JPH08269045A - 3−ベンジル−ベンゾチオフェン類 - Google Patents

3−ベンジル−ベンゾチオフェン類

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JPH08269045A
JPH08269045A JP8053369A JP5336996A JPH08269045A JP H08269045 A JPH08269045 A JP H08269045A JP 8053369 A JP8053369 A JP 8053369A JP 5336996 A JP5336996 A JP 5336996A JP H08269045 A JPH08269045 A JP H08269045A
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mmol
estrogen
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compound
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JP8053369A
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Brian Stephen Muehl
ブライアン・スティーブン・ミュール
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Eli Lilly and Co
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Eli Lilly and Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 閉経後症候群並びに乳房、子宮及び子宮頸の
癌を含むエストロゲン依存性の疾患に関連する様々な医
学的徴候の処置に有用な化合物、及び該化合物を含む医
薬組成物を提供する。 【解決手段】 下記式(I): 〔式中、RはH、OH、ハロなど、Rはアリール、
1−6アルキルなど、RはO(CH又はO
(CH、R及びRはCO(CH
、CO(CHCHなど、RはOH、O
(C1−6アルキル)などを示す〕で表される化合物、
及びその薬学的に許容し得る塩、及びそれらを含む医薬
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、薬化学及び有機化
学の領域に関し、閉経後症候群、並びに乳癌、子宮癌及
び子宮頸癌を含むエストロゲン依存性の疾患に関連する
様々な医学的兆候の処置に有用な、エーテル、チオエー
テル、アミン、ヒドラジン、シアノ、又はハロでα置換
された新規の3−ベンジル−ベンゾチオフェン類に関す
る。本発明はさらに、本発明の薬学的に活性な化合物の
製造に有用な中間体化合物及び製造方法、及び医薬組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】「閉経
後症候群」なる用語は、閉経として知られる生理学的変
化に差しかかったか又は完了した女性にしばしば影響を
及ぼす様々な病理学的状態を記載するために用いられ
る。多くの病状がこの用語の使用によって意図される
が、閉経後症候群の3つの主な影響、即ち骨粗鬆症、高
脂質血症のような心臓血管の影響、及びエストロゲン依
存性の癌、特に乳癌及び子宮癌は、非常に長い期間にわ
たる医学的関心事の根源である。
【0003】骨粗鬆症は、様々な病因から生じる一群の
疾患をいい、単位体積当たりの骨の質量の正味の損失に
よって特徴付けられる。骨質量のこの損失とその結果生
じる骨折の結果、構造上十分に体を支えている骨格が衰
弱する。最も一般的なタイプの骨粗鬆症の1つは、閉経
に関連するものである。大部分の女性は、月経停止後3
年から6年以内に骨の小柱の構成部分において骨質量の
約20%から約60%を損失する。この急速な損失は、
一般に骨の吸収及び形成の増加に関連するが、骨の吸収
のサイクルがより支配的であり、その結果は骨質量の正
味の減少である。骨粗鬆症は閉経後の女性にとっては一
般的で深刻な病気である。
【0004】米国だけでも、これらの病気に悩まされて
いる女性だけでも2500万人いると見積もられる。骨
粗鬆症の結果は個人的な損害となり、またその慢性のた
めに大きい経済的な損失を計上し、その病気の後遺症に
より広範囲で長期間の介護(入院及び在宅医療での看
護)を必要とする。年長の患者ほど、このことについて
は特に確かなことである。さらに、骨粗鬆症は生命を脅
かす状態であるとは一般に考えられていないが、老人女
性の20%から30%の死亡率が股関節の骨折に関連す
る。この高い死亡率のパーセントは閉経後の骨粗鬆症に
直接関連し得る。
【0005】骨において、閉経後の骨粗鬆症の影響を最
も受け易い組織は小柱である。この組織はしばしば、海
綿状の又は網状の骨を指し、特に骨の末端近く(関節の
近く)、及び脊柱の椎骨に集中している。小柱組織は、
他の小柱組織と互いに相互連結する小さな骨状の組織、
並びに骨の表面及び中心幹を形成するより堅く密な皮質
性の組織よって特徴づけられる。小柱のこの相互に連結
した網状組織は、外部皮質性構造を側方から支持し、構
造全体にわたる生体力学的強度にとって決定的なもので
ある。閉経後の骨粗鬆症においては、骨の不全及び骨折
をもたらすのは小柱の正味の吸収及び損失である。閉経
後の女性における小柱の損失からみれば、最も一般的な
骨折が、小柱の支持に大いに依存する骨、例えば椎骨、
大腿及び前腕のような重量を支える骨の頸に関連した骨
折であるということは意外なことではない。確かに、股
関節の骨折、コリーズ(collies)骨折、及び脊柱の粉
砕骨折は、閉経後の骨粗鬆症の際立った特質である。
【0006】現時点で閉経後の骨粗鬆症の処置の一般に
唯一用いられる方法は、エストロゲン置換療法である。
治療は通常はうまく行くが、患者のこの治療に対する同
意は、元来低いものである。何故ならば、エストロゲン
療法は、しばしば好ましくない副作用を生ずるからであ
る。
【0007】閉経前の時期にわたって、大部分の女性
は、同年齢の男性よりも心臓血管の病気の発生率が低
い。しかし、閉経後は女性の心臓血管の病気の発生率は
男性にみられる割合に匹敵してゆっくりと増加する。こ
の保護の損失は、エストロゲンの損失、特に、血清脂質
レベルを調節するエストロゲンの能力の損失に関連して
いる。血清脂質を調節するエストロゲンの能力の性質は
よく理解さていないが、現在までのところ、エストロゲ
ンが過剰のコレステロールを除去する肝臓の低密度脂質
(LDL)レセプターを上方調節し得ることを示す証拠
はある。さらに、エストロゲンは、コレステロールの生
合成にある影響を及ぼし、心臓血管の健康にとって別の
有益な影響を及ぼしているようである。
【0008】エストロゲン置換療法を受けている閉経後
の女性は、血清脂質の濃度レベルが閉経前の状態のレベ
ルに戻っていることが文献に報告されている。したがっ
て、エストロゲンは、この状態のための合理的な処置で
あるように思われよう。しかし、エストロゲン置換療法
の副作用は、多くの女性にとっては受け入れられないも
のであり、したがって、この療法の使用が制限される。
この状態のための理想的な治療は、エストロゲン投与の
ように血清脂質レベルを調節するが、副作用及びエスト
ロゲン療法に関連した危険性が全くない薬剤による治療
であろう。
【0009】閉経後症候群に関連する第三の主な病状
は、エストロゲン依存性の乳癌、及びより低い程度での
エストロゲン依存性の他の器官の癌、特に子宮癌であ
る。このような腫瘍は、閉経後の女性だけに限られるも
のではないが、年長の閉経後の女性の群により一般的な
ものである。これらの癌の現在の化学療法は、例えばタ
モキシフェンのような抗エストロゲン化合物の使用に大
いに依存している。このような混成アゴニスト−アンタ
ゴニストは、これらの癌の処置において有益な効果を有
し、エストロゲンの副作用は生命が脅かされる緊急の状
態においては許容できるものの、理想的ではない。例え
ば、これらの薬剤は、それらが有するエストロゲン(ア
ゴニスト)の特性のために、子宮におけるある癌細胞の
群に対して刺激的影響を及ぼすことがあり、したがっ
て、ある場合には反対の効果を有することがある。これ
らの癌の処置のためのより良い治療は、繁殖する組織に
対してエストロゲンアゴニスト特性が無視し得るか又は
全く存在しない抗エストロゲン化合物による治療であろ
う。
【0010】特に閉経後症候群の症状を緩和することが
可能な新規薬剤に対する明確な必要性に応えるべく、本
発明は新規化合物、該化合物を含む医薬組成物、及び閉
経後症候群及び他のエストロゲンが関与する病状の処置
のための、このような化合物の使用方法の提供を目的と
する。
【0011】子宮線維症(子宮類線維腫疾患)は、昔か
らの、現在もなお存在する臨床的問題であり、子宮類線
維腫疾患、子宮肥大、子宮平滑筋腫、子宮筋層肥大、線
維増多子宮、及び繊維性子宮炎を含む様々な病名で呼ば
れている。本質的には子宮線維症は子宮の壁に不適当な
類線維組織の沈着が存在する状態である。
【0012】この状態は女性の月経困難及び不妊症の原
因である。この原因は、エストロゲンに対する類線維組
織の不適切な応答であるという証拠が示唆されているこ
とを除けば、この状態の正確な原因は十分には分かって
はいない。このような状態はウサギにエストロゲンを3
ヶ月間毎日投与すると起こる。モルモットは4ヶ月間の
毎日の投与でこの状態になる。さらにラットにおいては
エストロゲンは同様の肥大を起こす。
【0013】子宮線維症の最も一般的な治療には、高価
で、時には腹部の癒着及び感染などの合併症の原因にな
る外科手術が含まれる。患者の中には最初の手術が一時
的な治療のみで類線維腫が再発する者もいる。このよう
な場合、類線維腫を効果的に止める子宮摘出を行うが、
その患者は生殖能力を失う。またゴナドトロピン放出ホ
ルモン拮抗薬も投与できるが、骨粗鬆症を引き起こし得
るということから使用が加減される。したがって、子宮
線維症を処置するための新規の方法が必要とされてお
り、本発明はこの要求を満足するものである。
【0014】子宮内膜炎は鋭い痛み、子宮内膜塊内又は
腹膜内への出血を伴う深刻な月経困難の状態であり、し
ばしば不妊症につながる。この状態の症状の原因は、正
常なホルモン制御に不適切に応答し、不適切な組織に存
在する異所性の子宮内膜の成長であるとみられる。不適
切な位置での子宮内膜の成長のために、組織は局所的な
炎症性様応答を開始し、マクロファージの浸潤及びカス
ケード様の事象が起こり、疼痛応答の開始に至ると思わ
れる。これらの疾患の厳密な病因はよくわかっておら
ず、ホルモン治療による処置も様々で、十分には明らか
にされておらず、多くの望ましくない、そしておそらく
は危険な副作用に注意しなければならない。
【0015】この疾患の治療法の1つは、低用量のエス
トロゲンを用い、中枢のゴナドトロピン放出への負のフ
ィードバック効果を通して子宮内膜の増殖を抑制し、次
いで、卵巣のエストロゲン生産を抑制することである
が、この方法では、症状のコントロールのためにエスト
ロゲンの継続投与が必要な場合がある。このようなエス
トロゲンの使用はしばしば望ましくない副作用を招き、
子宮内膜癌の危険性さえある。
【0016】別の治療は、プロゲスチンを継続的投与す
ることからなり、無月経を誘導し、卵巣のエストロゲン
生成を停止することによって子宮内膜の成長の退行を起
こすことができる。長期間のプロゲスチン治療の使用
は、しばしばプロゲスチンの中枢神経系の不快なCNS
副作用を伴い、卵巣の機能の抑圧による不妊症につなが
る。
