JPH11501930A - 新規なベンゾチオフェン医薬化合物 - Google Patents

新規なベンゾチオフェン医薬化合物

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JPH11501930A
JPH11501930A JP8527729A JP52772996A JPH11501930A JP H11501930 A JPH11501930 A JP H11501930A JP 8527729 A JP8527729 A JP 8527729A JP 52772996 A JP52772996 A JP 52772996A JP H11501930 A JPH11501930 A JP H11501930A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は式(I): [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アルキル)、OCO(アリール)、OSO2(C4−C6アルキル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OCOO(アリール)、OCONH(C1−C6アルキル)またはOCON(C1−C6アルキル)2であり;R2は、アリール、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキルまたは4−シクロヘキサノールであり;R3は、O(CH22またはO(CH23であり;R4およびR5は、必要に応じて、CO(CH22CH3、CO(CH23CH3、C1−C6アルキルであるか、またはそれらが結合している窒素と共にピペリジン、モルホリン、ピロリジン、3−メチルピロリジン、3,3−ジメチルピロリジン3,4−ジメチルピロリジン、アゼピンまたはピペコリンを形成する;R6は、>C=CH2、>CH(C1−C5アルキル)、>CH(C2−C5アルケニル)、>C=CH(C1−C5アルキル)、>CH(アリール)、>C(OH)(C1−C5アルキル)、>C(OH)(C2−C5アルケニル)、>C(OH)(アリール)である]で示される化合物またはその薬学上許容し得る塩を提供する。本発明はさらに、閉経後症候群、特に骨粗鬆症、心臓血管に関わる病的状態およびエストロゲン依存の癌の症状を軽減するための、式(I)の化合物を含有し、必要に応じてエストロゲンまたはプロゲスチンを含む医薬組成物およびそのような化合物の単独あるいはエストロゲンまたはプロゲスチンとの組み合わせての使用に関する。本明細書で用いる語句“プロゲスチン”には、プロゲステロン、ノルエチルノドレル、ノンゲストレル、酢酸メゲストロール、ノルエチンドロンなどのプロゲステロン様活性をもつ化合物が含まれる。本発明化合物は、女性における子宮繊維症および子宮内膜炎の阻害、並びにヒトにおける平滑筋細胞増殖、特に再狭窄の阻害にも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 新規なベンゾチオフェン医薬化合物 発明の背景 本発明は、薬化学および有機化学の領域に関し、閉経後症候群、子宮類線維腫 疾患、子宮内膜炎、および平滑筋細胞増殖に関連する様々な医学的兆候の治療に 有用な新規のベンゾチオフェン化合物を提供する。 「閉経後症候群」なる用語は、閉経として知られる生理学的変化に差しかかっ たかまたは完了した女性にしばしば影響を及ぼす様々な病理学的状態を記載する ために用いられる。多くの病状が、この用語の使用によって意図されるけれども 、閉経後症候群の3つの主な影響が最も長期間医学において使用されてきた:骨 粗鬆症、高脂質血症のような心臓血管の影響、およびエストロゲン依存性の癌、 特に乳癌および子宮癌。 骨粗鬆症は、様々な病因から生じる一群の疾患をいい、単位体積当たりの骨の 質量の正味の損失によって特徴付けられる。骨質量のこの損失とその結果生じる 骨折の結果、構造上十分に体を支えている骨格が衰弱する。 最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、閉経に関連するものである。大部分 の女性は、月経停止後3年から6年以内に骨の小柱の構成部分において骨質量の 約20%から約60%を損失する。この急速な損失は、一般に骨の吸収および形 成の増加に関連するが、骨の吸収のサイクルがより支配的であり、その結果は骨 質量の正味の減少である。骨粗鬆症は閉経後の女性にとっては一般的で深刻な病 気である。 米国だけでも、これらの病気に悩まされている女性だけでも2500万人いる と見積もられる。骨粗鬆症の結果は個人的な損害となり、またその慢性のために 大きい経済的な損失を計上し、その病気の後遺症により広範囲で長期間の介護( 入院および在宅医療での看護)を必要とする。年長の患者ほど、このことについ ては特に確かなことである。さらに、骨粗鬆症は生命を脅かす状態であるとは一 般に考えられていないが、老人女性の20%から30%の死亡率が股関節の骨折 に関連する。この高い死亡率のパーセントは閉経後の骨粗鬆症に関連し得る。 骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最も受け易い組織は小柱である。この 組織はしばしば、海綿状のまたは網状の骨を指し、特に骨の末端近く(関節の近 く)、および脊柱の椎骨に集中している。小柱組織は、他の小柱組織と互いに相 互連結する小さな骨状の組織、並びに骨の表面および中心幹を形成するより堅く 密な皮質性の組織よって特徴づけられる。小柱のこの相互に連結した網状組織は 、外部皮質性構造を側方から支持し、構造全体にわたる生体力学的強度にとって 決定的なものである。閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全および骨折をもた らすのは小柱の正味の吸収および損失である。閉経後の女性における小柱の損失 からみれば、最も一般的な骨折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例えば椎骨 、大腿および前腕のような重量を支える骨の頸に関連した骨折であるということ は意外なことではない。確かに、股関節の骨折、コリーズ(collies)骨折、お よび脊柱の粉砕骨折は、閉経後の骨粗鬆症の際立った特質である。 現時点で、閉経後の骨粗鬆症の処置の最も一般に用いられる方法は、エストロ ゲン置換療法である。治療は通常はうまく行くが、患者のこの治療に対する同意 は低いものである。主として、エストロゲン療法はしばしば好ましくない副作用 を生ずるからである。 閉経前の時期にわたって、大部分の女性は、同年齢の男性よりも心臓血管の病 気の発生率が低い。しかし、閉経後は女性の心臓血管の病気の発生率は男性にみ られる割合に匹敵してゆっくりと増加する。この保護の損失は、エストロゲンの 損失、特に、血清脂質レベルを調節するエストロゲンの能力の損失に関連してい る。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質はよく理解さていないが、現 在までのところ、エストロゲンが過剰のコレステロールを除去する肝臓の低密度 脂質(LDL)レセプターを上方調節し得ることを示す証拠はある。さらに、エ ストロゲンは、コレステロールの生合成にある影響を及ぼし、心臓血管の健康に とって別の有益な影響を及ぼしているようである。 エストロゲン置換療法を受けている閉経後の女性において、血清脂質の濃度レ ベルが閉経前にみられた濃度に戻ることが文献に報告されている。したがって、 エストロゲンは、この状態のための合理的な処置であるように思われよう。しか し、エストロゲン置換療法の副作用は、多くの女性にとっては受け入れられない ものであり、したがって、この療法の使用が制限される。この状態のための理想 的な治療は、エストロゲンと同様に血清脂質レベルを調節するが、副作用および エストロゲン療法に関連した危険性が全くない薬剤による治療であろう。 閉経後症候群に関連する第3の主な病状は、エストロゲン依存性の乳癌、およ びより低い程度でのエストロゲン依存性の他の器官の癌、特に子宮癌である。こ のような腫瘍は、閉経後の女性だけに限られるものではないが、年長の閉経後の 女性の群により一般的なものである。これらの癌の現在の化学療法は、タモキシ フェンのような抗エストロゲン化合物の使用に大いに依存している。このような 混成アゴニスト−アンタゴニストは、これらの癌の処置において有益な効果を有 し、エストロゲンの副作用は生命が脅かされる緊急の状態においては許容できる ものの、理想的ではない。例えば、これらの薬剤は、それらが有するエストロゲ ン(アゴニスト)の特性のために、子宮におけるある癌細胞の群に対して刺激的 影響を及ぼすことがあり、したがって、ある場合には反対の効果を有することが ある。これらの癌の処置のためのより良い治療は、繁殖する組織に対してエスト ロゲンアゴニスト特性が無視し得るかまたは全く存在しない抗エストロゲン化合 物による治療であろう。 特に閉経後症候群の症状を緩和することが可能な新規薬剤に対する明確な必要 性に応えるべく、本発明はベンゾ[b]チオフェン化合物、該化合物を含む医薬 組成物、および閉経後症候群および他のエストロゲンが関与する病状の処置のた めの、このような化合物の使用方法を提供する。 子宮線維症(子宮類線維腫疾患)は、子宮類線維腫疾患、子宮肥大、子宮平滑 筋腫、子宮筋層肥大、線維増多子宮および子宮筋層炎を含む様々な病名で呼ばれ ている古くから存在する臨床的問題である。本質的には子宮線維症は子宮の壁に 不適当な類線維組織の沈着が存在する状態である。 この状態は女性の月経困難および不妊症の原因である。この原因は、エストロ ゲンに対する類線維組織の不適切な応答であるという証拠が示唆されていること を除けば、この状態の正確な原因は十分には分かってはいない。このような状態 はウサギにエストロゲンを3ヶ月間毎日投与すると起こる。モルモットは4ヶ月 間の毎日の投与でこの状態になる。さらに、ラットにおいてはエストロゲンは同 様の肥大を起こす。 子宮線維症の最も一般的な治療には、高価で、時には腹部の癒着および感染な どの合併症の原因になる外科手術が含まれる。