JPH10174585A - 安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼ - Google Patents
安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼInfo
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- JPH10174585A JPH10174585A JP8337027A JP33702796A JPH10174585A JP H10174585 A JPH10174585 A JP H10174585A JP 8337027 A JP8337027 A JP 8337027A JP 33702796 A JP33702796 A JP 33702796A JP H10174585 A JPH10174585 A JP H10174585A
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Abstract
たクレアチンアミジノヒドロラーゼを提供する。 【解決手段】アルカリゲネス・フェカリスTE3581(FERM
P-1423)由来のクレアチンアミジノヒドロラーゼのアミ
ノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸が他のアミ
ノ酸に置換した、中性緩衝液中で45℃、1週間保存し
た後の残存活性が60%以上である安定なクレアチンア
ミジノヒドロラーゼおよび該アミノ酸配列をコードする
変異遺伝子、該変異遺伝子を含む組換えプラスミド、該
プラスミドにより形質転換された形質転換宿主細胞、該
細胞を用いて、遺伝子工学的手法により、上記酵素を得
る方法。
Description
ミジノヒドロラーゼと比較して、安定なクレアチンアミ
ジノヒドロラーゼおよび該クレアチンアミジノヒドロラ
ーゼの製造法に関する。
は尿中に見いだされ、その量を迅速、かつ、正確に検出
測定することは疾病、例えば尿毒症、慢性腎炎、急性腎
炎、巨人症、強直性筋異栄養症などを診断するのに非常
に重要である。このような診断を行うために、血液また
は尿中のクレアチニンおよびクレアチンを定量すること
は一般的に行われている。
中のクレアチンにクレアチンアミジノヒドロラーゼおよ
びザルコシンオキシダーゼを作用させ、生成する過酸化
水素を過酸化水素測定手段により測定して、試料中のク
レアチンを定量する。また、クレアチニンにクレアチニ
ンアミドヒドロラーゼ、クレアチンアミジノヒドロラー
ゼおよびザルコシンオキシダーゼを作用させ、生成する
過酸化水素を過酸化水素測定手段により測定して、試料
中のクレアチニンを定量する方法などがある。
クレアチンアミジノヒドロラーゼ、またはザルコシンオ
キシダーゼは微生物界に広く見いだされており、既に工
業的に種々のものが製造され、臨床検査薬として使用さ
れている。
各種菌体から製造されたクレアチンアミジノヒドロラー
ゼは熱安定性が低く、特に液状での長期の安定性も十分
とはいえなかった。例えばバチルス属由来の酵素(特公
昭61-17465号公報)は、熱安定性は40℃以下と低い。
また、コリネバクテリウム属、ミクロコッカス属、アク
チノバチルス属またはバチルス属由来の酵素(特公平 3
-76915号公報)は、熱安定性は50℃以下であるが、液
状での長期の安定性は不明であった。
ーゼ遺伝子中に変異を導入することにより、安定性の向
上した変異型クレアチンアミジノヒドロラーゼを造成す
る試みも行われているが(特公平 3-36514号公報、特開
平7-255485号公報)、臨床検査薬用酵素として精製され
た高純度酵素としての記載はこれらの公報にはなく、ま
た、臨床検査薬用酵素として重要な指標となる液状での
長期の安定性の記載もなく、その効果が明瞭ではなかっ
た。
ため、鋭意研究を重ねた結果、本発明者らはアルカリゲ
ネス属(Alcaligenes)属に属する細菌が熱
安定性に優れ、かつ、クレアチンに対するKm値の比較
的小さいクレアチンアミジノヒドロラーゼを生産するこ
とを見い出した(特願平6-63363 号公報)。しかし、該
クレアチンアミジノヒドロラーゼは、現在、臨床検査薬
の主流である液状試薬に対応した酵素としては、まだ十
分な安定性であると言い難く、更に、液状で長期間安定
なクレアチンアミジノヒドロラーゼが要望されていた。
解決するため鋭意検討した結果、アルカリゲネス属細菌
由来のクレアチンアミジノヒドロラーゼ遺伝子を用い、
蛋白工学的手法により長期の液状安定性に優れた新規ク
レアチンアミジノヒドロラーゼを創出することに成功し
た。
ロラーゼと比較して、中性緩衝液中で長期安定性が向上
している変異型クレアチンアミジノヒドロラーゼである
ことを特徴とする安定なクレアチンアミジノヒドロラー
ゼである。
ン酸カリウム緩衝液中で45℃、1週間保存した後の残
存活性が60%以上、好ましくは70%以上、さらに好
ましくは80%以上である安定なクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼである。
アミジノヒドロラーゼをコードするクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ遺伝子である。
ジノヒドロラーゼをコードする遺伝子を含む組換えプラ
スミドである。
により形質転換された形質転換細胞である。
栄養培地にて培養し、クレアチンアミジノヒドロラーを
採取することを特徴とする安定なクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼの製造法である。
ヒドロラーゼとは、水の存在下にクレアチンに作用し
て、ザルコシンおよび尿素を有する作用を有する酵素で
あって、野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼに比べ
て、長期安定性、特に液状での長期安定性が改良された
