JPH11501213A - 植物由来の修飾澱粉、その澱粉を合成する植物、およびその調製のプロセス - Google Patents

植物由来の修飾澱粉、その澱粉を合成する植物、およびその調製のプロセス

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JPH11501213A JP8526617A JP52661796A JPH11501213A JP H11501213 A JPH11501213 A JP H11501213A JP 8526617 A JP8526617 A JP 8526617A JP 52661796 A JP52661796 A JP 52661796A JP H11501213 A JPH11501213 A JP H11501213A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、不均化酵素(D酵素)の活性の減少により修飾澱粉を合成するトランスジェニック植物細胞および植物について開示する。さらに、これらの植物細胞および植物において合成された澱粉について開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 植物由来の修飾澱粉、その澱粉を合成する植物、 およびその調製のプロセス 本発明は、遺伝子操作修飾により、修飾澱粉、特に修飾されたペースト化特性 を有し野生型植物において合成される澱粉と比較してリン酸含量が増加した澱粉 を合成するトランスジェニック植物に関する。さらに、本発明は、これらの植物 から単離可能な修飾澱粉と共に、該トランスジェニック植物を産生するプロセス に関する。本発明はまた、該酵素活性の低下を示し、修飾澱粉を合成するトラン スジェニック植物の産生に、不均化酵素(EC2.4.1.25)をコードするDNA配列の利 用にも関する。 植物界における主な保存物質の一つを表す多糖類澱粉は、食品産業での使用に 加えて、工業製品生産の原料の再生資源としても広く用いられている。可能な限 り多くの領域でこの原料を利用しやすくするためには、多様な物質を得て、これ を製造産業のそれぞれの需要に適応させることが重要である。 澱粉は化学的に均一な基本成分、すなわちグルコースで構成されているが、こ れは均一な原料を表していない。むしろ、澱粉は、その分岐程度およびグルコー ス鎖の分岐の発生が互いに異なる様々なタイプの分子から非常に複雑な混合物を 構成している。特に、α-1,4-相互結合グルコース分子で構成される基本的に分 岐のないポリマーであるアミロース澱粉と、逆に異なる分岐程度を有するグルコ ースの混合物であるアミロペクチン澱粉とは異なる。分岐はα-1,6-グリコシド 相互結合に起因する。 主に、分岐の程度、アミロース/アミロペクチン比、リン酸基の存在と共に平 均的な鎖の長さによって決定される澱粉の分子構造により、澱粉またはその水溶 液の本質的な機能特性が決定される。本質的な機能特性の例は、溶解性、老化現 象、薄膜形成特性、粘度、色の安定性、ペースト化特性すなわち結合および接着 特性、ならびに低温安定性である。澱粉粒子径もまた、様々な使用にとって重要 となりうる。 植物から単離した澱粉はしばしば、化学修飾によって工業的利用に合うよう適 合されるが、これは概して時間と費用が非常にかかる。したがって、その特性が 製造産業の要件をすでに満たしている修飾澱粉を、植物中で直接合成してこれら の植物から修飾澱粉を単離する可能性を探ることが望ましいと考えられる。 野生型の植物において産生される澱粉と比較して、修飾された澱粉を合成する 植物を産生する従来の手段は、古典的な品種改良法および変異株の産生である。 例えば、トウモロコシでは、トウモロコシ変種(ロウ質のトウモロコシ)と共に 、修飾された粘度特性を有する澱粉を合成する変異株(米国特許明細書第5,331,1 08号)が、ほぼ100%アミロペクチンからなる澱粉を作り出すことによって確立さ れた(アカスカ(Akasuka)およびネルソン(Nelson),J.Biol.Chem.241(1966),2280 〜2285)。 または、修飾特性を有する澱粉を合成する植物は、遺伝子操作によって作成す ることが可能である。例えば、これらの植物において合成される澱粉を修飾する 目的で、ジャガイモ植物を遺伝的に修飾したケースが幾つか記載されている(例 えば、国際公開公報第92/11376号;国際公開公報第92/14827号)。植物中での修 飾澱粉の産生が成功した例もあったが、野生型植物において合成された澱粉と比 較して修飾された澱粉、および特殊な工業製造プロセスにおいて好ましくは有用 な澱粉の産生プロセスは依然として必要である。 したがって、本発明の根底にある課題は、植物において自然に合成される澱粉 とはその物理化学的特性が異なり、従って特殊な目的により有用な修飾澱粉を合 成する植物を、そのような植物の産生プロセスと共に提供することである。 この課題は、請求の範囲に特徴づけられる態様の提供によって解決される。 従って、本発明は、細胞外DNA配列の導入および発現によって、または不均化 酵素をコードする遺伝子への変異導入のいずれかによって、非形質転換細胞と比 較して、「不均化酵素」(4-α-グルカノトランスフェラーゼとも言う;EC 2.4.1 .25;以降D酵素と呼ぶ)の活性が低下したトランスジェニック植物細胞に関する 。 そのような細胞を含有し野生型植物と比較してD酵素の活性の低下を示すトラ ンスジェニック植物が、植物中で自然に合成される澱粉とはその物理化学的特性 が非常に異なる修飾澱粉を合成することは驚くべき発見であった。これらの植物 において合成される澱粉の水溶液は、例えば、野生型植物において合成される澱 粉と比較して明らかに修飾された粘度作用を示す。野生型植物と比較したD酵素 活性 の低下とは、これらの植物が野生型植物のD酵素活性のわずか50%、好ましくは2 5%未満、および最も好ましくは10%未満しか示さないことを意味する。 D酵素は、1,4-α-Dグルカンから別の1,4-α-Dグルカンまたはグルコースへの グルカンの転移を触媒する酵素として定義される。有効なグルカン供与体は、マ ルトオリゴ糖類、可溶性澱粉、ならびにアミロペクチンである(タカハ(Takaha) ら、J.Biol.Chem.268(1993),1391〜1396)。概して、マルトテトラオースが供与 体でなければ、マルトース基がトランスファーされる。マルトテトラオースが供 与体である場合、マルトトリオースがトランスファーされる。 「細胞外DNA配列」とは、導入されたDNA配列が形質転換植物細胞に関してヘテ ロ接合体である、すなわち異なる遺伝的背景を有する細胞に由来するか、または 形質転換細胞に関してホモ接合体のいずれかであるが、ホモ接合体である場合、 形質転換細胞のゲノム中の天然の環境には位置しないことを意味する。これは、 細胞外DNA配列が自然には生じないゲノム中の位置に存在し、自然にはそれに隣 接しない遺伝子に隣接していることを意味する。 「発現」とは、細胞外DNA配列が少なくとも細胞内で転写されることを意味す る。これが蛋白をコードする場合には、この用語には翻訳も含まれる。 本発明による細胞におけるD酵素活性の減少は、基本的に、様々な方法で引き 起こされる。 好ましい態様において、トランスジェニック細胞におけるD酵素活性の低下は 、細胞における機能的D酵素の合成阻害によって得られる。 「合成阻害」とは、内在性D酵素の合成が非形質転換細胞と比較して減少して いることを意味し、好ましくは少なくとも50%、特に、少なくとも75%、および 最も好ましくは少なくとも90%減少している。合成の減少は、例えば、D酵素特 異的抗体を用いるウェスタン・ブロット分析における酵素の検出によって検出す ることができる。D酵素活性はさらに、タカハ(Takaha)ら(J.Biol.Chem.268(1993 ),1391〜1396)の記載に従って検出することができる。D酵素転写物もまた、ノー ザン・ブロット分析によって検出することができる。 「機能的」とは、酵素が上述の天然の酵素活性を示し、この活性が野生型細胞 とほぼ同程度高いことを意味する。本発明に係る細胞におけるD酵素合成の減少 は 、様々な方法で引き起こすことができる。第1の可能性は、細胞またはその調節 領域のゲノムに存在する配列をコードする細胞外D酵素を修飾することである。 それらは例えば、トランスポゾン変異発生、その他の従来の変異発生法、また は「遺伝子標識」によって不活化することができ、それにより、細胞外D酵素の 合成が、非常にまたは完全に阻害される。 