10mM Tris(pH7.5),1mM EDTA)に懸濁され、等量の50: 50クロロフォルム:フェノールによる何回かの連続的な抽出でさらに精製された 。各抽出後、水性(上)層が回収された。DNAは2倍体積の氷冷エタノールで沈澱さ れた。沈殿物は遠心で回収され、TE緩衝液に懸濁された。プラスミド濃度は260n mの光吸収の測定によって、10D260=40 μg 一本鎖DNA/mlの変換を用いて算出さ れた。プラスミド濃度はTEで1μg/mlに調節された。 B.オリゴヌクレオチドプライマーのりん酸化 配列5'-GCCCCTCGGTCGCGGCAAGTACG-3'(SEQ ID NO:15)を有する合成オリゴヌク レオチドが合成され、以下のようにりん酸化された。オリゴヌクレオチドは濃度 5.0 OD260/mlに希釈された。次に2.5μlオリゴヌクレオチドが、3μl 10×キナ ーゼ緩衝液(1M Tris(pH8.0),100mM MgCl2,70mM DTT,10mM ATP)、25μlH2O、およ び2単位T4ポリヌクレオチドキナーゼ(4ユニット/μl、New England Biolabs,Be verly,Massachusetts)と混合された。混合液は37℃15分保温され、次にキナー ゼは70℃10分で熱失活処理された。 C.変異導入反応 6μlのりん酸化プライマーが、鋳型DNA1μgおよび2.5μl 10×RB緩衝液(70mM Tris(pH7.5),50mMメルカプトエタノール,550mM NaCl,1mM EDTA)と最終体積10.5 μlになるよう混合された。混合液を65℃で5分熱し、次に30分以上かけて徐々に 25℃に冷却することで対合が行われた。 対合混合液に1.5μl 10×RB緩衝液、1μl 10mM ATP、1μl 10mM DTT、および1 μlT4 DNAリガーゼ(6Weiss単位/μl、New England Biolabs,Beverly Massachus etts)が加えられた。10分後、1μl 1M MgCl2、1μl 5mM dNTP(等モル比のdATP、 dCTP、dGTPおよびdTTP)および0.5μl Klenow(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断 片,New England Biolabs,Beverly Massachusetts)が加えられ、混合液は15℃ で一晩反応された。 翌日、冷凍コンピテント大腸菌MutL細胞が反応液の一部で形質転換され、選択 抗生物質(12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン)を含む寒天プレ ートにまかれた。変異型プラスミドを含むコロニーは先ず元の変異用オリゴヌク レオチドとの強度条件下でのハイブリダイゼーション(Woodら、Proc.Natl.Aca d.Sci.USA 82: 1585-1588(1988))で同定された。次に変異型プラスミドは一本 鎖形態でA節のように調製され、プラスミドのダイレクトDNAシークエンスによっ て確認された(United States Biochemical Corporation,Sequenase sequencing kit)。得られた変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼAは、実施例5に示すように野 生型2,5-DKGリダクターゼAに比べて触媒活性が改善されていた。 実施例3 Acetobacter Cerinusによる野生型2,5-DKGリダクターゼAの発現 Genepulser機器(Biorad社)を用いて、プラスミドDNAは記載されたように(Wirt hら、Mol.Gen.Genet.216(1):175-177(1989))、Acetobacter cerinus(ATCC 39 140)に電気穿孔法によって導入された。100ml LB培地の細胞が対数増殖期中期(O D550〜0.2-0.8)まで培養され、Sorvall SS-34ローターで4℃5分、5000rpmで遠心 して回収された。細胞は1/2体積の氷冷電気穿孔緩衝液(300mMショ糖,7mMりん酸 ナトリウム緩衝液(pH7.0),1mM MgCl2)に懸濁され、再度遠心で沈澱され、最終的 に1/20体積の電気穿孔緩衝液に懸濁され、使用時まで氷上に保管された。 プラスミドDNA(0.1から1.0μg)が0.8mlのAcetobacter調製細胞を含む0.4cm電 気穿孔用キュベット(Biorad社)に加えられた。細胞およびDNAはキュベット中で 混合され、電気穿孔に先だって10分氷上で冷却された。細胞およびDNAは25uFコ ンデンサー設定を用いて、2500mVの一回パルスを与えられ、すぐに3.0mlの新鮮 なLB培地で希釈された。希釈された細胞は次に30℃2時間振とう培養された。形 質転換細胞の分液(10-100μl)が選択培地(50μg/mlアンピシリンおよび12.5μg/ mlテトラサイクリンを含むLB寒天培地)にまかれ、プレートは30℃で一晩培養さ れた。 実施例4 変異型Q192Rおよび野生型2,5-DKGリダクターゼAの精製 形質転換されたAcetobecter cerinus細胞の単一コロニーが抗生物質(12.5 μg /ml テトラサイクリン及び50μg /ml アンピシリンを含む200mlの2×YT培地(Sa mbrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Pre ss,A.3(1989))中で30℃で一晩培養された。