患者の中には最初の手術が一時的 な治療のみで類線維腫が再発する者もいる。このような場合、類線維腫を効果的 に止める子宮摘出を行うが、その患者は生殖能力を失う。またゴナドトロピン放 出ホルモン拮抗薬も投与できるが、骨粗鬆症を引き起こし得るということから使 用が加減される。したがって、子宮線維症を処置するための新規の方法が必要と されており、本発明はこの要求を満足するものである。 子宮内膜炎は鋭い痛み、子宮内膜塊内または腹膜内への出血を伴う深刻な月経 困難の状態であり、しばしば不妊症につながる。この状態の症状の原因は、正常 なホルモン制御に応答するものの、不適切な組織に存在する異所性の子宮内膜の 成長であるとみられる。不適切な位置での子宮内膜の成長のために、組織は局所 的な炎症性応答を開始し、マクロファージの浸潤および疼痛応答に至るカスケー ド様の事象を引き起こすと思われる。これらの疾患の厳密な病因はよくわかって おらず、ホルモン治療による処置も様々で、十分には明らかにされておらず、多 くの望ましくない、そしておそらくは危険な副作用に注意しなければならない。 この疾患の処置法の1つは、低用量のエストロゲンを用い、中枢のゴナドトロ ピン放出への負のフィードバック効果を通して子宮内膜の増殖を抑制し、次いで 、卵巣のエストロゲン生産を抑制することである。しかし、症状のコントロール のためにエストロゲンの継続的使用が必要な場合がある。このようなエストロゲ ンの使用はしばしば望ましくない副作用を招き、子宮内膜癌の危険性さえ招くこ とがある。 もう1つの処置は、卵巣のエストロゲン生成を抑制することによって無月経を 誘導するプロゲスチンの継続的投与からなるが、子宮内膜の成長の退行を起こす ことある。長期間のプロゲスチン治療の使用は、しばしばプロゲスチンの中枢神 経系の不快なCNS副作用を伴い、卵巣の機能の抑制のために不妊症につながる ことが多い。 第三の処置は、子宮内膜炎をコントロールするのに効果的な、弱いアンドロゲ ンの投与からなる。しかし、アンドロゲンは深刻な男性化を引き起こす。子宮内 膜炎のためのこれら処置のいくつかは、継続的な使用によって軽い骨損失にも関 係してくる。従って、子宮内膜炎の新しい治療の方法が望まれる。 大動脈平滑筋細胞の増殖は、アテローム性動脈硬化症および再狭窄のような疾 患において重要な役割をしている。経皮経管冠動脈形成(PTCA)後の血管の 再狭窄は、初期および後期に特徴的な組織の応答であると示されている。PTC A後数時間〜数日の初期が、血管攣縮を伴う血栓症に起因する一方、後期は大動 脈平滑筋細胞の過度の増殖および移動によって支配されるようである。細胞運動 性の増加、およびこのような筋細胞およびマクロファージによる集落形成が、こ の疾患において重要な病因になっている。血管の大動脈平滑筋の過度の増殖およ び移動がPTCA、レーザー血管形成術、および動脈バイパス移植手術後の、冠 状動脈の再閉塞の主要な機構であろう(Austinら,“Intimal Proliferation of Smooth Muscle Cells as an Explanation for Recurrent Coronary Artery Ste nosis after Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty”,Journal of the American College of Cardiology,8:369〜375(1985年8月)を参照)。 PTCA、アテローム切除術、レーザー血管形成術および動脈バイパス移植手 術などの外科的介入による動脈遮断の後に血管再狭窄が長期間の合併症として存 続する。PTCAを受けた患者の約35%は術後、3〜6ヶ月以内に再閉塞が起 こる。血管再狭窄の処置のために現在用いられている方法には、ステントなどの 器具による機械的介入、またはヘパリン、低分子量ヘパリン、クマリン、アスピ リン、魚油、カルシウム拮抗薬、ステロイド類、プロスタサイクリンを含む薬理 学的治療が含まれる。これらの方法は再閉塞率を抑制できず、血管再狭窄の治療 および予防に効果がない(Hermansら,“Prevention of Restenosis after Perc utaneous Transluminal Coronary Angioplasty:The Serch for a ‘Magic Bull et'”,American Heart Journal,122:171〜187(1991年7月)を参照)。 再狭窄の病因においては、血液内および損傷した動脈管壁内で細胞成分によっ てつくられる、血管再狭窄における平滑筋の増殖を媒介する成長因子の結果とし て、過度の細胞増殖および移動が起こる。 平滑筋細胞の増殖および/または移動を阻害する薬剤は、再狭窄の治療および 予防に有用である。本発明は大動脈平滑筋細胞増殖阻害剤としての、そして即ち 再狭窄の阻害剤としてのこれら化合物の使用を提供する。 本発明は式(I): [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アルキル)、OCO(アリ ール)、OSO2(C4−C6アルキル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OC OO(アリール)、OCONH(C1−C6アルキル)またはOCON(C1−C6 アルキル)2であり; R2は、アリール、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキルまたは4−シ クロヘキサノールであり; R3は、O(CH22またはO(CH23であり; R4およびR5は、必要に応じて、CO(CH22CH3、CO(CH23CH3 、C1−C6アルキルであるか、またはそれらが結合している窒素と共にピペリジ ン、モルホリン、ピロリジン、3−メチルピロリジン、3,3−ジメチルピロリ ジン3,4−ジメチルピロリジン、アゼピンまたはピペコリンを形成する; R6は、>C=CH2、>CH(C1−C5アルキル)、>CH(C2−C5アルケ ニル)、>C=CH(C1−C5アルキル)、>CH(アリール)、>C(OH) (C1−C5アルキル)、>C(OH)(C2−C5アルケニル)、>C(OH)( アリール)である] で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩に関する。 本発明はさらに、閉経後症候群、特に骨粗鬆症、心臓血管に関わる病的状態お よびエストロゲン依存の癌の症状を軽減するための、式(I)の化合物を含有し 、必要に応じてエストロゲンまたはプロゲスチンを含む医薬組成物およびそのよ うな化合物の単独あるいはエストロゲンまたはプロゲスチンとの組み合わせての 使用に関する。本明細書で用いる語句“エストロゲン”には、17β−エストラ ジオール、エストロン、複合エストロゲン(Premarin:登録商標)、ウマエスト ロゲン、17β−エチニルエストロゲンなどのエストロゲン様活性をもつステロ イド化合物が含まれる。本明細書で用いる語句“プロゲスチン”には、プロゲス テロン、ノルエチルノドレル、ノンゲストレル、酢酸メゲストロール、ノルエチ ンドロンなどのプロゲステロン様活性をもつ化合物が含まれる。 本発明化合物は、女性における子宮繊維症および子宮内膜炎の阻害、並びにヒ トにおける平滑筋細胞増殖、特に再狭窄の阻害にも有用である。 本発明のひとつの態様は、式(I): [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アルキル)、OCO(アリ ール)、OSO2(C4−C6アルキル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OC OO(アリール)、OCONH(C1−C6アルキル)またはOCON(C1−C6 アルキル)2であり; R2は、アリール、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキルまたは4−シ クロヘキサノールであり; R3は、O(CH22またはO(CH23であり; R4およびR5は、必要に応じて、CO(CH22CH3、CO(CH23CH3 、C1−C6アルキルであるか、またはそれらが結合している窒素と共にピペリジ ン、モルホリン、ピロリジン、3−メチルピロリジン、3,3−ジメチルピロリ ジン3,4−ジメチルピロリジン、アゼピンまたはピペコリンを形成する; R6は、>C=CH2、>CH(C1−C5アルキル)、>CH(C2−C5アルケ ニル)、>C=CH(C1−C5アルキル)、>CH(アリール)、>C(OH) (C1−C5アルキル)、>C(OH)(C2−C5アルケニル)、>C(OH)( アリール)である] で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩である。 本明細書中の化合物の記載において使用される一般的な用語は、それらの通常 の意味を有する。例えば、「アルキル」は、炭素原子2〜6の直鎖のまたは分枝 した脂肪族鎖を意味し、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル 、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル等が含まれる。同様に、「 C2−C6アルケン」は、炭素原子2〜6の直鎖のまたは分枝したアルケンを意味 し、プロピレン、エチレン、イソプロピレン、ブチレン、n−ブチレン、ヘキシ レン、ペンチレン等が含まれる。 本発明の化合物は、ベンゾ[b]チオフェンの誘導体であり、この化合物は以 下のように、米国化学会のRing Indexにしたがって命名、番号付けされる。 本発明化合物の製造方法において、出発物質は式(II): [式中、R7は水酸基の保護基であり;および R3、R4およびR5は前記と同意義である] で示される化合物またはその塩である。 化合物(II)の遊離塩基は許容しうる出発物質であるけれども、酸付加塩、 特に塩酸塩が都合がよいことが多い。 