JP3880624B2 - (2.5―dkg)リダクターゼの各種改良型変異体 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、産業上有益な酵素の改良変異型に関する。特に、本発明は天然に存在する2,5-ジケト-D-グルコン酸(2.5-DKG)リダクターゼの変異体、2.5-DKGリダクターゼAおよびBに関する。これらの変異型は、2.5-DKGを、アスコルビン酸(ビタミンC)の前駆体である2-ケト-L-グロン酸(2-KLG)に立体選択的に変換する触媒作用について改善を示す。これらの変異型は、温度安定性の改善、基質阻害耐性の上層、酵素による基質の変換率の上昇、および基質親和性の上昇という特性のうち一つ以上を示す。
関連出願
本出願は、1996年1月11日提出(出願中)の米国特許出願08/584019および1996年1月16日提出(出願中)の米国特許出願08/585595の一部継続出願である。
発明の背景
健康に対する大衆の関心が世界的に広まりつつあり、ビタミンCの需要は増大してきている。アスコルビン酸の需要の一つに、食品保存のための抗酸化剤としての一般的な利用がある。この需要を満たす一つの方法は、アスコルビン酸の生産の中間産物である2-KLGの生産の増大を達成することである。この2-KLG中間産物は、酸または塩基触媒による環化によって容易にアスコルビン酸に変換され得る。また2-KLGはアスコルビン酸よりも安定性および貯蔵寿命が大きい。即ち直接にアスコルビン酸を生産するよりは、2-KLGを貯蔵して、そこからアスコルビン酸に変換するほうが実際的である。
微生物の第一のグループ、Erwinia、Acetobacter、Gluconobacterの多くの種はD-グルコースから2,5-DKGを生産し得る。コリネバクテリア群(Corynebacterium、Brevibacterium、およびArthrobacter)および、Micrococcus、Staphylococcus、Pseudomonas、Bacillus、およびCitrobacter由来の各種由来の微生物の第二のグループは、第一のグループによって生産された2,5-DKGを2-KLGに変換し得る。2-KLGを生産するために適当な複数の微生物を連続発酵または共発酵させることは、Erwinia種およびCorynebacterium種の両者の適切な特性を単一の微生物中で組み合わせることで単純化された(Andersonら、Science 23:144-149(1985))。これは、2,5-DKGを2-KLGに変換する2,5-DKGリダクターゼをCorynebacterium種中に同定したことによって達成された。次にこのリダクターゼの遺伝子がクローニングされ、Erwinia herbicola(単一発酵でD-グルコースを2-KLGに変換することができるEnterobacteriaceae科の細菌)中で発現された。得られた細菌株は2,5-DKGリダクターゼを主酵素として有し、単一の発酵過程でD-グルコースを2-KLGに変換することができた(Lazarusら、Fourth ASM Conf.Genet.Molec.Biol.Indust.Microorg.,187-1963(1989))。
単一発酵過程における2,5-DKGリダクターゼの触媒能を改善することは、2-KLGの生産を増大させる重要な方法である。また、増強された触媒活性を有する精製された2,5-DKGリダクターゼAは、2,5-KGを2,5-KLGに変換するための試験管内反応に用いられ得る。例えば、精製された酵素を固相担体上に固定化することによって2-KLGを連続的に生産することが、そのような反応によって可能となると考えられる。
下に示すミカエリス-メンテンの式に従えば、酵素反応の効率はkcatおよびKmという2つの動力学的パラメーターによって計測され得る。
Figure 0003880624
分解速度定数kcatは代謝回転数としても知られ、酵素-基質(ES)複合体の分解の目安である。この定数はまた、単位時間当たりに酵素の活性部位当たりにES複合体を経て産物(P)に変換される基質分子(S)の最大数を示す。Vmaxは酵素が基質で飽和している場合の酵素による分解反応の最大速度である。即ち、Vmaxは飽和基質濃度で一定であり、それ以上基質濃度が上昇しても変化しない。飽和基質濃度におけるkcatは、等式Vmax=kcat[Eγ]によってVmaxおよび総酵素濃度[Eγ]に相関する。ミカエリス定数Kmは、速度がVmax/2に等しくなる基質濃度である。即ち、KmはES複合体の強度の目安である。複数のKmを比較する場合、低いKmは強い、より好ましい結合の複合体を示し、高いKmは弱い、好ましくない結合の複合体を示す。kcat/Km比は特異性定数と呼ばれ、基質に対する酵素の特異性、即ち基質に対する酵素分子当たりの触媒効率を示す。特異性定数が大きければ大きいほど、基質は酵素にとって好ましい。
Erwinia種のような適当な宿主株(2,5-DKG生産細胞)で発現されたCorynebacteriumの2,5-DKGリダクターゼ(2,5-DKGリダクターゼA。2,5-DKGリダクターゼIIとしても知られる)(Andersonら、Science 230:144-149(1985);Millerら、J.Biol.Chem.262:9016-9020(1987))を用いて、2-KLGの目覚ましい生産量が達成された。これらの結果は、2,5-DKGリダクターゼAが2,5-DKGに対して報告された低い特異性定数しか持たないにも関わらず達成された。
2,5-DKGリダクターゼAに対するこの低い特異性定数は、相同なCorynebacteriumの第二の2,5-DKGリダクターゼ(2,5-DKGリダクターゼB。2,5-DKGリダクターゼIとしても知られる)が2,5-DKGに対して報告された大きい特異性定数を有する(SonoyamaおよびKobayashi、J.Ferment.Technol.65:311-317(1987))のと対照的である。さらに、いずれの2,5-DKGリダクターゼも、既知の基質に対して大きい特異性定数を有するいくつかの既知のアルドースおよびケト-リダクターゼに相同である。Corynebacteriumは天然には2,5-DKGに遭遇しないため、この化合物が2,5-DKGリダクターゼAに対して優れた基質ではないことは意外ではない。このような知見から、2,5-DKGリダクターゼAの活性部位が2,5-DKGから2-KLGへの触媒変換に最適な設計をされていないことが示唆される。即ち、単一発酵過程において2,5-DKGリダクターゼA特異的活性を最適化するためには、酵素の活性中心に対して部位特異的変異導入によるアミノ酸置換が行われなければならないと考えられる。
酵素の動力学的パラメーターの改善に加えて、構造安定性が部位特異的変異導入によるアミノ酸置換、欠失、または挿入によって増加し得る。以下は構造安定化変異の例である。バクテリオファージT4リゾチーム(Matsumuraら、Nature 342:291-293(1989))、バクテリオファージλリプレッサー(Sauerら、Biochem.25:5992-5998(1986))、大腸菌ジヒドロ葉酸リダクターゼ(Villafrancaら、Biochem.26:2182:-2189(1987))、およびサブチリシンBPN'(Pantolianoら、Biochem.26:2077-2082(1987))の温度安定性を改善するために、タンパク質の種々の部位の間に共有結合を生じさせるための新規のジスルフィド結合の導入が用いられた。2つのシステインの挿入によってジスルフィド結合が生じる部位を推測するために、結晶学的に決定されたタンパク質の3次元構造を効率的にスキャンすることを可能にするコンピュータープログラムが存在する(Paboら、Biochem.25:5987-5991(1986))。このような結合は局所的な立体構造を安定化するが、それより高次の立体構造は変化させないと考えられる。
α-ヘリックス中のグリシンからアラニンへのアミノ酸置換は、バクテリオファージλリプレッサー(Hechtら、Proteins:Struct.Funct.Genet.1:43-46(1986))、およびBacillus stearothermophilus由来中性プロテアーゼ(Imanakaら、Nature 324:695-697(1986))の温度安定性を増大させることが示されている。バクテリオファージT4リゾチームの融解温度Tmの上昇は、アラニンからプロリン、およびグリシンからアラニンという2アミノ酸置換によって達成された(Matthewsら、Proc.Natl.Aca.Sci.USA 84:6663-6667(1987))。タンパク質の疎水性コア中の(特に既に存在する芳香族側鎖集団の近くの)アミノ酸をチロシンのような芳香性残基に置換することによって、カナマイシンヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Liaoら、Biochem.83:576-580(1986))およびバクテリオファージλリプレッサー(Hechtら、Biochem.81:5685-5689(1984))の温度安定性を上昇させることが示されている。
発現ベクター中の転写および翻訳調節配列は、細菌中でのタンパク質の大量生産に必要な重要な要素である。大腸菌Trp、バクテリオファージλPL、大腸菌lac UV5、およびTrp-lacUV5融合(Tac)プロモーターは、もっともよく利用される原核生物プロモーターである(de Boerら、Proc.Natl.Aca.Sci.USA 80:21-25(1983);Sambrookら、Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Press(1989);Renautら、Gene 15:81-93(1981))。メッセージの翻訳効率、mRNA安定性、およびタンパク質の本来の安定性は、大量発現における主要な要素である。
目的の配列を有する合成NAオリゴヌクレオチドを用いた部位特異的変異導入によって、対象のタンパク質をコードするDNA配列中に選択されたヌクレオチドを置換、欠失または挿入することが可能となる。標的配列を合成配列で置換することによって目的の変異を導入するために、組換えDNA技術が用いられる。繊維状バクテリオファージ由来の複製起点を含むプラスミドの開発(VieraおよびMessing、Methods in Enzymology 153:3-11(1987))によって、自己複製し得るプラスミドの一本鎖型に断片をクローン化することが可能となる。そのようなプラスミドを利用することにより、DNA断片をプラスミドから繊維状バクテリオファージベクターにサブクローニングするという余剰の作業が省かれる。部位特異的変異導入を行うためのキットは商業的に入手できる。
天然の酵素とは異なる特性を有する2,5-DKGリダクターゼAの変異型は有用であると考えられる。特に、温度安定性の改善、基質阻害耐性の上昇、酵素による基質回転率の増大、および基質親和性の増大という特性のうち一つ以上が、酵素の商業的有用性を高めるために有益であると考えられる。
残念ながら、タンパク質が実質的な配列または構造上の相同性を共有しない限り、あるタンパク質の有益な変異に基づいて、別のタンパク質の性能を改良するためにそのタンパク質をコードする配列のどこが変更されるべきかを正確に予測するための、タンパク質間での一般化は不可能である。即ち、変更される特定のタンパク質の正確な構造および機能特性の解析を行うことが必要である。このことにより、触媒効率または温度安定性の上昇のような目的の結果を得るために、どのアミノ酸を変更すべきかが示唆される。
徐々に、既知のタンパク質の構造と目的のタンパク質の配列間の相関が、コンピューター・シミュレーション(van Gunsteren,V.F.,Prot.Engin.2:5-13(1988);Yang,M.M.ら、Reaction Centers of Photosynthetic Bacteria(Michel-Beyerle編)、Springer-Verlag,Germany(1990),209-218)、データベース(Moult,J.ら、Proteins 1:146-163(1987);Klein,P.ら、Biopolymers 25:1659-1672(1986);Nakashima,H.ら、J.Biochem.99:153-162(1986);Deleage,G.ら、Prot.Engin.1:289-294(1987))、神経回路(Qian,N.ら、)J.Molec.Biol.202:865-884(1988);Holley,L.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:152-156(1989);Bohr,H.ら、FEBS Lett.241:223-228(1988))または専門家のシステム(Robson,B.ら、J.Molecu.Graphics 5:8-17(1987))を用いて得られるようになってきている。全般的には、Fasman,G.R.,TIBS 14:295-299(1989)を参照。
タンパク質構造の解析におけるコンピューターの利用、またはコンピューターを用いた方法の利用は、例えば米国特許4704692(Ladner);4760025(Estellら);4853871(Pantolianoら);および4908773(Pantolianoら)に論じられている。