細胞は遠心(Sorvall GS3ローターで 15分8000rpm)で回収され、冷凍保存された。次に細胞は1/5体積の溶解緩衝液(50 mM Tris(pH8.0),50mM EDTA,0.1% Tween,2mg/mlリゾチウム)に懸濁され、氷上で2 時間溶解された。溶解した細胞は前回と同様に再度遠心され、粗製細胞抽出液を 含む上清が回収された。 2,5-DKGリダクターゼAタンパク質は粗製細胞抽出液からDEAEセルロースクロマ トグラフィーで精製された。DEAEセルロース(Whatman DE-52 brand)は25mM Tris (pH7.0)で予め平衡化された。総体積5.0mlのゲルが使い捨てプラスチッククロマ トグラフィーカラムに注がれ、そこに粗製細胞抽出液が積載された。全ての抽出 液がカラムに結合した後、カラムはカラムの2倍体積の25mM Tris(pH7.0)で洗浄 され、次に1倍体積の25mM Tris(pH7.0),0.3M NaClで洗浄され、最後に25mM Tris (pH7.0),0.6M NaClで2,5-DKGリダクターゼAタンパク質が溶出された。調製物は 重シンコニン酸法(Methods in Enzymology 182:60-62(1990))でタンパク質濃度 を検査され、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって純度の検査をされた 。 実施例5 野生型および変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼAの動力学的分析 野生型および変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼA酵素調製物は、基質2,5-DKG を2-KLGに還元する能力について動力学的に解析された。試験は、50mM Tris(pH7 .0),0.2mM NADPH、一定量の酵素(15-20μg)および2から14mMまでの基質を含む総 体積1ml中で行われた。試験は25℃で行われ、基質の還元速度が340nm波長の吸光 度の減少(補因子NADPHのNADP+への酸化を示す)を測定することによって光学的に 計測された。 本データは、Epsonデスクトップ型コンピューターでEnzfitソフトパック(Bios oft,Cambridge,英国)を用いて、動力学的パラメーターVmaxおよびKmを決定する ために良く知られたミカエリスの式に従って解析された。野生型2,5-DKGリダク ターゼAは見かけ上、2,5-DKG基質7.8μモル/分/mgタンパク質のVmaxを有するが 、変異型Q192Rは見かけ上のVmax14.0という、1.8倍の改善を示した。この基質に 対する野生型酵素のミカエリス定数またはKmは見かけ上28mMだが、Q192R変異型 のKmは見かけ上21mMであった。ここから、野生型酵素の見かけ上の特異性定数(k cat/Km)140M-1s-1およびQ192R変異型の見かけ上の特異性定数(kcat/Km)335M-1s- 1 (2.4倍の改善)が導かれた。 実施例6 2,5-DKGリダクターゼAの相同性モデル 2,5-DKGリダクターゼ変異体Aのモデルは、アルドースリダクターゼ:NADPH複合 体の座標に基づいて(Wilsonら、Science 257:81-84(1992))、モデル設計法を応 用して(Greer,Methods in Enzymology 202:239-252(1991); Bajorath ら、Prot ein Science 2:1798-1810(1993)、これらは本明細書では参考文献として挙げる) 構築された。この場合、「構造的に保存された領域」(一般にαヘリックスおよ びβシートのような二次構造の特性を有する領域、または広範な配列の同一性を 有する領域)が定義され一定に保たれ、種々のアミノ酸の「ループ」が後で付加 される。これらのループの立体構造は結晶構造データベースを用いた構造検索、 またはランダムな構造生成アルゴリズムによってモデル制作される。 図6は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBとヒトアルドースリダクターゼとのタン パク質配列の比較を示す。枠はアルドースリダクターゼの結晶構造の二次構造特 性を示す(Bruceら、Biochem J.299:805-811(1994))。このモデル設計において は、主要な変更は、β鎖4とαヘリックス4、およびβ鎖7とαヘリックスH1を繋 ぐ長いループの短いループでの置き換え、および2,5-DKGリダクターゼAの短い尾 部を考慮した新規の尾部構造のモデル設計であった。その他の構造は不変であっ た。これらのループとしてふさわしい構造は、ランダムな構造生成プログラムに よって生成する多数の可能性のなかから選択された。このモデルは、2,5-DKGリ ダクターゼの予想される活性部位中の多数の残基を変異の標的とするのに利用さ れ、以下の章で2,5-DKGリダクターゼ樽状構造中のそれらの変異体のおおまかな 位置を説明するためにも用いられる。 実施例7 2,5-DKGリダクターゼAのF22Y変異体の構築 相同性モデルは、基質結合ポケット周囲の構造の差異を決定するために用いら れた。この構造の差異は、2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダクターゼBに ついて観察される基質回転速度の差異の原因となり得る。特に、2,5-DKGリダク ターゼBの対応するアミノ酸よりも疎水性の低い2,5-DKGリダクターゼAの基質結 合ポケットに関係するアミノ酸置換の位置を決定するのに、相同性モデルが用い られた。 