安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼである。本発明
における野性型クレアチンアミジノヒドロラーゼとは、
アルカリゲネス・フェカリス(Alcaligenesfaecaris)T
E3581(FERM P−14237)が産生する酵
素であり、その性質は、下記の通りである。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃〜45℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:45〜50%(0.1M PIPES、p
H7.0中で45℃、1週間) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:16〜30mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE) 該酵素のアミノ酸配列は配列表・配列番号1に記載され
る。
中性緩衝液中、例えばPIPES緩衝液またはリン酸カ
リウム緩衝液中で45℃、1週間保存した後の残存活性
を意味する。本発明の一実施態様は、PIPES緩衝液
またはリン酸カリウム緩衝液中で45℃、1週間保存し
た後の残存活性が60%以上である安定なクレアチンア
ミジノヒドロラーゼである。また、別な実施態様はPI
PES緩衝液またはリン酸カリウム緩衝液中で45℃、
1週間保存した後の残存活性が70%以上である安定な
クレアチンアミジノヒドロラーゼである。さらに、別な
実施態様はPIPES緩衝液またはリン酸カリウム緩衝
液中で45℃、1週間保存した後の残存活性が80%以
上である安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼであ
る。
1記載のアミノ酸配列の内、少なくとも1つのアミノ
酸、例えば135番目のアルギニン、15番目のグルタ
ミン酸および/または104番目のアルギニンが他のア
ミノ酸に置換された安定なクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼである。さらに、具体的な例としては、配列番号1
記載のアミノ酸配列の135番目のアルギニンがアラニ
ンに、15番目のグルタミン酸がグリシンに、または1
04番目のアルギニンがヒスチヂンに置換されている酵
素またはこれらの15番目のグルタミン酸、104番目
のアルギニンおよび135番目のアルギニンからなる群
から選択される置換箇所を2つ以上組み合わせて置換さ
れた酵素がある。
するクレアチンアミジノヒドロラーゼであり、野性型酵
素に比べて、液状安定性が優れる新規な酵素である。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃〜50℃ 至適pH:6.5〜9.0 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:60〜80%(0.1M PIPES、p
H7.0中で45℃、1週間) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:16〜30mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE)
ミジノヒドロラーゼの一つは下記の理化学的性質を有す
る。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:45℃〜50℃ 至適pH:6.5〜7.5 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:68%(0.1M PIPES,pH7.
0、45℃、1週間保存) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:16mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE)
ロラーゼは下記理化学的性質を有する。 作用: クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:72%(0.1M PIPES,pH7.
0、45℃、1週間保存) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:30mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE)
ドロラーゼは下記理化学的性質を有する。 作用 クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃ 至適pH:8.0〜9.0 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:79%(0.1M PIPES,pH7.
0、45℃、1週間保存) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:30mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE)
されたアミノ酸配列をコードする遺伝子に変異を導入し
て、野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼに比べて、
安定性、特に液状での長期間安定性が向上したクレアチ
ンアミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子である。
号1に記載されたアミノ酸配列中の15番目、104番
目および135番目のアミノ酸の少なくとも1つが他の
アミノ酸に置換されたアミノ酸配列をコードする遺伝子
である変異遺伝子が例示される。
番号1に記載されたアミノ酸配列の15番目のアミノ
酸、104番目のアミノ酸または135番目のアミノ酸
が他のアミノ酸に置換されたアミノ酸配列をコードする