2,5-DKGリダクターゼの配列を用いて行った配列の比較から、2,5-DKGリダクターゼは、単量体NADPH依存性の原核および真核生物のカルボニルリダクターゼ(アルド-ケトリダクターゼとして知られる)のより大きなスーパーファミリーのメンバーであることが明らかとなった(Carperら、Exp.Eye Res.49:377-388(1989);Bohrenら、J.Biol.Chem.264:9547-9551(1989))。この酵素ファミリーのメンバーには、牛プロスタグランジンFシンターゼのような生合成酵素、クロルデコンリダクターゼおよびアフラトキシンb1リダクターゼのような無毒化酵素、およびカエル水晶体のrhoクリスタリンのように酵素活性が同定されていない構造タンパク質が含まれる。
ヒトアルドースリダクターゼ酵素は、良く特性が知られ研究されている。アルドースリダクターゼは糖尿病合併症への関与が疑われている。アルドースリダクターゼは糖尿病患者においてグルコースからソルビトールへの還元を引き起こし、長期糖尿病に付随する糖尿病性白内障および神経疾患を引き起こすと考えられている。ヒトの糖尿病合併症を予防するための特異的アルドースリダクターゼ阻害剤を発見するために、多大な努力がなされてきた(Frank,Opthamology 98:586-593(1991);Zenonら、Clinical Pharmacy 9:446-456(1990))。ヒトの健康に重要である可能性があるため、いくつかのグループによって、ホロ酵素(Wilsonら、Science 257:81-84(1992))、NADPH補因子または補因子類似分子ATP-リボースとの複合体(Rondeauら、Nature 355:469-472(1992);Borhaniら、J.Biol.Chem.267:24841-24847(1992))、または阻害剤zopolrestatとの複合体(Wilsonら、Proc.Natl.Acad.Sci.90;9847-9851(1993))としてのヒトアルドースリダクターゼの結晶構造が解明されてきた。最近、別のアルドースリダクターゼファミリーのメンバー、α-HSDの構造が同様に解明された(Hoogら、Proc.Natl.Aca.Sci.91:2517-2521(1994))。これらの構造から、アルド-ケトリダクターゼは8つの平行なα/βバレル(樽)(最初に記載されたトリオースりん酸イソメラーゼに因んで「TIMバレル」モチーフとしても知られる)であることが示された。これは非常に一般的なタンパク質の折り畳み構造であり、約17の例が知られている。構造がわかっている全ての酵素の約10%「TIMバレル」である(FarberおよびPetsko,TIBS 1990:228-235(1990))。
ヒトアルドースリダクターゼの構造から複数の特性が判明する。アルドースリダクターゼのα/βバレルは、樽の「コア」を形成する8つのβ鎖と、種々のの長さのループによってβ鎖に繋がってβ鎖を取り囲む8つのαヘリックスからなる。既知全てのTIM-バレル酵素と同様に、β鎖のC末端に見られるループは酵素の活性部位(基質と補因子が結合して触媒反応が起きる)を形成する。NADPHは伸びきった構造で樽の上部に結合し、水素化物の転移が生じるニコチンアミドリングは樽のほぼ中心を占める。補因子のニコチンアミドリングの向きは、基質結合ポケット中に突き出たpro-R水素を有するA-クラスリダクターゼに対して予測されるのと同様である。アルドースリダクターゼの樽は、2つのさらなる2次構造の特性がある。即ち、β鎖7とαヘリックス7を繋ぐアミノ酸ループ上およびαヘリックス8の後のC末端「尾部」に見られる2つのαヘリックス(H1およびH2と呼ばれる)である。アルドースリダクターゼの構造から、このC末端尾部が樽の頂部に被さって活性部位の一部になることが示される。
本発明は、酵素的に活性な原核生物2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダクターゼBの変異型を提供する。
発明の概要
本発明は、2,5-DKGリダクターゼA、2,5-DKGリダクターゼBの特定の修飾を含む変異体、およびそれらのタンパク質を生産するのに有用な材料および方法、生産に有用な改良された生物および細胞系列を提供する。本発明の別の態様には、改良型2,5-DKGリダクターゼのための発現構築物およびその産物、および改良型2,5-DKGリダクターゼをコードするDNAを含むクローニングベクターが含まれる。
野生型2,5-DKGリダクターゼAおよび野生型2,5-DKGリダクターゼBをコードするDNAは、遺伝子のDNAの一本鎖型(2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼBのコーディング領域中の選択された部位に変更を加えることを可能にする)を用いた部位特異的変異導入を用いて改良される。この方法によって、2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼBをコードする単離されたDNA中に変異が導入され、2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼB中の予め定められた部位の少なくとも一つのアミノ酸の置換がDNAの発現に際して生じる。
本発明の改良型2,5-DKGリダクターゼおよびコーディング配列は、温度安定性の改善、基質阻害に対する耐性の強化、酵素による基質回転の上昇、および基質親和性の上昇、の特性の一つ以上を示す。各改良型2,5-DKGリダクターゼは異なるKmおよびVmaxを有し得る。
本発明のさらなる特性は、2,5-DKGリダクターゼの結晶化の方法を提供することである。本発明のさらなる特性は、NADPHと複合体化した2,5-DKGリダクターゼの結晶化の方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
図1は、2,5-DKGリダクターゼA遺伝子のための発現ベクターである。
図2は、変異型の2,5-DKGリダクターゼAの生産のための発現ベクターである。
図3は、プラスミドptrpl-35.Aおよびptrpl-35.Bである。
図4は、2,5-DKGリダクターゼA(SEQ ID NO:1)のアルゴリズム・モデルの模式図である。
図5は、アルゴリズムおよび相同性モデルに基づく2,5-DKGリダクターゼAの推定される二次要素の比較である。
図6は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBとヒトアルドースリダクターゼとのタンパク質配列の比較である。枠はアルドースリダクターゼの二次構造要素を示す(SEQ ID NO:2)(SEQ ID NO:3)。
図7は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA変異型F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異型Y23Fの基質動力学である。
図8は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼB変異型N50Aの基質動力学である。
図9は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA変異型A272Gの基質動力学である。
図10は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA変異型F22Y/Q192R、2,5-DKGリダクターゼA変異型F22Y/A272Gおよび2,5-DKGリダクターゼA変異型Q192R/A272Gの基質動力学である。
図11は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した2,5-DKGリダクターゼA変異型F22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子Kmである。
図12は、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびBと比較した、選択された変異型の温度変性分析である。
図13は、2,5-DKGリダクターゼA:NADPH複合体の結晶の回折パターンである。
発明の詳細な説明
定義
本明細書で用いる場合、用語「野生型」2,5-DKGリダクターゼAとは、2,5-DKGの選択的な2-KLGへの変換を触媒することができる、あるタンパク質を指す。野生型酵素とは、米国特許5008193(本明細書では参考文献として挙げる)に記載されたようにATCC株第31090由来のCorynebacterium種から得られる酵素である。
用語「野生型」2,5-DKGリダクターゼBとは、2,5-DKGの選択的な2-KLGへの変換を触媒することができる、あるタンパク質を指す。野生型酵素とは、米国特許4945052(本明細書では参考文献として挙げる)に記載されたようにCorynebacterium種shs752001から得られる酵素である。
本明細書で用いる場合、「野生型」2,5-DKGリダクターゼAまたは「野生型」2,5-DKGリダクターゼBに対して、用語「変異型」とは近縁のアミノ酸配列を有する、あるタンパク質を指す。しかし、そこには1つ以上のアミノ酸置換、欠失、またはアミノ酸残基の挿入が含まれる。それらの残基はいくつかの方法を用いて選択された。一つの方法には、2,5-DKGリダクターゼAが8本鎖α/βバレル構造だとする二次構造の推定を用いることが含まれる。2,5-DKGを選択的に2-KLGに変換することに関して野生型に比べて改良された特性を有する変異型酵素をコードするように遺伝子を修飾するために、複数の修飾が行われ得る。
本明細書に記載の化合物の多く(例えばタンパク質および糖類の酸性誘導体)が、液体であれば周囲の培地によって様々なイオン化状態で存在し、または固体であれば調製された元の溶液から分離して存在し得ることは、当該分野ではよく知られている。例えばある分子を表現するための「グルコン酸」のような用語は、その有機分子の全てのイオン化状態を含むと考えられる。即ち、例えば「D-グルコン酸」および「D-グルコン酸塩」の両者は同一の有機分子を指し、特定のイオン化状態を指定するものではない。D-グルコン酸が非イオン化状態で存在し、または例えばナトリウム、カリウム、または他の塩として存在し得ることはよく知られている。化合物が開示内容に直接の関係がある場合のイオン化または非イオン化型は、当業者には文脈から明らかであり、その他は無関係であると考えられる。即ち、2,5-DKGリダクターゼAタンパク質自体およびその種々の変異型は、pHによって種々のイオン化状態で存在し得る。これらのイオン化状態の全ては、用語「2,5-DKGリダクターゼA」および「変異型2,5-DKGリダクターゼA」に含まれる。
用語「発現ベクター」には、それに含まれる、発現を実行する他の配列に操作可能なように連結されたDNA配列を発現し得るベクターが含まれる。特に記述されていないが、発現ベクターが宿主生物中でエピソームまたは染色体DNAとの融合部分として複製可能であることが含まれる。発現ベクターが複製不能であれば効果的な操作は不可能であることは明らかである。概して、「発現ベクター」は機能上の定義も与えられる。一般的に、DNA組換え技術に有用な発現ベクターの多くは、「プラスミド」の形態をとる。プラスミドとは複製起点を有する環状二本鎖DNA分子または環状一本鎖DNA分子を指す。これらのDNA分子は、そのベクター形態では染色体に連結していない。通常利用される他の効果的なベクターはファージおよび非環状DNAである。本明細書では、「プラスミド」および「ベクター」はしばしば互換的に用いられる。しかし、本発明は同等の機能を果たし、現在または将来知られる他の発現ベクターの形態を含むと考えられる。
用語「構築物」は、広くプラスミド、ベクター等、およびその断片(例えばカセット、および遺伝子配列)を含むと考えられる。
「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、「細胞」および「細胞培養液」等は、本発明の組換えベクターを形質転換した、またはするための、個々の細胞、細胞系列、細胞培養液、および回収された細胞を表すために互換的に用いられる。これらの用語には、最初にベクターを受容した細胞の子孫も含まれる。
「形質転換」は、宿主の内容DNAを変えるための全ての方法を指す。これには、例えば塩化カルシウム、りん酸カルシウム、またはDEAE-デキストランを利用したトランスフェクション、接合法、電気穿孔法、核内注入法、ファージ感染法、またはDNA取り込みの制御を行うための当該分野で知られる他の方法、のような試験管内形質転換法が含まれる。
用語「アミノ酸」は、天然に存在する全てのL-α-アミノ酸を指す。この定義には、ノルロイシン、オルニチン、およびホモシステインが含まれる。アミノ酸は1文字または3文字表記で表される。
Asp D アスパラギン酸
Thr T スレオニン
Ser S セリン
Glu E グルタミン酸
Pro P プロリン
Gly G グリシン
Ala A アラニン
Cys C システイン
Val V バリン
Met M メチオニン
Ile I イソロイシン
Leu L ロイシン
Tyr Y チロシン
Phe F フェニルアラニン
His H ヒスチジン
Lys K リジン
Arg R アルギニン
Trp W トリプトファン
Gln Q グルタミン
Asn N アスパラギン
これらのアミノ酸は化学組成および側鎖の特性によって分類され得る。アミノ酸は荷電・非荷電の2つのグループに大まかに分類される。各グループはアミノ酸をさらに正確に分類するためにサブグループに分けられる。