【0017】第三の治療は子宮内膜炎をコントロールす
るのに効果的な、弱いアンドロゲンの投与からなる。し
かし、アンドロゲンは深刻な男性化作用を引き起こす。
子宮内膜炎のためのこれらの治療のいくつかはまた、治
療を継続すると軽い骨損失の原因に関係してくる。従っ
て、子宮内膜炎の新しい治療の方法が望まれる。
【0018】大動脈平滑筋細胞の増殖は、アテローム性
動脈硬化症及び再狭窄のような疾患において重要な役割
をしている。経皮経管冠動脈形成(PTCA)後の血管
の再狭窄は、初期及び後期に特徴的な組織の応答である
と示されている。PTCA後数時間〜数日の初期は血管
攣縮を伴う血栓症に起因し、後期は大動脈平滑筋細胞の
著しい増殖及び移動によって支配されるようである。細
胞運動性の増加、及びこのような筋細胞及びマクロファ
ージによる集落形成が、この疾患において重要な病因に
なっている。血管の大動脈平滑筋の著しい増殖及び移動
がPTCA、アテローム切除術、レーザー血管形成術、
及び動脈バイパス移植手術後の、冠状動脈の再閉塞の主
要な機構であろう。オースチン(Austin)ら,"Intimal
Proliferation of Smooth Muscle Cells as an Explan
ation for Recurrent Coronary Artery Stenosis after
Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty
(「経皮経管冠動脈形成術後の再発性冠状動脈再狭窄の
説明としての平滑筋細胞の血管内膜増殖」)”,ジャー
ナル・オブ・ザ・アメリカン・カレッジ・オブ・カーデ
ィオロジー(Journal of the American College of Car
diology),8巻:369〜375頁(1985年 8
月)を参照されたい。
【0019】経皮経管動脈形成術(PTCA)、アテロ
ーム切除術、レーザー血管形成術及び動脈バイパス移植
手術などの外科的介入による動脈遮断の後に血管再狭窄
が長期間の合併症として存続する。PTCAを受けた患
者の約35%は術後、3〜6ヶ月以内に再閉塞が起こ
る。血管再狭窄の治療のために現在用いられている方法
には、ステントなどの器具による機械的介入、又はヘパ
リン、低分子量ヘパリン、クマリン、アスピリン、魚
油、カルシウム拮抗薬、ステロイド類、プロスタサイク
リンを含む薬理学的治療が含まれる。これらの方法は再
閉塞率を抑制できず、血管再狭窄の治療及び予防に効果
がない。ハーマンズ(Hermans)ら ,“Prevention of R
estenosis after Percutaneous Transluminal Coronary
Angioplasty:The Serch for a‘Magic Bullet’(「経
皮経管動脈形成術後の再狭窄の予防:『マジック・ビュ
レット』のための検討」)”,アメリカン・ハート・ジ
ャーナル(American Heart Journal),122巻:17
1〜187頁(1991年7月)を参照されたい。
【0020】再狭窄の病因において、血液内の細胞成分
によってつくられる成長因子、及び血管再狭窄において
平滑筋の増殖を媒介する損傷動脈管壁によって細胞の著
しい増殖及び移動が起こる。
【0021】平滑筋細胞の増殖及び/又は移動を抑制す
る薬剤は、再狭窄の治療及び予防に有用である。本発明
は大動脈平滑筋細胞増殖抑制剤としての化合物の用途、
及び、したがって再狭窄の抑制剤の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は 式(I):
【化4】 [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アル
キル)、OCO(アリール)、OSO2(C4−C6アルキ
ル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OCOO(アリー
ル)、OCONH(C1−C6アルキル)、又はOCON
(C1−C6アルキル)2であり;R2は、アリール、C1
6アルキル、C3−C6シクロアルキル、又は4−シク
ロヘキサノールであり;R3は、O(CH2)2、又はO(C
2)3であり;R4及びR5は、場合により、独立にCO
(CH2)2CH3、CO(CH2)3CH3、C1−C6アルキル
であるか、又はR4及びR5は、それらが結合している窒
素と共にピペリジン、モルホリン、ピロリジン、3−メ
チルピロリジン、3,3−ジメチルピロリジン、3,4−
ジメチルピロリジン、アゼピン、又はピペコリンを形成
し;R6は、OH、O(C1−C6アルキル)、O(アリー
ル)、O((C1−C6アルキル)アリール)、OCH2
2シアノ、O((C1−C6アルキル)C1−C6アルコー
ル)、OSO2CH3、OSO264CH3、SH、S
(C1−C6アルキル)、シアノ、ハロ、
【化5】 (式中、R7及びR8は、独立にH、C1−C6アルキル、
2−ヒドロキシエチルもしくは2−フルオロエチルを表
すか、又はR7及びR8の両方は、窒素と一緒になって、
ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、もしくはモルホリ
ンである環であって、場合により1又は2のメチル基で
置換され得る環を形成する)、又は
【化6】 (式中、R10及びR11は、独立にH又はC1−C2アルキ
ルを表すか、又はR10及びR11の両方は、窒素と一緒に
なって、ピロリジン、ピペリジン、アゼピンもしくはモ
ルホリンである環であって、場合により1又は2のメチ
ル基で置換され得る環を表し、R12は、水素、メチル、
又はエチルである)である]の化合物、及びその薬学的
に許容し得る塩に関する。
【0023】本明細書中に使用されるここに記載した化
合物の一般的な用語は、それらの通常の意味を有する。
例えば、「アルキル」なる用語は、炭素数1〜6の直鎖
又は分枝鎖の脂肪族の鎖を意味し、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、n−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどが含ま
れる。「アリール」なる用語は、フェニル、及びアルキ
ル、C1−C6アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、又はハ
ロで1回又は2回置換されたフェニルを意味する。「ハ
ロ」なる用語には、ブロモ、クロロ、ヨード及びフルオ
ロが含まれる。「(C1−C6アルキル)アリール」なる用
語は、アリールで置換されたアルキル鎖を意味する。
「(C1−C6アルキル)C1−C6アルコール」なる用語
は、メタノール、エタノール、1−プロパノ−ル及び1
−ブタノールなどのC1−C6アルコールで置換されたア
ルキル鎖を意味する。
【0024】本発明はさらに、式(I)の化合物を含有
し、場合によりエストロゲン又はプロゲスチンを含有す
る医薬組成物に関し、また、単独で又はエストロゲンも
しくはプロゲスチンと組み合わせた、閉経後症候群、特
に骨粗鬆症、心臓血管に関連する病状及びエストロゲン
依存性の癌の症状を緩和するためのこのような化合物の
使用に関する。
【0025】本明細書中に使用される「エストロゲン」
なる用語は、例えば17β−エストラジオール、エスト
ロン、結合型エストロゲン(プレマリン(登録商
標))、ウマエストロゲン、17β−エチニルエストラ
ジオールなどのエストロゲン活性を有するステロイド化
合物を含む。本明細書に使用される「プロゲスチン」な
る用語は、例えばプロゲステロン、ノルエチルノドレ
ル、ノルゲストレル、メゲストロールアセテート、ノル
エチンドロンなどのプロゲステロン活性を有する化合物
を含む。
【0026】本発明の化合物はまた、女性の子宮類線維
腫疾患及び子宮内膜炎及びヒトの大動脈平滑筋細胞増
殖、特に再狭窄を抑制するのにも有用である。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の1つの態様は、式
(I):
【化7】 [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アル
キル)、OCO(アリール)、OSO2(C4−C6アルキ
ル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OCOO(アリー
ル)、OCONH(C1−C6アルキル)、又はOCON
(C1−C6アルキル)2であり;R2は、アリール、C1
6アルキル、C3−C6シクロアルキル、又は4−シク
ロヘキサノールであり;R3は、O(CH2)2、又はO(C
2)3であり;R4及びR5は、場合により、独立にCO
(CH2)2CH3、CO(CH2)3CH3、C1−C6アルキル
であるか、又はR4及びR5がそれらが結合している窒素
と共に、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、3−メ
チルピロリジン、3,3−ジメチルピロリジン、3,4−
ジメチルピロリジン、アゼピン、又はピペコリンを形成
し;R6は、OH、O(C1−C6アルキル)、O(アリー
ル)、O((C1−C6アルキル)アリール)、OCH2
2シアノ、O((C1−C6アルキル)C1−C6アルコー
ル)、OSO2CH3、OSO264CH3、SH、S
(C1−C6アルキル)、シアノ、ハロ、
【化8】 (式中、R7及びR8は、独立にH、C1−C6アルキル、
2−ヒドロキシエチルもしくは2−フルオロエチルを表
すか、又はR7及びR8の両方が窒素と一緒になって、ピ
ロリジン、ピペリジン、アゼピンもしくはモルホリンで
ある環であって、場合により1又は2のメチル基で置換
され得る環を形成する)、又は
【化9】 (式中、R10及びR11は、独立にH又はC1−C2アルキ
ルを表すか、又はR10及びR11の両方が窒素と一緒にな
って、ピロリジン、ピペリジン、アゼピンもしくはモル
ホリンである環であって、場合により1又は2のメチル
基で置換され得る環を表し、R12は、水素、メチル、又
はエチルである)である]の化合物、及びその薬学的に
許容し得る塩を包含する。
【0028】本発明の化合物は、米国特許第4,133,
814号及び同第4,418,068号に記載されている
方法のような確立された方法に従って製造でき、これら
特許はいずれも本明細書の一部を構成する。類似の化合
物の製造例は前記の米国特許において提供されている。
【0029】本発明の化合物の製造法において、出発物
質は式(II):
【化10】 [式中、Rは、還元剤による還元に耐えることができる
ヒドロキシ保護基であり、R3、R4及びR5は、前記と
同意義である]の化合物又はその塩である。
【0030】式(II)の化合物は当業者には公知であ
り、本質的に、米国特許第4,133,814号;同第
4,380,635号及び同第4,418,068号に記載
されている方法により製造し、これら特許は各々、本明
細書の一部を構成する。普通、式(III):
【化11】 のベンゾチオフェン前駆体を公知の方法により製造す
る。典型的には、2個のヒドロキシ基を標準的なフリー
デル−クラフツ条件下でのアシル化(式(II)の化合物
のR保護基を形成する)及びそれに続く強力な還元剤に
よる還元に耐えることが可能な公知のヒドロキシ保護基
により保護する。好ましいヒドロキシ保護基は、C1
4アルキルであり、メチルが特に好ましい。例えば、
本明細書の一部を構成する前記の米国特許、J.W.バ
ートン(Barton),“Protective Groupsin Organic Che
mistry”(「有機化学における保護基」),J.G.W.