化合物(II)は、当技術分野で既知であり、本明細書の一部を構成する米国 特許第4,133,814号、同第4,380,635号および同第4,418,06 8号の記載にしたがって本質的に合成し得る。 一般に、式(III): で示されるベンゾチオフェン前駆体は、当技術分野で既知の手法により製造し得 る。代表的には標準的フリーデル−クラフツ条件下でアシル化に抵抗しうる公知 の水酸基の保護基で2つの水酸基を保護し(化合物(II)のR5保護基を形成 )、続いて強還元剤で還元する。好ましい水酸基の保護基は、C1−C4アルキル であり、メチルが特に好ましい。たとえば、上記の本発明の一部を構成する米国 特許、J.W.バートンの“Protective Groups in Organic Chemistry”,J.G.W.マ コーミー(編),プレナム・プレス,ニューヨーク,NY,1973,チャプター2お よびT.W.グリーンの“Protective Groups in Organic Synthesis”,ジョン・ウイ リー・ アンド・サンズ,ニューヨーク,NY,1981,チャプター7を参照。 所望の保護された前駆体(III)を製造した後、標準的なフリーデル−クラ フツ条件の下で、前駆体を、式(IV)で示される化合物でアシル化する。 [式中、n、R3、R4およびR5は前記と同意義であり; Rは、クロロ、ブロモ、ヨードまたは活性化エステル基である]。化合物(I V)の製造法ならびに好ましいアシル化法は、前記米国特許に開示されている。 R4およびR5がそれぞれC1−C4アルキルである場合、メチルおよびエチルが好 ましい。R4およびR5を組み合わせて共に用いる場合、1−ピペリジニルおよび 1−ピロリジニルが好ましい。 したがって、アシル化および化合物(II)を製造した後、適当な溶媒に、化 合物(II)またはその塩を加え、次いで、窒素などの不活性ガス下で水素化リ チウムアルミニウム(LAH)などの還元剤と反応させることにより、R7が− OHである本発明化合物を製造する。 適当な溶媒は、還元条件下で不活性な溶媒またはその混合物である。好適な溶 媒として、ジエチルエーテル、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン(THF)が 挙げられる。これらの溶媒の無水物が好ましく、無水THFが特に好ましい。 この段階での温度は、還元反応が完了するのに十分な温度を採用する。周囲温 度、約17℃から約25℃の範囲が適切である。 この段階の時間の長さは、該反応が起こるのに必要な長さである。代表的には 、この反応は、約1時間から約20時間を必要とする。慣例のクロマトグラフィ ー技術で反応の進行をモニターすることによって、最適時間を決定することがで きる。 次いで、R6が>C(OH)(C1−C5アルキル)、>C(OH)(C2−C5 アルケニル)または>C(OH)(アリール)である場合、α炭素(カルボキシ )をR6で定義される基に変更する。RLi、RMgXまたはその他の該炭素の 求 核種[ここで、RはC1−C5アルキル、C2−C5アルケニルまたはアリールであ る]などの基を、0〜85℃の温度にて前記と同様の適当な溶媒中で化合物(I I)に加える。反応が完了するに十分な時間が経過した後(15分から20時間 )、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、次いで、混合物を抽出し、有機抽出物 を合わせて洗浄し、乾燥、濾過、濃縮し、精製して化合物(Ia)を製造する。 R6が>CH(C1−C5アルキル)、>CH(C2−C5アルケニル)または> CH(アリール)である場合、上記化合物(Ia)のα−水酸基を還元剤で還元 する。十分な時間が経過した後(15分から24時間)、酢酸エチル/飽和重炭 酸ナトリウム混合水溶液を用いて反応を停止する。混合物を抽出し、有機層を洗 浄し、乾燥、濾過、濃縮し、次いで、精製して化合物(Ib)を得る。この反応 を行うための別法として、(a)Et2AlCl2またはBF3・Et2Oなどのル イス酸とトリアルキルシラン;(b)パラジウム/炭素などの触媒を用いる水添 分解(H2)を用いる方法が挙げられる。さらに、ジクロロメチルシラン、次い で、ヨウ化ナトリウムの使用が有効である。 R6が>C=CH(C1−C5アルキル)である場合、適当な溶媒中、適当な化 合物(Ia)を10℃〜−25℃に冷却する。その後、水酸基を除去する。この ような除去は、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの塩基を添加し、次い で、塩化メタンスルホニル、そして再度DMAPを添加することによって遂行す ることができる。別法として、カルボニル化合物をR2 +P−CH(C1−C5アル キル)などのホスホニウムイリドと反応させることによって、所望のアルケンを 製造することができる。Ar2P(O)CHRまたは(RO)2P(O)CHRな どの他の有機リン(3価)化合物を用いることもできる[ボウタジーらのChem R eviews,74,87(1974)]。 公知の操作により、R1とR2の水酸基を−O−CO−(C1−C6アルキル)、 −O−CO−Ar[ここでArは必要に応じて置換フェニル]、または−O−S O2−(C4−C6アルキル)で置換することにより他の化合物が製造される。前 記米国特許4358593号参照。 たとえば、−O−CO−(C1−C6アルキル)または−O−CO−Arを所望 する場合。ジヒドロキシ化合物(I)塩化アシル、臭化物、シアン化物またはア ジ化物などの作用剤と反応させる。反応は、ピリジン、ルチジン、キノリンまた はイソキノリンなどの塩基性溶媒中、あるいはトリエチルアミン、トリブチルア ミン、メチルピペリジンなどの第3アミン中で慣例どおりに行う。、少なくとも 1当量の酸スカベンジャー(第3アミンなど)を加えた、酢酸エチル、ジメチル ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメトキシエタン、アセト ニトリル、アセトン、メチルエチルケトンなどの不活性溶媒中で反応を行っても よい。要すれば、4−ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピリジンを 用いてもよい。ハスラムらのTetrahedron,36:2409-2433(1980)を参照。 前記R1およびR2を提供するアシル化反応は、約−25℃〜約100℃の範囲 の適度の温度にて行うが、窒素ガスなどの不活性雰囲気下である場合も多い。し かし、通常は、周囲温度で行うのが適当である。 このような水酸基のアシル化は、不活性有機溶媒中あるいは加熱下で適当なカ ルボン酸の酸−触媒反応によって行ってもよい。硫酸、リン酸、メタンスルホン 酸などの酸触媒を用いる。 前記R1およびR2は、ジシクロヘキシルカルボジイミド、アシルイミダゾール 、ニトロフェノール、ペンタクロロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド および1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの公知の試薬によって形成される エステルなどの、適当な酸の活性エステルを形成することによって得ることもで きる。たとえば、Bull.Chem.Soc.Japan,38:1979(1965)およびChem.Ber.788と 2024(1970)を参照。 −O−CO−(C1−C6アルキル)または−O−CO−Arを得る上記方法の いずれも上述した溶媒中で行う。反応の過程で酸生成物を製造しないこれらの方 法は、もちろん、反応混合物中に酸スカベンジャーの使用を必要としない。 R1およびR2が−O−SO2−(C4−C6アルキル)である化合物(I)を所 望する場合、キングおよびモノーのJ.Am.Chem.Soc.,97:2566-2567(1975)に教 示されているように、ジヒドロキシ化合物(I)を、たとえば、塩化スルホニル 、臭化物またはスルホニルアンモニウム塩などの適当なスルホン酸の誘導体と反 応 させる。ジヒドロキシ化合物を適当な無水スルホンと反応させることもできる。 このような反応は、前記の酸ハライドとの反応で述べたような条件下で行う。 R1およびR2が異なる有機保護基を有するように、化合物(I)を製造するこ とができるが、R1およびR2がそれぞれ同じ有機保護基を有するのが好ましい。 好ましい保護基として、−OCH3、−O−CO−C(CH33、−O−CO− C65および−O−SO2−(CH23−が挙げられる。 化合物(I)の遊離塩基体を本発明方法に用いることはできるが、薬学的に許 容しうる塩体を製造し、用いるのが好ましい。したがって、本発明の方法に使用 される化合物は、主として、広範囲の有機及び無機の酸との薬学的に許容し得る 酸付加塩を形成し、薬化学においてしばしば使用される生理学的に許容し得る塩 を含む。このような塩もまた、本発明の一部を構成する。このような塩の形成に 使用される典型的な無機の酸には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫 酸、リン酸、次リン酸などが含まれる。脂肪族のモノ及びジカルボン酸、フェニ ル置換されたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸及びヒドロキシアルカン二酸、 芳香族の酸、脂肪族及び芳香族のスルホン酸などの有機の酸から誘導される塩も また使用し得る。