I.荷電アミノ酸
酸性残基:アスパラギン酸、グルタミン酸
塩基性残基:リジン、アルギニン、ヒスチジン
II.非荷電アミノ酸
疎水性残基:セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン
脂肪族残基:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン
非極性残基:システイン、メチオニン、プロリン
芳香族残基:フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン
表1
元の残基 保存的置換
Ala ser
Arg lys
Asn gln;his
Asp glu
Cys ser;ala
Gln asn
Gly pro
His asn;gln
I1e leu;val
Leu ile;val
Lys arg;gln;g1u
Met leu;ile
Phe met;1eu;tyr
Ser thr
Thr ser
Trp tyr
Tyr trp;phe
Val ile;leu
機能または安定性の実質的な変更は、表1より保存性の低い置換を選択することによってなされる。即ち、(a)置換の領域中のポリペプチド骨格の構造(例えばシートまたはヘリックス構造)、(b)標的部位の分子の電荷または疎水性、または(c)側鎖の大きさを維持する上での効果がもっと有意に異なる残基を選択することによってなされる。一般的に大きな変化をもたらすと考えられる置換は、(a)親水性残基(例えばセリンまたはスレオニン)が疎水性残基(例えばロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリンまたはアラニン)に置き換わる、(b)システインまたはプロリンが何らかの他の残基に置き換わる、(c)正電荷の側鎖を有する残基(例えばリジン、アルギニンまたはヒスチジン)が負電荷性残基(例えばグルタミン酸またはアスパラギン酸)に置き換わる、または(d)大きい側鎖を有する残基(例えばフェニルアラニン)が側鎖を有さない残基(例えばグリシン)に置き換わる、ような置換である。
方法の概略
細胞の形質転換、ベクターの構築、プローブを用いたハイブリダイゼーションンの実施、部位特異的変異導入の実施等に用いられた技術の多くは、当該分野で広く実施されている。多くの実施者には、特定の条件および方法を記載した標準的な情報源(例えばSambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual, Cold SpringHarbor Press(1989)(本明細書では参考文献として挙げる)参照)が良く知られている。しかし、さらなる手引きのために以下の項目を示す。
2,5-DKGリダクターゼAの発現
完全に機能する遺伝子が、コーディング配列を形質転換される宿主細胞中で操作可能なプロモーターおよびリボソーム結合部位を含む適当な発現ベクターに連結される。当該分野の現在の状況においては、本発明に適した多くのプロモーター/調節系および適当な宿主細胞が入手可能である。原核生物は一般的にDNA配列のクローニングに好ましいため、同様の宿主はクローニングおよび発現の両者に用いられ得る。2-KLG生産の方法は、このような微生物系と最も都合良く関係している。大腸菌K12株294(ATCC 31446)はクローニングのための宿主として特に有用である。利用され得る他の微生物株には、大腸菌B、大腸菌X1776(ATCC 31537)および大腸菌DH-1(ATCC 33489)のような大腸菌株が含まれる。発現のためには、前述の株、大腸菌W3110(F-、λ-、原栄養菌ATCC 27325)、Bacillus subtilusのようなかん菌、およびSalmonella typhimuriumまたはSerratia marcesansのような他の腸内細菌、および種々のPseudomonas種が用いられ得る。特に好ましい宿主のグループには、グルコースまたは他の一般的に利用できる代謝産物を2,5-DKGに変換できる培養細胞が含まれる。そのような宿主の例は広くAcetobacter、Gluconobacter、Acetomonas、およびErwinia属に見られる。これらの属の分類および名に関しては、同一のまたは類似の株が時に異なる名称を与えられることがある。例えば、下の実施例で用いられるAcetobacter cerinusは、Gluconobacter cerinusとも呼称される。特定の宿主細胞の例には、一例としてErwinia herbicola(ATCC 21998、米国特許3998697ではAcetomonas albosesamaeと見なされる)、Acetobacter(Gluconobacter)oxydans亜種melanozenes(IFO 3292 IFO 3293 ATCC 9937)、Acetobacter(Gluconobacter)cerinus(IFO 3263 IFO 3266)、Gluconobacter rubiginous(IFO 3244)、Acetobacter fragum(ATCC 21409)、Acetobacter(Acetomonas)suboxydans亜種industrius(ATCC 23776)が含まれる。
概して、宿主細胞に対して適切な種由来の複製および調節配列を含むプラスミド発現またはクローニングベクターまたは接合性プラスミドは、それらの宿主細胞と共に用いられる。ベクターは通常、複製起点および形質転換細胞の表現型選択を可能にするマーカー遺伝子を有する。例えば大腸菌は典型的には大腸菌株由来のプラスミドpBR322(Bolivarら、Gene 2:95-113(1977))を用いて形質転換される。pBR322はアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含み、形質転換細胞を容易に同定する方法を提供する。発現に利用する際には、pBR322または他の微生物プラスミドは、微生物自身のタンパク質の発現に利用され得るプロモーターを含むか、含むように改良されなければならない。組換えDNAの構築に最も一般的に利用されるプロモーターには、β-ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースプロモーター系(Changら、Nature 275:617-624(1978);Itakuraら、Science 198:1056-1063(1977);Goedde1ら、Nature 281:544-548(1979))、およびトリプトファン(trp)プロモーター系(Goedde1ら、Nucleic Acids Res. 8:4057-4074(1980)、EPO出願0036776)が含まれる。これらは最も良く用いられるものであるが、他の微生物プロモーターも発見され、利用されている。それらのヌクレオチド配列の詳細はすでに開示され、それらを形質転換ベクター中の遺伝子と当業者は操作上機能的に連結することが可能である(Siebenlistら、Ce11 20:269-281(1980))。
適当な切断および連結によって、2,5-DKGリダクターゼAおよびBをコードするDNA配列は上に概略したように調製された前述のベクターに含まれ得る。不要または阻害的ないかなる配列も除去され得、次にこれらの原核生物酵素が精製され得る。または、そのままの細胞または破砕された細胞が触媒主として直接利用され得る。または、形質転換されるとグルコースまたは他の代謝産物を目的の2-KLGに全面的に変換することができるような宿主が選択され得る。
野生型プラスミドDNA、2,5-DKGリダクターゼAの変異型プラスミドDNA、および2,5-DKGリダクターゼBのプラスミドDNAのいずれも、酵素発現のために宿主にトランスフェクションされる。組換え宿主細胞は酵素発現に適した条件で培養される。通常、選択圧は抗生物質の存在によってもたらされる。抗生物質に対する耐性はベクターによってコードされる。
変異導入のためのベクター構築
Andersonらは、クローン化されたDKGリダクターゼA遺伝子を大腸菌trpプロモーターの制御下に含むプラスミドptrpl-35(図1)の構築を米国特許5008193に記載している(本明細書では参考文献として挙げる)。2,5-DKGリダクターゼAの変異型の構築および解析を容易にするために、数個の小さい改良点を有するこのプラスミドの派生物が構築された。これらの改良点は以下に記載される。最終プラスミド構築物はpSStac.DKRG.AAAと呼ばれ、図2に示される。
A)2,5-DKGリダクターゼAの構造遺伝子は、以後の変異導入分析を容易にするために、3つの新規の制限酵素部位を含むように変異導入される。これらの3つの部位は「沈黙」している、即ち生じるDKGR Aタンパク質のアミノ酸配列は変化しない。
B)pSStac.DKRG.AAAのプロモーターは、ptrpl-35に見られるtrpプロモーターの代わりにde Boerら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80:21-25(1983))に記載されたtacIIプロモーターである。これはtrpプロモーターの改良型であり、lacリプレッサーの結合部位を含み、lacリプレッサー発現細胞中での遺伝子の発現を制御可能にする。
C)プラスミドはさらに、一本鎖繊維状ファージf1由来の複製起点を含むように改良される。プラスミド中にこのDNA配列を利用することによって、配列解読および変異導入のためのプラスミドの一本鎖形態を生じることが当該分野で知られている。
2,5-DKGリダクターゼおよび変異型を生産するために、さらに2つのプラスミドptrpl-35.Aおよびptrpl-35.B(図3)が構築された。これらはそれぞれpBR322中の大腸菌trpプロモーターの後に存在する2,5-D-KGリダクターゼ各型AおよびBの構造遺伝子を発現する。これらのプラスミド構築物の原材料は米国特許5008193に記載されているptrpl-35である。
発現のためのDKGリダクターゼAおよびB遺伝子を調製する際、これらの遺伝子の野生型コーディング配列に対して多数の改良がなされた。ptrpl-35中の野生型DKGリダクターゼA遺伝子プラスミドは開始メチオニンの直前にEcoRI部位を有する。EcoRI-KpnI消化によって構造遺伝子全体を切り出し得るように、終止コドンの直後にKpnI部位が導入された。同様に、野生型DKGリダクターゼB遺伝子をA遺伝子と同一のベクターに挿入し得るように、野生型DKGリダクターゼB遺伝子の直前および直後にEcoRIおよびKpnI部位が導入された。
野生型DKGリダクターゼA遺伝子は、新規のXbaIおよびApaI部位を導入して改良された。これらの部位は前後に存在するEcoRIおよびKpnI部位と共に、遺伝子を各々が全長の約1/3の長さの3っの断片に分ける。A遺伝子のXbaIおよびApaI部位は「沈黙」している、即ちそれらはコードされるタンパク質のアミノ酸配列を変えない。同じXbaIおよびApaI部位がDKGリダクターゼB遺伝子の類似の位置に導入された。2つの部位の1つ目、XbaIはB遺伝子中でサイレントであり、B遺伝子のアミノ酸配列を変えない。しかし2つの部位の2つ目(ApaI)をB配列に導入する際にアミノ酸配列を変えないことは不可能であった。そのため、ApaI部位に適合させるために配列の変化が導入され、ApaI部位の作製の間にDKGリダクターゼBのセリン189がグリシン(A遺伝子の類似位置に見られるアミノ酸)に変異させられた。
プラスミドptrpl-35はEcoRIおよびHindIIIで消化され、DKGリダクターゼAの構造遺伝子および下流配列を含む約1690bp断片を生じた。断片はアクリルアミドゲル電気泳動で精製され、EcoRIおよびHindII1消化したM13mp19ベクターDNAに連結された。連結反応液は大腸菌株JM101細胞に形質転換され、正しい組換え体が組換えファージRF調製物の制限酵素マッピングによって同定された。組換えファージ(M19mp19.EcoRI/HindIII.DKGRA)は、変異反応のために大スケール鋳型調製物(一本鎖型)として調製された。
野生型DKGR B遺伝子を含むプラスミドの原材料は、記載された(Grindleyら、Applied and Environmental Microbiology 54:1770-1775(1988)、本明細書では参考文献として挙げる)プラスミドpCBR13である。プラスミドpCBR13はEcoRIおよびBamHIで消化され、約2000bp断片を生じた。この断片はアクリルアミドゲル電気泳動で精製され、EcoRIおよびBamHI消化したM13mp19に連結され、組換えファージM19mp19.RI/BamHI.DKGRBを生じた。組換えファージ(M19mp19.RI/BamHI.DKGRB)は、変異反応のために大スケール鋳型調製物(一本鎖型)として調製された。