遺伝子などが例示される。
番号1に記載されたアミノ酸配列の15番目のグルタミ
ン酸がグリシンに置換されたアミノ酸配列をコードする
遺伝子、104番目のアルギニンがヒスチジンに置換さ
れたアミノ酸配列をコードする遺伝子、さらに、135
番目のアルギニンがアラニンに置換されたアミノ酸配列
をコードする遺伝子がある。
ミノ酸配列の15番目、104番目及び135番目のア
ミノ酸配列の少なくとも2つが他のアミノ酸に置換され
たアミノ酸配列をコードする遺伝子、例えば135番目
のアルギニンがアラニンに置換され、かつ、15番目の
グルタミン酸がグリシンに置換されたアミノ酸配列、ま
たは104番目のアルギニンがヒスチジンに置換された
アミノ酸配列をコードする遺伝子がある。
号2記載の遺伝子のうち、少なくとも1つの遺伝子が他
の遺伝子に置換されて、野生型クレアチンアミジノヒド
ロラーゼと比較して、PIPES緩衝液またはリン酸カ
リウム緩衝液中の長期安定性が向上している変異型クレ
アチンアミジノヒドロラーゼをコードするクレアチンア
ミジノヒドロラーゼ遺伝子がある。
ドロラーゼをコードする遺伝子を含んだ組換えプラスミ
ド、該組換プラスミドにより形質転換された形質転換細
胞または該細胞を栄養培地にて培養し、該クレアチンア
ミジノヒドロラーゼを採取することを特徴とする該クレ
アチンアミジノヒドロラーゼの製造法である。ベクタ
ー、宿主細胞は一般的に当該技術分野で使用されるもの
が例示される。
を製造する方法の一つは、野生型クレアチンアミジノヒ
ドロラーゼをコードする遺伝子に変異を導入して、蛋白
工学的手法により野生型クレアチンアミジノヒドロラー
ゼに比べて安定性、特に長期間の液状安定性を改良され
た新規クレアチンアミジノヒドロラーゼを製造する方法
である。
ミジノヒドロラーゼをコードする遺伝子は特に限定され
ないが、本発明の実施例ではアルカリゲネス・フェカリ
ス(Alcaligenesfaecaris)TE3581(FERM P
−14237)由来の配列表・配列番号2のクレアチン
アミジノヒドロラーゼ遺伝子を用いた。
号1に記載されたアミノ酸配列をコードする遺伝子に変
異を導入して、野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼ
に比べて安定性、特に長期間の液状安定性を改良された
新規クレアチンアミジノヒドロラーゼを製造する方法で
ある。
伝子に変異を導入する方法は既知のいかなる方法でも用
いることができる。すなわち、該遺伝子DNAと変異源
となる薬剤を接触させる方法や紫外線照射による方法な
どから、蛋白工学的な手法、例えばPCR法や部位特異
的変異法などを用いることができる。また遺伝子修復機
構が欠損されたため高頻度に遺伝子に変異が起こる大腸
菌を用いたin vivoでの変異の導入も可能である。
アミジノヒドロラーゼ遺伝子を大腸菌に形質転換した
後、クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性検出用寒天培
地(J.Ferment. Bioeng.,Vol.76 No.2 77-81 (1993)) に
塗布し、クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を発現す
ることにより茶色く着色したコロニーを選抜した。選抜
したコロニーは、栄養培地、例えばLB培地や2×YT
培地に接種し、37℃で一晩培養した後、菌体を破砕し
て粗酵素液を抽出する。菌体を破砕する方法は公知のい
かなる手法を用いても良く、例えば超音波処理やガラス
ビーズ破砕の様な物理的破砕法やリゾチームの様な溶菌
酵素を用いる方法が利用できる。この粗酵素液を用い
て、55℃、30分間処理後の残存活性を測定することによ
り、安定化されたクレアチンアミジノヒドロラーゼを選
抜することができる。そして、安定化されたクレアチン
アミジノヒドロラーゼを生産する菌株から組換えプラス
ミドを回収することにより変異を導入されたクレアチン
アミジノヒドロラーゼ遺伝子を回収することができる。
定する方法は、従来公知のDNAの塩基配列決定法を用
いれば良く、市販のキットを用いるのが便利である。
クレアチンアミジノヒドロラーゼを取得する方法は公知
のいかなる手法を用いても良く、下記の方法に限定され
るものではない。栄養培地に培養して得られた菌体を回
収した後、酵素的または物理的破砕法により破砕抽出し
て粗酵素液を得ることができる。得られた粗酵素抽出液
から硫安沈澱によりクレアチンアミジノヒドロラーゼ画
分を回収する。この粗酵素液をセファデックスG−25
(ファルマシア・バイオテク)ゲル濾過等の方法により
脱塩を行うことができる。この操作の後、オクチルセフ
ァロースCL−6B(ファルマシア・バイオテク)カラ
ムクロマトグラフィーにより分離・精製し、精製酵素標
品を得ることができる。この精製酵素標品は、SDS−
PAGE的にほぼ単一のバンドを示す程度に純化されて
いる。
アミジノヒドロラーゼを生産する微生物としては、エシ
ェリヒア・コリーJM109(pCRH273S1)、
エシェリヒア・コリーJM109(pCRH273S
2)、エシェリヒア・コリーJM109(pCRH27
3S3)が例示される。これらの微生物を培養し、該培
養物から本発明のクレアチンアミジノヒドロラーゼを採
取する方法は特に限定される物ではなく、通常の方法に
従う。
る。実施例中、クレアチンアミジノヒドロラーゼの活性
測定は、下記のようにして行った。また、本発明の酵素
活性の定義は下記条件下で1分間に1μモルのザルコシ
ンを生成する酵素量を1単位(U)とする。下記反応混
液3mlをキュベット(d=1cm)に取り、37℃で
約3分間予備加温する。次に酵素液0.1mlを加え、
緩やかに混和した後、水を対照に37℃に制御された分
光光度計で500nmの吸光度変化を5分間記録し、そ
の2〜5分の直線部分から1分間あたりの吸光度変化を
求める(△ODテスト)。盲検は酵素溶液の代わりに酵
素希釈液(50mM リン酸カリウム緩衝液,pH7.