マコーミー(McOmie)編 ,プレナム・プレス(Plenum
Press),ニューヨーク,ニューヨーク州,(1973
年),第2章、及びT.W.グリーン(Greene),“Prot
ective Groups in Organic Synthsis”(「有機合成に
おける保護基」),ジョン・ワイリー・アンド・サンズ
(John Wiley and Sons),ニューヨーク,ニューヨー
ク州,(1981年),第7章を参照されたい。
【0031】この所望の保護された式(III)の前駆体
の製造に続いて、この前駆体を標準的なフリーデル−ク
ラフツ条件を用いて式(IV):
【化12】 [式中、R3、R4及びR5は、前記と同意義であり、Ra
は、クロロ、ブロモ、ヨード、又は活性化しているエス
テル基である]の化合物でアシル化する。式(IV)の化
合物の製造、並びに好ましいアシル化の方法は、本明細
書の一部を構成する前記米国特許に開示されている。R
4及びR5の各々が、結合していないC1−C4アルキルで
ある場合は、メチル及びエチルが好ましい。R4及びR5
が結合している場合は、1−ピペリジニル及び1−ピロ
リジニルが好ましい。この内、ピペリジノ部分が特に好
ましい。
【0032】このようなアシル化及び式(II)の化合物
の製造に続いて、式(II)の化合物又はその塩を適当な
溶媒に加えた後、窒素のような不活性ガスの下で式(I
I)の化合物を、例えば、水素化リチウムアルミニウム
(LAH)のような還元剤と反応させることにより、α
−カルビノールを有する化合物を製造する。
【0033】この反応に使用する還元剤の量は、式(I
I)のカルボニル基を還元して式(IIa):
【化13】 [式中、R3、R4及びRは、前記と同意義である]のカ
ルビノール又はその塩を形成するのに十分な量である。
普通、基質の当量に対して大過剰の還元剤を使用する。
【0034】適当な溶媒には、還元条件下でも不活性で
あろう、いずれかの溶媒又は溶媒の混合物が含まれる。
適当な溶媒には、ジエチルエーテル、ジオキサン、及び
テトラヒドロフラン(THF)が含まれる。無水のこれ
らの溶媒が好ましく、無水THFは特に好ましい。
【0035】この反応工程に使用する温度は、還元反応
を完結させるに十分な温度である。室温、即ち約17℃
から約25℃の範囲が一般に適当である。
【0036】この反応工程の反応時間は、反応を起こさ
せるに十分な時間である。典型的には、この反応は約1
時間から約20時間かかる。至適時間は慣用のクロマト
グラフィー法により反応の進行をモニターすることによ
って決定し得る。
【0037】この反応から得られるα−カルビノール生
成物は、本質的に以下の製造例1に記載の方法により抽
出し得る。以下のスキームは、式(I)の化合物の製造
を示す。
【0038】
【化14】
【0039】スキーム1に記載のスキームは、α−エー
テル及びα−チオエーテル化合物の製造に使用し得るも
のである。エーテル置換の場合、およそ室温で塩化メチ
レンのような適当な溶媒中、α−カルビノールにトリフ
ルオロ酢酸のような酸を加える。その後、アルコールエ
ーテル前駆体(R6aH)を加え、ヒドロキシ保護基を公
知の方法論により脱離させる。アルコールエーテル前駆
体において、R6aはO(C1−C6アルキル)、O(アリー
ル)、O((C1−C6アルキル)アリール)、OCH2CH
2シアノ、又はO((C1−C6アルキル)C1−C6アルコ
ール)である。
【0040】チオエーテル置換の場合には、室温で有機
溶媒中、前記α−カルビノール化合物にトリフルオロ酢
酸のような酸を加える。その後、チオールチオエーテル
前駆体(R6bH)を加え、ヒドロキシ保護基を公知の方
法論により脱離させる。チオールチオエーテル前駆体に
おいて、R6bはOSO2CH3、OSO264CH3、S
H、又はS(C1−C6アルキル)である。
【0041】
【化15】
【0042】上記のスキーム2はアミノ、ヒドラジノ、
シアノ及びハロ α−置換の製造に使用し得る。アミノ
及びヒドラジノ置換の場合、およそ0℃で、塩化メチレ
ンのような溶媒中、α−カルビノールに脱水剤又はメタ
ンスルホニルクロリド及びトリエチルアミンのような試
薬を加える。その後、室温でアミノ前駆体又はヒドラジ
ノ前駆体:
【化16】 を加える。シアノ置換の場合にも、前記のように前記の
脱水剤を使用し、シアン化カリウムのようなシアノ前駆
体、並びに溶解性を増すためにクラウンエーテルのよう
なリガンド、特に18−クラウン−6を加える。ハロ−
α−置換については、脱水剤を使用し、その後LiFな
どのハロ含有塩のようなハロ前駆体、並びに溶解性を増
すためにクラウンエーテルのような溶媒、特に12−ク
ラウン−4を加える。
【0043】他の化合物は、4'−及び6−ヒドロキシ
基を、よく知られている手順により、−O−CO−(C1
−C6アルキル)、Arが場合によりフェニルで置換され
ている−O−CO−Ar、又は−O−SO2−(C4−C6
アルキル)などの異なる部分で置換することによって製
造する。例えば、前掲の米国特許第4,358,593号
を参照されたい。
【0044】例えば、−O−CO(C1−C6アルキル)
又は−O−CO−Ar基が所望である場合、式(I)のジ
ヒドロキシ化合物を塩化アシル、臭化アシル、シアン化
アシル、又はアシルアジドなどの試薬と反応させるか又
は適当な無水物又は混合無水物と反応させる。反応はピ
リジン、ルチジン、キノリン又はイソキノリンなどの塩
基性溶媒中、又はトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、メチルピペリジンなどの第三級アミン溶媒中で都合
よく行われる。この反応はまた、酢酸エチル、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、アセトニトリル、アセトン、メチルエ
チルケトンなどの不活性な溶媒に少なくとも1当量の第
三級アミンのような酸スカベンジャーを加えた溶媒中で
も行い得る。所望なら、4−ジメチルアミノピリジン又
は4−ピロリジノピリジンのようなアシル化触媒を使用
し得る。例えば、ハスラン(Haslam)ら,テトラヘドロ
ン(Tetrahedron),36巻,2409〜2433頁 ,
(1980年)を参照されたい。
【0045】前記の基R1及びR2を与えるアシル化反応
は、約−25℃〜約100℃の範囲の適度な温度にて、
しばしば窒素ガスのような不活性な雰囲気下で行うが、
この反応を行うのは、通常、室温が適当である。
【0046】ヒドロキシ基のこのようなアシル化はま
た、不活性な有機溶媒中での適当なカルボン酸の酸触媒
反応又は加熱によっても行い得る。硫酸、ポリリン酸、
メタンスルホン酸、などの酸触媒を使用する。
【0047】R1及びR2基はまた、適当な酸の活性なエ
ステルを形成することによっても生じ得る。このような
エステルは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、アシル
イミダゾール、ニトロフェノール、ペンタクロロフェノ
ール、N−ヒドロキシサクシンインミド、及び1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾールなどの公知の試薬によって形
成する。例えば、Bull.Chem.Soc.Japan ,38巻 ,1
979頁 ,(1965年)、及びヘーミッシェ・ベリヒ
テ(Chem.Ber.),788及び2024(1970年)
を参照されたい。
【0048】R1及びR2基を生じる前記方法の各々は、
前記のような溶媒中で行う。反応の間に酸生成物を生じ
ないこれらの方法は、勿論反応混合物中での酸スカベン
ジャーの使用を必要としない。
【0049】R1及びR2が、−O−SO2−(C4−C6
ルキル)である式(I)の化合物が所望である場合、式
(I)のジヒドロキシ化合物を、例えば[キング(Kin
g)及びモノワール(Monoir)ら,ジャーナル・オブ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.S
oc.),97巻 ,2566〜2567頁 ,(1975
年)によって教示されているように、スルホニルクロリ
ド、スルホニルブロミド、又はスルホニルアンモニウム
塩などの適当なスルホン酸の誘導体と反応させる。この
ジヒドロキシ化合物はまた、適当なスルホン酸無水物と
も反応させ得る。このような反応は、酸ハロゲン化物な
どによる反応の議論において前記で説明したような条件
下で行う。
【0050】その後さらに式(I)の化合物を必要に応
じ形成してもよい。本発明の化合物の具体的な製造を以
下に記載する。前記方法の改変は、個々の置換基の反応
に適応させるために必要なこともあろう。このような改
変は当業者には明らかなものであり、当業者によって容
易に確かめられよう。
【0051】式(I)の化合物の遊離塩基は本発明の方
法に使用し得るが、薬学的に許容し得る塩を製造し、使
用することが好ましい。したがって、本発明の方法に使
用される化合物は、主として、広範囲の有機及び無機の
酸との薬学的に許容し得る酸付加塩を形成し、薬化学に
おいてしばしば使用される生理学的に許容し得る塩を含
む。このような塩もまた、本発明の一部を構成する。こ
のような塩の形成に使用される典型的な無機の酸には、
塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン
酸、次リン酸などが含まれる。脂肪族のモノ及びジカル
ボン酸、フェニル置換されたアルカン酸、ヒドロキシア
ルカン酸及びヒドロキシアルカン二酸、芳香族の酸、脂
肪族及び芳香族のスルホン酸などの有機の酸から誘導さ
れる塩もまた使用し得る。従って、このような薬学的に
許容し得る塩には酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオ
ロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸
塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキ
シ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸
塩、o−アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン−2−安息
香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、β−ヒ
ドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−
1,4−二酸塩、カプリン酸塩、カプリル酸塩、塩化
物、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グ
リコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リン
ゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロ
ン酸塩、マンデル酸塩、メシラート、ニコチン酸塩、イ
ソニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テ
レフタル酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水
素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、
プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸
塩、セバシン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸
塩、重硫酸塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、ス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニ
ルスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エタン
スルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、メ
タンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナ
フタレン−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩、キシレンスルホン酸塩、酒石酸塩などが含まれる。
好ましい塩は塩酸塩である。
【0052】薬学的に許容し得る酸付加塩は、典型的に
は式(I)の化合物を等モル又は過剰量の酸と反応させ
ることによって形成する。反応成分は一般に、ジエチル
エーテル又は酢酸エチルなどの相互溶媒中で混合する。
塩は普通、約1時間から10日以内に溶液から沈殿し、
濾過によって分離するか又は慣用の方法によって溶媒を
除去し得る。
【0053】薬学的に許容し得る塩は一般に、それらが
由来する化合物と比較すると溶解度が増大しており、し
たがってより容易に液体又はエマルジョンの製剤にする
ことができることが多い。
【0054】本発明はまた、式(I)の化合物を使用す
る前記の方法を含んでなり、さらに効果的な量のエスト
ロゲン又はプロゲスチンを女性に投与することを含んで
なる、女性の閉経後症候群を緩和する方法を提供する。
これらの処置は、本発明の化合物がエストロゲン又はプ
ロゲスチンの望ましくない副作用を阻害しながら、患者
は各医薬の恩恵を受けるので、骨粗鬆症の処置及び血清
コレストロールの低下に特に有用である。閉経後いずれ
かの試験におけるこれらの複合処置の活性は、女性の閉
経後の症状を緩和するのにこの複合処置が有用であるこ
とを以下に示している。
【0055】様々な形態のエストロゲン及びプロゲスチ
ンが商業的に入手可能である。エストロゲンをベースと
する薬剤には、例えばエチニルエストロゲン(0.01
〜0.03mg/日)、メストラノール(0.05〜0.1
5mg/日)、及びプレマリン(登録商標)(Wyeth-Aye
rst;0.3〜2.5mg/日)のような結合型エストロゲ
ンホルモンが含まれる。プロゲスチンをベースとする薬
剤には、例えばプロベラ(登録商標)(アップジョン
(Upjohn);2.5〜10mg/日)のようなメドロキシ
プロゲステロン、ノルエチルノドレル(1.0〜10.0
mg/日)、及びノルエチンドロン(0.5〜2.0mg/
日)が含まれる。好ましい、エストロゲンをベースとす
る化合物はプレマリンであり、ノルエチルノドレル及び
ノルエチンドロンは好ましいプロゲスチンをベースとす
る薬剤である。
【0056】各エストロゲン及びプロゲスチンをベース
とする薬剤の投与の方法は、当業者に公知の方法と一致
する。本発明の方法の大部分は、式(I)の化合物を1
日に1から3回継続的に投与する。しかし、周期的治療
は子宮内膜炎の処置に特に有用であり得、又は病気の痛
みの発作の時に緊急に使用し得る。再狭窄の場合は、治
療は血管形成術のような医学的処置の後の短期間(1〜
6ヶ月)に限定してもよい。
【0057】本明細書中に使用される「効果的な量」な
る用語は、本明細書中に記載した様々な病理学的状態の
病状を緩和することが可能である本発明の化合物の量を
意味する。本発明に従って投与される化合物の具体的な
投与量は、勿論、例えば投与する化合物、投与経路、患
者の状態、治療している病理学的状態を含む、その症例
を取り巻く個々の状況によって決定する。典型的な1日
の投与量は、非毒性投与レベルである約5mg〜約60
0mg/日の本発明化合物を含む。好ましい1日の投与
量は、一般に約15mg〜約80mg/日であろう。
【0058】本発明の化合物は、口腔、直腸、経皮、皮
下、静脈、筋肉、及び鼻腔を含む様々な経路で投与する
ことができる。これらの化合物を好ましくは、投与に先
立って製剤にし、その選択は関与する医師により決定さ
れるであろう。したがって、本発明の別の態様は、式
(I)の化合物、又はその薬学的に許容し得る塩の効果
的な量を含んでなり、場合により効果的な量のエストロ
ゲン又はプロゲスチン、及び薬学的に許容し得る担体、
希釈剤、又は賦形剤を含む医薬組成物である。
【0059】このような製剤中、全活性成分は製剤の重
量の0.1%〜99.9%を構成する。「薬学的に許容し
得る」なる用語は、担体、希釈剤、賦形剤及び塩が、製
剤の他の成分と適合しなければならず、製剤の受容体に
対して有毒であってはならないということを意味する。
【0060】本発明の医薬組成物は、よく知られてい
る、容易に入手できる材料を用いて、当業者に公知の方
法によって製造し得る。例えば、式(I)の化合物は、
エストロゲン又はプロゲスチン化合物を加えるか又は加
えないで、一般的な添加剤、希釈剤、又は担体と共に製
剤にすることができ、錠剤、カプセル剤、懸濁剤、散剤
などに形成することができる。このような製剤に適当な
賦形剤、希釈剤、及び担体の例には次のものが含まれ
る:デンプン、糖類、マンニトール及びケイ酸誘導体な
どの賦形剤及び展開剤、カルボキシメチルセルロース及
び他のセルロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及
びポリビニル−ピロリドンなどの結合剤、グリセリンな
どの湿潤剤、炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなど
の崩壊剤、パラフィンなどの溶出遅延剤、第四級アンモ
ニウム化合物などの吸収促進剤、セチルアルコール、グ
リセリンモノステアラートなどの界面活性剤、カオリン
及びベントナイトなどの吸着担体、タルク、ステアリン
酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体
のポリエチルグリコールなどの滑沢剤。
【0061】本発明の化合物はまた、便利な経口投与の
ためのエリキシル又は溶液、あるいは、例えば筋肉、皮
下又は静脈経路による非経口投与に適当な液体として製
剤にすることができる。さらに本発明の化合物は、薬物
を持続的に解離する剤型などの製剤によく適合する。特
定の生理学的場所においてのみ、又は好ましくは特定の
生理学的場所において、恐らく一定期間活性成分を放出
するように医薬組成物を構成することができる。例えば
高分子物質又はワックス類でコーティング、薬袋、及び
保護マトリックスを製造し得る。
【0062】本発明の化合物の製造をさらに説明するた
めに以下に製造例を示す。以下の製造例は、そのいずれ
かによって本発明の範囲が制限されるということを意図
したものではない。
【0063】以下の製造例のNMRデータは、GE 3
00MHz NMR装置によって得たものであり、特記し
ない限り、溶媒として無水d−6 DMSOを使用し
た。
【0064】
【実施例】合成1
【化17】 0℃でテトラヒドロフラン(700ml)中の水素化リ
チウムアルミニウム(4.11g,106.8mmol)のス
ラリーにテトラヒドロフラン(500ml)中のケトン
(1'位)(30.0g,42.7mmol)の溶液を滴加す
る。0℃でこの混合物を1時間撹拌した後、水(4.1
ml)、15%(重量/重量)NaOH(16.4m
l)、及び水(4.1ml)を滴加してクエンチする。こ
のスラリーをセライトで濾過し蒸発乾固(シリカゲル、
MeOH/CHCl3グラジェント)して所望の生成物を
白色の泡状物(23.3g,77%)として得る。1H−
NMR(CDCl3)は構造と一致する;FD(MS)7
03(M-);C4057NO4SSi2の元素分析 計算値
/実測値 C 68.23/68.50、H 8.16/8.
29、N 1.99/2.15。
【0065】製造例1
【化18】 CH2Cl2(25ml)中の合成1の化合物(0.7g,
0.98mmol)の溶液に室温でトリフルオロ酢酸(0.1
2ml,1.47mmol)を加える。この溶液を撹拌しなが
らMeOH(0.06ml,1.47mmol)を加える。得ら
れた溶液を1晩撹拌した後、NaHCO3で2回、ブライ
ンで2回洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過して蒸発
乾固する。得られた白色の固体をCH2Cl2(125m
l)中に0℃にて溶解し、Bu4NF(テトラヒドロフラ
ン中の1.0M溶液 1.9ml,1.9mmol)を加える。
この直後にイソプロパノール(40ml)及びCHCl3
(125ml)を加える。この有機物をNaHCO3で2
回、ブラインで2回洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾
過して蒸発乾固する。得られた黄色の泡状物をラジアル
クロマトグラフィー(MeOH/CHCl3グラジェン
ト)により精製して所望の生成物を褐色の固体(0.3
1g,65%)として得る。1H−NMRは構造と一致
する;FD(MS)490(M+);C2931NO4Sの
元素分析 計算値/実測値 C 71.14/71.21、
H 6.38/6.43、N 2.86/3.12。
【0066】製造例2
【化19】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.26ml,3.15mmol)、EtOH
(0.19ml,2.13mmol)、CH2Cl2(40m
l)、Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液
3.6ml,3.6mmol)、及びテトラヒドロフラン(5
0ml)を使用して製造例1の工程を用いる。この混合
物をブラインで4回(300mlずつ)洗浄する。ラジ
アルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘキサ
ン グラジェント)により精製して回収する(0.66
g,73%)。1H−NMRは構造と一致する;FD
(MS)504(M+);C3033NO4Sの元素分析
計算値/実測値 C 71.54/71.84、H 6.60
/6.48、N 2.78/2.93。
【0067】製造例3
【化20】 合成1で得られた化合物(1.0g,0.98mmol)、ト
リフルオロ酢酸(0.12ml,1.5mmol)、n−PrO
H(0.055ml,1.5mmol)、CH2Cl2(60m
l)、Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液
2.4ml,2.4mmol)、及びCH2Cl2(20ml)を
使用して製造例1の工程を用いる。この混合物をラジア
ルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘキサン
グラジェント)により精製して回収する(0.3g,4
8%)。1H−NMRは構造と一致する;高分解能質量
分析、C3136NO4Sの計算値=518.2365、実
測値=518.2365。
【0068】製造例4
【化21】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、i−PrOH
(0.24ml,3.0mmol)、CH2Cl2(40ml)、
Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液 3.8
ml,3.8mmol)、及びテトラヒドロフラン(40m
l)を使用して製造例1の工程を用いる。この混合物を
ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘ
キサン グラジェント)により精製して回収する(0.6
20mg,63%)。1H−NMRは構造と一致する;高
分解能質量分析、C3136NO4Sの計算値=518.2
365、実測値=518.2392。
【0069】製造例5
【化22】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、n−BuOH
(0.29ml,3.0mmol)、CH2Cl2(40ml)、
Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液 3.8
ml,3.8mmol)、及びテトラヒドロフラン(40m
l)を使用して製造例1の工程を用いる。この混合物を
ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘ
キサン グラジェント)により精製した後、蒸留テトラ
ヒドロフラン(50ml)に溶解し、ブラインで徹底的
に洗浄して乾燥(Na2SO4)し、濾過して溶媒を蒸発
させて褐色の泡状物0.6g(60%)を得る。1H−N
MRは構造と一致する;FD(MS)532(M+);
3237NO4Sの元素分析 計算値/実測値 C 72.