ゲノム配列を修飾する可能性として、例えば、遺伝子破壊、挿入、欠失、組換 え、付加等が含まれる。 D酵素をコードするゲノムDNA配列の完全な不活化の他に、細胞内に機能的D酵 素がもはや合成されないようにそれらを修飾することも考えられる。 もう一つの可能性は、細胞内に内在性の形で存在するD酵素に対する遺伝子の 転写または翻訳を破壊することである。そのようにする技術は当技術分野では既 知である。 好ましい態様において、機能的D酵素の合成の減少は、アンチセンス効果によ り本発明に係る細胞において起こる。 もう一つの好ましい態様において、D酵素をコードする転写物を特異的に開裂 するリボザイムの発現により、機能的D酵素の合成の減少が本発明に係る細胞に おいて起こる。特に、アンチセンス効果を引き起こす配列と組み合わせたリボザ イム、すなわちD酵素転写物に相補的なリボザイムが好ましい。 機能的D酵素の合成を減少させるもう一つの可能性は、共抑制効果の利用であ る。 植物細胞においてD酵素活性を低下させるもう一つの可能性は、すでに合成さ れたD酵素の不活化にある。 好ましい態様において、細胞外DNA配列はD酵素活性の低下を引き起こすポリペ プチドをコードする。ここで考えられるのは、例えばD酵素特異的抗体の発現で ある。 細胞外DNA配列をトランスジェニック細胞において発現させる場合、植物細胞 において転写を可能にする調節要素と結合させる。そのような要素の例は、例え ばプロモーターである。原則として、植物細胞において活性を示すいかなるプロ モーターも、発現に用いることができる。プロモーターは、植物プロモーターで あ ってもウイルスプロモーターであってもよい。プロモーターは、細胞外DNA配列 と共に用いる植物種に関して、ホモ接合であってもヘテロ接合であってもよい。 カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター(オーデル(Odell)ら,Nature 313(1985),810〜812)のように構成的発現を可能にするプロモーター、および外 的要因(例えば、国際公開公報第93/07279号参照)によって決定される特定の時点 でのみ、または植物の特定の組織(例えば、ストックハウス(Stockhaus)ら、EMBO J.8(1989),2245〜2251)においてのみ次の配列の発現に至るプロモーターととも に、国際公開公報第94/01571号に記述されるプロモーター構成物が適当である。 好ましくは、プロモーターは、植物の典型的な「くぼみ(sink)」器官において活 性を示すプロモーターを用いる。「くぼみ」組織は、光合成活性のある組織に結 合した二酸化炭素の真の運び役として定義される。典型的なくぼみ器官は、例え ば根、花、および貯蔵器官である。本発明に係るプロセスにおいて、好ましくは 形質転換すべき植物の澱粉貯蔵器官において活性なプロモーターを用いる。可能 性のある澱粉貯蔵器官は、例えば、様々な穀類、トウモロコシ、米、および豆の 種子、ならびにジャガイモの塊茎である。例えば、アシル基キャリア蛋白遺伝子 のプロモーター(バーソン(Baerson)ら、Plant Mol.Biol.22(1993),255〜267)と 共に、他の植物種と共にそら豆において種子特異的発現を可能にする、ビシアフ ァーバ(Vicia faba)由来のUSPプロモーター(フィードラー(Fiedler)ら,Plant M ol.Bio1.22(1993),669〜679,;バウムライン(Baumlein)ら,Mol.Gen.Genet.225(1 991),459〜467)が知られている。トウモロコシ粒の内胚乳において活性があるこ とがわかっているプロモーターは、例えば、ゼイン遺伝子のプロモーター(ペダ ーセン(Pedersen)ら,Cell 29(1982),1015〜1026;クアットロチオ(Quattrocchi o)ら,Plant Mol.Biol.15(1990),81〜93)である。ジャガイモの形質転換には、B 33プロモーター(ロシャ-ソサ(Rocha-Sosa)ら,EMBO J.8(1989),23〜29)のように 塊茎特異的発現を可能にするパラチンクラスI遺伝子のプロモーターが特に用い られるが、これに限定されるわけではない。 制御要素は、プロモーターの他に、転写をさらに減少させるDNA配列、例えば 、いわゆるエンハンサー要素も含まれうる。そのような領域は、ウイルス遺伝子 からもしくは適当な真核生物遺伝子から得てもよく、または合成して産生させて も よい。それらは、用いるプロモーターに関してホモ接合であってもヘテロ接合で あってもよい。 細胞外DNA配列がポリペプチドをコードしている場合には、転写領域に存在し 、合成されたRNAのそれぞれの蛋白へのより効率のよい翻訳を可能にする配列、 例えば、いわゆる翻訳エンハンサーとさらに結合させてもよい。 調節要素にはさらに、転写を正確に終了させ、または転写物の安定化において 機能を有すると言われるポリAテールに転写物を付加するのに役立つ配列が含ま れていてもよい。そのような要素は文献に記載されており、自由に交換可能であ る。そのような終止配列の例は、ノパリン・シンターゼ遺伝子(NOS遺伝子)もし くはアグロバクテリア由来のオクトピン・シンターゼ遺伝子(ジーレン(Gielen) ら,EMBO J.8(1989),23〜29)のポリアデニル化シグナルを含む3'-非翻訳領域、ま たは大豆由来の保存蛋白の遺伝子の3'-非翻訳領域、並びにリブロース-1,5-ビス フォスフェートカルボキシラーゼの小さいサブユニットの遺伝子(ssRUBISCO)で ある。 アンチセンスRNAが発現され機能的D酵素の合成が減少する場合、該RNAをコー ドしている細胞外DNA配列は、原則としてD酵素をコードしており細胞におけるア ンチセンス効果を引き起こすために十分に高い相同性を示していれば、いかなる DNA配列であってもよい。好ましくは、植物由来のDNA配列を用いる。用いるDNA 配列は、好ましくは形質転換すべき植物種に関してホモ接合起源である。しかし 、その他の種由来のDNA配列もまた、それが形質転換すべき種の内在性DNA配列に 対する相同性がアンチセンス効果を可能にするほど充分高いことが保証される限 り、用いてもよい。相同性は80%以上であるべきで、好ましくは90%以上、最も 好ましくは95%以上である。 最小で長さ15 bpの配列を用いてもよい。しかし、より短い配列を用いても、 阻害効果はなくならない。好ましくは、100〜500塩基対の長さを有するより長い 配列を用いる。有効なアンチセンス阻害を得るためには、特に、500塩基対以上 の長さの配列を用いる。概して、5000塩基対より短い配列が用いられ、好ましく は2500塩基対より短い配列が用いられる。 好ましい態様において、本発明に係る細胞は、D酵素をコードするジャガイモ 由来のDNA配列、またはそのような配列の一部、特にタカハ(Takaha)ら(J.Biol. Ch em.268(1993),1391〜1396)(GenEMBLデータバンクにおいて寄託番号X68664によ って入手可能)が記述したDNA配列の一部によって形質転換されたトランスジェニ ックジャガイモ細胞である。 しかし、D酵素をコードしており、その他の有機体、特にその他の植物種から 、例えばハイブリダイゼーションおよびその他の標準技法を用い、既知の配列に より、単離可能な、その他のDNA配列を用いることが可能である。 適当なリボザイムを用いたトランスジェニック植物細胞のD酵素合成阻害には 様々な可能性がある。 リボザイムは、特異的標的配列でRNA分子を開裂することができる触媒的に活 性なRNA分子である。遺伝子工学技法によって、リボザイムの特異性を修飾する ことができる。リボザイムには様々なクラスが存在する。特定の遺伝子の転写物 を特異的に開裂させる目的で実践応用するためには、2つの異なるグループの代 表的リボザイムを好ましくは用いる。第一のグループは、グループ1イントロン リボザイムに属するリボザイムである。第二のグループは、いわゆる「ハンマー ヘッド」モチーフの構造的特徴により特徴づけられるリボザイムである。標的RN A分子の特異的認識は、該モチーフに隣接する配列を修飾することによって修飾 することができる。これらの配列は、触媒反応およびそれにより標的分子の開裂 が起こる部位において、標的分子における配列との塩基対形成により決定される 。有効な開裂に必要な配列の条件は極めて少ないため、ほとんどいかなるRNA分 子に関しても特異的リボザイムを開発することは原則として可能であると考えら れる。