5)0.1mlを加え、上記と同様に操作を行って、1
分間当たりの吸光度変化を求める(△ODブランク)。 測定原理
件下でのミリモル吸光係数(cm2/μM) 1/2 :酵素反応で生成したH2O2の1分子から形成す
るキノンイミン色素は1/2分子であることの係数 1.0 :光路長(cm) 0.1 :添加酵素液量(ml)
P−14237)の染色体DNAを次の方法で分離し
た。該菌体を150mlの普通ブイヨン培地で30℃一
晩振とう培養した後、遠心分離(8,000rpm、1
0分間)により集菌した。10%シュークロース、50
mMトリス塩酸(pH8.0)、50mMEDTAを含
んだ溶液5mlに懸濁し、1mlの上記緩衝液に溶解し
たリゾチーム溶液(10mg/ml)を加えて37℃1
5分間保温し、次いで1mlの10%SDS溶液を加え
た。この溶液に等量のクロロホルム・フェノール溶液
(1:1)を加え、攪拌混合し、10,000rpm、
3分間の遠心分離で水層と溶媒層に分離し、水層を分取
した。この水層に2倍量のエタノールを静かに重層し、
ガラス棒でゆっくり攪拌しながら、DNAをガラス棒に
巻き付かせて分離した。
0mMトリス塩酸、pH8.0溶液(以下、TEと略
記)で溶解した。これを等量のクロロホルム・フェノー
ル溶液で処理後、遠心分離により水層を分取し、2倍量
のエタノールを加えて上記方法で、もう一度DNAを分
離し、2mlのTEで溶解した。
含有するDNA及び該DNA断片を有する組換えベクタ
ーの調製 参考例1で得たDNA20μgを制限酵素Sau3AI
(東洋紡製)で部分分解し、シュークロース密度勾配遠
心分離法により2〜10kbpの断片を回収した。一
方、制限酵素BamHI(東洋紡製)で切断したpBl
uescriptKS(+)をバクテリアルアルカリホ
スファターゼ(東洋紡製)により、脱リン酸化処理した
後、両DNAをT4DNAリガーゼ(東洋紡製)1ユニ
ットで16℃、12時間反応させ、DNAを連結した。
連結したDNAをエシェリヒア・コリーJM109のコ
ンピテントセル(東洋紡製)を用いて形質転換し、クレ
アチンアミジノヒドロラーゼ活性検出用寒天培地[0.
5%酵母エキス、0.2%肉エキス、0.5%ポリペプ
トン、0.1%NaCl、0.1%KH2 PO4 、0.
05%MgSO4 ・7H2 O、1.15%クレアチン、
10U/mlザルコシンオキシダーゼ(東洋紡製)、
0.5U/mlペルオキシダーゼ(東洋紡製)、0.0
1%ο−ジアニシジン、50μg/mlアンピシリン、
1.5%寒天]に塗布した。クレアチンアミジノヒドロ
ラーゼ活性の検出は上記培地に生育し、かつ、茶色に染
色されるコロニーを指標に行った。使用したDNA1μ
g当たり約1×105 個の形質転換体のコロニーが得ら
れた。
ングした結果、6株が茶色に染色されたコロニーを見い
出した。これらの株をLB液体培地(1%ポリペプト
ン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl、50μg
/mlアンピシリン)で培養し、クレアチンアミジノヒ
ドロラーゼ活性を測定したところ、いずれの株からもク
レアチンアミジノヒドロラーゼ活性が検出された。これ
らの株の内、最もクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性
の高かった株の保有するプラスミドには約5kbpの挿
入DNA断片が存在しており、このプラスミドをpCR
H17とした。次いでpCRH17の挿入DNAを制限
酵素EcoRI(東洋紡製)とPstI(東洋紡製)に
て切り出し、同じ制限酵素で切断したpBluescr
iptKS(+)に連結してpCRH173を作製し
た。
3の作製 参考例2の組換えプラスミドpCRH173を用い、ベ
クター由来のβ−ガラクトシダーゼの構造遺伝子から挿
入DNAのクレアチンアミジノヒドロラーゼ構造遺伝子
上流部分を、配列表・配列番号3に記載した合成DNA
と変異導入キット(TransformerTM;Cl
onetech製)により削除して組換えプラスミドp
CRH173Mを作製した。なお、組換えプラスミドの
作製の詳細な方法に付いてはキット添付のプロトコール
に準拠して行った。更にpCRH173Mを制限酵素E
coRI(東洋紡製)で切断した後、セルフライゲーシ
ョンさせてpCRH273を作製した。
ゼ遺伝子への変異の導入 参考例1で作製したpCRH273で市販の大腸菌コン
ピテントセル(E.coli XLI−Red;Clo
netech製)を形質転換した後、全量をアンピシリ
ンを含んだ(50μg/ml;ナカライテスク製)3m
lのLB液体培地(1%ポリペプトン、0.5%酵母エ
キス、1.0%NaCl)に接種し、37℃で一晩振盪
培養した。この培養液全量から常法によりプラスミドを
回収した。このプラスミドで再度市販の大腸菌コンピテ
ントセル(E.coli JM109;東洋紡製)を形
質転換し、クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性検出用
寒天培地に塗布して37℃一晩培養した。こうして得ら
れた変異クレアチンアミジノヒドロラーゼライブラリー
からクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を強く発現し
ている株(着色の強い株)を選抜した。
アミジノヒドロラーゼのスクリーニング 実施例1で選抜した候補株をアンピシリンを含んだ(2
00μg/ml)3mlのTB培地(1.2%ポリペプ
トン、2.4%酵母エキス、0.4%グリセロール、
0.0231%KH2 PO4 、 0.1254%K2 HP
O4 )に接種し、37℃で一晩振培養した。その培養液
1mlから遠心分離により菌体を回収し、ガラスビーズ
破砕により粗酵素液を調製した。得られた粗酵素液を用
いて前述した活性測定法によりクレアチンアミジノヒド
ロラーゼ活性を測定した。また、同粗酵素液を55℃、
30分間加熱処理した後クレアチンアミジノヒドロラー
ゼ活性を測定した。この2種類の活性値の比較により野
生型クレアチンアミジノヒドロラーゼに比べ加熱処理後
のクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性の残存率が野生
型クレアチンアミジノヒドロラーゼに比べて高い株を熱
安定性向上変異体として選抜した。上記の方法により約
10,000株についてスクリーニングした結果、3株
の熱安定性が向上した変異体を取得することができ、そ
れぞれの有する組換えプラスミドをpCRH273S
1,pCRH273S2,pCRH273S3と命名し
た。
2、pCRH273S3の変異箇所を同定するには、Ra
dioactive Sequencing Kit(東洋紡製)を用いてクレア
チンアミジノヒドロラーゼ全遺伝子の塩基配列を確認し
て行った。その結果、pCRH273S1では135番
目のアルギニン(コドン;CGC)がアラニン(コド
ン;GCC)に(R135A)、pCRH273S2で
は15番目のグルタミン酸(コドン;GAG)と135
番目のアルギニン(コドン;CGC)がそれぞれグリシ
ン(コドン;GGG)とアラニン(コドン;GCC)に
(E15G−R135A)、そしてpCRH273S3
では104番目のアルギニン(コドン;CGC)と13
5番目のアルギニン(コドン;CGC)がヒスチジン
(コドン;CAC)アラニン(コドン:GCC)(R1
04H−R135A)置換されていることが確認され
た。
9(pCRH273S1)からのクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼの製造 6LのTB培地を10L−ジャーファーメンターに分注
し、121℃、15分間オートクレーブを行い、放冷後
別途無菌ろ過した50mg/mlアンピシリン(ナカラ
イテスク製)、及び200mM IPTG(日本精化
製)をそれぞれ6ml添加した。この培地にLB培地で
あらかじめ30℃24時間振盪培養したエシェリヒア・
コリーJM109(pCRH273S1)の培養液60
mlを接種し、37℃で24時間通気撹拌培養した。培
養終了時のクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性は3.
6U/mlであった。上記菌体を遠心分離にて集菌し、
50mM リン酸緩衝液,pH7.0に懸濁した。
し、遠心分離を行い上清液を得た。得られた粗酵素液を
硫安分画後セファデックスG−25(ファルマシア バ
イオテク)ゲルろ過により脱塩し、オクチルセファロー
スCL−6B(ファルマシアバイオテク)カラムクロマ
トグラフィーにより精製し、精製酵素表品を得た。本方
法により得られたクレアチンアミジノヒドロラーゼ標品
の比活性は13.3U/mg−proteinであっ
た。表1にこれまでの精製のまとめを示す。また表2に
上記方法により得られたクレアチンアミジノヒドロラー
ゼの理化学的性質を示す。
9(pCRH273S2)からのクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼの製造 6LのTB培地を10L−ジャーファーメンターに分注
し、121℃、15分間オートクレーブを行い、放冷
後、別途無菌ろ過した50mg/mlアンピシリン(ナ
カライテスク製)、及び200mM IPTG(日本精
化製)をそれぞれ6ml添加した。この培地にLB培地
であらかじめ30℃24時間振盪培養したエシェリヒア
・コリーJM109(pCRH273S2)の培養液6
0mlを接種し、37℃で24時間通気撹拌培養した。
培養終了時のクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性は
6.5U/mlであった。上記菌体を遠心分離にて集菌
し、50mM リン酸緩衝液,pH7.0に懸濁した。
し、遠心分離を行い上清液を得た。得られた粗酵素液を
硫安分画後セファデックスG−25(ファルマシア バ
イオテク)ゲルろ過により脱塩し、オクチルセファロー
スCL−6B(ファルマシアバイオテク)カラムクロマ
トグラフィーにより精製し、精製酵素表品を得た。本方
法により得られたクレアチンアミジノヒドロラーゼ標品
の比活性は14.8U/mg−proteinであっ
た。表3にこれまでの精製のまとめを示す。また表4に
上記方法により得られたクレアチンアミジノヒドロラー
ゼの理化学的性質を示す。
9(pCRH273S3)からのクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼの製造 6LのTB培地を10L−ジャーファーメンターに分注
し、121℃、15分間オートクレーブを行い、放冷後
別途無菌ろ過した50mg/mlアンピシリン(ナカラ
イテスク製)、及び200mM IPTG(日本精化
製)をそれぞれ6ml添加した。この培地にLB培地で
あらかじめ30℃24時間振盪培養したエシェリヒア・
コリーJM109(pCRH273M3)の培養液60
mlを接種し、37℃で24時間通気撹拌培養した。培
養終了時のクレアチンアミジノヒドロラーゼ活性は1
2.3U/mlであった。上記菌体を遠心分離にて集菌
し、50mM リン酸緩衝液,pH7.0に懸濁した。
し、遠心分離を行い上清液を得た。得られた粗酵素液を
硫安分画後セファデックスG−25(ファルマシア バ
イオテク)ゲルろ過により脱塩し、オクチルセファロー
スCL−6B(ファルマシアバイオテク)カラムクロマ
トグラフィーにより精製し、精製酵素表品を得た。本方
法により得られたクレアチンアミジノヒドロラーゼ標品
は、SDS−PAGE的にほぼ単一なバンドを示し、こ
の時の比活性は16.2U/mg−proteinであ
った。表5にこれまでの精製のまとめを示す。また表6
に上記方法により得られたクレアチンアミジノヒドロラ
ーゼの理化学的性質を示す。
アミジノヒドロラーゼの熱安定性の比較 実施例3、4および5で取得した変異型クレアチンアミ
ジノヒドロラーゼと野生型クレアチンアミジノヒドロラ
ーゼの熱安定性を比較した結果を図1に示す。図1中、
■は野性型、◆はpCRH273S2、▲はpCRH2
73S1、●はpCRH273S3から得た酵素の熱安
定性を示す。この図から判るように、全てのクレアチン
