JP3173619B2 - ピログルタミルアミノペプチダーゼの製造法 - Google Patents

ピログルタミルアミノペプチダーゼの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はピログルタミルアミノペ
プチダーゼ(以下PGPと記載)の遺伝情報を有するD
NA,該DNAを含有する組み換えベクター,該組み換
えベクターを用いて得られる形質転換体および該形質転
換体により該DNAの遺伝情報を発現せしめて得られる
PGPの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PGP(Pyroglutamyl a
minopeptidase,EC3.4.19.3)
は、タンパク質,ペプチド,アミノ酸のアミノ末端L−
ピログルタミン酸残基を特異的に遊離する酵素であり、
種々の動物の脳,肝,血清や脳下垂体及び植物,微生物
にも広く存在することが知られている。(蛋白質核酸酵
素,25,490〜499(1980))
【0003】タンパク質やペプチドには、アミノ末端が
L−ピログルタミン酸残基で保護されているものが多数
存在し、またタンパク質一次構造決定の際、タンパク質
やペプチドが加水分解され、生じた新しいアミノ末端グ
ルタミンが、非酵素的に閉環してピログルタミン酸残基
が形成される。
【0004】よってPGPはタンパク質一次構造決定に
非常に有用な酵素である。従来PGPは、例えばバチル
ス アミロリクイファシエンス(Bacillus a
m−yloliquefaciens)より分離・精製
されている。(Bioch−imica et Bio
physica Acta,791,117〜122
(1984))
【0005】
【発明が解決しようとする問題】従来より報告されてい
るPGP生産菌は、PGPの生産性が低く製造コスト的
に高価になるという難点があるだけでなく、共存する他
種酵素等の除去が非常に困難で、純度の高い良質なPG
Pを得るため、精製コストが非常に高いものとなり、研
究用試薬として安易に広く用いるには必ずしも満足のい
くものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、該PGP
の生産性向上を計るべく鋭意検討を試みたところ、該P
GP遺伝子の採取ならびに一次構造解析に成功すると共
に遺伝子工学的手法を応用することによって、以下に述
べる如く、高生産性である製造法を確立した。
【0007】すなわち、本発明の要旨はPGPを含むポ
リペプチドのアミノ酸をコードしているDNA、該DN
Aを含有する組み換えベクター、宿主細胞を該組み換え
ベクターで形質転換した形質転換体及び該形質転換体を
培養してPGPを産生させ、次いで該PGPを採取する
ことを特徴とするPGPの製造法に関する。
【0008】本発明の上記DNAとしては、例えば配列
表の配列番号1に記載された塩基配列を有するDNAを
挙げることができる。なお、本発明のDNAは遺伝子組
み換え技術により、基本となるDNAの特定部位に、該
DNAがコードするものの基本的な特性を変化させるこ
となく、あるいはその特性を改善するように人為的に変
異を起こさせたものも含むものである。
【0009】PGP遺伝子の供与体である微生物として
は、PGP産生能を有する微生物であれば良く、例えば
バチルス アミロリクイファシエンスが好適である。ま
た、遺伝子組み換え技術を駆使してPGP産生能を付与
せしめた形質転換微生物もPGP遺伝子の供与体として
利用してもよい。
【0010】本発明のDNAは、例えばPGPを生産す
るPGP遺伝子の供与体である微生物より、該微生物の
DNAを分離・精製した後、超音波,制限酵素などを用
いてDNAを切断したものとリニヤーな発現ベクターと
を両DNAの平滑または接着末端部においてDNAリガ
ーゼなどにより結合閉環させ、こうして得られた組み換
えDNAベクターを複製可能な宿主微生物に移入した
後、ベクターのマーカーとPGPの活性とを指標とし
て、スクリーニングして取得した該組み換えDNAベク
ターを保持する微生物を培養し、該培養菌体から該組み
換えDNAベクターを分離・精製し、次いで該組み換え
DNAベクターからPGP遺伝子であるDNAを採取す
ればよい。
【0011】以下に上記採取方法をより詳細に説明す
る。遺伝子の供与体である微生物に由来するDNAは次
の如くにして採取される。すなわち、供与微生物である