したがって、D酵素活性が低下した遺伝的に修飾された植物細胞もまた、 以下を含む、植物への組換え二本鎖DNA分子の導入および発現によって作製して もよい: (a) 植物において機能的なプロモーター (b) リボザイムの触媒ドメインをコードし、標的分子の配列に相同的なDNA配列 に隣接しているDNA配列、および (c) 必要に応じて、転写終了およびRNA分子のポリアデニル化に関する植物にお いて機能的なシグナル。 (b)で言及した配列に、例えばSCMoウイルス(デビース(Davies)ら,Virology 17 7(1990),216〜224)のサテライトDNAの触媒ドメイン、またはTobRウイルス(ステ イ ネッケ(Steinecke)ら,EMBO J.11(1992),1525〜1530;ハセロフ(Haseloff)および ゲルラック(Gerlach),Nature 334(1988),585〜591)のサテライトDNAの触媒ドメ インがコードされていてもよい。触媒ドメインに隣接しているDNA配列には、内 在性D酵素遺伝子の配列に相同なDNA配列が含まれる。 本発明に係るトランスジェニック植物細胞は、原則としていかなる植物種由来 であってもよく、特にD酵素活性を有する蛋白を発現する植物に由来していても よい。双子葉植物ならびに単子葉植物も関係する。好ましくはプロセスは、有用 な植物、特に穀類、米、ジャガイモ、豆、またはキャッサバのように、貯蔵物質 として澱粉を合成し、澱粉貯蔵器官を形成する植物に適用する。 穀類では、特にポールス(Poales)目に属する単子葉植物、好ましくはイネ科( Poaceae)の植物と理解される。そのような植物の例は、カラスムギ属(オート麦 )、小麦属(小麦)、ライ麦属(ライ麦)、大麦属(大麦)、稲属(米)、キビ、ペニシ ータム(Pennisetum)、アワ属、モロコシ(雑穀)、トウモロコシ属(トウモロコシ) 等に属する植物である。澱粉貯蔵マメ科の例は、エンドウ豆属(例えば、白エン ドウ)、ヤハズエンドウ属(例えば、そら豆)、エジプト豆属(例えば、Cicer arie tinum)、レンズ豆属(例えばLens culinaris)、インゲン豆属(例えば、インゲン 豆およびPhaseolus coccineus)等のいくつかの種である。 植物細胞において、ポリペプチド、アンチセンスRNAまたはリボザイム等の合 成を可能にする発現カセットの産生に関しては、大腸菌に対する複製シグナルお よび選択した形質転換バクテリア細胞に対するマーカー遺伝子を含む多くのクロ ーニングベクターが利用できる。そのようなベクターの例は、pBR322、pUC系、M 13mp系、pACYC184、等である。従来のクローニング法は文献に頻繁に記述されて いる(例えば、サムブルック(Sambrook)ら,「分子クローニング:研究室マニュア ル(Molecular Cloning;ALaboratory Manual)」(1989),Cold Spring Harbor,NY ,Cold Spring Harbor Laboratory Press)。 植物宿主細胞への発現カセットの導入に関しては、多くの技法が利用できる。 これらの技法には、形質転換の手段として、アグロバクテリウム・ツメファシエ ンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾジェネス(Ag robacterium rhizogenes)を用いるT-DNAによる植物細胞の形質転換、プロトプラ ストの融合、インジェクション、DNAの電気穿孔、その他の可能性と共にバイオ リスティック法によるDNAの導入が含まれる。 上記の発現カセットは、好ましくはプラスミド、特に植物細胞の形質転換に適 し、発現カセットの植物ゲノムへの組み込みを可能にするプラスミドを用いて植 物細胞に導入する。植物細胞へのDNAのインジェクションおよび電気穿孔に関し ては、用いるプラスミドに関する特異的必要条件はない。pUC誘導体などの単純 なプラスミドを用いてもよい。しかし、そのように形質転換された細胞から完全 な植物体を再生させる場合には、選択的マーカー遺伝子の存在が必要である。 植物細胞への導入法によってはさらなるDNA配列を必要としてもよい。例えば 、TiまたはRiプラスミドを植物細胞の形質転換に用いる場合には、導入すべき遺 伝子の隣接領域として、TiおよびRiプラスミドT-DNAの少なくとも右境界域、し かししばしば左右境界域を結合しなければならない。 次に、植物細胞のインジェクションの結果、植物細胞の染色体中に新しい遺伝 子を含むT-DNAが取り込まれる。 アグロバクテリアを用いる形質転換に関しては、導入すべきDNAをまず、特殊 なプラスミド、例えば、中間またはバイナリーベクターにクローニングしなけれ ばならない。中間ベクターは、ヘルパープラスミドを用いた結合によって、アグ ロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)に転移させる ことができ、次に、T-DNAにおける配列と相同な配列によるホモ接合組換えによ って、アグロバクテリアのTiまたはRiプラスミドの中に組み込むことができる。 これらのプラスミドにより、T-DNAのトランスファーに必要なvir領域がさらに付 加される。 アグロバクテリアにおいて複製しない中間ベクターとは対照的に、バイナリー ベクターは大腸菌においてもアグロバクテリアにおいても複製することが可能で ある。それらは、選択マーカー遺伝子、およびT-DNAの左右境界域に隣接してい るリンカーまたはポリリンカーを有し、アグロバクテリア(ホルスターズ(Holste rs)ら,Mol.Gen.Genet.163(1978),181〜187)において直接形質転換できる。既知 のバイナリーベクターは、例えば、市販の(Clontech Laboratories,Inc.,USA) ベク 66(1990),221〜230)またはベクターpBin19(ビーバン(Bevan),Nucl.Acids Res.12 (1984),8711〜8721)である。 新しい遺伝子を含むT-DNAの植物細胞へのトランスファーに関しては、集中的 な研究作業が行われ、欧州特許第120516号に十分に記載されている;ヘーケマ(H oekema),「植物バイナリーシステム(The Binary Plant Vector System)Offsetdr ukkerij Kanters B.V.」,Alblasserdam(1985)第5章;フレイリー(Fraley)ら,C rit.Rev.Plant.Sci.,4(1986),1〜46およびアン(An)ら,EMBO J.4(1985),277〜287 )。 DNAを植物細胞にトランスファーするためには、植物外植片をアグロバクテリ ウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウ ム・リゾジェネス(Agrobacterium rhizogenes)と共培養することが適当である。 感染した植物材料(例えば、葉の外植片、幹の一部、プロトプラストおよび根、 または懸濁培養植物細胞)から、形質転換細胞を選択するために抗生物質または バイオザイド(biozide)を含む適当な培地中で、完全な植物体を再生することが できる。そのようにして得られた植物体は次に、導入DNAの有無に関して調べる ことができる。 アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を用い た双子葉植物のTiプラスミドベクター系による形質転換は非常に確立された方法 であるが、より最近の研究により、単子葉植物もアグロバクテリアに基づくベク ターによっておそらく形質転換されることが示された(チャン(Chan)ら,Plant Mo l.Biol.22(1993),491〜506;ヒエイ(Hiei)ら,Plant J.6(1994),271〜282;デン( Deng)ら,Science in China 33(1990),28〜34;ウィルミンク(Wilmink)ら,Plant Cell Reports 11(1992),76〜80;メイ(May)ら,Bio/Technology 13(1995),486〜4 92;コナー(Conner)およびドミッセ(Domisse),Int.J.Plant Sci.153(1992),550 〜555;リッチー(Ritchie)ら,Transgenic Res.2(1993),252〜265)。 