JPH07143881A - クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法 - Google Patents
クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法Info
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- JPH07143881A JPH07143881A JP5275482A JP27548293A JPH07143881A JP H07143881 A JPH07143881 A JP H07143881A JP 5275482 A JP5275482 A JP 5275482A JP 27548293 A JP27548293 A JP 27548293A JP H07143881 A JPH07143881 A JP H07143881A
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Abstract
法によって、純粋な形で安価に大量供給しうる手段を提
供する。 【構成】 配列表の配列番号2に記載されたアミノ酸配
列をコードするDNAであるクレアチニンデイミナーゼ
の遺伝情報を有するDNA断片、該DNA断片を組み込
んだ組換ベクター、該組換えベクターで形質転換された
形質転換体、該形質転換体を培地中にクレアチニンを添
加することなく培養し、クレアチニンデイミナーゼを生
成させ、該クレアチニンデイミナーゼを採取することを
特徴とするクレアチニンデイミナーゼの製造法。 【効果】 高価である誘導物質、クレアチニンを添加す
る必要がない。
Description
ーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するDNA断
片、該DNA断片を有する組換えベクター、該組換えベ
クターで形質転換された形質転換体及び該形質転換体を
使用するクレアチニンデイミナーゼを製造する方法に関
する。
1)は、クレアチニンをN−メチルヒダントインとアンモ
ニアへ加水分解する反応を触媒する酵素であり、体液中
のクレアチニンを測定する試薬として使用されている。
クレアチニンデイミナーゼの供給源としては、バチルス
属細菌(特開昭61−219383号公報)、コリネバ
クテリウム属細菌(特開昭52−34976号公報)、
フラボバクテリウム属細菌(The Journal of Biologica
l Chemistry Vol.260 No.7 p3915-3922, 1985)などが知
られている。しかしながら、これらの細菌のクレアチニ
ンデイミナーゼ生産量は充分なものではなかった。また
これらの細菌でクレアチニンデイミナーゼを生産するた
めには、培地に誘導物質であるクレアチニンを添加する
ことが必要である。しかしながら、クレアチニンが高価
であることから、工業的にクレアチニンデイミナーゼを
生産する際、クレアチニンを必要としない安価な製造法
が求められていた。
伝子を、他の細胞へ導入して遺伝子工学的に酵素を生産
することにより、誘導物質を必要とせず、安価に酵素を
生産することは、N−アセチルノイラミン酸アルドラー
ゼなどの酵素では実施されている。しかしながら、クレ
アチニンデイミナーゼでは、そのアミノ酸配列および遺
伝子が未知であり、遺伝子工学的に生産することは今ま
で行われていない。
アチニンデイミナーゼを有する蛋白質の遺伝情報を有す
るDNA断片を単離し、その分子構造を明らかにすると
ともに、クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質
を遺伝子工学的手法によって、純粋な形で安価に大量供
給しうる手段を提供することにある。
を達成するため、クレアチニンデイミナーゼ生産菌の菌
体から抽出した染色体DNAより、クレアチニンデイミ
ナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するDNA断
片の単離に成功し、そのDNAの全構造を決定した。更
に、本クレアチニンデイミナーゼを遺伝子工学的手法を
用いて形質転換体により誘導物質のない条件で高生産さ
せることに成功し、高純度なクレアチニンデイミナーゼ
を安価に大量供給することを可能にした。
ゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するDNA断片で
あり、その一例として配列表の配列番号2に記載される
アミノ酸をコードするDNA断片、例えば配列番号1に
記載される塩基配列を含有するものが挙げられる。
えベクターである。
転換された形質転換体である。
し、クレアチニンデイミナーゼを生成させ、該クレアチ
ニンデイミナーゼを採取することを特徴とするクレアチ
ニンデイミナーゼの製造法である。
としては、クレアチニンデイミナーゼを生産する菌株で
あれば、特に限定されないが、本発明の実施例において
は、バチルス・エスピーCNI−1365(微工研菌寄
第8138号)を利用した。
源、窒素源、無機イオン、更に必要に応じて硝酸塩、リ
ン酸塩等を含有するものがある。炭素源としては、澱粉
あるいは澱粉加水分解物、糖密、ペプトン類等が用いら