29/72.32、H 7.01/7.24、N 2.63/
2.53。
【0070】製造例6
【化23】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、BzOH
(0.32ml,3.0mmol)、CH2Cl2(40ml)、
Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液 4.0
ml,4.0mmol)、及びテトラヒドロフラン(40m
l)を使用して製造例1の工程を用いる。この混合物を
ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘ
キサン)により精製した後、蒸留テトラヒドロフラン
(50ml)に溶解し、ブラインで徹底的に洗浄して乾
燥(Na2SO4)し、濾過して溶媒を蒸発させて褐色の
泡状物0.6g(53%)を得る。1H−NMRは構造と
一致する;FD(MS)566(M+);C3535NO4
Sの元素分析 計算値/実測値 C 74.13/74.1
1、H6.24/6.41、N 2.48/2.58。
【0071】製造例7
【化24】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、3−ヒドロ
キシプロピオニトリル(0.22ml,3.0mmol)、C
2Cl2(40ml)、Bu4NF(テトラヒドロフラン中
の1.0M溶液3.6ml,3.6mmol)、及びテトラヒド
ロフラン(40ml)を使用して製造例1の工程を用い
る。この混合物をラジアルクロマトグラフィー(MeO
H/CHCl3/ヘキサン)により精製した後、蒸留テト
ラヒドロフラン(50ml)に溶解し、ブラインで徹底
的に洗浄して乾燥(Na2SO4)し、濾過して溶媒を蒸
発させて褐色の泡状物0.72g(76%)を得る。1
−NMRは構造と一致する;FD(MS)529(M
+);C313224Sの元素分析 計算値/実測値C
70.43/70.34、H 6.10/6.36、N 5.
30/5.05。
【0072】製造例8
【化25】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、エチレング
リコール(0.18ml,3.0mmol)、CH2Cl2(10
0ml)、Bu4NF(テトラヒドロフラン中の1.0M溶
液 4.0ml,4.0mmol)、及びテトラヒドロフラン
(100ml)を使用して製造例1の工程を用いる。こ
の混合物をラジアルクロマトグラフィー(MeOH/C
HCl3/ヘキサン)により精製した後、蒸留テトラヒド
ロフラン(50ml)に溶解し、ブラインで徹底的に洗
浄して乾燥(Na2SO4)し、濾過して溶媒を蒸発させ
て褐色の泡状物0.6g(58%)を得る。1H−NMR
は構造と一致する;高分解能質量分析、C3034NO5
Sの計算値=502.2158、実測値=520.214
4。
【0073】製造例9
【化26】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、CH2Cl
2(40ml)、MeSH(10分間の通気)、Bu4NF
(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液 4.2ml,4.
2mmol)、及びテトラヒドロフラン(50ml)を使用
して製造例1の工程を用いる。この混合物をラジアルク
ロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘキサン)に
より精製した後、蒸留テトラヒドロフラン(50ml)
に溶解し、ブラインで徹底的に洗浄して乾燥(Na2SO
4)し、濾過して溶媒を蒸発させて褐色の泡状物0.6g
(57%)を得る。1H−NMRは構造と一致する;高
分解能質量分析、C2932NO32の計算値=506.
1824、実測値=506.1842。
【0074】製造例10
【化27】 合成1で得られた化合物(1.5g,2.1mmol)、トリ
フルオロ酢酸(0.24ml,3.0mmol)、CH2Cl
2(50ml)、EtSH(10分間の通気)、Bu4NF
(テトラヒドロフラン中の1.0M溶液 3.6ml,3.
6mmol)、及びテトラヒドロフラン(50ml)を使用
して製造例1の工程を用いる。この混合物をラジアルク
ロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘキサン)に
より精製した後、蒸留テトラヒドロフラン(50ml)
に溶解し、ブラインで徹底的に洗浄して乾燥(Na2SO
4)し、濾過して溶媒を蒸発させて黄色の泡状物0.45
g(48%)を得る。1H−NMRは構造と一致する;
高分解能質量分析、C3034NO32の計算値=52
0.1980、実測値=520.2012。
【0075】製造例11
【化28】 CH2Cl2(100ml)中の合成1で得られた化合物
(2.0g,2.8mmol)の溶液に、0℃でEt3N(1.
6ml,11.4mmol)及び塩化メシル(0.26ml,
1.23mmol)を加える。この溶液を0℃で15分間撹
拌した後、Me2HNガスを10分間通気し、反応混合物
を一晩撹拌する。この反応混合物をNaHCO3で2回、
ブラインで2回洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過
し、蒸発乾固する。得られた褐色の油をテトラヒドロフ
ラン(40ml)に溶解し、Bu4NF(テトラヒドロフ
ラン中の1.0M溶液 5.8ml,5.8mmol)を0℃で
加える。この有機物の溶液をブラインで2回洗浄し、乾
燥(Na2SO4)し、濾過して蒸発乾固する。得られた
黄色の油をラジアルクロマトグラフィー(MeOH/C
HCl3/ヘキサン グラジェント)により精製し、溶媒
を蒸発させて褐色の泡状物を得る。この泡状物をテトラ
ヒドロフラン(50ml)中に溶解し、ブラインで2回
洗浄し、乾燥(Na2SO4)して濾過し、溶媒を蒸発さ
せて所望の化合物を褐色の泡状物(0.83g,57
%)として得る。1H−NMRは構造と一致する;高分
解能質量分析、C303523Sの計算値=503.2
368、実測値=503.2331。
【0076】製造例12
【化29】 合成1で得られた化合物(2.0g,2.8mmol)、Et3
N(1.6ml,11.2mmol)、塩化メシル(0.26m
l,3.4mmol)、Me2HN(10分間の通気)、CH2
Cl2(100ml)、Bu4NF(テトラヒドロフラン中
の1.0M溶液5.2ml,5.2mmol)、及びテトラヒド
ロフラン(50ml)を使用して製造例11の方法を用
いる。この混合物をラジアルクロマトグラフィー(Me
OH/CHCl3/ヘキサン グラジェント)により精製
し、0.8g(63%)を回収する。1H−NMRは構造
と一致する;FD(MS)489(M+)。
【0077】製造例13
【化30】 合成1で得られた化合物(0.5g,0.7mmol)、Et3
N(0.5ml,3.5mmol)、塩化メシル(0.07m
l,0.8mmol)、及びテトラヒドロフラン(25ml)
を使用して製造例11の方法を用いる。この溶液に0℃
でKCN(0.46g,7.0mmol)のスラリー及びテト
ラヒドロフラン(75ml)中の18−クラウン−6
(0.93g,2.5mmol)を加える。得られたスラリー
を20時間還流し、ブラインで2回洗浄し、乾燥(Na2
SO4)し、濾過して蒸発乾固する。得られた混合物を
ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3/ヘ
キサン グラジェント)により精製し、0.17g(34
%)を黄色の泡状物として回収する。1H−NMRは構
造と一致する;FD(MS)484(M+);C4156
23SSi2の元素分析 計算値/実測値 C 71.87
/71.45、H 5.82/6.43、N 5.78/4.
41。
【0078】製造例14
【化31】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3m
l,3.6mmol)、無水アンモニア(10分間の通気)、
CH2Cl2(100ml)、HF/NaF(NaF7.0
g、48%HF水溶液12.0ml及び水50mlから調
製したpH=5の緩衝液、12.0ml)、テトラヒドロ
フラン(50ml)を使用して製造例11の方法を用い
る。ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3
/NH3 グラジェント)により精製し、白色の固体1.
1g(78%)を回収する。1H−NMRは構造と一致
する;高分解能質量分析、C283123Sの計算値=
475.2055、実測値=475.2052。IR(K
Br)2936.03,1609.80,1544.21,
1508.53,1468.98,1369.63,12
42.32,1169.98,1129.47,1034.
94,944.38,906.66,833.35,75
3.30,666.49,638.52,587.40,5
38.21,435.00cm-1
【0079】製造例15
【化32】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3m
l,3.6mmol)、ジエチルアミン(1.7ml,12.0m
mol)、CH2Cl2(100ml)、HF/NaF(NaF
7.0g、48%HF水溶液12.0ml及び水50mlか
ら調製したpH=5の緩衝液、12.0ml)、テトラヒ
ドロフラン(50ml)を使用して製造例11の方法を
用いる。ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CH
Cl3/NH3 グラジェント)により精製し、HClガス
を10分間の通気して濾過し、白色の固体1.2g(7
6%)を回収する。1H−NMRは構造と一致する;高
分解能質量分析、C373923Sの計算値=531.
2681、実測値=531.2669。IR(KBr)3
211.89,2947.61,2660.18,160
9.80,1540.36,1515.28,1470.9
1,1425.58,1348.41,1248.10,
1186.37,1170.94,1082.20,10
37.84,1012.76,910.52,843.0
0,796.70,751.37,538.21cm-1
【0080】製造例16
【化33】 CH2Cl2(100ml)中の合成1で得られた化合物
(2.0g,3.0mmol)の溶液に、0℃でEt3N(1.