単子葉植物の形質転換に関するもう一つの系は、バイオリスティックアプロー チによる形質転換(ワン(Wan)およびレモー(Lemaux),Plant Physiol.104(1994),3 7〜48;ベジル(Vasil)ら,Biol/Technology 11(1993),1553〜1558;リタラ(Rital a)ら,Plant Mol.Biol.24(1994),317〜325;スペンサー(Spencer)ら,Theor.Appl. Genet.79(1990),625〜631)、プロトプラスト形質転換、部分透過可能な細胞の電 気穿孔、ガラス繊維を用いたDNAの導入である。 特に、トウモロコシの形質転換は文献に様々に記述されている(例えば、国際 公開公報第95/06128号、欧州特許第0 513 849号;欧州特許第0 465 875号;フロ ム(Fromm)ら,Biotechnology 8(1990),833〜844;ゴードン-カム(Gordon-Kamm)ら ,Plant Cell 2(1990),603〜618;コジール(Koziel)ら,Biotechnology 11(1993), 194〜200参照)。欧州特許第292 435号は、粘液の少なくもろい、顆粒状のトウモ ロコシカルスから繁殖力のある植物体を得ることが可能なプロセスを記述してい る。これに関連して、シリト(Shillito)ら(BioTechnology 7(1989),581)は、繁 殖可能な植物体への再生には、植物に再生可能な分割されたプロトプラストの培 養物から産生可能なカルス懸濁培養から出発することが必要であることを認めた 。7〜8ケ月間のインビトロ培養後、シリトらは、形態および繁殖能に関して異 常を示す生存可能な後代を示す植物を得ている。 プリオリ(Prioli)およびゾンダール(Sondahl)(Bio/Technology 7(1989),589 )は、カテト(Cateto)トウモロコシ近交系Cat 100-1のトウモロコシプロトプラ ストからの繁殖可能な植物体の再生および産生を記述している。著者らは、繁殖 可能植物体へのプロトプラストの再生は、遺伝子型、供与細胞の生理学的状態お よび培養条件などの様々な要因に依存すると想定している。その他の穀類種の形 質転換の成功例は、例えば、大麦(ワン(Wan)およびレモー(Lemaux)、前記;リタ ラ(Ritala)ら、前記)および小麦(ネーラ(Nehra)ら,Plant J.5(1994),285〜297) に関して、すでに記載されている。 導入されたDNAが植物細胞のゲノムにいったん組み込まれると、それは通常そ の場で安定し、もとの形質転換細胞の後代にも含まれる。通常、バイオザイド(b iozide)またはカナマイシン、G 418、ブレオマイシン、ヒグロマイシン、もしく はフォスフィノトリシンなどの抗生物質に対して形質転換植物細胞を耐性にする 選択マーカーを含有する。したがって、個々に選択したマーカーによって、導入 DNAを欠く細胞から形質転換した細胞の選択が可能になるはずである。 形質転換細胞は通常の方法で植物体内で増殖する(マコーミック(McCormick)ら ,Plant Cell Reports 5(1986),81〜84も参照)。得られた植物体は正常に増殖す る ことができ、同じ形質転換した遺伝子情報またはその他の遺伝子情報を有する植 物体と交雑可能である。そこから得られたハイブリッド個体は対応する表現型特 性を有する。 表現型特性が安定的に維持され後代に伝わるようにするため、2世代以上を栽 培すべきである。対応する表現型またはその他の特性が維持されていることを確 認するためには、種子を収穫すべきである。 本発明の主題は、本発明に係る上術のトランスジェニック細胞を含む植物であ る。そのような植物は、例えば、実施例に記載するような微生物学的プロセスに よって本発明に係る植物細胞から再生されうる。「植物」という語はまた、個々 の器官(葉、根、茎)等、収穫可能な部分、組織等の植物の部分を指す。収穫可能 な部分は、例えば種子、塊茎、光合成組織、貯蔵根等である。 本発明はさらに、上術のトランスジェニック植物細胞を含む本発明の植物の繁 殖材料に関する。その例は、果実、種子、挿し木、貯蔵根、塊茎等である。 D酵素活性の低下により、その物理化学的特性に関して異なる、特に野生型植 物において合成される澱粉とはそのリン酸含量ならびにペースト化特性が異なる 修飾澱粉が、本発明に係る細胞および植物体において合成される。 したがって、本発明のもう一つの主題物質は、野生型植物と比較してD酵素活 性の低下を示す本発明に係る細胞、植物、または植物の繁殖材料から得ることが できる澱粉である。 D酵素の合成が阻害されている本発明に係る植物細胞および植物体から得られ る澱粉は、野生型植物から単離可能な澱粉の特徴と大きく異なる特徴、例えば、 修飾されたペースト化特性を示す。この変動は、野生型澱粉からの水溶液と比較 して該澱粉の水溶液の修飾粘度に現れる(図3、4、5および6参照)。 粘度特性を決定するために用いられる従来の試験法は、いわゆるブラベンダー (Brabender)試験である。この試験は、例えばビスコグラフE(Viskograph E)とし て知られる機器を用いて実施する。この機器は、とりわけブラベンダーOHGデュ ースブルグ社(Brabender OHG Duisburg)(ドイツ)により生産され、販売されてい る。 試験は、本質的に澱粉顆粒の水和および膨張が始まったときに決定するため、 水の存在下でまず澱粉を加熱することを含む。ゼラチン化またはペースト化とも 呼ばれるこのプロセスは、水素結合の崩壊によって引き起こされ、澱粉懸濁液の 粘度の測定可能な増加と相関する。ゼラチン化後、さらに温度が上昇すると、澱 粉粒子の完全な溶解および粘度の減少が起こるが、ゼラチン化直後の温度低下は 典型的に、粘度の増加をもたらす(図6参照)。ブラベンダー試験の結果は、時間 依存的な粘度を示す曲線であり、まずゼラチン化温度を超える温度上昇が認めら れ、その後冷却する。 概して、ブラベンダー曲線の分析は、ペースト化温度、加熱時の最大粘度、延 長沸騰後の粘度、冷却時の粘度の増加、および冷却後の粘度を決定するのに役立 つ。これらのパラメーターは、様々な応用に有用であるばかりか、澱粉の性質を 決定する重要な特徴を表す。さらに、本発明に係るD酵素活性の低下した植物細 胞および植物体から得られる澱粉は、野生型植物からの澱粉と比較して、リン酸 含量の増加を示し、特に野生型植物澱粉のリン酸含量より少なくとも10%高い、 好ましくは20%高いリン酸含量を示す。 本発明における「修飾澱粉」という語は、その物理化学的特性に関して野生型 澱粉とは異なる澱粉、特に野生型澱粉と比較して修飾されたペースト化特性を示 し、その水溶液が野生型澱粉の水溶液と比較して修飾された粘度を示す澱粉を指 すと理解される。粘度は、好ましくはブラベンダービスコグラフによって測定す る。さらに、このようにして修飾された澱粉は、野生型澱粉と比較してリン酸含 量の増加を示す。該澱粉のリン酸含量は、野生型澱粉のリン酸含量より少なくと も10%、好ましくは20%、および最も好ましくは30%高い。 本発明の主題であるこのように修飾された澱粉は、図3、4および5に示され たブラベンダー曲線の特徴を示す。ブラベンダービスコグラフによって粘度を決 定するため、実施例4で言及する条件下での修飾澱粉は、特に、以下の特徴的値 の少なくとも1つまたはこれらの値の組み合わせを示す: ペースト化温度67.3±0.0℃、 最大粘度2823.7±82.0 BU 保持時間開始時の粘度1517.3±62.3 BU 冷却時間開始時の粘度641.3±19.7 BU 冷却後の粘度998.0±18.3 BU。 測定精度の限界内では、これらの平均値は、修飾澱粉に関する前記特徴値が以 下の値となるように、上記の値の上下に10%変動してもよい: ペースト化温度67.3±6.7℃、 最大粘度2824±283 BU 保持時間開始時の粘度1517.3±152 BU 冷却時間開始時の粘度641±65 BU 冷却後の粘度998±100 BU。 修飾澱粉は通常、上記の特徴値の少なくとも一つを示し、好ましくはこれらの 値の一つ以上の組み合わせを示す。最も好ましくは全ての値が示した範囲内にあ る。 アンチセンス技術の応用によって、さらに、D酵素をコードするDNA配列の発現 が様々な程度で阻害され、したがってD酵素活性が様々な程度に減少した植物体 を産生することが可能である。D酵素活性の減少の程度に応じて、そのようなト ランスジェニック植物は、そのペースト化作用およびリン酸含量に関して野生型 植物から得た澱粉とは大きく異なる、または少し異なる澱粉を合成する。 一般に、そのように修飾された澱粉は、野生型植物の澱粉と比較して以下の特 性を示す: 1.加熱時の最大粘度がより大きい 2.冷却後の粘度がより大きい。 