アミノ酸22はアルドースリダクターゼ構造および2,5-DKGリダクターゼA相同性 モデルの両者において基質結合ポケットの活性部位の一部をなすと考えられる。 2,5-DKGリダクターゼA酵素中には一つのフェニルアラニンが存在し、2,5-DKGリ ダクターゼBの配列においてはその位置はチロシンが占める。フェニルアラニン には無いチロシンの水酸基は、2,5-DKGリダクターゼB酵素の活性部位領域に水素 結合能を与え得る。 これらのF22YおよびY23Fという2つの変異体の構築は、以下の通りである。4つ のオリゴヌクレオチドが設計された。変異用の2つ、プローブ探査用の2つである 。A:F22Y.m=5'-CGGGTACGGCGTCTACAAGGTGCCGCCGG-3'(SEQ ID NO:16)、A:F22Y.p=5 '-CGGCGTCTACAAGGTGC-3'(SEQ ID NO:17)、B:Y23F.m=5'-TGGGCTCGGCACGTTCAACCTG CGCGGCG-3'(SEQ ID NO:18)、B:Y23F.p=5'-CGGCACGTTCAACCTGC-3'(SEQ ID NO:19) 。接尾字mのオリゴヌクレオチドはりん酸化され、野生型2,5-DKGリダクターゼA およびB遺伝子の鋳型にAmershamのキットで変異導入するのに利用された(鋳型は M13mp19に入った2,5-DKGリダクターゼAおよびB遺伝子のEcoRI-KpnI断片である) 。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、Q192R変異体の構築で概 説したのと本質的に同一である。ただし、接尾字pのオリゴヌクレオチドは変異 体を単離するのに利用された。得られた2,5-DKGリダクターゼAのF22Y変異体は、 位置22にチロシンを有し、得られた2,5-DKGリダクターゼBのY23F変異体は、位置 23にフェニルアラニンを有する。 実施例8 2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体Y23Fの動力 学的解析 2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体Y23Fの動 力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKGリダ クターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するため に、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用 いて複数の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yは、野生型2,5-DK GリダクターゼAに比べて有意で再現性のある活性の上昇を示した(図7)。2,5-DKG リダクターゼB変異体Y23Fの活性は、野生型2,5-DKGリダクターゼBよりも低かっ た(図7)。2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yはさらに、野生型2,5-DKGリダクター ゼBに比べて基質阻害耐性の増強を示した。 実施例9 2,5-DKGリダクターゼAのI49N変異体および2,5-DKGリダクターゼBのN50A変異体の 構築 相同性モデルに基く基質結合部位の近傍に存在し、2,5-DKGリダクターゼAおよ びB酵素において傑出した疎水性の差異がある位置であるため、位置49が変異導 入のために選択された。2,5-DKGリダクターゼAは位置49にイソロイシンを有し、 2,5-DKGリダクターゼBは位置50にアスパラギンを有する。位置49はβ鎖2とαヘ リックス2を繋ぐアミノ酸ループ上に存在する。この部位の側鎖変異の効果を検 査するため、2,5-DKGリダクターゼAのI49N変異体および2,5-DKGリダクターゼBの N50A変異体という二種類の変異体を構築した。これらの変異体の構築は以下の通 りである。A:I49N.m=5'-CGACACCGCGGCGAACTACGGAAACGAAG-3'(SEQ ID NO:20)、A: I49N.p=5'-CGCGGCGAACTACGGAA-3'(SEQ ID NO:21)、B:N50A.m=5'-TCGACACGGCGGTG GCGTACGAGAACGAGAG-3'(SEQ ID NO:22)、B:N50A.p=5'-GGCGGTGGCGTACGAGA-3'(SEQ ID NO:23)。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、F22Y変異体の 構築で概説したのと本質的に同一である。得られた2,5-DKGリダクターゼAのI49N 変異体は、位置49にアスパラギンを有し、得られた2,5-DKGリダクターゼBのN50A 変異体は、位置50にアラニンを有する。 実施例10 2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動力 学的解析 2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動 力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKGリダ クターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するため に、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用 いて複数の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nは、宿主細胞中で 検出可能ないかなるレベルの組換えタンパク質も生産しなかった。