上述した細菌のいずれかを例えば液体培地で約1〜3日
間通気撹拌培養し、得られる培養物を遠心分離して集菌
し、次いでこれを溶菌させることによってPGP遺伝子
の含有溶菌物を調製することができる。溶菌方法として
は例えばリゾチームやβ−グルカナーゼなどの細胞壁溶
解酵素による処理が施され、必要によりプロテアーゼな
どの他の酵素やラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性
剤が併用され、さらに細胞壁の物理的破壊法である凍結
融解やフレンチプレス処理を上述の溶菌法との組み合せ
で行ってもよい。
【0012】この様にして得られた溶菌物からDNAを
分離・精製するには常法に従って例えばフェノール抽出
による除蛋白処理,プロテアーゼ処理,リボヌクレアー
ゼ処理,アルコール沈澱遠心分離などの方法を適宜組み
合わせることにより行うことができる。
【0013】分離・精製された微生物DNAを切断する
方法は、例えば超音波処理,制限酵素処理などにより行
うことができるが、得られるDNA断片とベクターとの
結合を容易ならしめるため制限酵素とりわけ特定ヌクレ
オチド配列に作用する例えばEcoRI,HindII
I ,BamHIなどのII型制限酵素が適している。
【0014】ベクターとしては、宿主微生物で自律的に
増殖しうるファージまたはプラスミドから遺伝子組み換
え用として構築されたものが適している。ファージとし
ては、例えばエシェリシア コリー(Escheric
hiacoli)を宿主微生物とする場合には、λgt
・10,λgt・11などが使用できる。
【0015】また、プラスミドとしては、例えばエシェ
リシア コリーを宿主微生物とする場合にはpBR32
2,pBR325,pACYCGI84,pUC12,
pUC13,pUC18,pUC19などが、バチルス
サブチリス(Bacill−us subtili
s)を宿主微生物とする場合にはpUB110,pC1
94などが使用でき、さらにエシェリシア コリーおよ
びバチルス サブチリスなどのグラム陰陽性にまたがる
二種以上の宿主微生物で自律的に増殖可能なシャトルベ
クターを利用することもできる。このようなベクター
を、先に述べたPGP遺伝子供与体である微生物DNA
の切断に使用した制限酵素と同じ制限酵素で切断して、
ベクター断片を得ることが望ましい。
【0016】微生物DNA断片とベクター断片とを結合
させる方法は、公知のDNAリガーゼを用いる方法であ
ればよく、例えば微生物DNA断片の接着末端とベクタ
ー断片の接着末端とのアニーリングの後、適当なDNA
リガーゼの使用により微生物DNA断片とベクター断片
との組み換えDNAを作成する。必要ならば、アニーリ
ングの後、宿主微生物に移入して、生体内のDNAリガ
ーゼを利用し、組み換えDNAを作成することもでき
る。
【0017】宿主微生物としては、組み換えDNAが安
定かつ自律的に増殖可能で、且つ外来性DNAの形質が
発現のできるものであればよく、例えば宿主微生物がエ
シェリシア コリーDHI,エシェリシア コリーHB
101,エシェリシア コリーW3110,エシェリシ
ア コリーC600,エシェリシア コリーJM109
などが利用できる。
【0018】宿主微生物に組み換えDNAを移入する方
法としては、例えば宿主微生物がエシェリシア属に属す
る微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下で組み
換えDNAの移入を行い、またバチルス属に属する微生
物の場合には、コンピテントセル法またはプロトプラス
ト法などを採用することができ、さらにマイクロインジ
ェクション法を用いても良い。こうして得られた形質転
換体である微生物は、栄養培地で培養されることにより
多量のPGPを安定して産生し得ることを見出した。
【0019】宿主微生物への目的組み換えDNA移入の
有無についての選択は、目的組み換えDNAを保持する
ベクターの薬剤耐性マーカーとPGPとを同時に発現し
得る微生物を検索すればよく、例えば薬剤耐性マーカー
に基づく選択培地で生育し、かつPGPを生成する微生
物を選択すればよい。好ましくは、選択培地に生育した
コロニーについて基質としてピログルタミル−β−ナフ
チルアミド(Pyroglutamyl−β−Naph
thylamide)を用い、PGP活性を指標に酵素
遺伝子の入った組み換えDNAをスクリーニングする。