れる。窒素源としては、ポリペプトン、トリプトン、肉
エキス、酵母エキス等が使用できる。培養は好気的条件
下で培地のpH及び温度を適宜調節することが望ましい。
培養時間は培養物のクレアチニンデイミナーゼ活性が最
高になるところまで行なう。
精製するには、次の様な方法が用いられる。培養物を遠
心分離して集菌し、次いでこれを溶菌させることによっ
てクレアチニンデイミナーゼ含有溶菌物を調製する。溶
菌方法としては、例えばリゾチームやβ−グルカナーゼ
などの細胞壁溶解酵素による処理や超音波破砕、ダイノ
ミル破砕処理等の物理的破砕法が好適である。この様に
して得られた溶菌物を硫安沈澱分画し、脱塩した後、陽
イオン交換カラム、陰イオン交換カラムやヒドロキシル
アパタイトカラム等の担体にかけてカラムクロマトグラ
フィーによる分画を行なう。
有する蛋白質の遺伝情報を有するDNA(以下、クレア
チニンデイミナーゼ遺伝子ともいう)は、クレアチニン
デイミナーゼ生産細菌から抽出してもよく、また合成す
ることもできる。上記塩基配列としては、例えば配列表
の配列番号2に記載されたアミノ酸配列をコードする塩
基配列、または配列表の配列番号1に記載された塩基配
列を挙げることができる。なお、本発明のDNA断片
は、遺伝子組換え技術により、基本となるDNAの特定
部位に、該DNAがコードするクレアチニンデイミナー
ゼの基本的な特性を変化させることなく、或いはその特
性を改善するように人為的に変異、例えば置換、削除、
挿入などを起こさせたものも含むものである。
細菌のDNAを分離・精製した後、超音波、制限酵素な
どを用いて、DNAを切断化したものとリニヤーな発現
ベクターとを両DNAの平滑または接着末端部におい
て、DNAリガーゼなどにより結合閉環させて組換えベ
クターとする。こうして得られた組換えベクターは複製
可能な宿主微生物に移入した後、ベクターのマーカーと
クレアチニンデイミナーゼ活性、あるいはクレアチニン
デイミナーゼ遺伝子に特異的なプローブとのハイブリダ
イゼーションを指標としてスクリーニングして該組換え
ベクターを保持する微生物を得る。該微生物を培養し、
該培養菌体から該組換えベクターを分離・精製し、次い
で該組換えベクターからクレアチニンデイミナーゼ遺伝
子を採取すればよい。
る。遺伝子の供与体である微生物に由来するDNAは次
の如くにして採取する。すなわち、供与微生物である上
述した細菌を例えば液体培地で約1〜3日間通気撹拌培
養し、得られる培養物を遠心分離して集菌し、次いでこ
れを溶菌させることによってクレアチニンデイミナーゼ
遺伝子の含有溶菌物を調製することができる。溶菌方法
としてはたとえばリゾチームやβ−グルカナーゼなどの
細胞壁溶解酵素による処理が施され、必要により、プロ
テアーゼなどの他の酵素やラウリル硫酸ナトリウムなど
の界面活性剤が併用され、更に細胞壁の物理的破砕法で
ある凍結融解やフレンチプレス処理を上述の溶菌法との
組み合せで行ってもよい。
分離・精製するには常法に従って例えばフェノール抽出
による除蛋白処理、プロテアーゼ処理、リボヌクレアー
ゼ処理、アルコール沈澱遠心分離などの方法を適宜組み
合わせることにより行なうことができる。微生物から分
離・精製されたDNAを切断する方法は、例えば超音波
処理、制限酵素処理などを行なうことができるが、得ら
れる微生物DNA断片とベクターとの結合を容易ならし
める為、制限酵素とりわけ特定ヌクレオチド配列に作用
する、例えばEcoRI,Hind III ,BamH IなどのII型制限
酵素が適している。
増殖しうるファージまたはプラスミドから遺伝子組換え
用として構築されたものが適している。ファージとして
は、例えばエシェリヒア・コリー(Escherichia coli)を
宿主微生物とする場合には、λgt・10,λgt・11などが
使用できる。また、プラスミドとしては、例えばエシェ
リヒア・コリーを宿主微生物とする場合には、pBluescr
ipt, pUC18などが使用できる。
ニンデイミナーゼ遺伝子供与体である微生物DNAの切
断に使用した制限酵素と同じ制限酵素で切断して、ベク
ター断片を得ることが望ましい。微生物DNA断片をベ
クター断片と結合させる方法は、公知のDNAリガーゼ
を用いる方法であればよく、例えば微生物DNA断片の
接着末端とベクター断片の接着末端とのアニーリングの
後、適当なDNAリガーゼの使用により微生物DNA断
片とベクター断片との組換えベクターを作成する。必要
ならば、アニーリングの後、宿主微生物に移入して、生
体内のDNAリガーゼを利用し、組換えベクターを作成
することもできる。
定、且つ自律的に増殖可能で、且つ外来性DNAの形質
が発現できるものであればよく、例えば宿主微生物がエ
シェリヒア・コリー W3110, エシェリヒア・コリーC60
0, エシェリヒア・コリーJM109, エシェリヒア・コリ
ーHB101, エシェリヒア・コリーDH5 αなどが利用でき
る。
法としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア属に属す
る微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下で組換
えDNA の移入を行なう方法などを採用することができ、