これは恐らく 構造の不安定性による。2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの発現は正常であった 。2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動力学的解析結果を図8に示す。2,5-DKGリ ダクターゼB変異体N50Aは、基質濃度が15mMを超えるまでは基質阻害を示さなか った。野生型2,5-DKGリダクターゼB酵素活性は、5mM 2,5-DKGの添加後にすでに 減少した(図8)。 実施例11 2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、S2 71A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの構築 2,5-DKGリダクターゼAのC末端の残基の位置決定のために「アラニン・スキャ ニング」法が用いられた(CunninghamおよびWells,Science 204:1081(1989)、本 明細書では参考文献として挙げる)。D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273 A、A272G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aという、全部で11のアラニ ン・スキャニング変異体が、それらが存在する領域は酵素の活性部位の一部であ るという予測に基づいて構築された。さらに、以下の非アラニン・スキャニング 変異体が作製された。2,5-DKGリダクターゼA変異体A272Gが、位置272のアラニン をグリシンに変えることによって作製された。2,5-DKGリダクターゼの変異体は 以下のオリゴヌクレオチドを用いて構築された。A:D278A=5'-GATGAGGTCGCGTGAGG TACCC-3'(SEQ ID NO:24)、A:V277A=5'-CCCGATGAGGCGGACTGAGGTA-3'(SEQ ID NO:2 5)、A:E276A=5'-CACCCCGATGCCGTCGACTGAG-3'(SEQ ID NO:26)、A:D275A=5'-GCACA CCCCGCGGAGGTCGACT-3'(SEQ ID NO:27)、A:P274A=5'-GAGCGCACACGCGGATGAGGTCG-3 '(SEQ ID NO:28)、A:H273A=5'-CGTGAGCGCAGCGCCCGATGAGG-3'(SEQ ID NO:29)、A: A272G=5'-CGCGTGAGCGGGCACCCCGATG-3'(SEQ ID NO:30)、A:S271A=5'-GGGTCGCGTGG CGGCACACCCCG-3'(SEQ ID NO:31)、A:V270A=5'-TCGGGTCGCGCGAGCGCACACC-3'(SEQ ID NO:32)、A:R269A=5'-CGGTTCGGGTGCGGTGAGCGCAC-3'(SEQ ID NO:34)、A:S269A= 5'-GGGCGACGGTGCCGGTCGCGTGA-3'(SEQ ID NO:35)、A:D265A=5'-GATCCGGGCGCGGGTT C GGGTC-3'(SEQ ID NO:36)。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、 Q192R変異体の構築で概説したのと本質的に同一である。 実施例12 2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、A2 72G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの動力学的解析 2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、 A272G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの大まかな動力学的解析がこれ らの変異体のうち、A272Gは活性が上昇した。2,5-DKGリダクターゼA変異体A272G は実施例5と本質的に同一の方法で解析された。ただし、2,5-DKGリダクターゼに よる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するために、NADPH は一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用いて複数 の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体A272Gは、全ての基質濃度にお いて野生型酵素よりも有意に大きい再現性のある活性を示し、検査された範囲で の基質阻害は軽微であった(図9参照)。この変異体は、見かけ上のVmax 21.44+/- 4.10秒-1および見かけ上のKm 42.61+/-12.13mMを示した。 実施例13 2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gの 構築 3つの2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A 272Gが構築された。構築物は以下の通りである。 