従って、このような薬学的に許容し得る塩には酢酸塩、フェニ ル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩 、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安 息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン−2−安 息香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、ブチ ン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,4−二酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩 、塩化物、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘ プタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイ ン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシラート、ニコチン酸塩、イソニコチン 酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸塩、リン酸一 水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、プロ ピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、コハク酸 塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、ス ルホ ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロベン ゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、 メタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホ ン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酒石酸塩などが含 まれる。好ましい塩は塩酸塩である。 薬学的に許容し得る酸付加塩は、典型的には式(I)の化合物を等モル又は過 剰量の酸と反応させることによって形成する。反応成分は一般に、ジエチルエー テル又は酢酸エチルなどの相互溶媒中で混合する。塩は普通、約1時間から10 日以内に溶液から沈殿し、濾過によって分離するか又は慣用の方法によって溶媒 を除去し得る。 一般に、薬学的に許容しうる塩は、それらが誘導されるもとの化合物と比べて 溶解度特性が高くなっており、したがって、それらは液剤または乳剤として、よ り容易に製剤しうることが多い。 次の実施例により、本発明化合物の製造についてさらに詳しく説明する。次の 実施例のいずれにおいても、本発明の範囲を制限することを企図するものではな い。 1H NMRおよび13C NMRは、それぞれ300および75において測定す る。1H NMRの化学シフトは、使用したNMR溶媒に対するδ値(ppm)と して記載する。1H NMRのカップリング定数は、ヘルツで記載し、みかけの多 重性も併記する。多重性は、次のように表示する:s(1重);d(2重);t (3重);q(4重);m(多重);comp(複合);br(幅広)およびa pp(みかけ)。EM・サイエンス・シリカゲル(230メッシュASTM)を 用いる以外は、スティルの方法にしたがってカラムクロマトグラフィーを行う[ スティル,W.C.;カーン,M.;ミトラ,A.のJ.Org.Chem.,1978、43,29 43]。1,2または4mmプレートを用いて円形クロマトグラフィーを行う。すべ ての空気および/または湿度感受性反応は、アルゴンまたは窒素下において厳密 に乾燥したガラス器具中で行う。すべてのケースにおいて、濃縮は、減圧下、回 転蒸発機にて行う。 製造例1 THF(20ml)中のラロキシフェン(1.00g、1.96ミリモル)の溶液に 、室温にて撹拌しながら、N,N−ジメチルアミノピリジン(1.00g、8.2 ミリモル)、次いでt−ブチルジメチルシリルクロリド(0.90g、6ミリモル) を加える。12時間後、反応物を水で希釈し、クロロホルムで抽出する。有機抽 出物を合わせ、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濃縮する。油状物に酢酸エチルを加え 、得られる沈殿を濾去する。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シ リカゲル、酢酸エチル)に付して精製し、所望の生成物(1.1g、収率80%) を濃厚な黄色油状物で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.76(d,J=8.9Hz,2H)、7. 68(d,9.0Hz,1H)、7.22−7.29(m,3H)、6.88(dd,J=8.9,3 .1Hz,1H)、6.72(d,J=9.1Hz,2H)、6.63(d,J=9.1Hz,2H) 、4.10(br,2H)、2.79(br,2H)、2.54(br,4H)、1.62(br,4H) 、1.25(br,2H)、1.01(s,9H)、0.93(s,9H)、0.22(s,6H)、 0.06(s,6H); MS(FD)701(M+); IR(CHCl3)2934、164 2、1599、1259cm-1; 元素分析 理論値/実測値 C(68.43/68. 53)、H(7.90/7.92)、N(2.00/2.23)。 実施例1 THF(10ml)中の製造例1の生成物(2.04g、2.91ミリモル)の溶液 に、MeLi(1.4Mジエチルエーテル溶液4.16ml、5.82ミリモル)を −78℃にて撹拌しながら滴下する。15分後、過剰の飽和重炭酸ナトリウム水 溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を合わせ、食塩 水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する。得られる物質を 円形クロマトグラフィー(シリカゲル、4mm、ヘキサン:酢酸エチル:トリエチ ルアミン:MeOH=2.5:2.5:0.1:0.1)にて精製し、所望生成物( 1.70g、収率81%)を灰白色泡状物で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.31−7.36(m,5H)、7.17( d,J=2.9Hz,1H)、6.81(d,J=8.9Hz,4H)、6.84(dd,J=9.0 ,2.9Hz,1H)、4.12(br,2H)、2.81(br,2H)、2.59(br,4H)、 1.65(s,3H)、1.63(br,4H)、1.45(br,2H)、0.99(s,9H)、0 .97(s,9H)、0.21(s,6H)、0.19(s,6H); MS(FD)718(M+); IR(CHCl3)2934、1606、1467、1525cm-1; 理論値/実測値 C(68.57/68.93)、H(8.28/8.26)、N(1.95/2.10)。 実施例2 THF(5ml)中の実施例1の生成物(0.50g、0.69ミリモル)の溶液に 、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0MTHF溶液1.74ml、1.74 ミリモル)を0℃にて撹拌しながら加える。15分後、飽和重炭酸ナトリウム水 溶液を加えて反応を停止し、酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を合わせ、食塩 水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する。得られる物質を 円形クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm、ヘキサン:酢酸エチル:MeOH :トリエチルアミン=2.5:2.5:0.1:0.1)にて精製し、当量収量の所 望 生成物を白色固体で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ9.81(s,1H)、9.40(s,1H)、 7.53(d,J=9.2Hz,1H)、7.24(みかけ t,J=9.0Hz,4H)、7.0 3(d,J=2.8Hz,1H)、6.80オーバーラッピング d,J=9.1Hz、6.6 1(dd,J=8.9,2.9Hz,1H)、5.72(s,1H)、3.98(tm J=4.0Hz, 2H)、2.61(br,2H)、2.41(br,4H)、1.24−1.55(シリーズm,9 H); MS(FD)490(M+)。 実施例3 CH2Cl2(50ml)中の実施例1の生成物(1.77g、2.46ミリモル)の 溶液に、トリエチルシラン(2.36ml、14.8ミリモル)、次いで、トリフル オロ酢酸(4.72ml)を0℃にて撹拌しながら加える。15分後、反応混合物を 酢酸エチル/飽和重炭酸ナトリウム混合水溶液中に注意深く加えて反応を停止す る。2層混合物を酢酸エチルで抽出し、有機抽出物を合わせ、食塩水で洗浄し、 乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する。得られる物質を円形クロマト グラフィー(シリカゲル、4mm、ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン:M eOH=2.5:2.5:0.1:0.1)にて精製し、所望生成物(1.5g、収率 87%)を白色泡状物で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.36(d,J=9.0Hz,2H)、7. 17−7.21(複合,4H)、6.86(d,J=8.9Hz,,2H)、6.80(s,J= 9.0Hz,2H)、6.68(dd,J=9.0,2.8Hz,1H)、4.57(q,J=4.0 Hz,1H)、4.17(br,2H)、2.84(br,2H)、2.62(br,4H)、1.62 −1.74(複合,7H)、1.49(br,2H)、0.99(s,9H)、0.97(s,9H )、0.22(s,6H)、0.20(s,6H); MS(FD)703(M+); IR(CHC l 3 )2935、1605、1468、1265cm-1; 元素分析(理論値/実測値) C(70.13/69.78)、H(8.47/8.62)、N(2.00/2.11)。 実施例4 THF(5ml)中の実施例3の生成物(0.50g、0.71ミリモル)の溶液に 、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0MTHF溶液1.78ml、1.78 ミリモル)を0℃にて撹拌しながら加える。