更にエレクトロポレーション法を用いても良い。こうし
て得られた形質転換体である微生物は、栄養培地で培養
されることにより、多量のクレアチニンデイミナーゼを
安定して生産し得る。宿主微生物への目的組換えベクタ
ー移入の有無についての選択は、目的とするDNAを保
持するベクターの薬剤耐性マーカーとクレアチニンデイ
ミナーゼとを同時に発現し得る微生物を検索すればよ
く、例えば薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育
し、且つクレアチニンデイミナーゼを生産する微生物を
選択すればよい。
イミナーゼ遺伝子の塩基配列は、Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA, 74, 5463〜5467(1977)に記載されているジデオ
キシ法で解読し、またクレアチニンデイミナーゼのアミ
ノ酸配列は塩基配列より推定した。この様にして、一度
選択されたクレアチニンデイミナーゼ遺伝子を保有する
組換えベクターは、形質転換微生物から取り出され、他
の宿主微生物に移入することも容易に実施できる。ま
た、クレアチニンデイミナーゼ遺伝子を保持する組換え
ベクターから制限酵素などにより切断してクレアチニン
デイミナーゼ遺伝子を含有するDNAを切り出し、これ
を同様な方法により切断して得られるベクター断片とを
結合させて、宿主微生物に移入することも容易に実施で
きる。
宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すれば
よく、通常多くの場合は液体培養で行うが、工業的には
通気撹拌培養を行うのが有利である。培地の栄養源とし
ては微生物の培養に通常用いられるものが広く使用され
得る。炭素源としては資化可能な炭素化合物であればよ
く、例えばグルコ−ス、シュークロース、ラクトース、
マルトース、フラクトース、糖蜜、ピルビン酸などが使
用される。窒素源としては利用可能な窒素化合物であれ
ばよく、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼ
イン加水分解物、大豆粕アルカリ抽出物などが使用され
る。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウ
ム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの
塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応
じて使用される。
ミナーゼを生産する範囲で適宜変更し得るが、エシェリ
ヒア・コリーの場合、好ましくは20〜42℃程度である。
培養時間は条件によって多少異なるが、クレアチニンデ
イミナーゼが最高収量に達する時期を見計らって適当時
期に培養を終了すればよく、通常は6〜48時間程度であ
る。培地pHは菌が発育しクレアチニンデイミナーゼを生
産する範囲で適宜変更し得るが、特に好ましくはpH6.0
〜9.0 程度である。
産する菌体を含む培養液をそのまま採取し利用すること
もできるが、一般には常法に従ってクレアチニンデイミ
ナーゼが培養液中に存在する場合は濾過、遠心分離など
により、クレアチニンデイミナーゼ含有溶液と微生物菌
体とを分離した後に利用される。クレアチニンデイミナ
ーゼが菌体内に存在する場合には、得られた培養物を濾
過または遠心分離などの手段により菌体を採取し、次い
でこの菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的
方法で破壊し、また必要に応じてEDTA等のキレート剤及
びまたは界面活性剤を添加してクレアチニンデイミナー
ゼを可溶化し、水溶液として分離採取する。
ナーゼ含有溶液を例えば減圧濃縮、膜濃縮、更に硫酸ア
ンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、或いは親
水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセト
ンなどによる分別沈澱法により沈澱せしめればよい。ま
た、加熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。吸
着剤或いはゲル濾過剤などによるゲル濾過、吸着クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィーにより、精製されたクレア
チニンデイミナーゼを得る事ができる。
る。実施例中、クレアチニンデイミナーゼの活性測定は
以下のように行なった。すなわち、49mMリン酸緩衝液(p
H7.5) 、38mMクレアチニン、0.29mMNADPH、0.95mM
α−ケトグルタル酸、16U/mlグルタミン酸脱水素酵素中
で酵素を37℃,3〜4 分反応させる。クレアチニンが加
水分解されて生じるアンモニア1分子とα−ケトグルタ
ル酸がグルタミン酸脱水素酵素の働きで結合しグルタミ
ン酸となる際、NADPH1分子が消費される。このN
ADPHの減少を、1分間当りの340nm の吸光度の減少
で測定する。酵素活性の1単位は、この条件下で1分間