7ml,12.0mmol)及び塩化メシル(0.30ml,
3.6mmol)を加える。この溶液を0℃で15分間撹拌
した後、ピロリジン(1.25ml,15.0mmol)を加
え、この反応混合物を一晩撹拌する。反応混合物をNa
HCO3で2回、ブラインで2回洗浄、乾燥し(Na2
4)、濾過して蒸発乾固する。得られた褐色の油をテ
トラヒドロフラン(100ml)に溶解し、HF/NaF
(NaF7.0g、48%HF水溶液12.0ml及び水5
0mlから調製したpH=5の緩衝液、12.0ml)を室
温で加える。この混合物を還流温度で一晩撹拌する。こ
の有機物の溶液をブラインで2回洗浄し、乾燥(Na2
4)し、濾過して蒸発乾固する。得られた黄色の泡状
物をラジアルクロマトグラフィー(MeOH/CHCl3
グラジェント)により精製し、蒸発乾固する。得られる
黄色の泡状物をEtOAc(125ml)中に溶解し、H
Clガスを10分間通気する。得られた白色の沈殿を濾
過し所望の生成物(0.83g,57%)を得る。1H−
NMRは構造と一致する;FD(MS)530(M
+);IR(KBr)3149.19,2947.61,2
649.57,1609.80,1541.32,151
5.28,1470.91,1424.81,1248.1
0,1184.44,1085.10,1038.80,
1013.72,909.55,838.18,746.5
5,600.90,527.60,434.04cm-1
【0081】製造例17
【化34】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3m
l,3.6mmol)、ヘキサメチレンイミン(1.7ml,1
5.0mmol)、CH2Cl2(100ml)、HF/NaF
(NaF7.0g、48%HF水溶液12.0ml及び水5
0mlから調製したpH=5の緩衝液、12.0ml)を使
用して製造例16の方法を用いる。ラジアルクロマトグ
ラフィー(MeOH/CHCl3/NH3 グラジェント)
により精製し、白色の泡状物0.9g(54%)を回収
する。1H−NMRは構造と一致する;FD(MS)5
57(M+);IR(KBr)3376.82,2925.
42,2854.05,1608.84,1543.2
5,1507.56,1466.09,1353.24,
1236.53,1168.05,1127.54,10
85.10,1033.98,992.50,905.6
9,834.32,752.33,690.60,666.
49,531.46cm-1
【0082】製造例18
【化35】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3ml,
3.6mmol)、2−エタノールアミン(0.9ml,15.
0mmol)、CH2Cl2(100ml)、HF/NaF(Na
F7.0g、48%HF水溶液12.0ml及び水50ml
から調製したpH=5の緩衝液、12.0ml)、テトラ
ヒドロフラン(50ml)を使用して製造例16の方法
を用いる。ラジアルクロマトグラフィー(MeOH/C
HCl3 グラジェント)により精製し、白色の泡状物0.
31g(20%)を回収する。1H−NMRは構造と一
致する;FD(MS)519(M+)。
【0083】製造例19
【化36】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3m
l,3.6mmol)、2−フルオロエチルアミン塩酸塩
(1.2g,12.0mmol)、CH2Cl2(100ml)、
HF/NaF(NaF7.0g、48%HF水溶液12.0
ml及び水50mlから調製したpH=5の緩衝液、12.
0ml)、テトラヒドロフラン(150ml)を使用して
製造例16の方法を用いる。ラジアルクロマトグラフィ
ー(MeOH/CHCl3/NH3 グラジェント)により
精製し、黄色の泡状物1.2g(82%)を回収する。1
H−NMRは構造と一致する;FD(MS)520(M
+)。
【0084】製造例20
【化37】 合成1で得られた化合物(2.0g,3.0mmol)、Et3
N(1.7ml,12.0mmol)、塩化メシル(0.3m
l,3.6mmol)、N−アミノピペリジン(1.6ml,1
5.0mmol)、CH2Cl2(100ml)、HF/NaF
(NaF7.0g、48%HF水溶液12.0ml及び水5
0mlから調製したpH=5の緩衝液、12.0ml)、テ
トラヒドロフラン(50ml)を使用して製造例16の
方法を用いる。ラジアルクロマトグラフィー(MeOH
/CHCl3/NH3 グラジェント)により精製し、黄色
の泡状物1.3g(78%)を回収する。1H−NMRは
構造と一致する;FD(MS)558(M+);IR
(KBr)3064.31,2937.00,2855.9
8,2790.39,1609.80,1545.18,
1508.53,1468.98,1442.94,13
53,24,1241.35,1170.94,113
1.39,1094.74,1035.91,906.6
6,834.32,756.19,666.49,534.
35cm-1
【0085】試験方法 一般的な準備 本発明の方法を示す試験例において、循環脂質について
の種々の処置の効果の測定に閉経後モデルを使用した。
75日生存の雌性Sprague Dawley ラッ
ト(体重範囲200〜225g)をチャールス・リバー
・ラボラトリーズ(Charles River Laboratories)(ポ
ーテージ(Portage),ミシガン州)から入手する。ラ
ットをチャールス・リバー・ラボラトリーズで左右の卵
巣摘出(OVX)かSham外科的手法に付し、1週間
後に輸送する。到着したら、ラットを金属製の吊りかご
1つにつき、3又は4匹のグループにして入れ、一週間
自由に餌(カルシウム含有量約0.5%)と水を随意に
飲食させる。最小相対湿度40%、室温22.2±1.7
℃に維持する。室内の光周期は12時間明転し、12時
間暗転にする。
【0086】投与レジメ組織の採集 1週間順化させた後(従って卵巣摘出後2週間であ
る)、検定化合物の毎日の投与を開始する。特記しない
限り、17α−エチニル エストラジオール、又は被検
化合物を1%カルボキシメチルセルロース中の懸濁液と
してか又は20%シクロデキストリン中に溶解して経口
投与する。ラットに4日間毎日投与する。投与レジメに
次いでラットを計量し、ケタミン:キシラジン(2体
積:1体積)混合物で麻酔し、血液サンプルを心臓穿刺
により採取する。次いでCO2で窒息させてラットを屠
殺し、子宮を正中切開で切除して子宮の重量を測定す
る。
【0087】コレステロール分析 血液サンプルを室温で2時間凝固させ、3000rpm
で10分間遠心分離して血清を得る。血液コレステロー
ルはベーリンガー・マンハインム・ダイアグノスティッ
クス(Boehringer Mannheim Diagnostics)高性能コレ
ステロール分析を用いて測定する。簡単に述べると、コ
レステロールをコレスト−4−エン−3−オン及び過酸
化水素に酸化する。次に過酸化水素をペルオキシダーゼ
の存在下でフェノール及び4−アミノフェナゾンと反応
させ、p−キノン イミン 染料を生成さる。この染料は
分光光度計により500nmで測定する。次いで標準曲
線からコレステロール濃度を計算する。バイオメック・
オートメイテッド・ワークステーション(Biomek Autom
ated Workstation)により全分析は自動化する。
【0088】子宮好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)分
酵素分析の時まで、子宮を4℃に保つ。次いで、0.0
05%トリトンX−100を含む50倍量の50mMト
リス緩衝液(pH8.0)中で子宮をホモジナイズす
る。トリス緩衝液中の0.01%過酸化水素及び10m
M(終濃度)o−フェニレンジアミンを加えて、吸光度
の増加を450nmで1分間モニターする。子宮中の好
酸球の存在は、化合物のエストロゲン活性の指標であ
る。反応曲線の最初の直線部分から15秒間隔の最大速
度を測定する。
【0089】化合物の入手元 17α−エチニルエストラジオールは、シグマ・ケミカ
ル社(Sigma ChemicalCo.)(セントルイス,ミズーリ
州)から入手する。
【0090】血清コレストロールに対する式(I)の化
合物の作用 以下の表11のデータは、ラットを本発明の特定の化合
物で処置したときの結果を示す。本発明の化合物は、卵
巣摘出した対照のラットと比較すると一般的に血清コレ
ステロールを減少させる。
【0091】以下の表に示されたデータは、各処置ごと
の応答を反映している。
【表1】 血清コレステロール 化合物 ED50(mg/kg) 実施例 1 3.5 実施例 2 10 実施例 3 10 実施例 4 4.1 実施例 5 2.5 実施例 6 10 実施例 7 2.4 実施例 8 2.9 実施例 9 5.1 実施例10 1.7 実施例11 0.1 実施例12 0.8 実施例13 0.8 実施例14 5.7 実施例15 3.8 実施例16 10.0 実施例17 10.0 実施例18 10.0で適用できず; より高い投与量では試験せず 実施例20 10.0 いずれの処置についても、有害な毒物学的な作用がない
(生存する)ことが観察された。
【0092】骨粗鬆症試験法 一般的な準備の後、ラットを35日間毎日処置し(1つ
の処置群につき6匹)、36日目に二酸化炭素窒息によ
り屠殺する。35日という期間は、骨密度を最大に減少
させるには十分であり、本明細書中に記載したように測
定する。屠殺の時に子宮を切除し、外部組織を切り離
し、完全な卵巣除去に伴うエストロゲンの欠乏を確認す
るために、湿重量の測定の前に流体成分を排出する。子
宮の重量は卵巣除去に応答して約75%に一律に減少す
る。次いで、子宮を10%の中性に緩衝化されたホルマ
リン中に置き、さらなる組織学的分析に付す。
【0093】右の大腿を切除し、末端の骨端線にデジタ
ル化されたX線を照射し、画像分析プログラム(NIH
イメージ)によって分析する。これらラットの脛骨に近
い面もまた、定量的なレントゲン断層写真術によってス
キャンする。
【0094】上記の方法にしたがって、本発明の化合物
を試験用ラットに経口投与する。式(I)の化合物によ
ってもたらされた骨損失の阻害によって、上記分析にお
いて明確な強い効果が証明される。
【0095】MCF−7増殖分析 MCF−7胸腺癌細胞(ATCC HTB 22)を10
%(体積/体積)ウシ胎児血清(FBS)、L−グルタ
ミン(2mM)、ピルビン酸ナトリウム(1mM)、H
EPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−
N'−[2−エタンスルホン酸])(10mM)、非必
須アミノ酸及びウシインシュリン(1μg/ml)を添加
したMEM(最小必須培地、フェノールレッド−フリ