澱粉は、「澱粉ハンドブック(Handbuch der Starke)」(1巻、マックス・ウル マン(Max Ullman)編、1974,Paul Parey Verlag,Berlin,Germany)またはモリソ ン(Morrison)およびカーカラス(Karkalas)(Methods in Plant BIochemistry,2( 1990),323〜352;Academic Press Ltd.,London)に記載されたように、従来の方 法に従って単離する。 本発明の澱粉は、当業者に既知の方法に従って修飾してもよい;修飾系ととも に非修飾系においても、それらは食品および非食品における様々な利用に適して いる。 基本的に、澱粉利用の可能性は大きく2つの分野に分類できる。一つの分野は 、澱粉の加水分解産物、本質的には酵素的または化学的プロセスによって得られ たグルコースおよびグルカン成分を含む。それらは、発酵などのさらなる化学的 修飾およびプロセスのための開始材料として用いることができる。これに関連し て、加水分解プロセスが単純かつ安価に実施できることは重要であるかも知れな い。現在、これはアミログルコシダーゼを用いて実質的に酵素的に実施される。 用いる酵素のアプローチを制限する澱粉構造の変化、例えば、顆粒表面の増加、 より少ない分岐または立体構造による消化性の改善により、加水分解に要する酵 素量を減少させることによってコストが軽減されることが考えられる。 いわゆる天然澱粉としてそのポリマー構造のために澱粉が用いられるその他の 分野は、さらに2つの領域に分類される: 1.食品における利用 澱粉は、様々な食品に対する典型的な添加剤であって、本質的に水性添加剤を 結合する目的を果たし、および/または粘度の増加もしくはゲル形成の増加を引 き起こす。重要な特徴的特性は、例えば、流動および収着作用、膨張およびペー スト化温度、粘度、および濃化作用、澱粉の可溶性、透明性およびペースト構造 、熱、離断および酸抵抗性、老化傾向、薄膜形成能力、凍結/融解抵抗性、消化 性ならびに無機または有機イオンとの複合体形成能である。 2.食品以外における利用 その他の主な適応分野は、様々な生産プロセスにおける補助剤、または技術的 製品の添加剤としての澱粉の利用である。補助剤としての澱粉の利用に関する主 な適応分野は、第一に、紙および厚紙産業である。この分野では、澱粉は主に保 持力(固体の引き留め)のため、固化物質として整粒充填剤および細粒のため、な らびに脱水のために用いられる。さらに、堅さ、硬度、音、握り、つや、なめら かさ、離断強度ならびに表面に関する澱粉の有利な特性が利用されている。 2.1. 紙および厚紙産業 製紙過程では、4つの適応分野、すなわち表面、コーティング、重量および吹 き付けを区別することができる。 表面処理に関する澱粉の必要条件は、本質的に、高度の輝き、相応な粘度、高 度の粘度安定性、良好な薄膜形成ならびにほこりの低発生である。固体内容物の コーティングに用いる場合には、関係する粘度、高度の結合能力ならびに高度の 色素親和性が重要な役割を果たす。塊体に対する添加剤としては、急速、均一、 無駄のない拡散、高い機械的安定性および紙パルプにおける完全な保持性が重要 である。澱粉を吹き付けに用いる場合には、相応な固体含量、高い粘度ならびに 高い結合能力も重要である。 2.2 接着産業 主な適用分野は例えば、接着産業であり、ここでは適用分野は4つの領域に分 割される:純粋な澱粉糊としての利用、特殊化学物質を用いて調製した澱粉糊に おける利用、合成樹脂およびポリマー分散物に対する添加剤としての澱粉の利用 ならびに合成接着剤の拡張剤としての澱粉の利用である。澱粉に基づく接着剤全 体の90%が、段ボール紙、紙袋および紙バッグ、紙およびアルミニウムの合成材 料、箱、ならびに封筒、切手等の水糊の産生に利用される。 2.3 紡績および紡績ケア産業 澱粉の補助剤および添加剤として考えられるもう一つの利用は、紡績および紡 績ケア製品の産生においてである。紡績産業において、以下の4つの適用分野に 分類することができる:整粒剤、すなわち、なめらかにし、織り上げの際の着用 抵抗性の増加と共に、織り上げの際に働く張力に対する保護のためのぎざぎざ作 用(burring behaviour)を強化するための補助剤として、漂白、染色等の、主と して品質を劣化させる前処置後の織物改善剤として、色素拡散防止のための染料 ペースト産生における濃縮剤としての、および織り糸の整経剤のための添加剤と してとしての澱粉の利用。 2.4 建築産業 澱粉の第4の適用領域は、建築材料における添加剤としての利用である。一つ の例は、石膏ボードの産生であり、薄い石膏と混合させた澱粉を水と共にペース ト状にし、石膏ボードの表面に拡散させ、厚紙をボードに結合させる。もう一つ の適用領域は、これを石膏および鉱物繊維と混合することである。予め混合させ たコンクリートにおいて、澱粉を整粒プロセスの減速のために用いてもよい。 2.5 地盤の安定化 さらに、澱粉は、人工的な地盤シフトにおいて水に対する地盤粒子の一時的な 保護のために用いられる地盤安定化手段の産生に有用である。先端技術の知識に 従って、澱粉およびポリマー乳化剤を含む配合製品は、これまで用いられていた 製品と同じ腐食減少および表皮形成減少効果を有すると見なすことができる;し かし、それらはかなり安価である。 2.6 植物保護剤および肥料における澱粉の利用 もう一つの適用分野は、植物保護剤におけるこれらの調製物の特殊な特性の修 飾における澱粉の利用である。例えば澱粉は、植物保護剤および肥料の湿化の改 善に、活性成分の一定量放出に、液体、揮発性および/または臭いがある活性成 分の、微小結晶の安定で変形可能な物質への転化に、相容れない組成の混合に、 および分散低下による効果持続の延長に用いられる。 2.7 薬物、医薬品および化粧品産業 澱粉はまた、薬物、医薬品および化粧品産業の分野で用いてもよい。製薬産業 において、澱粉を錠剤の結合剤として、またはカプセル中の結合剤の希釈に用い てもよい。さらに、澱粉は、飲み込む際に水を吸収し、短時間で活性成分を放出 するにつれ膨張するため、錠剤の崩壊剤としても適している。品質的理由から、 医薬品の流化剤および粉剤がさらに適応分野となる。化粧品分野において、澱粉 は例えば、香水およびサリチル酸などの粉末添加剤の担体として用いてもよい。 澱粉の比較的広範な適応分野は歯磨きである。 2.8 石炭および練炭における添加剤としての澱粉 石炭および練炭における添加剤としての澱粉の利用もまた考えられる。澱粉を 加えることによって、石炭を定量的に塊にし、および/または高品質の練炭にす ることができ、このように練炭の未成熟崩壊を防ぐことができる。バーベキュー 用木炭は付加澱粉を4〜6%、熱発生石炭を0.1〜0.5%含有する。さらに、澱粉 は、これを石炭および練炭に加えると、毒性物質の放出をかなり減少させること ができるため、結合剤として適している。 2.9 鉱石および石炭スラリーの加工 さらに、澱粉は鉱石および石炭スラリーの加工において凝集剤として用いても よい。 2.10 鋳造における添加剤としての澱粉 もう一つの適用分野は、鋳造において物質を加工するための添加剤としての利 用である。様々な鋳造プロセスにおいて、結合剤と混合した砂から産生された中 心核が必要とされる。今日では、最も一般的に用いられている結合剤は、たいて いの場合、膨張する澱粉である修飾澱粉と混合したベントナイトである。 澱粉を加える目的は、結合力の改善と共に、流体抵抗の増加である。加えて、 膨張澱粉は、冷水における分散性、再水和性、砂との良好な混和性、および水の 高い結合能力などの、生産プロセスに対して予めさらに必要な条件を満たす可能 性がある。 2.11 ゴム産業における澱粉の利用 ゴム産業では、澱粉を技術的および視覚的品質の改善のために用いてもよい。 この理由は、表面のつや、握り、および外観の改善である。この目的のために、 低温加硫前に、ゴム物質の粘着性のゴム引き表面上に澱粉を拡散させる。ゴムの 印刷可能性を改善するために用いてもよい。 2.12 皮革代用品の産生 修飾澱粉のもう一つの適用分野は、皮革代用品の産生である。 2.13 合成ポリマーにおける澱粉 プラスチック市場において、以下の適用分野が明らかである:澱粉由来製品の 加工プロセスへの組み込み(澱粉は単なる充填剤で、合成ポリマーと澱粉との間 の直接結合はない)、または澱粉に由来する製品のポリマー産生への組み込み(澱 粉とポリマーは安定な結合を形成する)。 澱粉を純粋な充填剤として用いても、タルカムのような他の物質に匹敵するこ とは不可能である。