【0020】上述の方法により得られたPGP遺伝子の
塩基配列はサイエンス(Scie−nce),214,
1205〜1210(1981)に記載されているジデ
オキシ法で解読し、またPGPのアミノ酸配列は塩基配
列より推定した。この様にして一度選択されたPGP遺
伝子を保有する組み換えDNAは、形質転換微生物から
取り出され、他の宿主微生物に移入することも容易に実
施できる。また、PGP遺伝子を保持する組み換えDN
Aから制限酵素などにより切断して、PGP遺伝子であ
るDNAを切り出し、これを同様な方法により切断して
得られるベクター断片とを結合させて、宿主微生物に移
入することも容易に実施できる。
【0021】形質転換体である宿主微生物の培養形態は
宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すれば
良く、通常多くの場合は液体培養で行うが、工業的には
通気撹拌培養を行うのが有利である。培地の栄養源とし
ては、微生物の培養に通常用いられるものが広く使用さ
れ得る。炭素源としては資化可能な炭素化合物であれば
よく、例えばグルコ−ス,シュクロース,ラクトース,
マルトース,フラクトース,糖蜜,ピルビン酸などが使
用される。窒素源としては利用可能な窒素化合物であれ
ばよく、例えばペプトン,肉エキス,酵母エキス,カゼ
イン加水分解物,大豆粕アルカリ抽出物などが使用され
る。その他、リン酸塩,炭酸塩,硫酸塩,マグネシウ
ム,カルシウム,カリウム,鉄,マンガン,亜鉛などの
塩類,特定のアミノ酸,特定のビタミンなどが必要に応
じて使用される。
【0022】培養温度は菌が発育し、PGPを生産する
範囲で適宜変更し得るが、エシェリシア コリーの場
合、好ましくは20〜42℃程度である。培養時間は条
件によって多少異なるが、PGPが最高収量に達する時
期を見計らって適当な時期に培養を終了すれば良く、通
常は12〜48時間程度である。培地pHは菌が発育
し、PGPを生産する範囲で適宜変更し得るが、特に好
ましくはpH6.0〜8.0程度である。
【0023】培養物中のPGPは菌体を含む培養液をそ
のまま採取し利用することもできるが、一般には常法に
従ってPGPが培養液中に存在する場合には濾過,遠心
分離などにより、PGP含有溶液と微生物菌体とを分離
した後に利用される。PGPが菌体内に存在する場合に
は、得られた培養物を濾過または遠心分離などの手段に
より、菌体を採取し次いでこの菌体を機械的方法または
リゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また必要に応じ
てEDTA等のキレート剤および/または界面活性剤を
添加してPGPを可溶化し、水溶液として分離採取す
る。
【0024】この様にして得られたPGP含有溶液を、
例えば減圧濃縮,膜濃縮,更に硫酸アンモニウム,硫酸
ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、
例えばメタノール,エタノール,アセトンなどによる分
別沈澱法により沈澱せしめればよい。また、加熱処理や
等電点処理も有効な精製手段である。吸着剤あるいはゲ
ル濾過剤などによるゲル濾過,吸着クロマトグラフィ
ー,イオン交換クロマトグラフィー,アフィニティーク
ロマトグラフィーにより、精製されたPGPを得る。
【0025】
【実施例】以下、実施例で本発明を詳細に説明する。 実施例1〔染色体DNAの分離〕 バチルス アミロリクイファシエンスIFO14141
の染色体DNAを次の方法で分離した。同菌株を150
mlの普通ブイヨン培地で37℃一晩振盪培養後、遠心
(8000rpm,10分)により集菌した。
【0026】10%シュクロース50mMトリス塩酸
(pH8.0)、50mM EDTAを含んだ溶液5m
lに懸濁させ、1mlのリゾチーム溶液(10mg/m
l)を加えて37℃、15分間保温し、次いで1mlの
10%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)溶液を加え
た。この懸濁液に等量のクロロホルム・フェノール溶液
(1:1)を加え、撹拌混合し、10,000rpm,
3分間の遠心で水層と溶媒層に分け、水層を合取した。
この水層に2倍量のエタノールを静かに重層し、ガラス
棒でゆっくり撹拌しながらDNAをガラス棒にまきつか
せて分離した。これを10mMトリス塩酸(pH8.