アミジノヒドロラーゼの熱変性に対する変曲点は50℃
であるが、本発明の変異型クレアチンアミジノヒドロラ
ーゼは55℃での残存活性が有意に向上していること確
認された。
アミジノヒドロラーゼの液状安定性の比較 さらに、実施例3、4および5で取得した変異型クレア
チンアミジノヒドロラーゼと野生型クレアチンアミジノ
ヒドロラーゼの液状での長期間の安定性を比較した結果
を図2(PIPES緩衝液)および図3(リン酸カリウ
ム緩衝液)に示す。図2および3中、■は野性型、◆は
pCRH273S2、▲はpCRH273S1、●はp
CRH273S3から得た酵素の液状安定性を示す。そ
の結果、驚くべきことに、短時間での熱安定性の比較だ
けでは推定できなかった、長期間での液状安定性におい
て、各変異型クレアチンアミジノヒドロラーゼが大きく
野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼの安定性を上回
っていることが確認された。
液状安定性に優れた新規クレアチンアミジノヒドロラー
ゼを取得でき、更に工業的に大量に該クレアチンアミジ
ノヒドロラーゼを生産できるようになった。
237) 配列の情報:クレアチンアミジノヒドロラーゼ活性を有
する蛋白質 配列 Met Thr Asp Asp Met Leu His Val Met Lys Trp His Asn Gly Glu Lys 1 5 10 15 Asp Tyr Ser Pro Phe Ser Asp Ala Glu Met Thr Arg Arg Gln Asn Asp 20 25 30 Val Arg Gly Trp Met Ala Lys Asn Asn Val Asp Ala Ala Leu Phe Thr 35 40 45 Ser Tyr His Cys Ile Asn Tyr Tyr Ser Gly Trp Leu Tyr Cys Tyr Phe 50 55 60 Gly Arg Lys Tyr Gly Met Val Ile Asp His Asn Asn Ala Thr Thr Ile 65 70 75 80 Ser Ala Gly Ile Asp Gly Gly Gln Pro Trp Arg Arg Ser Phe Gly Asp 85 90 95 Asn Ile Thr Tyr Thr Asp Trp Arg Arg Asp Asn Phe Tyr Arg Ala Val 100 105 110 Arg Gln Leu Thr Thr Gly Ala Lys Arg Ile Gly Ile Glu Phe Asp His 115 120 125 Val Asn Leu Asp Phe Arg Arg Gln Leu Glu Glu Ala Leu Pro Gly Val 130 135 140 Glu Phe Val Asp Ile Ser Gln Pro Ser Met Trp Met Arg Thr Ile Lys 145 150 155 160 Ser Leu Glu Glu Gln Lys Leu Ile Arg Glu Gly Ala Arg Val Cys Asp 165 170 175 Val Gly Gly Ala Ala Cys Ala Ala Ala Ile Lys Ala Gly Val Pro Glu 180 185 190 His Glu Val Ala Ile Ala Thr Thr Asn Ala Met Ile Arg Glu Ile Ala 195 200 205 Lys Ser Phe Pro Phe Val Glu Leu Met Asp Thr Trp Thr Trp Phe Gln 210 215 220 Ser Gly Ile Asn Thr Asp Gly Ala His Asn Pro Val Thr Asn Arg Ile 225 230 235 240 Val Gln Ser Gly Asp Ile Leu Ser Leu Asn Thr Phe Pro Met Ile Phe 245 250 255 Gly Tyr Tyr Thr Ala Leu Glu Arg Thr Leu Phe Cys Asp His Val Asp 260 265 270 Asp Ala Ser Leu Asp Ile Trp Glu Lys Asn Val Ala Val His Arg Arg 275 280 285 Gly Leu Glu Leu Ile Lys Pro Gly Ala Arg Cys Lys Asp Ile Ala Ile 290 295 300 Glu Leu Asn Glu Met Tyr Arg Glu Trp Asp Leu Leu Lys Tyr Arg Ser 305 310 315 320 Phe Gly Tyr Gly His Ser Phe Gly Val Leu Cys His Tyr Tyr Gly Arg 325 330 335 Glu Ala Gly Val Glu Leu Arg Glu Asp Ile Asp Thr Glu Leu Lys Pro 340 345 350 Gly Met Val Val Ser Met Glu Pro Met Val Met Leu Pro Glu Gly Met 355 360 365 Pro Gly Ala Gly Gly Tyr Arg Glu His Asp Ile Leu Ile Val Gly Glu 370 375 380 Asp Gly Ala Glu Asn Ile Thr Gly Phe Pro Phe Gly Pro Glu His Asn 385 390 395 400 Ile Ile Arg Asn 404