この状況は、特殊な澱粉特性が有効になる場合、および最終 製品の特性プロフィールがこのように明らかに変化する場合には異なる。一つの 例は、ポリエチレンなどの熱可塑性材料の加工における澱粉製品の利用である。 これによって、澱粉と合成樹脂は、「マスターバッチ」を形成するために、共発 現によって1:1の比で配合し、ここから様々な製品が顆粒化ポリエチレンを用 いた一般的技法によって産生される。ポリエチレン薄膜への澱粉の組み込みは、 水性染料による印刷可能性の改善と共に、中空体における物質透過性の増加、水 蒸気透過性の改善、抗静電気防止作用の改善、抗ブロック作用の改善を引き起こ す。 もう一つの可能性は、ポリウレタンフォームにおける澱粉の利用である。加工 技術の最適化によるばかりでなく澱粉誘導体の適合により、合成ポリマーと澱粉 の水酸基との反応を特異的に調節することが可能である。結果は、澱粉の利用に よって以下の特性プロフィールを有するポリウレタン薄膜である;熱膨張係数の 減少、収縮作用の減少、圧/張力作用の改善、水許容性の変化を伴わない水蒸気 透過性の増加、可燃性およびひび割れの減少、可燃性部分の落下なし、ハロゲン 化物なし、および加齢の減少。現在なお存在する不利な点は、圧および衝突強度 の減少である。 薄膜の製品開発が唯一の選択肢ではない。ポット、プレート、およびボウルな どの固形プラスチック製品は、50%以上の澱粉含量を用いて産生することができ る。さらに、澱粉/ポリマー混合物はそれらがはるかに容易に生体崩壊するとい う長所を付与する。 さらに、それらの水との強い結合能力により、澱粉接合ポリマーは最も重要と なった。これらは、澱粉の骨格を有し、ラジカル連鎖メカニズムの原理に従って 合成モノマーの側面格子を接合した製品である。今日利用できる澱粉接合ポリマ ーの特徴は、結合の改善、および高い粘度での澱粉1g当たり1000 gまでの水の 保持能力である。ここ数年の間に、これらの超吸収剤は、農業分野例えば種子ペ レットと共に、主として衛生分野、例えば、紙おむつやシートなどの製品で用い られている。 組換えDNA技法によって修飾した新しい澱粉の使用に関して決定的なことは、 一方では、構造、水分含量、蛋白含量、脂質含量、繊維含量、灰/リン酸含量、 アミロース/アミロペクチン比、相対モル重量配分、分岐程度、顆粒径、および 結晶と共に形状、ならびに一方では以下の特徴となる特性:流体および吸収作用 、ペースト化温度、粘度、濃化能力、可溶性、ペースト構造、透明度、熱、離断 および酸抵抗性、老化傾向、ゲル形成能力、凍結/融解抵抗性、複合体形成能力 、ヨウ素結合、薄膜形成、接着力、酵素安定性、消化性および反応性である。ト ランスジェニック植物の遺伝子操作による修飾澱粉の産生は、化学または物理的 方法によってさらなる修飾が不要になるような方法で、植物から得た澱粉の特性 を 修飾してもよい。一方で、組換えDNA技法によって修飾された澱粉をさらに化学 修飾してもよく、その結果、上記の特定の適応分野に関して品質のさらなる改善 が起こる。これらの化学修飾は主として当業者には既知である。これらは特に以 下による修飾であり、それによりリン酸、硝酸、硫酸、キサントゲン酸、酢酸、 およびクエン酸澱粉が形成される: − 加熱処理 − 酸処理 − 酸化および − エステル化。 その他の有機酸をエステル化に用いてもよい: − 澱粉エーテルの形成 澱粉アルキルエーテル、O-アリルエーテル、ヒドロキシアルキルエーテル 、O-カルボキシメチルエーテル、N-含有澱粉エーテル、P-含有澱粉エーテルおよ びS-含有澱粉エーテル。 − クロスリンク澱粉の形成 − 澱粉接合ポリマーの形成。 本発明はまた、食品または工業製品の産生への本発明による澱粉の使用に関す る。 さらに、本発明は、野生型澱粉と比較して修飾された澱粉を合成する植物を産 生するために、D酵素の酵素活性を有する酵素をコードするDNA配列の、植物の遺 伝子操作への利用に関する。 本発明において産生され用いられたプラスミドは、特許手続きの目的のための 微生物保管の国際承認に関するブダペスト条約の規定に従って、国際的に認めら れた保管官庁である、ドイツ連邦共和国のブランズウィックにあるドイツ微生物 収集所(DSM)に保管されている。 1993年8月26日に、以下のプラスミドが、ドイツ連邦共和国のブランズウィッ クにあるドイツ微生物収集所所(DSM)に保管された(寄託番号): プラスミド p35SH-anti-D (DSM 8479) 1994年8月10日に、以下のプラスミドが、ドイツ連邦共和国のブランズウィッ ク にあるドイツ微生物収集所所(DSM)に保管された(寄託番号): プラスミド p35S-anti-D (DSM 9365) さらに、1994年10月20日に、以下のプラスミドが、上記保管当局に保管された (寄託番号): プラスミド pBinAR-Hyg (DSM 9505) 図1は、プラスミドp35SH-anti-D(DSM 8479)を示す。 このプラスミドには以下の断片が含まれる: A= 断片A(529 bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)のS35プロモータ ー;CaMVのヌクレオチド6906〜7437を含む。 B= 断片B(2909 bp)は、ジャガイモ由来の不均化酵素のコード領域を含み(タカ ハ(Takaha)ら,J.Biol.Chem.268(1993),1391〜1396;ヌクレオチド303〜1777)、 アンチセンス方向でプロモーターと結合しているDNA断片を含む。 C= 断片C(192 bp)は、TiプラスミドpTiACH5のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル 化シグナル、ヌクレオチド11749〜11939を含む。 プラスミドの長さは約12.7 kbで、形質転換植物細胞におけるヒグロマイシン 耐性の有無によって選択できる。 図2は、プラスミドp35S-anti-D(DSM 9365)を示す。 A= 断片A(529 bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)のS35プロモータ ー;CaMVのヌクレオチド6906〜7437を含む。 B= 断片B(2909 bp)は、ジャガイモ由来の不均化酵素のコード領域を含み(タカ ハ(Takaha)ら,J.Biol.Chem.268(1993),1391〜1396;ヌクレオチド303〜1777)、 アンチセンス方向でプロモーターと結合しているDNA断片を含む。 C= 断片C(192 bp)は、TiプラスミドpTiACH5のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル 化シグナル、ヌクレオチド11749〜11939を含む。 プラスミドの長さは約12.7 kbで、形質転換植物細胞におけるカナマイシン耐 性の有無によって選択できる。 図3は、トランスジェニックジャガイモ株JD1-32由来の澱粉水溶液のブラベン ダー曲線を示す。この曲線は実施例3で説明するように決定した。 以下の用語の意味: Tor トルク [BU] ブラベンダー単位 Temp. 温度 A ペースト化の開始 B 最大粘度 C 保持時間開始 D 冷却時間開始 E 冷却時間終了 F 最終保持時間終了。 青い線は、粘度(ブラベンダー単位で測定)を示す。赤い線は温度プロフィール を示す。 測定条件: 機器:ブラベンダービスコグラフE(Brabender Viskograph E)(ブラベンダーOHG デュースブルグ、ドイツ) 用いた澱粉量:30 g 用いた溶媒量:蒸留水450 ml 攪拌回数:75回転/分 加熱:50℃から96℃まで3℃/分の速度 温度の保持:96℃で30分 冷却:96℃から50℃まで3℃/分の速度 図4は、トランスジェニックジャガイモ株JD1-33由来の澱粉水溶液のブラベン ダー曲線を示す。曲線は実施例3で説明するように決定した。 略語は図3について定義したとおりである。測定条件は、図3に記載した測定 条件と一致する。 図5は、 トランスジェニックジャガイモ株JD1-71由来の澱粉水溶液のブラベ ンダー曲線を示す。曲線は実施例3で説明するように決定した。 略語は図3について定義したとおりである。測定条件は、図3に記載した測定 条件と一致する。 図6は、野生型植物であるジャガイモ、例えばDesireeの澱粉水溶液に関する ブ ラベンダー曲線を示す。曲線は実施例3で説明するように決定した。 略語は図3について定義したとおりである。測定条件は、図3に記載した測定 条件と一致する。 実施例は本発明の説明に役立つ。