15分後、飽和重炭酸ナトリウム水 溶液を加えて反応を停止する。得られる混合物を酢酸エチルで抽出し、有機抽出 物を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する 。得られる物質を円形クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm、ヘキサン:酢酸 エチル:MeOH:トリエチルアミン=2.5:2.5:0.75:0.25)にて 精製し、所望生成物(314mg、収率93%)を白色固体で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ9.71(s,1H)、9.50(s,1H)、 7.30(d,J=9.1Hz,2H)、7.08−7.17(複合,4H)、6.81−6. 88(複合,4H)、6.63(dd,J=9.1,2.8Hz,1H)、4.41(q,J=4. 2Hz,1H)、3.98(t,J=3.8Hz,2H)、2.60(br,2H)、2.41(br, 4H)、1.84(d,J=4.0Hz,3H)、1.35−1.51(シリーズbr m,6H) ;MS(FD)474(M+)。 実施例5 CH2Cl2(20ml)中の実施例1の生成物(1.70g、2.36ミリモル)の 溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン(461mg、3.78ミリモル)、次い で、塩化メタンスルホニル(0.27ml、3.55ミリモル)を0℃にて撹拌しな がら加える。0.5時間後、2回目のN,N−ジメチルアミノピリジン(461mg 、3.78ミリモル)を加え、溶液を室温まで暖める。20時間後、反応混合物 に食塩水を加え、次いで酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を合わせ、食塩水で 洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する。得られる物質を円形 クロマトグラフィー(シリカゲル、4mm、ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルア ミン:MeOH=2.5:2.5:0.1:0.1)にて精製し、所望生成物(1. 56g、収率94%)を白色泡状物で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.44(d,J=2.8Hz,1H)、7. 40(d,J=8.8Hz,2H)、7.22(みかけ t,J=9.0Hz,3H)、6.78 −6.86(複合,5H)、5.96(sm 1H)、5.17(s,1H)、4.00(t,J= 4.1Hz,2H)、2.60(tm J=4.0Hzz,2H)、2.38−2.41(複合, 4H)、1.41−1.50(複合,4H)、1.38−1.40(m,2H)、0.98(s ,9H)、0.92(s,9H)、0.22(s,6H)、0.18(s,6H); MS(FD)7 00(M+); IR(CHCl3)2934、1605、1466、1265cm-1;元 素分析(理論値/実測値)C(70.34/70.49)、H(8.21/8.14)、N (2.00/2.10)。 実施例6 THF(5ml)中の実施例5の生成物(0.42g、0.61ミリモル)の溶液に 、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0MTHF溶液1.51ml、1.51 ミリモル)を0℃にて撹拌しながら加える。15分後、飽和重炭酸ナトリウム水 溶 液を反応物に加え、次いで、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を合わ せ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮する。得られ る物質を円形クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm、ヘキサン:酢酸エチル: MeOH:トリエチルアミン=2.5:2.5:0.70:0.30)にて精製し、 所望生成物(250mg、収率87%)を白色固体で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ9.80(s,2H)、7.36(d,J=9. 2Hz,2H)、7.23−7.30(複合,3H)、7.04(d,J=9.0Hz,1H) 、6.84(d,J=9.0Hz,2H)、6.74(dd,J=8.9,2.5Hz,1H)、6. 70(d,J=9.1Hz,2H)、5.96(s,1H)、5.11(s,1H)、4.01(t, J=3.8Hz,2H)、2.60(t,J=3.9Hz,2H)、2.40(m,4H)、1.3 7−1.51(シリーズm,6H); MS(FD)472(M+); IR(CHCl3)35 30、2934、1605、1465、1264cm-1。 実施例7 製造例1の生成物(1.00g、1.42ミリモル)の溶液に、PhLi(1.8 M溶液1.6ml、2.84ミリモル)を−78℃にて撹拌しながら加える。15 分後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加え、得られる混合物を酢酸エチルで抽出 する。有機抽出物を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次 いで、濃縮する。粗物質を円形クロマトグラフィー(シリカゲル、4mm、酢酸エ チル:ヘキサン:トリエチルアミン:MeOH=2.5:2.5:.01:.005 )にて精製し、所望生成物(0.81g、収率73%)を白色泡状物で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.11−7.22(複合,10H)、6 .93(d,J=9.1Hz,2H)、6.57−6.78(シリーズm,4H)、4.18(b r,2H)、2.90(br,2H)、2.61(br,4H)、1.40−1.80(br,6H)、 0. 96(s,9H)、0.97(s,9H)、0.19(s,6H)、0.16(s,6H); MS(F D)781(M+); 元素分析(理論値/実測値)C(70.81/71.05)、H(7 .88/7.94)、N(1.80/1.97)。 実施例8 THF(5ml)中の実施例7の生成物(0.50g、0.64ミリモル)の溶液に 、フッ化テトラブチルアンモニウム(1.0MTHF溶液1.60ml、1.60 ミリモル)を0℃にて撹拌しながら加える。15分後、飽和重炭酸ナトリウム水 溶液を反応物に加え、次いで、得られる混合物を酢酸エチルで抽出する。有機抽 出物を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで、濃縮す る。得られる物質を円形クロマトグラフィー(シリカゲル、2mm、ヘキサン:酢 酸エチル:MeOH:トリエチルアミン=2.5:2.5:0.1:0.1)にて精 製し、所望生成物(323mg、収率91%)を白色固体で得る。 1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ9.35(br,2H)、7.38(d,J=9 .0Hz,1H)、7.00−7.20(複合,7H)、6.86(d,J=8.9Hz,2H) 、6.58(複合,3H)、6.40(s,1H)、6.31(d,J=8.9Hz,2H)、3 .91(t,J=3.9Hz,2H)、2.60(br,2H)、2.41(br,4H)、1.38 −1.51(シリーズm,6H); MS(FD)552(M+); 元素分析(理論値/実 測値)C(74.02/73.79)、H(6.03/6.26)、N(2.54/2.60)。 試験手順 一般的準備手順 方法を説明する例においては、閉経後モデルを用いて、脂質循環における異な る治療方法の効果を測定した。 75日齢の老年雌性スプラーグドーリーラット(体重200〜225g)をチ ャ ールズ・リバー・ラボラトリーズ(ポーテージ、MI)から入手する。実験動物 は、チャールズ・リバー・ラボラトリーズにおいて両側卵巣摘出(OVX)また は疑似的外科処置のいずれかを施したものである。実験動物が到着した後、金属 製吊り下げケージに、1ケージ当たり3または4匹を収容し、1週間の常時給餌 および給水を行う(カルシウム含量約0.5%)。室温22.2±1.7℃およ び最小相対湿度40%に維持する。室内の光周期は、明期12時間および暗期1 2時間にする。投薬規制および組織採取 1週間の順化期間後(したがって、OVXの2週間後)、試験化合物の毎日投 与を開始する。他に特記しない限り、1%カルボキシメチルセルロース中に懸濁 させるかまたは20%シクロデキストリン中に溶解させて、17α−エチニルエ ストラジオールまたは試験化合物を経口投与する。実験動物に4日間投与する。 投薬規制を行った後、動物の体重を測定し、ケタミン:キシラジン(2:1,V :V)混合物で麻酔し、心臓穿刺にて血液サンプルを採取する。次いで、CO2 で窒息させて動物を屠殺し、中線切開により、子宮を摘出し、湿った子宮重量を 測定する。コレステロール分析 血液サンプルを室温で2時間凝固させ、3000rpmで10分間遠心分離す ることにより血清を得る。ベーリンガー・マンハイム・ダイアグノスティックス 製高性能コレステロールアッセイ装置を用いて血清コレステロールを測定する。 簡単に述べると、まずコレステロールが酸化されてコレスト−4−エン−3−オ ンと過酸化水素になる。次いで、ペルオキシダーゼの存在下で該過酸化水素がフ ェノールおよびC4−アミノフェナゾンと反応してp−キノンイミン染料を生成 し、これを分光光度計にて500nmで読み取る。次いで、コレステロール濃度 を標準曲線に対して算出する。全アッセイが、Biomek Automated Workstationを 用いて自動化されている。子宮好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)アッセイ 酵素分析を始めるまで子宮は4℃にて保持する。