Q192R/A272G二重変異体のためには、プラスミドptrpl-35.A:Q192RがEcoRIおよ びBamHIで消化され、Q192Rを含む787bpの断片が生じた。プラスミドptrpl-35.A: A272GがC1aIおよびBamHIで消化され、A272Gを含む708bpの断片が生じた。これら の2つの変異体はEcoRIおよびClaI消化されたベクターptrpl-35.Aに3点ライゲー ションで連結され、Q192R/A272G二重変異体が作製された。期待される断片が正 しく繋がったことを確認するため、変異体は制限酵素消化で検査された。生じた 2,5-DKGリダクターゼA二重変異体Q192R/A272Gは位置192にアルギニンを、位置27 2にグリシンを有する。 F22Y/A272G二重変異体のためには、プラスミドptrpl-35.A:F22YのEcoRIおよび ApaIによる消化によってF22Yを含む約600bpの断片が調製された。プラスミドptr pl-35.A:A272GのApaIおよびKpnIによる消化によって、A272Gを含む約300bpの断 片が調製された。これらの2つの変異体はEcoRIおよびKpnI消化されたベクターpt rpl-35.Aに3点ライゲーションで連結され、F22Y/A272G二重変異体が作製された 。生じた2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/A272Gは位置22にチロシンを、位 置272にグリシンを有する。 F22Y/Q192R二重変異体は同様の方法で調製された。ただし、Q192R変異を生じ たオリゴヌクレオチドによってApaI部位が除去されたため、構築は2,5-DKGリダ クターゼA遺伝子のXhoI部位によって行われた。プラスミドptrpl-35.A:F22YはEc oRIおよびXhoIで消化され、F22Y変異を含む約435bpの断片が得られた。プラスミ ドptrpl-35.A:Q192RがXhoIおよびKpnIで消化され、Q192R変異を含む約400bpの断 片が得られた。これらの2つの断片はEcoRIおよびKpnI消化されたベクターptrpl- 35.Aに3点ライゲーションで連結され、F22Y/Q192R二重変異体が作製された。生 じた2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192Rは位置22にチロシンを、位置19 2にアルギニンを有する。 3つの全ての二重変異体は、制限酵素地図および直接配列解読によって2つの正 しい変異を含むことが確認された。 実施例14 2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gの 動力学的解析 2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272G の動力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKG リダクターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定する ために、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM) を用いて複数の反応が行われた。二重変異体の基質動力学を図10に示す。Q192R を含む二重変異体は、活性の上昇を示さない。2,5-DKGリダクターゼB変異体F22Y /Q 192Rの触媒活性は、元の2つの変異体と同様だった。2,5-DKGリダクターゼA変異 体Q192R/A272Gの触媒活性は、野生型2,5-DKGリダクターゼAより低い。2,5-DKGリ ダクターゼA二重変異体F22Y/A272Gは、元の2つの変異体以上の明らかな相加性、 または相乗性を示し、17.5mM以上の基質濃度においてDKGリダクターゼBの活性を しのぐ。この二重変異体はさらに基質阻害効果を示す。 実施例15 2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子動 力学的解析 2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子 親和性は、一定の基質濃度および種々のNADPH濃度(0から30mM)を用いた複数の解 析によって決定された。各反応液は総体積1mlの50mMビスTris(pH6.8)、10mM 2,5 -DKG、2.5から200mMNADPH、および酵素からなる。反応の初速度データは、以前 に記載されたように非線型回帰分析によってミカエリス-メンテンの式に当ては められ、Km,NADPHが決定された。結果を図11に示す。NADPHに対する変異体のミ カエリス定数の変化は有意ではない。値は全て野生型酵素のKm,NADPHの+/-30%以 内であり、高い2,5-DKGリダクターゼA F22Y/A272Gの8.19μMから低い2,5-DKGリ ダクターゼA A272Gの4.92μMまである。 実施例16 2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの温度安定 性 温度不安定性は、産業工程における酵素の有用性を減少させ得る、酵素の重要 な特性である。増強された触媒活性を有する2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y 、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gは円偏向二色性分析にかけられ、温度安定性に 変異が与え得る効果が決定された。