−,シグマ,セントルイス,ミズーリ州)(保存培地)
中で保存した。分析の10日前、MCF−7細胞を、1
0%FBSの代わりに、10%のデキストリンコートさ
れた木炭でストリップしたウシ胎児血清(DCC−FB
S)を添加した保存培地(分析培地)と交換し、中に蓄
えられているステロイドを放出させた。MCF−7細胞
を細胞分離培地(10mM HEPES及び2mM ED
TAを添加したCa++/Mg++を含まないHBSS(フ
ェノールレッド−フリー))を用いて保存フラスコから
取り出した。細胞を分析培地で2回洗浄し、80,00
0細胞/mlに調整した。約100μl(細胞数8,00
0)を平底マイクロカルチャーウェル(コスター(Cost
ar)3596)に加え、5%CO2のインキュベーター
中、37℃で48時間培養して、細胞を移植後に付着さ
せ平衡させた。分析培地中で薬物又は希釈剤対照として
のDMSOの連続希釈をし、50μlを3つのマイクロ
カルチャーに移した後、50μlの分析培地を加えて最
終の体積を200μlにした。5%CO2のインキュベー
ター中、37℃でさらに48時間培養した後、マイクロ
カルチャーに三重水素を含むチミジン(1μCi/ウェ
ル)でパルスを4時間送った。培養細胞を−70℃で2
4時間凍結し、解凍し、スケイトロン・セミオートマテ
ィック・セル・ハーベスター(Skatron Semiautomatic
Cell Harvester)を用いてマイクロカルチャーを回収す
ることにより終了させた。サンプルをウォーラック・ベ
ータプレイス・βカウンター(Wallac BetaPlace β co
unter)を用いるリキッドシンチレーションによって計
測した。以下の表12の結果は、本発明の特定の化合物
のED50を示している。
【0096】
【表2】 化合物(実施例参照) ED50nM 1 0.8 2 3 3 2 4 10.0 5 1.5 6 0.5 7 7 8 20.0 9 3 10 1.2 11 20.0 12 4.0 13 0.8 14 6.0 15 7.0 16 15.0 17 30.0 18 90.0 20 7.0
【0097】DMBA−誘発性の乳房腫瘍の阻害 エストロゲン依存性の乳房腫瘍をハーラン・インダスト
リーズ(Harlan Industries)(インディアナポリス,
インディアナ州)から購入した雌性Sprague D
awley ラット中に発生させる。約55日齢でラッ
トに7,12−ジメチルベンズ[a]アントラセン(D
MBA) 20mgを1回経口投与する。DMBA投与か
ら約6週間後に、1週間毎に乳腺を触診し腫瘍の出現を
診る。1つ又はそれ以上の腫瘍が現れたら、各腫瘍の最
長と最短の直径を測定用カリパスで測定して測定値を記
録し、実験のためにラットを選択する。腫瘍の平均の大
きさが試験群の間で等しく分布するように処置群及び対
照群の種々の腫瘍の大きさを均一に分布させる。各実験
ごとの対照群及び試験群は5から9のラットからなる。
【0098】式(I)の化合物を2%アラビアゴム中で
の腹腔内注射投与か又は経口投与のいずれかで投与す
る。経口投与される化合物は、0.2mlのコーン油中に
溶解させるか又は懸濁させる。アラビアゴム及びコーン
油の対照処置を含む各処置は、各試験用ラットに毎日1
回投与することにより行う。最初の腫瘍を測定し、試験
用ラットを選択した後、前記の方法によって1週間毎に
腫瘍を測定する。動物の処置及び測定は3から5週間続
け、腫瘍の最終領域を決定する。各化合物及び対照処置
について平均の腫瘍領域の変化を測定する。
【0099】子宮線維症試験法 試験1 3〜20人の子宮線維症を有する女性に本発明の化合物
を投与する。投与する化合物の量は0.1〜1000mg
/日であり、投与期間は3ヶ月である。子宮線維症に対
する効果について投与の期間中、及び投与中止後3ヶ月
間女性を観察する。
【0100】試験2 試験1と同じ手順で投与期間を6ヶ月にする。
【0101】試験3 試験1と同じ手順で投与期間を1年にする。
【0102】試験4 A.モルモットにおける類線維腫の誘導 長期的なエストロゲン刺激を用いて性的に成熟したモル
モットにおける平滑筋腫を誘導する。モルモットにエス
トラジオールを1週間当たり3〜5回、2〜4ヶ月間も
しくは腫瘍が現れるまで注射によって投与する。本発明
の化合物又は賦形剤からなる投与を毎日3〜16週間行
った後、モルモットを屠殺して子宮を採取し、腫瘍退行
の分析を行う。
【0103】B.ヌードマウスへのヒト子宮類線維腫組
織の移植 ヒト平滑筋腫から採取した組織を性的に成熟した虚勢雌
性ヌードマウスの腹腔及び/又は子宮筋層へ移植する。
体外移植組織の成育を誘導するために外因エストロゲン
を与える。場合によっては、移植に先立って採取した腫
瘍細胞をインビトロで培養する。胃洗浄により本発明の
化合物又は賦形剤からなる投与を毎日3〜16週間行
い、移植組織を取り出して成長又は退行を測定する。屠
殺の際に子宮を採取し、器官の状態を調べる。
【0104】試験5 A.ヒト子宮類線維腫組織を採取し、初代非形質転換培
養としてインビトロで維持する。外科標本を、滅菌した
メッシュ又はふるいに押し通すか、あるいは周囲の組織
から梳いてばらばらにして単細胞の懸濁液を調製する。
細胞を血清10%及び抗生物質を含む培地中で維持す
る。エストロゲン存在下と非存在下での成育速度を測定
する。細胞を、補体成分C3を生成する能力、及び成長
因子及び成長ホルモンに対する応答に関して分析する。
プロゲスチン、GnRH、本発明化合物及び賦形剤での
処理後のインビトロ培養の増殖応答を調べる。ステロイ
ドホルモン受容体のレベルを週ごとに分析し、重要な細
胞特性がイン ビトロで維持されているかどうか調べ
る。組織は5〜25人の患者から得たものを使用する。
【0105】上記試験のうち少なくとも1つにおける活
性は、本発明化合物が子宮類線維腫の治療において効力
を有することを示している。
【0106】子宮内膜炎試験法 試験1及び2では、体外移植子宮内膜炎組織の増殖に対
する本発明化合物の14日及び21日投与の効果を試験
することができる。試験1 20〜30匹の成体CD系雌性ラットを試験用動物とし
て使用する。ラットを同数の3つの群に分ける。全ラッ
トの発情周期を監視する。発情前期の日に各雌性ラット
を外科的に手術する。各群の雌性ラットは左の子宮角を
切除し、正方形の小片に切断し、この小片を腸間膜の血
流に隣接する様々な部位に緩く縫合する。さらに、第2
群のラットは卵巣を切除する。
【0107】手術の翌日、第1及び第2群のラットに水
を腹腔内に14日間注入し、第3群のラットには体重1
kg当たり1.0mgの本発明化合物を腹腔内に同じ期間
注入する。14日間処置した後、各ラットを屠殺し、適
用できる子宮内膜炎体外移植組織、副腎、残存している
子宮、及び卵巣を切除し、組織学的試験のために調製す
る。卵巣及び副腎は計量する。
【0108】試験2 20〜30匹の成体CD系雌性ラットを被験動物として
使用する。ラットを同数の2つの群に分ける。全ラット
の発情周期を監視する。発情前期の日に各雌性ラットを
外科的に手術する。各群の雌性ラットは左の子宮角を切
除し、正方形の小片に切断し、この小片を腸間膜の血流
に隣接する様々な部位に緩く縫合する。手術後約50日
に、第1群のラットに水を腹腔内に21日間注入し、第
2群のラットには体重1kg当たり1.0mgの本発明化
合物を腹腔内に同じ期間注入する。21日間処置した
後、各ラットを屠殺し、子宮内膜炎体外移植組織及び副
腎を切除して計量する。体外移植組織は増殖の指標とし
て測定する。発情周期を監視する。
【0109】試験3 A.子宮内膜炎の外科的導入 子宮内膜炎組織を自己移植してラット及び/又はウサギ
に子宮内膜炎を導入する。生殖能力が成熟している雌性
ラットの左右の卵巣を摘出し、エストロゲンを体外から
投与し、特定かつ一定のホルモンレベルに維持する。自
己の子宮内膜組織を、5〜150匹の動物の腹膜に移植
し、体外移植組織の増殖をエストロゲンで誘導する。本
発明化合物からなる処置は、毎日の胃洗浄により3〜1
6週間行い、移植片を取り出して成長又は退行を測定す
る。屠殺の際に無傷の子宮角を採取し子宮内膜炎の状態
を調べる。
【0110】B.ヒト子宮内膜炎組織のヌードマウスへ
の移植 ヒト子宮内膜炎病巣の組織を性的に成熟した虚勢雌性ヌ
ードマウスの腹腔に移植する。外因性のエストロゲンを
投与し、体外移植組織の成長を誘導する。場合によって
は採取した子宮内膜炎細胞を移植に先立ってインビトロ
で培養する。本発明化合物からなる処置は、毎日の胃洗
浄により3〜16週間行い、移植片を取り出して成長又
は退行を測定する。屠殺の際に子宮を採取し、元の子宮
内膜炎の状態を調べる。
【0111】試験4 A.ヒト子宮内膜炎病巣の組織を採取し、初代非形質転
換培養としてインビトロで維持する。外科標本を滅菌し
たメッシュ又はふるいに押し通すか、梳いて周囲の組織
から分離して単細胞の懸濁液を調製する。細胞を血清1
0%及び抗生物質を含む培地中で維持する。エストロゲ
ン存在下と非存在下での成育速度を測定する。細胞を、
補体成分C3を生成する能力、及び成長因子及び成長ホ
ルモンに対する応答に関して分析する。プロゲスチン、
GnRH、本発明化合物及び賦形剤での処理後のインビ
トロ培養物の増殖応答を調べる。ステロイドホルモン受
容体のレベルを週ごとに分析し、重要な細胞特性がイン
ビトロで維持されているかどうか調べる。組織は5〜2
5人の患者から得たものを使用する。
【0112】上記試験のうち少なくともいずれかにおけ
る活性は、本発明化合物が子宮内膜炎の治療において効
力を有することを示している。
【0113】大動脈平滑筋細胞の増殖/再狭窄の抑制検
定法 本発明の化合物は大動脈平滑筋細胞の増殖を抑制する能
力を有する。この能力はウサギ大動脈から採取した培養
平滑筋細胞を用い、増殖をDNA生合成の測定によって
決定して示すことができる。細胞はロス(Ross),ジャ
ーナル・オブ・セル・バイオロジー(J.Cell.Bi
o.),50巻,172頁,(1971年)に記載の外植
法によって得る。細胞は96ウェルのマイクロタイター
プレートに5日間培養する。培養細胞は融合し、成育は
停止する。次に0.5〜2%血小板欠乏血漿、2mM
L−グルタミン、100U/mlペニシリン、100mg
/mlストレプトマイシン、1mC/ml 3H−チミジ
ン、20ng/ml 血小板−誘導成長因子、及び種々の
濃度の本発明の化合物を含むダルベッコ(Dulbecco)改
良イーグル(Eagle)培地(DMEM)に細胞を移す。
本発明化合物のストック溶液をジメチルスルホキシド中
で調製し、上記分析培地中で適当な濃度(0.01〜3
0mM)に希釈する。次いで細胞をCO2 5%、空気9
5%の下、37℃で24時間培養する。24時間後、細
胞をメタノール中で固定する。ボーニン(Bonin)ら,
エクスペリメンタル・セル・リサーチ(Exp.Cell Re