次いで、0.005%トリト ンX−100を含む50mMトリス緩衝液(pH−8.0)50倍量中で、子宮 をホモジナイズする。トリス緩衝液に0.01%過酸化水素および10mMのO −フェニレンジアミン(最終濃度)を加えると、450nmで1分間の吸光度の 増加が観測される。子宮中の好酸球の存在は、化合物のエストロゲン様活性を示 すものである。反応曲線の最初の直線部分から、15秒間隔の最大速度を測定す る。化合物の入手元 17α−エストラジオールは、シグマ・ケミカル・コーポレイション(セント ルイス,MO)から入手した。 血清コレステロールおよびアゴニスト/非アゴニスト活性の測定 における化合物Iの影響 表1に示すデータは、卵巣摘出ラット、17−α−エチニルエストラジオール (EE2)で処置したラット、及びある特定の本発明の化合物で処置したラット 間の、比較のための結果を表するものである。EE2は、0.1mg/kg/日での 経口投与の場合、血清コレステロールの減少をもたらしてはいるが、子宮に対す る刺激作用も示しており、EE2処置の子宮重量は、卵巣摘出したラットの子宮 重量よりも実質的に重かった。エストロゲンに対するこの子宮の応答は、当業者 にはよく認識されているものである。 本発明の化合物は、血清コレステロールを、卵巣摘出した動物と比較して減少 させただけでなく、子宮重量の増加の程度が、EE2を投与した動物と比較して 小さかった。当業者に知られているエストロゲン化合物と比べ、子宮重量に対す る作用を抑えるとともに血清コレステロールを減少させるという利点は、特筆す べきものであり、望ましいものである。 以下のデータに示されているように、子宮への好酸球浸潤の応答を測定するこ とによりエストロゲン性も評価した。本発明の化合物は、卵巣摘出したラットの 子宮の支質層に観察される好酸球の数に大きな増加をもたらさなかった。EE2 は、相当量の、予想される、好酸球浸潤の増加をもたらした。 表1に示したデータは、処置群ごとの応答を反映している。 上述したような本発明化合物の利点に加えて、特にエストラジオールと比べた 場合、化合物(I)がエストロゲン模倣体でないことを上記データは明確に実証 している。さらに、どの処置においても有害な毒物学的影響は観察されなかった (すなわち、生き残った)。骨粗鬆症試験操手順 上述の一般的準備手順に続いて、ラットを35日間毎日処置し(処置群当たり 6匹のラット)、36日目に二酸化炭素吸引させて屠殺する。35日という期間 は、ここで測定されるように、骨密度を最大に減少させるのに十分な期間である 。屠殺時に、子宮を摘出し、他の組織を除去し、含まれる液体成分を取り除いて から湿重量を測定して、完全な卵巣摘出に伴うエストロゲンの欠失を確認する。 卵巣摘出による子宮重量の減少は通例75%である。次いで、次に行う組織学的 分析に適するように、子宮を中性の10%緩衝ホルマリン液に浸ける。 右の大腿部を切除し、末梢の骨幹端において、デジタル化X線を発生させて造 影分析プログラム(NIH造影)により分析する。これらの動物の脛骨の近位の 部分も、コンピュータ連動断層撮影により定量的に走査する。 上記手順にしたがって、20%ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン中 の本発明化合物およびエチニルエストラジオール(EE2)を被検動物に経口投 与する。 要約すると、大腿部の骨密度は、無施術動物およびビヒクル処置対照と比べて 、卵巣摘出した被検動物において有意に減少する。この骨損失はエチニルエスト ラジオール(EE2)の経口投与により妨げられるが、子宮刺激のリスクは依然 として存在する。 本発明化合物は、通常の用量に依存した仕方で骨損失を妨げる。したがって、 本発明化合物は、閉経後症候群、特に骨粗鬆症の治療に有用である。MCF−7増殖アッセイ MCF−7胸腺癌細胞(ATCC HTB 22)を10%(体積/体積)ウシ 胎児血清(FBS)、L−グルタミン(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1m M)、HEPES{(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N'−[2− エタンスルホン酸)10mM}、非必須アミノ酸及びウシインシュリン(1μ g/ml)を添加したMEM(最小必須培地、フェノールレッド−フリ−,シグマ ,セントルイス,ミズーリ州)中で保存する。分析の10日前、MCF−7細胞 を、10%FBSの代わりに、10%のデキストリンコートされた木炭でストリ ップしたウシ胎児血清(DCC−FBS)を添加した保存培地(分析培地)と交 換し、中に蓄えられているステロイドを放出させる。MCF−7細胞を、10m M HEPES及び2mM EDTAを添加した細胞分離培地(Ca++/Mg+ +を含まないHBSS(フェノールレッド−フリー))を用いて保存フラスコか ら取り出す。細胞を分析培地で2回洗浄し、80,000細胞/mlに調整する。 約100μl(細胞数8,000)を平底マイクロカルチャーウェル(コスター( Costar)3596)に加え、5%CO2の湿潤インキュベーター中、37℃で4 8時間培養して、細胞を移植後に付着させ平衡させる。分析培地中で、薬物又は 希釈剤対照としてのDMSOの連続希釈をし、50μlを3つのマイクロカルチ ャーに移した後、50μlの分析培地を加えて最終の体積を200μlにする。さ らに48時間培養した後、マイクロカルチャーに三重水素を含むチミジン(1μ Ci/ウェル)でパルスを4時間送る。培養細胞を−70℃で24時間凍結する ことにより培養を停止し、次いで解凍し、スケイトロン・セミオートマティック ・セル・ハーベスター(Skatron Semiautomatic Cell Harvester)を用いてマイ クロカルチャーを回収する。試料を、ワラック・ベータプレースβカウンター( Wallac BetaPlace β counter)を用いる液体シンチレーションによって計測す る。DMBA−誘発性乳房腫瘍阻害 エストロゲン依存性の乳房腫瘍をハーラン・インダストリーズ(Harlan Indus tries)(インディアナポリス,インディアナ州)から購入した雌性スプラーグ ・ドーリーラット中に発生させる。約55日齢でラットに7,12−ジメチルベ ンズ[a]アントラセン(DMBA)20mgを1回経口投与する。DMBA投 与から約6週間後に、1週間毎に乳腺を触診し腫瘍の出現を診る。1つ又はそれ 以上の腫瘍が現れたら、各腫瘍の最長と最短の直径をメートル法のカリパスで測 定して測定値を記録し、実験のためにラットを選択する。腫瘍の平均の大きさが 試験群の間で等しく分布するように処置群及び対照群の種々の腫瘍の大きさを均 一 に分布させる。各実験当たりの対照群および被検群の動物の数は、5〜9匹であ る。 式(I)の化合物を2%アラビアゴム中での腹腔内注射投与か又は経口投与の いずれかで投与する。経口投与される化合物は、0.2mlのコーン油中に溶解さ せるか又は懸濁させる。アラビアゴム及びコーン油の対照処置を含む各処置は、 各ラットに毎日1回投与することにより行う。最初の腫瘍を測定し、試験用ラッ トを選択した後、前記の方法によって1週間毎に腫瘍を測定する。動物の処置及 び測定は3から5週間続け、最終的な腫瘍の領域を決定する。各化合物及び対照 について平均の腫瘍領域の変化を測定する。子宮線維症 試験1 子宮線維症にかかっていると診断されている3〜20人の女性に本発明化合物 を投与する。化合物の投与量は、1日につき、0.1〜1000mgであり、試験 期間は3ヵ月である。 投与期間中および投与終了後3カ月まで、女性の子宮線維症への効果を観察す る。試験2 投与期間が6カ月である以外は、試験1と同様な手順を行う。試験3 投与期間が1年である以外は、試験1と同様な手順を行う。試験4 A.モルモットにおける類線維腫の誘導 長期的なエストロゲン刺激を用いて性的に成熟したモルモットにおける平滑筋 腫を誘導する。モルモットにエストラジオールを1週間当たり3〜5回、2〜4 ヵ月間もしくは腫瘍が現れるまで注射によって投与する。式(I)の化合物又は 賦形剤からなる投与を毎日3〜16週間行い、次いで動物を屠殺し、子宮を採取 し、腫瘍の縮小化を分析する。 B.ヌードマウスにおけるヒト腫瘍組織の移植 ヒト平滑筋腫から採取した組織を、性的に成熟し、卵巣を摘出した雌性ヌード マウスの腹膜へ移植する。移植組織の成育を促進するために外因エストロゲンを 与える。いくつかのケースにおいては、採取した腫瘍細胞を移植前にインビトロ で培養する。本発明化合物またはビヒクルを、毎日3〜16週間、胃洗浄により 投与し、移植片を取り出し、成長または縮小化を測定する。屠殺時に、子宮を採 取し、臓器の状態を分析する。試験5 A.ヒト子宮類線維腫からの組織を採取し、インビボにて初代非形質転換培養 物として維持する。外科標本を滅菌メッシュまたは篩に押し付けて通すか、ある いは別法として、周囲の組織から漉きとるようにして単細胞懸濁液を作成する。 10%血清および抗生物質を含む培地中に細胞を維持する。エストロゲンの存在 下および不在下において成長速度を測定する。補体成分C3を産生する能力およ び成長因子ならびに成長ホルモンに対する応答について細胞を分析する。プロゲ スチン、GnRH、本発明化合物およびビヒクルで処置した後の増殖応答につい てインビトロ培養物を分析する。ステロイドホルモン受容体の濃度を1週間毎に 分析して重要な細胞特性がインビトロで維持されるかどうかを決定する。5〜2 5人の患者からの組織を採用する。 少なくともひとつの上記試験で測定される活性から、本発明化合物が子宮線維 症の治療に有用であることが示される。子宮内膜炎試験手順 試験1および試験2では、体外移植された子宮内膜組織において、本発明化合 物を14日間および21日間投与した場合の効果を審査することができる。試験1 20〜30匹のCD株雌性ラットを被検動物として用いる。該動物を同じ数の 3つのグループに分ける。すべての動物の発情周期をモニターする。発情前期に 、それぞれのラットに外科手術を施す。