2,5-DKGリダクターゼAおよびB、および2,5-D KGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272GはAmicon YM-10膜 上で濃縮され、梱包済G25カラム(Parmacia PD-10)を用いて10mMりん酸緩衝液(pH 7.0)に対して脱塩され、円偏向二色性分析のために最終濃度200μg/mlに調節さ れた。試料は1.0mmキュベット中でAvivモデル60DS円偏向二色性分光光度計を用 いて測定された。測定値は背景値の補正をなされた。生の楕円率データ(度)は、 モル楕円率=(100)(楕円率)/(C)(l)の関係を用いて楕円率モル値に変換された。C は試料のモル濃度であり、lは行程(cm)である。タンパク質は約220nmで最小値を 示し、これはαヘリックスの含有度を示す。温度変性は、220nmにおける楕円率 の喪失をモニターすることによって温度の関数として決定された。温度変性曲線 の中心のTmを図12に示す。 実施例17 2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダクターゼA:NADPH複合体の結晶化 2,5-DKGリダクターゼAおよびBタンパク質は、プラスミドptrpl-35.およびプラ スミドptrpl-35.Bを含むA.cerinusの大量培養から精製された。選択用の抗生物 質(12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン)を含むLBプレート上の プラスミドptrpl-35.およびプラスミドptrpl-35.Bを含むA.cerinusの新鮮な菌 体が、10ml液体培養液(LB+12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン )のために接種するために用いられた。翌日、培養液は6lの新鮮な培地に1/1000 希釈され、28℃で24時間培養された。細胞は遠心(GSAローター、9000rpm20分)で 回収され、細胞塊は-70℃で使用まで保存された。以下の精製法が常に4℃または 氷上で行われた。次に細胞は1/5体積(元の培養液1l当たり200ml)の氷冷溶解緩衝 液(50mM Tris(pH8.0),25mM EDTA,0.1% Tween 80,1.0mg/mlリゾチウム)に懸濁さ れ、氷上で2時間溶解された。溶解液はGSAローターで9000rpm、30分遠心され、 「粗製細胞溶解液」分画に可溶性2,5-DKGリダクターゼを含む上清が回収された 。緩衝液A(25mM Tris(pH7.5))で予め平衡化された固体体積50mlのAmicon RedA色 素アフィニティーマトリクスが粗溶解液に加えられ、氷上で20分、時に撹拌しな がら結合させられた。結合後、RedAゲルは懸濁液から分離して沈降させられ、次 に500mlの緩衝液Aで2回洗浄された。2回目の洗浄後、ゲルは小体積の緩衝液Aに 懸濁され、Bioradエコノカラム(径2.5cm×25cm)に注がれ、100mlの緩衝液Aでd 洗浄され、100mlの緩衝液A+0.5mM NADPHで段階溶出された。100mlの溶出液(「Re dAプール」)は40mlのDEAEセルロースカラム(Whatman DE-52)に結合させられ、次 に50mlの緩衝液Aで洗浄され、200mlの緩衝液Aおよび200mlの緩衝液A+1.0M NaCl からなる400mlの線型塩勾配で溶出された。溶出液は流出速度220ml/時間でくみ 出され、各5.5mlの画分が回収され、A280によって検定された。A280の2つの主要 なピークが観察され、1つ目は大半がNADPHおよび混在タンパク質からなり、一方 、約0.4M NaClで溶出する2つ目のピークは2,5-DKGリダクターゼを含む。2つ目の ピークは回収され(「DE-52プール」)、緩衝液A中でSephadex G-75カラム(径2.5c m×66cm、カラム体積約320ml)でゲル濾過されて塩およびNADPHを除去された。画 分は回収され、A280で検定された。約30000ダルトン分子量に対応する物質のA28 0の単一ピークが観察された。G-75カラム由来のピーク画分は回収され(「G-75プ ール」)、以後の解析に用いられた。画分のSDS-PAGEゲル解析から、精製後のこ の物質が均質であることが示された。UV吸収検査(A340吸光)により、検出可能な NADPHは最終産物中に残存していないことが確認された。 A.cerinusの細胞溶解液は、pBR322で形質転換された細胞のDKGリダクターゼ 試験でも活性を示すが、この試験はNADPHの酸化を測定するのみであるため、立 体化学でも観察される還元は2,5-DKGのカルボニル基2または5の還元に由来し得 る。pBR322溶解液を用いた対照実験により、この精製法によれば背景のリダクタ ーゼ活性は完全に除去されることが示された。この精製法による典型的な収量は 、細胞1l当たり2から4mgである。 DKGリダクターゼAタンパク質は脱イオン水(3l)に対して透析され、YM-10膜(Am icon)上、真空条件でDKGリダクターゼAは11.5mg/ml、DKGリダクターゼBは6.9mg/ mlに濃縮された。結晶化は、6.5:1および11:1 NADPH:タンパク質の比でDKGリダ クターゼAおよびBそれぞれについて行われた。JancarikおよびKimの溶液35(0.8M りん酸ナトリウム一塩基,0.8Mりん酸カリウム一塩基,100mM Hepes緩衝液(pH7.5) )に対応する条件下で、DKGリダクターゼA:NADPH複合体では長さ約0.6mm、厚さ約 0.01mmの針状の結晶が形成された。