変異反応は以下の通りである。新規の制限酵素部位を野生型DKGR AおよびB遺伝子に導入するため、オリゴヌクレオチドプライマーが設計された。DKGR AにはXbaI、ApaIおよびKpnIが導入され、DKGR BにはEcoRI、ApaI、XbaIおよびKpnIが導入された。(これらの制限酵素部位を導入するために用いられたオリゴヌクレオチドは以下の通りである。XbaI.A=5'-CGCGAAGCTGGCTCTAGATCAGGTCGAC-3'(SEQ ID NO:4)、ApaI.A=5'-ATCGTGGGGGCCCCTCGGTCAGGGC-3'(SEQ ID NO:5)、KpnI.A:5'-GAGGTCGACTGAGGTACCCGAACACCCG-3'(SEQ ID NO:6)、EcoRI.B:5'-GGGTATCTAGAATTCTATGCCGAA-3'(SEQ ID NO:7)、XbaI.B:5'-CGACCGGCTGGGTCTAGACGTGATCGAC-3'(SEQ ID NO:8)、ApaII.B=5'-ACCGAGAGCTGGGGGCCCCTCGCCCGGCGC-3'(SEQ ID NO:9)、KpnI.B=5'-GAAGAGATGTAGGGTACCGATGCCGCGCA-3'(SEQ ID NO:10))
変異反応は、Carter,Methods Enzymo1. 154:382(1987)(本明細書では参考文献として挙げる)に記載された通りの「2プライマー」法によった。変異用オリゴヌクレオチドは100D260単位/mlに希釈された。キナーゼ反応は以下のように行われた。2μlプライマー、2μ l10×キナーゼ緩衝液、1μl 100mM DTT、13.5μl二重蒸留脱イオン化H2O、および0.5μlキナーゼ(4ユニット/μl、New England Biolabs, Beverly, Massachusetts);37℃30分。次にキナーゼは70℃15分で熱失活処理され、反応液はプライマー濃度5μMに調節された。各プライマー5μl、同様にカイネーションされた「上流」プライマー5μl(M13ポリリンカークローニング部位の直前の配列に相補的な配列決定用18mer、5'-TTCCCAGTCACGACGTTG-3'(SEQ ID NO:11)、鋳型3μg、2.5μl 10×RB緩衝液を最終体積25μlに含む対合反応液が作製され、熱ブロックで3分75℃に熱し、次に実験台上で25℃に冷却することで対合が行われた。伸長反応は、2μlの2.OmM dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、1μlリガーゼ(6Weiss単位/μl、New England Biolabs, Beverly Massachusetts)、1μl大腸菌DNAポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片,New England Biolabs, Beverly Massachusetts)、5μl 5×リガーゼ緩衝液、2μl 10mM rATP、およびH2Oを層体積50μlになるよう加えて行われた。伸長反応は25℃4時間行われた。5μlの伸長反応液がCaCl2コンピテントMutL大腸菌株に形質転換された。個々のプラークは96穴マイクロタイタープレートに並置され、37℃で培養され、大腸菌株LM101細胞のローン上に植えつけられ、37℃でさらに培養された。各王レートに対して複数のニトロセルロース膜型が取られ、32P放射線標識変異オリゴヌクレオチドでプローブ探査された。条件は以下の通りである。ハイブリダイゼーション37℃1時間、6×SSC洗浄37℃、TMACI洗浄液(3M塩化テトラメチルアンモニウム、50mMTris(pH8.0)、2mM EDTA、,0.1% SDS)洗浄65℃および68℃。各オリゴヌクレオチドとハイブリダイゼーションする個々の推定組換え体は、一本鎖形状で調製され、全ての正しい部位が存在し、二次的な変異が導入されていないことを確認するために配列解読された。このようにして同定された変異型ファージは以下のように命名された。
M13mp19.RI/HindIII.DKGR.AAA'およびM13mp19.RI/BamHI.DKGR.BBB'。
変異型遺伝子は発現のためにファージからptrpl-35ベクターにサブクローン化された。M13mp19.RI/HindIII.DKGR.AAAの鋳型は、4種類のdNTPを用いて大腸菌DNAポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片, New England Biolabs, Beverly Massachusetts)で「埋め立て」られ、以下の反応のための2本鎖型にされた。25μl鋳型、5μl 10×ニックトランスレーション緩衝液、3μl 10mM dATP、dCTP、dGTPおよびdTTP、10μl M13相補的「上流」プライマー(5'-TTCCCAGTCACGACGTTG-3')、総体積52μl。反応液は前述と同じく熱ブロックで徐々に対合させられ、大腸菌DNAポリメラーゼKlenow断片(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片, New England Biolabs, Beverly Massachusetts)1μlを加えて反応が開始され、25℃30分伸長された。反応液は次にEcoRIおよびHindIIIで消化され、生じた1690bp断片が精製され、EcoRIおよびHindIIIで消化されたptrpl-35にサブクローン化され、プラスミドptrpl-35.DKGR.Aを生じた。DKGR B構築物については、鋳型M13mp19.EcoRI/BamHI.DKGR.BBBが同様に埋め立てられ、EcoRIおよびKpnIで消化され、約843bp断片がアクリルアミドゲル電気泳動で精製された。この断片は次にEcoRIおよびKpnI消化されたptrpl-35.Aにクローニングされた(変異型DKGR A遺伝子と入れ替わったが、KpnIからHindIIIまでのDKGR A下流配列は保持する)。このプラスミドはptrpl-35.DKGR.B:S189Gと呼称される。
DKGR B発現構築物ptrpl-35.DKGR.B:S189Gは、位置189に本来のコドン、セリンを有する野生型DKGR B発現プラスミドを構築するための原材料として用いられた。これは以下のようになされた。ptrpl-35.DKGR.B:S189GはNcoIおよびXhoIで消化され内部のコドン配列の約2/3(約700bp)を除去された。この領域は導入されたXbaIおよびApaI部位およびアミノ酸189のセリンからグリシンへの変異を含む。この領域はpCBR13由来の野生型遺伝子配列のNcoIからXhoIで置き換えられた。最終構築物はptrpl-35.DKGR.Bと呼称される。
解析のためにDKGリダクターゼAおよびBタンパク質を生産するために、プラスミドptrpl-35.Aおよびptrpl-35.BおよびpBR322対照プラスミドが大腸菌株HB101にCaCl2法によって導入され、アンピシリンおよびテトラサイクリンを含むLB寒天プレート上で選択された。5.0ml培養液がアンピシリンおよびテトラサイクリンを含むLB中で飽和するまで一晩37℃で振とう培養された。遠心によって細胞が回収され、分画がSDS-PAGEゲル電気泳動によって解析された。これらの細胞溶解液、および大腸菌株MM294を用いた同様の実験の約30000MWの領域には、2,5-DKGリダクターゼに対して期待された新規のバンドは見られなかった。細胞溶解液は2,5-DKGリダクターゼに関して検定され、これらの溶解液中にはpBR322溶解液の背景値以上の活性は見られなかった。
これらのプラスミドが28℃で培養されたAcetobacter cerinus株(IFO 3263)に同様に導入され、SDS-PAGEによって発現が調べられた場合、ptrpl-35.Aおよびptrpl-35.B溶解液の約30000ダルトン領域に際だった新規のバンドが観察された。Acetobacter cerinus細胞溶解液を2,5-DKG還元活性に関して試験した場合、同様にpBR322の背景値以上の活性の上昇が見られた。
部位特異的変異導入
2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼBをコードするDNA配列に、配列中の予め決定された位置の選択されたアミノ酸をコードするヌクレオチドを置換するための部位特異的変異導入がなされた。
1つの塩基対のみが変えられる場合の部位特異的変異導入の好ましい方法は、野生型酵素をコードするDNA配列を、一本鎖バクテリオファージ由来の複製起点を含む組換えプラスミドにクローン化することによって行われる。次に、同定された位置のヌクレオチドを変換するために適当なプライマーが用いられる。目的の配列に相補的な合成オリゴヌクレオチドプライマー(偽対合が制限される領域内を除く)が、プラスミドベクター中の一本鎖野生型2,5-DKGリダクターゼAまたは2,5-DKGリダクターゼB配列に相補的な鎖の合成にプライマーとして用いられる。生じる二本鎖DNAは宿主細菌に形質転換される。形質転換された細菌は寒天培地にまかれ、1つの細胞がプラスミドを有するコロニーを形成するまで置かれる。理論的には、コロニーの50%は変異型を含むプラスミドを有し、50%は元の配列を有する。プライマーと完全に一致する変異型プラスミドとのみハイブリダイゼーションするような強度条件下で、コロニーは放射線標識した合成プライマーとハイブリダイゼーションされる。ハイブリダイゼーションするコロニーは次に拾われて培養され、変異型プラスミドが回収される。
野生型2,5-DKGリダクターゼA遺伝子の変異型の変異導入のための部位の選択
変異導入のための部位の選択に重要であるのは、野生型酵素の二次および三次構造の予測である。二次構造の予測は、以下の方法の一つで行われる。先ず、2,5-DKGリダクターゼAおよびB、および他の相同な酵素(プロスタグランジンFシンターゼ、牛水晶体およびラット水晶体アルドースリダクターゼ、ヒト肝臓アルデヒドリダクターゼ、およびカエル水晶体のrhoクリスタリン)の配列が並列され、多数の保存された残基が明らかにされる。次に、配列は当該分野で良く知られた種々の構造予測アルゴリズム(ChouおよびFasman, Adv. Enzymo1. 47:45-148(1978);Garnierら、J. Mol. Biol. 120:97-120(1978);WilmotおよびThornton, J. Mol. Biol. 203:221-232(1988);KarplusおよびSchulz, Naturwissenschaften 72:212-214(1985);Eisenbergら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:140-144(1984);RoseおよびRoy, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4643-4647(1980))にかけられる。これらの予測は、8本鎖α/βバレルという酵素の二次構造のおおよそのモデル(「アルゴリズム・モデル」)を得るために対照・比較される。この二次構造予測は最近解明された8本鎖α/βバレル折り畳み構造を有する相同なタンパク質の二次構造と一致している(Rondeauら、Nature 355:469-472(1992))。
樽構造は2つの要素からなる。一つ目の要素は、樽板のように寄り添って樽を形成する、8つの平行にねじれたβ鎖のコアである。この樽構造を取り囲むのが、二つ目の要素である8つのαヘリックスであり、種々の長さのループによってβ鎖に連結している。この8本鎖α/βバレル構造は、この構造が最初に発見された酵素に因んでトリオースりん酸イソメラーゼ(TIM)バレルと呼ばれる。α/βバレルの折り畳みパターンは、結晶構造が知られている17の酵素で見られる。実際、知られている酵素構造の約10%はα/βバレルである(FarberおよびPetsko, TIB S 1990:228-235(1990))。17の既知のα/βバレル酵素は共通のα/βバレルのコアを有する。基質および補因子特異性はβ鎖およびαヘリックスを繋ぐ可変性のループに由来する。
アルゴリズム・モデル(前述参照)に基づく2,5-DKGリダクターゼAの提唱される二次構造モデルを、模式的に図4に示す(SEQ ID NO:1)。β鎖を矢印で、αヘリックスを筒で示す。二次構造の予測される要素を繋ぐポリペプチド鎖領域は、無形の構造として示す。NおよびC末端配列にはそれぞれ34および17アミノ酸が存在する。βシートのC端(図4の左より)の8つのループのいくつかとC末端「尾部」(位置262から278)は、他のTIMバレル酵素と同様に酵素の活性部位を形成すると考えられる。おおまかなモデルではあるが、活性部位ループと考えられる部位中の残基に着目することが可能になり、この構造は酵素の論理的な設計を極めて容易にする。ループおよび「尾部」と考えられる残基の近傍の他の残基もまた活性部位の一部を成し得ることは明らかである。
変異導入のための部位の選択は、さらに構造を比較解析することによって推進される。2,5-DKGリダクターゼの配列の分析から、これが単量体NADPH依存性の原核および真核生物のカルボニルリダクターゼ(アルド-ケトリダクターゼとして知られる)のより大きなスーパーファミリーのメンバーであることが明らかとなった(Carperら、Exp. Eye Res. 49:377-388(1989);Bohrenら、J. Biol. Chem. 264:9547-9551(1989))。この酵素ファミリーのメンバーには、牛プロスタグランジンFシンターゼのような生合成酵素、クロルデコンリダクターゼおよびアフラトキシンb1リダクターゼのような無毒化酵素、およびカエル水晶体のrhoクリスタリンのように酵素活性が同定されていない構造タンパク質が含まれる。