当たり1マイクロモルのアンモニアを生成する酵素量と
した。
ミノ酸配列の決定 クレアチニンデイミナーゼ粉末(東洋紡製)を、Superd
ex200 カラムでのゲル濾過クロマトグラフィー及びMono
-Qカラムを用いたイオン交換カラムクロマトグラフィー
により精製した。最終精製標品をSDS-PAGEでチェックし
たところ、ほぼ均一なバンドが得られ、サブユニットの
分子量は約43000ダルトンと計算された。この標品
を脱塩を兼ねてVydac C4カラムを用いた逆相HPLCで
さらに精製し、マニュアルエドマン分解法によってN末
端からのアミノ酸配列を決定した(配列表の配列番号
3)。また、同標品をアスパラギン酸残基に特異的なプ
ロテアーゼであるAsp-N によって分解して得たペプチド
混合物を逆相HPLCで分離,精製し、マニュアルエド
マン分解法によりペプチド断片のアミノ酸配列を決定し
た(配列表の配列番号4)。
次の方法で分離した。同菌株を100ml のLB培地(1.0%
ポリペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウム(p
H7.2) で37℃一晩振盪培養後、遠心(8000rpm,10 分) に
より集菌した。15mMクエン酸ナトリウム、0.15M塩化ナ
トリウムを含んだ溶液で菌体を洗浄した後、20% シュー
クロース、1mM EDTA、50mMトリス塩酸(pH7.6) を含んだ
溶液 5mlに懸濁させ、 0.5mlのリゾチーム溶液(100mg/m
l)を加えて37℃、30分間保温した。次いで11mlの 1% ラ
ウロイルサルコシン酸、0.1M EDTA(pH9.6)を含む溶液を
加えた。この懸濁液に臭化エチジウム溶液を 0.5% 塩化
セシウムを約100%加え、撹拌混合し、55.000rpm,2
0時間の超遠心でDNAを分取した。分取したDNA
は、10mMトリス塩酸(pH8.0) 、1mM EDTAを含んだ溶液(T
E)で透析し、精製DNA標品とした。エシェリヒア・コ
リーDH5 αのコンピテントセルはHanahan の方法により
作成し、ライブラリー作成の宿主として用いた。
子を含有するDNA断片及び該DNA断片を有する組換
えベクターの調製 実施例1で決定したアミノ酸配列をもとに2種類のプロ
ーブ(配列表の配列番号5、6)を作成し、実施例2で
得た染色体DNAを鋳型として、PCR法によるクレア
チニンデイミナーゼ遺伝子断片の増幅を行ない、約1kbp
の増幅断片を得た。次に、得られた断片をプローブとし
て実施例2で得た染色体DNAのサザンハイブリダイゼ
ーションを行なった結果、6kbpKpnIの特異的バンドが検
出された。そこで、この部分のDNAを抽出し、制限酵
素KpnI(東洋紡製)で切断したpBluescript と T4-DN
Aリガーゼ(東洋紡製)で反応させ、DNAを連結し
た。連結したDNAはエシェリヒア・コリーDH5 αのコ
ンピテントセルを用いて形質転換した。得られたコロニ
ーをPCR法で増幅した断片をプローブとしたコロニー
ハイブリダイゼーションでスクリーニングして、クレア
チニンデイミナーゼ遺伝子を含有する6kbp KpnI DNA
断片を持つ組換えベクターを得、pCD1と命名した。
の制限酵素による消化処理後、pBluescript にサブクロ
ーニングし、種々の挿入DNA断片を有する派生プラス
ミドを得、エシェリヒア・コリーDH5 αを形質転換し
た。pCD1及びその派生プラスミドの挿入DNA制限
酵素地図を図1に示した。
断片について、種々の制限酵素で切断してサブクローン
を調製した。種々のサブクローンは常法に従い、SEQUEN
ASE VERSION2.0 7-deaza-dGTP kit (東洋紡製)を用い
て塩基配列の決定を行った。決定した塩基配列及びアミ
ノ酸配列を配列表の配列番号1および配列番号2に示し
た。
ンデイミナーゼの生成(1) クレアチニンデイミナーゼ生産培地(0.5%酵母エキス、
1.0%ポリペプトン、0.5%NaCl(pH7.5)) 50mlを500m
l フラスコに分注し、 121℃、15分間オートクレーブを
行ない放冷後、別途無菌濾過した抗生物質(50mg/ml ア
ンピシリン(ナカライテスク製))を添加した。この培地
に上記と同一組成の培地で予め30℃で18時間振盪培養し
たpCD2組換え体の培養液 5mlを接種し、30℃で通気
撹拌培養した。培養開始より20時間後で、pCD2組換
え体は、誘導物質であるクレアチニンを培地に添加する
ことなしに、約0.15U/mlのクレアチニンデイミナーゼ活
性を示した。同条件下で、バチルス・エスピーCNI−
1365のクレアチニンデイミナーゼ活性は検出限界以
下であった。すなわち、本発明のクレアチニンデイミナ
ーゼ遺伝子がエシェリヒア・コリー内において、誘導物
質なしに効率的に発現することが明らかとなった。
ンデイミナーゼの生成(2) pCD2組換え体を実施例5と同様の条件にて、培養温
度のみ37℃に変更して培養を行った。培養開始より2
0時間後で、pCD2組換え体は誘導物質であるクレア
チニンを培地に添加することなしに、約1.7U/ml のクレ
アチニンデイミナーゼ活性を示した。すなわち培養温度
の至適化により、生産性の大幅な向上が見込めることが
明らかとなった。