同一の結晶はNADPHの非存在下でも形成され た。 これらの針は他の2次元にも成長するのが観察され、以下のように「刃」およ び「柱」を形成した。体積がおよそ0.5mm×0.5mm×2mmの単結晶が、800μlの沈 澱剤上に広げられた、3μlのタンパク質+NADPH(16mg/mlタンパク質、タンパク質 に対するNADPHモル比 3:1)および3μlの沈澱溶液からなる6μlの液滴から成長し た。この結晶は室温で成長させられた。 実施例18 DKGリダクターゼA:NADPHのX線回折 およそ0.5mm×0.5mm×2mmの体積のDKGリダクターゼA:NADPHの単結晶が回折解 析のために単離され、0.7mm水晶キャピラリーチューブ中に搭載された。回折デ ータは解析像まで100cmの距離で、銅カリウムα線(波長1.5418オングストローム )を用いてR-axis 2機器で5℃で回収された。図13は、露光時間40分の振幅像を示 す(2度振幅)。結晶は単位格子パラメーターa=42.54オングストローム、b=55.79 オングストローム、c=74.15オングストローム、α=β=γ=90で、2.9オングスト ロームで回折した。 本発明の精神または本質的な特性から生じたのではない、特に上記で開示され た、発明とは別の形に本発明が包含されることは、本発明が指向する当該分野の 当業者には明らかであると考えられる。即ち上述の本発明の特定の態様は、いか なる面においても例示であり、制限ではない。本発明の範囲は、前述の記述に含 まれる実施例に限定されず、追加請求項で示されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 アンダーソン,スティーヴン アメリカ合衆国ニュージャージー州08540, プリンストン,スプリングデール・ロード 158

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 2,5-DKG を2-KLG に変換する能力が増大された、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 2. 22番のアミノ酸が置換している、請求項1に記載の変異体。 3. 22番アミノ酸がチロシンである、請求項1に記載の変異体。 4. 22番アミノ酸がセリン、トレオニン、ヒスチジン、グルタミン、アスパ ラギン、またはトリプトファンである、請求項1に記載の変異体。 5. 少なくとも一つの変異したコドンを包含する構造遺伝子を含み、前記遺伝 子が2,5-DKG を2-KLG に変換する能力が増大された、2,5-DKG リダクターゼA の 変異型をコードする、DNA 構築物。 6. 前記変異したコドンがコドン22番であり、結果として2,5-DKG リダクタ ーゼA の22番アミノ酸の置換を生じる、請求項5に記載のDNA 構築物。 7. 結果として22番アミノ酸がチロシンである、請求項5に記載のDNA 構築 物。 8. 少なくとも一つの変異したコドンを包含した構造遺伝子を含み、前記遺伝 子が基質阻害の低下した2,5-DKG リダクターゼBの変異型をコードする、DNA 構 築物。 9. 前記変異したコドンがコドン50番であり、結果として2,5-DKG リダクタ ーゼB の50番アミノ酸の置換を生じる、請求項8に記載のDNA 構築物。 10. 結果として50番アミノ酸がアラニンである、請求項8に記載のDNA 構 築物。 11. 272番のアミノ酸が置換している、請求項1に記載の変異体。 12. 272番アミノ酸がグリシンである、請求項1に記載の変異体。 13. 前記変異したコドンがコドン272番であり、結果として2,5-DKG リダ クターゼA の272番アミノ酸の置換を生じる、請求項5に記載のDNA 構築物。 14. 結果として272番アミノ酸がグリシンである、請求項5に記載のDNA 構築物。 15. 22番アミノ酸および272番アミノ酸が置換している、請求項1に記 載の変異体。 16. 22番アミノ酸がチロシンであり、そして272番アミノ酸がグリシン である、請求項1に記載の変異体。 17. 22番アミノ酸がチロシンであり、そして272番アミノ酸がグリシン である、請求項5に記載のDNA 構築物。 18. 基質阻害の低下した、2,5-DKG リダクターゼB の変異型。 19. 基質阻害の低下した、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 20. 温度安定性が高められた、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 21. 請求項5、6、7、8、9、10、13、14、17、32または33 に記載のDNA 構築物を含む発現ベクターで形質転換した宿主細胞。 22. 宿主細胞が細菌である、請求項21に記載の宿主細胞。 23. 細菌がErwinia 属の細菌である、請求項21に記載の宿主細胞。 24. 細菌がGluconobacter 属の細菌である、請求項21に記載の宿主細胞。 25. 細菌がAcetobacter 属の細菌である、請求項21に記載の宿主細胞。 26. 細菌がAcetobacter cerinus (IFO 3263)である、請求項21に記載の 宿主細胞。 27. 発現ベクターがプラスミドである、請求項22に記載の宿主細胞。 28. 発現ベクターがpSStac.DKGR.AAA である、請求項21に記載の宿主細胞 。 29. 発現ベクターがptrp1-35.A:AF22Y/A272Gである、請求項21に記載の宿 主細胞。 