0)、1mM EDTAを含んだ溶液(以下TEと記
載)で溶解した。これを等量のクロロホルム・フェノー
ル溶液で処理後、遠心により水層を分取し、2倍量のエ
タノールを加えて、上記の方法でもう一度DNAを分離
し2mlのTEで溶解した。エシェリシア コリーHB
101,エシェリシア コリーJM109のコンピテン
トセルはHanahanの方法により作成し、ライブラ
リー作成の宿主として用いた。
【0027】実施例2〔PGPをコードする遺伝子を含
有するDNA断片及び該DNA断片を有する組み換えベ
クターの調製〕 実施例1で得たDNA1μgを制限酵素EcoRI(東
洋紡製)10ユニットで37℃,1時間反応させ完全に
分解した後、同様にしてEcoRIで切断したpBR3
22 0.5μgにT4 −DNAリガーゼ(東洋紡製)
1ユニットで16℃、12時間反応させDNAを連結し
た。連結したDNAは、エシェリシアコリーHB101
のコンピテントセルを用いて形質転換した。使用したD
NA1μg当り約1×106 個の形質転換体のコロニー
が得られた。得られたコロニーは50μg/mlアンピ
シリン入りN培地(1%ポリペプトン,1%肉エキス,
0.5%塩化ナトリウム)で37℃で18時間培養し、
菌体破砕液を用いて以下の方法によりPGP活性を測定
した。
【0028】(試薬) A.0.1M カリウム−リン酸緩衝液(pH8.
0) B.20mM ピログルタミル−β−ナフチルアミド
メタノール溶液 C.25% トリクロロ酢酸溶液 D.0.15% 亜硝酸ナトリウム溶液 E.0.5% 硫酸アンモニウム溶液 F.0.05% N−1−ナフチルエチレンジアミン溶
【0029】(方法)A液0.8mlに酵素液0.1m
lを加え、37℃に保温する。3分後B液0.1mlを
加え、37℃で10分間反応させる。その後C液1ml
を加え、反応を止める。上清1mlにD液1mlを加
え、遊離したナフチルアミンをジアゾ化し、3分後、過
剰の亜硫酸を分解するためE液を1ml加え、更にF液
2mlを加え、37℃に放置する。30分後、570n
mの吸光度を測定する。酵素活性の1単位は、この条件
下で1分間当り1μmolのβ−ナフチルアミンを遊離
する酵素量とした。
【0030】上記方法により約2,000個のコロニー
のPGP活性を測定したところ、2個のPGP活性を有
するコロニーを得た。これらの保有するプラスミドには
約2.1kbpの挿入DNA断片が存在しており、この
プラスミドをpBPG−RIとした。次いでpBPG−
RIより約2.1kbpの挿入DNA断片をEcoRI
で切り出しpUC18へ導入してpBPG1及びpBP
G2を構築した。pBPG1及びpBPG2でエシェリ
シア コリーJM109を形質転換したところ、エシェ
リシア コリーHB101(pBPG−RI)と比較
し、それぞれ12.5倍、2倍のPGP生産性の向上が
見られた。(図1)
【0031】実施例3〔塩基配列の決定〕 pBPG1の約2.1kbpのEcoRI断片につい
て、TAKARA k−ilo sequence d
eletion kitを用いてdeleti−on
mutantの作製を行った。deletion mu
tantは常法に従い一本鎖DNAとし、得られた一本
鎖DNAについて、M13シークエンシングキット(M
13 Sequen−cing kit、東洋紡製)を
用いて、塩基配列の決定を行った。決定した塩基配列及
びアミノ酸配列を配列表1に示した。
【0032】実施例4〔PGPの製造〕 前記のN培地6lを10lジャーファメンターに分注
し、121℃、15分間オートクレーブを行い放冷後、
50mg/mlアンピシリン(ナカライテスク製)を6
ml添加した。この培地に上記と同一組成の培地で予め
37℃で18時間振盪培養したエシェリシア コリーJ
M109(pBPG1)の培養液60mlを接種し、3
7℃で18時間通気撹拌培養した。培養終了後のPGP
活性は、4.2unit/mlであった。培養液6lを
遠心分離にて集菌し、50mM K−リン酸緩衝液(p
H8.0)200mlに懸濁し、常法により超音波破砕
した後、15,000rpmで20分間遠心分離してP