各グループのラットの左の子宮角を切除 し、小さい四角体に刻み、該四角体を腸間膜の血管に近接する部位のいろいろな ところへ緩く縫合する。さらに、第2グループのラットには、卵巣摘出を行う。 外科手術を行った日から14日間、グループ1および2の動物には水を腹腔内 注入し、グループ3の動物には本発明化合物1.0mg/体重kgを腹腔内注入する 。14日間の処置を行った後、各動物を屠殺し、子宮内膜外植片、副腎、残りの 子宮および卵巣(摘出していないグループのもの)を切除し、組織学的検査用に 調製する。卵巣および副腎を秤量する。試験2 20〜30匹のCD株雌性ラットを被検動物として用いる。該動物を同じ数の 2つのグループに分ける。すべての動物の発情周期をモニターする。発情前期に 、それぞれのラットに外科手術を施す。各グループのラットの左の子宮角を切除 し、小さい四角体に刻み、該四角体を腸間膜の血管に近接する部位のいろいろな ところへ緩く縫合する。 外科手術を行った日からおよそ50日後から、グループ1の動物には21日間 水を腹腔内注入し、グループ2の動物には同じ期間本発明化合物1.0mg/体重k gを腹腔内注入する。21日間の処置を行った後、各動物を屠殺し、子宮内膜外 植片および副腎を切除し、秤量する。成長の指標として外植片を測定する。発情 周期をモニターする。試験3 A.子宮内膜炎の外科的誘発 子宮内膜組織のオートグラフを用いてラットおよび/またはウサギに子宮内膜 炎を誘発する。性的に成熟した雌性動物の両方の卵巣を摘出し、外因的にエスト ロゲンを与え、ホルモンを特定レベルにする。5〜150匹の動物の腹膜に自己 の子宮内膜組織を移植し、移植組織の成長を促進するためにエストロゲンを与え る。本発明化合物を、毎日3〜16週間、胃洗浄により投与し、移植片を取り出 し、成長または縮小化を測定する。屠殺時に、無傷の子宮角を採取し、子宮内膜 の状態を分析する。 B.ヒト子宮内膜組織のヌードマウスへの移植 ヒト子宮内膜病変部位から採取した組織を、性的に成熟し、卵巣を摘出した雌 性ヌードマウスの腹膜へ移植する。移植組織の成長を促進するために外因エスト ロゲンを与える。いくつかのケースにおいては、採取した内膜細胞を移植前にイ ンビトロで培養する。本発明化合物を、毎日3〜16週間、胃洗浄により投与し 、移植片を取り出し、成長または縮小化を測定する。屠殺時に、子宮を採取し、 無傷の子宮内膜の状態を分析する。試験4 A.ヒト子宮内膜病変部位からの組織を採取し、インビボにて初代非形質転換 培養物として維持する。外科標本を滅菌メッシュまたは篩に押し付けて通すか、 あるいは別法として、周囲の組織から漉きとるようにして単細胞懸濁液を作成す る。10%血清および抗生物質を含む培地中に細胞を維持する。エストロゲンの 存在下および不在下において成長速度を測定する。補体成分C3を産生する能力 および成長因子ならびに成長ホルモンに対する応答について細胞を分析する。プ ロゲスチン、GnRH、本発明化合物およびビヒクルで処置した後の増殖応答に ついてインビトロ培養物を分析する。ステロイドホルモン受容体の濃度を1週間 毎に分析して重要な細胞特性がインビトロで維持されるかどうかを決定する。5 〜25人の患者からの組織を採用する。 いずれの上記試験における活性からも、本発明化合物が子宮内膜症の治療に有 用であることが示される。大動脈平滑細胞の増殖/再狭窄阻害の試験手順 本発明化合物は大動脈平滑細胞の増殖を阻害する能力を有する。このことは、 ウサギ大動脈由来の培養平滑細胞を用い、そのDNA合成を測定して増殖を分析 することによって実証される。ロスのJ.of Cell Bio.50:172(1971)に記載の外 植法によって細胞を得る。細胞を5日間96ウエルのマイクロタイタープレート に置く。培養物は集密的になり、成長が停止する。次いで、0.5〜2%貧血小 板血漿、2mMのL−グルタミン、100U/mlのペニシリン、100mg/ mlのストレプトマイシン、1mC/mlの3H−チミジン、20ng/mlの 血小板由来増殖因子および種々の濃度の本発明化合物を含むダルベッコ変法イー グル培地(DMEM)中に細胞を移す。ジメチルスルホキシド溶液として本発明 化合物のストック溶液を調製し、次いで、上記アッセイ培地中、適当な濃度(0 . 01〜30mM)に希釈する。次いで、5%CO2/95%空気下にて37℃で 24時間インキュベートする。24時間経過したら、細胞をメタノールで固定す る。次いで、ボーニンらのExp.Cell.Res.181:475〜482(1989)に記載されている 方法にしたがって、DNAに取り込まれた3H−チミジンを液体シンチレーショ ンカウンターで測定する。 本発明化合物による大動脈平滑筋細胞増殖の阻害は、指数増殖細胞における影 響を検定することによってさらに実証される。ウサギ大動脈由来の平滑筋細胞を 、10%ウシ胎児血清、2mMのL−グルタミン、100U/mlのペニシリン および100mg/mlのストレプトマイシンを含むDMEMを入れた12ウエ ルの組織培養プレートに植える。24時間後、細胞を剥がし、培地を10%血清 、2mMのL−グルタミン、100U/mlのペニシリン、100mg/mlの ストレプトマイシンおよび所望濃度の本発明化合物を含むDMEMと交換する。 細胞を4日間増殖させる。細胞をトリプシンで処理し、ZM−クールターカウン ターを用いて細胞の数を計数する。 上記試験における活性から、本発明化合物が再狭窄の治療に有用であることが 示される。 さらに、本発明は、本発明化合物(I)を用いる前記方法を特徴とし、さらに 有効量のエストロゲンまたはプロゲスチンを女性に投与することを特徴とする、 女性の閉経後症候群を軽減する方法を提供する。本発明化合物が、患者を有効に 治療すると同時に、エストロゲンおよびプロゲスチンの望ましくない副作用を阻 止するので、これらの処置は、骨粗鬆症の治療および血清コレステロールの低下 において特に有用である。どの閉経後試験においても、このような組み合わせ処 置の活性は、該組み合わせ処置が女性の閉経後の症状を軽減するのに有用である ことを示している。 種々の形体のエストロゲンおよびプロゲスチンが商業的に入手可能である。エ ストロゲンをベースとする薬剤には、例えばエチニルエストロゲン(0.01〜 0.03mg/日)、メストラノール(0.05〜0.15mg/日)、及びプレマ リン(登録商標)(Wyeth−Ayerst社;0.3〜2.5mg/日)のような複合エス トロゲンホルモンが含まれる。プロゲスチンをベースとする薬剤には、例えばプ ロベラ(登録商標)(Upjohn社;2.5〜10mg/日)等のメドロキシプロゲス テロン、ノルエチルノドレル(1.0〜10.0mg/日)、及びノルエチンドロ ン(0.5〜2.0mg/日)が含まれる。エストロゲンをベースとする好ましい 化合物はプレマリン(登録商標)であり、ノルエチルノドレル及びノルエチンド ロンは、プロゲスチンをベースとする好ましい薬剤である。 各エストロゲン及びプロゲスチンをベースとする薬剤の投与の方法は、当業者 に公知の方法と一致する。本発明方法の大部分において、化合物(I)は、継続 的に1日1〜3回投与される。しかし、子宮内膜炎の治療においては周期的投与 が特に有用であり、あるいは該疾患の急性の痛み発作に対してこの投与法を用い てもよい。再狭窄の場合、投与は、血管形成術後の短期間(1〜6カ月)に限定 される。 本明細書中に使用される「有効量」なる語句は、本明細書に記載した種々の病 的状態の症状を軽減しうる、本発明化合物の量を意味する。本発明にしたがって 投与される化合物の特定の用量はもちろん、投与される化合物、投与経路、患者 の状態および治療される病的状態などのケースごとの特別の周囲条件によって決 定される。本発明化合物の代表的な1日用量は、約5mg〜約600mg/日の 範囲の非中毒性の量である。約15mg〜約80mg/日が一般的に好ましい。 本発明化合物は、経口、経腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内または鼻腔内など の種々の経路で投与することができる。本発明化合物は投与前に製剤するのが好 ましく、化合物の選択は担当の医師によって決定される。したがって、本発明の 他の態様は、有効量の本発明化合物(I)またはその医薬的に許容しうる塩を特 徴とし、必要に応じて有効量のエストロゲンまたはプロゲスチン、ならびに医薬 的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬製剤である。 製剤中の有効成分の総量は、製剤の0.1〜99.9重量%である。「医薬的 に許容しうる」とは、担体、希釈剤、賦形剤および塩が、他の製剤成分と共存し なければならず、被験者にとって無毒でなければならないことを意味する。 医薬製剤は当技術分野において知られている手法によって製造することができ る。例えば、本発明化合物(I)は、エストロゲンまたはプロゲスチンを含むか または含まずに、通例の賦形剤、希釈剤、又は担体と共に製剤化することができ 、錠剤、カプセル剤、懸濁液、散剤などに形成することができる。このような製 剤に適当な賦形剤、希釈剤、及び担体の例には次のものが含まれる:デンプン、 糖類、マンニトール及びケイ酸誘導体などの充填剤及び展開剤、カルボキシメチ ルセルロース及び他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及びポリビ ニルピロリドンなどの結合剤、グリセリンなどの湿潤剤、寒天、炭酸カルシウム 及び重炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、パラフィンなどの溶出遅延剤、第四級アン モニウム化合物などの吸収促進剤、セチルアルコール、グリセリンモノステアレ ートなどの界面活性剤、カオリン及びベントナイトなどの吸着担体、タルク、ス テアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体のポリエチレン グリコールなどの滑沢剤。 本発明化合物は、経口投与用のエリキシル剤または液剤として、あるいは筋肉 内、皮下または静脈内などの非経口投与に適した溶液として製剤することもでき る。