30. 発現ベクターがptrp1-35.A:F22Y/Q192R である、請求項21に記載の宿 主細胞。 31. 発現ベクターがptrp1-35.A:Q192R/A272Gである、請求項21に記載の宿 主細胞。 32. 少なくとも一つの変異したコドンを包含した構造遺伝子を含み、前記遺 伝子が基質阻害に対する抵抗性が増大した2,5-DKG リダクターゼA の変異型をコ ードする、DNA 構築物。 33. 少なくとも一つの変異したコドンを包含した構造遺伝子を含み、前記遺 伝子が温度安定性が高められた2,5-DKG リダクターゼA の変異型をコードする、 DNA 構築物。 34. 2,5-DKG を2-KLG に変換する能力が増大され、そして温度安定性が高め られた、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 35. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基21番、22番、23番、24番およ び25番からなる群から選択されるアミノ酸が置換されていること、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基21番、22番、23番、24番およ び25番からなる群から選択されるアミノ酸残基が欠失していること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 36. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基46番、47番、48番、49番、5 0番、51番または52番からなる群から選択されるアミノ酸が置換されている こと、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基46番、47番、48番、49番、5 0番、51番または52番からなる群から選択されるアミノ酸残基が欠失してい ること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 37. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基164番、165番、166番、16 7番、168番、169番または170番からなる群から選択されるアミノ酸が 置換されていること、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基164番、165番、166番、16 7番、168番、169番または170番からなる群から選択されるアミノ酸 残基が欠失していること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 38. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基188番、189番、190番、19 1番、192番、193番、194番、195番、196番、197番、198 番、199番、または200番からなる群から選択されるアミノ酸が置換されて いること、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基188番、189番、190番、19 1番、192番、193番、194番、195番、196番、197番、198 番、199番、または200番からなる群から選択されるアミノ酸残基が欠失し ていること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 39. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基230番、231番、232番、23 3番、234番、または235番からなる群から選択されるアミノ酸が置換され ていること、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基230番、231番、232番、23 3番、234番、または235番からなる群から選択されるアミノ酸残基が欠失 していること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 40. 前記変異体のアミノ酸配列が、野生型2,5-DKG リダクターゼ酵素のアミ ノ酸配列と、 (A)前記野生型酵素のアミノ酸残基262番、263番、264番、26 5番、266番、267番、268番、269番、270番、271番、272 番、273番、274番、275番、276番、277番、または278番から なる群から選択されるアミノ酸が置換されていること、または (B)前記野生型酵素のアミノ酸残基262番、263番、264番、26 5番、266番、267番、268番、269番、270番、271番、272 番、273番、274番、275番、276番、277番、または278番から なる群から選択されるアミノ酸残基が欠失していること のいずれかの点で異なる、2,5-DKG リダクターゼA の変異型。 41. 酵素による基質のターンオーバーが増大している、2,5-DKG リダクター ゼA の変異型。 42. 基質に対する親和性が増大している、2,5-DKG リダクターゼA の変異型 。 43. 結晶化2,5-DKG リダクターゼA 。 44. 結晶化2,5-DKG リダクターゼA :NADPH 複合体。
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