s.),181巻,475〜482頁 ,(1989年)に
記載の通り、DNAに取り込まれた3H−チミジンをシ
ンチレーション計測によって測定する。
【0114】本発明の化合物による大動脈平滑筋細胞の
増殖の抑制はさらに、指数的に増殖する細胞における化
合物の効果を測定することによって示される。ウサギ大
動脈から採取した平滑筋細胞を10%ウシ胎児血清、2
mM L−グルタミン、100U/mlペニシリン、1
00mg/ml ストレプトマイシンを含むDMEMの1
2ウェル組織培養プレートに植種する。24時間後、細
胞は付着し、培地を10%血清、2mM L−グルタミ
ン、100U/mlペニシリン、100mg/mlストレ
プトマイシン、及び所望の濃度の本発明化合物を含むD
MEMに置き換える。細胞を4日間成育させ、トリプシ
ンで処理してZM−コールターカウンターを用いて各培
地の細胞数を計数する。
【0115】上記検定における活性は本発明化合物が再
狭窄の治療に対する効力を有していることを示してい
る。
【0116】式(I)の化合物は一般に、単独で又は本
発明の薬学的成分と組み合わせて便利な製剤として投与
されよう。次の製剤例は単なる例示であって本発明の範
囲の限定を意図するものではない。
【0117】製剤例 次の製剤において、「活性成分」なる用語は式(I)の
化合物、又はその塩又は溶媒和物を意味する。製剤1 :ゼラチンカプセル 硬質ゼラチンカプセルは次の成分を用いて製造する。
【表3】 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプン(NF:米国国民医薬品集) 0− 650 デンプン(流動性粉末) 0− 650 シリコーン油 350センチストーク 0− 15 上記の製剤は、与えられた合理的な変更に応じて変化さ
せてもよい。
【0118】錠剤は次の成分を用いて製造する。製剤2 :錠剤
【表4】 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 セルロース(微結晶) 200− 650 二酸化ケイ素(ヒューム) 10− 650 ステアリン酸 5− 15 成分を混合し、圧縮して錠剤を形成する。
【0119】もしくは、各製剤中に活性成分を2.5−
1000mg含有する錠剤を次のように製造する。製剤3 :錠剤
【表5】 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 2.5−1000 デンプン 45 セルロース(微結晶) 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 4 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 活性成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュ
U.S.ふるいに通し、十分に混合する。この粉末とポリ
ビニルピロリドンの溶液を混合し、No.14メッシュ
U.S.ふるいに通す。得られた顆粒を50〜60℃で乾
燥し、No.18メッシュU.S.ふるいに通す。あらかじ
めNo.60メッシュU.S.ふるいに通したナトリウムカ
ルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム、
及びタルクを顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮し
て錠剤を得る。
【0120】各製剤の5ml用量中に薬物を0.1〜1
000mg含有する懸濁剤を次のように製造する。製剤4 :懸濁剤
【表6】 成 分 量(mg/5ml) 活性成分 0.1−1000mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml 香料 q.v. 着色料 q.v. 精製水を加えて5mlとする 薬物をNo.45メッシュU.S.ふるいに通し、ナトリウ
ムカルボキシメチルセルロース及びシロップと混合して
なめらかなペーストにする。安息香酸溶液、香料、及び
着色料を少量の水で希釈し、撹拌しながら加える。次い
で、水を加えて必要な体積にする。
【0121】次の成分を含むエアロゾル溶液を製造す
る。製剤5 :エアロゾル剤
【表7】 成 分 量(重量%) 活性成分 0.25 エタノール 25.75 プロペラント22(クロロジフルオロメタン) 70.00 活性成分をエタノールと混合し、この混合物を一部のプ
ロペラント22に加え、30℃に冷却して充填機に移
す。次いで必要量をステンレススチールの容器に入れて
残りのプロペラントで希釈する。次にバルブユニットを
この容器に取り付ける。
【0122】坐剤は次のように製造する。製剤6 :坐剤
【表8】 成 分 量(mg/坐剤) 活性成分 250 飽和脂肪酸グリセリド 2,000 活性成分をNo.60メッシュU.S.ふるいに通して、あ
らかじめ必要最小限の加熱で融解した飽和脂肪酸グリセ
リドに懸濁する。次いでこの混合物を公称容量2gの坐
剤用の型に入れ、冷却する。
【0123】次のように静脈製剤を製造する。製剤7 :静脈内投与用液剤
【表9】 成 分 量 活性成分 50mg 等張食塩水 1,000ml 上記成分の溶液を患者に1分間に約1mlの速度で静脈
内投与する。
【0124】製剤8:配合カプセル I
【表10】 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 プレマリン 1 アビセル pH 101 50 デンプン 1500 117.50 シリコーン油 2 Tween 80 0.50 Cab−O−Sil 0.25
【0125】製剤9:配合カプセル II
【表11】 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 50 ノルエチルノドレル 5 アビセル pH 101 82.50 デンプン 1500 90 シリコーン油 2 Tween 80 0.50
【0126】製剤10:配合錠剤
【表12】 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 50 プレマリン 1 コーンスターチ NF 50 ポビドン,K29−32 6 アビセル pH 101 41.50 アビセル pH 102 136.50 クロスポビドン XL10 2.50 ステアリン酸マグネシウム 0.50 Cab−O−Sil 0.50
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 333/58 C07D 333/58 333/60 333/60 409/12 211 409/12 211 409/14 211 409/14 211 223 223

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、R1は、H、OH、ハロ、OCO(C1−C6アル
    キル)、OCO(アリール)、OSO2(C4−C6アルキ
    ル)、OCOO(C1−C6アルキル)、OCOO(アリー
    ル)、OCONH(C1−C6アルキル)、又はOCON
    (C1−C6アルキル)2であり;R2は、アリール、C1
    6アルキル、C3−C6シクロアルキル、又は4−シク
    ロヘキサノールであり;R3は、O(CH2)2、又はO(C
    2)3であり;R4及びR5は、場合により、独立にCO
    (CH2)2CH3、CO(CH2)3CH3、C1−C6アルキル
    であるか、又はR4及びR5は、それらが結合している窒
    素と共にピペリジン、モルホリン、ピロリジン、3−メ
    チルピロリジン、3,3−ジメチルピロリジン、3,4−
    ジメチルピロリジン、アゼピン、又はピペコリンを形成
    し;R6は、OH、O(C1−C6アルキル)、O(アリー
    ル)、O((C1−C6アルキル)アリール)、OCH2
    2シアノ、O((C1−C6アルキル)C1−C6アルコー
    ル)、OSO2CH3、OSO264CH3、SH、S
    (C1−C6アルキル)、シアノ、ハロ、 【化2】 (式中、R7及びR8は、独立にH、C1−C6アルキル、
    2−ヒドロキシエチル、もしくは2−フルオロエチルを
    表すか、又はR7及びR8の両方が窒素と一緒になって、
    ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、もしくはモルホリ
    ンである環であって、場合により1又は2のメチル基で
    置換され得る環を形成する)、又は 【化3】 (式中、R10及びR11は、独立にH又はC1−C2アルキ
    ルを表すか、又はR10及びR11の両方が窒素と一緒にな
    って、ピロリジン、ピペリジン、アゼピン、もしくはモ
    ルホリンである環であって、場合により1又は2のメチ
    ル基で置換され得る環を表し、 R12は、水素、メチル、又はエチルである)である]の
    化合物、及びその薬学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 R6が、−OH、−OCH3、−OCH2
    CH3、−O(CH2)2CH3、−O(CH2)3CH3、−O
    −CH2−フェニル、−O(CH2)2OH、−SCH3、−
    SCH2CH3、−N(CH3)2、−NHCH3、又はシア
    ノである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 3−(α−(ジメチルアミノ)−4−(2−
    ピペリジノエトキシ)ベンジル)−6−ヒドロキシ−2−
    (4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾ(b)チオフェン又
    はその薬学的に許容し得る塩である請求項2に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 薬学的に許容し得る担体、希釈剤又は賦
    形剤と組み合わせて、請求項1に記載の化合物、及び場
    合により効果的な量のエストロゲン又はプロゲスチンを
    含んでなる閉経後症候群に使用するための医薬組成物。
  5. 【請求項5】 包装材及び該包装材中に入れられた薬剤
    を含んでなる製品であって、前記薬剤が、 1)閉経後症候群に関連する様々な医学的兆候、及び 2)エストロゲン依存性の疾患から選択される病気の処
    置に効果的であって、 前記包装材は、前記薬剤が前記病気の1つを処置するた
    めに使用し得ることを表示するラベルを含んでなり、 前記薬剤は、請求項1に記載の式(I)の化合物からな
    る群から選択される製品。
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