237) 配列 ATG ACT GAC GAC ATG TTG CAC GTG ATG AAA TGG CAC AAC GGC GAG AAA 48 Met Thr Asp Asp Met Leu His Val Met Lys Trp His Asn Gly Glu Lys 1 5 10 15 GAT TAT TCG CCG TTT TCG GAT GCC GAG ATG ACC CGC CGC CAA AAC GAC 96 Asp Tyr Ser Pro Phe Ser Asp Ala Glu Met Thr Arg Arg Gln Asn Asp 20 25 30 GTT CGC GGC TGG ATG GCC AAG AAC AAT GTC GAT GCG GCG CTG TTC ACC 144 Val Arg Gly Trp Met Ala Lys Asn Asn Val Asp Ala Ala Leu Phe Thr 35 40 45 TCT TAT CAC TGC ATC AAC TAC TAT TCC GGC TGG CTG TAC TGC TAT TTC 192 Ser Tyr His Cys Ile Asn Tyr Tyr Ser Gly Trp Leu Tyr Cys Tyr Phe 50 55 60 GGA CGC AAG TAC GGC ATG GTC ATC GAC CAC AAC AAC GCC ACG ACG ATT 240 Gly Arg Lys Tyr Gly Met Val Ile Asp His Asn Asn Ala Thr Thr Ile 65 70 75 80 TCG GCC GGC ATC GAC GGC GGC CAG CCC TGG CGC CGC AGC TTC GGC GAC 288 Ser Ala Gly Ile Asp Gly Gly Gln Pro Trp Arg Arg Ser Phe Gly Asp 85 90 95 AAC ATC ACC TAC ACC GAC TGG CGC CGC GAC AAT TTC TAT CGC GCC GTG 336 Asn Ile Thr Tyr Thr Asp Trp Arg Arg Asp Asn Phe Tyr Arg Ala Val 100 105 110 CGC CAG CTG ACC ACG GGC GCC AAG CGC ATC GGC ATC GAG TTC GAC CAC 384 Arg Gln Leu Thr Thr Gly Ala Lys Arg Ile Gly Ile Glu Phe Asp His 115 120 125 GTC AAT CTC GAC TTC CGC CGC CAG CTC GAG GAA GCC CTA CCG GGC GTC 432 Val Asn Leu Asp Phe Arg Arg Gln Leu Glu Glu Ala Leu Pro Gly Val 130 135 140 GAC TTC GTC GAC ATC AGC CAG CCC TCG ATG TGG ATG CGC ACC ATC AAG 480 Glu Phe Val Asp Ile Ser Gln Pro Ser Met Trp Met Arg Thr Ile Lys 145 150 155 160 TCG CTC GAA GAG CAG AAG CTG ATC CGC GAA GGC GCC CGC GTG TGT GAC 528 Ser Leu Glu Glu Gln Lys Leu Ile Arg Glu Gly Ala Arg Val Cys Asp 165 170 175 GTC GGC GGC GCG GCC TGC GCG GCT GCC ATC AAG GCC GGC GTG CCC GAG 576 Val Gly Gly Ala Ala Cys Ala Ala Ala Ile Lys Ala Gly Val Pro Glu 180 185 190 CAT GAA GTG GCG ATC GCC ACC ACC AAT GCG ATG ATC CGC GAG ATC GCC 624 His Glu Val Ala Ile Ala Thr Thr Asn Ala Met Ile Arg Glu Ile Ala 195 200 205 AAA TCG TTC CCC TTC GTG GAG CTG ATG GAC ACC TGG ACC TGG TTC CAG 672 Lys Ser Phe Pro Phe Val Glu Leu Met Asp Thr Trp Thr Trp Phe Gln 210 215 220 TCG GGC ATC AAC ACC GAC GGC GCG CAC AAT CCG GTC ACC AAC CGC ATC 720 Ser Gly Ile Asn Thr Asp Gly Ala His Asn Pro Val Thr Asn Arg Ile 225 230 235 240 GTG CAA TCC GGC GAC ATC CTT TCG CTC AAC ACC TTC CCG ATG ATC TTC 768 Val Gln Ser Gly Asp Ile Leu Ser Leu Asn Thr Phe Pro Met Ile Phe 245 250 255 GGC TAC TAC ACC GCG CTG GAG CGC ACG CTG TTC TGC GAC CAT GTC GAT 816 Gly Tyr Tyr Thr Ala Leu Glu Arg Thr Leu Phe Cys Asp His Val Asp 260 265 270 GAC GCC AGC CTC GAC ATC TGG GAG AAG AAC GTG GCC GTG CAT CGC CGC 864 Asp Ala Ser Leu Asp Ile Trp Glu Lys Asn Val Ala Val His Arg Arg 275 280 285 GGG CTC GAG CTG ATC AAG CCG GGC GCG CGC TGC AAG GAC ATC GCC ATC 912 Gly Leu Glu Leu Ile Lys Pro Gly Ala Arg Cys Lys Asp Ile Ala Ile 290 295 300 GAG CTC AAC GAG ATG TAC CGC GAG TGG GAC CTG CTG AAG TAC CGC TCC 960 Glu Leu Asn Glu Met Tyr Arg Glu Trp Asp Leu Leu Lys Tyr Arg Ser 305 310 