ヒトアルドースリダクターゼの構造から、相同性モデル設計における重要な主要特性が明らかである。アルドースリダクターゼのα/βバレルは樽の「コア」を形成する8つのβ鎖からなり、このコアは種々の長さのループによってβ鎖に繋がったαヘリックスによって取り囲まれる。他の既知のTIM-バレル酵素と同様に、β鎖のC末端に見られるループは酵素の活性部位(基質と補因子が結合して触媒反応が起きる)を形成する。NADPHは伸びきった構造で樽の上部に結合し、水素化物の転移が生じるニコチンアミドリングは樽のほぼ中心を占める。補因子のニコチンアミドリングの向きは、基質結合ポケット中に突き出たpro-R水素を有するA-クラスリダクターゼに対して予測されるのと同様である。アルドースリダクターゼの樽は、2つのさらなる2次構造の特性がある。即ち、β鎖7とαヘリックス7を繋ぐアミノ酸ループ上およびαヘリックス8の後のC末端「尾部」に見られる2つのαヘリックス(H1およびH2と呼ばれる)である。アルドースリダクターゼの構造から、このC末端尾部が樽の頂部に被さって活性部位の一部になることが示される。
2,5-DKGリダクターゼ変異型Aのモデルは、アルドースリダクターゼ:NADPH複合体の座標(Wilsonら、Science 257:81-84(1992))、応用モデル設計法(Greer、Methods in Enzymology 202:239-252(1991);Bajorathら、Protein Science 2:1798-1810(1993)、いずれも本明細書では参考文献として挙げる)に基づいて立てられた。図5に、このモデルから予測される二次構造を示す。
どのアミノ酸が活性中心を形成するかに関するような情報は、対象の酵素の実際の三次元形態(X線結晶解析またはNMR解析から得られる)の知識さら得られる。2,5-DKGリダクターゼの場合、そのような情報はまだ開示された文献中には存在しない。即ち、そのような場合の代わりの戦略は、上述のように2,5-DKGリダクターゼAのモデルを利用して、1アミノ酸置換または1アミノ酸置換の組み合わせを活性部位領域に関係すると思われる残基に限定することである。
タンパク質の特定の部位の変異は、細菌中でのそのタンパク質の発現の増強を引き起こし得る。他の考え得る点変異体は、1から4っの近い位置でのまとまったアミノ酸置換によって生じる。安定に折りたたまった変異体のうち、21から25領域、46から52領域、164から170ループ、188から200ループ、230から235ループ、およびC末端「尾部」(262-278)に由来するもののみが野生型酵素と有意に異なる活性を示し得る。このことから、これらのループおよび尾部領域が酵素の活性部位を形成することがさらに確認される。
本明細書で提案する何個の変異型でも、一つの変異型にまとめられ得る。一つの部位の特定の置換により、その特定の変異型において同一の位置の他のアミノ酸による置換が不可能になるのは明らかである。
以下の実施例は本発明を例証し当業者がそれを作製・利用するために示すものである。これらの実施例はいかなる意味においても本発明の他の範囲を限定するものではない。
実施例1
変異導入のためのプラスミドpSStac.DKGR.AAAの構築
プラスミドptrpl-35の少量がEcoRIおよびHindIII制限酵素で消化され、生じた1690bp断片はアガロースゲル電気泳動で精製された。この断片は次にEcoRIおよびHindIII消化したM13mp19ベクターに連結された。生じた組換えファージ(M13 mp19.DKGRAと呼ばれる)は以降の変異導入のための一本鎖鋳型ファージを単離するために用いられた。2,5-DKGリダクターゼA遺伝子に3つの新規の制限酵素切断部位を導入するために、鋳型は3つのオリゴヌクレオチドで変異導入された。これらの部位は新規の制限酵素切断部位をDNA配列中に導入するが、コードされるタンパク質のアミノ酸配列は遺伝コードの縮重性のために変化しないという点で全て「沈黙」している。3つの変異導入用オリゴヌクレオチドおよび導入された変異は以下の通りである。1)オリゴヌクレオチドXbaAは配列5'-CGCGAAGCTGGCTCTAGATCAGGTCGAC-3'(SEQ ID NO:12)を有し、アミノ酸位置98に新規のXbaI部位を導入する。2)オリゴヌクレオチドApaAは配列5'-ATCGTGGGGGCCCCTCGGTCAGGGC-3'(SEQ ID NO:13)を有し、アミノ酸位置188に新規のApaI部位を導入する。3)オリゴヌクレオチドKpnAは配列5'-GAGGTCGACTGAGGTACCCGAACACCCG-3'(SEQ ID NO:14)を有し、最後のアミノ酸の後にある終止コドン(TGA)の直後に新規のKpnI部位を導入する。変異導入反応および条件は、変異型Q192Rの構築に関して実施例2に記載されるものと本質的に同一である。変異導入反応後、陽性プラークは変異導入用オリゴヌクレオチドに対する強度条件下でのハイブリダイゼーションによって同定され、2,5-DKGリダクターゼA断片の全コーディング領域が配列解読され、変異が確認された。
以下の断片の3点ライゲーションから、プラスミドpSStac.DKGR.AAAが構築された。1)上述の変異型ファージM13 mp19.DKGRA由来のEcoRIからHindIII(2,5-DKGリダクターゼAをコードする遺伝子を含む)、2)プラスミドptac6(プラスミドptrpl-35と同等だが、ptrpl-35のtrpプロモーターの代わりにBoerら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80:21-25(1983))が記載したtacプロモーターを含む)由来のPstIからEcoRI断片850bp、3)プラスミドp690のHindIIIからPstIの約4000bpベクター断片。このp690プラスミドは、バクテリオファージf1のゲノム(ヌクレオチド5489-5946)由来のRsaI/DraI制限酵素断片を有するプラスミドpBR322の派生物であり、PvuII部位に挿入された一本鎖DNA複製起点を含む。
上述のこれらの3つの断片はアガロースゲル電気泳動で単離され、精製され、およそ等しいモル比でライゲーションされ、コンピテント大腸菌細胞を形質転換するのに用いられた。生じたコロニーは正しい構築物(pSStac.DKGR.AAA(図2)と呼ばれる)を同定するために制限酵素地図作製により解析された。
実施例2
2,5-DKGリダクターゼA遺伝子の部位特異的変異導入
A.変異導入のための鋳型DNAの調製
pSStac.DKGR.AAAを含む大腸菌細胞(XL1-Blue株、Stratagene社)がLB培地(Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manua1, Cold Spring Harbor Press, A.1(1989))で対数増殖期初期まで培養され、ヘルパーファージVCS-M13(Stratagene)で感染させられた。ヘルパーファージの感染は、プラスミドpSStac.DKGR.AAAの一本鎖型のパッキングと分泌に必要な要素を提供する。感染細胞は37℃で一晩振とう培養され、Sorvall SM24ローターで10000rpmで10分遠心されて除去された。パッケージされたプラスミドを含む上清は回収され、細胞塊が廃棄された。パッケージされたプラスミドは1/4体積の2.5M NaCl、20% PEG(ポリエチレングリコール)を添加して沈澱させられた。添加後、混合液は25℃20分静置され、沈殿物が遠心によって回収された。
沈殿物は0.4ml TE緩衝液(10mM Tris(pH7.5),1mM EDTA)に懸濁され、等量の50:50クロロフォルム:フェノールによる何回かの連続的な抽出でさらに精製された。各抽出後、水性(上)層が回収された。DNAは2倍体積の氷冷エタノールで沈澱された。沈殿物は遠心で回収され、TE緩衝液に懸濁された。プラスミド濃度は260nmの光吸収の測定によって、10D260=40μg一本鎖DNA/mlの変換を用いて算出された。プラスミド濃度はTEで1μg/mlに調節された。
B.オリゴヌクレオチドプライマーのりん酸化
配列5'-GCCCCTCGGTCGCGGCAAGTACG-3'(SEQ ID NO:15)を有する合成オリゴヌクレオチドが合成され、以下のようにりん酸化された。オリゴヌクレオチドは濃度5.0 OD260/mlに希釈された。次に2.5μlオリゴヌクレオチドが、3μl 10×キナーゼ緩衝液(1M Tris(pH8.0),100mM MgCl2,70mM DTT, 10mM ATP)、25μlH2O、および2単位T4ポリヌクレオチドキナーゼ(4ユニット/μl、New England Biolabs, Beverly, Massachusetts)と混合された。混合液は37℃15分保温され、次にキナーゼは70℃10分で熱失活処理された。
C.変異導入反応
6μlのりん酸化プライマーが、鋳型DNA1μgおよび2.5μl 10×RB緩衝液(70mM Tris(pH7.5),50mMメルカプトエタノール,550mM NaCl,1mM EDTA)と最終体積10.5μlになるよう混合された。混合液を65℃で5分熱し、次に30分以上かけて徐々に25℃に冷却することで対合が行われた。
対合混合液に1.5μl 10×RB緩衝液、1μl 10mM ATP、1μl 10mM DTT、および1μlT4 DNAリガーゼ(6Weiss単位/μl、New England Biolabs, Beverly Massachusetts)が加えられた。10分後、1μl 1M MgCl2、1μl 5mM dNTP(等モル比のdATP、dCTP、dGTPおよびdTTP)および0.5μl Klenow(5単位/μl,DNAポリメラーゼI大断片, New England Biolabs, Beverly Massachusetts)が加えられ、混合液は15℃で一晩反応された。
翌日、冷凍コンピテント大腸菌MUtL細胞が反応液の一部で形質転換され、選択抗生物質(12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン)を含む寒天プレートにまかれた。変異型プラスミドを含むコロニーは先ず元の変異用オリゴヌクレオチドとの強度条件下でのハイブリダイゼーション(Woodら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:1585-1588(1988))で同定された。次に変異型プラスミドは一本鎖形態でA節のように調製され、プラスミドのダイレクトDNAシークエンスによって確認された(United States Biochemical Corporation, Sequenase sequencing kit)。得られた変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼAは、実施例5に示すように野生型2,5-DKGリダクターゼAに比べて触媒活性が改善されていた。
実施例3
Acetobacter Cerinusによる野生型2,5-DKGリダクターゼAの発現
Genepulser機器(Biorad社)を用いて、プラスミドDNAは記載されたように(Wirthら、Mol. Gen. Genet. 216(1):175-177(1989))、Acetobacter cerinus(ATCC 39140)に電気穿孔法によって導入された。100ml LB培地の細胞が対数増殖期中期(OD550〜0.2-0.8)まで培養され、Sorvall SS-34ローターで4℃5分、5000rpmで遠心して回収された。細胞は1/2体積の氷冷電気穿孔緩衝液(300mMショ糖,7mMりん酸ナトリウム緩衝液(pH7.0),1mM MgCl2)に懸濁され、再度遠心で沈澱され、最終的に1/20体積の電気穿孔緩衝液に懸濁され、使用時まで氷上に保管された。
プラスミドDNA(0.1から1.0μg)が0.8mlのAcetobacter調製細胞を含む0.4cm電気穿孔用キュベット(Biorad社)に加えられた。細胞およびDNAはキュベット中で混合され、電気穿孔に先だって10分氷上で冷却された。細胞およびDNAは25uFコンデンサー設定を用いて、2500mVの一回パルスを与えられ、すぐに3.Omlの新鮮なLB培地で希釈された。希釈された細胞は次に30℃2時間振とう培養された。形質転換細胞の分液(10-100μl)が選択培地(50μg/mlアンピシリンおよび12.5μg/mlテトラサイクリンを含むLB寒天培地)にまかれ、プレートは30℃で一晩培養された。
実施例4
変異型Q192Rおよび野生型2,5-DKGリダクターゼAの精製
形質転換されたAcetobecter cerinus細胞の単コロニーが抗生物質(12.5μg/mlテトラサイクリン及び50μg/mlアンピシリンを含む200mlの2×YT培地(Sambrookら、Mo1ecular Cloning:A Laboratory Manual, Co1d Spring Harbor Press, A.3(1989))中で30℃で一晩培養された。細胞は遠心(Sorvall GS3ローターで15分8000rpm)で回収され、冷凍保存された。次に細胞は1/5体積の溶解緩衝液(50mM Tris(pH8.0),50mM EDTA,0.1% Tween,2mg/mlリゾチウム)に懸濁され、氷上で2時間溶解された。溶解した細胞は前回と同様に再度遠心され、粗製細胞抽出液を含む上清が回収された。