用いた培地および溶液 20×SSC 塩化ナトリウム 175.3g クエン酸ナトリウム 88.2g 超純水で1000 mlとする 10N 水酸化ナトリウムでpH 7.0に調整 10×MEN 200 mM MOPS 50 mM 酢酸ナトリウム 10 mM EDTA pH 7.0 NSEB緩衝液 0.25 M リン酸ナトリウム緩衝液 pH 7.2 7% SDS 1mM EDTA 1% BSA (重量/体積) 1.クローニングの方法 植物の形質転換には、遺伝子の構築物はバイナリーベクターBin19(ビーバン(B evan)、Nucl.Acids Res.12(1984)、8711〜8720)およびpBinAR Hyg(DSM 9505)に クローン化した。 2.細菌の菌株 バイナリーベクターには、大脳菌のDH5α株(Bethesda Research Laboratorie s、Gaithersburgh、米国)を用いた。それらのプラスミドによるジャガイモ植物 体の形質転換は、アグロバクテリウム・ツメファシェンス(Agrobacterium tume faciens)C58C1 pGV2260株(Debleareら、Nucl.Acids Res.13(1985),4777-4788 )を用いて行った。 3.アグロバクテリウム・ツメファシェンス(Agrobacterium tumefaciens)の 形質転換 法(Nucleic Acids Res.16(1988),9877)を用いて直接形質転換により行った 。形質転換されたアグロバクテリアのプラスミドDNAはバーンボイム(Birnboim) およびドリー(Doly)の方法(Nucleic Acids Res.7(1979),1513-1523)を用 いて単離し、適当な制限酵素消化により切断し、ゲル電気泳動により解析した。 4.ジャガイモの形質転換 無菌培養したジャガイモ(ソラナム・ツベロサム・L(Solanum tuberosum L) 品種名Desiree)の小型の葉10枚にメスで傷をつけたものを2%シヨ糖とアグロバ クテリウム・ツメファシェンス(Agrobacterium tumefaciens)を選択下で一晩 培養した培養液50 μlを加えたMS培地(Murashige&Skoog、Physiol.Plant.15 (1962),473)10 mlに浸した。3分から5分緩やかに振とうした後、暗所でさら に2日間培養した。葉を1.6%グルコース、5 mg/lナフチル酢酸、0.2 mg/lベ ンジルアミノプリン、250 mg/lクラフォラン、50 mg/lカナマイシンもしくは1 mg/lハイグロマイシンBおよび0.80%バクトアガー(Bacto Agar)を含むMS培 地に置いてカルスを誘導した。25℃および3000ルクスで1週間培養後、葉を1.6 %グルコース、1.4 mg/lゼアチンリブロース、20 mg/lナフチル酢酸、20 mg/ lジベレリン酸、250 mg/lクラフォラン、50 mg/lカナマイシンもしくは3 mg/ lハイグロマイシンBおよび0.80%バクトアガーを含むMS培地に置き、シュート を誘導した。 5.DNA断片の放射性標識化 DNA断片の放射性標識化は、ベーリンガー社(Boehringer)(ドイツ)のDNAラン ダムプライマーラベリングキットを用い、製造者による指示に従って行った。 6.ノーザンブロット解析 RNAは標準的なプロトコルに従って植物体の葉組織から抽出した。50 μgのRNA をアガロースゲル上で分離した(1.5%アガロース、1×MEN緩衝液、16.6%ホル ムアルデヒド)。泳動後、ケルを簡単に水洗した。RNAは、20×SSCを用い、ブロ ッティング法によりハイボンドNタイプのナイロンメンブレン(アマシャム、英 国)に転写した。つぎにメンブレンを減圧下で80℃2時間、乾熱処理した。メン ブレンをNSEB緩衝液中で68℃で2時間プレハイブリダイゼーションし、つづいて 放射性標識したプローブの存在下、NSEB緩衝液中で68℃で1晩ハイブリダイゼー ションし た。 7.植物の維持管理 ジャガイモ植物体を温室中、以下の条件で保持した: 明期 22℃、2500ルクスで16時間 暗期 15℃、8時間 湿度 60%。 8.ジャガイモ植物からの澱粉の単離 ジャガイモ塊茎からの澱粉の単離に関して、塊茎をまずジューサーでつぶした 。得られた液を少量の亜硫酸ナトリウムおよび重亜硫酸ナトリウムと混合して、 澱粉が沈殿するように、立てて放置した。澱粉が沈殿した後、上清を除去して、 澱粉を蒸留水で少なくとも3回洗浄した。その後、澱粉を何度かひっくり返しな がら37℃で乾燥させた。 9.澱粉のリン酸含量の定量 澱粉のリン酸含量は、グルコース残基のC-6位に結合したリン酸量を測定する ことによって求めた。この目的のため、澱粉をまず酸加水分解によって加水分解 し、次に、下記の酵素試験を通じて内容物のグルコース-6-リン酸を定量した: 澱粉100 mgを0.7 N HCl500 μl中で100℃で4時間インキュベートした。酸加水 分解の後、混合液10 mlをイミダゾール緩衝液(100 mMイミダゾール、5 mM MgCl2 、pH6.9;2 mM NADP+)600 μlに加えた。混合液中のグルコース-6-リン酸の量 を、酵素であるグルコース-6-リン酸脱水素酵素との反応によって決定した。こ の目的のため、グルコース-6-リン酸脱水素酵素(酵母由来)1 Uを混合液に加え 、形成されたNADPH量を340 nmでの吸光度測定によって求めた。 実施例1 バイナリープラスミドp35SH-anti-Dの構築 D酵素をコードする遺伝子のコード領域のコピーは、合成的して産生させた以 下の2つの配列を有するオリゴヌクレオチドを、ポリメラーゼ連鎖反応のプライ マーとして用いて、ジャガイモの塊茎組織から得たcDNAから調製した。 および 得られた断片は、タカハら(J.Biol.Chem.268(1993),1391〜1396)が示したヌク レオチド配列の303〜1777ヌクレオチドを含む。増幅のために選択したオリゴヌ クレオチドの特異的配列によって、SmaI制限部位が生じるコード鎖の5'末端に 、およびKpnI制限部位が3'末端に導入される。PCR断片を、制限エンドヌクレア ーゼSmaIおよびKpnIによって消化し、SmaIおよびKpnIですでに消化したベク ターpBinAR-Hyg(DSM 9505)の中にライゲーションした。 得られたプラスミドをp35SH-anti-D(DSM 8479)と命名し、図1に示す。 実施例2 バイナリープラスミドp35S-anti-Dの構築 プラスミドp35S-anti-Dを構築するために、第一のプラスミドpBIN19-ACを調製 した。この目的のため、プラスミドpDH51(ピエトルザック(Pietrzak)ら,Nucl.Ac ids Res.14,5857〜5868)からのCaMVの35Sプロモーター(ヌクレオチド6909〜743 7,フランク(Franck)ら,Cell 21,285〜294)を含む529 bpの断片を、制限エンドヌ クレアーゼEcoRIおよびKpnIを用いて単離した。この断片を、EcoRIおよびKpn Iですでに消化したベクターpBIN19(ビーバン(Bevan),Nucl.Acids Res.12(1984 ),8711〜8721)の中にライゲーションし、プラスミドpBIN19Aを得た。 次に、TiプラスミドpTiACH5(ギーレン(Gielen)ら,EMBO J.3,835〜846;ヌクオ チド11749〜11939)のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル化シグナルを含む192 bpの 断片を、プラスミドpAGV40(ヘレナ-エストレラ(Herrera-Estrella)ら,Nature 3 03,209〜213)からのPvuII/HindIII断片として単離した。SphIリンカーをPvuII 制限部位に加えた後、断片をSphIおよびHindIIIですでに消化したベクターpBIN 19-Aの中にライゲーションした。得られたプラスミドをpBIN19-ACと命名した。 プラスミドp35S-anti-Dの構築に関して、実施例1に記載のように得られたPCR 断片を、KpnIおよびSmaIですでに消化したベクターpBIN19-ACの中にライゲー ションした。 得られたプラスミドを図2に示す。 実施例3 D酵素活性の減少したトランスジェニックジャガイモ植物の産生および該植物に お いて合成される澱粉の単離 野生型植物と比較してD酵素活性の減少したトランスジェニックジヤガイモ植 物の産生に関して、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tum efaciens)種のアグロバクテリアをプラスミドp35S-anti-Dによって形質転換した 。