GPの粗酵素液を得た。
【0033】このようにして得た粗酵素液にプロタミン
を用いて処理を施した後、硫酸アンモニウムを用いた塩
析分画を行った。塩析沈澱物を50mlの50mM K
−リン酸緩衝液(pH8.0)に溶解し、Toyope
arl HW−65C(東ソー)クロマトグラフィーに
供して、PGP活性画分を得た。この活性画分を限外濾
過機にて濃縮した後、Sephadex G−150に
てゲル濾過し、純化されたPGPを得た。収率は35%
であった。
【0034】
【発明の効果】本発明によって、PGP遺伝子の塩基配
列およびPGPのアミノ酸配列が明らかになり、また遺
伝子工学的手法による効率的なPGPの製造法を提供し
た。また本発明のPGP遺伝子と種々の遺伝子工学的手
法とを用いることにより、より効率的なPGPの製造法
をもたらしめるものである。
【0035】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:895 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: genomic DNA 起源 生物名:バチルス アミロリクイファシエンス(Bacillu
samyloliquefaciens) 株名:IFO14141 配列の特徴 68〜72 S RBS 81〜728 P CDS 配列 GAATTCAAGA CATGTTTCCC CCTTCGGCAG GAATATATGT CCATTATAGA GTATGGTAAA 60 AAGAAAAGGA GGGTTTTTTG 80 ATG GAG AAA AAA GTA TTG CTT ACA GGC TTT GAC CCC TTT GGC GGG GAG 128 Met Glu Lys Lys Val Leu Leu Thr Gly Phe Asp Pro Phe Gly Gly Glu 1 5 10 15 ACG GTC AAT CCT TCA TGG GAA GCG GTC AAA CGG CTG AAT GGT GCC GCT 176 Thr Val Asn Pro Ser Trp Glu Ala Val Lys Arg Leu Asn Gly Ala Ala 20 25 30 GAA GGC CCC GCC TCT ATC GTA TCC GAA CAA GTT CCG ACC GTT TTT TAC 224 Glu Gly Pro Ala Ser Ile Val Ser Glu Gln Val Pro Thr Val Phe Tyr 35 40 45 AAG TCC CTT GCC GTG CTG CGC GAG GCG ATA AAG AAA CAT CAG CCT GAC 272 Lys Ser Leu Ala Val Leu Arg Glu Ala Ile Lys Lys His Gln Pro Asp 50 55 60 ATT ATC ATC TGT GTC GGA CAG GCG GGC GGC AGA ATG CAG ATC ACG CCG 320 Ile Ile Ile Cys Val Gly Gln Ala Gly Gly Arg Met Gln Ile Thr Pro 65 70 75 80 GAA CGG GTC GCG ATC AAT CTG AAT GAA GCG CGC ATA CCG GAT AAC GAA 368 Glu Arg Val Ala Ile Asn Leu Asn Glu Ala Arg Ile Pro Asp Asn Glu 85 90 95 GGA AAC CAG CCT GTC GGG GAA GAC ATT TCT CAA GGC GGT CCC GCA GCC 416 Gly Asn Gln Pro Val Gly Glu Asp Ile Ser Gln Gly Gly Pro Ala Ala 100 105 110 TAT TGG ACC GGC CTT CCG ATC AAA CGG ATC GTT GAG GAG ATT AAA AAA 464 Tyr Trp Thr Gly Leu Pro