さらに本発明化合物は、徐放性製剤などに製剤することもできる。製剤は、 特定の身体の位置のみにおいて、または好ましくは特定の身体に位置において、 できる限り一定の期間有効成分を放出するように、構成することができる。コー ティング、薬袋、又は保護マトリックスは、高分子物質又はワックス類から製造 し得る。 本発明化合物(I)は、それ単独または本発明の組み合わせ薬剤として、一般 に慣例の剤型で投与される。以下の製剤例は、説明を目的として記載するもので あって、いかなる限定をも意図するものではない。 製剤例 「有効成分」なる語は、式(I)の化合物またはその塩あるいは溶媒和物を意 味する。製剤例1 :ゼラチンカプセル 下記成分を用いて硬ゼラチンカプセルを製造する。 成 分 量(mg/カプセル) 有効成分 0.1−1000 デンプン(NF:米国国民医薬品集) 0−650 デンプン(流動性粉末) 0−650 シリコーン油350センチストーク 0− 15 上記製剤は、種々の合理的な要請に応じて変更を加えてもよい。 下記成分を用いて錠剤を製造する。製剤例2 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 有効成分 2.5−1000 セルロース(微結晶) 200−650 二酸化ケイ素 10−650 ステアリン酸 5− 15 成分を混合し、打錠して錠剤に成形する。 有効成分2.5−1000mgを含む下記の別組成の錠剤を製造する。製剤例3 :錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 有効成分 25−1000 デンプン 45 セルロース(微結晶) 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 4 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 有効成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュU.S.シーブに通し、 十分に混合する。この粉末とポリビニルピロリドンの溶液を混合し、No.14メ ッシュU.S.シーブに通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾燥し、No.18メ ッシュU.S.シーブに通す。あらかじめNo.60メッシュU.S.シーブに通した ナ トリウムカルボキシメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、及びタルク を上記顆粒に加え、十分に混合する。得られた物質を、錠剤形成機で打錠して錠 剤を得る。 5mL用量あたり、薬物を0.1〜1000mg含有する懸濁剤を以下のとおり 製造する。製剤例4 :懸濁剤 成 分 量(mg/5mL) 有効成分 0.1〜1000mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25mL 安息香酸溶液(0.1M) 0.10mL 風味剤 q.v. 着色剤 q.v. 精製水を加えて5mLとする 薬物をNo.45メッシュU.S.シーブに通し、ナトリウムカルボキシメチルセ ルロース及びシロップと混合してなめらかなペーストにする。安息香酸溶液、香 料、及び着色料を水で希釈して加え、混合物を十分に撹拌する。さらに水を最終 の容量まで加えて製剤を得る。 下記成分を含有するエアロゾル溶液を製造する。製剤例5 :エアロゾル剤 成 分 量(重量%) 有効成分 0.25 エタノール 29.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 有効成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプロペラント22に加え 、−30℃に冷却して充填機に移す。次いで必要量をステンレススチールの容器 に入れて残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットをこの容器に取り 付ける。 坐剤を以下のとおり製造する。製剤例6 :坐剤 成 分 量(mg) 有効成分 250 飽和脂肪酸グリセリド 2000 有効成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通して、必要最小限の加熱により あらかじめ融解した脂肪酸グリセリドに懸濁する。混合物を公称2g容の坐剤用 の型に入れ、放冷する。 静注用製剤を以下のとおり製造する。製剤例7 :静注用液剤 成 分 量 有効成分 50mg 等張生理的食塩水 1000mL 上記成分の溶液を約1mL/分の速さで患者に静脈内投与する。製剤例8 :配合カプセルI 成 分 量(mg/カプセル) 有効成分 50 プレマリン 1 アビセルpH101 50 デンプン1500 117.50 シリコーン油 2 Tween80 0.50 Cab−O−Sil 0.25 製剤例9 :配合カプセルII 成 分 量(mg/カプセル) 有効成分 50 ノルエチルノドレル 5 アビセルpH101 82.50 デンプン1500 90 シリコーン油 2 Tween80 0.50 製剤例10 :配合錠剤 成 分 量(mg/カプセル) 有効成分 50 プレマリン 1 コーンスターチ NF 50 ポビドン,K29−32 6 アビセルpH101 41.50 アビセルpH102 136.50 クロスポビドンXL10 2.50 ステアリン酸マグネシウム 0.50 Cab−O−Sil 0.50
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG ),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BB,BG, BR,BY,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SG,S I,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN 【要約の続き】 性をもつ化合物が含まれる。本発明化合物は、女性にお ける子宮繊維症および子宮内膜炎の阻害、並びにヒトに おける平滑筋細胞増殖、特に再狭窄の阻害にも有用であ る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アルキル)、OCO(アリ ール)、OSO2(C4−C6アルキル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OC OO(アリール)、OCONH(C1−C6アルキル)またはOCON(C1−C6 アルキル)2であり; R2は、アリール、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキルまたは4−シ クロヘキサノールであり; R3は、O(CH22またはO(CH23であり; R4およびR5は、必要に応じて、CO(CH22CH3、CO(CH23CH3 、C1−C6アルキルであるか、またはそれらが結合している窒素と共にピペリジ ン、モルホリン、ピロリジン、3−メチルピロリジン、3,3−ジメチルピロリ ジン3,4−ジメチルピロリジン、アゼピンまたはピペコリンを形成する; R6は、>C=CH2、>CH(C1−C5アルキル)、>CH(C2−C5アルケ ニル)、>C=CH(C1−C5アルキル)、>CH(アリール)、>C(OH) (C1−C5アルキル)、>C(OH)(C2−C5アルケニル)、>C(OH)( アリール)である] で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩。 2.R3が−O(CH22である請求項1に記載の化合物。 3.R4およびR5がピペリジノを形成する請求項2に記載の化合物。 4.R1が−OHであり、R2が4−ヒドロキシフェニルである請求項3に記載 の化合物。 5.R6が>C(OH)(メチル)、>C=CH2、>C(OH)フェニル、> CHフェニルまたは>CH(C25)である請求項4に記載の化合物。 6.請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩、および必要に 応じて有効量のエストロゲンまたはプロゲスチンを含み、医薬的に許容し得る担 体、希釈剤または賦形剤を組み合わせてなる医薬組成物。 7.治療を必要とする女性に、有効量の請求項1の化合物またはその医薬的に 許容し得る塩を投与することを特徴とする閉経後症候群の症状の軽減方法。 8.閉経後症候群の病的状態が骨粗鬆症である請求項7に記載の化合物。 9.閉経後症候群の病的状態が心臓血管疾患に関連するものである請求項7に 記載の化合物。 10.心臓血管疾患が高脂血症である請求項9に記載の化合物。 11.閉経後症候群の病的状態がエストロゲン依存性癌である請求項7に記載 の化合物。 12.治療を必要とする女性に、有効量の請求項1の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩を投与することを特徴とする子宮線維症の阻害方法。 13.治療を必要とする女性に、有効量の請求項1の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩を投与することを特徴とする子宮内膜炎の阻害方法。 14.治療を必要とするヒトに、有効量の請求項1の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩を投与することを特徴とする大動脈平滑筋細胞増殖の阻害方法。 15.治療を必要とするヒトに、有効量の請求項1の化合物またはその医薬的 に許容し得る塩を投与することを特徴とする再狭窄の阻害方法。 16.請求項7の方法を特徴とし、さらに、該女性に有効量のエストロゲンを 投与することを特徴とする閉経後症候群の症状の軽減方法。 17.請求項7の方法を特徴とし、さらに、該女性に有効量のプロゲスチンを 投与することを特徴とする閉経後症候群の症状の軽減方法。
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