プラスミドを、上記のようにアグロバクテリア媒介形質転換による変種Desire eのジャガイモ植物の細胞にトランスファーした。形質転換細胞から完全な植物 体が再生された。形質転換植物は温室条件下で栽培した。植物の遺伝子修飾の成 否は、D酵素をコードする転写物の消失に関するノーザンブロット分析における 全RNAの分析によって評価した。この目的のため、形質転換植物の葉からの全RNA を定法に従って単離し、ゲル電気泳動によってアガロースゲル上で分離して、ナ イロン膜に移して、ジャガイモからのD酵素をコードする領域または該領域の一 部を含む放射活性標識プローブとハイブリダイズさせた。ノーザンブロット分析 において、形質転換が成功した植物は、D酵素遺伝子の特異的転写物を表すバン ドが欠けている。 トランスジェニックジャガイモ植物の異なる4株、すなわちノーザンブロット 分析によってD酵素特異的転写物のごく微量しか、または全く検出されないJD1-3 2、JD1-33、JD1-65およびJD1-71を、それらが合成する澱粉に関してより詳しく 検査した。 この目的のため、澱粉をトランスジェニック植物の塊茎から定法によって単離 した。 実施例4 プラスミドp35S-anti-Dによって形質転換したジャガイモ植物からの澱粉の分析 a) 粘度の定量 トランスジェニックジャガイモ植物から単離した澱粉を、その水溶液の粘度に 関して調べた。 形質転換ジャガイモ植物において合成された澱粉の水溶液の粘度を定量するた め、澱粉各30 gをH2O 450 mlに溶解して、ビスコグラフE(Viskograph E)(ブラベ ンダーOHGデュースブルグ、ドイツ)における分析に用いた。機器は、製造元の勧 告に従って操作した。澱粉水溶液の粘度を定量するために、澱粉懸濁液をまず50 ℃から96℃に3℃/分の速度で加熱した。次に、温度を96℃で30分維持した。そ の後、溶液を96℃から50℃に3℃/分の速度で冷却した。この間、懸濁液を攪拌 し(75回/分)、粘度を測定した(ブラベンダー単位で)。それらの測定結果を、時 間に対する粘度を描写した曲線の形で、図3、4、5および6に示す。図3は、 株JD1-32のトランスジェニックジャガイモ植物の澱粉の典型的なブラベンダー曲 線を示す。図4は、株JD1-33のトランスジェニックジャガイモ植物から単離した 澱粉の典型的なブラベンダー曲線を示す。図5は、株JD1-71のトランスジェニッ クジャガイモ植物から単離した澱粉の典型的なブラベンダー曲線を示す。図6は 、変種Desireeの非形質転換ジャガイモ植物から得た澱粉の典型的なブラベンダ ー曲線を示す。これらの曲線から、3つ全てのトランスジェニック株において、 澱粉はほぼ同一の粘度特性をもって単離できることが明白である。さらに、トラ ンスジェニックジャガイモからの澱粉は、野生型澱粉とは実質的に異なる特性を 示すことも認識できる。示した曲線から、様々な特徴的値を得ることができる。 野生型植物に関しては、以下の特徴的な値が当てはまる。 ペースト化温度、温度および最大粘度に達した温度と共に、異なる温度および 異なる時点でのでの粘度の平均値をブラベンダー単位で標準偏差と共に示す。 プラスミドp35S-anti-Dで形質転換した植物に関して、以下の特徴的な値が当 てはまる。 D酵素活性が大きく減少したトランスジェニックジャガイモ植物からの澱粉に 関して、上記の試験条件下では以下の特徴的な値を決定することができる。 ペースト化温度、67.3±.0℃、 最大粘度、2823.7±82.0 BU、 保持時間開始時の粘度、1517.3±62.3 BU、 冷却時間開始時の粘度、641.3±19.7 BU、 冷却後の粘度、998.0±18.3 BU。 異なるD酵素活性を有する様々なトランスジェニック株の間の測定誤差および 偏差を考慮すると、検出された平均値は、修飾澱粉の特徴的な値が以下の値とな るように上下10%まで変動してもよい: ペースト化温度、67.3±6.7℃、 最大粘度、2824±283 BU、 保持時間開始時の粘度、1517±152 BU 冷却時間開始時の粘度、641±65 BU 冷却後の粘度、998±100 BU。 アンチセンス技術により、D酵素をコードするDNA配列の発現が様々な程度阻害 されている植物を産生することが可能となるため、本発明による方法は、D酵素 活性の多少強い減少を示し、したがって、そのペースト化特性が野生型植物と多 少強く異なる澱粉を合成するトランスジェニック植物の産生を可能にする。 b) リン酸含量の定量 トランスジェニックおよび野生型植物からの澱粉のリン酸含量の定量は、上記 のように実施した。 グルコース-6-リン酸の含量(nmol/mg澱粉で表す)は、プラスミドp35S-anti-D で形質転換したトランスジェニックジャガイモ植物の3株(JD1-32;JD1-65;JD1 -7 を以下の表に示す。 値はトランスジェニックジャガイモ植物からの修飾澱粉のリン酸含量が、野生 型植物の澱粉と比較して約34%増加していることを示す。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月13日 【補正内容】 請求の範囲 1.D酵素活性の減少が以下によるものであり、その結果細胞内で合成される澱 粉のリン酸含量の増加が起こる、非形質転換細胞と比較してD酵素活性の減少を 示し、非形質転換細胞の澱粉と比較して、その物理的および/または化学的特性 が修飾された澱粉を合成するトランスジェニック植物細胞: (a) その発現により内在性の形で細胞内に存在する遺伝子の機能的D酵素の合成 が阻害される、細胞外DNA配列の存在; (b) その発現により細胞内に存在するD酵素が不活化される、細胞外DNA配列の存 在;および/または (c) その変異によりこれらの造伝子の発現が阻害される、もしくは不活性なD酵 素が合成される、細胞内に内在性の形で存在するD酵素遺伝子の変異の導入。 2.澱粉貯蔵植物の細胞である、請求項1記載のトランスジェニック植物細胞。 3.澱粉貯蔵植物がジャガイモ植物である、請求項2記載のトランスジェニック 植物細胞。 4.請求項1〜3のいずれかに記載の植物細胞を含む、トランスジェニック植物 。 5.請求項1〜5のいずれかに記載の植物細胞を含む、請求項4記載の植物の繁 殖材料。 6.種子または塊茎である、請求項5記載の繁殖材料。 7.天然の澱粉より少なくとも10%高いリン酸含量を示す、請求項1〜3のいず れかに記載の細胞、請求項4記載の植物、または請求項5もしくは6記載の繁殖 材料から得られる澱粉。 8.食品または工業製品の生産のための請求項7記載の澱粉の利用。 9.天然の澱粉より高いリン酸含量を有する、野生型植物と比較して修飾された 澱粉を合成する植物を産生するために、植物の遺伝子操作修飾のためのD酵素を コードするDNA配列の利用。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細胞外DNA配列の導入および発現またはD酵素をコードする遺伝子(EC.2.4.1. 25)における変異の導入により、D酵素活性が非形質転換細胞と比較して減少し、 それにより修飾澱粉がその細胞中に合成されることにおいて特徴を有する、トラ ンスジェニック植物細胞。 2.D酵素活性の減少が細胞における機能的D酵素の合成阻害によって引き起こさ れる、請求項1記載のトランスジェニック植物細胞。 3.合成阻害が、D酵素をコードする転写物に相補的なアンチセンスRNAの発現に よって引き起こされる、請求項2記載のトランスジェニック植物細胞。 4.澱粉貯蔵植物の細胞である、請求項1〜3のいずれかに記載のトランスジェ ニック植物細胞。 5.澱粉貯蔵植物がジャガイモ植物である、請求項4記載のトランスジェニック 植物細胞。 6.請求項1〜5のいずれかに記載の植物細胞を含む、トランスジェニック植物 。 7.請求項1〜5のいずれかに記載の植物細胞を含む、請求項6記載の植物の繁 殖材料。 8.種子または塊茎である、請求項7記載の繁殖材料。 9.請求項1〜5のいずれかに記載の細胞、請求項6記載の植物、または請求項 7もしくは8記載の繁殖材料から得られる澱粉。 10.食品または工業製品の生産のための請求項9記載の澱粉の利用。 11.野生型澱粉と比較して修飾された澱粉を合成する植物を産生する目的で植物 の遺伝子操作修飾を行うための、D酵素をコードするDNA配列の利用。
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