315 320 TTC GGC TAT GGC CAC TCC TTC GGC GTG CTG TGC CAC TAC TAC GGT CGC 1008 Phe Gly Tyr Gly His Ser Phe Gly Val Leu Cys His Tyr Tyr Gly Arg 325 330 335 GAG GCC GGC GTG GAG CTG CGC GAG GAC ATC GAC ACC GAG CTG AAG CCC 1056 Glu Ala Gly Val Glu Leu Arg Glu Asp Ile Asp Thr Glu Leu Lys Pro 340 345 350 GGC ATG GTG GTC TCC ATG GAG CCG ATG GTG ATG CTG CCG GAG GGC ATG 1104 Gly Met Val Val Ser Met Glu Pro Met Val Met Leu Pro Glu Gly Met 355 360 365 CCC GGT GCC GGC GGC TAT CGC GAG CAC GAC ATC CTG ATC GTC GGG GAG 1152 Pro Gly Ala Gly Gly Tyr Arg Glu His Asp Ile Leu Ile Val Gly Glu 370 375 380 GAC GGT GCC GAG AAC ATC ACC GGC TTC CCG TTC GGT CCG GAA CAC AAC 1200 Asp Gly Ala Glu Asn Ile Thr Gly Phe Pro Phe Gly Pro Glu His Asn 385 390 395 400 ATC ATC CGC AAC 1212 Ile Ile Arg Asn 404
ゼの熱安定性を示す図である。
ゼのPIPES緩衝液中での液状安定性を示す図であ
る。
ゼのリン酸カリウム緩衝液中での液状安定性を示す図で
ある。
Claims (15)
- 【請求項1】 野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼ
と比較して、中性緩衝液中で長期安定性が向上している
変異型クレアチンアミジノヒドロラーゼであることを特
徴とする安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼ。 - 【請求項2】 PIPES緩衝液またはリン酸カリウム
緩衝液中で45℃、1週間保存した後の残存活性が60
%以上である請求項1記載の安定なクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ。 - 【請求項3】 PIPES緩衝液またはリン酸カリウム
緩衝液中で45℃、1週間保存した後の残存活性が70
%以上である請求項1記載の安定なクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ。 - 【請求項4】 PIPES緩衝液またはリン酸カリウム
緩衝液中で45℃、1週間保存した後の残存活性が80
%以上である請求項1記載の安定なクレアチンアミジノ
ヒドロラーゼ。 - 【請求項5】 配列表・配列番号1記載のアミノ酸配列
の内、少なくとも1つのアミノ酸が他のアミノ酸に置換
されたアミノ酸配列を有する請求項1〜4のいずれか1
項記載の安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼ。 - 【請求項6】 置換部位が配列番号1記載のアミノ酸配
列の15番目のグルタミン酸、104番目のアルギニン
および135番目のアルギニンからなる群から選択され
る置換箇所を1つまたは2つ以上組み合わせてなる請求
項5記載の安定なクレアチンアミジノヒドロラーゼ。 - 【請求項7】 置換部位が配列番号1記載のアミノ酸配
列の135番目のアルギニンである請求項5記載の安定
なクレアチンアミジノヒドロラーゼ。 - 【請求項8】 置換部位が配列番号1記載のアミノ酸配
列の15番目のグルタミン酸および135番目のアルギ
ニンである請求項5記載の安定なクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼ。 - 【請求項9】 置換部位が配列番号1記載のアミノ酸配
列の104番目のアルギニンおよび135番目のアルギ
ニンである請求項5記載の安定なクレアチンアミジノヒ
ドロラーゼ。 - 【請求項10】 下記理化学的性質を有する安定なクレ
アチンアミジノヒドロラーゼ。 作用 クレアチン + H2 O → ザルコシン +
尿素 至適温度:40℃〜45℃ 熱安定性:約50℃以下(50mM リン酸カリウム緩
衝液、pH7.5,30分間) pH安定性:4〜10(25℃,18時間) 液状安定性:60〜80%(0.1M PIPES、p
H7.0中で45℃、1週間) ザルコシンオキシダーゼ及びペルオキシダーゼを共役酵
素として活性測定を行う場合のクレアチンに対するKm
値:16〜30mM 分子量:約43,000(SDS−PAGE) - 【請求項11】 請求項1〜10記載の安定なクレアチ
ンアミジノヒドロラーゼをコードするクレアチンアミジ
ノヒドロラーゼ遺伝子。 - 【請求項12】 配列表・配列番号2記載の遺伝子のう
ち、少なくとも1つの遺伝子が他の遺伝子に置換され
て、野生型クレアチンアミジノヒドロラーゼと比較し
て、中性緩衝液中の長期安定性が向上している変異型ク
レアチンアミジノヒドロラーゼをコードするクレアチン
アミジノヒドロラーゼ遺伝子。 - 【請求項13】 請求項11または12のいずれか1項
に記載されるクレアチンアミジノヒドロラーゼをコード
する遺伝子を含む組換えプラスミド。 - 【請求項14】 請求項13記載の組換えプラスミドに
より形質転換された形質転換細胞。 - 【請求項15】 請求項14記載の形質転換細胞を栄養
培地にて培養し、クレアチンアミジノヒドロラーを採取
することを特徴とする安定なクレアチンアミジノヒドロ
ラーゼの製造法。
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