Ile Lys Arg Ile Val Glu Glu Ile Lys Lys 115 120 125 GAA GGC ATT CCC GCG GCT GTA TCC TAC ACG GCG GGG ACG TTT GTA TGC 512 Glu Gly Ile Pro Ala Ala Val Ser Tyr Thr Ala Gly Thr Phe Val Cis 130 135 140 AAT CAT CTC TTT TAC GGG CTG ATG GAT GAA ATC AGC CGT CAT CAT CCG 560 Asn His Leu Phe Tyr Gly Leu Met Asp Glu Ile Ser Arg His His Pro 145 150 155 160 CAC ATC CGT GGC GGG TTT ATA CAC ATC CCG TAC ATT CCA GAG CAA ACC 608 His Ile Arg Gly Gly Phe Ile His Ile Pro Tyr Ile Pro Glu Gln Thr 165 170 175 TTG CAG AAA TCC GCG CCG AGC CTC AGC CTT GAT CAC ATC ACA AAA GCG 656 Leu Gln Lys Ser Ala Pro Ser Leu Ser Leu Asp His Ile Thr Lys Ala 180 185 190 CTC AAA ATC GCC GCG GTG ACC GCC GCG GTG CAT GAG GAC GAT ATT GAG 704 Leu Lys Ile Ala Ala Val Thr Ala Ala Val His Glu Asp Asp Ile Glu 195 200 205 ACC GGC GGA GGC GAG CTT CAC TAA TT CACTAAGCGG CAGACGGCGT CTCGGCCCAT 760 Thr Gly Gly Gly Glu Leu His 210 215 TTCTTTCGGT AAACGATGCG GGACAGCGTC ACACTGATTT CGTAGAGGAC GAGCAGCGGA 820 ATCATGACGA GAAAGTCAGA CATAAAATCC GGCGGCGTAA TCAGCACCGA GACAACGATC 880 AGCAAAAAAT ACGAA 895
【図面の簡単な説明】
【図1】pBPG−R 、pBPG1、pBPG2の挿
入DNA及び各PGP生産性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 C12N 9/48 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) MEDLINE(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のDNAからな
    るピログルタミルアミノペプチダーゼをコードする遺伝
    子。 (a) 配列表の配列番号1に記載された塩基配列からな
    るDNA (b)塩基配列(a)において1若しくは数個の塩基が
    欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなり、かつ
    ピログルタミルアミノペプチダーゼ活性を有する蛋白質
    をコードするDNA
  2. 【請求項2】 請求項1記載遺伝子を含有する組み換
    えベクター。
  3. 【請求項3】 宿主細胞を請求項2記載の組み換えベク
    ターで形質転換した形質転換体。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の形質転換体を培養して、
    ピログルタミルアミノペプチダーゼを産生させ、次いで
    該ピログルタミルアミノペプチダーゼを採取することを
    特徴とするピログルタミルアミノペプチダーゼの製造
    法。
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