2,5-DKGリダクターゼAタンパク質は粗製細胞抽出液からDEAEセルロースクロマトグラフィーで精製された。DEAEセルロース(Whatman DE-52 brand)は25mM Tris(pH7.0)で予め平衡化された。総体積5.0mlのゲルが使い捨てプラスチッククロマトグラフィーカラムに注がれ、そこに粗製細胞抽出液が積載された。全ての抽出液がカラムに結合した後、カラムはカラムの2倍体積の25mM Tris(pH7.0)で洗浄され、次に1倍体積の25mM Tris(pH7.0),0.3M NaClで洗浄され、最後に25mM Tris(pH7.0),0.6M NaClで2,5-DKGリダクターゼAタンパク質が溶出された。調製物は重シンコニン酸法(Methods in Enzymology 182:60-62(1990))でタンパク質濃度を検査され、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって純度の検査をされた。
実施例5
野生型および変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼAの動力学的分析
野生型および変異型Q192R 2,5-DKGリダクターゼA酵素調製物は、基質2,5-DKGを2-KLGに還元する能力について動力学的に解析された。試験は、50mM Tris(pH7.0),0.2mM NADPH、一定量の酵素(15-20μg)および2から14mMまでの基質を含む総体積1ml中で行われた。試験は25℃で行われ、基質の還元速度が340nm波長の吸光度の減少(補因子NADPHのNADP+への酸化を示す)を測定することによって光学的に計測された。
本データは、Epsonデスクトップ型コンピューターでEnzfitソフトパック(Biosoft, Cambridge,英国)を用いて、動力学的パラメーターVmaxおよびKmを決定するために良く知られたミカエリスの式に従って解析された。野生型2,5-DKGリダクターゼAは見かけ上、2,5-DKG基質7.8μモル/分/mgタンパク質のVmaxを有するが、変異型Q192Rは見かけ上のVmax14.0という、1.8倍の改善を示した。この基質に対する野生型酵素のミカエリス定数またはKmは見かけ上28mMだが、Q192R変異型のKmは見かけ上21mMであった。ここから、野生型酵素の見かけ上の特異性定数(kcat/Km)140M-1s-1およびQ192R変異型の見かけ上の特異性定数(kcat/Km)335M-1s-1(2.4倍の改善)が導かれた。
実施例6
2,5-DKGリダクターゼAの相同性モデル
2,5-DKGリダクターゼ変異体Aのモデルは、アルドースリダクターゼ:NADPH複合体の座標に基づいて(Wilsonら、Science 257:81-84(1992))、モデル設計法を応用して(Greer, Methods in Enzymology 202:239-252(1991);Bajorathら、Protein Science 2:1798-1810(1993)、これらは本明細書では参考文献として挙げる)構築された。この場合、「構造的に保存された領域」(一般にαヘリックスおよびβシートのような二次構造の特性を有する領域、または広範な配列の同一性を有する領域)が定義され一定に保たれ、種々のアミノ酸の「ループ」が後で付加される。これらのループの立体構造は結晶構造データベースを用いた構造検索、またはランダムな構造生成アルゴリズムによってモデル制作される。
図6は、2,5-DKGリダクターゼAおよびBとヒトアルドースリダクターゼとのタンパク質配列の比較を示す。枠はアルドースリダクターゼの結晶構造の二次構造特性を示す(Bruceら、Biochem J. 299:805-811(1994))。このモデル設計においては、主要な変更は、β鎖4とαヘリックス4、およびβ鎖7とαヘリックスH1を繋ぐ長いループの短いループでの置き換え、および2,5-DKGリダクターゼAの短い尾部を考慮した新規の尾部構造のモデル設計であった。その他の構造は不変であった。これらのループとしてふさわしい構造は、ランダムな構造生成プログラムによって生成する多数の可能性のなかから選択された。このモデルは、2,5-DKGリダクターゼの予想される活性部位中の多数の残基を変異の標的とするのに利用され、以下の章で2,5-DKGリダクターゼ樽状構造中のそれらの変異体のおおまかな位置を説明するためにも用いられる。
実施例7
2,5-DKGリダクターゼAのF22Y変異体の構築
相同性モデルは、基質結合ポケット周囲の構造の差異を決定するために用いられた。この構造の差異は、2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダクターゼBについて観察される基質回転速度の差異の原因となり得る。特に、2,5-DKGリダクターゼBの対応するアミノ酸よりも疎水性の低い2,5-DKGリダクターゼAの基質結合ポケットに関係するアミノ酸置換の位置を決定するのに、相同性モデルが用いられた。
アミノ酸22はアルドースリダクターゼ構造および2,5-DKGリダクターゼA相同性モデルの両者において基質結合ポケットの活性部位の一部をなすと考えられる。2,5-DKGリダクターゼA酵素中には一つのフェニルアラニンが存在し、2,5-DKGリダクターゼBの配列においてはその位置はチロシンが占める。フェニルアラニンには無いチロシンの水酸基は、2,5-DKGリダクターゼB酵素の活性部位領域に水素結合能を与え得る。
これらのF22YおよびY23Fという2つの変異体の構築は、以下の通りである。4つのオリゴヌクレオチドが設計された。変異用の2つ、プローブ探査用の2つである。A:F22Y.m=5'-CGGGTACGGCGTCTACAAGGTGCCGCCGG-3'(SEQ ID NO:16)、A:F22Y.p=5'-CGGCGTCTACAAGGTGC-3'(SEQ ID NO:17)、B:Y23F.m=5'-TGGGCTCGGCACGTTCAACCTGCGCGGCG-3'(SEQ ID NO:18)、B:Y23F.p=5'-CGGCACGTTCAACCTGC-3'(SEQ ID NO:19)。接尾字mのオリゴヌクレオチドはりん酸化され、野生型2,5-DKGリダクターゼAおよびB遺伝子の鋳型にAmershamのキットで変異導入するのに利用された(鋳型はM13mp19に入った2,5-DKGリダクターゼAおよびB遺伝子のEcoRI-KpnI断片である)。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、Q192R変異体の構築で概説したのと本質的に同一である。ただし、接尾字pのオリゴヌクレオチドは変異体を単離するのに利用された。得られた2,5-DKGリダクターゼAのF22Y変異体は、位置22にチロシンを有し、得られた2,5-DKGリダクターゼBのY23F変異体は、位置23にフェニルアラニンを有する。
実施例8
2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体Y23Fの動力学的解析
2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体Y23Fの動力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKGリダクターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するために、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用いて複数の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yは、野生型2,5-DKGリダクターゼAに比べて有意で再現性のある活性の上昇を示した(図7)。2,5-DKGリダクターゼB変異体Y23Fの活性は、野生型2,5-DKGリダクターゼBよりも低かった(図7)。2,5-DKGリダクターゼA変異体F22Yはさらに、野生型2,5-DKGリダクターゼBに比べて基質阻害耐性の増強を示した。
実施例9
2,5-DKGリダクターゼAのI49N変異体および2,5-DKGリダクターゼBのN50A変異体の構築
相同性モデルに基く基質結合部位の近傍に存在し、2,5-DKGリダクターゼAおよびB酵素において傑出した疎水性の差異がある位置であるため、位置49が変異導入のために選択された。2,5-DKGリダクターゼAは位置49にイソロイシンを有し、2,5-DKGリダクターゼBは位置50にアスパラギンを有する。位置49はβ鎖2とαヘリックス2を繋ぐアミノ酸ループ上に存在する。この部位の側鎖変異の効果を検査するため、2,5-DKGリダクターゼAのI49N変異体および2,5-DKGリダクターゼBのN50A変異体という二種類の変異体を構築した。これらの変異体の構築は以下の通りである。A:I49N.m=5'-CGACACCGCGGCGAACTACGGAAACGAAG-3'(SEQ ID NO:20)、A:I49N.p=5'-CGCGGCGAACTACGGAA-3'(SEQ ID NO:21)、B:N50A.m=5'-TCGACACGGCGGTGGCGTACGAGAACGAGAG-3'(SEQ ID NO:22)、B:N50A.p=5'-GGCGGTGGCGTACGAGA-3'(SEQ ID NO:23)。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、F22Y変異体の構築で概説したのと本質的に同一である。得られた2,5-DKGリダクターゼAのI49N変異体は、位置49にアスパラギンを有し、得られた2,5-DKGリダクターゼBのN50A変異体は、位置50にアラニンを有する。
実施例10
2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動力学的解析
2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nおよび2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKGリダクターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するために、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用いて複数の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体I49Nは、宿主細胞中で検出可能ないかなるレベルの組換えタンパク質も生産しなかった。これは恐らく構造の不安定性による。2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの発現は正常であった。2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aの動力学的解析結果を図8に示す。2,5-DKGリダクターゼB変異体N50Aは、基質濃度が15mMを超えるまでは基質阻害を示さなかった。野生型2,5-DKGリダクターゼB酵素活性は、5mM 2,5-DKGの添加後にすでに減少した(図8)。
実施例11
2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの構築
2,5-DKGリダクターゼAのC末端の残基の位置決定のために「アラニン・スキャニング」法が用いられた(CunninghamおよびWells, Science 204:1081(1989)、本明細書では参考文献として挙げる)。D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、A272G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aという、全部で11のアラニン・スキャニング変異体が、それらが存在する領域は酵素の活性部位の一部であるという予測に基づいて構築された。さらに、以下の非アラニン・スキャニング変異体が作製された。2,5-DKGリダクターゼA変異体A272Gが、位置272のアラニンをグリシンに変えることによって作製された。2,5-DKGリダクターゼの変異体は以下のオリゴヌクレオチドを用いて構築された。A:D278A=5'-GATGAGGTCGCGTGAGGTACCC-3'(SEQ ID NO:24)、A:V277A=5'-CCCGATGAGGCGGACTGAGGTA-3'(SEQ ID NO:25)、A:E276A=5'-CACCCCGATGCCGTCGACTGAG-3'(SEQ ID NO:26)、A:D275A=5'-GCACACCCCGCGGAGGTCGACT-3'(SEQ ID NO:27)、A:P274A=5'-GAGCGCACACGCGGATGAGGTCG-3'(SEQ ID NO:28)、A:H273A=5'-CGTGAGCGCAGCGCCCGATGAGG-3'(SEQ ID NO:29)、A:A272G=5'-CGCGTGAGCGGGCACCCCGATG-3'(SEQ ID NO:30)、A:S271A=5'-GGGTCGCGTGGCGGCACACCCCG-3'(SEQ ID NO:31)、A:V270A=5'-TCGGGTCGCGCGAGCGCACACC-3'(SEQ ID NO:32)、A:R269A=5'-CGGTTCGGGTGCGGTGAGCGCAC-3'(SEQ ID NO:34)、A:S269A=5'-GGGCGACGGTGCCGGTCGCGTGA-3'(SEQ ID NO:35)、A:D265A=5'-GATCCGGGCGCGGGTTCGGGTC-3'(SEQ ID NO:36)。変異導入反応、変異体の単離および解析の各段階は、Q192R変異体の構築で概説したのと本質的に同一である。