ゼ遺伝子の塩基配列及びアミノ酸配列が明らかになり、
遺伝子工学的手法によりクレアチニンデイミナーゼを容
易に高純度で大量生産することが出来る。また、クレア
チニンデイミナーゼ生産の際に必要であった誘導物質で
あるクレアチニンが、本発明の製造法を用いることによ
り不要となった。さらに、本発明のクレアチニンデイミ
ナーゼ遺伝子と種々の蛋白質工学的手法とを用いること
により、より高活性な、或いはより安定性の高い新規ク
レアチニンデイミナーゼを作ることも可能になる。
の制限酵素地図を示す。
Claims (7)
- 【請求項1】 クレアチニンデイミナーゼ活性を有する
蛋白質の遺伝情報を有するDNA断片。 - 【請求項2】 配列表の配列番号2に記載されるアミノ
酸配列をコードする請求項1に記載されるDNA断片。 - 【請求項3】 配列表の配列番号1に記載される塩基配
列を含有する請求項1に記載されるDNA断片。 - 【請求項4】 請求項2に記載されるDNA断片を有す
る組換えベクター。 - 【請求項5】 請求項4に記載される組換えベクターで
形質転換された形質転換体。 - 【請求項6】 請求項5に記載された形質転換体を培地
で培養し、クレアチニンデイミナーゼを生成させ、該ク
レアチニンデイミナーゼを採取することを特徴とするク
レアチニンデイミナーゼの製造法。 - 【請求項7】 約37℃付近の温度にて培養することを
特徴とする請求項6に記載されるクレアチニンデイミナ
ーゼの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27548293A JP3508871B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-11-04 | クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-245285 | 1993-09-30 | ||
JP24528593 | 1993-09-30 | ||
JP27548293A JP3508871B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-11-04 | クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07143881A true JPH07143881A (ja) | 1995-06-06 |
JP3508871B2 JP3508871B2 (ja) | 2004-03-22 |
Family
ID=26537149
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP27548293A Expired - Lifetime JP3508871B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-11-04 | クレアチニンデイミナーゼ活性を有する蛋白質の遺伝情報を有するdna並びにクレアチニンデイミナーゼの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3508871B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1325958A1 (de) * | 2002-01-08 | 2003-07-09 | CampusGen GmbH | Genetische Sequenz, die für Creatinin-Deiminase kodiert und deren Verwendung |
US7205140B2 (en) | 2003-10-20 | 2007-04-17 | Campusgen Gmbh | Nucleotide sequence for creatinine deiminase and method of use |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP27548293A patent/JP3508871B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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EP2275555A3 (de) * | 2002-01-08 | 2011-05-11 | GoEnzymes GmbH | Genetische Sequenz, die für Creatinin-Deiminase kodiert und deren Verwendung |
US7205140B2 (en) | 2003-10-20 | 2007-04-17 | Campusgen Gmbh | Nucleotide sequence for creatinine deiminase and method of use |
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JP3508871B2 (ja) | 2004-03-22 |
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