実施例12
2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、A272G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの動力学的解析
2,5-DKGリダクターゼAの変異体D278A、V277A、E276A、D275A、P274A、H273A、A272G、S271A、V270A、R269A、S267AおよびD265Aの大まかな動力学的解析がこれらの変異体のうち、A272Gは活性が上昇した。2,5-DkGリダクターゼA変異体A272Gは実施例5と本質的に同一の方法で解析された。ただし、2,5-DKGリダクターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するために、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用いて複数の反応が行われた。2,5-DKGリダクターゼA変異体A272Gは、全ての基質濃度において野生型酵素よりも有意に大きい再現性のある活性を示し、検査された範囲での基質阻害は軽微であった(図9参照)。この変異体は、見かけ上のVmax 21.44+/-4.10秒-1および見かけ上のKm 42.61+/-12.13mMを示した。
実施例13
2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gの構築
3つの2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gが構築された。構築物は以下の通りである。
Q192R/A272G二重変異体のためには、プラスミドptrpl-35.A:Q192RがEcoRIおよびBamHIで消化され、Q192Rを含む787bpの断片が生じた。プラスミドptrpl-35.A:A272GがClaIおよびBamHIで消化され、A272Gを含む708bpの断片が生じた。これらの2つの変異体はEcoRIおよびClaI消化されたベクターptrpl-35.Aに3点ライゲーションで連結され、Q192R/A272G二重変異体が作製された。期待される断片が正しく繋がったことを確認するため、変異体は制限酵素消化で検査された。生じた2,5-DKGリダクターゼA二重変異体Q192R/A272Gは位置192にアルギニンを、位置272にグリシンを有する。
F22Y/A272G二重変異体のためには、プラスミドptrpl-35.A:F22YのEcoRIおよびApaIによる消化によってF22Yを含む約600bpの断片が調製された。プラスミドptrpl-35.A:A272GのApaIおよびKpnIによる消化によって、A272Gを含む約300bpの断片が調製された。これらの2つの変異体はEcoRIおよびKpnI消化されたベクターptrpl-35.Aに3点ライゲーションで連結され、F22Y/A272G二重変異体が作製された。生じた2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/A272Gは位置22にチロシンを、位置272にグリシンを有する。
F22Y/Q192R二重変異体は同様の方法で調製された。ただし、Q192R変異を生じたオリゴヌクレオチドによってApaI部位が除去されたため、構築は2,5-DKGリダクターゼA遺伝子のXhoI部位によって行われた。プラスミドptrpl-35.A:F22YはEcoRIおよびXhoIで消化され、F22Y変異を含む約435bpの断片が得られた。プラスミドptrpl-35.A:Q192RがXhoIおよびKpnIで消化され、Q192R変異を含む約400bpの断片が得られた。これらの2つの断片はEcoRIおよびKpnI消化されたベクターptrpl-35.Aに3点ライゲーションで連結され、F22Y/Q192R二重変異体が作製された。生じた2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192Rは位置22にチロシンを、位置192にアルギニンを有する。
3つの全ての二重変異体は、制限酵素地図および直接配列解読によって2つの正しい変異を含むことが確認された。
実施例14
2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gの動力学的解析
2,5-DKGリダクターゼA二重変異体F22Y/Q192R、Q192R/A272GおよびF22Y/A272Gの動力学的解析は、実施例5と本質的に同一の方法で行われた。ただし、2,5-DKGリダクターゼによる2,5-DKGのNADPH依存性還元の動力学パラメーターを決定するために、NADPHは一定の飽和濃度(200μM)を用い、基質は種々の濃度(0から30mM)を用いて複数の反応が行われた。二重変異体の基質動力学を図10に示す。Q192Rを含む二重変異体は、活性の上昇を示さない。2,5-DKGリダクターゼB変異体F22Y/Q192Rの触媒活性は、元の2つの変異体と同様だった。2,5-DKGリダクターゼA変異体Q192R/A272Gの触媒活性は、野生型2,5-DKGリダクターゼAより低い。2,5-DkGリダクターゼA二重変異体F22Y/A272Gは、元の2つの変位体以上の明らかな相加性、または相乗性を示し、17.5mM以上の基質濃度においてDKGリダクターゼBの活性をしのぐ。この二重変異体はさらに基質阻害効果を示す。
実施例15
2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子動力学的解析
2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの補因子親和性は、一定の基質濃度および種々のNADPH濃度(0から30mM)を用いた複数の解析によって決定された。各反応液は総体積1mlの50mMビスTris(pH6.8)、10mM 2,5-DKG、2.5から200mMNADPH、および酵素からなる。反応の初速度データは、以前に記載されたように非線型回帰分析によってミカエリス-メンテンの式に当てはめられ、Km,NADPHが決定された。結果を図11に示す。NADPHに対する変異体のミカエリス定数の変化は有意ではない。値は全て野生型酵素のKm,NADPHの+/-30%以内であり、高い2,5-DKGリダクターゼAF22Y/A272Gの8.19μMから低い2,5-DKGリダクターゼA A272Gの4.92μMまである。
実施例16
2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gの温度安定性
温度不安定性は、産業工程における酵素の有用性を減少させ得る、酵素の重要な特性である。増強された触媒活性を有する2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272Gは円偏向二色性分析にかけられ、温度安定性に変異が与え得る効果が決定された。2,5-DKGリダクターゼAおよびB、および2,5-DKGリダクターゼA変異体IF22Y、Q192R、A272GおよびF22Y/A272GはAmicon YM-10膜上で濃縮され、梱包済G25カラム(Parmacia PD-10)を用いて10mMりん酸緩衝液(pH7.0)に対して脱塩され、円偏向二色性分析のために最終濃度200μg/mlに調節された。試料は1.0mmキュベット中でAvivモデル60DS円偏向二色性分光光度計を用いて測定された。測定値は背景値の補正をなされた。生の楕円率データ(度)は、モル楕円率=(100)(楕円率)/(C)(1)の関係を用いて楕円率モル値に変換された。Cは試料のモル濃度であり、1は行程(cm)である。タンパク質は約220nmで最小値を示し、これはαヘリックスの含有度を示す。温度変性は、220nmにおける楕円率の喪失をモニターすることによって温度の関数として決定された。温度変性曲線の中心のTmを図12に示す。
実施例17
2,5-DKGリダクターゼAおよび2,5-DKGリダクターゼA:NADPH複合体の結晶化
2,5-DKGリダクターゼAおよびBタンパク質は、プラスミドptrpl-35.およびプラスミドptrpl-35.Bを含むA. cerinusの大量培養から精製された。選択用の抗生物質(12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン)を含むLBプレート上のプラスミドptrpl-35.およびプラスミドptrpl-35.Bを含むA. cerinusの新鮮な菌体が、10ml液体培養液(LB+12.5μg/mlテトラサイクリン、50μg/mlアンピシリン)のために接種するために用いられた。翌日、培養液は61の新鮮な培地に1/1000希釈され、28℃で24時間培養された。細胞は遠心(GSAローター、9000rpm20分)で回収され、細胞塊は-70℃で使用まで保存された。以下の精製法が常に4℃または氷上で行われた。次に細胞は1/5体積(元の培養液11当たり200ml)の氷冷溶解緩衝液(50mM Tris(pH8.0),25mM EDTA, 0.1% Tween 80,1.Omg/mlリゾチウム)に懸濁され、氷上で2時間溶解された。溶解液はGSAローターで9000rpm、30分遠心され、「粗製細胞溶解液」分画に可溶性2,5-DKGリダクターゼを含む上清が回収された。緩衝液A(25mM Tris(pH7.5))で予め平衡化された固体体積50mlのAmicon RedA色素アフィニティーマトリクスが粗溶解液に加えられ、氷上で20分、時に撹拌しながら結合させられた。結合後、RedAゲルは懸濁液から分離して沈降させられ、次に500mlの緩衝液Aで2回洗浄された。2回目の洗浄後、ゲルは小体積の緩衝液Aに懸濁され、Bioradエコノカラム(径2.5cm×25cm)に注がれ、100mlの緩衝液Aでd洗浄され、100mlの緩衝液A+0.5mM NADPHで段階溶出された。100mlの溶出液(「RedAプール」)は40mlのDEAEセルロースカラム(Whatman DE-52)に結合させられ、次に50mlの緩衝液Aで洗浄され、200mlの緩衝液Aおよび200mlの緩衝液A+1.OM NaClからなる400mlの線型塩勾配で溶出された。溶出液は流出速度220ml/時間でくみ出され、各5.5mlの画分が回収され、A280によって検定された。A280の2つの主要なピークが観察され、1つ目は大半がNADPHおよび混在タンパク質からなり、一方、約0.4M NaClで溶出する2つ目のピークは2,5-DKGリダクダーゼを含む。2つ目のピークは回収され(「DE-52プール」)、緩衝液A中でSephadex G-75カラム(径2.5cm×66cm、カラム体積約320ml)でゲル濾過されて塩およびNADPHを除去された。画分は回収され、A280で検定された。約30000ダルトン分子量に対応する物質のA280の単一ピークが観察された。G-75カラム由来のピーク画分は回収され(「G-75プール」)、以後の解析に用いられた。画分のSDS-PAGEゲル解析から、精製後のこの物質が均質であることが示された。UV吸収検査(A340吸光)により、検出可能なNADPHは最終産物中に残存していないことが確認された。
A. cerinusの細胞溶解液は、pBR322で形質転換された細胞のDKGリダクターゼ試験でも活性を示すが、この試験はNADPHの酸化を測定するのみであるため、立体化学でも観察される還元は2,5-DKGのカルボニル基2または5の還元に由来し得る。pBR322溶解液を用いた対照実験により、この精製法によれば背景のリダクターゼ活性は完全に除去されることが示された。この精製法による典型的な収量は、細胞11当たり2から4mgである。
DKGリダクターゼAタンパク質は脱イオン水(31)に対して透析され、YM-10膜(Amicon)上、真空条件でDKGリダクターゼAは11.5mg/ml、DKGリダクターゼBは6.9mg/mlに濃縮された。結晶化は、6.5:1および11:1 NADPH:タンパク質の比でDKGリダクターゼAおよびBそれぞれについて行われた。JancarikおよびKimの溶液35(0.8Mりん酸ナトリウム一塩基,0.8Mりん酸カリウム一塩基,100mM Hepes緩衝液(pH7.5))に対応する条件下で、DKGリダクターゼA:NADPH複合体では長さ約0.6mm、厚さ約0.01mmの針状の結晶が形成された。同一の結晶はNADPHの非存在下でも形成された。
これらの針は他の2次元にも成長するのが観察され、以下のように「刃」および「柱」を形成した。体積がおよそ0.5mm×0.5mm×2mmの単結晶が、800μlの沈澱剤上に広げられた、3μlのタンパク質+NADPH(16mg/mlタンパク質、タンパク質に対するNADPHモル比3:1)および3μlの沈澱溶液からなる6μlの液滴から成長した。この結晶は室温で成長させられた。
実施例18
DKGリダクターゼA:NADPHのX線回折
およそ0.5mm×0.5mm×2mmの体積のDKGリダクターゼA:NADPHの単結晶が回折解析のために単離され、0.7mm水晶キャピラリーチューブ中に搭載された。回折データは解析像まで100cmの距離で、銅カリウムα線(波長1.5418オングストローム)を用いてR-axis 2機器で5℃で回収された。図13は、露光時間40分の振幅像を示す(2度振幅)。結晶は単位格子パラメーターa=42.54オングストローム、b=55.79オングストローム、c=74.15オングストローム、α=β=γ=90で、2.9オングストロームで回折した。
本発明の精神または本質的な特性から生じたのではない、特に上記で開示された、発明とは別の形に本発明が包含されることは、本発明が指向する当該分野の当業者には明らかであると考えられる。即ち上述の本発明の特定の態様は、いかなる面においても例示であり、制限ではない。本発明の範囲は、前述の記述に含まれる実施例に限定されず、追加請求項で示されるものである。
配列表
(2)配列情報SEQ ID NO:1:
(i)配列の特性:
(A)長さ:278アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(iii)ハイポセティカル:NO
(vi)起源:
(A)生物名:2,5 DKG REDUCTASE A
(C)個体・単離クローン名:CORYNEBACTERIUM SP.
(xi)配列:SEQ ID NO:1:
Figure 0003880624
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:2:
(i)配列の特性:
(A)長さ:277アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(iii)ハイポセティカル:NO
(vi)起源:
(A)生物名:DKGR B
(B)株名:CORYNEBACTERIUM SP.
(xi)配列:SEQ ID NO:2:
Figure 0003880624
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:3:
(i)配列の特性:
(A)長さ:316アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(iii)ハイポセティカル:NO
(vi)起源:
(A)生物名:ALDOSE REDUCTASE
(B)株名:ヒト
(xi)配列:SEQ ID NO:3
Figure 0003880624
Figure 0003880624
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:4:
(i)配列の特性:
(A)長さ:28塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:4:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:5:
(i)配列の特性:
(A)長さ:25塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:5:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:6:
(i)配列の特性:
(A)長さ:28塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:6:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:7:
(i)配列の特性:
(A)長さ:24塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:7:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:8:
(i)配列の特性:
(A)長さ:28塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:8:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:9:
(i)配列の特性:
(A)長さ:30塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM
(xi)配列:SEQ ID NO:9:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:10:
(i)配列の特性:
(A)長さ:30塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:10:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:11:
(i)配列の特性:
(A)長さ:18塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:11:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:12:
(i)配列の特性:
(A)長さ:28塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:12:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:13:
(i)配列の特性:
(A)長さ:25塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:13:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:14:
(i)配列の特性:
(A)長さ:28塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:14:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:15:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:15:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:16:
(i)配列の特性:
(A)長さ:29塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:16:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:17
(i)配列の特性:
(A)長さ:17塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:17:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:18:
(i)配列の特性:
(A)長さ:29塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERM SP
(xi)配列:SEQ IDNO:18:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:19:
(i)配列の特性:
(A)長さ:17塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:19:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:20:
(i)配列の特性:
(A)長さ:29塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:20:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:21:
(i)配列の特性:
(A)長さ:17塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:21:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:22:
(i)配列の特性:
(A)長さ:31塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:22:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:23:
(i)配列の特性:
(A)長さ:17塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:23:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:24:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:24:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:25:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:25:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:26:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:26:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:27:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:27:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:28:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列情報:SEQ ID NO:28:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:29:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:29:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:30:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:30:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:31:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:31:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:32:
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:32:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:33:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:33:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:34:
(i)配列の特性:
(A)長さ:23塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:34:
Figure 0003880624
(2)配列情報SEQ ID NO:35
(i)配列の特性:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)ANTISENSE:NO
(vi)起源:
(A)生物名:CORYNEBACTERIUM SP
(xi)配列:SEQ ID NO:35:
Figure 0003880624

Claims (14)

  1. 22番のアミノ酸がチロシンに置換している、2,5-DKGを2-KLGに変換する能力が増大された、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する2,5-DKGリダクターゼAの変異型。
  2. コドン22番が変異しており、結果として2,5-DKGリダクターゼAの22番アミノ酸のチロシン置換を生じる構造遺伝子を含み、前記遺伝子が2,5-DKGを2-KLGに変換する能力が増大された、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有する2,5-DKGリダクターゼAの変異型をコードする、DNA構築物。
  3. さらに272番アミノ酸が置換している、請求項1記載の変異型。
  4. 272番アミノ酸がグリシンである、請求項記載の変異型。
  5. さらにコドン272番が変異しており、結果として2,5-DKGリダクターゼAの272番アミノ酸のグリシン置換をも生じる構造遺伝子を含む、請求項2記載のDNA構築物。
  6. 請求項または記載のDNA構築物を含む発現ベクターで形質転換した宿主細胞。
  7. 宿主細胞が細菌である、請求項に記載の宿主細胞。
  8. 細菌がErwinia属の細菌である、請求項に記載の宿主細胞。
  9. 細菌がGluconobacter属の細菌である、請求項に記載の宿主細胞。
  10. 細菌がAcetobacter属の細菌である、請求項に記載の宿主細胞。
  11. 細菌がAcetobacter cerinus(IFO 3263)である、請求項に記載の宿主細胞。
  12. 発現ベクターがプラスミドである、請求項に記載の宿主細胞。
  13. 発現ベクターがptrpl-35.A:AF22Y/A272Gである、請求項に記載の宿主細胞。
  14. 発現ベクターがptrpl-35.A:F22Y/Q192Rである、請求項に記載の宿主細胞。
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